電気委員会 第2号
- 発言数
- 26 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1948/03/30
会議録
○委員長(佐々木良作君) 只今から委員会を開会いたします。本日は請願三件、陳情十件を審査いたしたいと存じます。尚時間がございましたら、電氣事業再編成問題について御懇談いたしたいと存じます。先ず第百四号、電力危機突破に関する請願を審査いたします。紹介議員より趣旨につき御説明願います。
○西川昌夫君 内容は説明するまでもなく、さまざまの個條を列挙してございますが、本請願は、去る一月十一日立川において電力危機突破都民大会が開かれました際に、私がその会長でございますところの多摩電力協議会が、その大体において全員一致の決議によりまして、各常任委員会及び各関係官廳に請願することとなりました結果、かかる内容のものとなつた次第であります。当時関係請願書には、殆んど三多摩全部の七十何万かの調印がなされまして、三多摩地方の電力危機を反映したわけであります。その内容といたしますところを簡單に申上げますと、 一、電源増強とこれが資材の優先的確保 二、発電所設備の賠償撤去延期懇請 三、家庭用薪炭の確保と薪炭統制機構の民主化 四、電力配分の合理化天下り式割当反対 となつております。よろしく御審議の程御願いいたします。
○委員長(佐々木良作君) 政府委員の御意見は如何でしようか。
○政府委員(玉置敬三君) 項目別にお答えいたしますと、 第一の電源増強と、これが資材の優先的確保につきましては、政府は電力の逼迫が、我が國産業の再建、民主化の安定に重大な影響のあることに鑑みまして、電源の増強に必要な資材資金の確保は優先的に努力し、割当中でありますが、尚今後は更に一歩進めて、新規電源の開発等によつて根本的解決を図る考えであります。 第二の発電所設備の賠償撤去延期懇請につきましては、賠償問題が最近非常に好轉しておりますことは、新聞等で明らかでございますが、尚今後共、この問題につきまして努力いたしたいと考えております。 第三に関しましては、私共の所管ではございませんので、これを略しまして第四につき御答えいたします。 昨年末の割当方式につきましては、我々も始めてでございましたため、不合理な面もあつたと存じますが、今年に入りましてから、できる限りの改訂を行なつて参りました。電力割当制の合理化につきましては、尚本制度実施後の状況を調査し、欠陷と認むるものがあれば逐次訂正する方針の下に、これを合理化することに努めるつもりでございます。
○委員長(佐々木良作君) 御質問はございませんか。御質問がなければ、本請願の処理について御意見はございませんか。この請願には大変結構なことが述べてありますし、請願者の署名も多かつたのでありますから、政府に送付して、これが対策を講じて頂くことにして御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐々木良作君) では、議院の会議に付し、内閣に送付するを要するものと決定いたします。 次に第二百四十八号、名港、名古屋両火力発電所用石炭獲得に関する請願を審査いたします。紹介議員の栗山君が本日欠席されてをりますので、專門調査員より御説明願います。
○專門調査員(林誠一君) 中部地方の主要な火力発電所として、名港、名古屋両火力発電所がございます。名港発電所は熱量六千カロリーで、標準認可出力は十三万六千キロワツトの能力があり、たとえ五千六百カロリーの石炭を使用しても、最大毎時八万キロワツトの発電が可能なのでありますが、石炭の質の低下と量の減少のために、僅かに二万五千キロワツトくらいの発電しかできない状態にありますにも拘わらず、更に石炭の入荷は減少に向つている状態であります。又名古屋発電所は手持石炭約二千トンを余すのみにて、請願書提出の数日後には、発電停止の止むなきを至らんとしてをり、入荷は二月上旬に割当量の八%の石炭が入つたのみで、発電停止の危機に迫られている窮状を述べ、少く共適正炭の発券通りの確保を懇請いたしてをるのであります。又署名は岐阜、愛知等近縣の産業團体、労働團体、事業者第九百四十二名の多数に上つております。
○委員長(佐々木良作君) 本請願につき電力局長の御意見を伺いたいと思ひます。
○政府委員(玉置敬三君) 全般的に申上げますと、火力用石炭は、昨年末までに食ひ込んでしまつた状況でありましたが、下期には五十万トン程度の増配をいたしたのであります。冬季渇水期用石炭の手当につきましては、石炭の増産と相俟つて最近非常に好轉してをりまして、一月から三月に至る期間におきましては、当初予定されました割当量六十七万トンは、百十八万トンに変更されております。ただ一、二月は北海道地区内の降雪による道内輸送の杜絶と、瀬戸内海の荒天によります九州炭の輸送困難とで、入手率は必ずしもよくなかつたのでありまして、特に名古屋、名港の両発電所は、その所在地の関係上より、この影響を端的に被つたのでございます。このため当局としては、二月中間以降、名古屋地区発電所に対しましては、関門間の貨車を約二十輛殖やします等、鉄道による。九州山元よりの直送とか、京浜向け氣船を名古屋向けに変更する外、ガス用炭の振替など、格別の措置を講じました結果、二月においては割当量二万トンの九〇%を確保することができまして、三月十五日までの三ケ月分の割当一万トンは、殆んどが完遂されておるのであります。從つて二月中旬以降、本地域は他地域に比べて極めて好成績を收めているのであります。
○委員長(佐々木良作君) 別に御質問はございませんか。又この処理についての御意見はございませんか。
○門屋盛一君 その後政府の措置によつて、危機も緩和されたこととは思いますが、請願者の員数も非常に多数であつて、國民の発電所に対する関心、殊に近縣民の関心に対して、政府に警告する建前からも、政府に送付するを要するものとしては……。
○委員長(佐々木良作君) 只今の門屋委員の御発言通り、議院の会議に付し、内閣に送付するを要するものとして御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐々木良作君) ではさよう決定いたします。 引続き陳情の審査に移ります。先ず第三十二号、電力危機突破に関する陳情につき、專門調査員より御説明願います。
○專門調査員(林誠一君) 強硬手段を実行して、刻下の電力危機を突破せられたいとの趣旨でありまして、その手段としては、便乘負荷の徹底的排除、電力資材の確保はもとより、晝間は工場へ、夜間は家庭へ、そして家庭は原則として一戸一燈の実現等を述べてあります。これによつて電力を生み出すための強制措置を取られたいとの陳情でございます。
○委員長(佐々木良作君) 政府の御意見をどうぞ……。
○政府委員(玉置敬三君) 電力危機の打開につきましては、昨年十一月の閣議決定に基きまして、電氣事業に対して優先的に資材、資金の確保を図りますと共に、故障発電所等の早急な整備復旧に努めました結果、ほぼその目的を達成することができました次第でありまして、この陳情に述べてあります対策につきましては、その措置を取つたのでございます。電力不足の根本的解決は、電源の開発に俟つ外はないのでありますから、政府としても経済安定本部の長期建設計余と睨み合せまして、目下具体案の作成中であり、今後は積極面につきまして十分努力いたしたいと考えております。
○委員長(佐々木良作君) 本陳情をここで採決いたしましても、時期後れの感がございますが、來年度は又再び問題になることであると考えますので、政府に送付することにいたしては如何でございましようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐々木良作君) では、本陳情は議院の会議に付し、内閣に送付するを要するものと決定いたします。 次いで第六十三号、農村電力調整に関する陳情を審査いたします。專門調査員より御説明願います。
○專門調査員(林誠一君) 茨城縣久慈郡内三十四ケ町村長の決議により、同町村会長よりの陳情でありまして、最近の電力事情悪化のため、停電が頻繁なることと、電力使用量の制限とによつて、目下供米の時期なるにも拘らず、脱穀調整ができず、このままに放置するときは供出が遅延するのみならず、延いては完遂不能者を出すに至るかも知れないとして、速かに電力量を緩和し、脱穀調整は勿論、精白等に支障のないように図られたいとの趣旨が述べてございます。
○委員長(佐々木良作君) 政府の御意見をお述べ下さい。
○政府委員(玉置敬三君) 陳情書中に、最近電力事情が悪化し、停電が頻りに行われると述べられてありますが、二月は停電状態は殆んどなく、三月初旬に至りまして、本州中央部の渇水率三五%という渇水のために、一時停電状態を見たのでありますが、その後は出水率が回復しました結果、今日まで停電措置を取つていないのであります。尚農林業に対しましては、去る三月十八日、総理廳、商工省告示第一号をもちまして、割当基準に関する告示を改正いたしました。これによりまして、農繁期等で、商工局長の指定した期間中は、灌漑、排水、脱穀調整等に対して、電力の増配をすることになりましたので、今後は豊水期における電力事情の好轉と相俟つて、供米等に支障を及ぼすようなことはないと存じております。
○飯田精太郎君 この事情もすでに時期後れであるように思いますが、農村の困つた事情を知らせ、且つ今後に資する意味で採決し、政府に送付しては如何かと考えますが……。
○委員長(佐々木良作君) 飯田委員の御発言通り、議院の会議に付し、内閣に送付するを要するものと決定して御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐々木良作君) 速記を止めて……。 〔速記中止〕
○委員長(佐々木良作君) 速記を始めて……。只今まで請願第三百二十七号、旧町営電氣事業の還元に関する請願、陳情第二号、電力増強に関する陳情、第十一号、只見川水系水力発電開発に関する陳情、第十九号、中小自家発電事業の開発に関する陳情、第百十一号、自家水力事業費國庫補助に関する陳情、第百十九号、富山縣の産業用電力確保に関する陳情、第百二十九号、電力危機突破に関する陳情、第百三十四号、電力配給事業の縣移管に関する陳情、第百八十三号、只見川水系水力発電開発に関する陳情について審査して頂きましたが、その殆んどが、目下審議中の電氣事業再編成問題に関連いたしておりまして、再編成問題については、政府においても電氣事業民主化委員会を組織して審議することにもなつております外、調査研究を要するものもございますので、これらは調査した上で、又再編成問題審議の際、一緒に更に檢討することといたしまして、ここでは一應留保という取扱いにして御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐々木良作君) では本日はこれを以つて散会いたします。 午後三時五十九分散会 出席者は左の通り。 委員長 佐々木良作君 理事 石川 一衞君 飯田精太郎君 委員 水橋 藤作君 西川 昌夫君 松嶋 喜作君 門屋 盛一君 大山 安君 岡本 愛祐君 加賀 操君 政府委員 商工事務官 (電力局長) 玉置 敬三君 專門調査委員 林 誠一君