予算委員会 第7号
- 発言数
- 17 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1948/03/16
会議録
○委員長(櫻内辰郎君) 只今より委員會を開會いたします。本日の議題は昭和二十二年度特別會計豫算補正(特第九號)であります。北村大藏大臣より提案の理由の御説明を願います。
○國務大臣(北村徳太郎君) 昭和二十二年度特別會計豫算補正(特第九號)について御説明申上げます。 今回提出いたしました補正豫算はこの際急に豫算上の處理を必要といたします。專賣局外二つの、特別會計に關するものを補正豫算(特第九號)といたしまして、御審議を煩す次第であります。この補正豫算の歳入、歳出は各會計を合計いたしまして、歳入におきましては追加額四億五千百十萬餘圓、歳出におきましては追加額五億八千五百五十萬餘圓、修正減少額一億三千四百四十萬圓、差引補正豫算額四億五千百十萬蝕圓と相成つておりまして、結局歳入、歳出おのおの四億五千百十萬餘圓の増加と相成る次第でございます。 先ず歳出の内譯を御説明申上げますと、專賣局特別會計におきまして專賣益金の確保を圖りますために、製造煙草の賣上増進対策といたしまして、福引券發行に必要な經費七千四百四十萬圓、それから製鹽用配電停止に伴いまする鹽業經營危機突破に必要な資金を電氣製鹽業者に貸付けるために六千萬圓、厚生保險特別會計におきまして、標準報酬月額の増加によりまする健康保険給付費の増加等のため一億五千四十餘萬圓、賠償及び償還金等の既定豫算に不足を生じましたため、これが六萬圓、勞働者災害補償保險特別會計におきまして、保險料の徴收督促に必要な經費四十五萬圓、それから保險金支出の増加等のため三億十餘萬圓を追加すると共に、專賣局特別會計におきまして、既定の豫備費豫算について一億三千四百四十萬圓を修正減少いたしまして、差引四億五千百十餘萬圓の増加と相成つております。 次に各會計における歳入について申上げますると、厚生保險特別會計において、標準報酬月額の増加によりまする保險料收入の増加一億五千五十萬餘圓、勞働者災害補償保險特別會計におきまして、保險料收入の増加三億五十餘萬圓、合計四億五千百十萬餘圓を追加いたしております。 尚終りに國庫債務擔行爲に關する件につきまして御説明を申上げます。この國庫債務負擔行爲は、專賣益金の確保を圖りますために、この「新生」の賣上げ増進の方法といたしまして、福引券附販賣を行いました。その副引券を昭和二十二年度に發行いたしまして、その賞金等の支出は昭和二十三年度と相成りまする關係上、國庫債務負擔行爲をする必要がございます。その限度は、六億三千九百五十三萬千圓と相成つております。 以上を以ちまして昭和二十二年度特別會計豫算補正(特第九號)の説明といたす次第でございます。何卒早急に御審議を煩したくお願いをする次第でございます。
○委員長(櫻内辰郎君) これより質疑に入ります。木村禧八郎君。
○木村禧八郎君 只今御提出になつた昭和二十二年度特別會計豫算補正(特第九號)のうち丙號の、只今御説明のございました國庫債務負擔行爲に關する件につきまして、質疑をいたしたいのでございますが、この國庫債務負擔行爲に關する件は、只今御説明がございましたが、煙草「新生」の賣上げ増進の方法として、福引券附販賣を行なつて、その福引券を昭和二十二年度に發行するけれども、この福引券發行に伴う賞金等の支拂は、二十三年度に行うというお話でございましたが、併し現にすでにこの福引券は發行して、そうして煙草「新生」に附けて販賣しておるわけであります。こういう行爲をやる場合に、豫め國會の承認を經ないで、實際にこういう行爲をやつておるんでありますが、若しかこの只今御提出になつた國庫債務負擔行爲に關する件が、國會において否決された場合には、どういうふうになさるおつもりなんでございましようか。國會の承認されなかつた場合には、どういうふうになさるおつもりなんでございましようか。國會の承認を得る前にすでにそういう行爲を現實に行なつておるわけであります。この點はどういうお考で、そういう措置を取られましたか。この點について御説明を承りたいのでございます。
○政府委員(河野一之君) お答え申上げます、この特別會計補正豫算九號でございますが、これは實は正式には國會に提出に相成りましたのは本日でありまするが、實際は二月の初旬に案を了しまして、提出の運びに相成つておつたわけであります。專賣局益金の最近の状況に鑑みまして、何ら特別の對策を講じませんと、非常に本年度において歳入の缺陷を生ずるという虞れがございましたので、常時といたしましてはすでに用意をいたしておりまして、國會の御同意を得ずしてやつた點につきましては誠に申譯ないのであります。現在の經費といたしましては、既定の豫算の中からいろいろと節約をして、節約と申しますか繰り替えて、その經費を切符の代その他に出しております。勿論この賞金を出しますにつきましては、國會の御同意があるという、御同意があつた場合においてのみ初めて出し得るという考えの下にそういう含みでやつておつたのでありまして、決してこれがために國會を拘束するとか何とかいう考えは毛頭なかつたのでありまして、國會で以てこの豫算が通りました曉におきましては、こういうようなことをするということで、實は大々的な宣傳をいたしておりません。ただ末端におきましては、末端と言つては失禮でありますが、最近の專賣收入の状況から考えまして、早く手を打ちませんと、この歳入缺陷が累積するというような考え方もありますので、誠にこの點につきましては申譯ない次第でございますが、以上のような事情を御了承下さいますようお願いいたす次第でございます。
○木村禧八郎君 只今の御説明で一應はその事情は了承いたしましたのでありますが、併しながらこれは誠に事務當局におきましても、相當の冒險をやられたことだと思います。相當の決意を以てやられたと思うのでありますが、そうして又國のためにこういうことをやつた方がいい、そういうお考えでやられたこととは思いますが、併しながらこういうことをやる場合に、事務當局個人が、やられた方が惡かつたから、自分は責任を取るという、そういう悲壯な決意でやられても、單にこの問題だけならよろしいのですが、今後において相當重大な、國民生活に又財政一般に相當影響のある問題について、事務當局が專斷的に、といつては少し言い過ぎかも知れませんが、後で國會の承認を得ればいいだろう、又やつてしまつたのだから恐らく國會も承認せざるを得ないであろう、そういうようなことをやられたのでは、我々としては非常に遺憾であると思うのであります。只今いろいろ御釋明がありましたので、これについては一應了承をいたしましたが、今後においてはそういう點について十分事務當局においても氣を付けられる必要があると思うのであります。それで結果から見ると、これは何といつても問題は少いようでございますが、國會を輕視しておる。恐らくこの程度なら後で國會が承認するだろう、そういうような気持もあるのではないかと思うのであります。どうも我々この豫算一委員會に席を置いてから、豫算を審議するに當りまして、事務當局においては、本営に國會を尊重しておるかどうかということについて、ときどき我々は疑問を持つ場合があるのであります。從つてこういう點についてはくれぐれも十分に愼重な態度を取られんことを要望するわけであります。
○服部教一君 この煙草のことについて、ちよつとこの機會に申上げたいと思うのでありますが、私共は税を取る上から、いろいろと煙草についても工夫をされて、多くの國民に喫ませるようにするということが前からあるのでありまして、これは大藏當局といたしましては、税金を多く取らなければ國費の支出ができないからという方面からいうと止むを得んことでありますけれども、酒とか煙草とかいうようなものは、これはもう禁じてしまつた方がよいのでありまして、国民の衞生を顧みず、税を取ることを主眼にされるというようなことのないようにして貰いたいのであります。今度青少年禁煙法を出したいと思つておるのであります。今日までは二十歳までは禁煙ということになつておりますけれども、私共はこれを二十五歳までにしたいと思つて、今それを出す準備をしておるのであります。成るべく煙草や酒は飲まさんようにして貰いたいのであります。ちよつと話は横に外れますけれども、米の供出についても、供出を奬勵するために酒を報奬物資として出される。或る農家の私の知つておる所などは一軒に一斗五升も貰う、飲まないので闇に賣つてしまつた。又買いに廻つております。そういうようなことはなかなかこれは困るのでありまして、又三年前でありましたが、燒酎を配給されたことがある。私のおりました部落では、十二戸程おりましたが、その燒酎をどうして分けるかということについて、寄合つたときに、誰一人も十二戸の内どの家も燒酎を飲んだという經驗がないのであります。それを配給されたことがありまして、甚だ不都合だと思つたことがありましたが、それはもう三年前の話でありますが、ずつと前からよく地方の税務署などに行くと、繪を書いてそうして酒や煙草を飲ませるように奬勵されておるような風があるのでありまして、これは税を取りたいという上からはその御精神は當局者として止むを得んことでもあり、又御熱心のことではあるのですけれども、國民に酒や煙草のごとき不衞生なものを強いるというようなことは大いに控えて貰いたい。我々の煙草・酒に反對する方の側からいうならば、餘りそういうことをやつて貫いたくないのであります。他のことでもつとそういう害を防いで、そうして國民の生産力を増して、その増したところの生産力の中から出る收益の方に課けるというようにして貰いたいのであります。ちよつとこのことを序でありますから申上げて置きたいのであります。
○政府委員(河野一之君) お答え申上げます。酒や煙草に對して税を取るよりは、むしろこれを禁じた方がよいじやないかというような御議論のように拜聽いたしたのであります。私所管の方の政府委員でありませんので如何かと思われますが、この問題は或いは法律の問題ではないかとも考えるのでありまして、假に法律を作りまして、禁煙法、禁酒法というものを作りましても、守られないというようなことになりましても、いろいろな點があろうかと存じます。大藏省といたしまして、酒の配給、煙草の配給につきまして、勞務者に對して特配をする、優先的にやるというような手段を取つておりますが、それは必ずしもおつしやりますように、奬勵するといつたような意味ではないのでありまして、特に酒等につきましては百藥の長ということもあり、又煙草も疲勞の回復について相當有效なものであるというような話もありまするし、かたがたそういつた意味合で、特別の配給制度を設けておるような次第であります。決してこれを奨勵しておるという意味合ではないのでありまして、税金はその結果として入つて來る。こういうふうに御了承を願いたいと思います。
○服部教一君 こんな問題を再び立つて言うようなことを控えたいと思うのですけれども、ちよつともう一遍言わなければならんと思うのでありますが、今お話になつたうちに法律上禁ずることなくして、そして道徳上或いは自由にして置いたらよかろうというようなお言葉の端くれもありましたが、これは私共は始終反對しておる。世界各國を歩いて見ると、私はアフリカから南米各國、ヨーロツパ、アメリカを前後七年ばかり歩いて廻りましたが、日本が二十歳までの禁酒、禁煙をやつておるために、どれだけ見えざる利益を得ておるか、青少年の禁酒、禁煙が多いかということがもう明らかに分るのであります。私は非常に喜んでおるのであります。この二十歳までの禁酒、禁煙を先輩がやられたということは、非常ないいことであると喜んでおるのであります。その線に沿うて禁酒、禁煙法を二十五歳までやりたいと、こう思うておるのであります。それで學校その他において飲まさんようにするといいと思います。二十歳以下の者で煙草等を飲む者が澤山あるというなことは、これは事實です。併しそれは警察の取締を嚴重にし、學校とか父兄の取締を嚴重にしなければならんことは勿論であります。併し禁じられておるこの法律があるということのために、如何に日本人が今日まで青少年の禁酒、禁煙が多かつたかということは、これは世界各國の状況を調べて見るというと、明かにこれは分つておるのです。いいのです。何んぼ違反する者があつても多いのです。許してある國と比べれば非常に多いのであります。それで、この懸賞附で税を増すためにやるというようなことは、私は實は反對です。それでまあ、これは質問のときでありまして、議論をするときではありませんから申上げませんが、ちよつとこのことを申上げて、よくお考えを願いたいと思うのであります。
○西郷吉之助君 私は只今のこの豫算の中で、製鹽に關する點について、專賣局の方がおられることと思いますからお伺いしたいと思いますが、製鹽用配電停上に伴う鹽業經營危機突破に必要な資金貸付六千萬圓という内容をもう少し詳細に御説明願いたいと思います。
○石坂豊一君 ちよつと議事進行について……。今御答辯になるでしようが、その前に豫算の審議に當りまして、我々は、特第九號を貰つておりますが、一般會計に關する豫算は、委員長の好意によりまして、こういう概計表が一つ我々の手許に來ておりますが、それによりますと、歳入、歳出共に百二十一億幾らとありますが、備考にもつて行つて、本表の計數は整理の上異動するかも知れんという、極めて浮動的なものであり、而し一方衆議院の方においてまだ今日において審議しておらん。我々は政府から何も貰わずにそう急いで審議をするということはどうかと思つておる際に、特にこの會議が開かれたのでありまして、それにつきましては、劈頭第一に私はこの概計表によつて大藏大臣に質疑をしたいと思う點もあるのであります。然るところ、我々は審議をする計數を持つておらんのでありますから、この場合、公式に政府との質疑應答はなし得ないと存じまするから、今日はこれで止めて頂きたいと思います。
○委員長(櫻内辰郎君) お諮りいたします。石坂君から議事進行の御發言がありまして、本日はこの程度で打切つたらどうかという御發言がございまするが、如何いたしましようか……。お諮りいたします。只今西郷さんから御質問がありますから、西郷さんの御質問が済みました上でちよつとお諮りいたしたいと、こう思います
○政府委員(原田富一君) 只今の御質問にお答えいたします。電氣製鹽で配電停止のために製鹽ができなかつた、その工場に對して貸付金をやるというその内容でありますが、こういうふうな見方で出したのであります。現在配電停止になりましても、今後電氣が參りましたときに、作業のその最少限度の人間が必要で、これを維持して行くその勞銀の問題であります。それで大體工場に使つております全部の工員、職員の賃金を調べましたが、それの總計が七千二十萬圓ばかりになるのであります。それから設備の維持保全のためにいろいろの手入を要するのでありますが、これが六百七十萬圓ばかりになるのであります。それからいろいろ金融をしましたその金利を清算しまして九百三十萬圓、それを合計いたしますと八千六百二十萬圓ばかりになるのでありますが、これを大體七割、これの七割と査定いたしますると、六千萬圓を融通したいと考えております。
○西郷吉之助君 只今の御説明を伺いましたが、そうすると現在の電力事情や何かに鑑みまして、電氣製鹽がいつ再開されるというような見通しは餘りつかんと思いますが、こういうような貸付を一度やりますと、毎年こういうものが繼續される意思があるのかどうか、ちよつとその點をもう少し確かめて置きたいと思います。
○政府委員(原田富一君) お答え申上げます。これは昭和二十二年度、本年度の一應豫定しました電力が來なかつたために、二十二年度の買上げ價格ではどうしてもやつて行かれない、その最少限度の貸付ということになるわけであります。二十三年度は、別にこれは電力の割當等についても豫め相談いたしまして、それによつて操業日數、生産状況を豫定いたしまして、その買上價格を定めて行きたいということにしたい、そういうふうに協議中なのであります。今回の分は二十二年度限りのことと存じております。
○委員長(櫻内辰郎君) お諮りいたします。先程石坂君からの御發議がありまするように、本日はこの程度で打切つて次回に延ばしたらどうかという御發議がございます。定足數の問題は、實は豫備審査でありますので、從來の慣例によりまして、豫備審査の間は定足数が足らないでも開いておるのでありすすから差支えないかと、こう考えますが、實はこの補正の特第九號案は、この會議が開かれる直前に御提案になつたのであります。從つてこれについては各委員の方々で御研究になりまする時間もないと考えまするし、それから更に昭和二十二年度の一般會計の補正豫算それから更に特第十號の特別會計の補正豫算が出ることになつておりますので、明後日の午後二時から豫算委員會を開くことにいたしまして、本日は石坂さんの御提案通り、これを本日はこの程度で一打切りまして、そうして御研究を願つて置いたらばどうかと考えますが、如何でございましようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(櫻内辰郎君) それではそういたします。本日はこれにて散會いたします。 午後三時二分散會 出席者は左の通り。 委員長 櫻内 辰郎君 理事 木村禧八郎君 西川 昌夫君 西郷吉之助君 中西 功君 委員 木下 源吾君 中村 正雄君 波多野 鼎君 石坂 豊一君 小野 光洋君 左藤 義詮君 寺尾 豊君 伊東 隆治君 大島 定吉君 木内 四郎君 小畑 哲夫君 鈴木 順一君 飯田精太郎君 岡部 常君 奥 むめお君 河野 正夫君 高田 寛君 服部 教一君 國務大臣 大 藏 大 臣 北村徳太郎君 政府委員 大藏事務官 (主計局次長) 河野 一之君 大藏事務官 (專賣局經理部 長) 原田 富一君