農林委員会 第1号
- 発言数
- 77 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1948/11/09
会議録
○坂本委員長 これより会議を開きます。 今般はからずも本委員会の委員長としてその重責を荷負うに至りましたことは、皆様方の御支援のたまものと存じ厚く御礼申し上げます。 さて終戰以來すでに三箇年有余の歳月を経過しましたが、日本再建の根本條件の一つであります食糧問題は、今年の世界的豊作を契機としまして、著して好轉してまいりましたし、他方終戰直後の思想的社会的混乱も漸次鎭靜してまいりました、一般に復興再建の氣運が旺盛になり、生産も徐々に向上してまいりましたことは、まことに御同慶にたえないところであります。 今次敗戰がわが國農村にもたらしました最も大きな問題は、農地改革であると存じますが、これも第一、第二次と強力に推進せられ、今や封建的土地所有関係は、その社会的基盤を失うに至り、わが農村近代化の根本的基礎がここに確立されるに至つたと存じます。もともと農地改革の目的は、日本農村の近代化、民主化の促進にあるのでありまして、今後ともこの精神を生かし、一段とその促進に努力を拂わねばならぬと存じますが、特に今後は農業経営の改善、技術の向上と新技術の導入、農村生活の刷新に力が注がれる必要があろうと存じます。 また当面の問題としましては、供出制度の円滑なる運営、農産物價格、特に米、麦類の價格を工業生産物價格と正しい均衡のとれたところに維持することが必要であり、さらに農村金融、並びに農村租税の問題もまた速急に解決を要することかと存じます。一般的に申しまして、農村経済と都市経済とが正しいバランスのとれた状態に維持することが、今の農村にとつては特に必要のことと存じます。それはただ政策的に擁護するということだけでは不十分でありまして、根本的には先ほども申し上げましたように、経営の改善や技術の向上、さらに衣食住等の生活の合理化を織り込みまして、農村の近代化を促進し、他方治山治水、病虫害冷害等に対する國家的施策と並行して、生産力の高揚、農民教養の向上をもたらしまして、自然に安定せしめる方向に導くことが肝要かと存じます。 何とぞわが國農村社会を一日も早くより高い段階、近代化した状態において安定せしめ、生産の向上と農村の民主化とによつて、平和日本再建の根幹となるようにいたしたいと存じます。何とぞ各位の御援助を心からお願い申す次第であります。 以上簡單でありますが、所感の一端を申し述べてごあいさつにかえる次第であります。 この際お諮りをいたします。都合によりまして議事日程の順序を変更いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○坂本委員長 御異議なしと認めます。從いましてこの際理事互選の件を議題に供します。これより理事の互選を行います。
○野原委員 理事はその数を三名といたしまして、委員長において御指名せられんことをお願いいたします。
○坂本委員長 野原君の御意見に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○坂本委員長 御異議ないものと認めます。 田口助太郎君 井上 良次君 圖司 安正君 を理事に指名いたします。 —————————————
○坂本委員長 引続き会議を継続いたします。次に林業対策小委員会設置に関する件を議題にいたします。冬期燃料対策並びに関連事項等につきまして、所要の対策を樹立いたしまするために、この小委員会を設置いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○坂本委員長 御異議なしと認めます。從つてその委員の数は十名程度にいたしたいと存じますが、この員数は民自党三名、社会党三名、民主党二名、國協党一名、社革、労農党、新自由党これらの会派から一名、かようなことにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○坂本委員長 御異議なしと認めます。よつて各党からそれぞれこの委員を御選任願いたいと存じます。委員並びに委員長の選任につきましてはさきに申し上げた通りでありますが、何か御意見がありますればお諮りいたしたいと存じます。
○佐々木(秀)委員 特別委員は各党からその人数に應じて互選していただいたらどうかと思います。
○坂本委員長 ただいま佐々木君から、委員は各党からそれぞれ選出していただく、その原案につきましては、先ほど各党の割振りを申し上げたのでありますが、これによつてひとつ御選任を願うことにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○坂本委員長 御異議なしと認めます。委員長はいかがいたしましようか。
○佐々木(秀)委員 委員長は選ばれました委員の中から互選した方がよろしいのではないかと思います。
○坂本委員長 ただいま佐々木君の動議がございましたが、選ばれました委員の中から互選していただく、かようなことにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○坂本委員長 御異議なしと認めます。 それでは暫時休憩いたしまして、休憩中にそれぞれ委員の選任をお願いいたしたいと存じます。しばらく休憩いたします。 午前十時五十五分休憩 ————◇————— 午前十一時四分開議
○坂本委員長 休憩前に引続き会議を開きます。 林業対策小委員会設置につきましてその委員の選任が報告されましたので、この際御報告申し上げます。 佐々木秀世君 重富 卓君 野原 正勝君 金野 定吉君 成瀬喜五郎君 永井勝次郎君 小木 運美君 圖司 安正君 的場金右衞門君 松澤 一君 以上の方々であります。なお委員互選の結果小委員長は野原正勝君が当選されました。御報告申し上げます。
○坂本委員長 次に食糧補正割当に関する件を議題に供します。安孫子政府委員から御説明を願います。
○安孫子説明員 二十三年産米の補正に関しまする概況を申し上げてみたいと思います。この前申し上げましたので多少だぶつている点もあるかと思いますが、簡單に経過並びに結論を申し上げてみます。 二十三年産米の補正に関しましては、各府縣当局からの御要望、あるいは食糧事務所の報告、それから食糧管理局に指導官という制度ぎございますが、指導官の報告及び作況報告事務所の資材、そういうものをいろいろ勘案いたしまして、関係方面とも連絡をとつて決定いたしたのでありますが、府縣当局から御要求になつておりまする数字は、補正要求量は八百六十万石でございます。食糧事務所の方ではそれが大体五百数十万石であつたと思います。それで知事会におきまして原案を提示いたしまして御審議を願つたのでありますが、その概要を申し上げますと、二十三年産米の事前割当生産見込数量は六千六百三十六万四千四百石でございますが、これに対しまして減收見込補正をいたしました数字が三百十万三千二百石でございます。これが府縣当局から御要求なさいましたものが八百六十万石であります。從いまして約四割弱、三割七、八分の補正しかできなかつたという状況でございます。それから供出の事前割当数量が三千二百二十六万九千百石でございますが、これに対しまして補正をいたしました数量が二百三十九万六千石でございます。この補正数量二百三十九万六千石は二口にわかれまして、中央補正量と地方の補正量との二口になつております。中央補正量は百六十五万石でございます。地方補正量は七十四万六千石であります。なぜかような中央補正量と地方補正量というようなわけ方をいたしたかと申しますと、供出割当につきまして関係方面といたいた折衝いたしましたが、関係方面の金体の意向といたしまして、去法の事前割当数量よりも減ることは現在の二十三年産米の作況からおかしいということでありまして、去年の事前割当数量が三千五十五万石でございますから、その差額百六、七十万石、この見当が中央補正量となつたのであります。その敦りは地方補正量になつておりますが、この違いは、補正をする点においては差異はございませんが、地方補正量の方はその数量だけを大体各縣において起過供出を引当にするという一種のひもがついておる点が中央補正量と違う点でございます。中央補正量本六十五万石を各縣に割当てるについては、各種の資料によつたのでありますが、これを平均的に割当てますことは、災害の大きかつた縣に対しまして、收拾のつかないような状況に相なりまするので、重点主義をとりまして、全國において十三縣のみは中央補正量がない縣が出ておるような状態であります。大体の経過及び結論は以上であります。
○坂本委員長 ただいまの政府説明に関しまして御質疑はありませんか。
○山口(武)委員 米の補正問題につきましての政府の説明を聞いたのでありますが、そうしますと、私どもちよつとわからない点が出てまいりますので、この問題につきまして二点ばかりお聞きしたいと思います。と申しますのは、米の供出をする場合、それから主要食糧供出の場合、政府におきまして、これはなるほど吉田内閣ではないかもしれませんが、ともかく食糧供出の実施要領というようなものがつくられまして、これが縣に通達になりまして、縣からまたそれぞれ各郡、村の方へ流されといるわけでありますが、それによりますと、減收のあつた場合におきましては、本人の申告に基いてそれをそれぞれの機関にかけて、その供出の減額を認めるというようなことがあるわけなのですが、かように上かだけきめられてしまいますと、実際にそういう要望があるときにはそれをどう処理するか、処理のできないことになるのではないか、そうするとその政府の方の実施要領というのは、要領としてはきめられておりましても、これは單にお飾りにすぎなかつたのである。この点はどういうふうに解釈するか。まずその点をお聞きしたいと思います。
○安孫子説明員 この被害農家からの申告に基きまして補正をするというのは、食糧緊急確保措置法よつて認めらるべきものになつております。その点に触れますと今度の補正は食糧確保臨時措置法に基いてやるのかどうかという問題であります。この点についていろいろ從來も御議論があつたことも承知しております。私どもいろいろその点については研究いたしております。今度の補正はあの法律の精神に準じておるのではありますが、あの法律自体の適用として補正をするのではない。こういう考え方をとつております。従つて縣当局のいろいろの御意見その他を十分考慮いたしまして、補正をいたしておりますので、大体あの精神に準じておるが、ああした手続につきましては、この次の補正の際から適用される、こういう考え方であります。
○山口(武)委員 なるほど食糧確保臨時措置法の問題が適用になるかどうかということは一應問題外といたしましてその前に昭和二十三年度産主要食糧実弁要領というものがつくられて、それによつて供出の事務がとられることになるはずである。そうするとその実利要領の中に、被害があつた場合の供出の減額云々という問題が書かれておるが、それが認められないとことになる。その点を一つ。それからなおこれは世間で言われておるほど米の場合は豊作でない。そういう場合に保有米を一部育かなければ供出の完納ができないという事態が生ずるかもしれない。そういう場合に、もしも保有米を割くことを本人ががえんじない場合、農家が承諾しない場合、その場合にも強権発動がそれらの農家になされるかどうか。この点にお聞きしたい。
○安孫子説明員 実施要領は、大体市町村におきまして災害があつて、その町村に対する割当数量を起過供出等があつて完遂できれば格別、できない場合には府縣知事にそれを申し出て、府縣の調節をとるという建て方になつておると承知いたしておるのでありますが、この地方補正量はその府縣の調整の限度をきめたというふうに御承解を願いたいと思うのであります。端的に思しますと、市町村における補正ができるかどうかという問題が、残るわけでありますが、これは解釈上といたしましてはできぬという考え方をいたしておるわけであります。それから割当をいたしましたが、自家保有量を切らなければ供出の完遂ができないという農家について、強権発動をするかしないかというお尋ねでございますが、実情すむを得ないものにつきましては、從來ともそうでありますが、強権発動はいたさないという方針にかわりはございません。
○小林委員 ただいまのお話に関連してお尋ねいたしたいと思います。中央と地方の補正の額について大体お話がありましたが、地方で補正が困難な場合に、さらに中央の補正を願い出たときには、中央では補正をさらに考えるつもりでありますか。
○安孫子説明員 ちよつと速記を。
○坂本委員長 では速記を止めてください。 〔速記中止〕
○坂本委員長 速記を始めてください。
○小林委員 ただいま折衝の内容云々ということがありましたけれども、こういう問題は非常に重大問題でありまして、特に今回の米の出來高が案外に期待しておつたより惡い。しかもいろいろの災害によつて初めの予定より非常に狂つてきた。そういう場合に、初めにそういつた大体の見当でこういうものをきめて、それが絶対に動かないということになりますと、これは非常に大きな問題で、これを今の何かちよつとわからぬような説明でありましたが、そういうことでどうしても押し切るのかどうか、どんな場合が起つても中央では全然考えないということであつたならば、これはとんでもないことで、そこに何らかの方法があるのかないのかということをちよつとお尋ねしたい。
○安孫子説明員 実は補正をいたします際に、たとえば東北等でありますれば、大体被害の状況も確定いたしておつたのでありますが、西の方におきましては、ときにうんかの被害等が進行いたしておりますので、実はあの時期におきまして補正を確定いたしますことはむりがあることは私ども承知いたしておるのであります。從いまして、知事会議におきましてもその点が問題になりまして、結局附帶決議がついたのであります。それはこの補正量でもつて末端に下ろす、しかしその後の被害の進行によりましてどうしてもむりだという農家が生じました場合には、やはりその町村あるいは食糧事務所、あるいは作況報告事務所、食糧調整委員等が合同して調査と申しますか、それをいたしまして、これは眞にやむを得ないものだというふうに認定いたしました場合には、その農家について供出の免除というか、宥恕と申しますか、そういう措置を講じて、その間の調整をはかつていくことにするという附帶決議がなりまして、政府といたしましてもこれを了承いたしまして、そういうことでこの点を調整してまいりたい、かように思つておる次第であります。
○菊池(重)委員 ただいま長官は山口君の質問に対しまして、事情やむを得ないものには強権発動を今までしかなつた、こう言われておりますが、茨城縣等におきましてはそうではない。実際の事情やむを得ないものにまでどしどし強権発動をやられておる。安孫子局長の話によると、やつておらないと言いますが、実際やつておる。現に茨城縣におきましては、麦の供出が完了できないで非常に困つておるのであります。それはどうしてできないかと申しますと、縣の方針によつて補正割当をやつた。ところが、末端の町村に行きますと、食糧調整委員というものがかつてな補正をやりまして、被害を受けないものにまで補正を平均にやつておる。そういう結果被害を受けたものが被害を受けないものの分までも背負つて出すような結果になりまして、現に供出が完了できないで非常に困つておる。それらのものに対しまして地方事務所長、それから村長等は出すものがなければ米をとりかえて出せ、買つて出せというようなことで、むりや供出を強要しております。最近私はその問題について猿島郡逆井山え行きましたが、この村におきましては非常に麦の被害が多かつたために、二割二分六厘の補正をされたのでありますが、そのうちの二割をとりまして、被害を受けない人に全部補正をして、あとの八割で被害を受けたものに補正をした。そういう結果供出ができないで、現に米をかわりに出したものが百十数名に及んでおる。それで縣廳に行つて聞いてみましたところが、米の供出は代替は認めない。それでどうして出したのか調べてみましたところ、それは米で出す方は米で出したけれども、それを中間において町村長や食糧調整委員がほかの麦を所有しているものと交換して出しておる。こういう話であつて、いよいよ強権発動する者が最後に十数名できて、それをどうしても強権発動するということになつたので、私は行つて話したのですが、役場で食糧調整委員がきめたのだから、これは動かすことはできないというので、どうしても米を賣つて出せということで、やむを得ずありたけの、新しくとれた米を調製してそれを出すということになつてしまつたのです。そういうことになりますと、あとの米の供出がまたできないことは当然なんだ。こういう方法でむりの供出をさせている。從つてこれらのほんとうの裸供出ならいいけれども、たこ供出で、これは自分の身を食つて出しているのです。こういうものに対する政府の方針はいかがであるか、その点をお聞きしたいと思います。
○安孫子説明員 麦の補正におきまして被害農家のみに限らず補正数量を地方によりましては平均的に総割りをしているということは私ども聞いております。これは補正の趣旨から申しますと、適切でないことは申すまでもないのであります。今度の米の補正につきましてはそういうことでなく、やはり災害被害農家に補正がいきますように、十分指導をしてもらいたいということを各縣に対しても申し上げているのでありまして、これはおそらく一挙には解決できないとは存じますが、順次そういうことで正しい末端における供出補正ができますように指導いたし、また御注意もしているようなわけであります。供出関係につきましては、一番の問題は末端の問題でございますので、この点に改善につきましては、今度とも十分に努力をしてまいりたいと存じている次第であります。
○菊池(重)委員 結局そういうふうにして出したあとの問題をどうするかという点をお聞きしたわけです。 次に米の方の問題ですが、米において、北海道とかあるいは新潟とかにおいては非常に豊作だという話を聞いておりますが、関東方面におきましては非常な減收であることは明らかになつてきました。見たところは作柄は非常によかつたけれども、実際に調整してみますと非常な減收をきたしていることは事実です。こういう結果、超過供出等も現在では関東方面はそう望めないと思つているのですが、茨城縣等におきましては、この超過供出を相当見込んで縣内の補正に充てているようなわけでありますが、もしこの超過供出ができない場合には、縣内の補正に相当齟齬をきたして困難を生じてくるということが、今から予想されているわけでありますが、そういう場合に私どもといたしましては、ぜひとも代替供出の面で何とか心配してもらいたいと思う。この前のこの委員会におきましても、私はちよつと局長にお願いしたのですが、ほしかんしよ等をこれらの代替にぜひ認めるようにしてもらわないと、とうてい茨城縣や千葉縣等の供出完了はむずかしいではないか。特に今年はいもの方は非常に当つております。從つてこのいもの供出はどうやら完了できることはわかつておりますし、なお非常に余る者ができますから、それをほしかんよにいたしまして、貯藏にもあるいは輸送にもすべての点におきまして雜穀と同じような取扱いをしていただけるようにやつてもらいたいと思いますが、当局としてはそれらに対してどういうお考えをもつておりますか、その点をお聞きしたいと思います。
○安孫子説明員 地方補正数量につきましては、その縣の超過供出を引当てにして補正しているのでありますから、その縣のベースといたしましては、補正されていないベースで百パーセントになるわけであります。供出を受けている各農家からは全部供出済みになりましても、縣としては超過供出がなければその分だけ百パーセントに達しない結果になりますので、縣に対しては超過供出を極力御努力願いたい、かように申し上げております。しかしこれが出來なかつた場合一体どうするかという点については、これはひとり縣の責件のみに轉嫁することなく、中央としてもその責任を分担して、適当な措置をその際はとりたいと考えておるのであります。從つてそうした事態があつた場合に、百パンセントにならなかつたからといつて——茨城縣について申し上げまするならば三原三千石でありまするか、これは地方の責任のみではない、こういう考え方を私どもはいたしておるわけであります。 代替供出の点については、いろいろ研究もいたし、各方面とも話を進めてまいつたのでありますが、本年は米、かんしよ等の代替供出は、方針としてはやらないということにいたしておりますので、大体そういうことで進んでまいりたい、かように考えております。
○坂本委員長 この際おはかりいたします。補正問題については、休会中より引続き質疑を行い、大体意見も出盡したようでありますので、一應これで終りたいと存じます。なお、さらに疑通のある場合には、今後本委員会に提出とれる関連事項において進めていきたいと存じますが、御異議ありませんか。
○清澤委員 ちよつと簡單にお伺いしたいのです。非常にむりな補正が中央並びに地方で行われて、この間の御説明のような方法で制約されておるのです。そこで実際の運用として補正をそういうふうに認めるということになると、災害を認めないという結果に陷ると思う。まだ具体的な例はもちませんが、災害が出て、それによつて押えられて問題が起きておるという例は絶対ないか。これは災害の方の救済金との関係が非常にありますので、一應お聞きしておきたいと思うのです。もしあつた場合には、それはどうしていただけるのか、こういう問題が出る。しかも補正を取扱うには、どうしても保有米にまで食い入つて、供米ができないという場合に、個々の反別が災害を受けても、その場合には補正しないという方針がむりにとられているのでありますから、どうしてもその問題は出なければならない問題だと思います。こういお問題が起きているかどうか、起きている場合にはどうなるか、それをひとつお伺いしておきたいと思います。そういうむりがわかつた場合には、地方補正はいくらか補正していただけるのかどうか。
○安孫子政府委員 今お尋ねの点については、先ほどもお答え申し上げた通りであります。これを下して、最後にここ一月なり二月なりどうしてもその農家についてはむりだという事態が発生した場合においては、例外的措置ではございますが、市町村あるいは食糧事務所の職員、食糧調整委員その他の関係機関の合同協議に基いて、供出に関する宥怒措置を講ずることにいたしたいと考えております。
○井上(良)委員 特にこの際伺つておきたい問題は、地方補正の取扱いの問題でありますが、もし見返りとしての超過供出が、補正量に達しない場合が起つたときには、最終の段階においては、政府もその処置について一應の責任をとるということが明確にされたのであります。ぜひそうしてやつていただきたいと思うのであります。御存じの通り、この補正割当は、食糧確保臨通措置法の法的な精神を十分くんでやつたことでありまして、当然災害による被害は、補正するという建前が法的に明らかになつておるにもかかわらず、中央政府が全然責任を負わずに、全部地方府縣及び市町村に責任を轉嫁さしてジそれで供出が起過以上に出てくるならば、それだけ引いてやろうというような、まつたく天秤にかけたような補信のやり方は、今後の事前割当に非常な影響を來すのであります。さつきから政府の説明を聞いてわれわれの非常に遺憾に思うのは、昨年の割当三千五十五万石を本年は下まわつておることである。問題は昨年の三千五十五万石を上まわろうと下まわろうと、被害の事実があつたら当然いかなければならぬ。その被害の事実を全然度外視して、昨年度の数字をここえもつてきてこれだからがまんをしてくれというようなそんなむちやなことをされては、自然を相手をしている農民としては立つていけない。もしそういうことになりましたならば、來年の事前割当と災課によひ刊害の補正をどうするつもりですか。ことしのようなことをやつたならば農民は事前割当なんかごめんこうける、実收によつて檢見をしてもらうということになり、食糧確保臨時措置法というものは何にもならぬことになる。これは非常に大事な問題である。政府は被害の現実に應じて適正化をやろうとするのか、この点をこの際明確にしていただきたい。同時に地方補正の問題は、われわれ実情を行つて調べて見たところによると、各縣とも非常に困つておる。超過供出を割当てるということになると、被害農家と被害を受けていない農家との比率をどう見ていくかというようなことから、各市町村食糧調整委員は頭を惱ましておつて、ほとんど割当ができない村さえ起つて、食糧調整委員辞任の声が至るところに起つている。これらを政府は全然高見の見物をしておつて百パーセント供出なんか考えてもできないのです。そういう点政府の方ではもつと親切に現実を見た上で——たとえば静岡縣と愛知縣をごらんになつたらおわかりになる。同じアイオン台風による被害を受け、その後にうんかの被害を受けたが、一方の静岡縣は二十何万石の地上補正をやつているが、愛知縣は全然認めていない。こういう事実を農民が見た場合、中央で食糧問題をやかまして言つておつても、これらを実地に現実に調査に行つた場合に、一体何とわれわれは説明できますか。こんな形の政治はないと言つて憤慨しておる。ここに大きな問題があるのです。だからあくまで、けつは政府が引受けてやる、いかなんだ場合は、必ず政府が、お前たちに來年元氣を出して農作をやつていただくように十分めんどうを見るということが、やはり約束されなければ、來年度からの事前割当に大きな影響を來してきますから、それらの点についての政府の確固たる御所見をこの際伺つておかなければなりません。すなわち法律を法律として実際のままやろうとするか、それとも法律をたな上げしようとするか、どうしようというのです。この点をこの際明確にしておいていただきたいと思うのであります。
○安孫子説明員 事前割当制度に関連いたしまして、補正を、災害のありました場合には十分にやる。しこうして豊作であるところからは超過供出をしてもらう。これが根本的の計前であると存じます。十分補正すべきものは補正するという法律の精神にのつとりまして、私ども今後やつてまいりたいと思います。ただこの点の認定につきましては、いろいろ問題は残ると思います。たとえば、今回の補正につきまして、府縣から御要求なされました八百五十万石、これが絶対的な要補正数量であるという御主張でありました。かりにこれをいれまするならば、本年の作況は六千六百万石から八百万石を引いた数字が、まあ大体今年の作況というようなことになるのでありまして、これは常識的に申しまして、そういう数字ばどうかと、こう思われますので、今後も府縣から御要求になりました数字を、そのまま補正数量としてのむ、こういうわけにはまいらぬかと思います。しかし法律の精神を十分くみまま支、各方面の資料を整理して、そして適正な補正をしてまいることに十分努力をする。この点については、私どもその点で努力してまいる所存であります。
○坂本委員長 さきにおはかりもいたしましたが、補正問題につきましては一應これをもつて終りたいと存じます。なお、関連事項において適宜、疑義の点はお確かめを願いたいと存じます。 —————————————
○坂本委員長 次に派遣委員の現地調査報告に関する件を議題に供します。御承知の通り去る十月二十四日から休会にはいつたのでありまするが、この休会中といえども、最も重要な問題につきましては、これを審議することにいたしまして、去る二十六日打合会を開会いたしたのであります。こうして主要食糧割当補正につきまして政府当局の説明を聽取いたしますし、なおまた稻作虫害調査派遣に関しまして、いろいろお打合せをいたしたのでありまして、この稻作の虫害の実地調査につきましては、岐阜、愛知、三重各縣に、佐々木秀世君、八木一郎君、井上良次君の三名を、十月三十日より五日間にわたりまして派遣をいたしたのであります。この点御承認を願いたいと存じますが、これが結果につきまして御報告を願いたいと存じます。
○佐々木(秀)委員 ただいま委員長から岐阜、愛知、三重縣下の病虫害被害実地調査についての報告を述べるようにということでありますので、井上、八木、佐々木三委員を代表いたしまして、私から御報告いたします。 本調査班一行は、十月三十日より五日間岐阜、愛知三重の各縣を縣当局の援助を得まして、調査を行つたのであります。岐阜縣株のうんか発生時期は、九月十六日ごろで、初め揖斐郡揖斐町大和村に発生、その後十八日に羽島郡正木村に発生、逐次縣下各地に続発したもので、大和村、正木村の発生状況によりますれば、最初の発生時期は九月上旬と思われるのであります。発生の地域及び面積は次の通りであります。 揖斐、本巣、山縣、武儀、加茂各郡の南部、稻葉、安八郡の北部、可兒土岐の一部等で、主として山寄り地帶並びに羽島、養老各郡の南部並に海津郡の平坦地帶に発生し、十月九日現在で発生面積六千九十七町歩、これによる減收見込高は四万一千九百四十一石と言われておるのであります。このうんかの被害は近年にない大きなものでありまして、被害地帶は東海道沿線にはほとんどありませんが、山寄りに非常に多いのであります。この被害により縣当局並びに地元の農民は、昭和二十三年産米の再補正を強く要望しておられました。 愛知縣は、特に被害の大きな豊橋市附近の調査を行つたのであります。愛知縣の被害は、総面積十四万三千五百六十町歩、これによる被害九万三千四百八十九石で、これにつきましては別紙に詳しく載つておりまするので、この報告書をあとで、ごらん願いたいと思います。愛知縣も岐阜縣同樣再補正の声が非常に高くなつております。 三重縣のうんかの被害は特に南部地帶が多く、縣下の被害面積は一万三百八十町歩、これによる被害見込み四万一千百八十一石であります。本調査班一行は、日程の関係上細部にわたつて調査を行うことができませんでしたので、縣被害地帶の一部を調査したにすぎないのでありまするが、なお別紙にこの細部にわたつては詳しく報告してありまするので、これを省略いたします。 以上がわれわれの調査いたしました概要でありまするので、政府当局におきましても、この実地調査報告書に基いて、十分に農民の声を了とせられて、でき得る限りの再補正のできまするように、われわれ調査班といたしましても強くこれを要望するものであります。
○坂本委員長 以上の報告に基きまして、質疑を行います。なお関連事項につきましても、適宜御発言を願いたいと考えます。
○清澤委員 ただいまの報告の中で、一つお伺いしたいことは、虫害に対しまする非常手当等の物資の配給が、完全と言いますか、迅速に行われておつたかどうかということは、非常に重要性をもつと思いますので、その点どうなつておりますか、ちよつとお伺いいたしたいと思います。
○井上(良)委員 各縣とも今度のうんかの被害は、過去四十年來かつてない大被害でございました関係上、各関係機関それぞれ從來の虫害に必要なる資材農藥等を準備しておりましたが、思わざる激甚をきわめる廣大な地域に発生をいたしましたために、資材及び農藥等についての手当が十分行き届かなかつた結果、予想以上の被害を見ておるのであります。もちろん地元農民におきましてもこれほどうんかの被害が廣大かつ深刻をきわめたという経驗を持つていないために、いろいろ縣当局の指導がありましたけれども、さほど乘氣をせずにおつたところが、意外にその被害が甚大をきわめてきますので、遲ればせに地方事務所なり縣当局なりにそれぞれ防除対策についての指導なり必要資材を要請をいたしましたが、すでにそのときにはもうほとんど資材は出盡してしまつて、中央政府にそれぞれ知事が要求をいたしましたけれども、地方的にいろいろなずれを來したために、思うように防除もでき得なかつたというのが大体三縣とも結論的には同一でございます。ただ將來われわれがこれらの被害を見まして、政府当局にお考え願いたいのは、ごらんの通りこれは單に今回の被害によつて、たとえばいもちでありますと、廣大な地域にわたつて一時に発生する場合がありますから、どの地域にどのような準備を十分にしておくということさえなかなか今日の事情かを申すと、非常に困難があることはよく承知をいたしておりますけれども、幸いにしてこの肥料公團に農藥を直接管理さしておいて、いざ災害が起つた場合はただちに配給をして未然に防止するような処置を講じるように法律的な改正もいたしておりますから、ぜひ政府は來るべき主要農作物のこれら病虫害の被害防除についての必要な資材、また経費等を十分準備されて、被害のできるだけ拡大しない範囲にこれを防除するの対策をあわせてひとつ御考慮を願えれば非常に結構ではないかと考えております。
○田口委員 右報告につきまして政府にお尋ねいたしたいのであります。先ほど井上委員からお話がありましたように、資材その他で万全の処置をいたしておくということは絶対に必要でありますが、一歩前進しまして、うんかの被害もカリ肥料などの不足によつて一層多くなつているのではないかというふうに見られますし、また私の住んでおります埼玉縣などで非常に減收している。いろいろ行つて專門家に聞いて見ると、また事実見ますと、精農家がほとんど被害を受けて、どつちかというと懦農の方が被害が少いという関係で、調べて見ると、あまりに硫安系統の肥料を使い過ぎて、カリ肥料が足らなかつたという結果であろうということの大体耕作者並びに技術者の一致した意見が出ました。從いましてやはりいろいろの失調とでも言うのでございましようが、一方に遍しているような情況で、虫害も被害も多かつたし、あるいはまた精農家がかえつて減收したというような結果になつているのではないかと思いますので、カリ肥料の生産は重要であると思いますが、今後の生産見込みとか、あるいは來年度の配給は今年度に対してどのくらいされる予定であるかを承りたい。
○山添説明員 御承知のようにカリ肥料は往年ドイツから來るのが主でありまして、現状をもつてしますと、その見通ははつきりいたしておりません。もとよりこれにつきましては連合軍の方で絶えず心配はしてもらつているわけであります。この春以來入つておりまして、そのあとまだ消息を存じません。それでは内地産のものはどうかというわけでありますが、内地産のものにつきまして、たしか二車ぐらいあつたと思います。國産のものは御承知のように成分が非常に低いということと、また海外から來ますものとのコスト計算をやつてみますと、これは十二倍以上になるというようなことでありまして、これは果樹なんかに使うにはよろしゆうございますけれども、とうてい水稻等に割当配給をするということは價格的に困難だと思います。また数量的に申しましても、全般的に配給する量もございませんので、たしか昨年來でありますか、これに対して特別の計画生産ということは中止をいたしております。
○中嶋(勝)委員 調査においでになつたお方にお尋ねをしたいのですが、この間御出発の際に、本委員会でうんかの発生はマンガン肥料で防げるということで、この地方にはマンガン肥料を使つておるかどうかを御審査をお願いしておいたのでありますが、その結果はいかがでありますか。
○佐々木(秀)委員 三縣下においてはマンガン肥料を使つておるという声は、われわれは聞くことはできなかつたのであります。
○中嶋(勝)委員 この機会に委員の方々にお願い申し上げておきたいと思うのでございます。今日私は立体農法の提唱とマンガン肥料というパンフレツトを皆樣方のお手元に差上げておるのでございます。私は去年の七月以來、マンガン肥料という問題について非常にこの國会の中で叫んでおることは御承知のことと思うのでございますけれども、今農林省ではマンガン肥料の製造販賣は許されておるのでございます。しかしながら私どもの主張いたしまするところと農林省の許可方針、農林省の肥料に対する御見解とは大きな差がある。その差を是正していただかなければならない、その意味合いを書きましたものがこのパンフレツトであるのでございます。きわめて簡單に申し上げまするか、農林省ではマンガン肥料は刺激剤であると言つておられまするけれども、刺激剤ということになれば、人体に用いる場合のモルヒネとか、あるいはコカインと同じ性質のものである。そうじやない。刺激剤ではない。これはホルモン剤である。それでありますから、このホルモン剤を普通の肥料に併用する場合には、御承知のように日本の土壤は非常に老衰しております。この老衰しておる土壤にホルモン剤を施したことによつて若返つてまいります。硫安を一貫目施して二貫目施したと同じ効果があるのです。大した貴重なものであるのであります。それを今農林省で氣づいていない。マンガンは太陽の光線を誘導する厚子力を持つておる。ですからこれを冷害地に施した場合に非常に効果があるのです。第二に殺菌力を非常に持つておる。殺菌力を持つておるということは非常に大きな問題で、去年茨城縣において小麦の赤さび病、あのために全滅したことがある。ところが小麦にマンガンを施すと赤さび病が妨げるということは、靜岡縣の農事試驗場においてすでに発表しておる。うんかでもマンガン肥料を施したならば、殺菌力が非常に大きく効果を現わして、うんかがつかないという結果になるのではなかろうか。これは私まだ研究中でございます。そういつたことでございまして、今農林省が許可をしておられるのは、マンガンに硫酸処理をして、水溶性マンガンにしなければならない。しかしてそれを一〇%程度のものにしろ、こういう指示があるのであります。ところがこれは硫酸処理をしろといつても硫酸の配給はくれないのです。だから許可はしたけれども、全然つくらせぬということになる。ところが硫酸処理をするということは矛盾があるのです。どうしてかというと、先年來話がありますように秋落が多い、秋落は何で起るかというと、やはり御承知のように硫安を使い過ぎるから、土壤が酸性化して、そのためにできばえはよろしいが秋落がはなはだしい。これをどうして妨ぐことができるかというと、マンガンをやつたらいい。土壤の酸性の中和ができる。その中和をさせるために盛んに石灰が使われておりますけれども、石灰は中和するけれども、またあとに石膏が残る。そのために被害がはなはだしく残つてくるのであります。マンガンを施した場合は、石膏ができなくて済んでいくという土壤の状態がここに現われてくるのであります。こういうことによつて私はこの問題を提唱したのでございますので、はなはだ粗末なパンフレツトでございますが、どうぞ御高覽を賜わりまして、御批判をいただきたいと思います。
○坂本委員長 それではうんか災害についての報告並びに質疑につきましては、これをもつて終りたいと存じますが、政府においてはこれが対策につきまして万全の措置を講ぜられんことをこの際要求いたしておきます。 次に物價廳より政府委員が出席いたしておりますので、関連事項について質疑を願います。
○井上(良)委員 この際政府から精米の消費者價格——精米だけでありませんが、これらの價格算出についてまだ委員会に政府から説明がございません。一應この算出いたしました基礎についての内容を政府から御説明を願いたいと思います。それによつて質問をいたしたいと存じます。
○吉田(晴)説明員 それでは私から簡單に一應の御説明を申し上げます。 米の生産者價格につきましては、先般こちらに御連絡いたしましたように、一石当り三千五百九十五円ということできまつたわけでございます。これを六十キロ当りに換算いたしますと、千四百三十八円になります。それに包裝代三十四円、等級間格差十四円五十銭、それから超過供出の増加分を五%見こみまして、百四十五円二十五銭を加算いたしますと、生産者價格が千六百三十一円七十五銭になるわけでございます。これに経費を加算するわけでございますが、直接的な経費といたしまして集荷人手数料でありますとか、あるいは特別指定倉庫の加算額、倉庫保管料、運送費、金利等こういうものを加えまして百十六円三十三銭、これが直接的な経費になるわけであります。 次に間接的な経費といたしまして、食糧管理局の人件費でありますとか、あるいは事務費等、これが三十八円九十九銭になります。合計いたしまして経費が百五十五円三十二銭、次に昭和二十二年度の早場米奬励金並びに早掘奬励金の残及び昭和二十三年の早場米奬励金合計六十三円五十五銭、それから昭和二十二年の産米の最終價格差額追加支拂い分、つまり昭和二十二年産米につきましては、十六億円の追加支拂いをいたしました関係上、これを加算いたしまして二十一円五十四銭をこれに加えます。次に食糧配給公團のマージンが百四十三円七十六銭、これらを合計いたしますと二千十五円九十二銭、これが結局精米の十キロ当りに換算いたします。日減りを考慮いたしまして、三百五十五円二十九銭という数字が出るわけであります。 次に他の麦でありますとか、あるいは小麦粉、かんしよ、豆類、とうもろこし粉等の價格を同じような方式によつて算出いたしますと、結局精米が十キロ当り三百五十五円二十九銭、精麦が十キロ当り二百八十八円九十二銭、小麦粉が十キロ当り二百九十円六十二銭、かんしよは十貫目で三百二十七円二十八銭、豆類、とうもろこしが二百七十四円六十九銭、こういう一應の價格が出るわけでございます。これらにつきまして一應主食相互間の價格比をとりまして、これは從來の例によりまして、精米を一〇〇といたします。精麦が九五、小麦粉が一〇〇、そら豆が七〇、その他の豆類が九五、とうもろこし粉が八〇といたします。なおかんしよは最近の状況に鑑みまして、現行の十貫目当り二百七十円というのを据置きということで計算をいたしました結果、精米につきましては三百五十七円、精麦につきましては三百三十九円、小麦粉につきましては三百五十七円、かんしよにつきましては十貫目二百七十円、豆類は三百三十九円、とうもろこし粉が二百八十六円、こういう消費者價格が出たわけでございます。これを現在の現行の消費者價格に比べますと、精米においては三割四分二厘の値上げになります。大体以上をもつて簡單でございますが、一應の御説明といたします。
○井上(良)委員 非常に羅列的な説明で、さつぱり要領を得ないのですが、一應物價廳が計算したこの内容を檢討してみますと、われわれが一番問題にしておりますのは、この中には当然政府が負担しなければならぬ経費が消費者に轉嫁されて負担されておるということであります。さらにまた食糧配給公團の経費の中で、食糧配給公團マージンとして十キロ当り実に百四十三円というマージンを拂つておる。このマージンが一体安いか高いかという問題であります。これは実は食糧配給公團は、赤字の場合は國がその赤字を負担することになつておりますので、果して赤字が黒字かということはまだ設立されて間もないことですから、はつきりしたことは言えませんけれども、しかしながら食糧配給公團の人件費あるいはまたその他の諸経費に檢討を加えてみておると、自由経済時代に比べて、おそらしく高い経常費を使つておる。これは消費者は見のがすことのできない大きな負担です。これらのことについて何ら檢討を加えずに、單に食糧公團の経費はこのくらいかかるのだという向うから出て來たところの資料によつて、そのままうのみにしてこのマージンをはじき出すというような態度は、われわれ断じて見のがすことはできないのです。さらにまたこの政府直接経費のうちで、集荷人の手数料、あるいは倉庫料、あるいは輸送料、金利等が計算をされておりますけれども、これらの内容を一々檢討を加えておると、これまた主要食糧の輸送、保管、または集荷というものについては、他のいずれの物資よりも一番高い経費が加えられておる。こういう点をもつと愼重に檢討を加えられて、今日消費者大衆がいかにインフレの嵐の中にその生活が脅かされておるかということを考えるときに、また現実に今日の生産者價格というものがいかに生産農民の納得せない價格であるかということから考えてみて——現実に自分の出したところの生産者價格は、わずか千六百三十一円であるのに、これが最終價格になると二千円越すというようなことになりましたのでは、これは納得できないのです。生産者農民の方も納得しないことになるし、一方また消費者は、当然國庫として負担せなければならぬ経費及びまたやり方によれば、さらにもつと合理的に経営のでき得るいろいろな経営のやり方を全然檢討を加えずに、單に出て來たところの資料によつてそれをうのみにするような計算のやり方でこの最終價格を出されたのでは、消費者の生活は耐えられないです。われわれ十分その資料を持つておりませんから、ここで詳細に議論をすることは避けますが、しかしわれわれが大体常識的に考えてみても、この食糧管理局の人件費及び事務費、この間接経費として三十八円九十九歳出ておりますが、これらの経費は当然國家が負担すべきものであるし、なお聞くところによりますと、農業調整委員会の経費が約八億円新しい消費者價格に轉嫁されたという話を聞いておりますし、さらにまた当然法律によつて負担することになつております農業災害保險による一部負担が約十億円概数あると見ておりますが、これが今度のこの價格の中え入つてないのです。農業災害の消費者負担の分は除いて、それと別に今度は当然政府が負担すべき食管の人件費とか、あるいは農業調整委員会の経費とかいうようなものをこれえぶつかけてきて——これは法律にも何も言つておらない、そういうめちやくちやな計算のやり方によつて、消費者に重たい負担をかけられたのでは、われわれ默つて見ているわけにいかぬのですが、これらについて明確な御説明を願いたいと思います。
○吉田(晴)説明員 ただいま御指摘になりました点、一々ごもつともな点だ思います。ただいま最後にお聞きになりました食糧調整委員会の費用、農業保險の問題、それから食糧管理局の事務費等の問題について簡單ににお答えいたしたいと思います。農業保險の費用については、ただいまお話の通りこの中には入つておらないのです。これは法律上は一應農業保險の費用を消費者價格の中に入れるということで、なるほど御指摘になつたように書いてある。ただこれにつきましてはいろいろ問題がございまして、昨年度は一年だけこれをはずすということになつて参りまして、本年度におきましてもいろいろと問題がございまして、関係方面とも打合せをしたのでありますが、これは曽は消費者價格の中には入れるべきではないということの結論が出まして、この点が実施されております。それから食糧調整委員会の費用につきましても、種々の問題があるわけでございますが、これはただいまの食管の経費と同樣、一應とにかく予算の上に載つておりますので、そのままここに入つておるということに相なつております。これはここから除きますと、結局食管の会計が予算では認められておりまして、收入がなくなる、結局赤字になるというような結果になつてしまうのであります。それから食糧配給公團のマージンにつきましても、いろいろとお話があつたのでありますが、現在われわれの見ておるところでは、人件費等においては相当に赤字が出ております。なかなかこれではまかない切れない点もあるわけでございますが、問題を実は將來に延ばしておるわけで、ただいまちよつと数字は持つておりませんが、現在のマージンでは、やはり相当な赤字が出る。こういうふうに考えておる次第であります。
○井上(良)委員 ここでさらにもう一度政府当局のこの問題についての考え方を明らかにしておきたい問題は、消費者の立場からものを考えますと、現在配給されている米、いも、外國食糧、これらの品質の問題です。御承知の通り、主要食糧には食糧檢査令というものが法律でございまして、それに伴う檢査規則というものがちやんとあるのです。そうしてその檢査によらなければ買い上げることができないことになつている。しかるに最近政府の買い上げておりますところの内地産の米またはいも類を見ましても、実になつてないのです。そのやり方は、高い費用を使つて、そして買い上げておる内容を調べてみると、問題にならぬです。第一重量において、中身六十キロなければならぬものを、俵込み六十キロというものがたくさんあるのです。風袋込みです。中身が六十キロなんて、ほとんどない。うそと思うのなら、各営團え行つて、倉庫に入つている米をかけてごらんなさい。ほとんど目方通り入つていない。私は現に行つて調べて來ておる。そういうことを全然あなた方問題外にしているのでしよう。それがみな消費者負担になるのです。それは一体どうするのです。それからさらにくず米です。ほとんどくず米にひとしきものを四等として檢査を通している。この間も三重の食糧配給所え行つて、見ましたところが、うんかの被害にあつた米を出して四等で通つたという、完全に成熟した結粒になつているものは数えるぐらいしかない。あとはほとんど水につければ浮き上るものです。そんなものを檢査して通しているのです。これはみな消費者負担になる。このまま精白できませんから、わきのいい米にこれをまぜて、そうして抱合せで操作して配給しているのです。これは全部そうなつている。あるいは北陸、東北地帶の早場米の買上げがそうなんです。早場米は、十分乾燥されてないものをどんどん買い上げている。これは全部消費者負担になりますよ。いもについてもそうです。今度は相当いもが問題になりまして、來年からは相当品種を指定した上で買い上げるというようなことをいろいろ御協議されておるそうでありますが、最近の状態を見ますと、消費者の手に渡るまでは、ほとんど三分の一は使用にたえないものが実際は配給されておるのです。もちろんこれを家に持つて帰つて腐つておればこれをかえてあげるというけれども、またこれを配給所までえつさえつさと持つていく手間と労苦とを考えて、みな泣き寢入りしておる。だからいもの配給はたいがい断つてしまうという現状にある。ここにつけこんできて、共産党がいもを断つてしまえ、米寄こせというビラをまいて、回覧板をまわしておる。この事実を政府は何と見るか。このみな腐つたいもが全部消費者に負担されるのです。いわゆる配給操作のうまくないということと、腐つたものやいろいろ惡いものを配給されるということから、その欠損が全部消費者に轉嫁されてくる。こういう点を全然あなた方が問題外にして計算をされてはかなわぬのです。だから消費者にはあなたが言つた一升五十一円二十銭の米は、実際を言うと五十五、六円につく。もつと高くつく。しかも完全に家庭持込みがされていないのです。そういうようなやり方をされたのでは、実際消費者は困つてしまうのです。われわれとしては、遺憾ながら今御説明のような食糧管理局が当然政府経費として持たなければならぬものを消費者に轉嫁さしたり、あるいはまたこの十一月にいよいよ選挙をやつて今度新しくできますところの農業調整委員会の経費約八億円をこの中に加えておる。私どもの推定によれば大体三十億くらいは國庫負担になるべきものじやないかと考えておりますが、それらのものは全然政府が負担せずに消費者にぶつかけておる。そこに今申したような目方の損耗、品質の損耗、それから実際における減收というようなものを、二重にも三重にも消費者はこの配給操作のために背負わされておるのです。結局だれが損をするかといえば、それは消費者なのです。いもが腐つて返すのもいいけれども、返したならばそれだけ次の配給まで置いておきますから、置いておいたならば必ず腐る。腐つたいもは欠損にならずにそのまま消費者の價格の中にぶつかけてくる。そういうことをわれわれは見のがすわけにはいかないのです。そういう点についてどうするというのか、その点を明確にしていただきたいと思います。
○安孫子説明員 品質の問題でございますが、これは質よりも量という戰爭中からの惰性できておりまして、昨今の情勢から考えますれば、やはり質を相当重要視してまいらなければならぬというふうになつております。檢査の方法といたしましても順次引締めてまいつております。なんせ戰時中に相当ルーズになりましたために、急速に改善は進行いたさないのでございますが、方針としましては順次引締めまして、本年等は相当嚴格な檢査をいたしておるつもりでございます。場所によりましてはいろいろそれに対する批判、反抗等もありますが、しかし私どもとしてはどうしてもここで檢査を建て直さなければいかぬという考えで進んで参つておりますので、今後順次この点は改善されると思います。それから品質その他ロスの負担が消費者轉嫁になつておるということは、從來からの状況は御指摘の通りだろうと思います。運送による負担等におきまして一部政府が負担しておるという点もありますけれども、大体のものは御指摘の通りだと思います。これは今後檢査の方面を十分努力いたしまして、消費者負担にならないように、直してまいりたいと存じております。
○井上(良)委員 私はさらに具体的に聞くのですが、実際政府は六十キロ建で買い入れることになつているにかかわらず、六十キロ建でないものを買つている。この事実はどうするのであるか。その具体的な事実を、あなた方は現に車を飛ばして現場の倉庫に行つて、あれを全部はかりにかけてごらんなさい。玄米六十キロははかれないですよ。ないものをあるとして買つている。これを農業協同組合で目方をはかつて政府が買い込んでいるというならば向うの責任で、政府はどうにもしようがないということは言えるけれども、政府の檢査員が檢査して買つているのですよ。そんなことで一体どうしますか。國民から高い月給をもらつて高いこともないだろうが、実際にはそういうことをしたり、それから四等にも当然はいらないようなくず米を四等として合格させて買い入れたり、十分に乾燥しなければならぬのにかかわらず、乾燥してないものを買い入れたりして、そうしてまた買い上げたいもが駅頭に積まれて、配給所の前に野ざらしに積まれて、十日も二十日も放任して、このために腐るいもというのは恐しいものですが、この負担は一体たれがするのであるか。そういう点を全然たな上げして、ほおかむりして、それでこえだ、ああだというてみたところが、消費者は納得できません。それらの点についての明確な責任ある御処置を願わなければなりません。同時に、これは物價廳の方の関係でありますが、今御説明になりましたうちで、國庫負担すべき食管の人件費なり、あるいは農業調整委員会の経費なり、あるいはまた災害保險料なり、これらのものはこの次の予算には必ず國庫負担にする意思をもつておりますか、どうですか。その点を明らかにしてもらいたい。來年もまたこれをやるというのですか、どうですか。
○安孫子説明員 六十キロはいつてないものを政府が買つているのはけしからぬというお話でございますが、抜き檢査をいたしておりますので、場合によればそういうものもあるかと思いますが、檢査を通しておりますものは、檢査規則に基きまして十分檢査をして、六十キロあるものを買つているのであります。産地においてそれを買いましても、やはり今お話のように、乾燒その他の事情もあつて、あるいは輸送中の目減り等もございまして、消費地に着いた場合、六十キロを欠けている場合もございます。この負担は一体どうするのだ。またいもの損耗、腐敗の負担もどうするのだというお話でございます。この点は二つ問題があるのでありまして、一つは價格の負担をどこでやるかという問題と、それから量目の負担をどこがやるのかという問題と、性質としては二つにわかれるかと思います。需給推算を立てます上については、この辺のロスを見ておりますので、数量上の負担は理論的に申しますと政府がする建前になります。しかし実際上は必ずしもそう行つていないことも私は承知いたしております。それから價格上の負担は、これもまあ理窟から申しますて政府の負担になるべき性質のものと思いますが、これも從來の実際の運用の上から申しまして、必ずしもそういうふうにはなつていないことも承知いたしておりますが、大体そういう方向でこの問題も今後檢査の励行と合せまして考えて参りたいと存じます。
○吉田(晴)説明員 農業調整委員会の費用並びに農業災害保險の費用を來年度はどうするかという問題でありますが、これにつきましては來年度は全然新しい見地から再檢討いたして決定いたしたいと考えております。
○井上(良)委員 もう一点で終りますが、今度は配給公團の制度の改善の問題であります。現在のような配給公團の操作をやつておりますと、とうてい経費が黒字になるというようなことはあり得ないと思います。どうしても現実の配給所と卸とこの二つを区分する必要があると考えます。できない消費者の立場から言いますならば、持込み配給をしてもらいたいと言いましたところで、実際なかなか持込むまでの手持が十分公團にできないとやれません関係がありまして、実際に店頭渡しになつてしまう傾向が多いのであります。特にいもの配給等になりますと、どこの消費者も実に泣かされておるわけであります。そういう関係から最近の食糧事情を考慮いたしまして、主要食糧政府一手買上、一手販賣という建前になつておりますが、さらに一歩前進されて、小賣の方だけでも登録制度による新しい方式を採用する必要がある。つまり政府職員からこれを切離して、一般の希望によつて登録店舗を指定するというやり方に改めた方が、國の負担する経費及び消費者の負担する経費が少しでも軽くなりはしないかと考えられます。もちろんその点については相当技術的にむずかしい問題もありますけれども、しかし思い切つてそこまで持つていく必要があると思うのであります。 それからもう一つは、現在配給しております配給食糧の内容の操作の問題でありますが、大体政府は十一月から米二十日、いも十日という見当で大消費地にはそれぞれ手当をしておりますけれども、実現はどこにも消費地にはいもの大供水で、引取れなくて駅頭に滯貨の状態にあるのであります。その関係から十一月初めに米を十日なり八日なり先渡しするというやつが、実際はなかなかそこまで手が伸びていない地域もありますし、現に七日なり十日分なりの米を一度に渡します関係から、次にいもを渡しました場合はことごとくこのいもを辞退をしておるのであります。今日わが國が年間千二、三百万石からの食糧を外國から援助を受けなければならない際に、國内において政府が配給する主食を辞退するものがあるということは、國際的に見てまことにわれわれは寒心にたえない現象であろうと考えられる。これは実に食糧行政のもつとも下手な、もつとも非難すべき結果がここに現われておるのでありますから、この点に対して政府はもつと注意を拂う必要がある。それは米を八日も十日も一度に渡さずに、米を五日なら之五渡しました場合は、必ずいもをその次に三日分ぐらい渡す。次に米三日、いも二日渡すというようにいたしましたならば、いも飯も食べられますし、いもがゆも食べられます。それを米十日、いもを十日もやりますから、引取りに行く方も困るし、引取つても腐つてしますという危險もありますし、いろいろなことで皆が困るから、これをはなはだ惡い言葉でありますけれども、米といもを抱合せにして配給する。そうすれば完全にみな引取つてしまうのであります。みな引取つてもらはないと、外國に対する食糧の援助を請うことができない。國内で食糧を辞退するものがあつては、外國に援助を受けるということはできない。この点は政府はよくお考えを願つて、ぜひ米といもの小刻み配給をやるという方向に、至急に各消費地に対してそれぞれ手当を願いたいと思いますが、そういうことが実際できますか。これらの点について承つておきたい。つまり配給公團の配給制度の改善の問題、それから配給操作の問題、この二つについて承つておきたいと思います。
○安孫子政府委員 末端配給の改革の問題は、いろいろ御推察の通りむずかしい問題もございますが、やはり研究する價値のある問題だと考えまして、いろいろその点は研究をいたしております。やるやらぬという結論には達しておりません。 それから配給操作、いもと米との抱合せ、これも産地における出荷統制と申しますか、そうしたものとからみ合せていたしませんと、なかなか実施は困難であろうと思います。産地につきましても、また本年のように非常に政府に対する供出が圧倒的にいい状況でありますと、どうしても腐敗防止の観点からいたしますれば、これをやはり消費地に送つて消費者の手元に渡す。もつとも消費者の手元に渡しても、そこで象つてしまつては何にもならぬということになるわけでありますが、どうしましても月別平均的な出荷というようなことが実際上できますれば、この点は十分緩和されると思います。ただ、いものような性質のものについては、米等と違いまして月別の平均的出荷計画というものはなかなか立ちにくいと思います。しかし消費者の実情も私どもほんとうに自分の身をもつて経驗いたしておりますので、この点はなるべく米といもとの抱合せといかないまでも、相当両者相まつて消費ができるようなことにいたしたいということで、努力して参りたいと存じているわけであります。
○清澤委員 ちよつとここで提案してみたいと思いますが、井上君は深川の倉庫えいつてみれば、俵の中の米がばかに少い、こういうお説を盛んに言われている。私どもの聞きました範囲では、本年はなるほど産米計画ルーズである。早場米の関係等で粗漏の米を出し、粗漏の檢査をしたという事実は承認しているのであります。從つて一面からいうと、その乾燒が惡いからというので、相当量を事前に俵の中に入れられて、現実の問題になつて、澁谷の公團においては、そういうようないろいろの関係から相当量があまつている、こういう話を聞いている。一方あまつているという話を聞いているのに、一方は足らないという話があるとすれば、これは相当重要性をもつていると思いますので、本委員会内に小委員会でもよろしいし、臨時の委員会でもよろしいが、ひとつ委員会でもつて急速に各公團のそういつた点を調査してみたいと考えますので、その点を委員長においておとりはからいを願いたいと思います。同時にできたらその小委員会に、今問題になつていると思いますが、例の営團から公團に移る際に、各地において相当数の資産を処分せられたという問題でありますが、そういう処分に得る金のようなものが大体どこから出たのであろうか、どんなふうに後始末がついたのだろうかというようなことも、相當國民の疑惑の的になつて、公團というものはたいへんもうかるのだ、從つてどこの公團でも億に達するような金を少し大きな縣ならばばらまいている。それがうやむやになつているというので、國民全体は、公團というものはすりか泥棒のようにべらぼうにもうけているという観念をもつておりますから、ひとつこれもあわせて調査されていただきたいと思います。動議という形をとれば一番いいのでしようけれども、動議でなくひとつおとりはからいを委員長の方からお願いしたいと思うのであります。
○松澤(一)委員 食糧の末端配給に対してちよつとお聽きしておきたいのです。非常に配給食糧が粗惡だ。小麦粉を食わせるのだか、ふすまを混ぜて食わせるのたがわからぬものを配給しておる。それから今清澤君が言つたように、公團が金をもうけ過ぎる。そのもうけ過ぎる最大の原因は、私はいつも言つておるのでありますが、米のつき減り、つき出しである。九%を中心として精白というか、米をついているのですが、これが公團によつて非常に粗惡なものをつかしておる。こういうものがつき出しとして相当数量流れる。官廳その他にみなコミシヨンとして流れるという不平さえ聞いておるのであります。こういうことをどうにか嚴重に取締れぬものかどうか。私は最近米穀食糧調査にまいりましたときも、むしろ縣の技術官あたりからこの声が出ておる。私はわが意を得たりという返答をいたしたのであります。官廳のみを私は攻撃するものじやありませんが、とにかく公團が公吏になつて、そうしてなお旧態依然として食糧営團当時のことをやつておるということは、私は言語道断だと思つておる。もし政府が納得いかぬというならば、各府縣から配給の食糧をここに持込ましてもよろしい。粉でも米でもその現物を持込ましてもよろしい。そういうものを配給して、農民が非難されながら中間搾取がたくさんに出てくるというようなやり方は、政府の仕事としては納得いかぬ域に今日では食糧問題が行つているのではないかと思つておるのであります。なお私はこの機会に聞いておきたいことは、まだ今日でも食糧の等級檢査をやつておるのであります。一等、二等、三等、四等ととりながら、配給のときにはどれが一等でどれが二等だかわからぬようなむちやは配給をするならば、何を好んで経費をかけて等級をとつてそれをごじやごじやに配給するか。こういうことがとてもでき得ないというならば、一体農民は一等をとるか三等をとるか知らないが、とにかく完全な食糧として、完全な米として、完全な小麦粉としてさえあれば、それが檢査が通るということにして、それがまたその通りの物が消費者にいくというようにすることは、技術的にも実際的にもできぬことはないと私は思つておりのです。それをあえて復雜なる等級をきめて、経費をかけて、そうしてとつた物は、ものの規格のない対象檢査で、九十六につくのだか九十七につくのだか、あるいは粉がどの程度が規格だか、ふうまがどれくらい混つておるのか、消費者に配給されるときには再びそれを精米所に持つて行つてみなついて食べている。日本中そのままの配給米を食べているというならば——、皆さんも配給米の方たちでありましようが、そのまま食べているかどうか、いつ何時でも私たちはあなた方のおひつの蓋をとりに行つてもよろしい。そういうことをあえてしておるのはどういうわけか。このくらいのことが今日の食糧事情の上から改革ができぬならば、いつになつても食糧に対しての非難というものは、上からも下からも起きて來ると思つております。皆さんは食糧関係の重要なポストにいてそれができ得ないというならば、われわれがこれだけ苦心して食糧増産を行い、供出を行い、政府の非難、農民の要求のまつただ中に立つてこれだけの仕事をしておるのに、ただ一片の議会で答弁することによつて足れりとするならば、それはむしろ食糧の國賊であります。この点に関する今後の方針等に対して明らかに御答弁願いたいと思います。
○安孫子説明員 最初のお尋ねの配給される白米のつき減りの問題、これは十分規格を示しておりまするが、現実に監視をしておらなかつたので、今後はこれが抜き檢査をいたしまして、そういうぬかまじりの米なんかが配給されないよう檢査の方面にまで手を伸してやることにいたしております。 それから、米の等級の問題に関しまして、消費者の方に一本で配るならば生産者の方も一山でいいではないかというお話ですが、やはり食糧が量のみならず質の点においても改善されていかなければならぬという点からいきますと、いいものは高く買うという制度が合理的ではないかと存じます。從つて等級檢査はやはり存置いたしまして、これを嚴格に励行してまいりたいと考えております。
○菊池(重)委員 米の生産者價格に俵やその他のものが加算されておりまするが、最終價格に俵代を賣り拂つた價格あるいはぬかの價格、そういうものが幾らそれから引いてあるか明記しておらないのでありますが、そういうものを肉らくらいと見ておるのであるか、お伺いしたいのであります。 それから今一つは、食糧としてのさつまいもについては十分やかましく論議されておるのでありますが、澱粉用としてまわされたさつまいもについては、その行方がどういうふうになつておるかわかつておらない。全國的に澱粉のやみ事件が非常に摘発されておる。あるいは茨城縣等においては、澱粉会社の贈賄、收賄の問題が起つておる。あの大切な品物が澱粉会社にいくと、それから先のことがはつきりわかつていないのですが、どういう方面にどういうふうに澱粉は流されておるのか、そういう点をこまかく御説明を願いたいのですが、もし資料がありましたならば資料をいただきたいと思います。
○安孫子説明員 澱粉の問題は資料を出しまして御説明いたしたいと思います。
○明石説明員 俵代やぬかにつきましては、こまかく言いますと、八円八十三銭に俵代及びぬか代を控除いたしたものがこの経費になつております。
○菊池(重)委員 それは一キロですか。
○明石説明員 六十キロです。
○菊池(重)委員 これは安過ぎます。これではずいぶん高く公團はもうけておることになる。俵代だけでもそのくらいになるのではないか。
○明石説明員 計算の方法を申し上げますと、ぬか代につきましてはぬかの発生者價格、生産者價格をもつて計算しております。俵代につきましては各種の種類の俵があるわけでずが、それを政府はプールした價格で古俵を買つておるのであります。プールした價格とぬか代をプラスしたのが八円八十三銭なのです。
○菊池(重)委員 ぬかが幾らになつておりますか。別々に分けて話してください。
○明石説明員 実はこまかい資料をもつておりませんが、たしかぬかは四円だつたと思います。
○菊池(重)委員 あとでひとつ資着をいただきたいと思います。
○坂本委員長 この際おはかりいたしまするが、先に清澤君の御意見もありましたし、日程追加として本会期中國政調査事項として食糧、蚕糸、畜産林業、開拓、土地改良、農業課税、農林金融等に関し、それぞれ関係方面の意見聽取その他実地調査を行い、もつて農政確立に資したいと存じますが、ついては議長あてこれが調査承認を要求する点につきおはかりいたします。御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○坂本委員長 御異議なしと認めます。右調査承認を要求に基きまして、とりあえず食糧公團関係の派遣員による調査をいたしたいと存じますが、派遣員の数、氏名については委員長に御一任願えますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○坂本委員長 御異議なしと認めます。後刻発表いたします。 なお本委員会定例日について皆さんの御了解を得たいと存じますが、從來通り火曜日金曜日とし、必要により隨時これを行うこととしてよろしゆうございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○坂本委員長 御異議なしと認めます。なお明十日十時より左記の件を議題として委員会を開催いたしたいと存じます。 一、農業災害並びに農業保險に関する件 一、土地改良に関する件 以上であります。 本日はこれにて散会いたします。 零時五十一分散会