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4回国会衆議院1948/12/12

懲罰委員会 第1号

発言数
77
登壇者
10
会派数
5
開催日
1948/12/12

会議録

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 これより開会いたします。  この際お諮りいたします。理事の森三樹二君が辞任せられましたので、その補欠選任をいたしたいと存じます。理事の選任方法はいかがいたしましようか。

押川定秋民主党

○押川委員 理事の補欠は委員長において指名されんことを望みます。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 押川君の動議に御異議ありませんか。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 それでは猪俣浩三君を指名いたします。     —————————————

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 田中織之進君提出の、議員外崎千代吉君懲罰事犯の件を付議いたしたいと思います。  まず本件について、動議の提出者である田中織之進君の説明を求めます。

田中織之進日本社会党

○田中織之進君 簡單に議員外崎千代吉君の懲罰事犯に関する件につきまして、動議提出の趣旨を御説明申し上げたいと思います。  昨日の衆議院本会議において可決いたされました政界、財界、官界刷新に関する決議案の討論にあたりまして、これに賛成する各会派を代表して、社会革新党の外崎千代吉君が賛成討論を行われた。その発言中におきまして、いわゆる纖維事件その他新聞紙に報道せられておる事件の関係者につきまして、具体的に数氏の氏名をあげ、これがさも犯罪容疑者として確定的であるかのごとき言辞を弄されたということは、これは外崎君が、この決議案に賛成をいたしておりますわが社会党をも含めての代表討論であるというばかりでなく、同僚議員について、しかも、これらの問題は新聞紙等においてただ單に報道せられておるだけの問題でありまして、きわめて不明確な事件でございます。しかもその外崎君があげられた数氏のうちの一人のごときは、昨日この衆議院に設置せられております不当財産取引調査特別委員会におきまして、証人として宣誓をいたしまして、その証言の中において、明白にこの事件に関し、いわゆる不正な点について何らやましい点がないということを明言いたしておる事情は、外崎君としても十分承知せられておるはずであります。それにもかかわらず、これらのお互いの同僚議員に対しまして、その議員の政治的生命を左右するがごとき重大なる問題について、きわめて不用意にと申しますより、計画的にそういう具体的氏名をあげて発言するがごときことは、これは議員の道義的な問題であるばかりではなく、みずから國会の威信を傷つけるものであり、本会議場の神聖を冐涜したものといわなければならないのであります。同時に外崎君の発言の中には、そのほか新聞紙等の單なる臆測に基きまして、特定の政党に、たとえば石炭國管の犯罪容疑者が集中せられておるがごとき言辞を弄し、あるいは社会党、民主党、民主自由党等の大政党をもつて━━━━なりと断定いたしまして、これが解党を主張する。外崎君また社会革新党の党人である者が、その政党を無視するがごとき、民主主義政治を否認するがごとき言辞をなされておるのであります。  そのほかにおきましても、討論の発言中において、きわめて不穏当な発言が数々あつたのでありまして、この点に関しましては、議長からの注意によりまして、一部分の取消しはしぶしぶ外崎君が應ぜられたのでありますが、その取消しの態度におきましても、自分の発言中きわめて不穏当な点があることに対する責任を十分感じての取消しであるという態度は見受けられないのであります。取消しによつて、外崎君が議政壇上において、議員みずからの権威を否認するがごとき言動をなした責任が解除せられるものではないという確信の上に立ちまして、われわれは國会法第百二十一條に基きまして、これを懲罰委員会の議に付し、同君のきわめて不穏当な、國会の威信を傷つけたことに対する責任を追究することによりまして、國権の最高機関としての國会の威信をあらしめる。同時に、近時ともすれば國会における言論の自由を逸脱いたしまして、みずから國会の権威を冐涜するがごとき発言が行われることに対しまして、われわれはこれを粛正いたしまして、議院の権威を発揚するという観点に立ちまして、この際本委員会の判断によります外崎君の責任を追究したい。かような趣旨からこの動議を提出いたした次第であります。

田中健吉社会革新党

○田中(健)委員 この際外崎千代吉君の懲罰事犯に関しまして、昨日の外崎君の速記録の全文を各委員に配られまして、それをよく見て、それをただいま提案者である田中君の申されたことと対照して、愼量に審議いたしたいと思いますので、これを委員長においてとりはからわれるようにお願いいたしたいと存じます。

押川定秋民主党

○押川委員 ただいま田中健吉君から、速記録を謄写して各委員に配付した上、愼重審議をしたいという御発言でありますが、衆議院における懲罰委員の任期は今やそう長くなかろうということが確定的であります。從つて本院内において起りました事項は、その黒白をできるだけ即急に明らかに決定いたしておくことが必要であろうと思います。從つて速記録ができておりますならば、係をして速記録を読み上げさしていただいて、これによつて判断したいと考えますがゆえに、ただいまの田中君の動議に反対いたしたいと思います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 ほかに御意見がありましようか。

荒畑勝三無所属

○荒畑委員 押川君の動議に賛成であります。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 お諮りいたします。田中君は速記録を全委員に配付しろということであります。押川君の御意見は、ここに速記原稿がありますから、これを係の者から読み聞かさせて、それにかえてやつたらよろしいという御意見であります。この二つの意見でありますが、先に田中君の御意見がありましたから、まず田中君の御意見に御賛成の方は御起立を願います。——御起立がないようであります。  それではこれから本会議の速記録を読み聞かせます。     〔書記朗読〕   昨十二月十一日の本会議における外崎千代吉君の演説  社会革新党を代表しまして、原案に賛成するとともに、修正案に反対するものであります。今、政界、官界、財界の腐敗きわまりなき、続々起きる、とどまるところを知らざる大疑獄事件に関し、その粛正演説をすることは、まつたく國会議員の一人として、涙なくして語ることのできない問題であります。顧みるに日本政界史始まつて以來かつてないところの今日のごとき事件は、しかも大政党にして、すなわち社会党、民主党、民主自由党のごとき、政界のこれほど大きな指導階級にあるべき既成政党は、りつぱなる代議士まで、その疑惑の中に入つておるということは、まことに遺憾きわまりなきところでありまして、われわれ國会人といたしましては、何と全國民に対して……。顏向けのできざる状態であるとわれわれは考えておるのであります。しかるにまた官界におきましてでも、重政前農林次官を初めとして、あるいは局長に部長に課長にというぐあいに、各方面の腐敗、堕落はきわまりなく、財界は日野原氏をもつて筆頭となし、これまた見るにきわまりなき今日の状態。この場合に民主自由党の内閣は解散をもつて迎えんとするけれども、それは正しき國民の信任を問うというのであれば、われわれは喜んで迎えるであらう。しかしながら民主自由党といえども━━━━━━━━━━━━━━━━━そういう場合に、なるほど國会における総理大臣の指名は、四百六十六名に対しわずか百八十五票のその信任は、まことに國民の正義観にあると言うかしらぬけれども、われわれ内部を知る者にしてみれば、今日こういうような疑獄の場合において、一党一派の利害関係をもつて議会解散をもつてごまかさんとするごときは、立憲政治の常道ではないとわれわれは考えておるのである。またよく口を開けば民主自由党は解散を恐ろしいかという声を叫ぶけれども、樂屋においての民主自由党の代議士連中は、みずからその解散を恐れて何のために、解散するのか、三々伍々語つておるではないか。衆議院議員たる者は、衆議院議員にならんとする者は、参議院議員になるものと趣を異にして、解散あることはもとより予期して立候補しており、また代議士として國会に出ている以上は、何の解散を恐れる者は一人もないのである。しかしながらまた好んで何の解散を迎えるばか者も一人もないのである。だからしてわれわれは今日のような昭和電工に、政党献金に、あるいは兵器処理に、炭鉱國管、纖維事件等に関しては、いまだようやくその緒についたばかしであり、民主自由党の総裁であるべき総理大臣は劈頭において何を國民に約束したであろうか。それは一番先に綱紀粛正を叫んだではないか。綱紀粛正を叫ぶのが本心であるならば、綱紀粛正を眞に叫ぶの勇氣があるならば、解散をもつて國会に臨む前に、なぜこれほどの多くの事件の処理を完全にしないのだ。他党におけるところの事件に対しては、たいこ、三味線をもつてこれを責めるといえども、あしたに迫つているところの炭鉱事件に関し、━━━━党一番多くの犯罪にあると世間はいうておるではないか。幸いにして民主自由党が正しきをもつてこれに應戰せんとするならば、何か恐れて……われわれはひとりやじを恐れるものではない。やじをする前に、まずわれの意見を聞けばよくわかるのである。民主自由党は立憲政治を口にし、民主政治を叫んでおるけれども、眞に國会を解散せんとするならば、今いうごとく昭和電工から兵器処理、炭鉱國管から纖維事件に対して、あくまでこれを追及し、國民の前に堂々と事件の全貌を明らかにして、しかる後に國会を解散するごときは喜んでわれわれは迎えるものである。もしこのままにして解散せんか、もしこのままにして解散せんとするならば、疑惑の人物再びこの選挙場裡に立つて、正しいところの國民をして惑わしめるもはなはだしいものであるとわれわれは考えておる。何を好んで、何を急いで解散をせんとするか。もし眞に國民の利害を考えて解散せんとするならば、この事件をして完全に処理して、しかして正しいところの選挙を行うこそ、ほんとうの解散であるとわれわれは考えておるのである。  なお続々として引揚げて來るところの引揚者の声を聞き、その人方は何と言うておるか。さんたんたる敗戰國土を見、しかして帰つて來て見れば、その家族はほとんど救われておらず、戰爭において多くの犧牲者はその日の生活に困つておるときに、これを顧みるの政党は一つもなく、いたずらに百万円だ、五十万円だ、或は三十万円だといつて、金に目がくらんでおる。かくのごとき指導階級の人々は、小菅監獄をして内閣なりとあくまで言わせるというがごときは、まことにもつて遺憾きわまるものである。また前内閣は現職安本長官檢挙されて、その責任を感じてここに内閣を投げ出したのである。吉田内閣はもし眞に立憲常道を唱えられるならば、たとえ大臣ならずといえども、副大臣であるところの田中政務次官が━━━━━━━━━━━━━━━━そうして家宅捜索を受け、もしそのまま身柄を收容された場合には吉田総理大臣はいさぎよく内閣を投げ出すほどの良心を持つておるか。人を責むるに急にして、われをもつてやらんとするときに行い正しからざれば、その政治は邪道であつて、必ずしも國民がこれに対して満幅の信頼をするものでないとわれわれは考えておる。また三党協定であるの、四党協約であるのということをよく言うておる。こういうことは民主政治の今日に行わるべきはずのものではない。しかるにいかに今日世の中はやみ取引横行するといえども、この議会のまん中において、大政党が組んでそこにやみ取引をなし、そうして一日延ばし、二日延ばしに解散を延期せんとするは、まことに奇怪千万にして、憲法違反と言われても何とも言う言葉はないではないかとわれわれは考えておるものである。  そこで先ほど申したごとくに、引揚者の人々ばかりではありません。われわれ農山漁村に住む者にいたしましても今日のごとき政界の腐敗堕落は國民の世論として、解散する前にまず政党を解消せよ。わが日本の既成政党は━━━━━━━━━━━━━━━━━  諸君が何といつても、事実はこれを証明しておるものである。もしそうでないとするならば、総理大臣を初めとして、列閣の大臣が続々として現在小菅監獄におるではないか。大政党みずから解党して、あらためて出直すことが当然であると考える。われわれは本案に賛成するものであります。     ………………………………………  ただいま議長さんより、氏名をあげたる点を取消してはいかんということでありまして、では今まであげました━━━━━━━━━━━━━━━━━それから……。     ………………………………………  それでは議長の注意を尊重しまして取消しいたします。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 それでは議員外崎千代吉君の出席を求めまして弁明を聞きたいと存じますが、御異議ありませんか。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 それでは御異議なしと認めます。外崎千代吉君の弁明をしていただきます。

外崎千代吉社会革新党

○外崎千代吉君 國会の忙しいなかに皆さん方にいろいろと御心配をかけて、何ともその点は申訳ありません。ただいま速記録の朗読によりましてでもわかるごとく、私は衷心より國家を愛しております。同時にまた議会政治を認めております。そしてそれだけに政党に信頼を置いております。しかるにまつたく憂國の至情から、いわゆる熱血のほとばしるところ、あるいは議員諸士におかれて懲罰にしなければならないというほどの問題が起きるとは、私は全然考えておりません。なかんずく今読みましたところの私の演説をお聞き願いましたならば、私と同樣に國家を愛し議会を信ずる人々にしましたならば、喜んで拍手をもつて迎え、そして私に賛同してくれるものであると、私はそう信じております。しかしながら一、二の点においてあるいは皆樣方の御忌諱に触れた点もあるかもしれませんけれども、私の眞情といたしましては、今申し上げましたごとくにまつたく國を愛し、ほんとうに政党を信頼し、四百六十六名のわれわれ議員を正しい道を踏んでもらいたい、そう考えて演説をしたにすぎないのでありまして、もしこの憂國の至情に対しまして、それがいけない、それはわが党に対して不信任であるとか、わが党を侮辱するものであるとかいうような曲解をしている人があるならば、それはやむを得ないといたしまして、もし今の朗読を聞かれたならば、おそらく皆さん方も私同様の御意見をもつて國会に臨まれておるものであると私は信じて疑わないのであります。委員長といたしましても同じ学校で学んだ委員長であり、同じ正道を行くところの政界人であるならば、これまた喜んで迎えて激励してくれるものであると私は信じて疑わないのであります。  私の眞情はただ一つ、憂國の至情に燃えているというだけを強く申し上げまして、私の弁明にかえたいと思います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 外崎千代吉君の弁明並びに田中織之進君の御提案等につきまして、御質疑がありましたならば、この際承ります。

田中健吉社会革新党

○田中(健)委員 もし三大政党の方で御質問があつたら、先にお願いします。——なければ私が御質問いたします。  先に提案者であります田中さんにちよつとお伺いいたしますが。御提案の説明によりますと、各会派を代表した、こういうふうな御説明のように承りました。ただいま外崎氏の速記録を読み上げるのを聞いておりましたが、各会派を代表しておりません。外崎氏の弁明を聞いて見ましても、各会派を代表しておりませんので、議院運営委員会あるいは小委員会において、外崎君が各会派を代表することになつておつたのかどうか、この点をお伺いいたしたいと思います。

田中織之進日本社会党

○田中織之進君 田中健吉君の御質問にお答えいたしますが、これは議院運営委員会におきまして、あなたの方の社会革新党の成重君から、実はただいま御質問をされた田中健吉君が一番適当だろうということで、この決議案に賛成いたしまする社会党、民主党、社会革新党、國民協同党、それからそのほかの労働者農民党等の小会派を含めて、代表的な意味において賛成討論に一名だけ出すということだけで、あなたの方の党の田中君に、つまりあなたに代表討論を願うということに午前中きまりました。午後の運営委員会におきまして、田中さんが不当財産取引調査委員会の関係がありますので、その点は外崎君にかわるからということで、成重氏から了解を求められたのでありますが、われわれは午前中の了解と同趣旨におきまして、外崎君を代表して賛成討論に立たせることに同意をいたしたわけでありまして、私もただいまの速記録を聞きまして、社会革新党を代表する、こういうことを外崎君が言われた点は、あなたの方の党の手違いであるかどうかは別問題といたしまして、われわれの了解とはまるつきり違う点を発見いたしまして、意外に思つておるわけであります。

田中健吉社会革新党

○田中(健)委員 ただいまの田中織之進君の御答弁によりますると各会派を代表しておる。これは運営委員会の速記録を見ればわかるが、決議事項として各会派を代表されておるかどうか、この点はいかがですか。

田中織之進日本社会党

○田中織之進君 その点は懇談的に議事の順序、あるいは討論者を決定した場合であつたかとも思うので、はたして速記録に載つておるかどうかは、私明確にいたしておりませんけれども、運営小委員協議会では、明らかにその点が了解せられたことは事実でございます。

田中健吉社会革新党

○田中(健)委員 成重光眞君がわが社会革新党を代表しまして運営委員会に出ておりまするが、先ほど成重君にここに來てもらいましてその点をただしたわけです。ところがこの点はあまり明確になつておりません。それからもし各党を代表するというのであれば、当然外崎君に成重光眞君から各党の代表であるからその点を考慮するように、という注意がなされなければならないはずであつて、この点ははたして各派を代表するものであるか、社革党もやりたいけれども、おのおの各党自党の都合によつて代表を送つて演説するにはどうもふさわしくない、こういうことから社革党だけがこれをやる、こういうことではなかつたと思いまするので、この点はぜひとも明らかにいたさなければならないところの一点ではないか、これはそもそも演説の最初の出発点の行きがかりでありますから、この点を明らかにするために、議院運営委員会の委員長にこの際御出席を願いまして、この点を明らかにせられるように、明禮委員長にとりはからうようにお願いいたしたいと思います。  次に先ほどの提案者の説明によりますると、具体的に数氏の氏名をあげたとこう言われます。しかしながら具体的に数氏の氏名をあげておることは、私も本会議に出ておりましたので、確かに聞いております。しかしながらその氏名というものは、議長の注意によつて外崎氏はこれを取消しておる。從つて取消しておる限りにおいては、これは会議録には登載されないはずのものなのです。從つてこれは消えてなくなつておるものであるから、この点がもし懲罰事犯の対象であるとするならば、自然これは消えてなくなつておるものです。もはやそこには根拠なく、理由のないものになつておる。それを懲罰事犯の対象として取上げるということは、これは私はどうも理屈に合わないような氣がいたしまするので、この数氏の名をあげたことは事実であるけれども、これを取消しておるということを提案者である田中氏は御存じであるのかないのか、この点をお伺いいたします。

田中織之進日本社会党

○田中織之進君 先ほどの件でございまするが、賛成をした各会派を代表する意味における外崎君の賛成討論であるという点は運営委員会において、これは少くともこの決議案に賛成する各会派としては、そういう了解のもとに行われておつたことは、おそらく田中君もこの問題に関する昨日の本会議休憩中の運営委員会に出られた事情から、おわかりのことだと思います。このことは、かりに嚴密な意味における賛成をする各会派を代表したものでないにいたしましても、私が申し上げておる第一点でありまする具体的に数氏の氏名をあの場合においてさすということのきわめて不穏当であるということには、何ら本質的に関係のないものだという見解をもつて動議を提出いたしておることと、それからただいまの質疑の点でありますが、問題は議長の注意による取消しの問題に対しましても、私が先ほど提案の点で申し述べておりまするように、必ずしもすなおな態度でなかつたということは本会議に出席した人たちのすべてが目撃したところであり、しかもこの点は取消しによつて具体的に氏名を指された人たちが受けた影響が解除されるべき筋合いのものではないという見解のもとに、懲罰動議の第一の理由としてこれを掲げておるのであります。

田中健吉社会革新党

○田中(健)委員 そういたしますと、提案者も一應議長が取消しておるということはおわかりのようであります。そこで議長はあの際にどのような注意を與え、どのようなとりはからいをしておつたかということも、この際私は速記録を拜見いたしたいと思いますので、速記録を早急に本委員会に取寄せられるように、委員長よりとりはからいいただきたいと思います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 どの速記録ですか。

田中健吉社会革新党

○田中(健)委員 議長の注意した事項です。——それはこれが終つてから読んでもらいましよう。  それから外崎さんが演説の中に、民主政治を否認するといつたようなことで、これは私は提案者から、もうちよつとこの点を詳しく聞きたいと思うのですが、わが國の民主政治を否認するようなことを言つた。こういうふうに提案者がおつしやつたように私は記憶いたしております。しかるところ外崎君の弁明を聞いておりますると、愛國の至情より出発してあの演説をやつたのだ、民主主義政治を守るためにやつたのだ、こういうことでありますので、提案者の方がおつしやることと全然違います。この点はどういうわけであるのか、この点も一應提案者からお伺いいたしたいのです。  それから新聞に出ておることを言つておる。新聞に出ておることを本会議で問題にすることはおかしいじやないか、單なる風評だ、こういつたようなことが提案者の御説明の中にあつたように記憶しております。新聞に出ておることがすべて間違いだと断定することはできません。新聞によつて輿論もつくられ、新聞の報道等は不正確な場合もあるけれども、今日の新聞は往年の新聞ほどにそうそう大新聞などはいい加減なことは私は書いておらないと思う。特に今回の政界、官界、財界を通ずるところの疑獄事件については、大新聞の報道はきわめて正確に近いものであつたと思つておる。だれそれがいつ何日ごろ收容をされるであろうという記事が出ると、必ずと言つてよいくらい收容される。こういうようなことになつておりまするので、この疑獄事件に関する限りにおいては、新聞の報道は不正確であつたということは、私は言えないじやないかと思う。從つて新聞の報道をある程度基礎にして演説したということは、單なるうわさを基礎にしたということには私はならないと思う。もし新聞の報道を國会において問題にすることができないということであるならば、過日の吉田内閣総理大臣が民主自由党の幹部会において、祕密会か何かであつたと思うが、例のマ元帥と会談した場合の解散問題、あるいはホイツトニー氏らの言うことばかりが眞実性があるとか、こういつたような記事が、吉田首相の民自党役員会の祕密会の発言として第一新聞に傳えられた。これが問題になりまして議院運営委員会において特に小委員会を設けて、わが党の成重君が委員長となつて、この問題を國会として取上げている。こういうことで運営委員会においてもこういうような新聞記事そのものを重大な問題として取上げている。從つて外崎君が新聞記事に出ているところの問題を取上げたからといつて、それは決して懲罰の対象になるべきものでない。いわんやこの問題については議長の注意によつて取消しているということであるから、これは何らここで懲罰事犯の対象となるべきものでない、私はそう信ずるのであります。この点について、あるいは提案者のおつしやることは、この外崎君の懲罰を機会に、今後においては一切新聞記事などに頼つたことは本会議なりあるいは國会で取上げない、こういう將來の戒めのための意味であるかどうか。これはきわめて重大な問題でありますので、この点を田中氏の所見としてお伺いしておきたい。この点はいかがですか。

田中織之進日本社会党

○田中織之進君 その前に、外崎君の発言の中に、民主主義政治を否認するかのごとき言辞があつたということと、外崎君がただいまこの委員会で述べられた弁明、民主政治確立のため憂國の至情からほとばしり出たものであるという弁明の趣旨と食い違う点はどういうことであるかということでありますが、私が先ほど説明の中に申し上げましたところの問題は、現在の既成政党、現在の民自党、社会党、民主党等の大政党をもつて既成政党とし——この点は見解の相違であろうと思うのでありますが、それを━━━━━なりと断定をせられて、みずからも社会革新党という政党の一員でありながら、政党の解消を唱えるというがごとき態度は、政党人としてとるべき態度ではない。こういう観点から、かつて戰爭中に政党解消運動というものが起つたことが、日本をフアシズムに追いやる大きな原動力であつたという点からも思い合せるならば、民主主義政治すなわち政党政治の発達に対して、ある意味で逆行するような傾向の言辞である。こういう判断の上に私がそういう表現を用いたのでありまして、その点発言者の意図のいかんを問わず、現われました発言そのものから受ける印象がそういうことであるということは、これは私は見解の相違だろうと思うのであります。  それから次の新聞紙に関する点でございますが、私も新聞紙の報道すべてを信用するに足らないというようなことは考えておりません。しかしながらわれわれが議員として、またわれわれの同僚の問題に具体的に氏名をあげて、あるいは政党の名前をあげて、公開の最も嚴粛なるべき本会議の壇上においてわれわれが発言する場合において、ただ單に新聞紙が報道しているから、そういう席上で自分がその点について引用し、あるいは述べてもいいのだということには私はならないと思う。新聞紙の報道の中にも大きなミステークもある。最近の新聞報道に、ともすれば政略的な、謀略的ないろいろな手が動いて、事実が曲げて報道せられておるというような事実も皆無ではないということは、これは田中委員も十分承知せられる点でありまして、私は新聞報道全部を否認するものではございませんけれども、われわれは新聞紙の報道の正しい点につきましては、事議員の一身上の問題あるいは國会の権威、政党の権威という点に関しますならば、われわれは公人の立場においてその新聞報道の中からわれわれが正確なものをつかむとともに、その表現においてみずから節度と限界をもつて述べなければならぬという意味において、私がその点が不穏当であるという私の判断を下したことを、先ほど提案の中で申し上げたのでございます。

田中健吉社会革新党

○田中(健)委員 私が今これから申し上げることは、提案者と議論するためではありません。しからば外崎氏があげられたところの氏名、これは取消しておる。取消しておるけれども、しかしここで一應問題になつておる。それが事実であるかどうか。うわさであるが事実であるかということになりますならば、大部分私は事実だと思う。小菅に行つておる者は小菅に行つておるということ、これは間違いのない事実であつて、疑惑の問題として新聞に出ておることはこれは間違いのないことである。何も外崎氏がそれ以上に粉飾を加えて、疑惑に上つておる彼も小菅に行くであろう、彼は小菅に入つておる、彼は懲役を何年食うだろうというようなことを言つておるのではなくて、現在新聞に出て実際に起訴され、あるいは公判にまわされておる、この事実を事実として述べただけのことであつて、これは外崎氏は、ただいまの速記録を読んだものを聞いておると、それ以上のことを言つておらない。この点について、私も不正確なものを議員がみだりに取上げることについては、提案者と同じ意見です。不正確なものを持つて來ていいかげんに議場でやられてはかなわない。この点は提案者と同じ考えであるけれども、ただいま問題となつておるのは、私は確かにこれは世間でも新聞に出ており、問題になつておることであり、また実際問題として起訴せられ、公判にまわつておるものがあり、取調べを受けておるものがある。この事実についてこれを事実でないものを取上げた、こういうふうに提案者がおつしやるのかどうか、この点で端的にひとつお伺いいたしたいと思います。

田中織之進日本社会党

○田中織之進君 外崎君も指摘せられまして、その点は一應取消されておるのでありますが、たとえば芦田氏の、栗栖氏の問題、田中角榮君の家宅捜索に関する問題、これは私は新聞紙の報じておる通り、これは現に進行しておる事実であるということを認めるにはやぶさかではありません。しかし私の申し上げたのは特にわが社会党の数氏について具体的な氏名をあげた点は、これまた不当財産委員会に証人として喚問され、また喚問されるということが現に進行しておる事実であることには、私これを否定するものではございません。しかしあの機会においてその具体的な氏名をああいう表現をもつてあげるということが、これは同僚議員の立場における外崎君として、きわめて穏当を欠く。その証拠には外崎君はその点を率直に認められて、具体的な氏名の取消しをなされた。ただいま田中委員のおつしやられるような見解から申しますならば、またこの点は先ほどの外崎君の弁明においても、その点に対する取消しがなされたという点に対する御自分の反省について積極的な発言がなかつた点を私は非常に遺憾に思つておるのであります。その点について私の具体的に氏名を指した点が不穏当であるということを申し上げたのは、特にわが党に関する限りの問題を、私が動議の第一の理由にあげておることをこの際申し上げておきます。

猪俣浩三日本社会党

○猪俣委員 議事進行について——一体、今は事実のあれを確かめている段階に入つておるのか、お互いにいわゆる弁論をする段階に入つておるのか、わけがわからぬが、意見をまじえたようなことを両者で鬪わしておつても、これは始まらぬのだ。だからこの辺で打切つて、そうしてあれしたいと思う。私の方は法務委員会で何べんも迎えに來ているから、打切れなかつたら休憩してもらいたい。

田中健吉社会革新党

○田中(健)委員 御注意ありがとうございます。私も多少意見がましいところも入つておつたので、おしかりを受けて恐縮に思います。もう一、二点です。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 なるべく簡單に。

庄司一郎民主自由党厚生政務次官

○庄司(一)委員 忍耐にも限度がありますから、プライベイトな意見はいけない。今までのようなことでは反対だ。議事進行にならぬ。

猪俣浩三日本社会党

○猪俣委員 とにかく休憩してください。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 なるべく今日の本会議に出そうということらしいからなるたけ質問は質問だけで、ここでもう一、二点で終つて、そうしてあと休憩に願いたいと思うのですが、それでいかがですか。

田中健吉社会革新党

○田中(健)委員 これは提案者に聞くのではなく、あなたに聞くのです。一、二点。

猪俣浩三日本社会党

○猪俣委員 ぼくらも質問があるから、質問を独占されては困る。休憩してください。

荒畑勝三無所属

○荒畑委員 休憩前に一点だけ外崎さんにお伺いしたいのでありますが、先ほどお話の中に、自分は憂國の至情から出たのであつて、昨日述べたことは、懲罰事犯になるとは全然思つていないのだというお話がありました。昨日お述べになつたあなたの御演説が、今日問題になつておるのですが、それについては全然自分は懲罰になるようには思つていない。つまりあれは少しも惡かつたところがない、かように御確信になつていらつしやるのですか。その点をお伺いしておきたいのです。

外崎千代吉社会革新党

○外崎千代吉君 先ほど申し上げましたようなことで、私はまつたく國を思うの一念から言うたのでありまして、おそらく懲罰事犯などということは考えておりません。しかし速記録にもある通り、人を指名したことはいけないというような御注意を議長から受けましたので、その点は率直に認めて、つつしんで取消しをすることに自分は考えておりました。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 それでは田中君、ぼくに対して何か質問があつたら願います。どういうことですか。

田中健吉社会革新党

○田中(健)委員 委員長に対する質問は、懲罰の量定ですね。一番重いものはどのくらいで、どういうことがあつて、それから一番軽い場合にはどのくらいであるか。たとえば登院停止何日、あるいは陳謝文を読むとか、あるいは除名といつたような例があると思うのです。そこでその前例によれば、懲罰の量定ですね、この点はどうなつておるか。これはだれに聞けばよいか、ちよつとわからないから、懲罰委員長にお伺いすれば一番早いと思つて、参考のためにお聞きいたします。一番重いのは除名でしよう。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 今までの統計ですか。

田中健吉社会革新党

○田中(健)委員 前例です。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 前例というのは、どういう意味ですか。

田中健吉社会革新党

○田中(健)委員 前例はどうなつておるか。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 前例といつても、事犯事犯によつて違うでしようから、その前例ということは出て來ないでしよう。同じことではないのだから——みな違うのだから、前例を聞かれても、おそらくひとしいものはないでしよう。そこで前例ではちよつと出て來ないと思うのですが、いかがでしよう。

押川定秋民主党

○押川委員 外崎氏に、ごく簡單に伺いたいと思いますが、外崎君の御演説、ただいまの弁明によつても、憂國の至情ということは、われわれぼんくら議員でもその点はよくわかります。ところが、その憂國の至情というものの言葉の表現いかんによつては、憂國の至情に幾らか修飾をいたして、社会うけはするが、その影響はあまりおもしろくない、こういうことがあるということは、お考えになりますか。  もう一つ、昨日、議長の注意によつて、氏名をあげた点並びにその他不穏当な言辞がありましたが、お取消しになりますかどうかと言われたように思いますが、氏名を取消したのだから、その点は惡いと思つたという荒畑委員の質問に対するお答えでありましたが、その他不穏当な言葉というものについては、昨日やはり同じようにお取消しになつたのか。それはやはり先ほど弁明された通り、憂國の至情、熱血にほとばしつた言葉であるから、何らさしつかえないと、今もお考えになつておるのか、この二つをお尋ねしたい。

外崎千代吉社会革新党

○外崎千代吉君 ただいまの御質問に対しまして、自分もなにせ議会は一年生でありまして、すべての点に暗い点も多々ある。そう存じております。今の発言の表現方法につきましては、まつたく自分の心の中では、今言うごとく、眞にお互いに正しい道を行きたいということ、現在のようなさまざまな事件に対しては、まことに國家のためにも憂慮にたえないというような氣持から申し上げたことであつて、それは一般の聞き方によつては、あるいは下手な演説でありますからして、惡くとられた点もあるかもしれない。その点はそうも考えております。  また取消しに対しましては、私はつつしんで、議長は氏名を指した場合はいけないと言うからして、それはそうだろう、そう考えまして、それも取消したものであり、また議長の注意の中にも、私の氣づかない惡い点は取消すものであると命ぜられたと存じまして、きよう全部そう考えております。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 先ほど田中君から言われた運営委員長に社会革新党を代表してやつた演説がどうかということを聞きたいというような話がありましたね。それは先ほど田中織之進君からも答弁があり、なお外崎千代吉君の演説の頭に、社会革新党を代表しましてと書いてありますから、これで十分だろうと思うのですが、呼ばなくてもどうでしようか。それからもう一つは、議長が取消しを命じたことについての事情というようなことを言われましたが、それも命じられたところが皆載つておりますから、これでいかがでしようか。これをごらんくだすつて……。

田中健吉社会革新党

○田中(健)委員 けつこうです。ただ外崎さんは社会革新党を代表して言つたのです。速記録にはそう出ておる。けれども提案者の説明は各派を代表しておる。各派を代表しておりながら、ああいうふうに各派に対して言いほうだいということになりますと、各派が怒るのはあたりまえだと思います。これは当然です。けれども、演説はほんとうは社会革新党を代表しておるので、各派を代表しておらない。演説の性格そのものが各派を代表しておらない。社会革新党だけの代表演説であるから、各派に対する攻撃は、これは当然政党政治である限りにおいては向けられる場合があり得ると思う。演説の性格に非常に影響しておる。各派代表演説か、社会革新党だけの演説かということになると、演説の性格がかわらなければならない。その点を明らかにするために、運営委員会において各派代表としての外崎千代吉氏の演説であつたかどうかを聞きたいと思うのであります。

押川定秋民主党

○押川委員 今の田中君のお話に対しては、まことに済まぬことですが私はそういうことには反対です。なぜならばここでお互いに審議するのは、議場で表現された言葉を不穏当であるかどうかということを議するのであつて、その内部に隠れた資格がどうか、こうかということを審議するのではないのでありますから、現われた事実によつて審議すればよろしい。從つて田中君の御要求には、まことに恐縮でありますが反対であります。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 代表だけの関係じやないということですね。

石井繁丸日本社会党

○石井委員 その点に関連があるのでありますが、昨日の演説を見ますと、外崎議員は相当興奮して、演説がある意味におきましてはかなり脱線したような傾向もあつたのであります。ある意味におきましては議場の雰囲氣で本人がただいま申す通りふなれのためにいろいろしたかもしれない。しかしあの席上におきましては原稿を本人が持つて、それを退席のときに速記係に渡しておつたようでありますから、その原稿を取寄せて見ますと、本人の初めの趣旨と、演壇に登つてやらんとするところの趣旨等もよほど明瞭になろうと思いますから、ひとつそれを取寄せてもらいまして参考に調べてみることが必要と思いますから、さようとりはからつていただきたいと思います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 ただいま石井君の申出がありましたが、外崎君の演説原稿を取寄せてよろしゆうございますか。

外崎千代吉社会革新党

○外崎千代吉君 原稿を読みません。私は緊急に代表にされたものですから要点だけです。あなたのおつしやる通り、あるいはやじられたりして、なれないものだから興奮状態にあつたかもしれません。

庄司一郎民主自由党厚生政務次官

○庄司(一)委員 委員長を通して外崎議員に御質問したい点があります。それはただいま議題となつているあなたの御演説の内容と、直接時間的関係で、心理学的の面から関係ある問題でありますが、演説の直前において、あなたは私と共産党の林百郎君に勧誘されて行つたのでありますが、外地引揚げの多くの人は私は共産党的な諸君と見たのでありますが、本院内の地下室において、共産党関係の引揚者をお相手に演説が講演をなされておつて非常に興奮の状態であり、また暴慢きわまる野次面罵を受けながら演説をされておつたことを、この目で見ておるのであります。さような直後において、心理の状態が非常に御興奮の状態にあられたのではないかと思うのですが、いかがでしようか。

外崎千代吉社会革新党

○外崎千代吉君 今そう言われてみますと、ちようど庄司先生と私は外地引揚者の所に党を代表して参つたのであります。ほとんど全部が共産色になつてしまつて、言うことなすことほとんど彼らは聞かないのでありますけれども、私も頑として彼らを押えつけた。汽車の窓から日本を見て、一部の指導者の言うことを聞いてそのまま日本を批評してはいけない。少くとも日本に帰つたならば、しばらく靜かにながめて見直して、それから行動してもらいたいということを話したところ、彼らは聞かない。私も頑として鬪つてそのまま帰つて來たところが、今日は田中君がやるのだが、田中君がさしつかえのため外崎やつてくれないかということで引受けて行つた関係上、あるいはそういう点はないとは言われないのでありまして、そういう興奮状態の中で帰つて行つて、すぐなれない演壇に立つて、やじられ、たたかれたので、興奮した点はないとは言われないのであります。その点は確かにその通りであります。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 大体これで先ほどお申出のありましたお二人の事実関係の質問は、これでよろしいということでいかがでしようか。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 ここでお諮りいたしますが、第一議員倶樂部の齋藤君から、提案者並びに外崎君に質問をしたいということでありますが、これは委員外の方でありますから、お諮りをするのでありますが、あるいは質問でなく、あとで討論のときに討論でもしていただくことにいたしますか質問を許すことにいたしますかお諮りいたします。

庄司一郎民主自由党厚生政務次官

○庄司(一)委員 他の予算委員会その他の委員会でございまするならば、委員以外の第三者議員の発言は恒例によつても許さるべきであります。しかしながら懲罰委員会のような懲罰の事犯を決定する委員会においては、特に本委員会が必要と認めた場合、あるいは委員長において必要と認めて委員にお諮りの結果、総意をもつて委員にあらざる議員の発言を認めるという以外は、私本院において十二年になりますが先例を見ないのであります。また重要なる本件を審査する上において、必要なりという特別の事情があらせられるという場合においては、委員長はよく斎藤議員とお話しの上、一應本委員会にお諮りの上決定いたしたいと思います。ただ軽々にさようなことは決定したくありません。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 それでは休憩いたしまして二時から開きます。齋藤君の問題は理事会に諮りまして食後にやります。     午後一時二十九分休憩      ━━━━◇━━━━━     午後四時十五分開議

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 休憩前に引続き会議を開きます。  本件については、國会法の定める懲罰條項のいずれに付すべきかにつきまして、お諮りいたします。

園田直民主党

○園田委員 議員外崎千代吉君に対しては、國会法第百二十二條第二号による「公開議場における陳謝」を命ずべきものと決せられんことを望みます。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 ただいまの園田君の動議に対して御異議ありませんか。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 そういたしますると、この事案につきまして討論を行いたいのでありますが、この討論は賛成、反対各一名ずつということにいたしたらと思いますが、いかがでありますか。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 それからもう一つお諮りいたしたいのでありますが、討論の時間は十分間に制限したいと思いますが、この点御異議ありませんか。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 異議なければ討論時間は十分とすることにいたします。  ただいまの園田君の動議について討論の通告があります。順次これを許します。田中健吉君。

田中健吉社会革新党

○田中(健)委員 議員外崎千代吉氏が昨日の本会議におきまして、政界、財界、官界粛正に関する決議案に対する賛成演説について、院議をもつて陳謝すべしという國会法第百二十二條、第二号の項目を適用する、こういうことでありまするが、私どもといたしましては、これに対して反対いたしたいと思います。  その理由は先ほど提案者に対する質問の際にも申し上げておいた通り、外崎氏は、われわれの調査いたしましたところによると、民自党を除く各会派を代表しておらないということはきわめて明確であります。從つて演説の構成内容から申しますると、各党を代表した場合は当然各党の立場というものをそれぞれ十分に尊重し、かつしんしやくしなければならぬのであるけれども、社会革新党を代表しておるのであつて、社会革新党の立場から申し上げればよいのであります。そこで議員外崎千代吉君は、現在政界、官界、財界にまたがるところのいわゆる昭和電工疑獄事件、あるいは兵器処理事件、あるいは纖維事件、あるいは炭鉱國管反対運動資金にかかる事件、こういう事件に関連して各党に、それぞれ関係者としてあるいは起訴せられあるいは取調べを受けているあるいは新聞などに傳えられている。こういう事実があるので、その事実に言及したのであつて、速記録の内容を見ますのに、必ずしも各党を攻撃しているとは思えないふしがあるのがあるのであります。ただ演説の最後の段において解党論なるものを唱えているけれども、これはどの党を解党しなければならぬ、どの党を解党しなければならぬということを言つているのではないのでありまして、こういう重大疑獄に関係ある際においては、われわれが進んで解党して、よりりつぱな党をつくりたいといつたような意味のことを言葉不足に申し述べた、こういうことではなかろうかと思いますので、いわゆる民主主義政治の否認、議会政治を否認するという意味でなかつたことは、外崎君の弁明によつても明らかであります。また解党論というものは、全然それでは今日ないかというと、新聞にも報ぜられている通り解党論は社会党の一部にもあるというような状態で、若干現実化している問題ではなかろうか、こういうふうに考えます。私は外崎氏の解党論を持つて來て、民主主義政治を否認し、かつ議会政治を否認するものということであれば、これははなはだ外崎氏に対して氣の毒なことであつて、これを取上げるということは、どうも賛成いたしかねます。  もう一つの問題は、もしこれが懲罰の刑の量定の問題からいうと、情状論あるいはその本人の主張というものもくるまなければならぬ。外崎氏は愛國の熱情のほとばしることによつて、ああいう演説をしたということでありますので、愛國の熱情という、そういう本人のやはりよいところもくんでやらなければならぬ、この考えます。陳謝させるということになりますと、外崎氏の愛國の熱情というものに対して、これを議院が無視するということになるので、私はこの点についてもはなはだ遺憾なことだと思います。  それから最も重要な問題は、本事案は事案として取扱うのにはむりがある問題である。それはむりにこれが多数の力によつて取扱われているという点であります。これは本会議において外崎氏は、松岡議長の注意によつて問題となつておりますところの具体的な数氏の氏名をあげたという項目は取消している。それからなお不穏当の点があれば、これも取消す、こういうことになつておりますので、すでに取消してしまつて、会議録には登載せられないもの、問題のないものをここに取上げるということは、私は非常にふしぎであると思う。こういう意味においても私はこの事案に対しては反対いたしたいと思うのであります。  いろいろと私の言い分もありますが、委員長から十分という時間の制限もありますので、あといくらもありませんから、この程度で、ただいまの案に対しまして反対をいたしたいと思う次第でございます。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 石井繁丸君。

石井繁丸日本社会党

○石井委員 園田委員の提案に対しまして賛成をいたすものであります。外崎君の今回の問題につきましては、いろいろ本人の意見等を聞きますと、愛國の熱情のほとばしり出たものであり、また本人も非常に感情的の熱血漢でありまして、その立場からほとばしり出まして、少しく行き過ぎたということも考えられ、またその前に引揚者問題で共産党の人々に包囲され、非常に興奮され、また突然に本会議におけるところの討論参加を党議によつて命ぜられた、いろいろ準備の手落ちがあつたので、非常にそこつをして済まなかつた、さように申されるのでありますから、非常に同情すべきを点はあるのでありますが、以下述べるがごとき事情によつて、われわれは相当のこれに対しては制裁を與えなければなるまいと考える次第であります。  言うまでもなく議員の言動というものは、院の内外を問わず、非常に氣をつけなければならない問題であります。特に本会議におけるところの議員の言動というものは、非常に重大視すべきものでありまして、これを発言者において軽々になし、あるいは言動に対しまして國会議員が軽視するがごときことがありますれば、民主政治というものは成り立たないものであります。議員そのものが言動を愼み、かつその本会議におけるところの討論あるいは言論に権威がつけられまして、初めて國会の権威というものはあがるものであります。いろいろなる事情におきましてそこつなる点がありましても、一度本会議において述べたるところについては、議員としては当然責任を負わなければなるまいと考えるのであります。  近時國会議員の言動が、院外においてはもちろん、本会議等における言動も逐次粗暴になりまして、國民の顰蹙を買うようなことが起りつつあるのであります。かような傾向はやがては國会の権威を失墜せしめ、民主政治の崩壊の端を発すべきものではなかろうかと思われるのであります。今回外崎君の述べたところの言辞は、二点におきまして注意をしなければなるまいと思うのであす。一つは民主政治の否認というごとき言辞であります。特に外崎君はあの討論参加は諸政党を代表いたしまして賛成の討論に立つたものだと、かように運営委員会から承つております。つまり社会革新党を代表してではなく、あるいは社会党その他をも代表して賛成の討論に参加しておる。しかるに一たび壇上に立ちまするや、自己の党派の、あるいは小会派だけが正しくして、民自党、あるいは社会党、あるいは民主党のごときは、これは━━━━である。日本の國家に対して害毒を流す、これを解党しなければ日本の政治は正しくならないというような言辞が現われておるのでありまして、非常にこれは遺憾のきわみであります。國会議員外でありまして、ちまたにおきまして國会を論ずる、あるいは政党を論ずる人は、あるいはさような言辞を弄することも、これを看過しなければなりませんが、國会議員みずからがさような言辞を弄するということは、実は重大な問題であります。昔から言わるる通り、おのれを侮る者は他人がこれを侮るようになる。國会議員が政党政治を侮り、あるいは議会政治を侮るようになりますならば、その累はやがて國会自体に及んで來るものであります。われわれはあるいは民自党あるいは民主党あるいは社会党が、完全なる政党であるとは申されません。早々日浅くしまして、今後幾多の修練と國会議員各位の幾多の努力によりまして、完全なる政党にならなければならない。早々なお日浅くしまして幾多の欠陷がある。この幾多の欠陷を是正して、完全の政党になるところに日本の民主政治の前途があるのであります。それらの点に言及せずして、ただちに幾つかの誤りあるいは行動をとらえまして━━━━━あるいはかかる政党は解消すべきであるというような言辞を議員みずからの口から出されることは、日本における民主政治、政党政治のためにゆゆしき大事であります。これらの点につきましては國会議員でなく、ちまたの論説であればいざ知らず、國会議員の口から出ましたとすれば、これを重大視いたしまして、懲罰をいたさなければならないものであろうと考えるのであります。  なお外崎君は議員の人格あるいは名誉の点につきましていろいろと論及されたのであります。これら人格あるいは名誉を毀損するような言辞につきましては、議長の注意によりましてこれを取消したのでありまするが、しかしながら議長の注意の際における態度等にかんがみましても、なおこれを繰返しまして、それらの人々の氏名を申し上げる。率直に取消せと言われて初めて取消すというような態度でありまして、つまり議員の人格あるいは名誉を尊重しない、傷つけるということについても、あまり意を介しないような態度であつたと考えられるのであります。各人の人格を尊重し、その名誉を尊重するというところに、やはり民主政治の基盤はありまして、かような態度がその言動に見えましたことは、はなはだ遺憾なのであります。議長の注意によりまして取消しはされたいといいますけれども、しかしそれのみをもつて一切のそれらの行動が解消したとは考えられないのであります。  かような見解から見まして、近時ともすれば國会議員の委員会あるいは本会議等における言動というものが低下しつつあるというときにおきまして、昨日の外崎君のような言辞を看過いたしますれば、今後議員が本会議をあるいは選挙におけるところのおみやげ演説の議場というふうに考えて、そうして正しく問題を論議し、正しく國策を論議するというのでなく、國民にいろいろと訴えて自分の評判をとる、大衆の盲目的な人氣を博しようというところの場面に本会議場を利用するような傾向の発生をもおもんばかるのであります。その影響はなはだ恐るべきものがあるのであります。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 石井君、あと二分ぐらいであります。

石井繁丸日本社会党

○石井委員 今にしてこれを十分に戒飭しなければ災い他日に及ぶおそれがあると思いますので、外崎議員につきましては、はなはだお氣の毒であり、またその立場におきましては同情すべき点があるのでありますが、その言論に責任を持つ議会政治、特に本会議の言論の尊重すべき点並びに國会の権威、政党政治の権威の点並びに議員の人格というものは、あくまで尊重して行かなければなるまい。かかるいろいろな論点からしまして、園田君の動議に賛成をいたす次第であります。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 これにて討論は終局いたしました。  採決いたします。ただいまの園田君の動議に賛成の諸君の御起立を願います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 起立多数。よつて議員外崎千代吉君に対しては國会法第百二十二條第二号により公開議場における陳謝を命ずべきものと決しました。  次に陳謝文案の起草についておはかりいたします。

園田直民主党

○園田委員 陳謝文案の起草は委員長に一任したいと思います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 御異議ありませんか。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 それではここに陳謝文案を読んでみます。    陳謝文案   私こと昭和二十三年十二月十一日の本会議におきまして、政、財、官界の徹底的粛正に関する決議案に対する討論中、個々の議員の名誉に関し、或は公党の面目に関し、不用意の内に議員として穏当を欠き、議員自らを侮辱するが如き発言をいたしましたことは、議員の職分に顧みて慚愧の至りに堪えません。謹んで誠意を以ちまして、衷心より陳謝いたします。以上であります。  この文案につきましてお諮りいたします。ただいま朗読いたしましたものにつきまして御異議ありませんか。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 御異議ないものと認めまして、さように決定いよします。  なお委員会の報告書については、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員長 御異議なければさよう決しました。  初めての懲罰委員会があつたのでありますが、諸君の御協力によりまして無事終了いたしましたことをごあいさつといたしまして、散会いたします。     午後四時三十九分散会

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