厚生委員会 第2号
- 発言数
- 75 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1948/11/16
会議録
○佐々木委員長 それではこれより会議を開きます。 まず理事追加選任の件を議題といたします。おはかりいたします。この際理事を一名追加いたしまして、その互選を行いたいと存じまするが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐々木委員長 御異議なしと認めまして、理事一名を追加選任いたします。
○大石(武)委員 理事の追加選任につきましては、選挙の手続を省略して、委員長において指名せられんことを望みます。
○佐々木委員長 ただいまの大石君の動議に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐々木委員長 それでは野本品吉君を理事に指名いたします。 —————————————
○佐々木委員長 次に麻藥取締法の一部を改正する法律案を議題といたします。政府より提案理由の説明を聽取いたします。林厚生大臣。 —————————————
○林國務大臣 今日御審議を願います麻藥取締法の一部を改正する法律案の提案理由について御説明申し上げます。 麻藥に関する犯罪搜査の專門的な機関といたしまして、麻藥統制主事にこれが権限を與える根拠は、現在までのところ旧刑事訴訟法及びこれに基く刺令第五百二十八号第七條が設けられていたのであります。しかるに第二回國会におきまして、刑事訴訟法の全面的な改正を試みる法律が成立いたし、明年一月一日をもつて施行されることとなり、これに伴いまして、麻藥統制主事の搜査権限を新しい刑事訴訟法と対應して規定する必要を生じたのであります。しかしてこの改正にあたりまして、從來の運用の実績にかんがみ、麻藥統制主事のうち、搜査権限を有する者と、これを有しない者の二者があり。その区別が必ずしも一見明瞭でないために、搜査権限を有する者はこれを特に麻藥取締員という職名を明らかにしたのであります。 次に麻藥取締員を刑事訴訟法に定める司法警察員として、搜査に関し厚生大臣の指揮監督下に置き、独自の搜査権限を持つと同時に、檢察官に対する関係は、警察官吏、労働基準監督官と同一のものとすう建前を採用して、運用に遺烙のないよう期したのであります。 次に人員を從來の二百名から二百五十名に増加するとともに、小型武器の携帶を認めて、取締りの完全を期することといたしたのであります。 これらの点につきまして実質的な改正を加えることを必要と考え、以上の理由に基き麻藥取締法の一部を改正する法律案を提出いたした次第であります。何とぞ愼重御審議の上、すみやかに可決あらんことを希望いたすものであります。
○佐々木委員長 次に本案に対する質疑に入ります。質疑は通告順によつて許します。榊原亨君。
○榊原(亨)委員 麻藥取締員は、当該都道府縣の区域外においてもその職務を行うことができるということについて御説明をお願いいたします。
○慶松政府委員 ただいまの御質問は、麻藥取締員の搜査権限が、他府縣にも及ぶということについての根拠でございますが、これは麻藥は主といたしまして密賣あるいはその他の不正取引等の犯罪が非常に多いのでございまして、これはしばしばその当該府縣のみでなく、他府縣に及ぶ場合が多いということに基いておるのでございます。
○榊原(亨)委員 その場合に、その犯罪が行われた他の都道府縣の麻藥取締員と連絡し、あるいはその職務につきまして依頼することはできないのでございますか。
○慶松政府委員 もちろんその際は十分なる連絡をとつてやることは当然でございますが、迅速を期します上から、他府縣にもその権限を及ぼすことにいたしたいのでございます。
○榊原(亨)委員 警察官におきましても、地方警察その他の規則におきましても、おのおの地域的にその活動を期待している現状であるのに、ただひとり麻藥取締員が他の都道府縣においてさえも、なおかつその職務を行うことができるということを、特別に規定する必要はないのではないかと私は思うのであります。他の都道府縣にはそれぞれ麻藥取締員があるのでありますから、これに連絡して職務の完全を期することができるのではないかと思うのでありますが、その点について御考許の余地はございませんか、なお一應承りたいと思います。
○慶松政府委員 ごもつともなお言葉でございますが、ただ現在、また近い將來におきましても、麻藥取締員はあまり大勢おりませんので、少数の者をもちましてこれをやつており、またやることになるのであります。その理由は麻藥の犯罪は一般警察と異なりまして、ある程度限定された地域、あるいは階級、社会等に起るものでありますから、從いまして各都道府縣におきまする麻藥取締員の数が、比較的少数なのでございます。その意味におきまして、他の一般警察と同樣に各地域々々でこれを区切りますと、その運用上困難性があるのでございます。その点御了解を得たいのであります。
○榊原(亨)委員 ただいまのお話につきましては、なお私の意見を保留さしていただきます。 次に麻藥取締員は職務の執行にあたり、小型武器を携帶することができるということがありますが、小型武器とは何でありますか。またそれを十分使用するに相当訓練がいると思うのでありますが、現在ございます麻藥取締員はかような小型武器を使用することに熟練しているのでございますか、また今後任命される取締員は、この小型武器につきまして、その使用の訓練を具体的にどんなふうになさるおつもりでございますか、承つておきたいと思います。
○慶松政府委員 ただいまの仰せの小型武器は拳銃でございます。そしてこの使用法その他につきましては、もちろん十分熟知、熟練させることになつております。しかして、これを使用いたしますのは、正当防衞の際にのみ限るというふうに限定する所存でございます。
○榊原(亨)委員 具体的にどんなふうな訓練をされようというのでありますか。たとえば一週間の講習をするとか、あるいは全然講習をしないで、採用の場合にそれらの経驗のある人を採用するとか、その点を承りたいのでございます。と申しますのは、在來におきましても、小型武器につきまして、警察官その他についていろいろな不祥事件が起つておるのであります。またそれが正当防衞の範囲においてそれを使用した場合に、あやまつて他のこれに関係のない人を射殺するというようなこともしばしばあるのでございまして、訓練を施さないところの方々が、ただこの職務を遂行する上において、必要な正当防衞の範囲としてこれを認めましても、これを使用することの実際できる訓練を施しておられませんならば、なお非常な障害が起るのでございまして、私が具体的にと申しましたのは、これらの訓練をどこにおいて、どのくらいの期間やられるのであるかという具体的な案をお持ちでございますか、お持ちでなしにこういう案をお出しになつたかということを伺いたいと思います。
○慶松政府委員 この件に関しましては、関係当局と十分な連絡並びに十分なる協調指導を仰ぎまして、万遺憾のないようにいたすことになつておりますので、さよう御了承願いたいと思います。
○佐々木委員長 山崎道子君。
○山崎(道)委員 私は簡單にお伺いしておきたいと思います。第五十二條の二「厚生大臣は、都道府縣の麻藥統制主事の中から、合計二百五十名を限り、麻藥取締員を指名する。」というのがございますが、現在麻藥統制主事というのは、幾人ぐらいあるのでございますか、それはどういう人がそれに当つておるのでございますか、それを伺つておきたいと思います。
○慶松政府委員 ただいまのところでは、この麻藥統制主事はすべて地方長官が各地方の吏員を任命しておりますので、正確なる数字はわかつておりませんが、二百五十名以上存在しておると存じております。しかしてこれはどういう人間が当つておるかと申しますと、いわゆる事務官もございますれば、あるいは警察官の経驗のあつた者もございます。また麻藥関係には技術的な面もございますので、技師も任命されておるのでございます。
○山崎(道)委員 それでこの第五十二條では、「二百五十名を限り」としてあり、そして「第五十三條中「麻藥統制主事」を「麻藥取締員」に改める。」こうなつておるのでございますが、そうするとこの二百五十名を限り、麻藥取締員にする、それで今度は統制主事を麻藥取締員に改めるということになると、どうなるのでございますか。
○慶松政府委員 ただいま仰せになりました統制主事と申しますのは、これは別に大体定員がございますので、地方長官が何人まででも任命することができるわけでございます。その中で特にここで本日御審議を願います司法警察官たる職務を執行し得る人間、これを麻藥取締員ということにいたすわけでございます。ですから、麻藥統制主事と申しますのは、これは何人できるかもわかりません、何人でもできるわけでございますが、大勢任命されるわけでございます。その中で特に司法警察官たる任務を持ち得る者が、麻藥取締員となるわけでございます。
○山崎(道)委員 御答弁でございますが、それならばなんとかここに文字が改まるべきではないのでしようか。麻藥統制主事は幾人でも地方で任命できる。それでこの麻藥統制主事を麻藥取締員に改める。こうなつているのは、どういうわけでございますか。この点、うるさく言うわけではございませんけれども、非常にまぎらわしくなりますので……。
○慶松政府委員 実は、山崎委員の御質問でございますが、麻藥取締法が御参考までについておりますその中で、第五十三條をごらんいただきますと書いてございますが、第五十三條は「麻藥統制主事は、麻藥に関する違反の創査にあたり厚生大臣の許可を受けてこの法律の規定に拘らず何人からも麻藥を讓り受けることができる。」こうなつておるのであります。その麻藥は、簡單に讓り受けができないことは御存じの通りでございますが、その中で、從來の麻藥統制主事は、厚生大臣の許可を受けますと、かつてに麻藥を買うことができたのであります。それを今回、麻藥取締員に限つてそのことができるようにいたしたわけでございます。さよう御承知願いたいのでございます。
○山崎(道)委員 それでは麻藥統制主事の中から麻藥取締員を任命する場合に、どういう手続がいるのでございますか。この文句から行くならば、麻藥統制主事がすぐ麻藥取締員ということになるように、頭の回轉が惡いのだか、私には了解できるのでございますが、それを明らかにしてもらいたい。
○慶松政府委員 この麻藥に関しましていろいろな取締りのできますのは、必ずしも司法警察官たる権限を持つておらなくても、麻藥取締法によつてできるわけでございますが、その中で檢挙その他を行い得るのが、ここに申します麻藥取締員なのでございます。そうして一般の麻藥に関しまする取締りをする人間を、ここでは麻藥統制主事という言葉を使つておるのでございます。そういうふうに御区別を願いたいのでございます。
○山崎(道)委員 そうすると、この麻藥統制主事というものは、今後どんどんふやすおつもりでしようが、その中から二百五十名を限り取締員に任命するというのでございますね。それはそれで了承いたします。それから五十三條の「麻藥統制主事」を「麻藥取締員」に改めるということはひとつ考えなければならない。まぎらわしいのです。みんなごらんになつてそう思いませんか。私はどうも了解がつかない。私がなぜこの点をくどくどお伺いするかと申しますと、とかくこの麻藥の問題につきましては、いろいろな問題が起きておるのです。どう取締つてもいろいろな中毒患者へどこからか藥が行くのです。これは非常に問題が生じやすいので、この点をぜひ私は嚴重にしていただきたい。それでこれはあとでお伺いしたいことがまだございますが、とにかくこの点の御見解をはつきり伺つておきたいと思います。
○慶松政府委員 本件に関しましては、法務廳から本取締法に伴いまする法律的関係の当局が見えておりますから、その方面から御説明を願いたいと存じますが、さようお取計らい願います。
○佐々木委員長 それではただいまから、彦坂説明員より説明を承ります。
○彦坂説明員 ではこの法律の立案に関連いたしまして、若干関係方面との折衝もいたしました関係上、法律技術的な観点から、この法案の御説明を申し上げることにいたします。 ただいまの御質問の点に該当いたします五十三條の「麻藥統制主事」を「麻藥取締員」に改めるという点につきましては、次のような必要からこの修正を試みたわけでございます。從來は麻藥統制主事は、犯罪搜査の権限を有するものと、單に統制取締の面だけを担当するものと、二つのものが一つの名前で表現されておつたのでございます。それをこのたび搜査権限を有するものを選びまして、麻藥取締員と名称を明らかにして、單に行政取締の権限を持つものと区別することにいたしたわけでございます。從いましてそのような建前をとりますと、五十三條は実は犯罪捜査に関連する面だけに適用がある條文と考えられる次第でありまして、これを犯罪捜査の権限を有しない麻藥統制主事に適用を残すことは何ら必要もなし、もし行えば弊害があるというふうに考えられるものでありまして、犯罪捜査に付随する関係の事項を規定いたしたものであります関係上、犯罪捜査の権限を有する麻藥取締員だけの権限として規定する必要を生じたわけでございます。從いまして犯罪捜査に関連いたさない單純な麻藥統制主事というものについては、この権限がないということにいたさないと、首尾一貫いたさない関係上、この條文に限りまして麻藥統制主事を麻藥取締員に改めるということにいたしたわけでございます。
○山崎(道)委員 その趣旨に私にももちろんわかるのでございます。けれどもどうもおかしい。五十二條で麻藥統制主事の中から合計二百五十名だけの麻藥取締員を指名する。これはよろしい。今度五十三條に参りまして、麻藥統制主事を麻藥取締員に改めるというのでございましよう。そうするとここで麻藥統制主事、即麻藥取締員とわれわれには受取れるのです。ここの技術的な面をひとつ考慮する必要はないでしようか。
○彦坂説明員 この五十三條の麻藥統制主事を麻藥取締員と改めましたからと申しまして、他の現在ある麻藥統制主事、要するに地方自治法に基きまする麻藥統制主事なるものは、決して名称を改めることは相ならないのでございます。要するに五十三條は麻藥統制主事中搜査権限のあるものが、搜査活動をする場合には、このような権限を與えるという趣旨の規定に相なつております。
○山崎(道)委員 それでは別段にこの法律へ文字がよけい入つたところで、じやまにならないですから、ここへそういう搜査権限を持つというか、とにかくそうして選拔された人、その任務を担当する者を取締員にするというふうに具体的に書き表わしていただかなければ、これは非常に混同する危險性がある。あなた方法律をつくる方々の頭と、一般のわれわれの頭とは違うんですから、この点は大衆が見ても、誤りなくのみ込めるようにするのが、民主主義時代の立法にあたる人たちの親切心じやなかろうか。
○彦坂説明員 ごもつともな御質問でございますが、ただいまの御趣旨は、実はこの前の條文のこのたび同時に入ります五十二條の二におきまして、麻藥取締員なるものを初めて設けまして、その麻藥取締員なるものは、これを厚生大臣の指揮監督下に指定される、そしてこれこれの権限を有するものであるということを明らかにいたしまして、それを受けた次の條文でありますから、あらためてそれを繰返さないで規定した次第でございます。
○山崎(道)委員 くどいようですが、私はまだ了承いたしかねます。それでこれはあとに讓ります。 それからこれに付随をいたしまして、医務局長にお伺いしたいと思いますが、不良藥品の取締りにおいても非常に私たちには納得できない点がたくさんございます。政府当局は法律をつくるとこには非常に熱心になさるが、できてしまえば、その運営においてどうも責任が果されていないような点が、たくさんあるように私には理解できるのでございますが、藥事法のときに大分やかましく申し上げました不良藥品の取締りは、その後どういうふうになつておられるか、ちよつとその取締りの結果等を伺わしていただきたい。
○慶松政府委員 いずれ不良藥品の取締りにつきましては詳しい数字等を御提出いたしますが、これらに関しましては、正直に申しまして、從來は年に一ぺんとか二へんくらいしか全國的な取扱りをやつておりません。もちろん過去におきましては毎日やつておつたのでありますが、戰爭中からの惰性その他の点から申しまして、この一両年前までは年に一、二回くらいしか全國的な取扱りをやつておりませんでしたが、最近におきましては最小限度三月に一回は全國的な取締りをやつております。それから各都道府縣におきましては、ほとんど毎日のように取扱りをやつております。それから藥事法において定められましたように、藥事取締員なるものができまして、これの任命が大体各府縣ともありましたので、この任務は藥事法でも御存じの通り、藥品の取締りをやるものでありますから、これがすでに、たとえば東京都のごときは毎日のごとく出歩いておりますが、いかなる件数を摘発して、どう処置したかということにつきましては、後刻詳しく御提出することができると思います。大体そういう状況になつておりますことを御承知おき願いたいと思います。なお藥事法が施行されますと、從來より以上にわれわれといたしましても働きやすくなりますので、その点でますます勉強したいと思つております。どうぞ御了承願います。
○山崎(道)委員 私はとかくいろいろのうわさの起きやすい、また犯罪とかいろいろの問題に関連して参ります麻藥取締法の改正にあたりまして、それを担当するこの取締員なるがゆえに、ここで十分に私は考えてみたいと存じます。この五十三條の件につきましては、鈍い頭で私にはまだ納得いたしかねますし、ことに理事の田中さんも今日はおりませんから、この点はよく相談をしてからと存じますので、私の質問は保留さしていただきます。 それから從來藥品の取締りあるいは藥関係においては、とかくのうわさを受けておりまして、非常に残念に思つておりますとき、幸いに尊敬する慶松局長を迎えまして、新たなる出発をするにあたりまして私は深く御期待いたしております。ぜひいろいろな点を一掃されまして、私たちの安心の行くようにお運びくださることを心からお願いいたします。私の五十三條に対する質問はしばらく保留さしていただきます。
○佐々木委員長 他に御質疑はありませんか。それでは本案に対する質疑は一應これにて打切りたいと思います。御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐々木委員長 なければさようにいたします。 —————————————
○佐々木委員長 次に、本日公報掲載の請願の審査に入りたいと存じます。 まず日程第二、文書表第一九号、日程第四、文書表第三九号、日程第五、文書表第九〇号、日程第六、文書表第九一号及び日程第七、文書表第九九号以上五件、國民健康保險の診療施設に対する國庫補助増額の請願を一括議題といたします。まず紹介議員より趣旨の説明を求めます。紹介議員榊原亨君。
○榊原(亨)委員 國民の生活がだんだん逼迫して参りまして、一方においてインフレはますます高進する傾向をとりますし、医藥品はますまは暴騰する結果となつておるのであります。その結果といたしまして、診療を受ける者の経済的負担はますます増大いたしますし、また患者を治療いたします担当者側といたしましても、ますます資材その他の暴騰のために、医療の完全遂行が行われ得ぬ現状なのであります。この場合に、國民健康保險を拡充いたしまして、これらの弊害を除くということは、かねて政府におかせられましても同意見を持つておられるのでありまして、私どももぜひこの際これらの施設を拡充していただくことをお願いいたしたいのでございますが、ここに問題となりますのは、これらの施設を拡充いたすといたしましても、各市町村におきましては、ほとんどその財源に窮しておる状態であるのであります。ことに山村におきましては、罹病率が少し上におきまして患者の数がきわめて少いのであります。一方におきましてこれらの山間僻地に往診いたします医師の労力は非常なものでございまして、その労力に対して往診料を支拂います場合には、往診料が非常な額に上つて來るのであります。市町村におきましては六・三制の学校を整備いたしますために、すでに町有財産、村有財産のほとんど全部を使い果してしまつておる状態でありまして、この場合に、さらに國民健康保險組合を設立いたしまして、これに多額の費用を出すということは、今の市町村の経済の現状からいたしまして、ほとんど不可能な状態になつておるのでございます。一方におきまして、先ほど申しましたように、國民健康保險の施設並びに拡充ということは目下の急務でありまして、憲法第二十五條に照しましても、当然國家がなすべきものであるにかかわらず、一方においては市町村の経済状態がかくのことは状態でございますので、この際はぜひとも國庫において補助せられます額を増額されまして、この目的を達成されるようにお願いいたしたいと存ずる次第であります。 以上請願の要旨を各請願に共通した部分についてとりまとめて申し上げた次第であります。
○佐々木委員長 本件に関する政府側の御意見を承りたいと存じます。
○庄司政府委員 ただいまお述べをいただいた請願の御趣旨は、まつたく政府として、特に厚生省としては徹頭徹尾御共鳴を申し上げる次第でございまして、御趣旨のあるところを現在も將來も努力して、御期待に沿い得るように万全を期したいと考えております。なお少々説明をお許しいただけるならば、現在において全國市町村等の國民健康保險組合あるいはその代表機関等より、陳情あるいは請願によりまして、診療所あるいは小規模の民生病院等に対する補助助成を願われておるものが、推定において約一千二百程度の町村であるように覚えております。そのうち、さしあたりこの年度内にあるいはこの年間にどうしても補助をあげたいと考えております相当堅実な、また將來健全な発達のなし得るような町村のまじめな組合の要請されておる診療所は、少くとも現在において五百二十箇町村くらいあるようでございまして、それらに対しては、すみやかに國家財政の許される範囲において、また厚生省がベストを盡して、でき得る限り既定の内規による三分の一程度の補助はすみやかに差上げて、診療所あるいは小規模の病院等の完成を期したいと念願いたしておる次第であります。なお今回のこの國会の期間内において、政府に対し、御趣旨の補助の増額を実現せんがために、約三億円程度の追加予算を強く当局として要請をいたしておるような次第でございますが、まだそのことが追加予算の中にうたわれて成功するかどうかわかりませんが、つとめて要求額の追加予算の獲得ができるように、事務当局はむろんのこと、大臣におかれても大藏当局等に対して要請をされておる眞最中であります。もし不幸にして追加予算等に要求額の全額が盛られないというような場合があつたならば、遺憾ながら昭和二十四年度の予算の中に相当額を確実に計上してもらいまして、全國市町村の組合当局諸君が熱心に計画をされ、中には工事が現在その半ばの過程にある、あるいはいま一息で完成するというような状態の診療所もあるようでございます。ただいま榊原委員の当該関係請願がたくさんあるようでございますが、代表的に御趣旨をお述べくださいましたその御要請にこたえるように、今度とも万全の努力を拂つて、御期待を裏切らぬようにせつかく努力したいと考えております。この件に関しては、特に当厚生常任委員長、また常任の厚生委員各位におかれましても、何とぞ陰に陽に御助成を賜われまして、特に市町村の中には水害、災害等によつて、ほとんど組合費の納入が不可能な状態に相なつておる町村もございますから、どうか厚生委員会においても、直接間接に当局に御協力を賜わつて、ただいまお述べの御趣旨を実現することができるように、一段の應援をお願い申し上げたいと思います。簡單にお答えをいたします。
○佐々木委員長 本件に関する御質疑はございませんか。
○野本委員 ただいまの請願の趣旨に対しましては、われわれもまさにその通りと考えるのでありますが、この請願に関連しまして、一、二質問及び意見を申し上げたいと思います。 第一にお伺いいたしたいと思いますことは、現在の國民健康保險組合の数と、そのうち休止状態になつております組合の数をお伺いしたい。
○宮崎説明員 國民健康保險組合の数は一万を少しく越しておるという状態でありまして、その中で大体休止状態でありますものが約三割ということであつたのでありますが、先般の國民健康保險法の改正によりまして、八月、九月、十月この三箇月間に地方廳におきまして制度の根本趣旨を説明し、かつ今回の改正で國民健康保險が組合経営から町村公営に移行すべきのが原則であるという趣旨の説明、及び了解を求めました結果、休止の組合のうちの約半分がまさに事業を開始するという機運に向いつつあります。ただそのことは御承知のように、町村議会の議決も要しまするし、それから新しい空氣の釀成等もございますので、その機運にあるものがただちに條例の認定まで運んでおるかと申しますと、いまだそこまで至つておりませんが、大体私どもが視察いたしました見通しにおきましては、本年末くらいに休止の半数が町村経営の形において再開するものであるということを見ておるような次第でございます。
○野本委員 ただいまの説最を伺いまして、私どももたいへん喜ぶ者でありますが、大体從來の國民健康保險が比較的不振の状態に陷つて、三割程度のものは休止の状態になつてしまつた。このことは、その原因はいろいろあろうと思いますが、第一には経費の点において行き詰まり、また今までの運営の実際から見ますと、いろいろの條件として、医師の積局的な協力が必ずしも十分でなかつたと思う。そういうような状態になつているときに、一方、先ほど請願の紹介議員の御説明にありましたように、國民生活が窮乏に陷つて参りました結果、診療を受けなければならない者もこれを受けることができない、まさに國民医療は危機に直面していると私どもは考えております。そのことがひいて医師の生活、診療所その他の営業経営という方面に行き詰まりを來したわけでありますが、この二つの事柄は國民健康保險を再建する上において絶好の機会だと思う。從つて府縣その他上からの説明だけでなしに、この二つの條件をとらえて、盛り上つて來る民間運動にまで展開しなくてはいけない、かように考えている。そういうようなことにつきまして、現在政府のとられております何らかの施策があるかどうか、その点をお伺いしたいと思います。
○宮崎説明員 ただいまの問題はまことにありがたい御意見でございまして、私どももその点につきまして、昨年以來これでは困るということを痛切に感じているのでございます。先般の國民健康保險法改正の趣旨は、もちろんこの國民健康保險組合の基盤に、ある種の再建的な注射を施すということにあつたのでありますが、同時に私どもといたしましては、この機会に組合の理事者を改選いたしまして——今までの組合は世帶主が組合員の資格を持つておつたのでありますが、成年以上の男女が全部組合員の資格を持つという改正に施されました機会におきまして、組合役員の選挙をやり直す、それによつて各町村の町村民の各位につきまして、國民健康保險とは何であるかということを知らせるということであつたのであります。それから次に町村議会の承認を経ることによりまして、市町村会議員の諸公が國民健康保險とは何であるか、本町村の國民健康保險はいかに運営されているかということを町村議会の議員諸公によくわかつてもらうという点にあつたのであります。同時にこの眠れる組合を再建させるという問題は、町村民及び町村当局だけではなしに、縣全体の問題であるということで、そういう意味におきまして、縣の町村長大会とか、あるいは國民健康保險理事長の大会を、あるいは各郡の單位、あるいはそれを拡大して縣の單位にやつたのであります。そしてまた各府縣及び各町村におきましては、その機会におきまして、ポスターとか、あるいは座談会とか、あるいはパンフレツトというようないろいろな宣傳物を使いまして、國民健康保險の普及に努めたわけでございます。同時にまた國民健康保險につきまして、盛り上る力がなければいけないということで、從來國民健康保險組合の連合会というものが各府縣にあつたわけであります。その連合会を拡大いたしまして、町村が入ることになりましたので、國民健康保險組合と、町村にしてこの事業を行うものとの連合体を國民健康保險團体連合会といたしまして、この連合会が全國集まりまして中央会を組織するということになりまして、去る十一月十一日におきまして、この連合会の結成をすることに相なりまして、厚生委員長であられる佐々木委員長も御出席くださいまして、衆参両院の参員長からも御祝辞をいただいて、盛大に中央会の発足を見たのであります。またその翌日の十二日には、時あたかも國民健康保險法施行十周年にあたりましたので、全國からこれに携わつておられます功労者あるいは御熱心な方々の御参集を得まして、日比谷公会堂で十周年の記念式典をあげまして、相ともにこの事業の盛り上る力を今後培養しようということに努めた次第でございます。今後も野本委員の仰せになりました点につきまして、私どもあらん限りの努力をいたしたいと存じておるのでございます。
○野本委員 いろいろと努力されておる経過を承りまして、敬意を表するものでございます。繰返して申すようでございますが、國民の医療が危機に直面しておるので、何とかしてこれを打開するためには、どうしても國民健康保險の再建運動を猛烈に推進しなければならぬと思いますので、今後とも協力いたしまして、この問題の解決に邁進いたしたいと思います。 なおこの際、國民健康保險と直接関係のありますことで、しばしば問題になつておる懸の國で負担する医療費の未拂いの問題でありますが、この未拂い分が現在どの程度あるか、またそれがどういうふうに処理されておるか、それについて概要を承りたいと思います。
○宮崎説明員 未拂いのものは、今日私どもの計算では、全國のわたりまして一億円あるのであります。それでこの一億円の未拂いにつきましては、これを法律的に議論をいたしますと、過去の組合の未拂いでございますので、これを清算いたします際におきまして、いろいろな法律上の手段に訴えるというよりほかにないのでありますけれども、私どもは今回の國民健康保險法の改正による公営移管の際におきまして、今日動いておる組合につきましては、今回二億円ばかりの國庫補助金を出しましたので、その國庫補助金によつて組合は金銭上の余裕を得たと存じますので、その余裕によりまして、從來の未拂い分を払うように慫慂するということであります。それから現に動いていないで未拂いを持つておりますものにつきましては、事業再開の際におきまして、これの清算の見通しをつけてもらう。從來の借金と申しましても、一億円はこれを一万の町村にかりに平均いたしますと、大した金ではないのであります。今日のこのインフレーシヨンの時代におきましては、これの返済ということ田、各組合の大きな借金を持つておるところでは大きな問題でありますけれども、平均して見ますと大した問題ではないのでありますので、事業を再開するの熱意を有する町村においては、これの清算ができる計画を立ててから再開させるつもりで、私どもは世方廳に対して指導を加えておるのであります。各地方におきまして、その方針によりまして動いておるものにつきましては、要後の組合事業者運営によつて返して行く。それから動いていないものにつきましては、再開の際に清算の見通しをつけてやつて行くということで、一億円の未拂い問題を解決したいと思つておるのであります。
○野本委員 この一億円の未拂いの問題が、きわめて合理的に円満に解決されるか、されないかということは、先ほど來話し合つております新しく國民健康保險を再建整備して行く仕事に、いろいろと関係を持つて來る事柄でありますので、この未拂い分の処理につきましては、今後とも細心の注意を払つて万全を期していただきたい。以上であります。
○山崎(道)委員 國民健康保險組合の問題につきましては、請願の趣旨並びに野本さんの御意見に全面的に賛成でございます。ところがこれに対しまして、その再建のためにはあらゆる努力と援助をしなければならない、この政府委員のお言葉もきわめてごもつてもでございますが、この際私は少し厚生省当局全体として考え方を改めてもらいたいと思うことが一つあるのでございます。実は弱い國民健康保險の再建に際しまして、どうも熱意は保險局では持つているけれども、ほかでは持つていないのではないかと思うのでございます。一つの例でございますけれども、かりに國民健康保險組合の診療所で一つのジープの拂下げをお願いする。ところが保險局から頼んだ方面では、いまだ一台を拂下げができていない。この間も聞きましたらば、これは國立病院が優先的であるからということで、その診療所にはベツド数がいくらありますかと言う。國立病院と保險組合の診療所のベツド数を同じ頭で考えられたのでは、國民健康保險診療所の方では、いつまでたつても、なくちやならないジープなども拂下げになるはずがないと思う。こういう点でどうも再建の途上においてそういうところにも隘路があるのじやないか。國民健康保險の診療所あたりでは、廣い範囲の山岳地帶などでは患者の輸送であるとか、あるいは往診であるとかいう際に、ジープはなくちやならないものであると私たちは考えましても、総務局というのですか、総務部ですか、あそこらあたりの頭がまず第一に、ベツド数はいくらありますか、いや十五や二十ではだめです、これは國立療養所の方で……というようなことで、オミツトされるのですが、それについて省内で話はつかないものですか。もつと弱い子供は育てるように努力してもらわなければならないと私は考えますが……。
○庄司政府委員 國民健康保險組合のために深い御理解をもつて、ただいま山崎委員よりまことに御同情また御鞭撻のお言葉を承りまして、衷心より感謝にたえません。決して今後は——從來どういう経過であつたかわかりませんけれども、この後は國民健康保險関係の局だけが特別に差別さるるようなことがあつてはなりませんので、つとめて社会正義の精神と高度なる社会政策の信念に燃えて、事務当局を援助して、大臣及び政務官において御趣旨に沿い得るように努力したいと考えております。たいへんいい具体的の実例をもつてよき御忠告を賜わり、ほんとうにありがとうございました。 なおこの際お許しをいただいて、國民健康保險組合の債権約一億円の問題等に関して、まことにうるわしい、またありがたい一つのエピソードを私は知つておりますので、はなはだ御迷惑であるけれども、お聞き通りを願つておきたいことは、去る十二日の國民健康保險組合開設十周年の記念式典において表彰された中に、宮城縣伊具郡角田町の本田さんというお医者さんがございます。この表彰を受けた本田医師は、その角田町の保險組合が数万円のお医者に対する負債等がまだ未拂いになつておるということ、並びに町の組合の財政多難なことをよく御承知の上、町内五、六のお医者仲間と懇談して、町の保險組合再建のために、われわれの債権を向う五箇年間だけ年賦償還無利子としてあげようと、医師側の方より五箇年間の年賦償還を自発的に申し込まれた。さように組合の更生打開のために、御理解のある態度をお医者さん方がとられました。この日本医師界に属しておるお医者側において、かようなうるわしい御精神をもつて、町村の財政多難な窮乏状態にある組合の再建のために、心からなる御助力を賜わつたという、今回厚生大臣の表彰の中に、眞に感謝にたえない、栄えある表彰を受けられたお医者さん方があられたということも、この際あわせて御報告申し上げまして、かようなうるわしい美談等によつて、起死回生の更生の再スタートを続けておる町村もあるということを、こういう機会において、御理解ある全国の医師方に感謝の意を表しておきたいと思うのであります。
○榊原(亨)委員 先ほど國民健康保險組合の補助金増額について、政府にお計らいをお願いをいたしたわけでありますが、ただいま大藏当局がお見えになつていらつしやるようでありますから、大藏当局のこの問題に対する御意見を承りたいと存じます。
○河野(一)政府委員 國民健康保險組合が昭和十二年にできまして以來、非常に順調な発達をいたしておることは、まことに御同慶にたえない次第であります。爾來政府としても相当な補助金を出して参つておる次第でありまして、その育成助長のためには財政困難な折柄でありますが、從來とも十分努力して参つた次第でありまして、なお今後ともその方針で進みたいと考えます。
○榊原(亨)委員 ただいま大藏当局のお話を承りますと、前から補助金を出して育成に努めと來た、今後も前の通りやつて行くというふうなお話のように承つたのでありますが、はなはだ意外と思うのであります。と申しますのは、これは厚生省から御説明になつたと私は思うのでありますが、今までの國民健康保險組合というものがほとんど休止の状態になつておる。しかるにこの度國民健康保健法を改めまして、新たに再建された國民健康保險組合をつくろう。これはほとんど全國の各町村に立てようというお話であるのであります。しかもこの全國の町村に立てます場合に、今のインフレの時代でございますからして、ほとんど全國の國民はその医療費に苦しんでおりまして、どうしてもこの際は國民健康保險というような方法によらなければ、完全に医療というものを受けることができないのである。ところが先ほども私が申し上げましたように、地方の市町村におきましては、六・三制その他の学校拡充のために、村の財産というもののほとんど全部を使つてしまつておる。從つてもはや何ものも市町村にはないのでございまして、この場合に國民健康保險組合をつくりますためには、どうしても國家の補助をまたなければならない。それを在來のごとく、今まで通り補助しておつたからそのまま補助を続けて行くというような、なまぬるいお話でございましたのでは、とうてい各地方におきまする國民健康保險組合は再建しないのである。この点をよく厚生省当局からもお聞きくださいまして、大藏省におきましても、これがいかに重大な、切実な問題であるかということを御了解くださいまして、この際今までよりも増して補助金の増額をお願いいたしたい、こういうことが先ほどから私どもが申し上げておる点でございまして、この点につきまして、さらにもう一度大藏当局のお話を承りたいと存ずるのであります。
○河野(一)政府委員 國民健康保險組合は昭和十二年にできまして以來、非常に普及いたしたのでありますが、その後各種の事情によりまして、相当煩雜と申しますか、失礼な言い方ですが、なかなかその機能を発揮しないような組合もあつたのでございます。しかし最近の情勢にかんがみまして、その育成強化をはかるということが必要になりまして、昨年の予算よりこの再建のために、相当の補助金が増額計上せられたことは御承知の通りであります。診療所の設置なり、あるいはその他の特別な保健婦の設置、その他從來考えられていなかつたような画期的な処置が講ぜられた次第であります。この方向につきましては、まことに当を得た措置があると思うのでありまして、昨年の予算以來、今年の予算にも相当額が計上いたしておるのでありますが、今後もこういう方針でその再建に努力いたしたいというふうに考えておる次第でございます。
○榊原(亨)委員 ただいまのお話でほぼ了承することができたのでありますが、この問題はわが國の再建の上から非常な重大な問題と私は思うのでありまするから、この際大藏大臣の御出席をお願いいたしたいと存じます。
○佐々木委員長 大藏大臣はのちほど委員長より出席を要求することにいたします。他に御質疑はありませんか。
○大石(武)委員 これは緊急の質問がございまするが、本日の新聞紙を見ますると、京都においてジフテリアの予防注射によつて五百二十八名の者が発熱しまして、ことに三名が死亡しておることが出ております。この予防接種法は第二國会におきまして厚生委員会を通過いたしまして、七月一日から実施されておるのでありますが、もしこういう恐ろしいことが各所に頻発しますると、非常に國民にとつて重大な脅威を來るのであります。從つてこの際ぜひとも政府委員よりこの実情をよくお聞きしたいと存ずるのであります。
○濱野説明員 私からお答え申し上げます。ただいま質問に出ました京都のジフテリアの予防接種についてでありますが、京都から連絡がありまして、ただちに私の方から調査員並びに予防研究所から、檢定しております主任の技監を派遣いたしまして、調査をいたさせておるのであります。約一万五千名に対しまして第二回目の注射をいたしたのでありますが、そのうち五百二十八名に症状が出まして、百十三名が重症、三名が新聞にあるようになくなつたのであります。この原因につきましては、地元におきましてもいろいろ調査しておりますが、要するに四日、五日の日に注射をいたしまして、二日間くらいたちましてから腫脹が出ました。その腫脹の出る前に発熱いたしまして、はなはだしきは四十度くらいまで行つた。そうして腫脹が胸の辺からのどの先までひどい腫脹であります。こういうような例はずいぶん長くやつておるのでありますが、あまり見ておらないのであります。何かこれについては特殊の事情があるのではないか。もちろん予防接種法が制定になると同時に、予防接種は國家の責任において檢定その他万全の措置をとり、間違いのないようにいたしております。この檢定の内客におきましては、アメリカの方でそういうことをいたしておりますが、その基準と大体同一にして檢定しておりますので、これはその間に何か間違いその他のことがほかにあるのではないかと考え、私の方としては愼重に調査をいたして行きたいと存じております。本日午後関係者を集め、審査会をつくり、また係官を向うに派遣して、一應調査はいたしたのでありますが、何か不備がありますと、これによつて予防接種法に支障があつてはいかぬと考えますので、徹底的にこの原因を調べ、廣く世界人類のために努力いたしたいと存じております。さよう御承知を願います。
○大石(武)委員 ただいまの濱野予防局長の話により、即刻御調査になられることはよくわかりました、ぜひとも一日も早く十分な調査をせられ、この委員会に御報告あらんことを希望いたしておきます。
○濱野説明員 承知いたしました。
○山崎(道)委員 私もそれを今日お伺いいたしたいと思つておりました。ただいま大石さんから適切な御質問がありました。予防接種法の施行になつた今日、こういうことは非常に遺憾だと存じます。濱野局長にぜひその点はお願いいたしたいと思います。 それから國民健康保險の國庫補助の問題でございますが、榊原さんがおつしやつたことは一々ごもつともでありまして、大藏当局の御答弁は少し弱いように思うのでございます。ぜひひとつ積極的に努力していただかなければ困ります。 先ほど宮崎さんの御答弁でございますけれども、一億の赤字でございます。これを今後二億補助を増額したから、この中から活動しておるところは余裕ができたものと思つて拂わせる。これは拂う意思があつてやつておるのだからよろしい。ところが一部まだ休止のものがある。それは費用に行き詰まつて休止しておる。これを再開するには、よほどの努力がいります。この見通しがつかなければ再建できないということになると、大きな問題だと思います。これがこの際町村ということになるとかわつて來る。町村が負担して行くとなると國民負担になる。そこでこれを思い切つて、切つていただきたいと思います。どうでしよう、大藏省は……
○河野(一)政府委員 おつしやる意味がよくわかりかねるのでありますが、切ると申しますのは、國庫補助を出すということでございましようか。
○山崎(道)委員 切るという言葉は打切るの。未拂いになつておるのは、これから徴收しなければ再建させないといつたつて、徴收の拂込みの見通しができたときににらみ合せて、再建させるということでございましよう。今休んでおるものは、見通しがつかなければだめなんです。見通しがつかなければ國民健康保險をつくるといつたつて、できないじやないですか。つくつて行くのに、今まで金がないから赤字になつたんでしよう。それを新しく再建の金がなければ、元のままで再建できないといつたら、大体ここの人たちはどうなるか。ですからこれは赤字になつたものは國民健康保險法の改正と同時に、一億ぐらいの少い金ですから、何とか國民福祉のために、そのくらいのものは大藏省もひとつあきらめていただいて、補助をしてもらいたい。そのくらいのことをやつても國民は怒る人は一人もありません。くだらないことに金を使つておるのですから。こういうことにひとつ思い切つて新しいところを見せていただきたいのですが、どうでしよう。
○河野(一)政府委員 御趣旨の点はよくわかつたのでありますが、國の補助をと申しますことは、先ほど市町村民の負担になるとかいろいろお話があつたのでありますが、結局國民の負担になるわけでありまして、その点は先ほどの点と同じだと思います。これは私が申し上げるのもいかがかと思うのでありますが、國民健康保險組合をどういう性格で考えて行くか、從來の社会保險の一種であると思うのでありますが、労働者あるいは職員等の保險につきましては、本人の掛金とそれからそのほかに使用者の掛金ということになつておりまして、國からは別に補助が出ておらないわけでございます。しかるにこの國民健康保險につきましては、医療費についての掛金のほかに、国から補助が出ておるということ田、特別に違つた態樣になつておると思います。今後の國民の医療制度として、どういう方向に行くのか、医療費について國民がと申しますか、全般的に國庫が負担するという制度にするのがいいのかどうか、この点はいろいろ研究の余地があると思います。現在問題になつております一億の問題でありますが、これは財政その他の関係もございまして、ただいま本年度の追加予算についていろいろと討議しておる最中でありまして、ただいまこの点についてどういうふうにいたすというふうに現在のところまだ考え方がきまつておりません。いずれ近く追加予算も提出せせれることと思いますので、その際において十分御趣旨の点もくみまして、考えてみたいと存じておる次第でございます。
○庄司政府委員 厚生省の当局としてはただいま山崎さんの御要請のような趣旨を、何とか國家財政の御都合を善処していただいて、やつてみたいと考えておるのであります。特に國民健康保險組合の診療所においては、生活保護法のようにきわめて生活困難な人を治療してくれるという面もございますので、同じ政府部内において大藏省にも今後一層理解を深めてもらいまして、御趣旨のあるところが達成されるように努力してみたいと考えておる次第であります。
○佐々木委員長 それでは私からも一言発言をしておきたいと思います。國民健康保險の診療所に対する國庫補助増額の件に関しましては、その要望がきわめて熾烈であることはただいま各委員から申し述べられた通りであります。從いまして追加予算といたしまして、厚生省当局が約三億一千八百九十万円を要求されておりますことに対しましても、当委員会といたしましてもその妥当性を認めて、これを支持しておるようなわけであります。從いまして大藏当局といたしましては、國家財政のにらみ合せもあるではありましようが、この國民的な要望を代表しております当委員会の委員の声も代表いたしまして、委員長からもこのことを特に大藏当局に強く要望いたしまして、ぜひとも委員のこの期待に沿い得るように格段の御努力と御配慮を煩わしたいことを特にお願い申し上げておきます。 それではこれより先刻御審査をお願いいいたしました請願の採択に入りたいと存じます。ただいまの各請願はいずれもこれを会式に付するを要するものとし、採択の上内閣に送付するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐々木委員長 御異議がなければさよう決定いたします。 —————————————
○佐々木委員長 次に公報掲載の陳情書の審査に入ります。 日程第三、日程第七及び日程第八以上三件國民健康保險強化に関する陳情書、文書表番号第九六号、第一三四号及び第一三九号を一括議題といたします。まず趣旨の朗読をいたさせます。川井專門員。
○川井專門員 國民健康保險強化に関する陳情(第九六号) 陳情書 式城縣国民健康保險組合連合会理事長 天谷丑之助 國民健康保險組合事業の運営強化を図るため、速かに國民健康保險改正法案を交付し、專任職員保健婦等の人件費並びに結核患者治療費を全額國庫で補助する等の措置を講ぜられたい。 國民健康保險の診療施設に対する國庫補助増額の陳情書外四件(第一三四号) 陳情者 富山縣下新川郡大家庄村大家庄五百二十八番地 大久保五郎左エ門外四名 國民健康保險に関する國庫補助予算の増額を行い。拡張計画中の診療施設に対して、確実に補助金を交付するため、特別の措置を講ぜられたい。 國民健康保險制度並びに社会保障制度実施促進の陳情(第一三九号) 陳情書 北海道網走支廳官内國民健康保險組合運営刷新協議会長 近野吉次外一名 現下の民生安定と國民の健康維持増進は、最も緊要であるが、社会保險と医療制度の欠陷のため、これが運営に大なる支障を來しているから、民国健康保險制度並びに社会保障制度の実施に促進されたい。
○佐々木委員長 お諮りいたします。ただいまの各陳情書は、いずれも先ほど採択の方、内閣に送付すべきものと決定いたしました請願と同一趣旨のものでございまするので、請願と同樣に決定いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐々木委員長 御異議なければさよう決定いたします。 残余の日程は延期し、本日はこの程度にとどめまして散会いたします。次会は公報をもつて御通知いたします。 午後零時十五分散会