地方行政委員会 第6号
- 発言数
- 53 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1948/11/25
会議録
○山口委員長 これより会議を開きます。 日程に入ります前に一言申し上げておきます。先日本委員会より提出いたしました衆議院議員選挙法第十二條の特例等に関する法律等の一部を改正する法律案は、昨日の本会議で可決されまして、参議院に送付いたされました。 なお本日衆議院規則第九十條に基く小委員会報告書が千賀小委員長より提出いたされましたので、提案の理由とともにお手元に配付しておきました。 —————————————
○山口委員長 本日の日程第一は、競犬法案の起草小委員会設置に関する件であります。本競犬法案起草は第二回國会よりの懸案でありまして、本案の起草は今日困窮せる地方財政の現状にかんがみまして、その財源に寄與するところ少からぬものがあると存じます。よつて本國会におきましても、すみやかにその起草をいたしたいと思いますので、競犬法案起草小委員会を設置いたしたいと存じますが、いかがですか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山口委員長 御異議なければ競犬法案起草小委員会を設置いたすことにいたします。つきましては小委員の数及び選任方法はいかがとりはからいいたしましようか。
○坂東委員 小委員の数は五名とし、選挙の手続を省きまして、委員長において指名せられんことを望みます。
○山口委員長 ただいまの坂東君の動議に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山口委員長 御異議なきものと認めます。それでは 坂田 道太君 小暮藤三郎君 門司 亮君 坂東幸太郎君 川橋豊治郎君 を小委員に指名いたします。
○坂東委員 この競犬法案につきまして、小委員会で審議するにつきましての参考として、前の治安及び地方制度委員会時代におけるこの案に対する関係を簡單に申し上げます。この議案につきましては、前の委員会時会にこの法律を起草することに議決いたしまして、それから関係方面との折衝が始まつたのです。ところが当時関係方面の意向といたしましては、こういう理由をもつて一時この際は設定しないがよかろうということでありましたので、その点を申し上げます。それは第一は、地方財政委員会の方からそういう要望はない。第二は、地方側からさしたる要望もないらしい。第三は、新聞等においてもそういう輿論はないらしい。第四は、この競犬法ができるならばボスが跋扈するおそれがあるから、まだ時期が早いのではないか。第五は、そのボス方面から政党方面に対して相当の運動があるらしい。この五つの理由によつて、いましばらくこの法律の制定は見台すべきであるということでありました。しかしこれに関し関係方面は、委員長並びに他の意見を聞きましたので、これに対して委員長並びに理事の方から相当弁明したのであります。その弁明を聞いて関係当局は、しからばこの案はさらに今後審議せよということになつておるので、さしあたり関係方面は、この案の制定には反対の立場をとつております。しかしながら委員会上面の意見を聞きまして、さらに檢討を加えるということになつておつたということを御参考に申し上げておきます。 —————————————
○山口委員長 次に日程第二、國家公安委員会の運営に関する説明聽取の件を議題に供します。それでは國家公安委員長辻二郎君に御説明を願います。
○辻政府委員 國家公安委員会は三月七日に発足いたしまして以來、毎週一回定例委員会を開催いたし、定例委員会には在京の委員三名並びに地方からの二名の方、全員五名出席を願うことにしております。定例委員会におきましては、大体公安委員法によつてきめられてあります行政管理の面につきまして、決裁すべき案件を審議決裁いたしております。なおその他重要な事件につきまして長官より報告を受け、それに対して審議討論をいたしております。なおそのほか、定例委員会は月に大体四回でございますが、そのうち一回は関係方面と懇談をいたすことにしております。その他の日におきましては、在京の委員が交互に出席をいたして、突発事件等についてはまた全員を招集する、こういう方法において運営をいたしております。現在は北は札幌管区より南は福岡管区に至る間六管区ございますが、この六管区にはそれぞれ最近までに大体管区公安委員の連絡協議会というものができておりまして、毎月一回もしくは隔月に一回ずつ連絡協議会を開催いたしております。その管区の協議会に國家公安委員はなるべく出席をいたし、各地の公安委員会の要望事項、決議事項等を聽取いたしております。これらの資料によりまして、大体現在の警察制度、行政管理上注意すべき事柄、またぐあいのいいこと惡いこと等の報告を集めまして、資料をつくつております。各地よりの要望、その他文書等による要望等も皆分類整理いたしまして、現在の警察法並びに今後の参考のために資料をつくつております。 各地よりの要望等の大体の傾向は、武器の不足、特に國家地方警察における警察官の不足等を訴えて参つておるのが非常に多いのであります。 なお現在警察法におきましては、國家警察が自治体の方に應援に出るということは規定されておりますが、逆に自治体が國家警察の方に應援に出るということはできないことになつております。これらの点がぐあいが惡いといつたような問題、また福井地方における天災のような場合、國家非常事態というのでは少し大げさ過ぎるが、その地方において準非常事態のような布告をできるようにしたいという要望も相当多いのでございます。しかしながらこれらの問題は、いずれも法律を改正しなければできないということになります。この問題につきましては衆議院におきましても、治安委員会の中にかつて警察法改正の小委員会をつくられまして、御審議になつた模樣でありましたけれども、現在ではまだ新警察が発足以來日も浅いことであるから、現在の警察法を、運営によつて警察力を強化しよう。こういうような意向でありまして、現在では將來に対する資料を整理調査しておる程度でありまして、警察法改正の問題は考慮いたしておりません。しかしながら警察力を強化してほしいという要望は、國民一般の非常に高い声でありますので、現在の警察法のまま何とかしてこれを実現したいという点を、國家公安委員会においてもしばしば論議せられました。そのためには、現在の戰後非常に疲れております通信施設等を画期的に整備強化いたし、また機動力を拡充いたしまして警察官の活動を活発ならしめるように、あるいは警察官の教養を高めまして、能率を発揮せしめるといつたような方法をとりたいと考えております。それには相当の予算も要しますので、この予算を政府に申請しておるところでございます。大体におきまして現在までの公安委員会の運営状況は、ただいま申し上げましたような次第でございますが、なお決済いたしました案件等は、詳細なものはもし必要でありましたならば、手元に資料がございますから申し上げます。
○山口委員長 御質疑はありませんか。
○小暮委員 ただいま委員長からお話がありまして、そのお話を承つておりながら、私どもの特に伺いたいと思う点になつていないことを遺憾に思います。これらについてお尋ねしたいと思いますが、まず第一に新警察法が実施されまして早々であり、しかもそれぞれの関係方面もございまして、きわめて至難の立場におありになりますのに、非常に御熱心におやりくださつておることを常に私ども敬意を表しておつたのでございますが、ただいまの委員長のお話は、私どもが常に想像しておりまする線よりも出ていない。もつと具体的に御説明を願いたいと思います。 それからさらに予算も足りないで、政府に請求しておるというような点も承つておるのでありまするが、それらにつきましても、具体的にひとつ伺つておきたいと思います。また衆議院といたしましても、この治安確保の重大な責任に当られております公安委員長初め、國家公安委員会の各位に対しましては、常に敬意を表して、われわれにおいても機会のあるごとに樣子を承りたいと思うので、ときどきお伺いしてみるのでございますけれども、なかなかお目にかかることができなかつたという点があります。ただいまのお話を承りますと、三人の在京の方はときどき集まつて、地方におります方は招集によつて集まつて來る、こういうように承りますが、まず第一、三人のお方が市内におつて、そういう方が常にお集まりになつている状況、その活動の模樣、さらに地方におります方が招集によつて出て参りますことにつきましても具体的に承りまして、私どもも初めての出発でありまして、いろいろ関係方面も多岐にわたりますので、その労苦に対しましては常に敬意を表しているのでありますから、ほんとんに平たくお話を承りたいと存ずるのであります。
○辻政府委員 ただいま御質問がございましたが、定例委員会は毎週火曜日の正午からいたしております。このときには大阪の金正委員、群馬の生方委員も毎週上京されます。招集によつてというお言葉でございましたけれどもこれは定例でございますから、毎週火曜日には必ず全員出席いたします。何かのさしつかえで御欠席の方もあることもございますが、火曜日には毎週全員がそろいます。その他の日には在京者が一日一回本部に参りまして、何か來週の定例委員会までの間に決済すべきことがあるかないかを長官と打合せまして、決済をいたします。これは終日いるというわけではございません。御承知の通り行政監理の面だけが國家公安委員会の権限になつております。個々の事件等につきましては、大体國家地方警察長官に一任いたしてございまして、長官からは非常に大きな事件についてのみ公安委員に相談を持ちかけられる、こういう状態であります。管区の連絡協議会管区が札幌、仙台、東京、大阪、廣島、福岡、こう六つございます。各管区で全管区のうちの都縣の公安委員を招集して会合を催されておりますのが、相当に頻々とございます。ざつくばらんに申し上げますと、私は先々月の九月の末には福島で仙台管区の公安委員会に出席いたしました。十月には北海道に連絡協議会がございまして北海道へ参りました。また先月は大阪管区の連絡協議会がございまして、大阪に参る。こういつたようなわけでございまして、委員が手わけをしてなるべく全國の声を聞きたい。特に新警察法に対するいろいろな運営上の結果を聞きたいという考え方から、できるだけ各地連絡協議会に出席いたしますが、これが各管区とも隔月一回、もしくは多いところでは一箇月に一回くらい開襲されますので、相当にこれに出席いたしますために奔命に疲れるような次第でございます。 その他ただいま具体的な説明をという御質問でございましたが、どういうことを申し上げたらよろしゆうございましようか。
○小暮委員 今予算が足りないというお話がありましたが、まず予算について一つ承りたい。
○辻政府委員 これは各地から一樣に申して参ります。これはすでに私ども公安委員会の発足いたしますときには、大体においてきまりかけておりました。三月七日からでございますから、足らぬ分は現在追加予算を請求しておるのでございます。一番大切なことは、現在警察力を発揮できないそのおもなる点が予算の不足である。たとえば刑事諸君の活動する旅費が足らぬ。あるいは通信施設は、屋外線は八月から逓信省の方に移管されましたけれども、屋内の交換台の施設は、やはり警察の予算をもつて整備することになつております。これは線がひどく疲弊いたしておりまして、非常にぐあいが惡い。特に北海道のような非常に廣い地域において、また警察が互いに非常に離れておりますようなところでは、電信電話等の設備が何よりのたよりでありますが、それが警察電話のない警察署すらあるという状態でありまして、こういうものを早急に整備しなければならぬ。それから機動力が非常に不足しております。たとえば犯人の方は自動車等を用いているのに、警察官は自轉車すらないというような状態でありまして、自動車であるとか、あるいは軽車両、または騒擾の場合のトラツク、また犯罪鑑識の設備を載せた自動車、そういつたような機動力が拡充されるならば、現在のままでも警察力は非常に発揮できるわけであります。これが満足の行く程度に整備をするという建前から予算を請求する。なお警察官が足りないのでありますから警察官はできるだけ第一線の警察プロパーの仕事をしてもらい、事務の面は事務官をもつて補充する。警察官を増員するということは法律をかえない限りできませんので、事務官をもつてこれにかえる。そういうための費用を大体予算に組みまして、これは継続予算として要求いたしたいのでありますけれども、今年度百億、明年度五十億という予算をとりあえず——これは前内閣の際でございましたが、前内閣の際でございましたが、前内閣の五名の大臣の方が会員になつておられます、治安に対する閣僚懇談会にとりあえずお願いいたしまして、この整備のための予算を請求いたしたのであります。しかし内閣がかわりましたので、今度はまた森國務大臣に予算書を持つて行つて、全額ができないまでも、何がしかぜひ通していただくように、そういうことによつて警察力の強化をはかる以外に方法はないのであります。なおまた武器の問題につきましては、これは現在非常な困難がございまして、ただちに拳銃を全警察官に持たせるということは現在むずかしいことになつております。拳銃ができないならば、何らか科学的な方法によつてそれにかわるような代用武器を考えたい。そのために警察私学の懇談会というようなものを起しまして、なるべく衆知を集めてそういつたような武器も考えたい。それらの予算を請求いたしました額が、ただいま申し上げたような次第でございます。
○小暮委員 まだいろいろお伺いしたいのですが、次の機会に讓りまして、この際特に承りたいと思いますのは、在木の國家公安委員の方の御勉強ぶりはよくわかるのでありますが、地方におります委員は定例日に参りますほかは、ほとんど参るようなことはない。これは私の聞き違いかもしれませんが、在京でない公安委員の方についてはどういうように御活動願つておりますかその御活動ぶりを承りたい。
○辻政府委員 大阪においでになる委員の方は、定例日の火曜日だけ御出席を願うのでありますが、廣島管区、福岡管区、あるいは大阪管区等の連絡協議会がございますし、そういう場合には、東京から参りますよりは大阪の委員に行つていただく方がよろしいのでありまして、つまり西の方のそういう会合にはなるべく大阪の委員に御活動願うようにいたしております。群馬の生方委員は、地方ではありますけれども非常に近いものでありますから、定例日は火曜日だけでありますけれども、その他の日にも、東京へ出かけられることがしばしばありまして、出かけられれば警察へよつていただく。まあ準在京の委員というふうに考えられるのであります。御活動の状況も在京の委員とあまりかわりがない程度でございます。
○小暮委員 こまかいことを承るのでありますが、それぞれ御活動願うのに旅費その他の関係につきまして、ことに在京でない方の旅費の関係について承りたいと思います。
○辻政府委員 ただいまの旅費の問題については次長からお答えいたします。
○溝淵政府委員 公安委員の旅費については、成規の旅費をその会議に出席せられるごとに出しております。なお地方に出張される場合におきましても正規の旅費をお出しすることになつておりますので、予算の関係でときには打切つていただくような場合もあるのでありますが、大体そういうふうになつております。
○小暮委員 たいへんこまかいことをお聞きするようでありますが、國家公安委員の動靜は全國でよく注意しておるようでありまするから、特にこの点につきましてお伺いいたすのでありますが、地方におりまする公安委員の方の定例日に出るときの旅費は、やはり出先からの旅費を支給になつておられるのかどうか。それからその地方におりまするときの費用、旅費その他についてはどういうようになつておりまするか。その点を承りたい。
○溝淵政府委員 委員の住所地から東京までの分を支拂うことになつております。
○小暮委員 それは当然だと私は思いますが、その費用の額はおよそどのくらいになりますか、それを承りたい。今そこでお答えできなければ、よくお調べになつてからでけつこうです。
○溝淵政府委員 大体日当二百円で、あと汽車資と……。
○小暮委員 私は総額を承りたいのです。毎月の額です。公安委員がどういうような費用のもとに、どういうような活動をしておるかというようなことにつきましては、全國の各地の公安委員が非常に注目をしております。またそれらにつきましてよくわからないために、あるいは誤解されている点があるのではないか。そういう点をこの場合明らかにしておきたいと思う。そういう意味でお尋ねするのでありますから、もしおわかりにならない点がありますれば、お調べの後にお答えを願つてけつこうです。
○溝淵政府委員 総額につきましてはあとから調べましてお答え申し上げます。
○坂口委員 教養の問題についてちよつとお伺いしたいと思うのですが、私はこの夏の間に福岡管区の警察学校を視察いたしました。最近また警察大学というものを拜見しておるのですが、福岡管区の学校は大体計画的に行つておるように見受けましたけれども、警察の大学の方は、とうも必要な人員を十分に教養ができないというような状態にありはせぬかと思う。時間がありませんでしたから、ゆつくり伺えませんでしたけれども、もちろん財政の関係とか、あるいはまたその他施設等の関係で、十分にできないということも一應は了解できるのでございますが、しかしながらとにかく最小限度の人員で最大の能率をあげなければならぬ。しかもこの教養の問題は非常に大臣である。從いまして場所がないとか、施設がないとかいうことで、これをいいかげんではないですが、全体の人員からして、その最高幹部となるべき者の数というものはどのくらい必要とするかというようなことを十分檢討されて、少くともそれだけの者を十分に教育するということは、これはどうしても警察自体にとつて必要であると思う。それで全般の教養施設、特に各管区あるいは大学についてのこの教養施設の整備ということにつきまして、現在の段階あるいか今後どういう考えを持つて行かれるのか、具体的にお示しを願いたいと思う。さらにこの國家警察の人員の不足ということは非常に大事なことでございますので、こういうことにつきましてもむろんお考えになつておることと思つておるのですが、この治安の維持ということにつきまして、これを妨害する原因がどこにあるかということについては、十分これをつきとめて、これに対應して適当に人をふやし、また整備等も充実して行かなければならぬということになると思うのです。たとえば第三國人の國内における人口の状態というようなものについては、これはむろん御調査になつておることと思うのですが、こういうものに即應して、もしそれが治安に非常に関係するということであれば、人をふやすというようなことを適切にやつて行かなければならぬ。十二万五千人というものは、御承知のごとくこれは当初指定されたものでございまして、必ずしも私は合理的な基礎の上に立つた警察人員ではないと思う。これについて是正することに努める。もちろん警察の内容の変更というか、改善というか、これが最も大事でございますけれども、これは教養施設、またここに出ておりますところの基本的なものによつて、國家警察がいろいろ監督指揮をしておられますので、そういう意味で漸次よくなると考えるのでございますが、この應急的な措置についても絶えず御研究があり、また対象があるべきであると思います。 さらに今一つお伺いしたいことは、この間もアイケルバーカーがアメリカへ帰つて発表しておられることですが、つまり日本における連合軍の軍隊は早晩引揚げられる、少くとも人員が減少して行くということが容易に想像される。かかる場合における國内の治安の維持、公安の維持ということについては、結局警察が強くなることなくしては——少くとも國民各個の生命、あるいは自由というものを確保して行くためには、警察がこれに任ずるよりほかにないのであつて、こういうことに対して恒久的な御研究なり御調査なりを進めておらるべきはずであると思うのですが、そういう点についてもし御発表ができますならば、大体でもけつこうですから、お考えをお聞きしたいと思います。
○斎藤(昇)政府委員 警察の教養施設について深い御関心をお持ちになつて、御心配くださいますことを感謝いたしております。先ほど公安委員長からお答えいたしました通り、今日われわれの仕事といたしましては、まず警家官の素質の改善、能率の増進、それから裝備、施設の充実によつて人員の不足を補うということを除いてはただいまやるべきことがないというので、これに全力を注いでおるのであります。教養施設につきましては、御承知のように管区学校は警家官全部について再訓練をいたす、それと同時に常時一定数の警察官を集結をして置く必要があるという二つの見地からいたしておるのであります。六管区にそれぞれの管区学校を置きまして、これに本科生といたしまして、計画といたしましては各学校に千五百人、総計九千人を絶えず入れて置き、そして絶えず訓練を重ねて行くという計画をいたしておるのであります。それで予算と施設との関係からいたしまして、ただいまは約五千人を入れるだけの程度の施設が充実いたしました。この十一月に五千人あまりの約半分の二千五百人を入れ、十二月にはさらに二千五百人あまりを入れることになつております。二十四年度になれば、九千人を入れるだけの施設に充実をさせたいと思つて、せつかく工事を急いであります。また予算の足らないところも努力をいたしておるのであります。それから警察大学は、御指摘の通りわれわれもまだ施設がきわめて不完全であると考えておりますので、現在の警察大学の收容人員は、全部收容いたしますならば二百人を常時收容できるのでありますが、資材の状況からいたしまして、通年百人から二百人の間を入学せしめて置く。幹部の教養としては、数の点からは大体その程度でいいのではないかと考えております。もちろん現在は過渡期でありまするから、もう少し余計入れまして教養をすることも、一面必要なのであります。まだ現有勢力の幹部を一時に取上げるということの困難な点もありまするので、ただいま二百人程度の收容力でありますが、しかしわれわれの考えといたしましては、現在のあの施設では十分とは申せないので、今進駐軍に接收されておる建物にきわめて適当なものが一箇所ありますから、これに主力を注ぎまして、これをわれわれの方に使わせてもらうようにいろいろ努力をいたしております。これが実現いたしますれば、これに警察大学その他の教養施設も含めましてきわめて理想的な施設ができるので、深くこれに期待をいたしているのであります。しかし一時状況がきわめて有利でありましたので、安心をいたしておつたのでありまするが、最近また若干安心を許さないような状況になつて來ております。われわれこれに主力を注いでおりますために、現在の警察大学自身の整備ということは、あの現地においてはちよつと躊躇しておるという現状であるわけであります。これがどちらかにはつきりいたしましたならば、それによつて対策を立てたいと考えております。 それから人員の点でありますが、御指摘の通り國家地方警察三万、自治体警察九万五千の力をもちまして、十分とはどうしても申せないと思います。ことに今お話のように進駐軍の数がだんだん減り、あるいは撤退するというようなときのことも考えますと、まつたく寒心にたえないと思つているのであります。警察官、あるいは少くとも國家地方警察は何万を必要とするかということは、そのときの情勢によつていろいろかわつて行くだろうと存じまするので、私はただいま何万あればよろしいということをここに申し上げることを差控えたいと思うのでありますが、現状をもつてしては足りないということは、断言できると思うのであります。しかしながらわれわれの態度といたしましては、われわれの傘下にあります三万の警察官が全機能を発揮し、あらゆる努力を盡して、なおかつこれ以上もう能率のあげようがないというところまでやることがわれわれに與えられた目下の責務である。これをやることによつて三万の警察官を五万あるいは六万に活用ができるということを考えるべきである、私はただいまとしてはさように考えているのであります。公安委員会におかれましてもこれに同意をせられておるのであります。その方法といたしましては、先ほど坂口委員の御指摘の通り、もつと警察官の教養を高め、能率を増し、また專門知識をこれに注ぎ込むということが一点であり、他は通信を極度に完備をする。有線、無線は逓信省に移管をいたしたのでありまするが、逓信省も非常な努力をもつて、進駐軍に次いで重点を警察の有線の改善にただいま注いでもらつておるのであります。残るところは、今後われわれの手といたしましては無線であります。無線は、これもGHQの非常な援助によりまして、短波の無線はもちろん、さらに超短波にまで進みたいというので、ただいま努力をいたしておるのであります。この通信施設を完備する。それから警察の機動力を発揮せしめるために、自轉車、あるいはサイドカー、あるいは自動車、トラツクといつたようなものを少くとも必要の最小限度備える。そのほか警察のいろいろな施設てあるいは犯罪捜査に、あるいは暴動の鎭庄に当る各種の施設、裝備と申しますか、設備と申しますか、そういうものが必要なのでありまして、これらが完備できるならば、今よりはもす少し能率のあがつた警察ができ上つて、國民の方々に今よりは御満足が得られるようになるのじやないか。そうしてそうなつたその基礎の上に立つて、さらに人員の増員ということが順序として出て來るのじやなかろうか。國際情勢その他から考えまして、人員の増員は困難な点もありますけれども、一面またやむを得ずというような傾向に私はなりつつあるのじやないかと考えておるのであります。さようになつた場合に、われわれがこれを実施し得る基礎を今からつくつとおきたいというので、その基礎をつくるのに努力をいたしておるような次第であります。從いまして先ほどの教養施設、それから通信機関、あるいは機動力その他の設備施設というものを充実いたしますために、われわれも一應の計画を立てました、これだけできればまずわれわれとしては最善であるというのが、先ほど委員長が申されました百五十億の新規の予算であります。この新規の予算は、今日の國庫の現状におきましては非常に困難な点があるのでありますが、前内閣におかれましても、また現内閣におかれましても、この点は深い理解を持つてくださつておるのであります。從いまして國庫に余裕のつく限り、あるいはむりのできる限りはこの考えを取入れてもらえるものと私は考えておるのでありますが、また國会側におかれましても、御援助をぜひお願いいたしたいと思つております。ただ今までこの予算についての計画を、この委員会等におきましても進んで積極的に申し上げませなかつたのは、今日の國庫の状況と、それから政府におかれましても非常に努力をしようとしておられまする関係から、ただいままで申し上げなかつたのでありますが、場合によりましては、さらに詳細にわれわれの意のあるところをこの委員会にでも訴えまして、その御協力をお願いしなければならぬ時樹が來るかもしれないという氣がいたしておつたのでありますが、今日御質問でありましたので、この点を申し上げておきたいのであります。 なお人員を増すといたしましても、警察官一人を増すにつきましては、今日の状況といたしましては、大体年間いろいろ全部の費用を入れますと二十万円ぐらいかかると思うのであります。從つて二万人増すといたしましても、四十億ないし五十億をその人員増加によつて必要といたすのであります。私は今日の状況といたしましては、まず人員を増す前に警察の基礎を固め、そうして人員を増した場合にその基礎が二倍にも三倍にも働けるように、同じ金がいるならば、その根本的の方にかけてもらう方がいいのじやないかということで努力をいたしておるのであります。しかしながらこの人員の増加ということは、いろいろな國際関係その他がありますから、こういつた基礎的な考えも、いろいろな情勢によりまして、こちらを先にやらなければならぬということもあるであろうと思いますが、今日の情勢といたしましては、こういつた情勢で進む方がよいのじやないかという考えで、公安委員の方、また内閣の方にも話をいたしておるような次第であります。
○武藤(嘉)委員 ただいま能率増進の点をお話でございましたが、私のお尋ねしたいのは、國家警察と地方の自治体警察の警察官の待遇が非常に違つておるところがあるように思いますが、これはどんな状態でありましようか。それからもう一つお尋ねしたいのは、進駐軍に働いておる警備員と申しますか、この人たちの受けます給與と、警察官の受けます給與とほ比較いたしますと、はなはだしく差異があるように思うのであります。同じような仕事をしていて、しかも一方は正規の警察官であつて、教育を受け訓練を受けておるところの警察官の待遇の方が、一面から見ればあまり危險でないとも言えるような進駐軍の整備員の方々の待遇よりも、非常に低いように聞いておるのでありますが、もしそうであれば、警察官としてははなはだその士氣にも影響すると思いますが、その点はどうなつておりますか。また政府においてその調整をせられる御方針でありますか、伺いたいと思います。 なおもう一つは能率の増進の問題でありますが、いろいろ御研究があるようでありますが、合衆國にあるような、司法省調査局といいますか、FBIのような科学的な警察の研究所が現在日本にありますか。また今後設けられる意思でありますか。その辺をついでにお尋ねしておきたいのであります。
○斎藤(昇)政府委員 俸給の点でありますが、御指摘の通り、國家地方警察の警察官と自治体警察の警察官の俸給に相当の開きがたんたんできつつあるのであります。これは両方に開いておりますので、大体大都市における自治体警察は國家地方警察よりも待遇がよろしい。それから少さな自治体警察におきましては、むしろ逆に國家地方警察よりも自治体警察の方が待遇が惡いということになつておるのであります。まずこのでこぼこはどうしてできるかという問題でありますが、これは御承知のように、自治体の方は自治体の吏員の方にだんだんどうしてもならてて行くということになるのでありまして、これはやむを得ないと思うのであります。従つて官吏と吏員の俸給の違いをどうするかという問題であろうと思うのでありますが、これは官吏と吏員との俸給問題の全体して考えらるべき問題だと思うのであります。自治体警察におきましても現在財源が、自治体警察のみならず、自治体の吏員の財源もあり余つておるというわけでもないのでありまして、相当無理算段をやつておられるように見受けられるのであります。從いましてこれは俸給の面、それから自治体の財政の面、両方からその財政関係をどうするかという面から行くべきものであろうと考えておるのであります。地方財政委員会及び人事委員会両方におかれまして、私は逐次俸給が均衡のとれるような方法を考えておられるように承つておるのであります。われわれといたしましてはその措置によるしか手がない、こう考えておるのであります。 なお警察官の俸給と警備員の俸給の開きはどうかというお尋ねでありましたが、私は申しわけありませんが、警備員の待遇の点はよく存じておりません。おそらく御指摘のように警備員はいいのかわかりません。
○武藤(嘉)委員 ただいまいいように思つております。
○斎藤(昇)政府委員 ただ警備員は一時的な仕事でありまするし、また恩給とか何とかいう点もどうかとも考えます。警察官は普通の俸給のほかに、いろいろな手当でありますとか、あるいは物品給與の点でありますとかいうものを比較いたしますと、どういうことになるかわかりませんが、あるいは警察官の俸給というものはよくありませんから、それを入れましても、なおかつ低いかもわからないと思つております。先般の職階制の設定によりまして、警察官も今までの俸給よりも相当高いところに職階制を設けるということになりましたので、これで一般官吏並、あるいはそれよりも若干いいところになるように改訂を見たのであります。これ以上は全体の官吏の給與ベースの問題になると思つておるのであります。なお危險な仕事に從事しておるという意味合いからいたしまして、警察官は特別職として扱うということに職階制の問題ではなつておるのであります。われわれといたしましても、俸給の点には十分努力をいたしておるのでありまするが、いろいろむずかしい点もありますので、また議会等におかれましても、ひとつよろしく御支援をいただきたいと存じます。 なお警察の研究所の問題でありまするが、ただいま國家地方警察本部に科学的捜査研究所を設けておるのでありまして、これは向うにもやはりそういつた犯罪研究所を持つて、非常に成果をアメリカあたりであげておるのであります。われわれの考えといたしましては、この犯罪の鑑識捜査という面におきましては、この研究所をもつて日本の警察の本山といたしたい、かように考えておるのであります。しかしまだ出発早々でありまして、予算が十分ありませんので、まだほんの出発したばかりということになつておりますが、こういうようなものにつきましてもできるだけ完全なる施設にいたしたいというので、機会あるたびに予算の要求を出しておる次第であります。御了承を願います。
○武藤(嘉)委員 その所管はどこに属しておりますか。
○斎藤(昇)政府委員 所管は國家地方警察本部の刑事部に属しておるのであります。
○石神委員 ちよつと関連して——私はこの場合に、ただいまお話のありました自治体警察の財政的な問題についてお伺いいたしたいと思うのであります。自治体警察の中でも、特に小さい町などにおきましては、自治体警察の財政的な負担が相当過重なのであります。定員一ぱいの警察官をかかえ込み、あるいは地方の財政としてどうしても負担しきれない。そのために警察では寄付金その他の方法をもちまして、警察後援会とか、あるいはいろいろな名目のものをつくつて町民の寄付を集めておる。署長は本來の仕事よりもそういつた仕事に專念をしておるというような実情にあるのであります。配付されます金額なども、まことにその割当が僅少に過ぎるし、また非常に時期を失して遅れて参りますので、事実町では非常に困つておるような実情にあると承知いたしておるのであります。これはすなわち自治体警察の設置に伴う財政的な裏づけがないというところに大きな原因があると思うのでありますが、現状のままをもつてしては、自治体警家の継続はいろいろな難関に蓬着するであろう、こういうふうに想像するのであります。これらについてどういうふうな見通しを持つておられるのか、お伺いしてみたいと思うのであります。
○斎藤(昇)政府委員 自治体が自治体警家の費用をまかなうために、財源に非常に困つておるという話は、われわれも非常にしばしばこれを聞くのであります。これは私は眞実であろう、かように考えております、ただしからばどの程度足らないのであるかということになりますと、まだ新しい地方財政法が七月に出発したばかりでありまして、分與税等もまだ各町村へ幾らかという額がほとんど決定していないように聞いておるのであります。從いまして全体を勘定してどうなるかという点がまだはつきり出て來ていないように聞いております。しかしいずれにいたしましても、これを結果がはつきりするものでありますし、見通しといたしましては、今日の財源ではとうてい困難であるということは、私はもう結果をまつまでもないと考えておるのであります。それでしからばどうするかという問題だと思うのであります。警察法では、五千以上の町村は自治体警察を置けということになつて、この三月からこれも出発したばかりでありますので、財源の点と、その制度がいいか惡いかという点は、少くとも一両年は経驗を経なければならぬのではなかろうか、政府としてはかように考えておるのであります。もしも今日の制度をそのままにやつて行くというのであれば、どうしても財源の裏打ちをさらによくしなければならぬ。地方財政委員会の方とも連絡をいたしまして、この点をさらに研究をしてもらつておるのであります。今日の現状におきましては、三万あるいは五万以下の自治体警察はむしろ返上したいという意見が相当強いのであります。しかしわれわれといたしましては、まだこれが出発したばかりでありますから、まず財源の裏打ちを政府及び議会でお願いし、また運営についてもお互いに研究をし合つて、もう少しこの制度が維持できるものかできないものか、最善の努力を拂おうじやないかというのが、今われわれの置かれた立場でありますから、さよう御了承を願いたいと思います。
○竹谷委員 ただいまの点に関連して——ただいま自治体警察の地方における経費支弁の困難性の問題について質問があり、答弁がありましたが、実は私は地方財政委員をやつておりますが、地方財政委員会としては、本年度の第四種配付税まではそれぞれ府縣に通達し、多くの府縣は各町村に指令を発して、各町村ともその金額を承知いたしております。金も行つておりますから、間もなく現金が町村へ到達するであろうと思うのであります。ところで私は最近数箇町、あるいは村について地方財政の現状を視察に参つたのでありますが、その配付税の金額の指令があつたばかりで、これをどういうふうに使うかという補正予算を議定しておる町村は全然ありませんでした。なおまた新しい地方税法によりまして、地租あるいは家屋税、事業税、そういう新しい税をまだ正確に見積つていない。從つて徴税令書も発行しておらぬ町村が多い、こういう実情であります。従いまして本年度新しい地方財政法によりまして整えられたる制度による補正予算がまだ多くの町村においてはできていない。従つてこの新しい税法に基く税收入並びに配付税によつて六・三制の費用なり、あるいは自治体警察の費用がいかにまかない得るかという現実の状況は、まだわかつておりません。從つてもう少し樣子を見る必要があると思いますが、ただわれわれの予想するところでは、三万以下くらいの町村にありましては、自治体警察の運営がその経費の面からだけでも、非常な困難に蓬着しておるということは爭われない事実と思うのであります。從いましてこの地方財政の自主化をはかるべき任務を持つ地方財政委員会の立場において、これをいかに解決するかということは重大な責任でありまして、日夜思い悩んでおるわけであります。しかしながら國家財政の現状からして、十分に國税の委讓もできない。また新税の創設がほとんど國民の担税能力の限度に達しておる今日におきましては、草の根をわけても相当の税收を上げるということは期待できません。從いまして根本的な國税並びに地方税の改正をするのでなければ、こうした地方財政の徹底的な解決がむずかしいと思うのであります。今回新しい税法並びに新しい配付税によつて、自治体警察を持つところの町村の財政がどうなるか、これをもう少し見きわめた上で、なお檢討を要する現状にあるのではないかと思つておる次第であります。しかしながらいずれにいたしましても、この人口三万、五万以下の町村といたしましては、自治体警察を十分維持する財源を求めることは困難である。從つてどうしても配付税等でこれをまかなわなければならぬと思うのであります。配付税につきましては、自治体警察を持つ町村は持たない町村と比べまして、大体昨年より大分増加しておる。すなわち自治体警察のない町村に対しては、全國平均として昨年の配付税の大体二・五倍になつておるのに対しまして、自治体警察を持つ町村に対しては三・五倍ないし四倍くらいの配付税が行つております。これはすなわち自治体警察の経費をまかなうためであります。去年より一倍以上よけいに配付されたことによつて、自治体警察がまかなえるかということになりますと、非常に疑問だと思います。なぜなれば自治体警察に引当てた入場税の徴收も、かような小さい町村では、ろくな收入ではありませんから、とうてい間に合わないと考えますので、この地方行政委員会におきましても、この点は今後十分研究を要するのではないか。そしてもつと完全な自治体警察の経費について裏打ちをする必要があると考えられる次第であります。 なお今斎藤政府委員から、制度を実施したばかりであるが、三万、五万以下の大した人口の多くない町村の自治体警察を國家警察に移したらどうかという御見解もありましたが、これは急にどうということは間に合わないと思いますが、これは十分檢討を要する問題であると思うのであります。 それから話がかわりますが、國家警察の定員は二万九千三百七十八名ということになつておる。これに対して現在員は何人あるか。それを承りたいと思うのであります。実は各國家警察官内の町村等に行つて見ますと、ほとんど駐在巡査がおらぬ。それは先ほどお話のあつた、各管区にある警察学校へ招集されておるためであります。三万の定員のうち、一万くらいは國家警察本部なり、あるいは管区本部なり、警察署に在勤をし、三分の二以下が駐在所等に行く。あるいは半分以下かもしれません。それに対して三万しかない定員の中から九千人の訓練生を常時各管区学校に收容することになりましては、実際は二万人しかいない。そのうち一万五千くらいは警察署、あるいは管区本部に勤めることになる。そうすると駐在所はほとんどがらあきになり、これではとうてい町村における治安の維持は保たれない。そこで最近集團強盗は自治体警察のある町村には行かないで、全部國家警察本部の管内の田舎へ行つて、土藏破りをやつたり殺人をやつたりする現状でありまして、これはどうしても定員の増加の必要があると思います。定員の増加が困難であるとしますならば、その九千人の管区学校に收容する生徒の部分だけは、これは現実に警察官として現地において働いておらぬ一種の生徒であるから、ひとつ三万人の國家警察の定員外としてこれを扱つたらどうか。そうすればその駐在巡査あるいは警察署から各管区学校に紹集をいたしましても、まずあまり現地における職務執行に支障がない。こういうようなことになるのではないか。この点についての公安委員長の御見解を承りたいと思います。
○斎藤(昇)政府委員 私からお答えいたしたいと思います。御指摘のように九千人入れるということになりますと、相当駐在所はあけなければならぬことになります。この管区学校に九千人を入れない計画におきましては、駐在所はほとんど埋まつておつたのでありますが、これを入れることによりまして、駐在を二割ないし二割五分あけなければならなくなります。現在は五千人でありますから、一割ないし一割五分程度駐在が減ることになつているのであります。これは三箇所を二人が持つとか、あるいは四箇所を三人で持つというようにいたして間に合わせているのであります。それで九千人あるいは五千人を人員外においたらどうかというお話も、まことにごもつともであります。われわれといたしましてはあらゆる努力をいたしたのでありますが、管区学校の生徒も、これはどうしても定員内と見なければならないというので、その筋とはどうしても了解がつきません。われわれ現在といたしましては、警察官でなお普通の文官で間に合う仕事をしているものがあるのであります。これをできるだけ警察官本來の仕事にまわす。もちろん警察官であつた方が事務的な仕事もよろしいという面があるのでありますが、背に腹はかえられませんので、警察官を一般文官に置きかえたいということで、これは五千人あまりすでに予算をもらいまして、ただいま一般文官と置きかえている。なお今度の追加予算でも、約二千人近くこの乏しい予算の中にも認められたそうであります。それだけは実際上人員が増加になつたということになるのであります。今日三万の定員は、今詳しい数字を持つて來ておりませんので、判明次第お答えをいたしたいと思いますが、これはほとんど満員になつている。むしろ練習所を卒業した警察官見習生が、定員がないために、まだ見習生として警察官になれないようなものも生じているような状況であります。 なおこれは御質問の点ではありませんが、先ほど私が言い残しましたのと、ただいまの御意見にすぐ関係いたしますので、申し上げますが、自治体警察が費用に非常に苦しんでいるという点、國家警察も同樣でありますが、これは今までの予算が、警察は後援会とか寄付金とかこういうことなしに、完全にまかなえるというだけのものがなかつたのであります。実情を打明けて申しますと、警察署とかあるいは駐在あたりでは、筆墨あるいは薪炭、その他当然公費でまかなうべきものも、費用がないというので後援会にお願いしたり、あるいは寄付に求めたりしておるような状況であつたのであります。こういう基礎に立ちまして、自治体警察の警察費は幾らいるかというのが今までの大体の予算であつたと思いますから、寄付金あるいは後援会というようなものをなしに行こうとするのでは、とうては足りないということがわかるのであります。この後援会費あるいは警察が寄付金を仰ぐということの是非は、もう申し上げるまでもないと思うのであります。当委員会におかれましても、私はおしかりを受けなければならぬということを覚悟いたしておるのであります。われわれといたしましては、全然こういうことなしに全部公費でまかなえるように、そうして警察は何らの疑いを受けないような活動をいたすようになりたいと思つておるのであります。この費用はわれわれの方も極力正規の予算として要求をしたいと思つておるのであります。それは先ほど申しました、われわれがただいま要求しております予算の額の中には入つておらぬのであります。來年度の当初予算には、これらのものを洗いざらい要求したいと考えております。意のあるところを御了承いただきたいと思います。
○竹谷委員 今警察官を招集するのに不足するので、穴埋めするために事務屋を五千人採用するということは、けつこうと思いますが、しかしこれは駐在巡査のかわりに警察事務官等を派遣しても意味をなさないので、結局それは警察署なり警察隊なり、本部より、そういうところで事務官でいいところにかえるのだろうと思います。しかしそれでも非常に不十分である。警備力の点からいつても非常に不十分である。今後とも管区学校等の生徒は定員外に置くように、公安委員会でも努力せられんことを望みます。それから自治体警察のことでありますが、これは管区本部として、國家警察としては監督権はないわけでありますが、しかし何とかお互いに協力し合つて、自治体警察の職務執行については改善をして行くように努力を拂われんことを希望したい。私の知つておる市の漁港でありますが、盛んに漁船が入ります。そうして漁船が入つて來て米をやみで買う。そうするとそこへ東京等の暴力團の流れの連中が來まして、そうしてそれを脅迫して、船長からもやみ米を賣つた者からも金をしぼり上げる。それから船員が上陸して遊びに行く。こいつをなぐつたり金をしぼり上げたりする。そういうことで船が入つて來ない。漁港としてはこれは土地の消長、生命に関する大問題であります。そこで土地の漁業関係の人たちが、これではたまらぬというので警察署に行つて、どうかひとつ魚市場を嚴重に取締つてもらいたいと申し出たところ、警察としては現在の五十名か六十名の定員では、とうていそちらの魚市場を夜も晝も取締る能力はない。それは困る、それでは何とかできないだろうかというので考えたのが、土地のごろつきを頼んで、よそから流れて來たごろつきを征伐してもらおうという案です。そこでそれでどうだろうと言つたところが、警察署でも、しかたがないからそれでもよかろうというので承認した。ついては土地の漁業者で金を出し合つて、月に五万円か十万円出せばいい。それをごろつきにやつて、よそから來たごろつきを取締つてもらおうという話合いがついた。ついてはその土地の有志は適当に分担し合つて金を出してもらいたいということを、ある席上で警察と掛け合つた人が言うのを私ははたで聞いておつた。あまり変なことで、私に関係した問題ではないが、さようなことは警察署は言うはずはない。もし言つたらとんでもないことだ、そんなように毒をもつて毒を制するということでは、土地のボスが跳梁して第二の本庄事件を引起す重大問題だ、絶対やめてもらいたい。私は警察方面に関係したこともあり、経驗があるが、そういうことを絶対に承認するはずはないというと、はや、それでもうそうしてもらわなければわれわれの方でも何ともならぬから、そうしてほしいというとんでもない話を聞いた。かようなことが全國に起りつつあるじやないかと思います。これに関しましては、國家警察としては、あるいは政府は指揮監督権はないのでありますが、こうしたことのないように、直接間接地方自治体警察に対して十分の協力あらんことを、私は切にお願いしてやまない。
○大石(ヨ)委員 私はあとから來ましてまことにどうも失礼ですが、私の言わんとする自治体警察の点は、石神先生がおつしやいましたので省きます。私の質問したいことは、國家警察に婦人警官が何人くらい採用されていますか。その婦人警官の待遇は男子の待遇と同じであるかということをお聞きしたい。その他どういうふうに教養を與えておられるか、その点をお聞きしたい。 それから公安委員をぜひとも公選にしたいというのが私の初めからの念願であります。それで教育委員ですら公選されましたのに、ましてや日本の民主化をはかるには、何というても警察の民主化をはかることが根本である。しかるにかかわらず、この公安委員が公選でなくして、市当局の理事者が選択して推薦して、その市町村会が決定するということは、私は非常に時代錯誤と思うのです。何といつても日本の警察を民主化するかいなかということは、ひとえにこの公安委員によつてすべてが決定すると私は思う。しからば日本の眞の民主化をはかるためには、公安委員を民主化することが先決問題であると確信しているのです。教育委員もすべてが公選であるのに、ひとり警察の公安委員のみを公選しない。推薦するということは、これは私は非常に間違つておると思う。政府当局の所信をお伺いしたいと思うのであります。
○斎藤(昇)政府委員 婦人警察官は、國家地方警察において採用いたしております数がどの程度でありますか、これは自治体警察官に比べると非常に少いと思います。ただいま何名と申し上げられませんが、婦人警察官の待遇は男子の警察官と同樣であります。 なお公安委員の公選問題につきましては、辻委員長から御意見があることと思います。これは政府の意見ということになりますと、私は今政府委員という立場で出ておりますけれども、政府の意見として申し上げることはできません。警察としての意見、警察のしかも事務執行者の意見といたしましては、これはいろいろ議論のあるところであろうと存じます。私は一般の輿論、ことに議会の御意見を尊重いたしたいと思います。その程度で御了承願いたいと思います。なお婦人警察官は数が少いのでありまして、ほとんどこれは女学校を卒業した者を採用しておるのが現状であります。実際に練習所に入つての教養は、男子の警察官よりも—府縣によつて違いますけれども、若干短かいという状況であります。
○大石(ヨ)委員 斎藤長官にお伺いしますが、基本的人権が認められ、これは憲法においても男女は同権になつております。あなたは勇敢に女を警察署長に採用する氣持を持つておりませんか、お伺いしたいと思います。
○斎藤(昇)政府委員 女の警察署長も私は將來できて來るだろうと考えております。女は署長として不適当だとは考えておりません。しかしながら現在の実情をもちましてはまだ婦人警察官はやつと最近採用し出したばかりでありますので、ここ当分の間は、女の署長というものは事実上実現ができないと考えております。
○大石(ヨ)委員 婦人警官はおもにどういう方面に仕事をさせていらつしやいますか、お聞きしたいと思います。
○斎藤(昇)政府委員 婦人警察官はただいまのところでは、婦人あるいは青少年の犯罪の予防、取締り、あるいは交通警察の指導というような方面が特に多いのであります。なお警視廳等におきましては、すりの檢挙であるとか、それも主として婦人あるいは青少年のすりというものに当つておるのでありますが、そういう方面が大体多いようであります。しかしながら婦人警察官もだんだん経驗を積み、また教養によりまして、逐次一般の研事とかいう方にも入つて行くだろうと考えておるのであります。何分体格その他の関係からいたしまして、暴徒の鎭圧でありますとか、そういつた方面には今日ではまだ使つておるところはないのであります。これは相当むずかしいと思うのであります。
○辻政府委員 ただいまの公安委員の公選の御意見に対してお答えいたします。私一個人の考えといたしましては、ただいまの公安委員の公選の御意見はしごくけつこうだと存じます。しかし私ども國家公安委員が任命を受けましたときは、内閣の推薦によりまして、國会において御審議の結果任命を受けました。これは公安委員法の問題でありまして、私から意見を申し上げるべき筋合いではないと思います。どうぞ立法の府である國会において御審議を願いたいと思います。
○大石(ヨ)委員 齋藤長官にお願いをしておきますが、婦人が参政権を獲得して、議会にも女の代議士が出ている世の中です。基本的人権を認める意味におきましても、ぜひとも婦人の方を將來は署長に、また婦人は感が非常によろしいのですから、刑事の方にも採用することを特に懇願する次第です。
○溝淵政府委員 先ほど小暮さんからお尋ねがありました。公安委員の旅費の問題でありますが、大阪から出て参る金正委員は大体二泊三日の計算にいたしまして、額は一日に四千四百八十円になつております。月に四回といたしますと、一万七千円ばかりになるのであります。これは汽車賃と、先ほど日当と申しましたが、宿泊料と日当とを入れて四千四百八十円、それから生方委員の方は一回二千五百六十円になつております。一箇月一万円あまりであります。
○山口委員長 本日の警察事情聽取の件はこれで終ります。 —————————————
○山口委員長 次に日程を追加いたしまして、消防法の改正に関する件を議題に供します。 この消防法の改正に関しましては、第二回國会から持ち越した問題でありまして、先般政府及び参議院と打合せをいたしました結果、從來からの関係を考慮して、衆議院において立案することを適当と認めたのでありますが、この点さよういたすことに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山口委員長 御異議なければさよういたしまして、さらにこの消防法の改正に関しましては、消防法に関する小委員会においてその改正案の起草を行つていただきたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山口委員長 御異議なければさようとりはからいたいと思います。なお消防法の改正に関しまして、改正の大体の要点を一應有松專門員から説明いたさせます。
○有松專門員 それでは消防法改正の大体について申し上げます。消防法の改正は、目下当局におきまして関係方面とも話合い中でありますから、多少の異動は生じるかとも思いますが、大体次の線に沿つて改正案が立てられるものと存じております。すなわち第一点は、消防法の中に、「又は消防署長」という字が出て参りますが、これを全部削ることにいたします。それは消防に関する行政の第一線責任者を消防廳に統一するためであります。第二点は、國家消防廳が消防機械器具及び設備に関しまして檢査をなし得ることといたし、また政令の定めるところにより手数料を徴收することといたすのであります。第三点は火災が発生または発生せんとする対象物のある土地の收用に関しては、本法から削除をいたします。第四点は第三十一條を削除いたしまして、第三十五條に統合し、火災原因の調査及び研究の責任と権限が消防廳にあることを明らかにいたします。最後に第五点といたしまして、その他條項の整理及び道路交通取締法その他の法令との均衡上修正しようとするものであります。以上でございます。
○山口委員長 それでは本日はこれにち散会いたします。次会の委員会の議事日程につきましては、公報をもつて御通知申し上げます。 午後零時九分散会