P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
4回国会衆議院1948/12/02

予算委員会 第1号

発言数
75
登壇者
11
会派数
4
開催日
1948/12/02

会議録

上林山榮吉民主自由党

○上林山委員長 会議を開きます。  御承知のごとく、本追加予算には給與及び災害復旧等の緊急なる予算を含んでいますので、つとめて定刻より会議を開き、長時間の審議を煩わすことがあるかと思いますが、特にこの際御協力をお願いいたしておきたいと思います。なお政府においても委員会の審議に支障なきよう、つとめて善処せられたいと思います。  この際公聽会開会の件についてお諮りいたします。昨日内閣より提出されました追加予算両案は、今次國会における最も重要なる案件と思われますので、審査に愼重を期するため、公聽会を開会し、学識経驗者ないし諸團体の代表より意見を徴したいと存じます。ついてはさつそく委員長より議長に開会の承認を求めるに御異議はありませんか。

上林山榮吉民主自由党

○上林山委員長 御異議がなければさよう決定いたします。  次に公聽会開会日時は議長の承認の上決定する順序でありますが、六日午前十時を予定しております。なお公述人の選定その他諸般の手続は、委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議はございませんか。

上林山榮吉民主自由党

○上林山委員長 御異議がないようでありますから、さよう決定いたします。     —————————————

上林山榮吉民主自由党

○上林山委員長 これより昭和二十三年度一般会計予算補正第二号及び昭和二十三年度特別会計予算補正特第二号の両案を一括議題といたします。まず提案の御説明を求めます。大藏大臣泉山三六君。

泉山三六民主自由党大蔵大臣・経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○泉山國務大臣 さきに成立いたしました昭和二十三年度本予算は、その成立後における諸般の事情のため補正を必要とするに至り、政府は去る十一月二十九日第三國会に補正予算案を提出いたしたのでありますが、審議未了となりましたので、ここにあらためて一般会計予算補正第二号及び特別会計予算補正特第二号として提出いたすことになりました。  その内容は、まつたく同一のものでありまして、すでに私及び政府委員から大要についての御説明を申し上げておるのでありますが、これを多少敷衍いたしまして、概要の御説明を申し上げたいと存じます。  提出を要するに至りました基本的事情の第一は、一般賃金水準の上昇であります。御承知のように本予算におきましては、物價ベースを本年七月の補正物價体系にとるとともに、官公吏の給與ベースは、右の物價体系に織り込まれた民間工業平均賃金に均衡をとつて三千七百九十一円と定められたのであります。しかるにその後の推移を見て参りますと、民間賃金は著しく上昇し生計費もまた相当の上昇を來しております。官吏については、今回の國家公務員法の改正に伴つて、特殊の地位を與えられることになるのでありますが、この点にも関連して、この際官公吏の待遇を改善することがぜひとも必要となつたのであります。  補正予算提出の基本的事情の第二は、最近における災害の続出であります。わが國土は戰時中戰後を通じて荒廃にゆだねられておりましたために、災害の額は年を追うて大なくなり、本年度はさきに北陸の震災があり、さらにアイオン台風を初めとして、各地の風水害がありましたために、もしこれが復旧を遅らせるにおいては、國民生活の安定と、國民経済の再建に、重大なる支障を來すことは必至であります。  以上二つの基本的要請によつて、補正予算を至急編成することといたしたのでありますが、現下のわが國におきまして、財政政策は経済全般に至大の関係を持つているのでありまして、財政の健全性を貫くことはインフレを收束し、また対日援助と相まつて、國民経済を再建するための基本的條件であると信ずるのであります。從つて第一に一般会計、特別会計及び地方財政を通じ、嚴に收支の均衡をはかることといたしました。第二に直接物價に波及し、インフレを促進せしめるような歳入に財源を求めることを避けました。第三に財政資金全体の規模が、國民負担の現状から見て、過重にわたらない範囲に納まるように、極力これを圧縮することとしたのであります。以上の原則に從つて鋭意研究を重ね、その成果として得られましたのが今回の補正予算案であります。さきに申し述べました給與関係及び災害関係経費のほか、既定費の不足あるいは新規事項の追加等ぜひとも計上したい経費は、相当多額に上つたのでありますが、以上に申し上げました原則に從つて、一般会計総額において歳入歳出とも五百八十六億円に圧縮し、本予算に対して一割四分の増加にとどめることといたしたのであります。  まず給與関係経費につきましては、さきに人事委員会により六千三百七円ベースを勧告されました次第もあり、愼重に檢討を重ねたのでありますが、官公吏の給與は、國民の負担限度とにらみ合せてこれを決定しなければならないのであり、またその水準が民間の賃金水準に及ぼす影響を考慮する必要があり、さらに國民の消費水準をも十分留意しなければなりません。これらの観点から総合的に判断して、政府は本年十一月以降の官公吏の俸給等に関する給與改善のため二百六十五億の予算を計上することといたしたのであります。  災害復旧費につきましては、事柄の緊要性にかんがみ、極力多額を計上するに努めました結果、財源に余裕の乏しい現状にもかかわらず、六十億円を計上することとしました。これは必ずしも十分満足な金額とは申しがたいのでありますが、これをもつて当面應急の復旧にはまず支障のないものと考えるのであります。  これらの所要経費をまかなうための財源の調達については、政府が愼重に意を用いたところでありまして、鉄道運賃、通信料金の値上げのごとき、國民生活に対して甚大なる影響を與える方策はこれを避けることとし、大部分の收入を一般物價及び生計費に影響を及ぼさない範囲において調達することといたしました。しかしながらその結果、租税收入の予算額は本予算を合わせ三千億円を越えることとなつたのでありまして、納税完遂に対する國民各位の理解ある一層の御協力を切望するものであります。  以上をもつて、今回の補正予算についての大体の御説明といたします。何とぞすみやかに御審議の上、御賛成あらんことを希望いたします。

上林山榮吉民主自由党

○上林山委員長 引続き事務当局よりさらに詳細にわたつて説明を聽取することといたします。河野主計局長。

河野一之大藏事務官

○河野(一)政府委員 先般懇談会において御説明申し上げたのでありますが、当時御出席のなかつたお方もおられますので、簡單に御説明申し上げます。  お手元に昭和二十三年度補正予算概要というのが差上げてございますが、これによつて便宜御説明申し上げます。第一号及び特第一号、これは去る二十九日提出いたしまして第三國会が会期終了になりまして、昨日あらためて再提出をいたしましたので、内容は同じでありますが、題名は第二号ということになつております。この予算におきましては、一般会計におきまして追加修正減少を差引きまして五百八十六億ということに相なつております。当初予算が四千百四十四億でありますので、これを合計いたしました総額は四千七百三十一億ということに相なつております。特別会計におきましては追加額が歳入におきまして七百三十六億、歳出において七百二十三億でありまして、この差額がありますのはアルコールでありますとか、簡易生命保險でありますとか、歳入と歳出の合わない、歳出の超過する会計がございますので、その関係で違うわけでございます。その結果特別会計の当初予算に合計いたしました歳入予算総額は一兆一千九百三十二億、歳出一兆九百六十二億ということに相なります。この予算をさらに一般会計と特別会計とを総合いたしまして、くだいた表が、その次の昭和二十三年度追加予算総合表という表でございます。これで便宜御説明申し上げた方がいいと存じます。  これは歳入歳出に対應する財源といたしまして、歳出の不用額というものを財源として立てておりますので、この総額が歳出財源とも七百三億ということになりますが、これをくだいた結果五百八十六億ということに相なるわけであります。その関係を簡單に御説明申し上げますと、財源の方の九には歳出節約額百九億というのがございます。それから特別会計固有財源六億九千八百万円というのがございます。これが合計いたしまして百五億ほどであります。この金額を七百三億から引きますと、先ほど申し上げました一般会計の五百八十六億という数字にぴつたり合うわけでございます。そういう技術的な関係に相なつております。  歳出の方から御説明申し上げますと、終戰処理費百二十億というのが計上されております。実は終戰処理費はこのほかに九の給與改善費の二百六十二億のうち三十億入つております。合計いたしますと百五十億であります。これが本年度内さらに追加を要する金額でございますが、そのほかに前年度予算として繰越されておりますものが五億ございますので、これを差引き計算いたしますと、五億に相当する金額は財源の九のところに実は五億入つておるのでございまして、予算的に終戰処理費として追加に相なりますのは百四十五億であります。すなわち百四十五億のうち三十億は、終戰処理関係の予算に含まれる二十五万の職員の今回の給與改善費であります。その他の金額は最近の配付実績に基きます予算の本年度内に不足するであろうという見込数であります。  その次は生活保護費でございますが、これが予算には七十一億ほどあつたのでありますが、その後におきまして、多少人員が減つてはおりますが、單價が上つて参つております。主食の價格騰貴と医療費の増加ということで、この程度の金額が不足いたします。  刑務收容費は六億円ほどでありますが、これは当初の予算に見込みました人員に比較いたしまして收容人員が増加いたしますのと、主食の値上りに基くものであります。  價格調整費は、これは安定帶物資の不足、それから北海道の暖房用炭というようなものでこの程度の金額になるのでありまして、当初予算に五百十五億あつたのでございます。この詳細は別途お手元に資料が差上げてあると思います。  それから船舶運営会補助でありますが、これが当初予算に考えておりましたより、物價が相当上りましたのと、多少の賃上げがございました。それから收入の状況が多少かわりまして、当初予定しておりましたのよりは不足いたしますので、その差額を補助する関係になつております。  それから國債費であります。國債費は公債の利拂いを停止するつもりで、当初予算には二十二億足らずの金を落してあつたのでありますが、利拂いを取上げることになりまして、その金額だけ当然増加して來るわけであります。そのほか損害保險関係の交付公債の利子が当初三分五厘で見込んでありましたが、國債の利子が上るにつれてその不足額を計上したわけであります。  それから廃兵器処理費と申しますのは、大砲その他の兵器につきまして、これを解体いたしましてスクラツプにするわけでございますが、これを國費において行うことになりまして、より以上の歳出が別途あつたわけであります。  それから雜件四十五億でありますが、これは内容を一括して予備費として処理してございます。  給與改善費でございますが、二百六十二億。これはその次のページに内訳が載つております。すなわち一般会計におきまして終戰処理費、公團等を合せまして八十六億、特別会計におきまして九十八億、それから地方公共團体の職員の分が七十七億、合計いたしまして二百六十二億ということに相なるわけであります。この算定の基礎になつております人員でございますが、一般会計におきまして四十五万、特別会計におきまして百二十万、この百二十万の中で鉄道会計が六十二万、通信会計が四十三万、あとが專賣、アルコールその他の会計であります。公團が十二万八千。それから地方公共團体が、学校関係で四十四万、警察十一万、補助職員四万八千、その他六十一万、合計いたしまして百二十一万でありまして、全体で約三百万人の人員になつております。これも別途資料が差上げてあると存じます。地方公共團体の分は特に前回は貸付金というような制度を考えたのでありますが、今回は配付税の増額で行くことに相なつております。  災害復旧費六十億、これの内訳も別途差上げてあると存じております。  それからその次の地方配付税の配付金でありますが、これは從來の分與税のことでありますが、財源の方に自然増收を見込みまして、所得税、法人税、入場税、これに対して所定の率で分與税を地方團体に交付することになつておりますが、公定の率による計算は百一億ほどになつております。その中七十七億は公共團体の職員の給與改善に充てられますので、これは多少技術的な点になりますが、その差額を分與税としてこの項にあげたわけであります。以上をもつて歳出の項の説明を終ります。  財源の方といたしましては、租税の自然増收が四百十億ということになつております。その内訳は四枚目の裏にございまして、源泉所得税において百八十四億、当初予算においては三百八十億ほどの金額であります。申告課税の所得において百三十九億、これは当初予算において千八十二億でございます。法人税で五十億、これは当初予算において約百億でございます。その他内訳は示してある通りであります。  次に給與に伴う所得税の増加であります。これは今回の給與改善に基きまして、はね返りの所得税でございます。  砂糖消費税、これは從來砂糖は主食代替としてありました関係上、免税をいたしておつたのでありますが、これが十二月から主食代替をとりやめまして、一般調味料として配給せられるにつきまして、課税をいたすことにしたのでございまして、百斤あたり二千円程度の課税に相なります。十二月以降十万七千トンほどの物がありまして、これに対して育兒用、輸出カン詰用、その他免税を差引きました結果、増收になる金額がこの程度でございます。  雜收入の内訳は次の四枚目の裏から五枚目にかけて詳細書いてございますのでごらんを願いたいと思います。  輸出滯貨処分でありますが、これは輸出用と予定いたしておりました貿易公團手持の物資の中、海外市場が不振であり、あるいは輸出不適格品であるというので、輸出の見込みが立たない物につきまして、これを内需用に轉用するということで、旧マル公と新マル公との差額を貿易公團から價格差益金として徴收する予定であります。これも資料を差上げてあると存じます。  味の素は現在マル公三円でありますが、一グラム当り八円程度で賣りまして價格差益金としてこれを國庫に納付させる。これは大体百トンであります。  それから地方貸付金は、前年度におきまして公共團体の職員の待遇改善費二・八箇月分、この生活補給金のうち一・八箇月分を國からの貸付金としてその財源を交付して行つた。その金額約五十一億でありまして、当該年度だけは据置きまして、翌年度から四分の利子をつけて返すことになつております。本年度予算に十八億ほど償還が見込まれておつたのですが、今回配付税が相当増額せられましたので、その残額を償還してもさしつかえないという状況に考えられますので、この金額を見込みました。  前年度剩余金は特に御説明申し上げる必要はないと思います。  歳出の節約額は百九億円、その内訳は五枚目の表にございます。給與予算不用額、これは当初現員現給において計算いたして、二千九百二十円ベースのときも、三千七百九十一円ベースのときも現員現給でもつて計算いたしておりましたところ、その後いろいろ調査の結果、多少の不用額が出るというようなことで、この金額を財源として見ることにいたしたのであります。その他宝くじにつきましては施行が遅延いたしました。また失業保險につきましては失業があまり出ていないので保險金が減る。それから大藏省預金部におきましては、これは先ほど申しました軍事公債利拂い停止で預金部の收入が減るという予定でありましたが、これがふえて來ることになりました。賠償撤去費用は当初予算では二十七億となつておりましたが、当初予定の二分の一程度しかない見込みでありまして、その金額も見込んでおります。特別会計の六億ほどの予算は、專賣であるとかあるいはアルコールであるとか当該会計だけでまかなえる。一般会計のおせわにならないで済むと思つております。  以上が歳出及び財源につきましての大体の説明でございます。

上林山榮吉民主自由党

○上林山委員長 これよりただちに質疑に入ります。

田中源三郎民主党

○田中(源)委員 この予算に伴う給與法案は政府はいつお出しになるか。その点、委員長より政府に明確なる提出時期をこの際お確かめ願いたいと思います。

泉山三六民主自由党大蔵大臣・経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○泉山國務大臣 いわゆる新ベースに即應いたしました給與法案につきましては、目下政府におきまして愼重にその結論を急いでおります。從いまして一日も早くこれが決定をし次第、本國会に提案いたしたいと考えております。

田中源三郎民主党

○田中(源)委員 ただいまの大藏大臣の答弁は、急いでつくつておるから、でき次第に提出するということでありますが、政府からは短期間のうちにこの審議を終了していただきたいという要望が当委員会に提出されておる。從つてこれに関連する重大なる給與法案は、この予算と並行して提出すべき責任が政府にあるべきはずだと考えております。どうかいつお出しになるか、会期はわずかであります。政府から求められておる時日は非常に短かい。いつお出しになるかということを明確にここにお答え願いたい。

泉山三六民主自由党大蔵大臣・経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○泉山國務大臣 お答えいたします。先刻お答えいたしました通りであります。

田中源三郎民主党

○田中(源)委員 これは私個人の意見を申し上げておるのではなくて、当委員会全体の総意と考えていただけばいいと思います。從つていつ出すかということくらいは、ほぼ見当がついていなければならぬ。さような不親切なる答弁をもつて私は了承することはできない。自然にこの審議の上においても、他の委員の審議上に非常な不便を來すということが、將來政府の責任によつて生じて來る結果となることを私はおそれるのであります。この際いつごろに出すかということを政府から明確に提示していただかない以上は、一應本問題について、委員長は議事を休憩して、理事会にお諮りを願いたいと思います。

上林山榮吉民主自由党

○上林山委員長 暫時休憩いたします。     午後二時二十一分休憩      ━━━━◇━━━━━     午後二時四十五分開議

上林山榮吉民主自由党

○上林山委員長 休憩前に引続きまして会議を開きます。  田中源三郎君の質問に対して、政府の答弁を求めます。小澤運輸大臣。

小澤佐重喜民主自由党運輸大臣

○小澤國務大臣 田中委員の御意見に対してお答え申します。お話の給與法案が本追加予算と密接な関係があり、すみやかに提案されなければならぬという点につきましては、まつたく同感であります。ただ具体的にこの法案をいつ何日に出すかという問題につきましては、政府は本日午後四時から本問題について閣議を開くことになつておりますので、この閣議が済んで、すなわち明日の予算総会開会劈頭にお答えすることにしますから、どうぞこのまま御審議を進められんことを希望いたします。

竹谷源太郎日本社会党

○竹谷委員 議事進行について。——ただいま田中源三郎君の質問に対しまして、國務大臣より答弁があつた。この重大なる政府職員の新給與法案の提出時期さえまだきまつておらぬ。そうしてこれから閣議を開いてきめよう。さようなことで、われわれはとうていこの厖大なる予算案を、提案より二週間以内に審議を終了するというようなことは、ほとんど不可能な問題ではないかと思う。なお給與ベースについて、明日答弁ができるかいなかという理事会における質問に対しては、それはできかねる、かようなことであります。そんな調子では、一体給與法はこの予算案審議に間に合うかいなか、われわれは危惧なきを得ない。ことに寒い冬を控え、年末も間近であります。三百万の官公吏はこの寒空にどうして年を越すかということを心配している状態であります。從つてわれわれは政府の態度に信頼することはできない。この際十二月分の俸給の金額を即時支給してもらいたい。なお越年資金の処置についても、至急にその方法を講ずる必要があると思う。これに対して、政府当局の確固たる御意見を伺つておきたいのであります。

泉山三六民主自由党大蔵大臣・経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○泉山國務大臣 ただいまの竹谷さんの動議はちよつと私理解に苦しむのでありまするが、せつかくのお尋ねですからお答えをいたします。すでに新給與に関しましてこれを予算化いたしまして、その追加予算を皆さんに提出いたしておるのであります。よつて問題は新給與のうちに包含せらるるのでございまして、さようの意味に御了承願いたいと思います。

上林山榮吉民主自由党

○上林山委員長 本間君の質疑を許します。本間俊一君。

本間俊一民主自由党

○本間委員 ただいま提案されました本追加予算は、一般会計及び特別会計を集計いたしまして七百三億円であります。一般会計は五百八十六億円でありまして、これを一般予算の四千百四十四億円に比較いたしますと、大藏当局の説明の通りに一割四分一厘強に当つておるのであります。現在の困難なる事情のもとにおきまして、短かい期間にこの收支の均衡を保持いたしました予算を編成した政府の努力は、これをわれわれも多とするのであります。本予算において歳出の節約額を約百十億円計上いたしておるのであります。この歳出節約額は芦田前内閣の編成いたしました予算のうちで、人件費の不用額から七十七億円を節約いたしておるのでありますが、さらに本予算で予算定員と実定員の点を再檢討いたして参りますならば、もつと経費を節約する面があるのではないかと思うのでありますが、この点につきまして大藏大臣の所見を伺いたいと思います。

泉山三六民主自由党大蔵大臣・経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○泉山國務大臣 本間さんのお尋ねにお答えをいたします。予算の削減の余地はないかと、かようのお尋ねに拜承いたしたのでありますが、今回提出申し上げました追加予算の編成にあたりましては、不急不要の経費は絶対にこれを認めない、かようの方針のもとに、國民の財政負担力を考えまして、圧縮に圧縮を加えたのでございまして、現下の実情におきましては、この程度の額がまことにやむを得ない必要な額である。かように考慮いたしたのでございます。

本間俊一民主自由党

○本間委員 次に歳入面の問題につきましてお尋ねをいたしたいのでありますが、租税の自然増といたしまして四百十億円を政府は見込んでおるのであります。これは給與に伴う所得税のはね返り四十六億円を包含いたしておるのでありますが、これを包含いたしますると、四百五十六億円と相なりまして、歳入の約六割五分を占めておるのであります。このように租税に負担を持たせた歳入方法は、はたして妥当であるかどうか、人件費の方を増税でまかなうという非難も、あながち無視できないのではないかと私は思うのであります。たとえば本年四月から九月までの租税收入を見ますると、源泉徴收の方が上半期を累計いたしまして二百四十五億円であり、申告納税の方が百九十九億円の数字を示しておるのであります。ところが政府の見込額を見ますと、源泉徴税の方が三百八十億であり、申告納税の方が千八十二億であります。從つて徴税の成績を見ますと、昨年よりはもちろん良好であると言えるのでありますが、源泉課税の方で目標の六四・四%、申告納税では一八・四%の收税額にとどまつておるのであります。今日でさえ所得税の方は税率は一應下つたとは言つておるのでありますが、その負担過重に悩んでおりますことは、これは実際であります。もちろんそれは前内閣のつくりました四千百四十四億円にその原因があるのでありますが、さらにそれに加えて源泉所得で百八十四億円、申告課税で百三十九億円、法人税で五十億円を政府は見込んでおるのであります。四千百四十四億円の租税收入は二千六百三十二億円でありまして、これをかりに人口七千五百万といたしますと、一人当り負担額は、老若を問わず三千五百円くらいに相当するのであります。さらにこれに地方税の六百三十四億円、さらにまた今回の四百十億円を累計いたしますと、三千六百六十億円でありまして、結局國民一人当りの老若を問わずの負担額は、約五千円程度に相なるのであります。從つてこの負担は今日の実際から見まして過重なものであることは、いなめない事実であると私は考えるのでありますが、いやしくも政府の方が四百十億円の増徴を考慮せられるということでありますならば、それに應じて國民の所得もふえておらなければならぬということに相なるのであります。政府は本年度の予算において、國民の所得を一兆九千億円ということに計算いたしておつたのでありますが、聞くところによりますと、その所得を二兆四千億円に変更をいたしておるように聞いておるのでありますが、この政府の方が見込んでおります二兆四千億円の國民所得の基礎は、どういうところにあるのか、その点を明らかにせられたいのであります。

泉山三六民主自由党大蔵大臣・経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○泉山國務大臣 お答え申し上げます。なるほどただいま本間さんの御指摘の通り、税の方面に多くのウエートをかけておるのが、本歳入予算の構成であります。しかしながら、ただいま御指摘のような増税とは相なつておらないのであります。ただいま御指摘の申告納税分の追加につきましては、本補正予算におきまして約百三十九億円が追加計上せられたため、十一月十日までの收入額は二百九十一億円にすぎない状況でありますので、残額については今後の更正決定にまたなければならないのでありまするが、しかし單純にこの数字だけではなく、本間さん御承知の通り、納期の関係もございますのであります。なおまた酒税につきましては、特價酒の賣れ行きは今思わしくないのであります。從いまして租税收入にも影響を及ぼしますので、販賣方面の改善その他の方法によりまして、これが完全徴收に努力をいたしておる次第であります。しかしながら、何と申しましても、この本年度の予算額を確保することにつきましては、なお相当の困難のあることは、ただいま御指摘の通り、政府においてもこれを認めておりまするので、これが徴收につきましては、万全の努力をいたす所存でありますのみならず、國民諸君におかれましては、なお一層の御理解ある御協力を賜わりたい、かように思うのであります。しかしながら他の反面におきまして、國民所得の面を推算いたします場合、ただいま本間さん御指摘の通り、その後の情勢をいろいろ勘案いたし、國民所得の計算に改訂を加えるの必要を見るに至りましたので、その推算の結果といたしまして、なるほどただいま御指摘の通り一兆九千億円に対しまして、これを二兆四千億に改めるの必要を認めたのでございます。以上お答えいたします。

本間俊一民主自由党

○本間委員 ただいま大藏大臣の御答弁をいただいたのでありますが、二兆四千億円の國民所得の改訂をいたしました基礎が明細を欠いておつたのでありますが、さらに御説明をいただきたいと思うのであります。

泉山三六民主自由党大蔵大臣・経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○泉山國務大臣 再びお答え申し上げます。本間さんのお尋ねは、國民所得に関しまして二兆四千億がどうか、かようのことではなく、何がゆえに変更をいたしたのか、さようのおぼしめしであつたように伺いましたので、私はさようの意味において申し上げたのでありまするが、その内訳につきましていずれ事務当局より詳細お答え申し上げることにいたします。

本間俊一民主自由党

○本間委員 それでは準備のでき次第御答弁を願うことにいたします。今日御承知のように、商賣をいたしております者も、農業を経営いたしております者も、ひとしくこの租税の問題では苦労いたしておるのであります。昨年の申告納税で、営業を営んでおりまする者の二十二年度の平均の所得額が、六万円前後というふうに承知いたしておつたのであります。それから農家の平均所得が二万四千円程度に説明を聞いておつたのでありますが、その点は昨年の実績に照しましてどのようなぐあいになつておりますか、その点を、これは事務当局からでけつこうでありますからお伺いいたします。

平田敬一郎大藏事務官

○平田(敬)政府委員 お尋ねの農林水産業の平均所得でございますが、本年度の当初の予算におきましては、五万九千八百円程度に見ておつたのでございます。しかるにその後例のパリテイー計算におきましても、最初は百十倍の予定でございましたのが、結果におきましては、百三十二倍になつた。その他一般の実効價格におきましても、若干の騰貴がございましたので、今回の見積りといたしましては、大体六万四千円程度に見まして、そうして税額を算出いたしておる次第であります。農業所得につきましては大体さような経過であります。  次に営業所得でございますが、営業所得につきましては、当初の予算におきましては、約十一万——十二万と申しましたのは、若干失格者の関係を考慮しまして、最初にはじき出したものを申し上げたと思いますが、正確なところを申しますと、十万九千五百円程度に見ておつたのであります。その後調査の結果、納税人員に若干の狂いがありまして、今回の見積りといたしましては、平均所得を十三万八千円程度に見て計算いたしておるような次第でございます。

本間俊一民主自由党

○本間委員 昨年の徴税のあとを調べてみますと、農家の場合を例に見まするならば、單作地帶とそのほかの地帶における課税の均衝の問題でありますが、單作地帶は、昨年の徴税の実績を見ますと、ただいま主税局長の説明されたような平均所得を上まわるにいたしましても、そう大したことはないのが実際ではなかろうかというふうに想像いたすのでありますが、單作地帶の農家の農業所得というものが、平均所得よりも非常に高く評價せらておるのであります。これは單作地帶とそのほかの地帶の農家の負担の均衝という点を、今後どういうふうにはかつて行かれるおつもりであるか、その辺をあわせてお尋ねいたしたいのであります。

平田敬一郎大藏事務官

○平田(敬)政府委員 お尋ねの農業所得の課税の実情についての件でございますが、御指摘のごとく、單作地帶におきましては、農作物というものは、比較的はつきりとわかる状態でございます。副産物、副收入、裏作等がございませんで、大体におきまして米を中心とした主作物でございますので、その收穫量の計算も比較的簡單でございますし、経費等につきましても割合に計算しやすい、それに反しまして、都会近郊の農家の場合になりますと、いろいろの作物がございまして、なかなか計算が困難であるというような点がございまして、実際問題といたしまして、單作地帶は比較的耕作面積の廣い関係もありまするが相当所得の比較が徹底している。その他の地帶においては徹底しないところも相当ある。こういうような観点から御指摘のごとく、結果において若干の調整を要するところがあつたように見受けられるのでございます。本年といたしましては、農業所得の計算はなかなかむずかしいのでございますが、私ども役所としては、できるだけこまかい資料を集めまして、できますならば收支計算の内容について相当こまかい調査を各納税者からとりまして、それに基いてできる限り課税の不公平を來さないようにベストを盡すつもりでございます。單作地帶の実情はそういうことであつたということについては、私どもも事情はよくわかつておりますので、そういう点は考慮に入れて、公正を期すべく努力いたしたいと考えております。

本間俊一民主自由党

○本間委員 それでは問題を進めまして、取引高税の問題ですが、これは今度の追加予算を見ますと、そのままになつているのでありますが、大藏大臣は來年度の予算でこの取引高税の問題を、どういうふうに処理されるつもりであるか、その点大臣の御意見を明らかにせられておきたいと思います。

泉山三六民主自由党大蔵大臣・経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○泉山國務大臣 お答え申し上げます。取引高税につきましては、これを撤廃する、かようの方針のもとに、そのかわり財源につきましてせつかく研究を進めて参つたのでありますが、本追加予算の計上には間に合わなかつたのであります。從つてこれを後日に譲りましたが、なるべく年度内の実行を目標とし、さらに研究を重ねる、かようの考えでございます。從つて來年度の問題はなおその上でお答え申し上げる、かようにいたしたいと思います。

本間俊一民主自由党

○本間委員 本会計年度は御承知のようにもうあと幾らもないのでありまして、しかも本予算ができておるのでありますから、その処置は私ただいまの大藏大臣の説明でこれを了承するのでありますが、少くとも二十四年度においては、これを廃するということが、御承知のようにわが民主自由党の方針でもありまするので、來年度の予算の編成にあたつて、この取引高税の廃止の問題に対する大藏大臣のさらにもうひとつ進んだ御意見を承ることができれば仕合せであります。

泉山三六民主自由党大蔵大臣・経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○泉山國務大臣 重ねてお答えいたします。ただいま本間さんの御指摘の通り、もし本年度内にこれを撤廃する方針にして、これを貫徹することができなかつたと仮定をいたしますならば、これはやむを得ず、明二十四年度本予算において徹底的にこれを研究、撤廃の方針を貫徹しなければならないものと考えるのでございます。しかしながらただいまいまだ來年度の歳入計画についての具体的構想を固めておるわけではないのであります。何分にも來年度においては給與ベースの問題もこれが平年化いたさなければならない問題もありますし、なおまた多々歳出の面において増嵩すべき要素が考えられますので、歳入計画においては何らかここに相当徹底した構想が必要ではないかと考えておりますので、もとよりその構想の中に本取引高税の撤廃の問題を加えまして、これが結論を得なければならない、かように存ずる次第でございます。

本間俊一民主自由党

○本間委員 歳出の項目について檢討いたして見ますと、一番多いのは給與の改善費であります。これは二百六十二億円でありますが、ただいまの大藏大臣の説明によりますと、進駐軍関係の給與三十億円除いたということでありますが、このベースは五千三百三十円と聞いておるのであります。これは人事委員会の六千三百円ベースをはるかに下まわつておるのでありますが、政府といたしましては、今日の財政の現状から、これはやむを得ないものというお考えなのかどうか、その見解を明らかにされたいのであります。

泉山三六民主自由党大蔵大臣・経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○泉山國務大臣 お答え申し上げます。財政の現状につきましては、先般御承知の通りでございまして、國民の租税彈力も今や限度に近いものではないかと考えられます。一方必要なる経費は山積いたしておるのであります。また経済情勢から見まして、物價を改訂すべき時期ではないと私は考えております。この面からも予算には強いわくがはめられて参るのでございます。かような立場に立ちつつ、しかも官公吏諸君の実質賃金をある程度向上させようとして引上げたのが、今回の給與改善費予算でございます。またもし人事委員会の勧告をそのままこれを採用するということになりますと、今回の補正予算にさらに三百億円ないし四百億くらいの追加を必要とすることに相なります。これはもとより現在の財政状態から見まして、ほとんど不可能と申すほかないのであります。

本間俊一民主自由党

○本間委員 かりに五千三百三十円といたしましても、三千七百円ベースと比較いたしますと四割六分方の引上げであります。三千七百円ベースを四割以上動かしますというと、当然物價の再改訂の問題に影響を持つて來るように考えるのであります。從つて政府の企図しておられる五千三百円ベースにいたしましても、相当な影響があるものと思うのでありますが、政府はこのベースを企図されるにあたりまして、電産の調停案と、石炭の賃金ベースと、官公吏の給與と三位一体の関係から計算をいたしておるように聞いておるのでありますが、その根拠をここに明らかにせられたいのであります。

泉山三六民主自由党大蔵大臣・経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○泉山國務大臣 お答え申し上げます。ただいま御指摘の通り、本追加予算に計上いたしましたベースは、おおむね五千三百円何がし、かようなことに相なるのでございまして、從來の三千七百九十一円ベースに対しまして、相当の引上げと相なるのであります。しかもその中には相当額おおむね二〇%近い実質賃金の向上さえ含むものとかように御了承願いたいのであります。しかしながらたびたび申し上げます通り、それが物價の面に惡影響を及ぼして、民間の賃金の上に思わしからざる影響となる、かようなことではせつかく上げました官公吏諸君の新給與もむなしく画餅に帰する、かような結果に相なることをおそれておるのでございまして、この点につきましては、政府といたしましても苦心をいたしたのでございまして、私の本予算案の提案理由について御説明申し上げました通り、いやしくも物價の高騰を來すような財政措置をとらぬということを、これをもつて一大鉄則といたしましたのでございます。さような意味におきまして、少くとも本予算案を遂行する限りにおきましては、物價の面にはさまで影響はない、かように考えるのであります。しかしながら他の一面におきまして、民間賃金との関係におきまして、ただいま本間さん御指摘の通り、たとえば電産の問題あるいは石炭炭鉱諸君の給與の問題、その他等々ございますが、かようなものの間には、おのずからその間の均衡につきましても十分配意いたしたのであります。以上御了承願いたいと存じます。

本間俊一民主自由党

○本間委員 給與局長からもう少し詳細な説明を承りたいと思います。

今井耕国民協同党

○今井政府委員 お答え申し上げます。電産調停案の七千六百円の数字は、資料の関係から確実なことは申し上げられませんが、扶養家族、勤続年数、年齢等を斟酌いたしますと、大体五千三百円に近い数字に相なります。また石炭につきましても、ただいま進行しております数字が大体さようなことに相なるとお考えくださつて大過ないかと思います。ただこの五千三百円という数字は、予算その他から出しましたので、電産、石炭の数字から逆算して行つたというものではございません。

本間俊一民主自由党

○本間委員 先ほどの大藏大臣の御答弁の中で、実質賃金の方は相当によくなつているのだというような意味の御発言があつたように思うのでありますが、五千三百三十円というベースにいたしますと、名目賃金と実質賃金の方の関係が從來とどんなふうにかわつて参りますか、その点をお尋ねいたしたいのであります。

泉山三六民主自由党大蔵大臣・経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○泉山國務大臣 お答え申し上げます。本問題は本予算の中核をなす問題でありますので、私はここに多少言を用いまして詳しく御説明申し上げたいと思います。  今回の人事委員会の勧告に対しましては、政府は國家公務員法の趣旨にかんがみまして、でき得る限りこれを尊重するとともに、現下における最も重大なる問題の一つでございますので、あらゆる角度から愼重に檢討を加えたのであります。しかるところ、財政の現状は皆さん御承知の通りでございまして、この際この勧告を実施するといたしますれば、ただいま申し上げました通り、さらに三百億ないし四百億の歳出を必要とし、國民負担力のほとんど限度に近い今日といたしましては、このことは不可能に近いものと、かようのことを申し上げたのであります。また最近におきまして、やみ値の横ばい、消費者実効價格の低下等の傾向から見ましても、この際物價への影響につきましても、十分考慮することが緊要であり、物價改訂はこれを避くべきであるという結論に到達いたしたのであります。今回の補正予算がこの前提のもとにでき上つておりますことは、すでに御説明申し上げた通りであります。さらに民間賃金の上昇は、本年に入つてから目ざましいものがございまして、その実質賃金は一月に比べまして、五割近い向上を示しているものと推定されるのでありますが、一方國民の消費水準は、これを統計的に見ますれば、本年に入つて以來ほとんど不動であります。政府職員も同じく労働勤労者でありますがゆえに、民間賃金の関係を十分考慮する必要があることは申すまでもございませんが、同時に政府職員は原則として物の増産と直接的には結びつかないものでありますから、必ずしも民間賃金の高下をそのまま引き移すことはいかがかとも考えられるのであります。いわば民間賃金と國民の消費水準の双方を参酌すべきではないかとも存ぜられるのであります。以上かれこれ勘案いたしまして、今回の補正予算には、官公吏の給與水準をおおむね五千三百円程度として計上いたした次第でございます。  なおこのベースは、昨年七月の千八百円ベースに比べまして、実質賃金におきまして約六〇%、本年一月の二千九百二十円ベースに比べまして約三〇%、本年六月の三千七百九十一円ベースに比べまして約一七%の、それぞれ向上となる見込みでございます。以上お答え申し上げます。

本間俊一民主自由党

○本間委員 五千三百円ベースということでありますが、いろいろ特別の手当などを計算いたしますと、さらにこのベースが上まわるのではないかと思いますが、その点はどうでありますか。

泉山三六民主自由党大蔵大臣・経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○泉山國務大臣 お答えいたします。まことに御指摘の通りでございます。從いまして実質的にはおおむね五千五百円を越すのではないか、かようの見通しでございます。

本間俊一民主自由党

○本間委員 大藏大臣の御説明によりますと、今日のわが國の財政の現状から、それ以上は無理だ、困難だというような御見解が表明せられたのでございますが、そういたしますと、今後官公吏の待遇を改善し優遇して、十分その能力を行政の面に発揮してもらうという建前から申しますならば、どうしても今後は行政整理というような方向に入つて來なければならぬものと私は考えておるのでございます。それ以外に官公吏を優遇して、安心して十分行政の面に働かせるということはできないのではなかろうかと本員は考えるのでありますが、この点について政府はどういうお考えを持つておられますか。

泉山三六民主自由党大蔵大臣・経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○泉山國務大臣 お答え申し上げます。行政整理の問題は、本内閣といたしまして、最も重大なる施策の一つとして、目下鋭意研究中のものでございます。ただこれを実施いたしますためには、その前提として、もとより強力な失業対策が並行せられなければならないのであります。政府といたしましては、單に給與予算の財源をこの方面に求めまして、さようの見地からばかりでなく、行政機関全体を再檢討いたし、最も有効にその機能を発揮せしめ、もつて國民に奉仕の実をあげることとなるよう、改正國家公務員法の精神にものつとつて研究を進めて行きたい所存でございます。なおまた統制経済と行政整理との間に密接な関係が存しますことは、申し上げるまでもないのでございます。從いまして統制の撤廃から自然行政整理を推進いたしたい、かように考える面が多々あるのでございます。以上お答え申し上げます。

本間俊一民主自由党

○本間委員 企業三原則が示されまして、本予算が七月に成立をいたしました際に、実は賃金統制に入るべきであつたろうと私は思うのでありますけれども、それが今日まで実現を見ずに延びて來ておるのでありますが、先ほど申し上げましたように、三原則の趣旨によりまして、どうしても私は賃金は間接統制の段階に來たというふうに考えておるのであります。今政府の説明によりますと、石炭、電産、及び官公吏の給與を、それぞれ相関的な関係において、解決して行きたいという御見解を表明せられたのでございますが、それがそういう形で解決されて行くということでありますならば、その後はどうしても私は強度の賃金統制の段階に突入して行くものと信ずるのであります。この点に対しまして大藏大臣は賃金統制の問題についてどういう御見解を持つておられますか。

泉山三六民主自由党大蔵大臣・経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○泉山國務大臣 お答え申し上げます。最近におきましての物價及び賃金の推移を見ますのに、物價の面では比較的なだらかな上昇——最近はまたほとんど横ばいの状態であるのでありますが、ひとり賃金の跛行的上昇が目立ちまして、このまま推移いたしますにおきましては、財界に好ましくない結果を招來することも憂えられるのであります。主食の増配、物價の動向の緩慢化等に伴いまして、実質賃金も相当充実いたして参つたのでございます。この際におきまして賃金バランスの維持に留意しながら、賃金をできるだけ安定せしめる方向に持つて行きたいと、かように思うのでございます。しかしながらその賃金統制の具体的方策にあたつては、たびたび申し上げました通り、今日におきまして賃金問題はむしろ経済問題解決の結論的要素を含むものと、かようの判定のもとに、相当の用意なくしてこれに着手すべきではないとも考えますので、目下その具体的政策につきまして、鋭意研究を進めておるような次第でございます。

本間俊一民主自由党

○本間委員 安本の資料によりますと、泉山大藏大臣の言うように、二十一年八月を基準といたしまして、終戰後の推移を見ますと、昨年の八月以來名目賃金が生計費の指数を上まわりまして、物價が賃金を追いかけているというようなかつこうになつておるのであります。ことに今年の九月以降になりますと、物價の方が大して動いていないのでありますが、賃金の方が四七%の上昇を示し、その後も名目賃金の方はなお騰貴を続けているのであります。從つてなるほど大藏大臣のお示しのような実質賃金の方が幾らか上まわつて來ておるということは、この数字をもつて了解することができるのでありますが、ことに石炭に例を見ますと、石炭の六月の実質賃金は昭和九年、十年の七八・一%になつております。ところが同じ月の生産指数はやはり昭和九年、十年の平均年産額三千二百八トンに対しまして、八九・七%となつております。戰爭前に対する比率を見ますと、生産指数と実質賃金の指数もほとんどひとしくなつて來ております。從いまして石炭の方は賃金を停止させても必ずしも不可能ではないというような見方も一方において成立つのでありますが、私はここで言う賃金安定は、何も永久に賃金をストツプさせようというようなことを申し上げておるのではないのであります。一定の線に賃金を安定させまして、企業同士の努力競爭を行わせて、これを三箇月なりあるいは半年貯蓄をいたさせまして、それを企業賞與というようなものにいたして、労働者にこれを配分をして行くというような措置を、今後とつて行かなければならぬものと考えるのであります。企業努力によりまして、生産を上げたものはそれだけ報いられるというような措置が、これは当然必要であります。政府はこの問題についてどういうお考えで、どういう御施策をなさるおつもりであるか、その点を明らかにされたいのであります。

泉山三六民主自由党大蔵大臣・経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○泉山國務大臣 お答え申し上げます。賃金の安定につきましての具体的方策につきましては、先ほど私から御答弁申し上げたのでありますが、なお関連いたしまして、はたしてその企業が企業努力によりまして、利潤をあげましたあかつきにおいて、その分配上賃金の面にもなお考慮の余地ありや、かようの意味合いかと拜承いたしたのでありますが、まことにごもつともの御意見でございまして、政府といたしましても、もとより御同感であるのでございます。ただそれが具体的にいかなる程度、いかなる方法によるか、それは具体的の例によりましてお答え申し上げるしかほかにないのであります。以上お答え申し上げます。

本間俊一民主自由党

○本間委員 次に價格調整費の百十億円でありますが、これは電産でありますとか、石炭でありますとか、金属でありますとか、船員でありますとかいうような方面の待遇改善費の方に充てられておるように承知いたしておるのでありますが、その内訳をここに明らかにされたいのであります。

泉山三六民主自由党大蔵大臣・経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○泉山國務大臣 お答えいたします。價格調整費百十億円の内訳につきましては、いろいろあるのでありますが、大体におきまして、北海道の暖房用炭に関するもの十二億五千六百万円、炭鉱労務者の賃金はね返りトン十円といたしまして九千万円、北海道地区におきまする、炭鉱從業員の手当一億六千万円、安定帶物資の補給金の不足額十億五千七百万円、その他石炭業生産奬励金とか農業共済再保險等合計百十億でございます。以上お答えいたします。

本間俊一民主自由党

○本間委員 ただいま大藏大臣の数字がちよつと合わぬように思うのでありますが……。

今井耕国民協同党

○今井政府委員 お答え申し上げます。お手元に資料が行つておると思いますが、それに詳しく書いてございます。予備として五十九億とつてあるのでありまして、これはいろいろな安定帶物資の関係もございますし、今後のいろいろな報奬その他について考えられるものを加えまして、大体この程度のものが、必要ではないかということで計上いたしたわけであります。

本間俊一民主自由党

○本間委員 そうしますと、この中には、たとえば電産でありますとか、金属の関係でありますとか、船員の関係でありますとかいうような、給與改善に充てる費用は入つておりますか。

泉山三六民主自由党大蔵大臣・経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○泉山國務大臣 お答えいたします。電産、炭産その他につきましては、目下問題の進行中でございます。從いまして計数的に何ほどと、かようのことは言明の限りではありません。しかしながらその目標をもちまして適当なる金額を計上いたしておるのでございます。

本間俊一民主自由党

○本間委員 私の質問の趣旨がちよつと御了解が行かなかつたのではないかと思いますが、この中には石炭、電産、金属関係、あるいは船員関係の給與改善費が含まれておるか、それを見込んでおるかどうかという点を尋ねておるのでありますから、その点だけ御答弁くださればよろしいのであります。

泉山三六民主自由党大蔵大臣・経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○泉山國務大臣 お答え申し上げます。ただいまお答え申し上げます通り、適当に考慮をいたして、相当額を計上いたしてございます。

本間俊一民主自由党

○本間委員 そうすると含まれておるというふうに解釈してよろしうございますか。

泉山三六民主自由党大蔵大臣・経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○泉山國務大臣 さように了解してよろしうございます。

本間俊一民主自由党

○本間委員 そういたしますと、先ほど私が指摘いたしました企業三原則を政府の方が貫いて行くという関係からいたしますと、この方と、ただいま大藏大臣の御説明との関係をどういうふうに調整されて行かれるおつもりであるか、その点お尋ねいたします。

泉山三六民主自由党大蔵大臣・経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○泉山國務大臣 お答え申し上げます。今日いわゆる三原則——價格改訂は相ならぬ、赤字融資は相ならぬ、國家の補給金また相ならぬ、いわゆる三原則であります。政府におきましてもこの根本方針にはもとより同感であるのであります。從いましてただいま本間委員のお尋ねはまことに肯綮に当るお尋ねでございまして、御心配のほどもまことにごもつともなのであります。しかしながら、ただいま私が指摘いたしました三原則の一つであります國家補給金は相ならぬ、これには條件があるのであります。その見合すべき財源がこれを欠く、財源の手当ができない、あるいはその準備がなくてはこれは認められない、かようのことでございますので、その反面におきましては苦しい財政の中からもなおかつこの方面にまわし得る財源の引当てがございます場合において、三原則は認められるのでありまして、かようの意味合いから前段お答え申し上げます通り、政府といたしまして、適当と思いまする金額をここに計上いたしておる次第でございます。

本間俊一民主自由党

○本間委員 そういたしますと、組合の強いものと申しますか、多少言葉に語弊があるかと思うのでありますが、そういう組合の方が補給金をもらうことができまして、たとえば纖維でありますとかいうような、組合の力の弱いものは冷遇されるというような現象が起つて來ると思うのでありますが、この点に対して政府はどういうふうにお考えになつておりますか。

泉山三六民主自由党大蔵大臣・経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○泉山國務大臣 お答え申し上げます。ただいまの御心配はまことにごもつともな点であります。しかしながら、ただいま私が指摘いたしました本予算に計上いたしました價格の調整費につきましては、その適当なる金額を定めるにあたり、もとより他の半面におきまして、先般も御答弁の中に触れました通り、いろいろ各賃金の間におきましての均衡に留意をいたしておるのでありまして、何々労働組合が強い弱い、かようのことよりも、わが國の今日の経済に惡影響を及ぼさないこの一線を確保するために、政府は信念をもつてこれに対処する考えであります。以上お答え申し上げます。

本間俊一民主自由党

○本間委員 歳入面に返つて参りまして、今日まで主食の代替をいたしておりました砂糖が主食代替からおろされまして配給をされますが、さらにまた味の素の放出もあるということでありまして、これは國民の生活にとりまして、一つの朗報でありますが、問題はその値段であろうと思うのであります。先ほど大藏大臣の中にもありましたように、特價酒や高いタバコが國民の購買力の限界をはるかに越えております関係から、その賣れ行きが芳ばしくないのであります。今回の砂糖その他こういつたような品物を放出されるのは、國民にとりましてはありがたいことでありますが、その値段が問題であろうと思うのであります。砂糖及び味の素その他の品物をどういう方面に向けられ、それからまた國民に配給される價格がどの程度でありますか、その点をお伺いいたします。

泉山三六民主自由党大蔵大臣・経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○泉山國務大臣 お答え申し上げます。味の素についてただいま本間さんのお尋ねの点は八円五十二銭であります。次に砂糖は、白砂糖が一斤につきまして五十円、赤砂糖が一斤につきまして四十円、かようでございます。配給方法といたしましては、調味料配給といたしまして、從來の所定のルートを通じて行う予定でございます。

本間俊一民主自由党

○本間委員 次に災害復旧費でありますが、この災害復旧費は、一時はきわめて悲観すべき状態にあつたのでありますが、政府の努力によりまして、六十億円計上せられたのであります。しかしその後の災害を見ますと、全國各地に災害が頻発をいたしまして、農林省だけでも本年度に復旧をいたしたいという所要額がたしか五十億を越えておつたように承知いたしておるのでありますが、農林大臣からこの点、今年の三月までに復旧を要します緊急の予算の要求額はどの程度になつておりますか、お伺いいたしたいと思います。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 お答えをいたします。農林省といたしましては、さしあたつて復旧を要する額といたしまして、耕地、水産、山林等を通じ約七十余億円であります。

本間俊一民主自由党

○本間委員 私の調査したところによりますと、建設省の災害復旧費が四百億以上になつておるように思うのであります。これを三箇年間に復旧するという計画を立てましても、國の補助がその三分の二でありましても、三百億程度が必要であります。從つて本年一ぱいに建設省の方のぜひ工事をしたい必要な要求額はどのくらいになつておりますか。その点をお尋ねしたいと思います。

泉山三六民主自由党大蔵大臣・経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○泉山國務大臣 お答え申し上げます。詳しくは政府委員から説明いたさせます。

河野一之大藏事務官

○河野(一)政府委員 お答え申し上げます。公共事業の災害復旧費の内訳でございますが、これはお手元に差上げてありますので、これでごらんを願いたいと思います。建設省の要求が四百億とかいうお話でございますが、これは本年度のこうむりました災害を一時に全部復旧するということにいたしますれば、あるいはその程度の金額がいるのかもしれませんが、國家財政の状況もございますし、さしあたり來年の春水までの間應急的な措置として考えまして、この程度の金額を計上いたしたのでございまして、また來年度におきましては、來年度予算において実際の状況を勘案いたしまして、できるだけ多額の復旧費を計上したいと考えておる次第であります。

本間俊一民主自由党

○本間委員 農林省関係の復旧費が七十億余り、それに河川関係の方が約百億程度あつたと私思うのでありますが、從つてなるほどただいま大藏当局の説明もありましたように、本年度河川と農耕地の関係を合せ計算をいたしまして、何とか百億程度の予算を計上してもらいたかつたのであります。しかしながらいろいろな関係もありまして、六十億になつたのでありますが、これは昨年はあれだけの被害を受けまして河川及び耕地をひつくるめて二十一億円しか金が出なかつた、昨年と比較いたしますならば大きな奮発と言つてよいと思います。しかし御承知のように工事は着々進行いたしておりますし、また來年の植付期までには、どうしても完了しなければならぬ工事が非常に多いのであります。從つてなるほど六十億円の予算が計上せられましたから相当地方はこれで潤うのでありますが、どうしても來年の植付期までにはやらなければならぬという工事がさらに私は残るのではないかと予想せられるのであります。そういたしました場合に、政府はその工事に対しまして金融的な措置を実情に應じて講ずる御意思があるかどうか、その点を承つておきたいと思うのであります。

泉山三六民主自由党大蔵大臣・経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○泉山國務大臣 お答え申し上げます、災害復旧の問題は、すでに第三國会において全会一致をもつて決議案も決議いたされましたような事情にもあり、なお政府といたしましても、もとより熱意をもつてこれに対処せんとする覚悟でございます。本追加予算案に掲げました六十億円は、なお十分満足すべきものとは考えないのでありまして、ただいま本間委員御指摘の通り、何とかこれを百億円程度に引上げることができますれば、この上ないものと考える次第であります。つきましてはこの段階において、これを当然金融的措置に求むべきであるとの御所見かと存じ上げる次第であります。政府としても、予算に計上いたします反面において、金融措置についてはすでにこの点に留意いたし、今日まで相当額の放出をいたした実情にございます。まず第一に預金部資金についてはおおむね四十億円を放出する予定のもとに、今日三十八億六千万円を放出いたしておるのであります。詳しくはお尋ねがございますれば申し上げます。なお農林中央金庫を通じましては総計九億三千万円、なおまた復興金融金庫を通じましては総計二十一億七千万円、融資あつせんによるもの総計三億五千万円、右総合計実に七十四億五千万円に及ぶのでございます。以上のような金融措置を講じておりますので、政府の熱意について十分御了承願いたいと思うのでございます。

上林山榮吉民主自由党

○上林山委員長 本間君に対する、経済安定本部に関する質問の答弁が残つておりますから、政府委員の答弁を願います。

内田常雄総理廳事務官

○内田政府委員 國民所得の推計を十一月の物價賃金等をベースにいたしまして、概算いたしました結果が、先般発表せられまして、それによりますと、本年六月の物價賃金水準で推算いたしましたものは、御承知のように一兆九千六十億円でありましたものが、十一月ベースによりますと、二兆三千九百三十億、約四千八百七十億ほどの國民所得の増加が推定せられる、こういうことに計算が出て參ります。これは結局物價賃金及び生産指数が、六月当時の基礎よりも、この数ケ月の間に変動を來したということが原因でございまして、具体的に申しますと、物價については六月推算のときは、昭和二十二年度の物價に対して六月の物價の改訂の際これが四六%上る、この四六%上るのは公定價格の上げだけではないので、公定價格と非配給物價とを数量によりましてそれぞれウエートをつけました実効價格であります。その実効價格が六月の推算では四六%上るというものが、十一月に推算をし直しました結果が七二%上りというようなことで、物價のベースもかわつて參りました。その次に賃金におきましても、六月の推算の基礎は御承知のように三千七百円ベースでありまして、これを前年二十二年度の平均に比べてみますと、七二%上りということでありましたものが、この十一月の推算によりますと、たとえば官公吏等につきましても給與の引上げがあり、またその他鉱工業、商業、交通業等の賃金指数の上昇を見ますと、昨年に対して一二五%上げという基礎が出て参ります。これによつて相当所得の推計の基礎がかわつて参ります。なお、生産そのものの伸びにつきましては、六月推算をいたしましたときは、まだ本年度の生産計画が必ずしもはつきりしておらなかつた、それで御承知の経済復興計画におけるその当時の初年度に本年度の見込の数字を基礎にいたしました、それによりますと、農林水産業にありましては昭和二十二年度に対し生産指数が五%上りになる、それから鉱工業については生産指数の上りが一三%上りである、こういう推計をいたしておりましたものが、最近に至りまして、この第一、四半期の実績並びにそれを基礎といたしましたこの年度全体のいわゆる年度計画というものを新しくとつてみますと、農林水産業においては八%上り、鉱工業においては一六%上り、いずれも生産指数が上つて参つた。このように物價、実効價格の指数も賃金の指数も、また実体的な生産業も上つて参りました結果、さきの一兆九千六十億というものが二兆三千九百三十億というぐあいに所得計算の理論上相なつて参つたということでございます。

上林山榮吉民主自由党

○上林山委員長 明日は午前十時半より開会いたします。本日はこれにて散会いたします。     午後四時九分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗