議院運営委員会 第9号
- 発言数
- 87 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 1948/12/11
会議録
○石田(博)委員長代理 ただいまより議院運営委員会を開会いたします。 事務総長より議案付託の件について説明がございます。
○大池事務総長 特別職の職員の俸給等に関する法律案というのが出て参りまして、先日來一應話には上つておりました内閣総理大臣、國務大臣、檢察官、人事官、國家公安委員会の委員、その他國家公務員法による特別職に掲記せられております特別職の中で、裁判官並びに檢察官の方の分は、俸給の今度のベースのかわりました増額の分が、地方委員会にかかつておりますが、内閣総理大臣以下の俸給の案が出て参りました。これは先日新聞に出ておつたのを刷つてお渡し申し上げた金額とかわりございません。その法案が出て参りましたので、これは大藏省所管でございますから、やはり大藏委員会に付託をいたしたいと思いますから、御了承を願いたいと思います。ただ先日人事委員会云々というお話がございましたが、もし人事委員会の方で必要があるならば、合同審査なりを御申出願うことにして、一應大藏委員会の方へ付託いたしたいと思います。そのことだけを御報告申し上げます。 もう一点は衆議院の予備金支出のことは、前國会の分を次の國会の開かれた初めに報告することに相なつておりますから、今日まで支拂いました分を明日の本会議で運営委員長から御報告を願いたいと思つておりますので、衆議院予備金支出の件を報告として日程に上せたいと思いますから、御了承願いたいと思います。
○山口委員長 ただいま事務総長から御報告の件は、これを本委員会において承認するに御異議はありませんか。
○山口委員長 御異議はないようでありますから、さように決定いたします。 —————————————
○山口委員長 次に議員石田一松君を懲罰に付するの動議が提出されております。これについて提出者側から何か御説明はありませんか。
○石田(博)委員 この懲罰動議を私どもが出しましたゆえんのものは、根拠のないルーマーに基いて、議員が本会議において他の議員の名誉をことさらに傷つけるような発言をすることは、それこそ議員の発言の権威を侵すことであるから、嚴に愼しまなければならぬことだと思います。 まずこの件を議題にお諮りいたします前提として、ぼくは石田一松君にお伺いしておきたいと思う。石田一松君が昨日発言をせられた、議院内にもつぱらそういううわさがあつて、十七名に逮捕状が出ておるのであるが、それを吉田首相が押えておる、内閣が押えておるといううわさがもつぱらである。こういう発言をせられたが、その事実のないことが当局の発言によつて明らかになつたので、その事実の問題は消えたわけでありますが、これは現内閣並びに檢察廳の公正を非常に傷つける重大な問題であると思うので、そのうわさの出所を明らかにしていただきたいと思うのであります。先般吉田総理のわが党の役員会における発言が問題になつて、それが新聞紙上に傳わつて、その眞偽を確めるということをなされたゆえんのものも、やはりそこにあるとわれわれは考えるので、この際お伺いしたいのは、昨日石田一松君が発言をせられた内容は、單なるうわさ話としてお聞きになつたのであるか、あるいはそのうわさ話は石田一松君が確実と信じ得られる筋からお聞きになつたのであるか。それをまずお伺いしておきたい。
○山口委員長 石田一松君に委員外の発言を許可することに御異議はありませんか。
○成重委員 ちよつとその前に私お尋ねしたい。石田一松君が單なるうわさを発言したことですが、その石田博英君の今の御発言の中に、そういうことが事実なかつたということがはつきりした、こういうことをおつしやいました。それは何か根拠があるのですか。
○石田(博)委員 昨日の答弁によつて明らかになつたと思います。もしその答弁がうそである。つまり昨日答弁せられたことに対して、さような事実がもしあつたとするならば、それは檢察廳側に問合わせてみればすぐわかることであります。そういうことがもしあつたとすれば、閣僚の重大な食言になるのであつて、責任をもつて閣僚が話をしておる以上、すでに明らかになつたと思わざるを得ない。
○中野(四)委員 今の石田博英君の発言に対し、成重君のお説は大事な問題です。近ごろややもすると檢察廳はどつかへ何か漏らすのではないかという疑義が大分ある。新聞記事等を見ましても、ここの委員会でも論議されたのでありますが、あまりにもうがつた記事が載り過ぎるということが、かなり皆さんから論議されておつたのでありますが、少くともこの眞相を確かめておく必要があると思う。もし石田一松君の言われることが正しい仮定にあるならば、はたしてその情報はいかなる所から出されたか。司法部の威嚴のためにも、檢察廳の内部よりかようなことが出たとすれば、檢察廳に対してわれわれは断固たる処置をしなければならぬ。それから流布されておるところの一片の情報を盾にとつて、きのうのような発言をされるならば、これは國会の権威のために、大いに今後戒めなければならぬ大事な問題であります。同時に今成重君の御心配になつたように、内閣の大臣が弁明され、法務総裁が責任をもつて答弁したことでありますから、これをただすのはまたしかるべき途があると思いますから、これは石田博英君の御発言の通り、石田一松君の委員外の発言を求めて、その眞相を明らかにしておくことが必要だと思います。
○林百郎君 ただいまの石田博英君の説明の中に、他の議員の名誉に関しておると言いますが、きのうの石田一松君の説明の中には、特定の議員は別に言わなかつたと思います。吉田首相が押えておるということであつた。それが名誉だというのですか。それともきのうの石田一松君の説明の中には、ある数の人たちの逮捕の要求が出て、それを吉田首相が押えておるというようなことを聞いておるがどうかという質問であつた。そこであなたの言う名誉を毀損したというのは、ある数の人という、その数のことを言うのか。あるいは吉田首相の名誉を傷つけたというのか、そこをはつきりしておきたい。
○石田(博)委員 ただいまの御質問に私の説明の足りなかつた点を補足いたします。 まず第一に、吉田首相が政治的な目的をもつて檢察廳が合法的な手続をとつておるものを押えておるという言葉は、吉田首相の名誉を傷つけるものだと私は思う。それはわが党内閣が成立したときに、綱紀粛正を叫んだという建前からいつても、またそういうことを言う言わないにかかわらず、そういうことを言うことは、吉田首相の名誉を傷つける。 第二点は、特定の名を指さないけれども、現閣僚の二名ということを言われた。その二名については、人の名前は必ずしも一致しませんが、いろいろなことがルーマーとして傳わつておることを、私どもは見聞きしておる。そうすると議場内ではそれを言われなかつたけれども、二名と限定されたことは、特定の個人に対する名誉でないと言われるかもしれないが、少くとも現内閣の閣僚全般に対する懲罰的な疑惑の目を向けたことになつて、これはやはり名誉を毀損するものと考えます。 第三点は、十七名という数字を述べておられる。それをあたかも裏書きするがごとく名簿を持つて歩いていたり何かする。もつともらしい情報もあつたと私は聞いておる。そういう点から言うと、やはりこれは特定の名前は指さなくても、名誉を毀損したものと私は考える。四百六十名が四百四十名かの内部に十七名があるという発言をせられることは、やはりその名誉を毀損すると考える。從つてそれらの意味一切を含めて、この際私は石田一松君の発言の内容を確かめて参らなければならぬと思います。
○林百郎君 ただいまの御説明の中に、吉田首相が政治的な意図をもつてこれを押えておるということを石田一松君が言つたと言いますが、そうするとあなたの言うのは議員全体を侮辱しておるということですか。議員全体が侮辱を受けておる。その次にあれを本会議場でやつたからということですか。本会議場でやつたことがいけないのか。あるいは運営委員会で内々のうちに聞いておけば済んだのを、本会議場でやつたことが名誉毀損になるのか。その点に対するあなたの見解を聞いておきたい。
○石田(博)委員 政治的云々という言葉は、石田一松君の言葉の中にはなかつたと思います。しかし押えておるということは、そういう意図があつたというふうに当然解釈せられる。無意識に押えるわけはないのだから、そういうふうに解釈せられると思う。それから議員全体を侮辱することに結局相なると思う。第三点は、その際林君は発言なかつたが、内閣全体に対する侮辱だと思う。
○林百郎君 あのとき、できるなら運営委員会へ吉田首相が一分でもいいから來てもらいたかつた。ああいうふうに表立つて聞きたくないことだからということであつた。それを本会議場でやつた。本会議場でやつたのが名誉毀損なのか。運営委員会でやつても何でも名誉毀損なのかということを聞きたい。
○石田(博)委員 私は内々で問いただすことについては、それほど大きな問題として考えなくてもいいと思いますが、それではなおわれわれ議員の院内の発言は院外において責任を問われないという建前になつておるだけに、愼重でなければならぬと思う。
○山口委員長 それでは石田一松君に委員外の発言を許可するに御異議ありませんか。
○石田一松君 ただいまの石田博英君の私に対する発言に対して、お答えいたします。 私の昨日本会議で質問したことが、單なるうわさなのか、それとも確実なる出所のある情報なのかというお尋ねであります。昨日の本会議で私が質問いたしましたことで、その問題は全部盡きておると私は思います。但し昨日私が本会議場において緊急質問をやることになりましたのは、この議院運営委員会に、わが党の内藤委員が昨日欠席しておりました。そこで私は成規の手続をとつて、運営委員として出席しておりました。その席上、運営委員会でだれ一人の異議もなく、田中角榮君の逮捕の要求を許諾すべきかどうか。その態度をわれわれが決するために、一應吉田総理大臣の石炭國管事件に対する所信をお伺いしたい。こういうことであの質問をすることになつたと私は了承しております。その意味において、議場に入つての交渉の結果、私をして代表的に質問をなさしめられたと考えております。しかもこれはだれから聞いたという特定の人はありません。聞いたと言えば、何十人から聞いたかわからないくらいたくさん聞いております。そのあまりに根拠のありそうなうわさが、もし眞実であつたらたいへんだ。眞実かどうか、このうわさの眞実かいなかを聞くために、私は緊急質問をしたのでありますから、これ以上私はお答えすることがないと思います。
○木村(公)委員 きのうの石田一松君の発言の中の重大なことは、福井檢事総長から國会議員十七名、閣僚二名に対して逮捕状が來たやにということが、速記録を見ると明らかになつておる。しかるにそれを法務総裁がただちに否定した。檢務長官がそばにおりまして、おそらく協議の結果、公式にさような事実はないということを否定した以上は、表面上は石田君の言うことは單なる仄聞にすぎないと断ぜざるを得ない。これは何と強弁されようと、石田君が取調べておられるわけでもなく、石田君が逮捕状を出すことを進言される権利はないのだから、あくまで仄聞である。逮捕状を出したかどうかに対して、そういう事実がないと言えば、われわれはそれを信ぜざるを得ない。そこで何らその確証がない。何百人に聞かれたか、何千人に聞かれたかわからない。新聞に載れば数万人にでも一日で知悉できるのですから、何百人、何千人、何万人と枚挙にいとまあらざるほどの人からお聞きになつたことは、この際ただちに信憑力があるとは言えないのであります。もし確証があるとか、あるいはすでに逮捕状が発せられたとか、被疑事実が司直の手に移つたとかいうことであれば格別でありますが、その以前においてはわれわれはうわさだと言わなければならぬのでありますが、そのうわさを根拠にして、ときの総理大臣並びに國権の最高機関たる國会議員の諸君を、名こそは指しませんけれども、大臣の数まで限定して、それを本会議の席上でやることは、軽卒不謹愼だと思うし、さらにこういうことを繰返して許しておけば、新聞にちよつと載つたからというので、ただちにそれを本会議で各派ともなし得ることに相なるのではないかと思う。これは國会の権威を向上せしめるものではない。むしろこれはある勢力のねらい、陷穽に陷れるようなものである。綱紀の粛正ということに対しては、われわれは大賛成である。今日民主党から出された緊急質問に対しては、賛成をいたしておるのでありますが、いやしくも國会の本会議議場において、万民に向つて演説をされる場合は、ある程度確証がなければならぬ。その確証がない。單なるうわさによることはふまじめである。これは十分制裁に値すると思います。
○石田一松君 もう一言だけ述べさせていただきます。私はあのうわさに確証があれば、質問はしなかつたのであります。全然確証がなく、それがデマで、このまま放任されてはゆゆしき重大問題であると思つたので、一應その事実を確かめたのであります。但し昨日私もあまり速急であつたので、質問の仕方がまずかつた。二段に聞くべきであつたのを、檢事総長だけに伺いましたので、檢事総長からはない、法務廳総裁はないとお答えになりました。議員逮捕の要求は裁判所からなされるはずであるのに、その点を私は失言したことを、千慮の一失であつたと今でも思つております。そういうわけでありますので、私は確証があればあんなところであんなことはしなかつた、ただこういううわさがある場合にも、このうわさが廣まつておる。この事実を私は見逃してはいかぬ。これは重大問題だと思えばこそ、その事実を確かめるがために聞いたのであります。それで田中君の逮捕許諾に対する態度を決定したい、こういう考えで質問したのであります。
○木村(公)委員 ただいま石田一松君からの御釈明がありましたが、確証があればおそらく御質問をまつまでもなく、裁判所が逮捕の要求を出すであろうと想像されます。從つて確証がある場合には質問しないとかいうようなことは、これは問題にならない。ただ一番問題は、デマを根拠にして質問をすることになると、單なる片々たるうわさを根拠にして、ただちにそれを本会議の議題とするということは、いかなる場合においてもよろしくないと思うのです。だから少くとも政治家と政治家とが、ほんとうに本会議議場において言葉の上のやりとりをする場合には、ある程度の確証があつてしかるべきである。信憑力のあるものをもつてやらなければ、單におれは何十人から聞いたから、こういううわさを確かめるのだという、うわさを確かめるというような態度は、私は不謹愼だと思う。これは解釈の問題でしようが、あくまでも國会の権威のために、それは是正しなければならぬと思います。
○山口委員長 しばらく速記をとめてください。
○山口委員長 それでは速記を始めてください。ただいま取扱つております議員石田一松君を懲罰委員会に付するの動議につきましては、提出者側の方にさらに考慮を求めることとして、提出者側の方で、どうしても本会議に上程する意思を抂げられない場合におきましては、本日の本会議開会劈頭にこれを取扱うことといたしまして、これについては提出者の趣旨弁明と、石田一松君の身上の弁明とを行う、それから採決、こういうことに相なるだろうと思いますから、これを御了承願います。
○成重委員 先ほどお話申し上げました通り、さような結果になります場合に、一應この委員会において御承認を得ておきたいことは、そういう問題が起りましたことは、吉田総理がこの運営委員会の議決を尊重しなかつたということがその原因だと考えますので、これについて吉田総理に対する懲罰動議を引続いて出しますから、一應成規の手続をとります。そのお含みでこの懲罰動議の取扱いを願います。この次には吉田総理の懲罰動議を扱うようにお願いいたします。
○石田(博)委員 それは手続が違う。まずこの委員会の議題になるためには、成規の手続があるのが前提だ。單に意思表示だけではだめです。それは文書により成規の手続をとられて初めて議題になり得るので、そういうことで議題に取上げることには私は反対です。
○山口委員長 それではお諮りいたします。社会党から吉田総理大臣の政治献金問題に関する緊急質問を先の議院運営小委員会において提出されましたるところ、小委員会においては民主自由党の反対によつて、これまで議がまとまらなかつた次第でありますが、あらためて本委員会においてこれが提出について御意見を承りたいと思います。
○石田(博)委員 この際申し上げておきたい。おそらく今おつしやつた問題は、きのうの加藤シヅエ君の声明とか、談話とかに基く問題だと思う。それに対して星島二郎氏はその事情を説明した声明を出した。両方とも新聞に載つております。しかもこの問題は不当財産取引調査特別委員会において、十三日かに星島氏を喚問することに相なつておるし、本日は加藤シヅエ女史と加藤勘十氏、それから石橋湛山氏を喚問することになつている。だから不当財産委員会で究明することについて本会議でやらなければならないという理由をちよつと承つておきたい。
○小島委員 吉田首相も喚問される。
○石田(博)委員 吉田首相の問題は加藤勘十氏、加藤シヅエ氏を不当財産委員会が喚問し、それから星島二郎氏を喚問したあとで、吉田首相の問題に関連する必要が生じた場合において、不当財産委員会で呼ぶ手はずになつているんだから……。
○椎熊委員 その問題は違うでしよう。
○石田(博)委員 いや違わない、同じ問題です、梅村氏の問題です。
○細川(隆)委員 こつちは四党協定によつて緊急を要する。十三日は議会が解散になるかもしれないから、今日中にこの問題をとりただす必要がある。
○石田(博)委員 あした解散になるというお考えを承つて、そういう御意見であるならば私の方も了承します。
○細川(隆)委員 その観測の上に立つてきようやらなければこの機会を失するというのであります。
○山口委員長 しからばこれを本会議に上程することに御異議ありませんか。
○山口委員長 御異議がありますから、あらためて採決いたします。 ただいまの社会党から提出されました吉田総理大臣の政治献金問題に関する緊急質問に対し、これを本日の本会議に上程することに賛成の諸君の挙手を願います。
○山口委員長 挙手多数。よつてただいまの緊急質問を本日本会議に上程することに決定いたします。 —————————————
○木村(公)委員 それでは日本社会党の加藤勘十君並びに鈴木茂三郎君、加藤シヅエ君、片山哲君右四名に対する政治献金に関する疑惑に関し、緊急質問を提出いたしたいと思います。
○細川(隆)委員 ちよつと聞きたいが、一体だれに質問するんですか。
○木村(公)委員 それは法務総裁です。
○山口委員長 お諮りいたします。ただいま木村公平君から提案されました加藤勘十君、加藤シヅエ君、鈴木茂三郎君、片山哲君に関する政治献金の問題について緊急質問を本日の本会議に上程することに御異議ありませんか。
○椎熊委員 この議院運営委員会でふまじめなことを言つて、まるで人をばかにしたような、ちやかすようなことでこの運営をして行くということは非常に遺憾であります。そういうふまじめな提案に対しましては、われわれは絶対に反対をいたします。
○木村(公)委員 ふまじめとおつしやるのは何を根拠に椎熊君は言わるるのか。いやしくもきのうからぼくが連日言うのは、單なる風評によつて吉田総理のを出されたから、それは犬糞的だと言うのだ。本会議場において、これを質疑應答の形式を用いることは、これは賢者のとらざるところであるということをしばしばぼくは言つている。しかるにそれを多数をもつて押し切つて、風評を根拠にしてどこまでも吉田首相その他に対してこの質疑をせんとするならば、われわれはその根拠に立つて風評というものを基盤としてやる権利がある。從つてぼくが片山哲君並びに以上述べた三君に対して緊急質問をするのである。それを特にぼくの方だけをふまじめだというのは何事だ。
○佐々木(秀)委員 ぼくは野党、與党を問わず、こういうことをやつていたら、議会の品位を低下せしめるのではないかと思う。これはいわゆる泥試合である。ひとつ冷靜に考えて議会の、しかして代議士の品位を向上するように進んで行つたらどうですか。
○椎熊委員 そういう趣旨に賛成するから吉田総理に関する問題は、日本全体の名誉のためにこれを明らかにしておかなければならぬのだ。單なる風説でも何でもなく、加藤シヅエその他の人は公開状を出した。それに対して民主自由党の最高首脳者の星島さんは弁明書を出している。天下に公の問題となつている。單なる風説ではない。これを議会で取上げて明らかにすることは議会の名誉のためだと思う。
○山口委員長 それではお諮りいたします。木村君から提出された緊急質問について、これを本日の本会議に上程するかいなかについて先ほどお諮りをいたしましたところ、椎熊君より反対の言葉がありましたのであらためて採決をいたします。これを上程することに賛成の諸君の挙手を願います。
○山口委員長 挙手少数。本日これを上程しないことに決定いたします。 —————————————
○山口委員長 先日來引続いて論議されております田中角榮君の逮捕許諾を與うるの件についてでありますが、その取扱いについて何かこの際御意見等がありましたならば承つておきたいと思います。
○長谷川(政)委員 昨日も委員会でわが党の椎熊君から発言があつたように、何だか田中君個人として議員を辞職してこれを早く解決する方途を講ぜられているやに聞いておつたのですが、その後の経過について御交渉を願つた方々から一應御説明を願います。
○山口委員長 私の承つておるところでは、田中君が自己の身上に関して何らかの措置を講ずるという御意思は目下ないようであります。
○成重委員 昨日私も聞いておつたんですが、田中君はむしろ自分から逮捕を好んでおつたとかいうようなことを聞いておりましたが、そういう御氣持ですか。
○山口委員長 委員長からお答えいたします。私の関知する限りにおいてはさようなことは聞いておりません。
○椎熊委員 民主党では先般來これに類似の問題でも詳しく意見を述べておきましたが、議会開会中に議員がみだりに逮捕されるということは原則的に許さるべきではない。それが緊急やむを得ざる事態においてのみ議院が許諾を與える場合もあるのであるが、原則的には監獄に入つている者でも院議によつて出さなければならぬというのに、しかも本議会はここ一両日中には解散になるであろうとさえ思われるときに、いま一両日待てないで即刻檢挙するという檢察廳のやり方には私どもはやや行き過ぎの点があると思われるので、わが党といたしましては田中角榮君逮捕の許諾を求むる案件に対しては、許諾を與えないという態度を明確にいたします。
○山口委員長 御意見としてただいまのは承つておく次第でありまして、私が今皆さんにお諮りをしているのは、もはや事実についての本委員会としての審議は盡されたと思いますので、これより討論に入るか、あるいは討論を省略して採決するか、それとも時間的に本会をしばらく休憩して、さらに各党の態度をおきめ願うか、そういう点についてお諮りしているような次第であります。
○細川(隆)委員 もしも各党の態度が個々に決定しているとすれば、この際討論を用いず採決されんことを要望いたします。
○中野(四)委員 私は昨日自分から発議して、討論を用いず採決すべく皆さん方の御了承を得たものであるが、お互い運営委員会の委員諸君の氣持を臆測いたしますと、これはあくまで臆測でありますが、でき得るならば、許諾を與えるとか拒否するとかいう前に、本人に辞意があるかどうかという点が問題になろうと思う。でき得るならば今しばらく休憩をされて、御本人もきよう登院して來ておられますから、特に御相談になつてはどうかと思いますが、いかがでございましようか。
○倉石委員 ただいまわれわれの同僚に対しまして、中野さん及び椎熊さんからきわめてあたたかいお言葉をいただいて感激にむせんでおる次第でありますが、個人的にわれわれの中には、田中君と種々懇談をいたした方もあります。田中君の御意思は今委員長も申されたようであると思いますが、実は私ども午前中ずつと小委員会へひつぱられておりまして、今日そのことに対して党議をどうするかということについてもう一度相談をさせていただく意味において、この際休憩をしていただきたいと思います。
○山口委員長 それでは暫時休憩いたします。 午後二時二十分休憩 ━━━━◇━━━━━ 午後四時四十分開議
○山口委員長 休憩前に引続いて会議を開きます。
○大池事務総長 きようは日程第一に公共企業体労働関係法案を議題といたしまして、委員長報告の後に討論があつてこれは記名投票を行う。第二に政、財、官界の徹底的粛正に対する決議案、これを緊急上程いたしまして、原案の説明を石田一松君、これに対する修正案の説明を今村忠助君、これに対する討論を外崎千代吉さんがいたしまして、修正案に反対、原案に賛成ということで討論が終つて、採決をいたします。採決は民自党の出された修正案についてまず起立採決をいたし、次に元の決議案に対して起立採決をいたします。それが終りますと吉田総理大臣の政治資金に関する緊急質問を上程いたしまして、その次に檢察廳の取調べ状況に関する緊急質問を行います。その次の緊急上程はすでに上つておる地方財政委員会法の一部を改正する法律案の委員長報告並びに採決、次に衆議院の二十二年度、二十三年度における予備金支出の件の報告並びに承認、それを運営委員長が御報告申し上げて採決をいたします。そこでもし時間がございますれば國務大臣の質問に入る、こういう順序になります。
○笹口委員 田中角榮君の問題はどうなるのでしようか。
○山口委員長 田中君の問題はさきほど椎熊君と中野君からいろいろ意見がありましたので、両君の意見を体して目下しきりに私としては交渉中でありますので、その交渉が皆さんに御満足の行かないような場合においては、本日散会後委員会を開いて決をとるか、あるいは明日の委員会の劈頭において、決をとつて、本会議に上程する。こういうことにいたしたいと思つておりますが、何かこれについて御意見があれば承りたい。
○椎熊委員 その交渉はまだ結論に達しないのですか。
○山口委員長 大体達しつつあるのです。今やつておるのです。本日どうしてもとおつしやるならば、本日でもかまいませんが、こういうふうに議案も輻湊しておりますから、あすにお願いしたいと思います。御了承願えますか。
○成重委員 前会の委員会では、明日の日曜は休むという意見が多かつたのですが——。
○山口委員長 そのことを今から御相談したいのですが、本日この日程を全部議了するや否やも時間的に見ていかがかと思うのです。会期も相当切迫したときに、日曜を休むということはどうかと思う。
○成重委員 会期の切迫したというのはどういう意味ですか。われわれは通常國会の会期はまだ十分あると考えております。從つて明日の日曜は休むことを望みます。
○細川(隆)委員 予算及び公務員法の審議を急いでおるような報告を聞いております。そうすると本会議はそれと関連して考えなければなりませんから、わが党としては開くことが妥当であると考えます。
○椎熊委員 わが党も同一意見です。
○山口委員長 それでは明日曜日は特に本会議を開くことに御異議はございませんか。
○山口委員長 現在の情勢下において、本会議も待機の姿勢にあるというようなことがほんとうではないでしようか。大体明日は開くということに御了承を願つておきたい。 それでは休憩いたします。 午後四時四十九分休憩 ━━━━◇━━━━━ 午後八時十七分開議
○倉石委員長代理 ただいまより運営委員会を開会いたします。
○細川(隆)委員 わが党の田中織之進君から提出されておりまする議員外崎千代吉君を懲罰委員会に付するの動議を御審議願いたいと思います。これは本会議再開劈頭に上程されんことを希望いたします。
○倉石委員長代理 ただいま細川君から御提案になりました議員外崎千代吉君を懲罰委員会に付する動議はいかがいたしますか。
○成重委員 ただいまの提議に対しましては私の方としてまことに遺憾の意を表するとともに皆樣方にお願いしたいのでありますが、実は本日午後運営委員会できまりました決議案に対する賛成演説は田中健吉君がやることに御了解を得たのでありますが、本会議開会直後田中君に支障が生じましたので、突然外崎君にかわりまして議場内交渉で皆樣方のお許しを得てやつた次第であります。外崎君自体は決議案の内容すら知らず、どういう決議案かと聞かれたので、それは提出者の石田一松君が決議案を持たれておるからそれを見て簡單に賛成すればいいんだ、それではということで、石田君に決議案の内容を見せてもらつて、準備ができたということでありましたので、私どもはきわめて簡單に賛成意見を述べるものと信じておつた。ところがたまたま本人の性格上演壇へ上ると興奮して不穏当な言辞があつた。私は早速議長席に行きまして、不穏当な点は取消すようにということを事務総長を通じて依頼し、本人も取消をいたしたのであります。過去におきまして議場における不穏当な発言に対する取消は、速記録を調べた上で議長において適当に措置するということで終つておるのでありますが、外崎君の発言に対しては演壇でもつてみずからその取消を表明したのであります。われわれとしてはまことに遺憾の意を表し、また皆樣方に相済まんと思いますが、本懲罰動議に対しては一應御撤回願えますならばはなはだ幸いと思います。 なおまたもし本会議において、本人から誠意を持つて陳謝の意を表するということで、お許しを願えますならば、さようにお取計らいを願いますよう、御同情ある御判断を願いたいと思います。
○多賀委員 先ほど外崎君の発言中、われわれのごときまつたくこの演説の圈外に置かれた立場の者から考えましても、きわめて穏当でないように思われる点も多々あつたように考えますが、本人みずから先ほど議場で取消しもあつたことでありますし、ただいまそのいきさつを成重君から伺つて見ますと、これも恕すべき点があるのではなかろうかと思われますので、一應嚴重なる警告を発し、そうして本人の心からなる陳謝を求めるという程度で、この問題を納めることを希望いたします。
○倉石委員長代理 他に御意見はありませんか。
○佐々木(秀)委員 私たちとしては先ほど小委員協議会において、いろいろ申し上げましたことと何らかわつておりませんので、社会党のお出しになりました懲罰動議に賛成いたします。
○榊原(亨)委員 私としましては多賀君の御意見に賛成するものであります。なおこの陳謝文につきましては一應檢討いたしました上で、これを議場において発表するという形式を取つてやるべきものであると考えます。
○石野委員 私も多賀君及び榊原君の意見に賛成いたします。田中君から出ました動議につきましてはまつたくわれわれも賛成でありまして、その演説内容において過ぎる言葉があつたことはよく承知しているのであります。すでに本人が演説を終つた後においても議長が降壇を許さないで、その取消しをあの壇上から外崎君にさせているというような事情なども考えまして、本件の取扱いについては、本人の心からなる態度表明を要望するということで、なるべく懲罰動議等の線に乘せないで処置されるようにひとつ御希望申し上げます。
○椎熊委員 これはたいへん遺憾な事案でございまして、私はこの問題で多くを語ることを欲しなかつたのですが、実は私どもの胸中は煮えくり返る思いがあります。現にわが党の前総裁、わが党の首脳者であつた人の氏名を指して、死馬に鞭つがごときあの残酷なる発言をされたことは、わが党の今日置かれている立場、しかも今日前総裁はああいう立場にある状況から、私どもはまつたく胸中煮えくり返る思いではございましたが、何と申しましても社会に対して申訳のないでき事にわが党の一部の人が関連しておりますので、私は発言を差控えておつたのでありますが、今日の國会内部において、そんな不人情な、沒義道なことがなされるという状態では國会全体の守りはとうていできないと私は思う。私は非常にそういう感情を押えつつ、発言をしなかつたのでございます。 この事案をどうするかについては、先ほどの小委員会でわが党の考えの一端を吐露しております。その通りに御了解を願いたい。私どもは非常に残念な事件だと思います。
○倉石委員長代理 大体諸君の御意見は盡きたようであります。そこで本会議再開劈頭、この懲罰動議を上程すべしとの説と、これに反対の御意見がありますから、採決いたします。 懲罰動議を本会議に上程するに賛成の諸君の挙手を願います。
○倉石委員長代理 多数、よつて再開劈頭本会議に上程することに決しました。
○成重委員 私はまことに遺憾至極でありますが、決定した以上はやむを得ないことでありますが、本人の身上に関する弁明はお許しになりますか。
○大池事務総長 それは法規上許されております。
○成重委員 それでは一應本人に聞いてみまして、本人がやるという意思があればお許しを願います。
○倉石委員長代理 これにて運営委員会を散会いたします。 午後八時二十九分散会