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2回国会衆議院1948/06/25

本会議 第70号

発言数
67
登壇者
14
会派数
5
開催日
1948/06/25

会議録

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) これより会議を開きます。      ————◇—————

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) お諮りいたします。松永義雄君より両院法規委員辞任の申出があります。これを許可するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます、よつて許可するに決しました。      ————◇—————

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) つきましては、この際両院法規委員の補欠選挙を行います。

笹口晃日本社会党

○笹口晃君 両院法規委員の選挙は、その手続を省略して議長において指名せられんことを望みます。

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 笹口君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて議長は両院法規委員に笠原貞造君を指名いたします。(拍手)      ————◇—————

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 農林大臣より、捕鯨許可に関し報告のため発言を求められております。これを許します。農林大臣永江一夫君。     〔國務大臣永江一夫君登壇〕

永江一夫日本社会党農林大臣

○國務大臣(永江一夫君) 私は、このたび連合軍最高司令官から、わが國の第三次南氷洋捕鯨に対し、六月二十一日附をもつて、昨年同様二船隊の出漁を正式に許可せられましたことを、各位に御報告いたしまするとともに、本会議の席上を利用いたしまして、連合軍当局の格別なる御措置に対し厚く感謝の意を表したいと存じます。(拍手)  御承知のごとく南氷洋捕鯨出漁は、現在の食糧事情のもとにおきましては、ただに産業的に重要なる意義を有するに止まらず、終戰以來の閉されたるわが國國民経済の將來に一道の光明と希望とを與えるものであります。連合軍当局が、このたび第三次の出漁許可を與えられましたことは、ひとりわが國水産業の喜びであるばかりでなく、全國民のひとしく喜びとするところであります。  飜つて、終戰以來の南氷洋捕鯨出漁の状況を簡單に申し上ずますと、昭和二十一年ないし二十二年度漁期におきまする第一次出漁の成績は、母船二隻、沖積船及び捕鯨船等十九隻、その捕獲頭数は白長須換算で九百二十七頭、その生産総額は、鯨油約一二千トン、鯨肉等約二万二千トン、合計三万四千トンでありました。昭和二十二年ないし二十三年度漁期におきまする第二次出漁の成績は、母船二隻、沖積船及び捕鯨船等二十五隻、その捕獲頭数は白長須換算で千十四頭、その生産総額は、鯨油約一万七千八百トン、鯨肉等約二万七千トン、合計約四万五千トンであります。  かくのごとく從來の出漁実績は、回を重ぬるごとに漸次改善せられまして、きわめて優秀なる成績を示しつつあるのでありますが、しかしながら、これをもつて未だ必ずしも完全なるものとは言い得ないのであります。私どもは、來るべき漁期におきましては、さらに從來の実績に鑑み、一層の改善くふうをこらし、事情の許す限り最も優秀なる人的、物的設備能力を動員いたしまして出漁計画の万全を期し、かつ操業にあたりましては、国際捕鯨協定を遵守するはもちろん、鯨体の完全利用または製品の品質向上の点等において、先進捕鯨國よりもさらに優秀なる成績をあげるよう最善の努力をいたさねばならぬのでありまして、これこそ、とりもなおさず連合軍当局の好意に報い、他方全國民の期待にこたえる唯一の途であると存じます。  ここに第三次出漁許可の朗報を全國民とともに喜びますとともに、この際われわれの負うべき責務の重要性につき覚悟を新たにし、関係者各位に対しては一層の努力を切望し、相ともに協力いたしまして、來るべき漁期においては出漁の完遂に万全を期したいと存じます。謹んで報告いたします。(拍手)

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) この際、このまま暫時休憩いたします。    牛後四時三十四分休憩      ————◇—————    牛後四時三十七分開議

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 休憩前に引続き会議を開きます。      ————◇—————   簡易生命保險並びに郵便年金積立金運用に関する緊急質問(椎熊三郎君提出)

笹口晃日本社会党

○笹口晃君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわちこの際、椎熊三郎君提出、簡易生命保險並びに郵便年金積立金運用に関する緊急質問、神田博君提出、石炭増産に関する緊急質問を逐次許可せられんことを望みます。

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 笹口君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。簡易生命保險並びに郵便年金積立金運用に関する緊急質問を許可いたします。椎熊三郎君。     〔椎熊三郎君登壇〕

椎熊三郎民主党

○椎熊三郎君 ただいま議題に供せられましたる……     〔発言する者多し〕

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 静粛に願います。——静粛に願います。

椎熊三郎民主党

○椎熊三郎君(続) 簡易生命保險並びに郵便年金積立金運用に関する質問をいたします。  第一に、簡易生命保險並びに郵便年金事業は、創始以來三十有余年の歴史をもつております。現在その契約件数は八千二百万件に及んでおるのであります。保險金額に至りましては四百億円を突破しておる現状でございます。本國営任意保險事業がいかに大衆の生活の安定、福祉増進に寄與しつつあるかは、この事実をもつて明らかに証明せられます。しかも、零細なる保險料による最低限度の保險の保險利益を庶民大衆に普及せんとする簡易保險及び郵便年金事業は、戰後困難なる経済事情下において、よく國民大衆の生活及びその欲求に合致し、日本再建途上重大なる貢献をなすものであることは疑いないところであります。(拍手)しかるに本保險事業は、厚生年金保險または各種健康保險等社会保險と類を異にいたしまして、事業創始以來終始一貫、独立採算制をもつて経営してまいつております。かつ國家独立事業たりし特権は今日すでに除かれまして、民間保險事業と同様、單独企業体といたしまして運営せられることは、御承知通りでございます。はたして政府は、民営企業のごとく活発なる創意と自由なる努力とを発揮して健全急速なる事業の発展を招來せしめ得るごとく本事業を運営しつつありや否や。殊にインフレーション進行下におきまして、はたして独立採算制を保持しつり、かつ事業の普及向上を所期し得るや否や。今もし本國営保險にして経宮破綻を招來し、國民大衆の零細なる蓄積を一片のほごに化することありとせば、それは國民大衆の生活に重大なる損失を與うるのみならず、國家の信用を崩壞せしめ、重大なる政治的混乱を惹起せしめるものであると思われます。(拍手)民間企業保險事業の信用並びに経営に対しましても、その及ぼすところの影響は甚大であります。まさに不測の衝撃または危險を及ぼすこととなることは明らかであります。逓信大臣は、はたして本事業経営の現状に対して、いかなる抱負経論をもたれるのであるか。將來の方針に対しても率直に御答弁を求める次第であります。  第二に、簡易生命保險及び郵便年金事業は、現在約九十七億円に上るところの責任準備金をもつておるのであります。本責任準備金は、事業創設当時、國会において、その運営について嚴格なる條件を附しました。かつ政府は、將來ともこの條件を嚴守することを声明しておるのであります。爾來公共の利益及び加入者の福祉増進に直接運用し來つた歴史をもつておるのであります。しかるにすでに國会委員会おいてたびたび議員より質問が行われたるごとく、現在本責任準備金の運用は、特殊事情によりほとんど停止せられておる事情であります。その特殊事情とは何か。戰争中における政府資金融通の一元化、戰後において関係方面の意図に基くところの施策でございます。政府は簡易生命保險及び郵便年金事業を、國営とはいえ、全然独立採算企業経営の方式により運営するごとく諸般の法令、制度を定めながら、しかも保險事業経営上根本的原則たる責任準備金の運用の途を閉鎖しておるまま、これを放置しておるがごときは、本事業の維持発展の重大性に鑑み、言語道断といわざるを得ないのである。なおまた簡易生命保險及び郵便年金の社会政策的使命の一つとして、巨大なる本責任準備金を公共の利益及び加入者の福祉増進に運用することこそ絶体に必要なのでございます。  今日、全逓信從業員組合の眞摯熱心なる要求が凝結いたしまして、本責任準備金の直接運用再開を求めてやまぬのは、事業の自主性の確立が從業員の勤労意欲高揚の根本義であることを物語るものであることも、看過すべからざる事実でございます。政府は、本年一月、全逓信從業員組合の提訴に対する中央労働委員会の裁定について、本責任準備金直接運用再開に関し善処する旨を公約しているのであります。しかるにもかかわらず、その後何らこの問題に対して特例の措置を講じておりません。傳うるところによれば、政府部内の一部にこれを阻止する動きがあるやに聞くが、はたしてしかりとせば、かかる所論は簡易生命保險及び郵便年金事業を政府みずからの手によつて破壊せしめんとするがごとき、奇怪なる動向と申さねばなりません。いわんや、特殊事情により本運用が停止している現在、政府部内に対立確執の議論がありとせば、その筋の了解を得るなどということは不可能なのであります。政府は、簡易生命保險及び郵便年金事業の本質とその重要性に鑑み、本事業をして独立採算制下、本來の使命たる國民生活安定、公共利益増進を全うせしむるため、責任準備金を直接事業当局をして運用せしむるがごとく、一体となつて即刻努力するの用意ありや否や。逓信大臣、大蔵大臣の明確なる答弁を求めます。(拍手)  なお、簡易生命保險及び郵便年金責任準備金の運用実績は、九十七億円中六十億円、すなわち六〇%の部分が今日預金部預金となつていることは、特殊事情下やむを得ざる変態現象ではありますが、残余の三十七億円中十五億円が地方團体公共貸付に充当せられていることは、その十五億円が戰前の平價においてなされているものであることを顧みるとき、本事業責任準備金の運用が、いかに忠実に資金還元の原則に從つてて地方公共の利益増進のために運用されていたかを表明するとともに、本責任準備金が地方財政金融上きわめて重大なる地位を占めておるものであることは明らかでございます。今日地方財政窮乏の折柄、これを担当せられている野溝國務大臣におかれましては、この件に関し、いかなるお考えをもつておられますか、明確にしていただきたい。(拍手)  今日、きわめて窮迫せる地方財政金融事情に直面し、全國の地方公共團体は澎湃として本責任準備金運用再開を要望しております。昨年以來、全國の市町村会において数回にわたつて決議をなし、議会、政府あるいは関係方面にそれぞれ陳情をし、熱心なる要望をもつて、旧來のごとくこの準備金の一元化、すなわち逓信省に移管することを熱求してやまない状態は、諸君御承知の通り、しかも第二回國会開会以來、各議員の手もとには全國の地方公共團体より多数の陳情書が参つております。現に本國会の財政金融委員会並びに通信委員会等には、多数の陳情、請願等が参つておりまして、先般、ちようど一週間前ではあるが、通信委員会におきましては、この請願を調査研究の上、満場一致をもつて採択しておるのであります。かくのごとく目前焦眉の急に迫つておる地方財政上の問題並びに保險事業本來の運営のために、何とかして一刻も早く、この事業創設当時の趣旨に鑑みて、これはどうしても逓信省に移管してもらうことに賛成していただかなければなりません。  去年、私逓信省に関係しておりました当時、私ども熱心に大蔵当局と相談いたしまして、関係方面におかれましても、大蔵当局と逓信省の当局とを招致して相談をなされたことがございます。最後の段階に至りましては、大藏省当局も事務当局も一應これに賛成するという段階にまで達しました。殊に本年一月にはいりまして、前大藏大臣栗栖さんは、私との間に直接交渉を重ねまして、何とかして希望のごとく善処する。自分の在任中に解決したいという言質を私に與えております。たまたま不幸にして政変に遇いまして、そのことが一頓挫を來しておるのでございます。新北村大藏大臣におかれましては、從前通りの大藏大臣の方針を踏襲せられて、この要望を容れられんことを切に私は希望いたします。(拍手)  最後に私は、これは特に総理大臣の御出席がございまするから、総理大臣に御言明をしていただきたい。それは、從來國会に対する陳情、請願等は、いかに國会がこれ採択いたしましても、一たびこれを政府に移牒するとき、官僚はまつたく面從腹背で、その請願、陳情などというものは一片のほごにすぎない。形式的の処理にすぎない。諸君、新憲法下における今日の新國会は、しかく不見識なものではない。(拍手)國家最高の機関たる國会において審査し採択したるこれらの陳情あるいは請願のごとき、一たび採択せられて政府に移牒せらるるとき、政府当路者は官僚を鞭撻督励して、人民の熱心なるこの声を具体的に政治施策の上に実現することこそ、ほんとうに今日の新時代の政府でなければならない。(拍手)よつて、國家最高の機関たる今日以後の國会の請願、陳情は、もとより審査は愼重にしなければなりませんが、一たび採択せもれたるものには國家最高の権力が裏づけられておるということを政府は忘れてはならぬと思う。この点において内閣総理大臣は、新憲法下、新國会のもとに行われるところの陳情、請願の採択に対し、いかなる御所見を有せらるるを、この席上において明らかにせられんことを望みます。  以上私は、簡易生命保險及び郵便年金積立金の運用に関して御答弁を求めます。     〔「休憩々々」と呼び、その他発言する者多し〕

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) この際一分間休憩いたします。     午後四時五十五分休憩      ————◇—————     午後四時五十六分開議

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 休憩前に引続き会議を開きます。逓信大臣冨吉榮二君。     〔國務大臣冨吉榮二君登壇〕

冨吉榮二日本社会党商工政務次官

○國務大臣(冨吉榮二君) 椎熊君のお尋ねにたいしましてお答えいたします。インフレーシヨンの激化のもとにおきまして、生命保險の事業は一般的に申しまして、きわめて抵抗力が弱いのでございまして、その受ける影響も甚大でございます。殊に簡易生命保險のごとき、小口の保險契約でございますし、さらには募集制度というむののもとに成り立つております事業におきましては、その影響がきわめて甚大であります。從いまして、この会計におきましても、きわめて困難な状態であることは、椎熊君お述べの通りでございます。從いまして私どもは、これに対しましては経営の合理化をいたしまして、できるだけ経費の節約をはかり、能率の増進を期待しつつ、新規契約の大量募集によりましてこの保險の目的を貫徹すると同時に、この保險会計を確立したいと、このように考えております。  次に、保險事業におけるいわゆる簡易保險金並びに郵便年金積立金の逓信省の一元的運営を御希望になりました御見解に対しましては、まつたく同感でございます。この私どもの理由といたします点は、お述べになつたことによつて十分でございますが、まず経営と資産運用とは同一でなければ、ほんとうに保險の円滑なる遂行ができないと考えるのでございます。さらには、加入者大衆の福祉を増進するというのがこの事業の眼目でございます。その点からいたしましても、さらにはまた現在の危機に瀕します通信会計を健全ならしむるという点からいたしましても、また從業員の勤労意欲を高揚するという点からいたしましても、すでにお述べになりましたことく、全逓信從業員組合におきましても熱心にこのことを要求して、お述べの通り中央労働委員会に提訴し、中央労働委員会においてもお認めになつておる次第でございます。さらに公共團体の御協力なくしては、この事業の完全なる遂行は期しがたいのでございまして、ぜひともわれわれは、逓信省一本の姿においてこの運用を期したいと考えておるのでございます。  かかる見地からいたしまして、わが國の簡易生命保險は世界に例を見ない発展を示してきたのでございますがかの戰爭中におきまして、いわゆる金融の一元的統制のもとにおきまして、すべての資金が大藏省の預金部に集中、プールされました折柄におきましても、この簡易生命保險金と郵便年金の積立金だけは、これをそのままにしてあつたという実情からして、いかにこの一元的運営が必要であるかを実証し得ると思うのでございます。その他地方財政の問題は野溝國務相の所管でございますが、これらの問題とも相まちまして、今お述べのような趣旨に対しまして全幅の賛意を表しまするとともに、私どもは極力大藏省とも御相談申し上げ、関係方面とも交渉を現在続けているのでございまして、この間におきましては、この席上その成行きについては今日まだ発表する機会に至つておりませんが、熱心なる努力を続けておりますことを御了承願いまして、私の答弁といたす次第であります。(拍手)     〔國務大臣北村徳太郎君登壇〕

北村徳太郎民主党大蔵大臣

○國務大臣(北村徳太郎君) 椎熊君の緊急御質問にお答え申し上げたいと思います。簡易生命保險並びに郵便年金が日本の財政並びに金融等の上にもつ重要性は、椎熊君のお述べになりました通りでありまして、殊に昨年度のごとき、財政支出が非常に厖大でありましたけれども、保險並びに貯金等を通じてその六〇%を還元し得て、インフレーシヨン下にあつて非常に大きな貢献をしたということは、これは実は感謝すべき事実であると思うのであります。特に郵便年金並びに簡易保險が、その零細性において、從つて社会政策的意義において、またきわめて重大であるということも、十分に私どもは感得いたしておるのであります。ただ問題は、これを資金的にどう処理することがよいかということに相なるのでありまして、國家財政に基く資金計画並びに資金の配分を一体どこでやるかというような問題が、今日まで問題として残されておつたのでございます。しかしながら、これがいずれの所管でありましようとも、根本方針として、かような零細な、各地方から吸収し得た國民所得は元に還元する、公共の福祉のために還元するという建前には変りはないのでありまして、今日まで地方財政のために、ほとんど地方に還元いたしておる。これは椎熊君のお述べになりました通りであります。また、ただいま逓信大臣よりお話がございましたが、われわれまだ熱烈なる御希望に應ずるために関係方面と折衝いたしておることも事実でございまして、その了解を得ますならば、さような方向にもつていきたい、かように考えている点をお答え申し上げておきます。(拍手)     〔國務大臣野溝勝君登壇〕

野溝勝日本社会党地方財政委員会委員長

○國務大臣(野溝勝君) ただいま椎熊君よりの御質問の点に対して簡單にお答えいたします。地方の財政は、御指摘になりました通り非常に困つておるのでございまして、特に中央よりの資金の融通斡旋も微力であります。なおかつ起債は、市中銀行よりは困難であります。特にただいま御指摘になりました郵便年金並びに簡易生命保險金等々は、地方の公共團体の斡旋援助が相当大きいのでございます。よつて、かかる公共事業並びに公共團体に融通されるという御趣意につきましては、まことに同感でございまして、われわれは、その趣旨には絶対敬意と賛成をいたすものでございます。(拍手)     〔國務大臣芦田均君登壇〕

芦田均民主党内閣総理大臣・外務大臣

○國務大臣(芦田均君) 椎熊君にお答えいたします。簡易保險並びに郵便年金積立問題に関連して、多数の陳情及び請願が國会に提出されております。政府は、この國民大衆の要望並びに國会の多数の意向を十分章重いたしまして、善処する決心であります。(拍手)     〔椎熊三郎君登壇〕

椎熊三郎民主党

○椎熊三郎君 逓信大臣の御答弁には私も満足するものでありますが、ここにもう一つ逓信大臣に聽いておきたことは、この事業の発展のために、われわれは簡易生命保險の契約金額を向上させたい、少くとも民間保險事業に影響のない程度、三万円程度ぐらいや契約高を高めていきたいという計画であつたのですが、それは大蔵当局との折衝の結果、民間保險事業に影響してもいかぬだろうということで、妥協してつ二万五千円になつておる。その後民間の保險会社では、ほとんど今日五万円以下の生命保險は相手にしないという状況である。よつて三万円ぐらいにしても、今日の状況では、民間保險事業には全然影響がないと思う。そこで、この事業の発展のために、逓信大臣は近き將來において三万円程度に上昇させる希望をもつておるかどうかを承りたい。それが一つ。  大藏大臣には、ただいまの御答弁、まことにあなたの御決意を聽いて私は満足に思いますが、おそらく大臣としてはそう思うだらうが、私の問いたどのは、そうではない。大藏大臣は、栗栖さんのときも賛成、あなたも賛成のような御意向だが、大藏事務当局は何かしら同意しないような事情にありまして、今日まで解決しておらぬ。関係方面のことを言われますが、関係方面は、國内政府が一体となれば、さしたる問題ではないということを私どもはかつて聞いておる。今日の実情はどうかわからぬ。そこで、あなたの御決意はよいが、あなたの下僚を鞭撻されまして、政府一体の御意見に統一せられんことを私は希望するのであります。     〔國務大臣冨吉榮二君登壇〕

冨吉榮二日本社会党商工政務次官

○國務大臣(冨吉榮二君) 重ねての御質問にお答えいたします。現在限度は二万五千円と相なつておりますが、通貨價値からいたしましても、経営の実情から申しましても、これでは低過ぎると考えております。近い機会において國会の御承認等を得まして、もつと高く三万円以うに引上げたい熱心な希望をもつておるものであります。(拍手)      ————◇—————   石炭増産に関する緊急質問(神田博君提出)

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 石炭増産に関する緊急質問を許可いたします。神田博君。     〔神田博君登壇〕

神田博民主自由党

○神田博君 第一國会において、片山内閣が命がけで通過せしめたところの、いわゆる石炭國管法施行後の状況並びに今後の政府の出炭対策についてお伺いいたしたいのでありますが、その前に、去る十八日の福岡縣下勝田炭鉱の爆発事件についてお伺いいたしたいと存じます。  都下大小新聞紙上に掲載せられました記事の一つを参考にいたしたいと思います。「死者五十六名 勝田炭鉱爆発〔福岡発〕十八日午前四時ごろ、福岡縣糟屋郡宇美町三菱勝田炭鉱縦坑で作業中、坑内ガスの爆発を起した、爆発当時入坑者は六十九名で、午後七時現在死者五十六名、重傷者三名、軽傷者七名、計六十六名を搬出した、なお一名は無事で、坑内に残つた二名は生死不明、すでに死亡は確実と見られている、原因は自然爆発と見られている」、かような、わずかに百五十字内外の記事でありますので、その原因並びに被害の詳細な事情はわからないのであります。本年度三千六百万トン出炭の貴い犠牲となられました諸君に対しまして、はるかに弔慰とお見舞を申し上げたいのであります。殊に遺族の方々、関係者の方々には、深甚なるおくやみ並びに御同情を申し上げる次第でございます。今回の勝田炭鉱爆発のごときは、稀有の大災害と申さなければならないと存じます。遠方のゆえもありましようが、ただいま読み上げました十九日の新聞紙上に、わずか百五十字内外の記事で報道されておるのでありまして、その詳細を知ることのできないのは遺憾でありまするが、二十三日に至りまして、ようやくその原因の一つが発表されております。「房風機停止で大事に勝田炭鉱爆発原因〔福岡発〕勝田炭鉱爆発事件の原因については、二十二日会社側、労組、職組の代表者で調査会を開き協議の結果、意見一致し、三者の名で次の通り原因推定を発表した」、推定であります。「深部二号ダンダラ拂い座昇延詰附近のハツパ母線に火源を発し、局部扇風機の停止により滯留せるガスに延燒、引続き昇中央附近において爆発に轉ぜるものと推定される、なお細部調査中である」という記事であります。ごく簡單な記事であります。しかるに、文士太宰君のあの情死につきましては、連日数千字を割愛されておるようであります。  わが國経済の再建は石炭の増産より始まると言つても過言ではないと存じます。かくのごとき重大なる事件につきまして、関係官廳は十分情報を集め、逐次発表せられましたならば、一般國民の深き理解と同情を得まして、これら貴い犠牲者の霊も慰められ、かつ関係者も激励を受けるのでありまして、石炭増産上相当の効果をあげると考えられるのであります。さように考えますると、今回の事件にあたりまして、政府と報道機関との連絡がきわめて不十分であつたと言わなければなりませんので、この点はなはだ遺憾に存ずるのでございます。政府におかれましては、これらの原因を十分調査せられるとともに、再びかかる災害の起らざるよう最善の措置を講ぜられるとともに、政府の責任において、炭鉱関係方面はもちろん、一般國民に対しましても十分納得のいくような、解決の方途をとられ、出炭計画完遂に支障なからしめるよう措置されたいと念願するのであります。  この機会に、炭砿保安衞生の問題でありまするが、炭鉱保安の主管問題が論議されておりまして、殊に昨年から懸案になつておるようでありまするが、未だこの主管問題が未解決のままに推移されておるということは、きわめて遺憾のことと考えるのであります。これにつきまして、商工省で所管当れるのか、労働省で所管されるのか、はつきりした総理大臣の御答弁を要求いたします。  そこで、本年度三千六百万トンの生産目標達成でありまするが、このことは、わが國経済再建のための至上命令たることは、あらためて説くまでもないのであります。しかるに、その実績はいかがでありますか。四、五両月の合計成績を見ますと、計画量が五百七十二万四千トンに対しまして、実績が五百二十万八千トン、遂行率は九割九厘、生産不足量が五十一万六千トンという数字に相なつております。北海のごときは、この遂行率が七六%という、きわめて不成績な現況であります。最重要基礎物資である石炭増産のために、政府は久しきにわたりまして、他産業や一般國民の甚大なる犠牲において集中生産政策を強行しておつたのでありまするが、との不成績に関しまして、いかに感じておられるかということであります。また、この不成績はいかなる原因によつておるのにあるか。しかして、これに対していかなる善後策を講ぜんとするものであるか。これらに関しまして、以下若干の質問をいたしまして、政府の所信を伺いたいのであります。第一は、三千六百万トン計画の達成についてであります。ただい述べましたように、四、五両月は生産すこぶる不振であります。本年度全体といたしまして、三千六百万トンを必ず生産し得るや否や。生産し得るとするならば、今後の生産計画はどういうふうになつておるのか。すなわち四、五両月の不振によりまして、すでに崩壞せるところの当初の生産計画を、地域的、また時期的に、いかにこれを修正するお考えであるか。  殊に輸送の問題でありまするが、当初三千六百万トン計画の際においても相当の困難を予想せられておつたのであります。石炭一トンが工業方面に配炭されましたならば、約三トンの原料または製品となるということは、産業をする者の一般の常識であります。しからば、六百万トンは——昨年は三千万トンでありますから、三千六百万トンになりますれば六百万トンの増産でありまするがその四倍、二千四百万トンの生産増加となつで現われる。しかるに、鉄道の輸送力はどういうふうになつておるか。これを調べてみまするに、本年は一億三千万トンの輸送計画であるようでありますが、これも月九百二、三十万トン、しかも二十二年度四。四半期と変らない現況であります。船舶輸送において大きな輸送を望めない現今におきまして、かくのごとき状況においては、出炭計画が進むといたしましても、輸送難という問題を運輸大臣はいかに消化していくというのであるか。私ども、この点非常に憂慮にたえないのであります。  殊に、昨年政府が発表いたしました経済白書におきましても、石炭三千万トン計画は、輸送の面において重大なる支障を生ずる。すなわち、三千万トン鹸送後に來るところの関連産業の活動によりまして、その方面の物資輸送も支障を生ずるということを、昨年の経済白書に述べておられる。三千万トン生産が行われても、その石炭の輸送に伴つて、関連産業の生産増加に伴うところの輸送をいかに消化するかということは、きわめて重大な問題であるということを、政府みずから述べられて、これを認めておる。それを、本年度において六百万トンを増加しよう——増加いたしましたならば、ただいま述べましたような二千四百万トンのこの石炭の面からだけでも、輸送の増加というものが伴つてまいるのでありまして、これらの点につきまして、私どもは非常に憂慮にたえない。殊に冬期を控えまして、北海道、内地との輸送関係におきましては、特にその問題を大きく考えなければならないのではないかと考えるのでありまして、本計画更正の結果、いわゆる時期的に、地域的にさらに加重されるということが問題になつてまいつておるのでございまして、われわれ大きな不安をもつのであります。これらの点につきまして、いかなる方策をお立てになろうとしておるのであろうか、伺いたいのであります。  四、五両月の計画遂行率を見まするに、九州地区のごときは約九八%の成績でありまするが、北海道地区は七七%に達しない。昨二十二年度の総合成績を見ますると、九州は約九九。九%で、ほとんど一〇〇%であります。山口地区が一〇二%、しかるに、北海道の二十二年年度総合計は九二・六%にすぎない状況であります。かくのごときは、要するに北海道に対するところの政府の認識不足に基く生産計画それ自体に無理があつたのか。また聞くところによれば、北海道の労働対策が十分でないということを聞いておる。それがこの無理を生じておるのが、その辺のところを、はつきり商工大臣から答弁していただきたいのであります。  第二に伺いたいことは、國管法の実施についてであります。四、五両月の減産については幾多の理由があるだろうと思います。しかしながら政府は、これらすべての場合を考慮して生産目標達成のため必要にして十分なる手段として國管法を実施されたのだろうと考えるのであります。昨年度においては、ほぼ生産計画を完遂したにもかかわらず、國管法の実施期にはいりまして俄然生産が停滯してまいつた。四、五両月とも、昨年十二月以降本年度末、いわゆる十二月、一月、二月、三月、この四箇月のいずれの月に比べても、しかも大幅の生産減退に陷つておる実情であります。國管法施行後の実情であります。事実を申しておるのであります。組閣に際し若干の政治空白を生じた、その他いろいろ原因があるというでありましようが、私をして言わしむるならば、國管法の実施準備が遅れて、当然数箇月この実施を延期すべきはずであつた。しかるに、これを予定通り強行された。渡す方では予定通り切り離したけれども、受入態勢が整つていなかつた。そこで、この間空白を生じて減産になつておるということが実情であると私は考えるのであります。  國管法の施行状況でありまするが、これを調べてまいりますると、中央機構につきましては、いわゆる中央炭鉱管理委員会が、ようやく五月の十三日において第一回の会合を開いた。しかも、今日に至るもなお全委員の発令を見ておらぬということを聞いております。指定炭鉱の問題も最終決定を見ていない。從つて、炭鉱管理者の選定も、生産協議会の発足も、他日を期しておるどいうことを聞いておるのであります。地方機構を考えてみましても、石炭局の人事がいまだ全面的決定を見ていない。新廳舎はようやく今年度の本予算に計上されておるけれども、これを実施されましても、局員の宿舎については、各局とも取得が容易ならぬ実情とわれわれ伺つております。かくしては、局員が赴任いたしまして、後顧の憂えなく執務に邁進することができるかどうか。殊に地方炭鉱管理委員会のごときは、未だ決定を見ていないということを聞いておるのであります。これら國管法の実施準備が整つておらない。しかるに、これをあえて発足せしめたところの責任と善後措置ということを、いかに商工大臣はお考えになつておられるか、率直にお答え願いたいのであります。  なお、非指定炭鉱の出炭について伺いたいのでありまするが、國管法実施にあたりまして、いくつかの炭鉱が指定せられ、その出炭量は三千六百万トンの幾割に当つて滴るのか。先般新聞紙上によりますると、指定炭鉱は総数四十二鉱、その計画出炭量は全体の五四%に上るというふうに出ておるようであります。これら指定炭鉱以外のものに対しては、しからば資材・資金等に関して、政府はどういうふうに考えておられるのか。一應のめんどうを見るという建前かもしれませんが、指定炭鉱のように非指定炭鉱のめんどうを見られるかどうか。おそらく鑑定炭鉱に勢力を集中して、非指定炭鉱については、その全面的な支援ができないのではないかと思うのであります。そういうことになりますると、五四%の炭鉱については助力ができるのでありまするが、残りの四六%の出炭量をもつておる鉱区につきましては、いわゆる指定炭鉱偏重の犠牲になるおそれはないか。現に、これは精神的にも関係者の増産意欲を阻害される結果になりまして、この方面からも三千六百万トン計画の目標達成が崩壞するおそれはないかということであります。  第三にお伺いいたしたいのは、炭鉱経営の合理化の点であります。炭價と生産原價とが著しく均衡を失しているということは事実であります。炭鉱は増産をすればするだけ欠損が増加するという実情でありまして、その赤字は、すでに二百億に達すると称されておるのであります。從つて、主要機材の購入とか賃金の支拂いに事欠く事態があつた。殊に労務者に割当てられたところの生活必需物資が、販賣店に到着しておりながら、資金難のために受入れられないことが一再でなかつた、ということも聞くのであります。かようなことでは、いわゆる増産意欲の高揚などはとうてい期待すべくもないと思うのであります。  これが対策といたしまして、適正炭價の決定と、赤字補償の解決という、二つの問題があるわけであります。政府は、先日新炭價を発表せられたようでありまするが、これもはたして妥当の價格であるかどうかについては疑わしい。殊に、過去の赤字については全然考慮されておらないということを承知いたしておるのであります。炭價がすでに適正でない。しかも、二百億の赤字がそのままに放置されておるというようなことでは、容易ならぬ問題であると思うのであります。殊にまた労務者の退職金についても、十分炭價に計上しておらないどいうことを聞いておるのであります。かようなことでは、労資双方の増産意欲を高揚するには技術の改善、保安の確保、その他経営全般の合理化、健全化をはからねばならない昨今におきまして、この際現状に即應したところの價格政策をもう一應再檢討する考えはないか、この点についてお伺いしたいのであります。さらに、新炭價決定の際にカロリー主義を採用することについて考慮されたかどうかという点であります。たとえば、四千カロリー以下の石炭についてはなお増炭を要求しておるかどうかということを、はつきり知りたいのであります。  第四は、石炭品位の向上と配炭の適正化の問題であります。炭鉱の現状をもつてしましては、本年度の三千六百万トンの目標達成は容易でないのであります。しかも、これを強行いたしまするならば、数量に追われて品質の低下を招くおそれ十分にあるのであります。かくては、現在すでに需要者側におきまして深刻に叫ばれておるところのいわゆる品質低下の声をさらに深刻化するはもちろんでありますとともに、先ほど申し述べましたような貧弱な輸送力をして濫費する点も、またはなはだしいと言わなければならないのであります。すなわち、炭價の格差を明確にするとともに、選炭においても特別の奨励策を講ずべきであり、一方配炭の面におきましても、品位の向上に即應してその適正化をはかるため、いわゆる銘柄配炭を断行すべきものと思いますが、これに対する政府の考えはいかがであるか、伺いたいのであります。  第五は、亜炭の問題であります。わが國の燃料情勢、特に薪炭事情、電力、住宅及び風水害等の事情を総合的に檢討いたしまして、その因果関係を探究いたしまするならば、燃料が化学工業原料の分野におきましてはもとよりでありますが、ひいては治水の面におきましてもいかに重大であるか、この際特に亜炭がいかに重要な役割をもつておるかということがわかるのでありまして、亜炭産業の育成がいかに緊急を要するかという問題であります。しかるに政府は、亜炭の賦存状況、炭量の調査については、未だすこぶる遺憾の点が多いのであります。殊に停車場等におきまして、大量の亜炭が山積いたしまして、いたずらに風化されておるという現状であります。経営者が極度の資金難にあえぎつつつある現状において、亜炭に関する資源調査を促進いたしまして、優良亜炭の開発利用をはかるとともに、乾溜加工の指導奨励あるいは融資等を積極的に推進することにいたしまして、輸送力の負担軽減、熱効果の向上を期すべきものであると考えるのでありまするが、政府はこれらに対していかなる考えをおもちになつておるか、十分お伺いいたしたいと思ひます。  第六は、鉱業用地、殊に炭鉱労務者の住宅用地の確保に関する問題であります。炭鉱労務者の住宅の建設は、昨年一月以來政府の特別の措置によりまして実施されているのでありますが、これに伴う用地については、すでに昨年度の計画におきましても、まつたく行詰りの状態になつているのでありまして、今後増産のために幾多の新炭鉱を開発しなければならない実情にある際におきまして、鉱業用地の確保ということは、石炭増産上重要な先決問題と言わなければならないと思うのであります。これらは、要するに政府が農業生産と石炭生産とに関しまして総合的定見を欠いており、炭鉱用地設定に関する可否を、石炭の生産と関係のないところの農地委員会だけに裁決せしめているというのが今日の実情であります。炭鉱住宅の建設が石炭の増産上最も重要な事項であり、そういうことでありますので、責任者の届出制をとつておられまして、工事遅延の場合は罰則を適用するというような規定をされておりながら、実情は農地調整法に妨げられて、手の下しようもないということであります。たまたま農地調整法の除外を認められましても、離作料と申しますものを非常な高價に要求せられまして、結局賠償困難になつているという例もあるのであります。  かようなことを考えますと、この際農地関係の炭鉱敷地は、昭和二十三年度分といたしましても二百五十六万坪に上つているのであります。二十六年度までの四箇年計画分として、千三百五十六万坪に上つているのであります。二十三年度上半期分の敷地中にも、未決定のものが相当あるようであります。政府において、これが應急対策といたしまして速やかに善処せらるるとともに、やむを得ない場合におきましては、農地調整法の一部を改正いたしまして、石炭鉱業関係官廳並びに関係團体代表者を含む鉱業用地收用審査委員会というような制度を設けまして、農耕地の活用をはからなければならないと思うのでありますが、これらの点につきまして、商工大臣並びに農林大臣はいかなるお考えをもつているかということを、率直にお答え願いたいのであります。  以上大要述べました現状におきましては、臨時石炭鉱業管理法第一條に、「この法律は、産業の復興と経済の安定に至るまでの緊急措置として、政府において石炭鉱業を臨時に管理し、もつて政府、経営者及び從業者がその全力をあげて石炭の増産を達成することを目的とする。」とあつたのでありますが、これは第一國会当時非常な多くの論議がありました通り、この國管法を実施いたしましたならば必ず石炭は減産する、臨時石炭鉱業管理法は、増産法にあらずして石炭減産管理法であると言われた通り、まことに私どもは、当時の審議の状況を顧みまして、うたた感慨無量の感があるのであります。(拍手)所管各大臣のまじめな御答弁を要求いたしますとともに、答弁漏れ、あるいは納得のいかない点については、十分重ねて質問いたしたいと存じております。     〔國務大臣芦田均君登壇〕

芦田均民主党内閣総理大臣・外務大臣

○國務大臣(芦田均君) 神田君の第一のお尋ねは、炭鉱労務者の保健衛生に関する仕事を商工省が管掌するのか、厚生省が所轄しておるのかという点でありました。この問題は、前内閣の当時、閣議の決定によりまして、便宜商工省において、もつぱらこれを取扱うことに決定いたしたのであります。  神田君は、石炭増産の目標達成には、まだずいぶん開きがある、前途これはどうなるのかという、いろいろ数字をあげての御質問でありました。御承知の通りに、四月から五月にかけて出炭率が下つたのは、主として北海道における賃金協定に関する爭議の影響を受けたのでありますが、争議は五月中旬に円満に解決いたしまして、六月初旬には、全國平均目標出炭率の九六%に達しております。六月中旬にはいりまして、さらに成績が上昇いたしまして、地区によつては一〇〇%を突破した所が相当に増加いたしておる次第でございまして、今後この情勢をもつて推移するならば、本年度三千六百万トンの出炭目標は完全に達成し得るものと考えている次第であります。(拍手)     〔國務大臣水谷長三郎君登壇〕

水谷長三郎日本社会党商工大臣

○國務大臣(水谷長三郎君) 神田君の御質問にお答えいたします。  最初にお尋ねいたされました三菱勝田炭鉱におきまする災害事件は、まことに遺憾なことでございまして、商工大臣といたしましても非常に心を痛めておる次第でございます。商工省といたしましては、早速係官を派遣、調査いたしまして、ただいま判明したところによりますと、事故の原因は、昭和二十三年六月十八日午前八時四十分、前炭坑縦坑深部で、坑口より約二千メートルの地点におきまして、掘進の発破作業中ガス爆発を起したためと推定せられておるのであります。同所におきましては、通氣用の扇風機がたまたま停止いたしましたので、保安係員が事情調査のため現場を離れた留守中に発破作業を行つたために、爆発事故が起つたのではないかと想像せられるのでございます。死傷者その他の数は、神田君の御指摘の通りでございます。事故発生直後、炭鉱はただちに救出作業に着手いたしまして、死体の收容及び負傷者の救助を翌日午前五時までに完了いたした次第であります。同炭鉱は、日産六百トンの原料炭を産出する炭鉱でございまして、労務者三千人余りを有する糟屋炭田中の優秀炭鉱であります。今回の事故は終戰以來最大の災害でありまして、多数の犠牲者を出したことは、まことに遺憾に存ずる次第でございます。一昨二十三日合同葬儀が行われまして、これら石炭増産の第一線に敢鬪し、遂に一身を捧げられました各位に対しましては、私どもは衷心より哀悼の誠を表しだいと思う次第でございます。(拍手)今後さらに災害の原因につきましては十分探究いたしまして、かかる災害の再び起らないことを期し、万全の措置を講じたいと思う次第であります。  第二点は、三千六百万トン生産の確保でございますが、仰せの通り四月並びに五月は、以前より期待されましたところの炭價決定がずれまして、それと表裏一体をなすところの労働不安のために生産が低迷いたしまして、約一割の減産を示したことは、まことに遺憾に存じますが、六月になりましてから生産産は回復いたしまして、七旬は九六・二%、中旬は九九・五%となり、しかも、從來最も成績の悪かつた北海道が一躍一〇六・六%となりまして、將來に対し明るい希望をもつようになつた次第であります。おそらく現地からの報告によりますと、この月は、あるいは一〇〇%突破はできないかもしれませんが、七月、八月、九月には一〇〇%を相当上まわりまして、上期におきまして、四月、五月に失われた分量をばとりもどす目算を立てておるのであります。おそらく、適当の機会に國会が開けておりますならば、去年七月の石炭増産に対しまして國会が増産感謝の決議をされましたように、本年も必ず七月の石炭増産に対しては、國会に感謝の意を捧げてくださるものと確信して疑わないものであります。(拍手)  炭鉱経営の合理化でありますが、増炭の要諦といたしましては、炭鉱経営の合理化は不可欠の問題でございます。炭鉱從業員の増加制限の処置であるとか、あるいは施設の機械化、あるいは賃金に能率給を一部分採用すること、あるいは炭價の嚴重なる査定等によりまして、今後の炭鉱の経営の合理化をやつていきたいと思います。このたび決定いたしました炭價は、諸般の事情を参酌して決定いたしたものでございますがゆえに、われわれといたしましては、これを再検討する考えはもつておりません。  さらに品位の向上につつきましても、これは神田議員とまさに同意見でございまして、今回の炭價改正に当りましても、カロリーの値段の差を次第に拡大いたしまして、選炭の強化に資するように措置したいと思つております。從つて、今後高カロリーの石炭を増産することが必要でありますので、北海道の石炭の増産に十分の力を注ぎたいと思つている次第でございます。  さらに亜炭の問題に関しましては、これまた神田議員御指摘の通りでありまして、從つてわれわれといたしましては、七月一日からは、三千五百カロリーに達しないで、年二千トンに達しない鉱山の亜炭は、統制よりはずしたことは、御案内の通りでございます。從つて、統制に残りました亜炭に対しましては、石炭に準じて超重点施策を行うていきたい、このように考えている次第であります。     〔國務大臣岡田勢一君登壇〕

岡田勢一国民協同党運輸大臣

○國務大臣(岡田勢一君) 神田君にお答え申し上げます。現下の経済の現状に鑑みまして、石炭の輸送がきわめて重要でありますことは御指摘の通りでございます。政府はこれがために、いろいろの重要物資の中におきましても、石炭を最優先に輸送しておるのでございます。御指摘のように、本年度当初におきましては輸送成績が計画通りに達しなかつたのでありますが、これは先に総理並びに商工大臣がらお答えを申しましたように、四月は北海道の爭議等によりまして出炭が低下いたしておつたのでありまして、輸送といたしましては、四月は鉄道が八五%、海運が同じく八五%でございました。五月になりまして、これが上昇いたしまして、鉄道は九〇%、海運におきましては約一二〇%に上つております。さらに六月にはいりましてから、ますます順調に上昇いたしておりますので、ただいまの見込みでは、海陸を合算いたしまして約九六・七%の輸送ができるのではないかと存じております。鉄道と海運との輸送の割合は、計画では海上輸送が約二割三分ぐらいでありますが、海上輸送の能率が漸次上つてまいりつつありますので、今後さらに海上に轉移する方向に向けておるでありまして、年度内におきましては三千六百万トンの輸送を十分に完遂できる確信をもつておる次第であります。(拍手)     〔國務大臣永江一夫君登壇〕

永江一夫日本社会党農林大臣

○國務大臣(永江一夫君) 炭鉱住宅と農地の関係についてお尋ねがございましたが、政府におきましては、炭鉱住宅の重要性は十分にこれを認めておるのでありまして、そのために、その地方地方において紛爭が起きました場合には、できるだけ今申しました炭鉱住宅の重重性に副うように斡旋をいたしておるのでありまして、その宅地がたまたま農地であります場合には、農地変更の手続は、知事をしてその線に副うように許可せしめるように指導しておるのであります。その地域に小作のありまする場合には、小作の消滅につきましては、当該地区の農地委員会をして扱わしておるのでありますが、今申しましたように、でき得るだけ、炭鉱住宅の重要性に鑑みまして、これを実現するような方向に指導しておるのであります。     〔神田博君登壇〕

神田博民主自由党

○神田博君 主管大臣の御答弁が十分でありますれば、重ねてお伺いする必要はなかつたのでありますが、ただいま御答弁をお伺いしますると、商工大臣の御答弁中、私が伺つた分についてお答えがない。石炭品位の向上と配炭の適正化をはかりますために銘柄配炭をしないか、その点についてはお答えがなかつたようであります。銘柄配炭をした方が石炭の品位の向上の裏づけになつていくのではないか、しかもそれが増炭になるのではないか、銘柄配炭をすべきものであると思うが「政府はこれをどういうふうにお答えになつておるか、この点の御答弁がなかつたようであります。  それから、二百億に上ろうとするところの赤字をどうなさるのか、これらの点についても一向御答弁がなかつた。新物價体系、いわゆる今回の物で体系をあらためて再檢討する氣はないということでありましたが、それでありましても、過去の赤字をどうするということについての一つの答弁もないということは、あまりにも誠意がないのではないかと私は考える。  それから、四、五両月の石炭の減産は、特に北海道におけるどころの貸金協定ができなかつた、それが大部分であるということをお答えになつておられました。それも有力な減炭の原因であることについては、私も承知いたしております。しかしながら、減炭の理由はそれのみではなかつた。私が先ほどお尋ねしたような理由が大きな理由になつておつたはずであります。そこで、六月上旬が九六%で、中旬が九九・五%になつておるから、上半期については國会が感謝状を贈るような成績をあげるであろうというようなことを、手放しでお述べになつておることは、私ども非常に憂慮にたえないのであります。石炭三千六百万トン確保については、私ども非常な努力を要すべきことであると考えておる。これが計画目標達成はきわめて結構なことでありまして、どうしても完遂しなければならないことでありまするが、それを手放しで、國会が感謝の決議をするくらいになるであろう。これは余命いくぼくもないので、そういう手放しの御答弁をなすつてておられるのではないか。私はまじめに伺つておるのでありますのに、お答がどうも妙なふうに聞えてまいるのであります。國管法の実施自体が、これはよほどの決心がなければできないのでありまして((発言する者あり)まあ與党の諸君は國管法に賛成されておるから、痛いところを衝かれると苦しいので、ぎやあぎやあ言うのかもしれませんが、これは重大な問題である。(「ぎやあぎやあとは何だ」「まじめにやれ」と呼び、その他発言する者あり)重大な問題なので、私はまじめに聽いておる。  それから運輸大臣のお答えでありますが、運輸大臣は、石炭の三千六百万トン輸送については、鉄道においても船舶の方面においても十分手当をしておるという御答弁でありましたが、私はそれだけを伺つたのではないのであります。石炭の年産三千六百万トンを確保するということは、関連産業、すなわち日本の工業水準を高めようということでありまして、石炭三千六百万トン輸送を確保することによりまして、工業におきまして原料あるいは製品が莫大に上つてくるのであります。それらの関連産業の原料・製品の輸送計画が、すなわち石炭輸送計画を十分でないようにしてくるのではないか。石炭はただ輸送するために掘るのではないのでありまして、石炭を掘り、その石炭を輸送するということは、日本工業再建のために工業水準を高めようということでありますから、原料・製品が出まわつてくる、それらに対して十分なる、必要なるところの計画樹立がなされていないではないかということを聽いておるのでありまして、この対策をどうするかということを伺つておる。しかるに、石炭を送る計画は十分だというふうにお述べのようでありますが、この点につきまして、もつとしつかりした御答弁を願いたいのであります。     〔國務大臣水谷長三郎君登壇〕

水谷長三郎日本社会党商工大臣

○國務大臣(水谷長三郎君) 重ねての神田議員の御質問にお答えいたします。銘柄配炭はあなたのおつしやつたように、生産者たる炭鉱と消費者たる工場との間に責任をもち合うことになるのでありますが、今後こういう方向に向わしめたいという考えはもつております。しかし、まだ物が十分豊富にならない今日におきましては、その実施は非常にむずかといのでございまして、方向はそういう方向にもつていきますが、実施方法につきましては目下研究しておる次第でございます。  それからさらに四月、五月の減炭の原因でございますが、これは去年の國会審議のときにおきまして、当時の自由党の諸君がほとんど重点的に質問されたのは、生産増強のために炭價を早く改正せいということを言われたのであります。私はこの四月、五月の生産が伸びなかつた最大の、また唯一の原因といたしまして炭價のずれを申したに対して、去年あれほど炭價を強調されました神田君が、その炭價のずれを原因にされないということは、去年と今年は月とすつぽんほどの違いであることを、私は驚く次第であります。     〔國務大臣北村徳太郎君登壇〕

北村徳太郎民主党大蔵大臣

○國務大臣(北村徳太郎君) 神田君の御質問のうちで、赤字融資の件が出ましたので、その点についてお答え申したいと思います。赤字融資は、大体石炭関係において二百十億出ておるのでありますが、これは今回の炭價改正によつて大体埋められ、なお若干の旧債返還のものを織りこんでおりますので、さように相なると考えております。なお、四月以後價格改訂までの融資、それから旧來のものをどうするか。これは御指摘の通りまことに重大な問題でございまして、ただいま炭鉱融資委員会並びに復興金融委員会等において檢討いたしております。さよう御了承を願いたいと思います。     〔國務大臣岡田勢一君登壇〕

岡田勢一国民協同党運輸大臣

○國務大臣(岡田勢一君) 輸送がただいまの工業水準を高めるのに重要であるということは、神田君にお聽きしませんでも、私も認識をしておるところであります。そのためにする石炭を含めました全部の物資の輸送計画は、しばしば私が本議場におきまして御説明申し上げました通り、鉄道は一億三千万トンでございまして、海上輸送は、汽船が内國船で千二百九万五千トンの計画になつております。外航が二百七十万トンになつております。また機帆船が同じく三千二百四十万トンの計画になつておりまして、これらの計画輸送は、これまた年度内に完遂でき得る見透しで努力をいたしております。     〔神田博君登壇〕     〔発言する者多し〕

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 静粛に願います。

神田博民主自由党

○神田博君 ただいま商工大臣の答弁を拜聽いたしますと、私が問うておることに一向お答えにならぬで、去年の委員会の話がこうだということで、お茶を濁されておるようでありますが、私のお尋ねしたのは、前の分をよくお聽きになつておればおわかりになるはずだ。お聽きになつておらないで、官僚のつくつた答弁書を読んでおるから、わからぬのである。現に四月、五月の両月の出炭が計画目標より減産したということは、北海道におけるところの賃金協定が遅れたからという御答弁だつた。しからば、賃金協定は何のために遅れたかというと、それは炭價の決定が遅れたからだ。炭價の決定を遅らしておいて、鉱山の方で賃金協定ができなかつた。できなから、そこで労働者の生産意欲も低下し、経営者も元氣がなくなつて減産になつた。自分の責任であるということをお忘れにつなつて、炭價の決定については、去年は自由党があれほど言うたが、今年は言わぬじやないか。——自分の痛いところを人の前に隠しているようなかつこうなんだ。  炭價の決定のごときは、十分これは急いで、かつ公正にやらなければならぬ問題なんだ。しかるに、昨年以來いわゆる新物價体系をおつくりになつて、一つの物價を改めると他の物價も改めなければならない。そこで予算にも響き、いろいろ響くということで、炭價の決定をなされた。その炭價の決定が遅れたために、いわゆる賃金協定ができなくて減産になつた。そこで、今度は炭價の見透しがついたので、賃金協定ができたわけだ。そのために六月はちよつと出初めたから、三千六百万トンは大丈夫だと言う。これはとんでもない間違いですよ。でたらねを言うては困る。私はまじめにお聽きしておつた。商工大臣ともあらうものが、かかるふまじめな御答弁をなさるとは驚き入つた人物である。十分誠意ある御答弁を願いたいと思う。  また運輸大臣にいたしましても、工業水準を高めるためには輸送を十分にしなければならぬことは、神田君から聽かなくてもわかつている。——私はそんなことは申していません。一体よけいなことをおしやぺりになつておられて、問うたことにお答えになつておらぬ。よく質問者の質問の趣旨をお聽取り願つて、何も長く御答弁なすつつていただく必要はない、簡にして要を得た御答弁をなされば結構なんだ。今のは何か含むところあつてのお話だと思う。はなはだ不謹慎な御答弁だ。こういうことは、ひとつ愼しんでいただきたいと思う。三千六百万トンの石炭を確保するということは、工業水準を高めることであつて、今のような鉄道の輸送計画では、われわれは大きな不安をもつている。不安にあらずということを説いていただけばよろしいのであります。お述べになつたことによつては、一向その不安が解消されておりません。いわゆるあなた方の内閣は、ペーパー・プランだけお述べにもなつておつて、実施計画においては、いつも結果は赤字であります。もう少し御勉強なさつていただいて、まじめにお答え願いたいと思います。(拍手)     〔國務大臣水谷長三郎君登壇〕

水谷長三郎日本社会党商工大臣

○國務大臣(水谷長三郎君) 私の答弁がふまじめか、神田君の御質問がふまじめか、これは公平なる第三者にお任せいたします。  ただ申し上げておきますが、自由党内閣のときには石炭は二千二百万トンしか出なかつたということだけをお答えいたしておきます。(拍手)

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 運輸大臣の答弁はないそうであります。      ————◇—————  第一 内閣法の一部を改正する法律案、物價院法案及び総理府設置法案撤回の件

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) お諮りいたします。内閣法の一部を改正する法律案、物價院法案及び総理府設置法案、右三案は、去る二十二日内閣から撤回したいとの申出がありました。これを承諾するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつてこの撤回を承諾するに決しました。      ————◇—————  第二 行政事件訴訟特例法(内閣提出、参議院回付)

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 日程第二、行政事件訴訟特例法案の参議院回付案を議題といたします。

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 採決いたします。本案の参議院の修正に同意するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて参議院の修正に同意するに決しました。(拍手)      ————◇—————  第三 消防組織法の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院回付)

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 日程第三、消防組織法の一部を改正する法律案の参議院回付案を議題といたします。     —————————————

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 採決いたします。本案の参議院の修正に同意するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて参議院の修正に同意するに決しました。      ————◇—————  裁判官の報酬等に関する法律案(内閣提出、参議院送付)  檢察官の俸給等に関する法律案(内閣提出、参議院送付)

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) お諮りいたします。この際日程に追加して裁判官の報酬等に関する法律案の参議院回付案及び檢察官の俸給等に関する法律案の参議院回付案を議題となすに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて日程に追加して両回付案を議題といたします。     —————————————

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 両回付案を一括して採決いたします。再案の参議院の修正に同意するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて参議院の修正に同意するに決しました。      ————◇—————  第四 國家行政組織法案(内閣提出)

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 日程第四、國家行政組織法案を議題といたします。委員長の報告を求めます。決算委員長松原一彦君。     〔松原一彦君登壇〕

松原一彦国民協同党

○松原一彦君 國家行政組織法案に関する委員会の報告を申し上げます。     〔発言する者多く、議場騒然〕

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) あまり騒々しくてわかりません。靜粛に願います。

松原一彦国民協同党

○松原一彦君(続) 國家行政組織法案に関する決算委員会の審議経過と結果につき、これより報告いたします。  この法案は、さきに新憲法の制定に伴い暫定的に設けられましたる現行行政官廳法の失効に伴い、一つには國家行政事務の能率的遂行をはかり、二つにはあらゆる行政機関の設置に対する基準を定むる目的をもつて立案せられたものであつて、今後一切の行政組織はこの法案に準拠して運営されねばならぬ、まことに重大なる立法であります。委員会は、案の重大性に鑑みまして、特に日本現下の困難なる情勢から深く省察いたしましたる結果、第一、極力機構の簡素化をはかり、嚴に官僚的機構の厖大化を阻止すること、第二、縦と横とに通ずる行政組織の系統を明らかにし、行政運営の円滑を期すること、第三、努めて事務能率をあげて冗員を淘汰し、行政整理の実行に資し得るようにいたすこと、この三点を大体の審査眼目といたしまして審議を進めましたる結果、以下申し述べるごとき修正を加えざるを得なかつたのであります。  すなわち第一、総則第二條に「國の行政機関は内閣の統轄の下に行政機関相互の連絡を図り、すべて一体として行政機能を発揮するようにしなければならない。」という一項を加え、これは横の連絡を明示したのであります。  第二には、第三條によつて國の中央行政機関が府、省、委員会、院、廳の五本建になつていたものを、院と廳とには、これをわかたねばならぬ明確なる理由が認められないために、院を削り、外局はすべて廳一本と定めました。  第三、第七條に、内部機構として官房、局、部、課、係を置き、必要ある場合には数局の上に総局を置き、数係の上に班を置く、すなわち官房、総局、局部、課、班、係の七階段もでき得るようになつていたのでありますが、これを二種に分類いたしまして、原則としましては、府と省とには官房のほかに局と課のみを置き、外局である各廳には一切局を設げず、官房のほかには部と課とを置くことができるとして、極力機構上の簡素化を断行いたしたのであります。これがために、厖大なる機構をもつ現業廳に若干支障が起るかと思いますが、委員会は現業廳は別途に考慮すべき意見をもつておることを申添えておきます。   第四、委員会が特に考慮を拂いましたことは、これらの部局の設置や所掌事項の範囲、各職の定員等が政令によつて定められるとありましたのを、ことごとく法律をもつて定めることに改めたことであります。また政令によつて設け得る特に必要なる機関は第八條中に列挙し、この以外のその他の機関は、すべて國会の承認を経なければ設けることができぬよう修正いたしました。  以上は、官僚的割拠主義から発生する、いわゆる官僚の阿房宮といわれる厖大なる機構の拡大化を防止し、過去の宿弊を國会の意思によつて断固一掃せんとする意図に出たものであることを御承知願いたいのであります。  第五には、それぞれの行政機関の長には、大臣、次官、総裁、長官、総務長官、総局長、局長、部長、課長、班長、係長等のごとき十一種の階段とも見られる名称の羅列がありましたが、委員会はその煩を避けまして、このうち総局長、班長、係長の各称は削除いたしました。從つて、法務府と省に準ずる本部の長を総裁と称するほか、各省は大臣、外局の長は一様に長官の名称をもつて統一することになつたのでございます。なお各省には、特別職として次官一人を置きます。これは大臣不在のときは大臣の職務を代行することができるのでありまして、從來の事務次官は、今後は総務長官としてもつぱら事務的責任を負うことになつたのでございます。  第六、以上のほか、地方自治法第百五十條の規定による地方公共團体の長に対する処分の結果は、必ずその理由を公示して府縣民に周知せしめねばならないこと。中央官廳から地方公共團体の長に対して行うところの命令示達等が、地方自治の本旨に反するものがあると認めましたときは、当該地方團体の長は、その旨を内閣総理大臣に申し出ることができる。理由があると認めれば、内閣総理大臣は適当な措置をせぬばならぬが、なしと認めた場合の措置は規定してなかつたのであります。しかしながら委員会は、理由なしと認めた場合におきましても、なしと認める理由を明示して地方公共團体の長に通告せねばならぬと規定し、地方に対する中央官廳の責任を明らかにしたのであります。なお、このほかにも若干の修正がありますが、詳細は速記録によつて御承知を願います。  委員会は、大体以上の通り本法案に対して修正を加えたのでありますが、委員の総意を代表いたしまして、この際、大体二つの点をあげまして政府に警告いたしたいのであります。  第一は、この法案を実施することによりまして機構の整備を断行することを望みます。(拍手)内部機構はもちろん、得に出先機関の大々的整理を断行することを要求いたします。(拍手)民主的政治機構に切りかえねばならない新日本は、今やまさしく官僚機構によつて圧倒されようとしておるのであります。時にこれは、出先機関の濫設にまりて最もはなはだしいものがある。これがために能率を阻害し、むだな経費を費し、國民の怨府となつておるものも決して少しといたしません。現に、全國をあげての地方出先機関の廃止陳情は、実にお互いの机上に山をなしておるのであります。(拍手)かくのごとき、民意に背き、行政能率を阻害する出先機関のごときは、一日も早く整理廃止せられたい。また予算にもよらぬ委員会、協議会等、ややもすれば官紀を乱り、情実の府となるがごときものも、またこの際徹底的に一掃せられんこどを痛切に要望するものであります。   第二は、人事に関してであります。今回職員の定員はすベて法律によることにしたのでありますが、この際巌に、劣悪なるもの、無用の冗員等を淘汰して整理を断行し、一面においては官紀の振粛をはかるとともに、進んで公務員の教養・訓練を高められたい。官吏は行政上の技術者であります。技術者たるものの要件は、高き能率をもち、実績をあげて、仕事の上に嚴に責を負うものでなくてはなりません。ただいまの官吏は、はたしてこの三つの條件を備えておるでありましようか。事務上の能率がいかに低下したかということの事実は、昭和七年、在外官吏のすべてを合わせて判任官以上が十三万二千二百十四人あつた定員が、國土はおよそ半減し、国費の特に窮乏した今日、昨年度の予算定員は実に五十一万四百八十七人、まさに四倍近くに増加した事実によつて知られるでありましよう。特別会計を合わせますれば、政府の予算上の定員は百六十二万一千六百六十一人という、驚くべき厖大なるものとなつております。國民は、はたしてこの人々の執務態度に満足し、今日の官廳に信頼を拂つているでありましようか、この際特に、特に深甚なる反省を人事の上に拂われたい。今回この法案によつてて、公團もまた行政組織の一環となつたのでありますが、全國に群がり起る汚職涜職等の事実から見ましても、われわれは心を寒うするものあることを率直に申し上げて、特に政府の嚴戒を望むものであります。  なお本案と同時に、政府から各省廳等の設置法案が多数提案せられておりますが、本法案が成立いたすことになりますと、部局や所掌事務の範囲、定員等を設置法中に記載せねばならぬ関係上、本案の施行期日七月一日とありましたものを昭和二十四年一月一日と改め、その間に、基準法の原則に則つて特に愼重なる改定を政府に要求いたしたいと思います。改革期の行政組織更新上若干の遅延を見るこは遺憾でありますが、事は行政運営の根本にかかわる重大事でありますので、拙速を避けて十全を期したいのであります。  本案は、去る五月十日付託を受けて以來およそ四十日間、幾たびかの質疑懇談を重ね、また参議院と合同審査会を開き、学識経験ある六人の参考人を招致してその意見を徴する等愼重なる審議を盡して質疑を終了し、去る六月十八日討論に入りましたが、民主自由党の冨田委員よりまた社会革新党の田中健吉委員よりそれで修正の動議があり、いずれも大多数をもつてこれを可決いたしまた。討論に際し、共産党の木村委員は熱心に、なお官僚独裁の温存的なものが濃厚にあること、地方自治の精神に反する中央の独裁がなお残されていること、政令に委ねる機関がなお多過ぎること、農地委員会労働委員会等の重要性に鑑み、法律によつてこれが強化をはかるべきこと等、本法案に対する不備のもののあることを力説して反対の意見を述べられましたが、採決の結果、多数をもつて修正案の通りに可決いたした次第でございます。  以上、審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。(拍手)

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 討論の通告があります。これを許します。木村榮君。     〔木村榮君登壇)

木村榮日本共産党

○木村榮君 きわめて簡單に、三分間ほど申し上げます。  大体の点は、ただいま委員長から御説明を承つた通りでございますが、今度の行政組織法の目的とかいつたふうなものは大体委員長が報告されたから、その点は私もよく了承しておりますし、大体この修正案は、私も委員会に参画いたしまして、その改められた点は率直に認めます。  ところが、そのうちで特に私の申し上げたい点は、次官が特別職となつて、第十七一條の第二項には、「次官は、大臣の命を受け、政策及び企画に参画し、大臣不在の場合その職務を代行する。」となつております。ところがこの問題は、内閣法第十条の「主任の國務大臣に事故のあるとき、又は主任の國務大臣が欠けたときは、内閣総理大臣、又はその指定する國務大臣が、臨時にその主任の國務大臣の職務を行う。」となつております点とは、非常に矛盾した点がたくさんございます。  その他地方自治の精神の問題でありますが、特に第十五條、第十六條におきまして、さつき委員長は修正点は申し述べられましたが、十六條第二項の点、これは法案をごらんになればわかりますが、「前項の規定による申出は、関係各國務大臣の命令、示達その他の行為の効力に影響を及ぼすものではない。」というこの一点は、各党代表の委員全員の意見が一致いたしまして、削除ということに決定したわけであります。ところが、政府の方から強硬に反対がございましてとうとう委員会といたしましては、この不合理な規定を承認しなければならなかつたという点は、われわれきわめて遺憾に思う次第でございます。委員会における各党の意見が全部一致いたしまして削除しようということにきまつたものを、他の方面から強力なる反対をやつて、とうとうこれを復活さしたということは、きわめて委員会を無視した、非民主的なやり方である。これで私は最後まで反対いたしましたが、遂にそれをのまなければならなかつたということは、今後の委員会運営上においても相当考えさせられることであつて、この点はきはめて遺憾であつたということを率直に申し上げます。その他第十條、第十二條、第十七條等におきまして、きわめて、民主的な仮装はいたしておりますが、根本的にはなお官僚、特に高級官僚の独裁力を強化いたしまして、下級官僚を一部の特権官僚がほとんど思うままに使うという点は、以前と少しも変つていなく、改まつておりません。こういう点は、この組織法が制定された精神にも反すると思いますので、機会があれば至急にこれを改めなければならないものだと考えております。その他いろいろございますが、予定を変更いたしまて簡單に反対の討論を終ります。(拍手)

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) これに討論は終局いたしました。  採決いたします。本案の委員長報告は修正であります。本案は委員長報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 起立多数。よつて本案は委員長報告の通り決しました。(拍手)      ————◇—————  第五 國会法の一部を改正する法律案(議院運営委員長提出)

松岡駒吉日本社会党議長

○議案(松岡駒吉君) 日程第五は委員長提出の法律案でありますから、委員会の審査を省略することに御異議ありませりんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。  日程第五、國会法の一部を改正する法律案を議題といたします。提出者の趣旨弁明を許します。議院運営委員長淺沼稻次郎君。     〔淺沼稻次郎君登壇〕

淺沼稻次郎日本社会党

○淺沼稻次郎君 ただいま議題となりました國会法の一部を改正する法律案の提案理由を説明いたします。  過去一箇年に、わたります國会の運営の実際より見て、この際國会法の一部を改正し、審議能率の向上をはかる必要があると考えまして、本年二月以來議院運営委員会において慎重に審議をいたしました結果、ここにこの成案を得たのであります。  その概略を申し上げますと、まず第一に、常任委員会について、従來事項別であつたものを各省別にこれはを設けることといたしました。但し、内閣関係は所管事項が非常に多いので、四つの委員会にわかち、その他は原則として各省別の委員会を設けることとし、予算、決算、議院運営、懲罰及び図書館運営の各委員会は従來通りといたしました。その結果、從來二十一あつた委員会は二十となつたわけであります。なおこれに附随いたして、從來は同時に三箇の常任委員を兼ねることができることになつていたのを改めまして、二箇を超えることはできなくいたしました。しかして、その二箇目の常任委員は、予算、決算、議院運営、懲罰及び図書館運営委員に限ることといたしました。これは委員会の運営の実際に鑑みまして、兼務の委員の多いことは結局委員の出席を悪くしている一つの理由と見たからであります。  この常任委員会の制度の変更に関しまする改正規定は、ただいまただちちに施行いたしますことは、國会の開会中のことでもあり、議案審議の点から見て事実上不可能でありますから、次の第三回國会からこれを実施いたすことにしてあります。  なお委員会につきまして、委員選任各派の所属議員数に異動があつたために、委員の割当数を変更する必要があるときは、議長は議院運営委員会の議を経て委員を変更することができることといたし、また從來の法律解釈によれば当然とは思われますが、議院において特に必要がある場合には、院議をもつて常任委員長の職を解き得ることを明記いたしました。  第二点といたしましては、いわゆる議会制度の廃止によりまして、本会議における議案の趣旨弁明がなくなりました結果、議員の議案に対する関心が少くなるような傾向がありますので、第一回國会におきましても、特に必要のある場合におきましては、院議によつて本会議においてその趣旨の説明を聴いたのでありますが、これを成文化いたつしまして、新たにそのことを規定いたしました。  これに関連いたしまして、委員会における審査の中間報告の規定、従来規則の中にありましたが、規則の中ににありましたが、これは相当重要事項でもありまするので、國会法に特に規定を設けるとといたし、しかして、その中間報告を求めた事件につきましては、議院は委員会の審査に期限をつけ、またそのいとまもないと思えば、本会議においてただちにこれを審議する途をひらきました。  なおまた、議長が議員の発言については時間を制限し得ることは御承知の通りでありますが、従来は、これに対して異議の申立の方法がなかつたのでありまするが、今度は出席議員の五分の一以上から異議の申立をなし得る規定を設けました。  第三点といたしましては、会期不継続の原則に対する例外の規定を設けたことであります。すなわち閉会中特に議院から命ぜられて委員会が審査を継続した案件については次の会期に継続することを成文化いたしました。  第四点といたしまして、御承知のよううに最高裁判所が行政部と離れて存在することとなりましたので、それの予算等の審議におきまして、最高裁判所が進んでその説明をしたいと申し出た際には、これを許す方途を講じました。  第五点といたしましては、議員審議の機関の拡充をはかる方法を講じました。  まず、法制局の拡充の問題であります。昨年以來、この点については議員各位の熱心な主張もあつたことでありますので、従來の法制部を法制局といたし、しかして、その局長は、議長の直接の監督を受け、議員の法制に関する立案の協議に與からしめることといたしました。法制局の詳細につきましては、別途法制局法を制定して、それによつてその機構を定めたいと思つておりますが、いずれにしても、これがために一段と諸君の御期待に副い得るようにいたしたつもりであります。  次に、各常任委員会に配置せられておりまする専門調査員の問題であります。今度の改正では、専門調査員を專門員とすることとして名前の変更をいたしましたほかに、新た専門員のもとに調査員を設け、もつて委員会における調査担当者の不足を補うことといたしました。  以上五点は主として審議能率の向上をはかるための改正でありますが、このほか、とりわけて申し上げたいことは、会期中における手続を規定したことであります。この点については、従来何らの規定もなく、先般その要請手続につき疑問も起り、かつその事柄が、万一にも政治的に取扱われるようなことがあつてはなりませんから、疑義の起らないようにいたしますため、新たに、議員の逮捕についてその許諾を求めるには、内閣は、所轄裁判所または裁判官が令状を出す前に内閣へ提出した要求書の写しを添附して承諾を求めることといたしました。  次に、各派交渉会に関しましては、御承知のように、従来何ら法律の上に根拠なく、先例によつて生まれてきた制度でありまして、その使命たるや非常に思いものがあつたのでありますが、議院運営に関することが主たるものでありますから、この際新たに、議院運営委員会が選任する小委員と、議長が議事の順序その他必要と認める事項について協議することができる旨の規定を、第五十五條の二として設けました。この小委員との協議会は、從來の各派交渉会に代るものでありますから、これによりまして今後は、從來の各派交渉会は当然に廃止されることになります。  その他、各議院は七日以内においてその院の休会を議決することができることになつておりましたのを、十日までこれを延長いたし、また自由討議は二週間に一度開くことになつておりましたのを、三週間に一度開くことといたしました。  また両院法規委員会の権限につきまして、從來の規定では明確を欠くおそれがありますので、これをはつきりと規定し、しかして両院法規委員会の委員長は、從來その委員会において互選いたしておりましたものを含めて、各議院の委員において、それぞれ一名ずつの委員長を互選し、その委員長が毎回交替して会長の職に当ることといたしました。  最後に、第三十九條の議員の兼職禁止規定については、國家公務員法の施行に伴う字句の修正をいたしますとともに、國家行政組織法の制定に伴い、新たに次官が特殊職として設けられましたので、この次官、いわゆる副大臣には、國会議員の兼務を認めることとしました。なお、國家行政組織法は來年一月一日から施行される予定でありますから、それまではこの特別職たる次官が設けられない点と、その間に國会が開かれないとも限りませんから、経過的措置として、現在の政務次官の制度を國家行政組織法の施行されるときまで存続せしめることとし、附則にその旨規定を設けました。  以上を持ちまして大体の御説明を終ります。  この改正案につきましては、議院運営委員会を開くこと二十八回に及び、その間参議院との合同打合会も二回開きまして、愼重に審議を重ね、ようやく衆議院審議一致の成案を得た次第であります。何とぞ諸君の御賛成を望んでやみません。(拍手)

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 採決いたします。本案を可決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて本案は可決いたしました。     —————————————

笹口晃日本社会党

○笹口晃君 残余の日程は延期し、明二十六日定刻より本会議を開くこととし、本日はこれにて散会せられんことを望みます。

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 笹口君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松岡駒吉日本社会党議長

○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて動議のごとく決しました。  本日はこれにて散会いたします。     午後六時四十分散会

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