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3回国会衆議院1948/11/15

農林委員会 第3号

発言数
58
登壇者
7
会派数
3
開催日
1948/11/15

会議録

坂本實民主自由党

○坂本委員長 これより会議を開きます。  去る九日の議院運営委員会において、本委員会に理事を一名増員することに決定いたしました。なおこの一名の理事は、小会派より選出することに決しましたので、ただいまより理事一名の互選を行います。

重富卓民主自由党

○重富委員 理事の互選はその手続を省略して、委員長において指名されんことを望みます。

坂本實民主自由党

○坂本委員長 重富卓君ご意見に、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

坂本實民主自由党

○坂本委員長 御異議なしと認めます。それでは寺本齋君を理事に指名いたします。     —————————————

坂本實民主自由党

○坂本委員長 この際重富卓君より緊急質問の申し出があります。これを許します。

重富卓民主自由党

○重富委員 農業災害補償法に関連いたしましての緊急質問をいたしたいと思います。  先日発表になりました本年の米の消費者價格の中には、当然に消費者負担となるべき保險金の関係がなければならぬわけでありますが、これが盛り込まれていないのは一体どういう事情に基くものか、この補償法の内容から見ますと、第十二條において当然盛り込まなければならなくなつております。これが盛り込まれていないということは、第十二條に関しまする限りにおきまして、法令違反であるも言わざるを得ないのであります。こういうふうなことがあえて行われたということは、私どもこしてはなはだ遺憾に感ずるりであります。この点につきまして、どういうわけでこういうことが行われたかを明瞭に御答弁願いたいと思います。なおかようなことが起りました関係上、それらのことからしで当然に共済方面に繰入るべき約九億の財源が、どこにどういうふうに処理されることになるか。この九億の金が抑えませんでしたならば、当然に保險金の支拂いもできなくなつて來るという状態が現われて來るのではないかと思います。この九億円をどのようにして処理されるか。また現に二十二年水稻や二十三年産の麦等に関しまするところの保險金の支拂いに対しましては、これの支拂い財源がないために、日本銀行から約十億の金が借り入れられた。これによつて支拂われたというお話でありまするが、そうした金の拂いもどし、返納というものはいかようにしてされるつもりであるか。ことにこれらの財源を何に求めようどされるか。少くとも農家にこれを負担させるということはとんでもない話でありまするが、どのようにこれを処理されるか、明瞭にお答え願いたいと思います。また各農村の共済組合の事務費の問題であります。現在一万三千円程度のむのが出されておるというのでありますが、各地の実情を見ますると、各共済組合ともはなはだしく事務費においては不足を來しております。私の知つております範囲におきましても、十万円以上の不足額を生じておる農村の共済組合が多々あるのであります。しかも人件費さえまかない得ないというふうな状態でありまするが、この事務費は法律の第十四條におきましても政府が負担することになつておりまするが、政府はほとんどこれを顧慮していないというのが現状ではないかと思うのであります。これらにつきましてもその事務費の出し所、またそれに対して政府がどの程度のものを出そうとしたおるか。これらの点につきまして明瞭なる御回答を得たいと思います。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 お答えいたします。御質問の第一点の農業災害補償法に規定してあるところの共済掛金の一部を、米價の消費者價格に入れるべきではないかというお話であります。ごもつともな御質問でありまして、私どもといたしましても、法律の定むるところによつて、でき得る限り掛金の一部につきまして消費者價格に算入したいといろいろ努力はいたしましたが、一方今日の場合消費者價格の増嵩というものに対して各面から考慮せられる必要がありましだので、いろいろの事情上、やむを得ずこれを一應加えることができなかつたのであります。從つて第二点として、消費者價格に入れなかつたところの共済掛金の消費者負担部分をどうするかというお話でありますが、これにつきましては、二十二年水稻の場合と同様に、一般会計においてこれを負担せしめることにいたしまして、それに関して必要なる法的の処置をとるつもりでおります。  それから第三点の御質問でありますが、共済掛金の問題と別に、こういうふうな形になれば、共済保險組合の事務費の負担になりやしないかという趣旨の御質問であつたと思いますが、私どもの考えるところは、この消費者價格に掛金の負担が入らなかつたということと、共済保險組合の事務費が少いからそれを増額せよということはおのずから別問題と考えておりまして、お話のように、今日の場合におきまして組合の事務費につきましては、なかなか困難な事情にあるのでありますから、これにつきましてはでき得る限り事務費の負担につきまして増加してこれを政府がきめたい、こういうことで努力いたしておる次第であります。殊に組合の事務費、人件費等につきまして、從來千六百円べースの給與基準によつておるのに対して、政府の負担が少いので、これに関しましても少くとも給與基準を上げた水準を基礎として増額すべく予算上の措置を講じておるのであります。さように御承知を願つて置きたいと思います。

重富卓民主自由党

○重富委員 ただいまの一般会計から繰入れる法的処置を講ずるというお話は当然に補償法の改正の問題となるりであります。そうした法律的な措置は講ぜられるといたしましても、それに対する財源について大藏省方面との御交渉の結果のお見通しを承知いたしたいのであります。なお事務費の関係での人件費でありますが、千六百ベースというのを幾分引上げて考えたい。今追加予算の措置を講じつつあるというお話でありましたが、その内容をお漏らし願えれば仕合せと思います。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 大体一般会計で負担することに関しましては、大藏省と当局と話合いをつけて済んでおる現状であります。それから今の事務費、人件費の問題について、どのくらいを見ておるかということでありますが、ただいまのところ從來の千六百円べースを三千七百九十一円というベースのもとに要求をいたしておるのであります。

八木一郎民主自由党

○八木委員 関連して緊急質問をいたしたい。ただいまの御答弁によると、大臣はでき得る限り法律を守つてやりたいど思つたが、というお言葉でしたが、私はこれはまずできないと思う。憲法第七十三條に、法律を誠実に施行することを明記されておるのでありますが、でき得る限り法律を守るというようなことでは困ると思うのです。なぜ法律を先に出して、法律規定の消費者が負担するところの、二十二年度通りにやるということをなさらなかつたか、その事情を説明願いたいと思います。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 この点につきましては、法律の提出のあと先の問題でありますが、いろいろと消費者價格に負担せしめることについての、消費者價格自体の問題に関連いたしまして、やむを得なかつた処置であります。われわれとしては、どこまでも二十二年度の通力ます法律を出していくのが主当であつたと思いますけれども、むしろ政府の主張としては、これを今度は消費者に負担せしむべしという主張を持つておりましたが、諸般の事情上これがどうしてもそうならなかつたために、法律の措置があとに遅れたという事情は御了承願いたいと思います。

八木一郎民主自由党

○八木委員 立法はあとになつたが、法律として提案する用意がある。かすうに了承してさしつかえないかということを伺つた次第であります。  それから第二点に確めたいことは本日は大藏当局が見えておりませんが、とかく今までここで答弁ばかりをいたしましても、しり切れとんぼであつて、大藏当局ととかく違う場合が多い。本日の御答弁は大藏当局とは十分に話合いが済んでおると了承してさしつかえないかどうか。その二点をたしかめておきたいと思います。  第三点の事務費の問題についても、でき得る限りの親心を持つておるような氣持を受け取れるのですが、そうでなくて、聞くところによれば、財源等の都合でこれは行き悩みになつておるとも聞いております。この点も大藏当局にかわつて、閣僚の一人として責任をもつて答弁できるかどうか。その三点だめ押しをしておいて、質問を打切ります。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 まことにごもつともなお尋ねであります。大体私が今日答弁いたしました事柄は、大藏当局と話合い、結果を御答弁しておるのでありますから、御了承願いたいと思います。

井上良次日本社会党

○井上(良)委員 今重冨さん、八木さんから農業災害補償法に規定してある問題について質問があつたのに対して、政府側の答弁は満足するわけに行きません。当然災害補償法によつて消費者にその損、害負担の一部をもたすということで、規定しであるこの規定を適用せずに、新しい食管法の一部を改正いたしまして、食管の特別会計から何がしがの金をこの災害補償の方へ繰入れようとする、そういうやり方はめちやめちやなやり方じやないかと思う。現に去年はまだ法律ができて、準備その他に十分の手はずが整わなかつたということによつて、ああいう処置はとられましたけれども、今年の場合は違うのです。今年の場合は当然損害負担を消費者の一部に負担してもらうということで、消費者負担の中にこれを織り込んでさしつかえがないのであります。その処置を政府はとらずに、今日農業災害の保險金の支拂い及び財政のいろいろな観点かち、どうしても昨年のように、再び食管の特別会計から九億か十億の金を農業災害の方へまわすというような法律的措置は、これは認めるわけに行かぬのです。われわれとしてはそういう処置は相なりませんよ。当然法律でとられるべきものをとらずに、全然何ら根拠のない食管の特別会計から、十億なら十億を農業災害保險にまわすというような法律的処置のとられることには、われわれは賛成できないのです、当然とれるべきものなんです。当然とれるべきところの、負担すべきところの法的基礎があるにかかわらず、それを実行せずに別な処置でやるということは何としてもわれわれは納得できない。しかるに政府は向法的根拠のないととろの、たとえば食管の人件費、事務費、あるいはまた農業調整委員会の経費、こういうものは何も法律によつて消費者負担にせよという規定はないので、どこを調べてみてもないと思うのです。ないにかかわらずその方は消費者負担の中へぶち込んでおいて当然法的にとられるべきところの処置はとられていないでしよう。こういうべらぼうなやり方というものはあるものじやない。この点に対する大臣の御所感を承りたいと思います。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 井上さんにお答えいたしますが、これらの事情は井上さんが農林政務次官として十分御承知のはずであります。問題は私どもも災害補償法に関する規定に基いて、消費者負担になつた経過も聞いておりまするが、昨年度におきましても、消費者の價格に対するある考慮からいたしまして、これをかけないことにきめられた。その当時の事情と今日の事情と大体同じであります。のみならず、井上さんもその当時相当な御努力であつたと思いますけれども、私はむしろ災害補償に伴う消費者負担はもたせるべきであると思います。去年ごろからも問題になつたと思うのですが、他の食糧関係に関する行政費一般を消費者にかけることはいかがかという問題について、根本的に考える必要があると思います。この点についても井上さんよく御承知のはずであります。これはむしろ根本的に、來年度といいますか、次の時期においては御協力願いまして、考え直してみたいと思つておりますが、ただいまは事情やむを得ませんので、御了承願いたいと思います。

井上良次日本社会党

○井上(良)委員 そうしますと、大体農業災害補償法に規定されてあります消費者債務への保險金の一部轉嫁の問題は、いろいろな事情で負担さすことができなかつたというのでありますが、そこでまた昨年と同じような法的処置を本年もとろうという準備を進められておるそうでありますが、これは大体政府としては関係方面その他の意向があつてのことと思いますが、そうなると時衆農業災害補償法の一部消費者負担というものはやれないという見通しでありましようか、それと心やれないならば、この際農業災害補償法の第十二條でじたかに規定しであります。あの規定を削除して、そういう必要はもうないのだという明文を置きませんと、いろいろな誤解を受け、また一方農業災害の保險をもらう方の立場からいいますれば、当然まとまつた金がとれるにかかわらず、それをとらないのではないかというような非難を受けるのでありますから、これはこの際法的処置を一應明確にしておく必要があると私は考えるのであります。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 井上さんのお話はまことにもつともで、私もそう考えます。従つてことしはやむを得なかつた事情がありますがい私としては將來何とかしてこの消費者負担分のうちで極端な、超非常災害の分はあるいは一般会計でもつとしても、普通の災害補償等については、法に定めてあるように消費者負担にいたさせないうに、今後努力を続けて行くつもりであります。

井上良次日本社会党

○井上(良)委員 そうしますと、本年農業災害の方で食管の特別会計から繰入れようとする金額は、昨年同様約十億でございましようか、この点を明確にしておきたいと思います。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 大体昨年同様約九億余りと考えておりますが、正確な数字はただいま持ちません。

井上良次日本社会党

○井上(良)委員 この際さらに農業災害の問題について伺つておきたいのですが、本年の災害は、十月十五日現在でその被害額は大体二百三十一億八千万円という数字が出ております。このうち水害によるものが百六十七億、アイオン台風によるものが九十三億と数字が出ており、この水害その他による災害については、わずかではございますけれども、大体予算的処置が講ぜられてきておりますが、アイオン台風につきましては、全然まだ具体的に農耕地復旧及び公共施設の費用は、正式に計上されてきておらないのであります。これらの復旧費について、政府は今一体どういう予算を持つておるか。同時にまたこれを本臨時議会に政府はいつ提案をしようとするか。これに関連する具体的な資料とともに、政府の御答弁を求めたいと思います。  なおこの際ついでに伺つておきたいのは、農業災害補償によります対象の被害の中で、特に病虫害は対象になつておらないのであります。ところが本年の中部並びに関西地方を襲いましたうんかの被害につきましては、これが普通の病虫害である場合ならば、この保險を適用しなくても、何とか農民の方にもがまんをしていただくことになりますけれども、本年のうんかの被害は、過去三、四十年間かつて見ないほどの激甚をきわめておりまして、このうんかの防除対策のために、各市町村及び生産農家は莫大な費用を負担いたしております。しかも収穫皆無の地帯が各方面に発生をいたしておりますので、何とかごの被害については特別の処置を講ずる手はずを考えてやらぬと、農業災害保險の建前から、單に通り一ぺん、形式的に病虫害は適用しないんたというようなことでは、農民としては納得でき得ない面が至るところに起つておりますから、いわゆる眞にやむを得ない被害であるということから、この被害に対して農業災害保險が適用できぬかどうか。特別なる処置をこの際臨時的に講ずる必要があると思う。その場合に法的に臨時的に、本年のうんかの特に激甚な地帯に対しては本法を適用するという特例、法的処置を講じてもいいのではないかと考えますが、こういう点に対する政府の御所見をこの際伺つておきたいと思います。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 二十三年度の各種の災害に対する復旧費等の予算問題でありますが、農林省といたしましては、各種のを総合いたして大体七十三億くらいに上つております。しかし現在の財政状態その他で、この通り行くかどうかということを危ぶんでおりますが、農林省としては農林省関係の災害復旧に対しての予算を要求中であります。まだ最後の結論に至つておりませんことを申し上げておきます。それからそれらの災害に対する地方における保險金の支拂いでありますが、まだ損害評價書が未提出でありますので、これに対する処置ができかねておりますが、その損害評價の書類が出ますならば、それに從つて現在許されておる範囲については、敏速に支拂いを進めて行きたいと思つております。  それから第三点の虫害を保險事項として認めるかどうかという問題でありますが、御承知の通りただいまのところは入つておりません。これらにつきましては二十四年以降においては入れるか入れぬかということに対して今研究中であります。これに関して私が申し上げたいことは、單にその虫害を保險事項として取入れるということがいいか悪いかという問題以外に、今日のようなインフレーシヨンの状態における共済保險というものの面について、考えてみなければならない時代ではないか。いろいろな事情で完全に収穫に対する保險金をとることができない状況において、あの見舞金の程度でかうかつはできたのでありますから、それが現在の事態と合つていないのではないか。むしろこういう点に超党派的に考え直して、共済保險金をどういうふうに持つて行くか、農村に対してどういうふうにすることが最もよろしいかということをやるべき時期ではないかと私は考えておりますが、應急的の処置に対して、虫害の特例の処置をただいますぐとれるかどうかということについては、ちよつとむずかしいのではないか、かように考えております。御了承願いたいと思います。

重富卓民主自由党

○重富委員 関連質問で一言——先ほど井上さんからの御質問に対して、食管の方から九億程度の繰入があるというお話でありましたが、この九億程度の繰入だけでは、現在日銀から借りて支拂つておられる約十億の金を拂いもどすというだけのことになるのではないか、そういたしますと二十三年産の水稻に対する被害に対し、保除金の支拂い対策の準備はどういうふうにしておられるか、この点をお伺いしたいのであります。十億程度の金がすでに日銀の方から借り入れられて二十二年産水稻の分と二十三年産麦の被害に対する保險金として安排われておると聞いておりますが、その方の補填の九億は全然まわらぬように考えられるのであります。そうすると二十三年産水稻に対する保險金の支拂い準備というものは、どういうふうになつておるかということをまずお尋ねいたしたいのであります。このようにして考えて來ますと、毎年々々日銀からのみ金を借りて、その場を糊塗して行くというようなことから急速な保險金の支拂いをやるといつてもなかなかできないことになりますが、こういうことを除去するために、何かそれに対する共済基金というようなものを考えておることがないかどうかこの点もお伺いいたしたいと思います。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 ただいまの九億、あの金を繰入金として考えておるということは、先ほどの消費者負担に充てられる分を政府予算で組むということに対する御尋ねであろうと思います。從つて今お話の從來の保險金の支拂い、それが借入金になつておる、その面についての返還等についての処置は別に考えておりますから、御了承を願いたいと思います。  なお今お話の毎年々々借入金で相当厖大なものをやつて行かなければならぬ、それに対して基金のようなものをつくる意思はないかというお話でありますが、その点はただいま井上さんにお答えしたと同様に、日本の國の農業災害というものがかくのごとく頻発して來、しかもそこにかつてのインフレーシヨンの高進せざる昔につくられた共済資金そのものの制度の、根本に考え直さなければなかなかむずかしい問題ではないか、こういうふうに考えますので、私といたしましては、先ほど井上さんにお答えしたように、根本についてはもう少し考え直してみたいと考えております。

井上良次日本社会党

○井上(良)委員 ちよつとさいぜん大臣からのお答えで、さらに私ふに落ちないところがありますから、この際もつと突き込んで質問をしておきたいと思いますのは、うんかの被害でございます。これは保險に規定してあります病虫害の被害については適用しないという意味は、病虫害の駆除は農民の努力によつて行い得るという建前から、それが適用されていないのであります。ところが本年のうんかの被害は、いわゆる農民の努力と関係当局の非常な努力にかかわらず、防除をするだけの資材、労力等が思うように出まわらなかつたというところにあるのであります。從つてその点を政府も一應認めまして、この補正割当についても、うんかの被害の激甚な地帯に対しては、それぞれ補正を相当認めておる事実をわれわれは知つておるのであります。実牧額の補正については一應現実を認めておりながら、農業災害保險の適用については認めることはできぬという理由は成り立たないのでありますから、これは何とか本年のうんかに限つて、特に特例を設けて災害の対象にするというところまでやらなければいかぬと思いますが、もし政府がやる意思がなければ、院議をもつてやつた場合、政府はそれを一体受入れますかどうか。この点を明確にして置きたいと思います。  それから災害復旧の予算を今要求しておるが、まだ具体的にわからないというようなお話でございますが、御存じの通り、耕地の災害復旧はこの冬の間にやりませんと、來年の植付に間に合わぬのでありまして、どうしてもこの臨時國会にこの予算を通過せしめませんと役に立たないことになつてしまいます。通常國会を待つて、政府の予算提出を待つておりましたのでは、実際工事は非常に遅れてしまいまして、間に合わないのでありますから、どうしてもこの臨時國会に水害、アイオン両方の被害による耕地の復旧について、一段と政府当局の御努力を願いまして、ぜひこれが予算化され、國会の提案をされる処置を特にとつてもらうように要求して置きたいと思います。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 今のうんかの被害の問題でありますが、これに対して保險的に特別な処置がとれるかというお話、私どもできるならばそうしたいと思いますが、ただ従來虫害を保險事故の対象として保險料が計算されて、おらぬようであります。従つて保險料の対象になつておらないものにつきまして、特別保險金としての支拂いをすることができないのではないか、かように考えております。從つてこの際は根本の問題は根本の問題として、あるいは三十四年度から虫害を保險事故として入れて、そのかわり保險料等についてある種の改正を加えるというようなことはする必要があるのではなかろうか、こういうことで懸念処置としてひとつ研究を進めておるわけでありますから、御了承願いたいと思います。それから災害の復旧予算につきましては、御意見の通り非常に努力をいたしておりますから御了承願います。

井上良次日本社会党

○井上(良)委員 もう一ぺんくどいようですけれですけれども、あなたの今の御答弁によりますと、将來の虫害をどう一体見るかという保險対策の問題は、大いに檢討を加えるべき必要があろうと思いますが、私自身は、本年度異常に起りましたうんかの被害について、特別処置を講ずる必要がある。これはたとえば愛知縣なら愛知縣だけでもう数千万円という金が石油あるいは農薬等に使われておりまして、これがみな農民の負担になつておる。政府が全然補正の方でも認めてないというならば、それはわれわれも何をかいわんでありますけれども、補正は減収をはつきり認めておるのであります。補正の方で認めておいて、かんじんの保險対象では認めないというりくつは成立たないのであります。こんな説明は農民にはできない。だから本年のやつは特別のやつなんですから、特別のやつだということを考慮に入れて、特別の処置を本年のやつに限つてするという処置がひとつとれぬかというのが私の意見でありますから、その点についてひとつ御了承を願い、御答弁をいただきたいと思います。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 お話の点はよくわかりますけれども、保險の対象になつておらず、從つて保險料がそれを見通して計算されておらないところからいいますと、保險的処置で特別処置がとれないのではないか。お話のような事柄を何かで農家の方に特別な補助をしないかということでありますれば別の問題でありますから、それとは別に考えまして善処をしたいと思います。御了承を願います。

金野定吉日本社会党

○金野委員 二十四年度の需給調整を御説明願う前に私が特に大臣にお聴きしたいのは、今年度の超過供出をどういう方法で行うかということであります。これについて最も農民が心配しておる点は課税の問題であろうと考えておりますが超過供出に対してはいかなる課税を行うつもりであるか、この点であります。それからさらに周東農林大臣にお伺いしたいのは、周東農林大臣は、野党時代に米の超過供出後の自由販賣というようなことを言われておるのでございまして、供出後の自由販賣をやるのかどうか。自由販賣が不可能だとするならば、超過供出に対してどういう課税の方法をとるか。この点に対して私は簡單でありまするけれども御質問を申し上げて、これに対する御答弁を願うことによつて、あらためて委員会に討論をしてみたいと考えております。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 まず順序として超過供出後の自由販賣の問題についてお答えいたします。これはわが党の政策目標としては、できる限り早く自由の形にもどすことがよいということは党の政策であります。しかしその政策の実行の時期なり方法については、おのずから違つた行き方があると思います。とこにあなた方のお考えのように、米の自由販賣ということがただ手放しにやられるものでないのであります。しかも供出後における問題としても、それをいかなる方法でいかなる機関を使つてやるか。またその間における價格の構成について、従來のような市場というものが認められるかどうかというような各般の事情が考えられなければ、ただいたずらに手放しでやるということはできない。また自由にやるといたしましても、從來かつてあつたような自由市場における各般の組織なり機構が、ただちに完備できるものでもありません。從つてそういう面で愼重に考慮しつつ、どの段階までどういうふうな方法をとるかということが愼重に考慮されて行くべきものだと考えております。  從つてその次に起る問題は供出後における超過供出に対する免税の問題であります。これに対しまして、暫定の処置として目下いろいろの方面と交渉はいたしております。でき得る限り超過供出の性質から見て、報奨的性質を持つておるのでありますから、免税等についてはできるだけ多くをお願いしたいというのが私の氣持であります。しかしその問題において最終的に結論はどうしてもついておりません。関係方面と努力をいたしておる最中であります。

金野定吉日本社会党

○金野委員 ただいま大臣の答弁を聞いておりますと、米の自由販賣は、あなた方が考えておるように手放し式でやらないのだ、われわれは現下の食糧事情から考えて、かような米の自由販賣を行うというようなことは考えておりませんので、米の自由販賣をやらんとする考え方は、あなた方自身の考え方であつて私の質問に対しましては明確な答弁ではないと考えております。われわれは米を自由販賣にするんだというようなことは、今日のわが國の食糧事情から考えて、とうてい不可能であると考えておるので、それをやらんとするあなた方はどういう政策の上に立つてやるんだということを聞きたいのであつて、手放し式の米の自由販賣はあなた方が考えておるようなことはやらないというような答弁は当らないのであります。われわれがやるというのじやない。あなた方自身が自由販賣をやらなければならぬということを考えておるのでございまして、やる方法はどうだ、やる時期はいつやるんだ、二十三年度の供出後にただちに自由販賣を行わんとするのか、それともあなた方の方は、民主自由党の遠い將來の政策として考えておるのか、今からただちに実行するというのかどうかこの点を私は聞いておるのであります。それから税金の問題もそうですが、一体超過供出に対しては、匿名供出とかいろいろなことが言われておるのでございますが、これに対しましてはどの程度の課税を行う、源泉課税にするのか、累進課税になるのか、あるいはどういう課税方法を考えておるかということを明確に承りたいのであります。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 ただいまお話し申し上げたように、超過供出後の自由販賣については、私どもは具体的に愼重に案を練つておるわけであります。いたずらに具体案のできない前に、いつからどういうことをやるというようなことを申し上げかねると申し上げたので、決定したらそれについて発表の時期もありましよう、こういうことであります。  それから今の免税の問題でありますが、これはまだお話を申し上げる運びになつておりません。関係方面、財政当局とも協議を重ねております。どの程度に行くかということができますれば、発表の時期があると思います。

井上良次日本社会党

○井上(良)委員 これは農林大臣非常に大事な問題でありますから私は関連して伺つておきたいのですが、今政府が生産農民の協力を求めて二十三年度産米及びかんしよの供出に非常な努力を拂い、國会の食糧対策委員会もまたこれに協力をして、全國に委員を派遣して、それぞれ産米の供出についての協力運動を展開しようとしておるのであります。そのときに、政府の中心の、しかも食糧大臣である農林大臣が産米の供出後は自由販賣にする意図をもつて研究しておるなんというようなことが、もし農民にわかりました場合に、一体農民の供出意欲にどういう影響を與えるかということを大臣はお考えになつておりましようか。この問題は非常に大事な問題でありまして、われわれは少くともわが國の食糧の事情から、政府が割当てましたところの三千六十何万石は、是が非でも二月末までに完納してもらいませんと、二合七勺の配給ができないということをわれわれは知つている。それを今供出のまつ最中を控えて超過供出後の米は自由販賣にするのだそういう方向のもとに今政府は原案に檢討を加えているのだ、こういうことをもし農民が知つた場合に、はたして供米に対して協力的な態度に出るかどうかということは、政治問題として非常に大きな問題でありますから、この際特に大臣のはつきりした御意見を伺つて置きたい。すなわち二十二年度産米に対しては、供出後の米を自由販賣にするというのか、せぬというのか明確にして置かなければならぬ。できるというのならばできるような方法によつて農民は考えましようし、できぬというならば一切政府の超過供出として賣り渡して、政府が買い取ることになつておりますから、自由にできないことにな。ております。食管の建前上、二十三年度産米及びかんしよは、供出完了後のものは全部超過供出で買うのだ、自由販賣はできないのだというこの点を明確にして置かないと、供米の上に非常な影響が來ると考えますから、この点に対して政府のはつきりした御所見を伺つて置きたいと思います。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 私の先ほどから申しましたのをよくお聞きいただくとわかると思いますが、ただいまの段階として、まず超過供出を求めるということについて方針はかわつておりません。しかし一つの目標として掲げたものには時期と方法というものにどういう対策をとつたら自由販賣にしていけるか、またそれは自分としても手放しの問題でないが、そういう具体案について研究しているということを申し上げ、ただいまのところ、ただちに明日から自由販賣をやるということを申し上げているわけでありません。超過供出によつて農民の協力を求めるという方針にかわりはありません。しかし具体案がもし可能になつてくればそういうことの実施も行われる時期もある。ただいまのところそういうふうに御了承を願つて置きます。

金野定吉日本社会党

○金野委員 大臣もお忙しいようですから、私もつと端的に承りたいのは、二十三年度の産米に限つては超過供出の方法で行かうとするのか、あるいは二十三年度産米に対しては断じて自由販賣を行わないのだというのであるか、その点明確にお答え願いたい。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 今の御質問に対しては、井上君に対してお答えしたことで御了承願えると思う。ただいまの方針として超過供出を求めるという方針はかわつておりません。しかしながら將來の問題としては、それは時期が早く來るかもしれない、先になるかもしれない、それはいかなる形にやるか、方法によりましても、関係方面とも話をすればできる方法はあろう、その方法は研究の結果だめであるならばできない。私どもは断じてやるとかやらないとかいうことは言えない。

井上良次日本社会党

○井上(良)委員 ちよつと大臣、非常に大事なことですからはつきりして置いてもらわなければならぬが、大臣は現在供出後は超過供出で行くの、だ、途中において自由販賣の政策がかりに成り立ちました場合はそれを採用するのだ、こういうのですか、もしそういうことならば、それは超過供出するものはありませんよ。そういう意思を政府が持つているならば、少くとも二十三年度産米は供出後にかりに手持ちがあれば超過供出として政府に賣り渡してもらいたい。この方針で政府は行くのた。もし自由販賣のやり方がかりにいいということになる場合は、二十四年度なり二十五年度ころから考えてもいいのであつて、本年の産米に対しては超過供出で行くのだという明確な線を出しませんと、途中でもし案ができた場合は、自由販賣の方法もとるかもわからないということになりましたならば、何も政府に対して超過供出をする義務を負わないし、特に本年は大臣も御存じの通りに、地方補正というのがございまして、地方補正の裏づけには超過供出が責任的にかぶさつておるのであります。その補正をやるためには、どうしてもそれだけのものを超過供出してもらいませんと、補正できぬという天びんぼうになつておりますから、この点をよくお考を願つて、少くとも本年の産米については、政府としては超過供出の方針で行くんだ、途中で自由販賣などはやらないということを明確にする必要が、この際あると思いますが、そういう中途半端なことでいいかどうかということは、あわせて食糧管理局長官にも樹つておきたい。そういうことがいいか、どうかをはつきりして置いてもらいたいと思います。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 その点ははつきりしておると思います。なぜかと言うと、私が先ほどから申し上げているように、超過供出後の米を自由販賣にするとかせぬとかいう問題については、あらゆる情勢について時期と方法があろうと思います。しかもただいまのところ超過供出を求めるということについての方針はかわつておらない。しかし政党なり、政府が政策を考えるときに、それ以前のことを研究することについて何らの束縛を受けるものでない。現在もし研究の結果それが正しいとし、その時の情勢並びに時期方法を考えて実施することは、さらにその場になつて考えてやる問題もありますから、この二十三年度の産米についてやるとかやらぬとかということは、今から決定すべき時糊ではありますまいが、ただ超過供出を求めるということははつきりして置きたい、かように思います。

金野定吉日本社会党

○金野委員 どうもぴんと來ない。今きめるべき時期ではない、かようなことを農民の生産をあずかつておる農林大臣からわれわれは聞こうとは考えておらないのであります。一般的の供出は大体完了いたしまして、政府の出方を見てどういうふうに超過供出に應ずるかということは、農民自身が考えておるのであつて、今は重大な時期なのであります。超過供出で行くとすればどの程度の税金をとるか、この態度を明確に願いたい。あるいはあなたの御意見を聞いておりますと、事務的に準備ができればやるのだ、時期と方法を考えてやるのだ、この時期と方法についても、私がお伺いしたいのは二十三年度の産米はすべて超過供出の方法で供出さすのか、準備ができさえすれば超過供出の途中からでも自由販賣をやらんとするのであるかこの二つを聞いておるのであります。二十三年度の産米に対しては自由販賣を行わないと考えておられるのか。準備さえできれば超過供出の途中からでも自由販賣をやつて行こうというこの点であります。超過供出の時期に対しましては最も切迫しておる問題であろうと考えておりますので、その点をもう少し明確にお答を願いたいと思います。もしわれわれが納得のできないような御答弁であるならば、われわれは何時間でも質問を試みたいと考えております。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 私ははつきりしておると思うのですが、あなたの方ではつきりせぬとおつしやるのなら、何べんでも申し上げます。今二十三年度の産米についてどうするこうするということを言うのではなく、それにつきましては超過供出に協力を求めるという方針にかわりはないということをはつきり申し上げておきます。しかして政党としてまた政府として、今後いかなる方法によつて、よりよく食糧問題を解決するためにやることがよろしいかということについて研究することは、何ら束縛することはないと思います。従つてその研究の結果、政治情勢はもちろん考えなくてはならぬ。しかして供出後の農民に対する諸般の事情も考える、そういうことを考えた上での時期と方法とを考えて、妥当であるとすればやつた方がいい。しかしそれはその時期と方法を考えて、悪いということであれば、政治判断の上からやらないかもしれないそれははつきりしている。むしろあなた方が、二十三年度の米についてははつきりせよということは私はむり、だと思います。もう少し政治的にものをお考えになるとはつきりすると思います。それから税金の問題につきましては、今供出について協力を求める方針にかわりはないのであります。それらに関する関係において、いかなる範囲に税金を免ずべきか、どの程度にするかについては、関係方面と相談中であるということを申し上げているのでおわかりと思います。

井上良次日本社会党

○井上(良)委員 もう一つ伺つておきたいと思うのです。農林大臣は日本の現在の食糧事情から見て、政府から割当てた供出の割当と農家の自家保有米を差引きまして、自由販賣に供し得るだけの米が農家の手元に残つているという見通しを立てられますか。これは國際的な食糧関係の上から非常に微妙な問題でありまして、もし日本の農家に自由に販賣できる食糧があるということになりましたならば、少くとも外國からの輸入食糧の上には大きな制約が加えられて來なければならぬと思います。われわれはそういう観点から、少くとも六千万石の米がかりに収穫されるとして、そのうち約三千万石は農家の自家用米であつてあと三千万石が大体供用されるものである。この自家飯米をどう押えるか、供出をどう押えるかということが、食糧割当会議における眞劍な論議として毎年繰返されております。農家はほとんど飯米を切つて出さなければならぬという意見は、農林委員会を講じ農民のいろいろな会議を通して強調されているどころでありまして、もし農家の手元に自由に販賣できる余裕米がありとするならば、それは税金を拂つたり、家庭のいろいろな現金支拂に充てるために、農家の自家飯米を切つて販賣される米であつて、余裕の米があるどいうことはわれわれには認められない。万が一もしそれがあるといたしますならば、供出の割出の上における多少のゆとりがそこに出てきた数字であつて根本的にはそういう自由にできる数字はその間に介在しないと考えるのが、日本の食糧行政をやつて行く者の考え方として、一番大切な考え方ではないかと思います。が、農林大臣は日本の農家の台所に、自由に販賣のできる米が相当あり得るという一つの見当に立つて、そういう判断をされ政策を立てようとせられておるのでありましようか。この点を一應伺つておかなければならぬのと、もう一つこれは大事なことですが、十二、一、二、三の三、四箇月に供米の時期は限られております。この四箇月の時期において、いわゆる自由販賣にするだけの必要があるという情勢に轉化すると大臣は考えられておりましようか。現在は超過供出で行くのだ、しかし途中においてもし方法なり情勢なりが非常に轉化をした場合はそういうこともあえて悪いことではないという大臣のお考えでございますが、來年の三月までの間に、日体の食糧情勢が自由販賣を行い得るような情勢になるという見通しを立てられるのでありましようか。この点も一應伺つておきたいと思います。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 私の申し上げているすべてその時期、方法を考えるということは、今からの予想のみならず、それを実施すべきよい案ができたとしても実施すべき時期における情勢判断がある。ことに今のあなたの御質問は、現在農家の持つている米そのものについてのいろいろな御質問でありまするが、私どもの考えておりますところは、從來における農民の生産意欲向上のためにも、方法のいかんによつてはそういう政策をとることが、より余計生産意欲を向上させるのではないかというところにもねらいがあるのであります。ことに会議からいろいろ食糧をごやつかいになつている情勢というものはよく承知いたしております。かるがゆえにこそ研究の結果、具体案につきましても、それを実施することをあなた方のように、今すぐやれとか何とかいうことでなくて、そのときにおける情勢判断を相当政治の頭に入れて、農民の側にも供出をしたときに損得にならぬように、あるいは情勢全体を見通しまして、將來の関係からよいという結論が出たときにこれは実行される案であります。それでありますから、ただいまのところでやるとかやらぬとかいうことを決定して行くべきものではないと考えております。

金野定吉日本社会党

○金野委員 農林大臣は政治は政治的にものを考えてもらいたいというお話ですが、私ども供出問題に関しましては、少なからず心配をしておるのでございまして、もちろん政治的にものを考えておるつもりであります。私は逆に農林大臣に政治的にものを考えてもらいたいのは、繰返して申し上げます。が、一般供出というものは終つておるのであります。この超過供出をするにあたつて、農民は自由販賣になるのかならないのかという点に対しては、当時自由販賣というものを政策として発表した民自党が、内閣の首班を担当した後においては、非常に農民はこれに対して注目をしておるのであります。政党が一つの理想の上に立つて政策を発表することに対して、われわれはとやかく言うのではありません。今この供出後の超過供出に対しましては、どういう形に行くのかという点に対して、時期と方法を考えて、でき得ることならばやつてもらいたい、やることは大してわれわれは反対するものではない。やつていけないとかやれないとかいうのではないが、少くとも今問題になつておるところの二十三年産米にあたつて、供出後の措置に対しましては、自由販賣を二十三年度に適用するのかどうか、二十三年度のことを言つておるのです。あなた方が時期と方法を選んで遠い將來にやる、こういうことに対しては、われわれは一向やることにやぶさかではない、反対するものでも何でもないのでありますが、今のこの二十三年度はどうするか、こういうことを聞いておるのです。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 繰返して申し上げますが、ただいまの時代として超過供出に協力を求めるという方針にかわりはないということを申し上げて置きます。そうして二十年度はやるとかやらぬとかいうことを今申し上げる時期じやない。こういうことを申し上げておるのであります。

圖司安正民主党

○圖司委員 ただ一言質問しておきますが、二十三年度の産米に対しては、供出後の食糧に対して自由販賣はしない、こう了承してよろしゆうございますか。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 ただいまそういうことを申し上げておりません。二十三年度の産米についてやるとかやらぬとかいうことを、今日決定すべきときじやないのだ、こういうことを申し上げておるのであります。

圖司安正民主党

○圖司委員 これについては、民主自由党の人々は、末端に至るまで、もはや自由販賣を強行するのだ、そうして余剰米は酒に委託することまでもわが党としては決定しておる、百万石は委託加工せしめる、その他委託醸造もやらせるというようなことを、至るところで演説もし、そうした宣傳もしておる。そのことは將來において生産意欲の向上をはかるという意味からならば納得できますけれども、当面いたしておるところの昭和二十三年度の超過供出をできるだけ増強せしめるという観点からいたしますならば、これは非常な妨害をなしておる。同時にやみを助長する政策の一つのようにも見受けられる。こういう点に対して食糧という問題が國策の最も重要なる部門を占める今日において、農林大臣としてそうした言動をなすものに対しての措置、取締り、そうしたことに対してどのようにお考えになつておりますか。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 おそらくわが党の同志諸君は明るい正しい、うそのない政治をしたらよかろうということを言つておると思います。それは私どもは、どこまでも今日の食糧事情からいたしまして、米を酒をするためには三十三万石しかつぶしてはいけないのだということは、私は正しいと思う。しかしその正しさというものは、常にうそがなくて、どぶろく等につぶされる米というものが皆無である場合においてけその正しさというものを強調しなければならぬ。しかるに、一方においては、表面三十三万石だということになつておりながら、あまりに米を酒につぶすことが少く、しがもその酒が非常に高いということになつておるときに、おのずから、やみといいますか、どぶろくに消える米の量は相当厖大だとすれば、むしろこういうふうなどぶろくをとめる方法としても、米を正しく許して酒にしたらどうかということを、わが党の同志諸君は言つておるのだと思います。とにかく、米の足らぬときに、むちやくちやに米をつぶすということを言つておるのじやなくて、そういううその政治が行われておるところを正しく直して、どぶろくにつぶされるというようなことならばむしろもう少し酒を許して、どぶろくを禁止して行くような方法をとつたらどうかということを、わが党の同志諸君は言つておるのだと思います。この意味は私は正しいと思います。

圖司安正民主党

○圖司委員 だんだん承つておりますと、どうも政府の政策、特に民主自由党を基盤としたところの多数の者の考えというものは、不確定なる事実というものを、さも確定した事実のごとくこれを流布して、そうしてその末端を惑わせておるようなきらいが多分に見受けられるのであります。それは結局生産意欲を向上せしめることではなくして、むしろ生産意欲を減退せしめるのみならず、生産農民をしていたずらにやみ行為にかり立てて行くようなきらいが多分にあるので、政治を明るくすることではなくして、むしろ暗い政治というものを助長せしめるような結果を招來するおそれが多分にあるように見受けられる。今日酒が三十三万石しか造石できないということの國際情勢のもとにあるから、むしろどぶろくがあるとするならば、農林当局は大藏当局と協力してこれを取締るべきであつて、どぶろくがあるから酒の造石を認めてやろうというような考え方は、安易なる現状に妥協する以外の何ものでもないのであつて、これは、政治を明るくするなり、ある心はまた農民の生産意欲を向上せしめるというようなことにならないと私は思う。むしろ食糧政策というものは、現行の法律というものをあくまでも農民は遵守する、この建前をとるべきであつて、ことに食糧が今日の國際情勢下に置かれておる場合において、供出後の食糧を自由販賣するなどということは、およそこれは夢である。遠き將來のことを健全なる常識をもつて考えるところの政策であつたならば、われわれはこの政策を眞劍に檢討しなければならぬことはもちろんであるけれども、およそ不可能な事実を前提として、農林大臣は食糧政策を樹立し、さらにこの施策を実施面に移して行かれようということであつたならば、生産農民をして混乱に陷らしめるばかりでなく、わが國の食糧行政に対して非常なる悪例を残し、混乱を生ぜしめると私は考えるのでありますが、責任ある農林大臣として、あなたのほんとうの腹の中からそういうふうにお考えになつておるのかどうか。民主自由党が掲げておるところのこの政策というものは、ただ選挙対策として農民の投票を集める一つの手段に考えておるのじやないかとわれわれは思うのである。そういう点に対して、國際情勢下における現在の農林大臣として眞劍な——私は民主自由党の前政務調査会長としてお伺いするのではない、農林大臣として、ほんとうにそういう考えであるかどうか、私はその信念を伺いたいのであります。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 まことにごもつともなお話でありますが、私が先ほどから申し上げておることは、そういう國際情勢並びに食糧事情をよく承知の上であります。従つて、現政府も、また現政府の與党である民主自由党も常にそのことを頭に置きつつ実行に当つて、とくと方法を考えるということを言つておるのでありまして、その点があなた方の方では、いつでもいいから手放しでやるというふうに響くのであります。これは間違つたら取消してよろしいが、私どもの方としても、常に時期と方法を考えつつ諸般の情勢に合うように、これを持つて行くということは考えておるのであります。それは御了承を願いたいと思います。  それからただいまのどぶろくの問題でありますが、少し私の申し上げておることを間違つておとりになつておる。私どもは國際情勢下において食糧の窮したときに三十三万石に米を限定されることは正しかろう。しかしその間にあまりむりをして量も少く、値段も高いがゆえにどぶろくが行われておる。このやみ行為を撲滅するためにも、関係方面との了承で、実質的につぶされておるのならこれをふやして、どぶろくを禁止する方がいいだろう。それが事実に即してうそのない方法であるからということを申し上げておる。私どもはかくすることによつてやみを助長し、どぶろくを奨励しようとは思つておらない。むしろ事実に即するように酒の造石高というものをきめて行くようにお話はできないかということを、おそらく当時は言つておつたのではないか。かように考えます。

圖司安正民主党

○圖司委員 どうも農林大臣の趣旨が私どもには不可解なのでありますが、まだ二十三年度の産米に対して、供出後の自由販賣というものが確定しない。將來においてもいつ確定するかわからぬ。不確定事実の上に立つておるということでありましたならば、食糧行政というものが現下の政治の最も中枢的な部門を占めておるのでありまするから、あなたの属しておられまする民主自由党の人々に、今にも自由販賣になるのだというような政策の宣博、そういうことだけは、おさしとめになつてしかるべきだと私は考える。そういう点に対して農林大臣はどう考えるか。それがきわめて私は重大問題であると思う。  もう一つは酒の問題でありますが、あなたは米が三百万石あるいは五百万石酒につぶされておつた時代においてすら、どぶろくというものは公然の秘密としてつくられておつた。ところがその三十三万石の米をわずかに五十万石か六十万石ふやすことによつて、明るいところのうそのないところの政治というものが、ここにでき上るとお考えになつておる。これはあなたの政治常識というものを私は疑わざるを得ない。あなたは多年農林行政に携わつておられた有能なる事務官僚であつたから、そういう事情はよく御存じであると思う。にもかかわらず、そうした今日の國際情勢のきわめて食糧関係に及ぼす影響の大なる場合において、委託讓造とか委託加工というようなものを認め、宣博することによつて、民心を民主自由党の方向に持つて行こうとするようなそうした氣持があるならば、これはゆゆしき問題だと私は考える。こうした点に対して、もつと信念を持つて農林行政を遂行せられてはどうでありますか。民主自由党にあられた時代と、現在農林当局にあつて政府の農林行政を一手に掌握され、これを國際情勢のもとに運営されておるあなたのお話というものは、まるで違つておる。その点をはつきりとあなたは信念を持つて御答弁あつてしかるべきだと私は考える。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 ここまで來ますと、根本の見解の相違であります。私どもはあなた方のお話のように、そのどきにできなければ政策目標にもならぬというようなお考え方は、あたかも出たとこ勝負で政治を実行しようということにしかなりません。一歩々々前進しつつ、少しでも明るく正しい政治に向けるように持つて行きたいというのが私どもの念願でありますが、実はどぶろくがわずか五十万、六十万とおつしやるが、少しでもそういう形で各方面とも了承の上ふやすことができれば、そこに幾分でも害あつて盆のないどぶろくの隠れた製造が防げるのではないか。あなたは職事前にも、三、四百万石米がつぶされた時代にもどぶろくがあつたと言われますが、これはわずかな家々たるものであつて、今のように、全國至るところにどぶろくがつくられておる状態と混同されておる議論であります。私はその議論を言うのではありませんが、しかし今行われておる厖大などぶろくの製造に対して、一歩一歩正しい方向に持つて行けたらよいというのが私の信念であります。

井上良次日本社会党

○井上(良)委員 さいぜん農林大臣は私の質問に対して明確でございませんで、今圖司さんの御質問で大体明らかになつて参りましたが、それは二十三年度産米の供出後の米は現在は超過供出でやるがしかしこの四箇月の間に、もし自由販賣が実行できるようになりますならばこれをやる、こういう御意見のように伺いますが、もしそういうことでございますならば、おそらく農民は超過供出を手控えるであろう。そうなつたときに、政府があなたのお考えになつておる超過供出を要求しておることが、この際具体的に実行できなくなりますが、その矛盾をどうお考えになりますか。私どもの申しておるのは、この四箇月間の産米の供出時期においては、政府はあくまでも超過供出で行くのだということを明確にし徹底しませんと、政府の要求しております超過供出はできて参りません。途中で自由販賣の政策が確立すれば、それを実行するということになれば、農民は自由販賣の制度がよほどよいからそれを待ちます。この矛盾をどうあなたは政治的に解決しようとするのか、この点を明確にしてもらいたい。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 私は先ほどから申し上げておるように、二十三年度産米についてやるとかやらぬとかいうことを今申し上げない、決定しておるのじやないのだということを申し上げる。それはすべて今後における情勢判断に基いて行われることであります。それで私は農民ははつきりわかると思う。あなた方はぜひこの際やれとかやらぬとかいうことをここで決定せよとおつしやるが、それはすべて政治情勢であるどいうことを私は申し上げておるのでありますからさよう御了承を願います。

井上良次日本社会党

○井上(良)委員 少くとも農林大臣は、日本の食糧を担当してこの年間における三千六十何万石という米を供出させる責任を持つておるのです。その場合において超過供出を要求して、中央補正までやらなければならぬという今日、途中で自由販賣にしてやるかもわからぬということならば、関係方面に要求して、これを実際やりたいと思うがどうだということを明確にされて、それで農民にそれを徹底すべき必要があるのですが、そういうことを全然やらずして——今年は三箇月か四箇月の見通しです。來年になると供出する時期はありません。そうすればこと二、三箇月の間に自由販賣でやれる見込みがあるのですかどうですか。そんな見通しが立たぬようならば、農林行政はやれない。あなたは大臣として、また民主自由党の政務調査会長として、この案は過去一年余り民主自由党が主張した意見ですから、当然農林行政を担当し、当面における政府の所信を明らかにする必要上、自由販賣を実行したいということについては、関係方面に了解を求めに行くべきはずであります。求めに行つたかどうか、これは明確にしてもらいたい。これは大事な問題であります。これはやはり産米の供出に影響いたしますし、同時に政府がやろうとする超過供出に重大な影響を來しますし、このことはまた中央補正になりましたときには影響を持つて来るのであります。この点を明確にされぬと、農林行政は成り立たないのでありますから、この点明確にされたい。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 御親切なる御注意は感謝いたしますが、先ほどから繰返して申しますように、政府はまだいまのところ超過供出に協力を求めるという方針にかわりはありませんということを申し上げておる。先ほどからの御質問はあなたの方で前提をおいての御質問であります。二十三年度の米についても途中からやるかもしれぬということを農林大臣が言つておるように仮定をおいての御質問であります。私はそういうことを言つておりません。二十三年度の適当の時期と方法を考えまして、やれたらやるかもしれないが、今はそんなことを申し上げる時期でないのだということをはつきり申し上げておるのですから、仮定のもとにおいての御質問はお断りいたします。

井上良次日本社会党

○井上(良)委員 そうすると、さきに圖司さんが質問せられておりました通り、本年の産米については、政府は超過供出でやるのだということを了承していいですね。その点さえ明らかになればいいのです。

周東英雄民主自由党農林大臣

○周東國務大臣 速記録をごらんになればよくわかると思いますが、二十三年度産米について、今からやるとかやらぬとかいうことを申し上げることはできないのであつて、それは今後の研究にまつて、情勢判断によつてきめられる。そのときにはあらゆる政治情勢場というものを判断に加えて、農村の情勢を考慮に加えて考えらるべきであるが、今からただちにそれをやるとかやらぬということは、情勢がはつきりしません。やれるときはやる。今のところはどこまでも超過供出に協力を求めるという方針はかわつていないということを申し上げただけでありますから、御了承を願います。

坂本實民主自由党

○坂本委員長 本日の会議はこれにて終了いたします。なお本日の議題第三は明日午前中にこれを行うことにいたしたいと思います。  本日はこれにて散会いたします。     午後零時二十二分散会

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