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2回国会衆議院1948/08/30

不当財産取引調査特別委員会 第52号

発言数
628
登壇者
9
会派数
3
開催日
1948/08/30

会議録

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 これより会議を開きます。  本日の理事会において決定をいたしました事項を御報告申し上げまして、お諮りをいたしたいと存じます。  第一、石炭國管問題につきましては、基礎調査も大分進捗いたしましたので、予定の通り証人の喚問を決定いたしたいと存じます。九月一日午後一時より山川良一、貝島太市、永田彦太郎、圓城寺松一、この四君を喚問をいたします。九月二日午後一時より上野富士ホテル、赤坂中川旅館、神田龍名館、瀧野川鈴木旅館、築地川村旅館のそれぞれ責任者を喚問をいたします。なおこの責任者は主人または最もよく宿泊人の出入りその他について事情を知つている者ということにいたしたいと存じます。九月三日午後一時には竹内永藏、衞藤速、福岡花屋、旅館の責任者を喚問いたしたいと存じます。四日以後の証人につきましては、明日午前十時より理事会を開いて決定をいたします。右御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 ではさよう決します。  第二、兵器処理関係につきましては、明三十一日午後十時より兵器処理小委員会並びに理事会合同会議を開きまして、兵器処理に関する從來の調査を檢討し、さらに今後の証人の氏名、喚問すべき日時等を決定をいたしたいと存じます。御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 ではさよう決します。  本日御出頭の証人は、吉田悌二郎さん、大堀弘さん、大原久之さん、佐久洋さんの四君ですね。——兵器処理の問題につきまして、お話を伺いたいと思うのでありますが、その前に各証人に一言御注意を申し上げておきます。  昨年十二月二十三日公布になりました昭和二十二年法律第二百二十五号議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人に証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならぬことになつております。宣誓または証言を拒むことのできるのは、一般の人については、証言が証人または証人の配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項あるいはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するときに限られ、医師、歯科医師、藥剤師、藥種商、産婆、弁護士、弁理士、弁護人、公証人、宗教または祷祀の職にある者またはこれらの職にあつた者については、その職務上知つた事実であつて、黙祕すべきものについて尋問を受けたときに限られております。右以外には何人も宣誓または証言を拒むことができないことになつておるのであります。なお証人が正当の理由なくして宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、且つ、誓宣した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることになつておるのであります。一應このことを御承知になつていただきたいと思います。  では法律の定めるところによりまして証人に宣誓を求めます。お手許に差上げてある宣誓書を朗読の上署名捺印願います。     〔証人吉田悌二郎君各証人を代表して宣誓〕     〔各証人宣誓書に署名捺印〕

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 それでは吉田、大堀、大原、佐久、この諸君の順序でお話を伺いますから、吉田さん以外のお方は、恐縮ですが、もうしばらく別室でお待ち願いたいと思います。  それでは吉田さんに伺いますが、あなたは商工省の総務局長をしておられたようでありますけれども、いつからいつまでしておられましたか。

吉田悌二郎

○吉田證人 私は昭和二十一年六月十四日、当時商務局長という官名でございましたが、商務局長になりまして、それから同年の十一月に官制の改正で商務局の仕事が総務局という名前に変りました以來総務局長をいたしまして、昭和二十二年の四月七日までその職におりました。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 昭和二十一年の六月十四日から二十二年の四月七日までですね。

吉田悌二郎

○吉田證人 そうです。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 あなたは在職しておられる当時、兵器の処理に関してどういうことをなさつたか、詳しく述べてください。

吉田悌二郎

○吉田證人 私が商務局長になりましたときは、兵器処理委員会に関する仕事は鉱山局に移つておりまして、総務局長といたしましてはその仕事の実質上のことにつきまして承知いたしておりません。從いまして兵器処理委員会に対する仕事といたしましては私は何も特別な仕事をいたしておりません。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 在職中ずつと何もいたしませんか。

吉田悌二郎

○吉田證人 さようでございます。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 そうすると商務局長はしておつたわけですか。

吉田悌二郎

○吉田證人 当時昭和二十年の暮ごろまで商務局長がその仕事を預つておりましたが、一月になりましてからその仕事が整理部長の権限に移り、二十一年の四月に鉱山局の方へ移管せられたのでございます。從いまして私が商務局長になりました際は、その仕事は鉱山局長の仕事になつておつたのであります。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 そうすると以來ずつと鉱山局長がしておられたわけですか。

吉田悌二郎

○吉田證人 さようでございます。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 何というお方ですか。

吉田悌二郎

○吉田證人 池田鉱山局長でございます。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 諸君、何かお尋ねになることがございますか。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 池田だれといいますか、名前は‥‥。

吉田悌二郎

○吉田證人 ちよつと今思い出せません。あとで申し上げます。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 今は何をなさつていらつしやいますか。

吉田悌二郎

○吉田證人 ただいま石油公團の監事をやつておられます。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 あなたが今の二十一年六月から二十二年四月まで。それでは商工省の堤務局長としての仕事はどういうことでしたか。実は先日菅波局長が出られまして、兵器処理のことはあなたがやつておると言われた。しかも名前まではつきり伺つたようなわけで、ここにあなたをお喚びしたわけなのでありますが、どういう間違いでありましようか。

吉田悌二郎

○吉田證人 実はどういう意味で前局長がそう申し上げましたか、私ちよつと想像できませんが、兵器処理の問題は、ただいま申しましたように、私の着任前に二度ほど主管をかえました。こういう仕事は要するに新しい仕事でありまして、最も適当な場所に移管していつた方がよろしいということで、移つてまいつたものと思いますが、最後に、主として金属を扱つております仕事でございますので鉱山局の方に移す方がよろしいということで、昭和二十一年四月から鉱山局長の主管になつたのでございます。何か菅波君は記憶違いをしたのではないかと思います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 そうすると、あなたが二十一年六月十四日に総務局長におなりになつたときは、すでにそういう仕事には全部お立会いにならなかつたわけですか。

吉田悌二郎

○吉田證人 さようでございます。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 総務局長というのは鉱山局長のもう一つ上というと変ですが、鉱山局長がやつたことをあなたのところでも一應見られるところではないのですが、どうですか。

吉田悌二郎

○吉田證人 総務局は別に各局の上に立つておるものではございませんので、各局に共通な仕事がございます。商工省の官制は、御承知と思いますが、大体物資別にできておりまして、鉱山でありますとか、繊維、機械等いろいろな物資別にできておりますので、その共通の仕事をやる局が必要であるというので一つございます。要するに私どものおりましたときは、たとえば物資の需給関係を計画するというような仕事、あるいは再建整備をやるような仕事、そのほか各局で共通な問題を取上げ、そこで政府として確立いたしまして、実施につきましてはそれぞれの局が個々にあたる、こういう建前になつておりました。兵器処理の問題も、おそらく当初方針をきめる際には総務局で決定をいたしまして、その仕事がだんだん軌道に乘つてまいりまして、いわゆる実施の段階になりましたので、鉱山局に移つていつたものと考えます。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それではもう一つ伺いますが、二十一年の六月十四日に総務局長になられる前は何をなさつていらしたのですか。

吉田悌二郎

○吉田證人 私はその前には昭和二十一年の一月七日から、関東地方の大体所管をもつておりますところの東京商工局長をいたしておりました。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 そういうことでありますと、兵器処理についてのいろいろな関係、あるいは特殊物件処理委員会というものが内閣にできたようですが、そういうこともあなたはタツチしておられませんね。     〔委員長退席、鍛冶委員長代理着席〕

吉田悌二郎

○吉田證人 いわゆる地方官廳でありまして、中央の決定いたしたことは承知いたしておりません。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それでははなはだ遺憾でありますが、証人のお立場は全然違つておるらしいので、質問を打切ります。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 それじや済みました。     —————————————

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 大堀弘さんですか。

大堀弘

○大堀證人 さようでございます。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 あなたは商工省の総務局事務官をしておいでになりましたね。いつからいつまでですか。

大堀弘

○大堀證人 二十年の九月中旬から一月の十日ごろまで総務局におりました。一月の十日以降四月の中旬まで整理部勤務をいたしておりました。兵器処理の問題は、十月の下旬だつたと思いますが、二十日ごろから私が仕事の担任を命ぜられまして、それ以後引続いて総務局から整理部を通じまして、四月中旬に現在の賠償課長に迭りますまで、私が責任者でありました。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 整理部で……。

大堀弘

○大堀證人 いいえ、最初は総務局で、それから整理部です。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 その次は……。

大堀弘

○大堀證人 整理部に四月の中旬までおりまして、四月中旬に整理部の賠償課長に迭りました。それまでが私の担当になつております。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 賠償課長は兵器処理に関しては全然関係なかつたのですか。

大堀弘

○大堀證人 はい。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 そこであなたの上役はどういう役の人であつて、どういう名前の方でしたか。

大堀弘

○大堀證人 最初の総務局時代の総務局長は菅波稱事氏でありました。課といたしましては総務局の中に整備課というものがありまして、私は整備課勤務でございました。整備課長は私が最初総務局にもどりましたときには岡部邦生氏がやつておられましたが、その後途中で迭られまして、この問題にタツチします時分は岩崎さんが整備課長をやつておられました。私はその下でその仕事をやつておりました。それからずつとそのままで、整理部に移りましたときには整理部長が三木秋義、私どもの仕事は整理部の轉換課の中に從來通り兵器処理班の仕事が班として残されまして、轉換課長としましては海老根駿という人でした。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 それからその後どこに移つて行きましたか、兵器処理の仕事は……。

大堀弘

○大堀證人 私が賠償課長に翌年の四月中旬に迭りましたときに、それと同時にその仕事は鉱山局の鉱政課に引継がれまして、從つて整理部からはすつかり仕事が移されております。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 そこであなたは総務局におられるときに、この仕事に携わられたのは兵器処理班というものができて、その班長になられたときではありませんか。

大堀弘

○大堀證人 さようでございます。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 それはいつからいつまででありますか。

大堀弘

○大堀證人 私が仕事を仰せつかりましたのは十月の下旬、二十日前後じやなかつたかと記憶いたしております。特に仕事のために班を置いて、お前が班長になつてやれと言われまして、当時私は全然整備課でほかの仕事をしておりまして、これは主として復興計画とかいつた仕事でございます。全然関係のないこの仕事を仰せつかつたときには私一人だつたわけでございますが、その後十一月の初めごろから班員を集めまして、班として体をなしたのは十一月の上旬だつたように記憶しております。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 そこでその整理部に迭つたときにも、相変らず兵器処理班というもので続けておつたのでございますか。

大堀弘

○大堀證人 さようでございます。ただ班の名前は轉換課の第三班といつておつたと思いますが、実際は兵器処理班をそのまま私が引連れてやつておつたわけであります。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 ついでですが、あなたが鉱山局へ行つてからはどういう人がそれに携つておりましたか。

大堀弘

○大堀證人 私の部下は大体十名近くおりましたが、それがそつくり鉱山局へ移りまして、ただ私のかわりに三谷事務官がその後を引継ぎました。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 鉱山局でもやはり兵器処理班でしたか。

大堀弘

○大堀證人 私が行きましたときには明らかに班と言われましたが、鉱山局へ移つたときから班という独立の形でやつておつたかどうかはつきり存じません。仕事は從來通りまとまつてやつておりました。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 それであなたが兵器処理班長として最初に携つたときから終るまでの大体の仕事、殊に兵器処理委員会ができまするまでにあなたとして関係せられたことを詳細述べていただきたい。

大堀弘

○大堀證人 私が最初に携りました仕事は印刷物になつておつたと思いますが、兵器処理委員会の機構整備に関する件と言いますか、一枚紙の方針をつくりまして、これを当時特殊物件処理委員会というのがございましたが、これにかけて政府としての方針を決定し、それに基いて兵器処理委員会の機構を整備するということが私の最初に手をつけた仕事でございます。それから委員会が仕事を始めましてからは要するに内務省がやつておりました解体兵器の委員会は引取つてこれを解体処理いたしまして、さらにその物件を産業復興とかその他に配分していくというまでの仕事が私の仕事になつておりましたので、まず第一段としては解体兵器を受領するという仕事が一番私としては重要な仕事であつたと思つております。  第二段は今の受取りました兵器を解体する。これが非常に占領軍の方からせかれておりましたので、至急に解体していくという仕事が第二段である。それから解体物件の中から出てまいります金属類とかそういつたものを配分していく。この配分の機構をいかにしてつくつていくかということが私の在任中の主たる仕事であつたようであります。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 そこでまず受領して処理させるために兵器処理委員会というものができることになりましたね。

大堀弘

○大堀證人 はい。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 そういうことの計画というか、企てはだれがやつたか、事実上においてやられたのはあなたですか。

大堀弘

○大堀證人 私が仕事を引継ぎましたのは、鉱山局の当時非鉄金属課長をやつた山地氏から直接話を聞いたのですが、当時政府としましては今の処理機構に関する件という決定で方針としては確定したと私は見ております。その前の経緯としては解体兵器のうちで鉄鋼兵器と航空機との二色あるのですが、鉄鋼兵器につきましては作業の面から見て、日本製鉄と日本鋼管がやるべきだというふうな情勢になつておりまして、それから航空機につきましては、私が最初タツチしましたときに航空機の熔解等につきましては作業面から言いまして古河電工と扶桑金属、神戸製鋼の三社が戰爭中から回收、解体作業をやつておつたし、熔解設備をもつている、これが適当ではないかということで山地非鉄金属課長から意見がありまして、私もそれでいいじやないかというふうに考えまして、方針としましてはその五社ということで、整備機構に関する件という作文を私が書きました。そして鉱山局及び当時の総務局長でありました菅波さんと相談をいたしまして、商工省としてはこういう方針で行きたいということで、その仕事については内務省の調査部が主管官廳でありましたので、内務省の調査部へ連絡をとりまして、調査部の了解を得て、調査部から特殊物件委員会の方へ提出したという段取になつたと思います。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 その鉄の方を日本製鉄と日本鋼管にやらせるということは、だれがどうしてきめたのでしたか。

大堀弘

○大堀證人 これは鉱山局で二社を選んだということだと思いますが、そのいきさつはちよつと私も記憶はございませんが、私としては鉄鋼に関して日鉄と鋼管と二社がやるということは当然だろうと判断をいたしたいと思つております。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 やるということは、山地さんから二社になつておるということを聽いただけで…。

大堀弘

○大堀證人 山地さんからは確かに聽いておりますが、当時鉄鋼課長あたりからは直接聽いた記憶はございません。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 間接でもいいがどんなことを聽いておりますか。

大堀弘

○大堀證人 当時私は主として交渉をしておりましたのは、鉱山局と内務省の調査部でございますが、どちらから聽いたかということをちよつとはつきり思い出せませんが、要するに鉄鋼に関しては、最初後に委員長になりました小松氏が、八軍のバラード大佐と連絡をとつておられた。その間のいきさつは私はうわさに止まりますからはつきりいたしません。要するにどこにやれという話があつたかどうか知りませんが、とにかく青木氏あたりが、日本の製鉄会社としては、日鉄と鋼管が有力であるというふうな意見を言つて、結局そこに落着いてきたというふうに……。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 山地さんに対してもつと突つこんで第八軍あたりからこれがよかろうというお話でもあつたと聞きますが、それとも山地さんなりその他からこれがいいと言つて行つたのですか。

大堀弘

○大堀證人 二社ということは日本政府から言つてきたものと思います。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 それから非鉄金属に関する三社はどうですか。

大堀弘

○大堀證人 これははつきり記憶がございますが、三社が適当であるという意見を山地氏がこちらから持つて行きまして、そして八軍の了解を得たということを私は当時報告を受けた記憶がございます。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 大体そういうことがきまつたから、商工省の意見として内務省の調査部へこういうことでやつたらどうかということで出たものですか。

大堀弘

○大堀證人 はあ、そうです。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 内務省はすべて受け方ですね。

大堀弘

○大堀證人 受け方でございますね。ただ事柄の主管は内務省にありましたから、内務省から商工省にどうであろうかという相談があつて、そういうふうに選定したものと思います。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 委員会ができて、委員長の選定について、あなたはどの程度御関係になりましたか。

大堀弘

○大堀證人 私が委員長にこの問題に関して最初に会いましたのは、菅波総務局長の部屋へ小松氏に來てくれということで、時期がちよつと前後がはつきりいたしませんが、多分十月の終りか、十一月の初めかその辺のことだと思いますが來ていただきまして、私が立会いまして、ほかにだれもおらなかつたと思いますが、そのときに局長から、今後兵器の解体の仕事をお願いするようなことになるだろうが、政府とよく連絡をとつてやつてもらいたい。はつきり言葉は記憶しておりませんが、そういう趣旨のお話をいたしました。これは実は私が局長にお願いをしまして、呼んでいただいたように記憶しております。それは当時の情勢から言いますと、民間に任せて委員会組織でやれというようなことは、当時占領軍の方からサジエストがあつたと私は了解しております。それで小松氏が交渉を最初からやつておられた——これは経済團体連合委員会といつた民間團体がございまして、その渉外部長をやつておられたのでありますし、もともと鉄の会社に関係しておられる方でありますから、委員長としては、いきさつから見ても適当じやないかというふうに私は判断しておりました。ただちよつとはつきり記憶がございませんが、当時の空氣から言いますと、この仕事が占領軍の方と民間と直接先に交渉があつて、ちよつと政府側を出し抜いたと言うと語弊がありますが、そういう感じがありましたものですから、官廳側の人は、私の感じではあまり氣持がよくなかつたように感じております。それで私としましては、これから仕事を仰せつかるということで考えてみましたのですが、やはりこういつた仕事は占領軍との密接な連絡が最大の要件であると考えまして、そういう意味から言いますと、当時小松氏に対して、いろいろそういつた意味でいくらか氣持よくないというような考え方が商工省なり内務省の中にもあつたように私は感じましたが、やはりこれは小松氏にやつてもらわなければ困るというふうに私は判断いたしまして、局長にもその意見を進言いたしました。局長も了承されたように思つております。それから鉱山局にもむろん相談いたしまして、小松氏以外にはないだろう、やむを得ないだろうということで、これも了解を得て、私は当時の内務省の調査部長でありました大島さんのところへ自分で出かけて行きまして、その旨を傳えまして、内務省の了解も得たという記憶がございます。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 日本政府としてあまりいい氣持はしなかつたが、やらなければならなかつたと言われる。それはよほど重要にわれわれは考えるのですが、そのやらなければならぬ理由は、先ほどのところではまだわからぬが、経済團体連合会の渉外部長であつたということと、それから先ほどお聽きしたところでは、先に進駐軍と交渉がすでにできておつたということと、その二つの点ですか。

大堀弘

○大堀證人 渉外部長であつたということはもろろん考えました。それから日本鋼管の取締役でありましたし、鉄鋼のことについてもむろん経驗がある、從つてそういう意味でも適当じやないか。それから——前からきまつておつたとは考えませんでしたが、これは変えようと思えば変えられたと思いますが、交渉に最初から当つておつた。しかも小松氏は相当英語には堪能でありますし、意思疏通を必要とする意味では最も適当じやないかと私は考えておりました。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 交渉に当つておつたということは、委員会をつくるにはどうすればいいとか、たれを選定すればいいとかいうことまでも話しておつたという意味ですか。

大堀弘

○大堀證人 そこまでのことはわかりませんが、要するに仕事の最初から小松氏が交渉に当たつておつたということは当時聽いておりました。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 兵器処理班というものの大体の内容はどういうものになつておりますか。

大堀弘

○大堀證人 班の構成ですか。兵器処理班としましては、大体十一月の初めから中ごろにかけて体制ができたと思いますが、その当時の体制としましては二級官の事務官及び技官が水の下に四名おりました。その下に三級事務官、技官ないし雇員が六七名程度おりまして全体で十二三名程度だつたろうと思います。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 それは訓令でも出たのですか、それとも省令でやつたのですか。

大堀弘

○大堀證人 特に分課規定を直すというようなことはありません。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 その中に鉄鋼課であるとか、非鉄金属課というおのおの專門の課員もおつたのですか。

大堀弘

○大堀證人 主として鉄鋼課におりました人と、非鉄金属のエキスパートと言うか、そういう人を二級官として私は集めてまいりました。そういう人が多かつたと思います。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 これは総務局の中にあるから総務局長の監督並びに課長の監督であつたのですか、それとも班というものは特別たれか……。

大堀弘

○大堀證人 その点は局長から話がありましたときに、兵器処理班をおいて実際は私が独立してやるようなお話であつたように思つておりますが、分課規定その他を直しませんで書類等は整備課長の判をいただき、局長の判をいただいてやるという行き方をとつておりました。しかし実際上は私が仕事を任されておりましたので、課長はただ御報告する程度だつたと思います。私は当時局長に直接お話申し上げて処理しておりました。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 それでは鉄鋼課とか、非鉄金属課の指示を受けるようなこともなかつたわけですか。

大堀弘

○大堀證人 指示ということはございません。兵器処理の仕事に関しましては私の方が指導性をとつてやつておりました。なお関係の仕事がございますからそれは当然協議するなりそういうことはありますが、指揮監督ということはなかつたのであります。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 ほかの省といろいろ連絡をするとか、意見を求めるということはあつたのですか。

大堀弘

○大堀證人 それは非常にございました。これは内務省と商工省の共同の仕事である。実際形式的には内務省の仕事であり実質は私どもが下請をしてやるという行き方でありますから、内務省の調査部に対しましては商工省の内部に対するよりもつと積極的に連絡をとつてきておつたと記憶しております。それ以外に各省との関係については特殊物件処理委員会というものがありまして、その下に幹事会が当時ありまして、これは兵器処理に関係するだけでなく、原材料もありますし、自動車その他たくさんあるわけでありますから、特殊物件全体の処理につきまして幹事会は非常に活発に各省集まつてやつておりましたので、私はときどき幹事会に出たことがあります。私ども自身の仕事につきましては配分の問題が一番各省に関係がある問題でございますので、兵器処理の配分のために特別委員会をつくりまして、それに各関係省の課長が委員になつていただきまして、兵器処理で出てきました物の処分についてはこの特別委員会に附議して処理していくということをやつておりました。その関係でいろいろ各省と関係がありました。運輸省、逓信省、農林省というところに……。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 内務省の調査部とはただ連絡をとるだけであつて、指揮監督を受けるということはないわけですね。

大堀弘

○大堀證人 指摘を受けるということはございません。ただ私といたしましては、地方廳その他を本省で扱つておりましたから、地方廳に対する通牒等につきましては、私の記憶では、ほとんど内務省調査部長と、私の方の局長との連名で通牒を出しておつたと記憶いたしております。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 それでは終始連絡を密にしておらなければならなかつたわけですな。

大堀弘

○大堀證人 はい。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 今おつしやつた中に中央特殊物件処理委員会というものがございましたが、これはどこでどういう人々がやつておつたのですか。

大堀弘

○大堀證人 私は一度も出席しませんでしたので、メンバーははつきりわかりませんが、多分内閣にあつたのではないかと思います。実際の運用は内務省が主管になつてやつておつたようであります。あるいは内務省にあつたかもしれませんが、ちよつと記憶がございません。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 あなた方の処理班とはどういう関係にありましたか。

大堀弘

○大堀證人 要するにこの整備機構に関する件という答申をきめます場合に、やはり幹事会なり委員会を通して決定になつておりますから、そういう点で関係があつたと思います。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 あなたはこの委員会の何かやつておりましたか。

大堀弘

○大堀證人 何もやつておりません。幹事は商工省の物資調整課長なり、そちらの方の課長がやつておつたのではないかと思います。私は随時会議に出て連絡をとつておりました。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 その次の兵器処理特別委員会、これはどこに設けられておつたのですか。

大堀弘

○大堀證人 これは構成メンバーとしましては、先ほど申し上げましたように各省の課長と、兵器処理委員会のメンバー、これでもつて構成しておりまして、庶務は、私どもの手もとには人が多勢おりませんので、委員会の事務局にやらしておりました。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 兵器処理委員会内にあつたのですか。

大堀弘

○大堀證人 兵器処理委員会内と言えますかどうか。権限から言いますと委員会を規則する立場にありますから、委員会内というわけではございません。実際の運営は委員会の事務局に庶務的なことをやらしておりました。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 それじや何省に属しておつたものですか。

大堀弘

○大堀證人 これは商工省、内務省共管のもとにあつたと考えます。主として内務省の調査部の第二課長と、私どもの方が幹事という役を勤めておつたと思います。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 そうすると商工省内の処理班と兵器処理委員会というものとはどういう関係になつておりますか。

大堀弘

○大堀證人 これは監督関係に当つているだろうと思います。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 それでは兵器処理委員会に対するあなたの方からの実際上の監督はどういう方法でやつておりましたか。

大堀弘

○大堀證人 実際上は、最初のうちはどういうふうに運用をやるか。どういうふうにして現状を把握していくかというようなことで、常時会議を開いておりましたので、私どもは常にその会議に出席しておりました。特別委員会のときは私どもはもちろん出ておりますが、特別委員会でなしに、兵器処理委員会の通常の委員会にも、私どもは常時出ておりました。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 実際処理されている現場までは監督をしなかつたわけですか。

大堀弘

○大堀證人 現場の監督は地方廳に——これはちよつと話が何でございますが、私どもとしてはどれだけの物があるかということをつかみたいと考えましたが、これは何もつかめなかつた。内務省に行きまして、どれだけの兵器がどこにどれだけあるかということを、われわれとしてはつかまないと仕事がやりにくいから、それをつかもうと私ども苦心しまして、内務省にも盛んにその話をしたのでございますが、調査部には何もございません。それで結局つかみ得たことは府縣ごとにそれがあるだろうということでありましたので、府縣に行つて物件の調書を閲覧しまして、どれだけのものがどこにあるかということを把握して、それを委員会が引取つていくというような指導方針をとつておつたのであります。これも実は私在任中にはあまりはつきりどこにどれだけのものがあるかということを確かめるところまでまいりませんでした。結局委員会が地方廳から受取りました受取書を出したわけでございますから、その受取書の写を至急に集めろということで、できる限りの範囲で急いで集めまして、ぼつぼつ数字がわかつてきたという状態でございます。從つて物件に関しては地方廳が監督の立場にあつたと思われるのでございます。それから配分のことにつきましては、私どもは兵器処理委員会の手に渡りましたものが、一應これは兵器処理委員会の目を経なければ配分できない建前にいたしております。その点はわれわれの目をごまかさない限りは一應表面に出てくる。それも現場の方の監督がなかなかむずかしいので、商工省といたしましては商工局を出先機関として使つて、こまかいものの配分については商工局長の許可を得てやれという扱いにいたしておつたと思います。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 兵器処理委員会は五つの会社から委員が選ばれて出ておつたわけですが、それと同時にその五つの会社は代行会社ということになつておつたようであります。その代行会社に対する監督はどういうことをやつておりましたか。

大堀弘

○大堀證人 今の作業面の監督は同樣でありますが、私どもとしましては、要するに経理の問題である、從つて兵器処理委員会はプール計算でいくことになつておりますが、代行会社にもこの兵器処理に関する限りは別会計にして、経理関係をはつきりしろと言つて監督してまいつたのであります。作業面の監督はやはり代行しておりますから、委員会に対する監督は即代行会社の監督になつておつた。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 処理するものの監督も必要ですが、経費の監督ということもよほど大事であつたと思いますが、それについてはどういうことをしておつたか御存じありませんか。

大堀弘

○大堀證人 私どもとしましては、特にこういつた仕事になりますと、経理面が乱雜になりがちだから、特に氣をつけろということで、当時委員会にも非常に口をすつぱくしまして、私はたびたびそのことを言つておつたと記憶しております。同時に地方廳その他にも通牒を出して、そういう意味のことを通告させたつもりでおります。記憶がはつきりしませんが、一應私どもとしてはそういう問題に注意しろということを注意しておりました。主として商工省としましては解体作業と物品の配分の問題は商工省の仕事になるものでございますから、その点には主力を注いでやりましたのですが、経理の問題は内務省から兵器処理委員会に物件拂下になりまして、その契約の中にも出ておつたと思いますが、内務省が経理の監査をするという主体になりまして、経理面はこれは内務省が特にやるべきだと私は考えておつたのであります。しかしもちろん私どもはこれは重要な仕事であるから、経理の面は非常に氣をつけなければいかぬということで、注意を與えておりました。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 そうすると兵器処理に関する監督の主体はあなたのところにあつたんですか。内務省の調査部にあつたんですか。どちらです。それとも両方にあつたんですか。

大堀弘

○大堀證人 これは両方にあつたと言わざるを得ないと思いますが、形式的には明らかに内務省の仕事でございますし……。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 そうするとあなた方は処理班というものを設けるが、内務省の仕事の補佐というか……。

大堀弘

○大堀證人 これは役人式に考えまして権限をはつきりしなければならないというような考え方もあつたかと思いますが、私は相談して一緒になつてやればいいという考え方で実際は私の方で——私が実際に内務省からもある程度信頼を受けて、と言えば語弊がありますが、やつておりましたので、私は決してその責任を回避する意味じやありませんが、形式的にはやはり内務省に責任があつた。商工省はこれを手傳つておつたという関係になると思います。実質的には商工省が監督しておつたという関係になるのでございます。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 今ちよつとおつしやつた拂下契約書というものがありましたね。あの契約書はどこでああいうものを起案して、どういういきさつでできたのですか。

大堀弘

○大堀證人 契約書のことは契約が形式的にできますのが大分遅れまして、多分二月か三月ごろになつてからではないかと思います。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 もつと遅い、五月です。

大堀弘

○大堀證人 五月ですか——契約書そのもの、物品会計その他は内務省が拂下の主体でありますから、私は直接この問題にはタツチいたしません。拂下契約の問題は主として委員会から内務省の経過がこういうふうになつておるという報告を事務局長あたりから受けております。契約の内容については一々筆を入れたという記憶はありません。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 原案をこさえるときに相談を受けたことはありませんか。

大堀弘

○大堀證人 相談は受けたと思います。主として私の問題になりましたのは、補償條項の問題だつたと思います。これは最初に特殊物件委員会にかけました例の一枚刷りの紙の中には兵器解体に伴う経費及び損失の補償金は政府がこれを負担するということが一項はいつております。これは当時、十月ごろ、これを委員会にかけます際には見透しとしまして兵器処理という仕事は非常に責任の重い仕事であります、どれだけの負担がかかるかわからぬ、しかも当時はスクラツプの價値というものは非常に低いもので、今日ほど需要もございませんし、鉄鋼などは特に低かつた。仕事としてもペーするだろうかどうかという点が非常に心配であつたのであります。その点は特に私が在任中は五箇月ぐらいの間委員会に出るたびに委員会のメンバーの各社から補償條項を約束してもらわないと、われわれとしては仕事ができないといつて非常に責められたのであります。ところが委員長ではそういう決定になりましたが、実は主計局に私は足を運びまして、損失補償の予算をもらえないかと言いましたら、財政面からできないと断わられまして、中にはいつて非常に窮地に立つたわけでございます。從つて拂下契約書の中にも委員会としては損失補償の條項を入れろということをやかましく言つておつたのであります。私は予算的裏付けもない、これは押えざるを得ないという考えでありまして、押えることにいたしました。そういう問題については相談なり何なりはございましたが、各條項についてこまかい相談を受けたことはございません。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 契約をするときは拂下げるということになつておりますが、拂下をするということは、政府が責任を負わされておる仕事であるから、政府がなすべき仕事である。そうすると政府の代行ということにすべきものであつて、全部向うへ渡す、委員会へ拂下げしてしまうということはおもしろくないのではないかという議論は出なかつたのですか。

大堀弘

○大堀證人 これは拂下げるということで大体最初から話が一定しておつたように記憶いたします。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 その点で議論はなかつたのですか。

大堀弘

○大堀證人 なかつたように思います。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 ところが、値段も何もきまらずに拂下しておりますが、議論がなかつたのですか。

大堀弘

○大堀證人 その点はこういう点はあつたと思います。要するに拂下げて仕事がペーするかどうかわかりませんから、結論として拂下をして、仕事をしたあとで黒字を出して、その黒字を拂下價格として清算するという契約書になつておつたと思いますが、これは内務省あたりで最初から大体スクラツプの價値をいくらかにきめて、そしてもう渡してしまつたらどうだろうかというような話はいくらか出ておつたと思うのです。たとえば一千万円なら一千万円というふうにきめて、そして渡してしまうという問題は出たと思いますが、政府の代行で政府自身の責任でやるという点については、これはそういう行き方をとれば、明らかに政府は予算を組んで、十分の経費をとらなければなりませんが、そういう話は出ておらなかつたように思います。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 そうすると、向うで経費がかかるだけのものがかかつて、それだけ差し引いて拂えということになるから、向うの方でできるだけ経費を節約してくれなければもうけは出ぬわけですね。そこに節約するか節約せないかということを監督することは非常な大きな問題だと思う。その点に関しては先ほどのあなたの言われておるところをみると、そう大してやかましく言つておらないように思いますが、どうですか。

大堀弘

○大堀證人 私としては非常にやかましく言つたと思います。委員会のたびごとに私はその点は注意を喚起しておきました。もう一つの点は、私はこういうふうに考えておりました。これは赤字が出る仕事である、そして会社としては國から補償してもらえるかどうか——実は補償條項もありますが、これは空文に終つておる。実際補償してもらえるかどうかわからない。仕事としては非常に危險だということで、五社としましては極力氣をつけないと赤字が出ても補償してもらえるかどうかわからぬ。そういつた自動的な意味で、自制的にあまり濫費してはいかぬという態勢になつていくだろうというふうにも考えておりました。むろんそれはただ一つの理屈であつて、実際上は現実に経理を嚴重に氣をつけろということは、しつこく言つておつたことであります。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 先ほど内務省が主体だと言つておられたが、内務省では具体的にどういう監督をしておつたか御承知ありませんか。

大堀弘

○大堀證人 これは私どもが委員会に出ます際は、必ず内務省から出てくれと私はしじゆう言つておりまして、大体内務省から係官が委員会にも、特別委員会にも出ておりました。從つてとかく商工省に頼んだというかつこうでなかなか出て來ないことが途中でありまして、私はそれでは困る。内務省はやはり出てくれということでやかましく出席を要求しました。内務省としても課長なり係官が出るということになつておりました。ただ商工省ほどには出ていなかつたと思います。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 それから仕事を渡すのであるから、この仕事にはこれくらいの経費がかかるという予算くらいありそうなものだと思いますが、作業費については全然やらなかつたのですか、向うに任せ切りでしたか。たとえばこれだけのものを拂下げるというようなことで仕事を渡して、これを処理してくれという、これを処理するにはいくらくらいの金が要りそうだという予算くらいは立てそうにも思われるのですが、一体そういうことは立てずに、全部一切向う任せでやつておつたのですか。

大堀弘

○大堀證人 その点は先ほどちよつと申し上げましたように、全体の量を把握しないとちよつと計算が立ちませんので、私は全体の量をつかむことをやかましく言いました。やつたのですけれども、残念ながら確実なものはつかめなかつた。二月三月ごろになりまして、委員会がぽつぽつあちらこちらで受け取つた報告を基礎にしまして、大体鉄鋼はどのくらいあるだろう。航空機で大体何万トンくらいの非鉄金属が出るだろうというような推算は出てきておつたように思います。從つてその場合鉄鋼兵器につきましては、平均の解体費はトン当りいくらくらい要るだろう、これは二、三の例をとつてそれから推算して見当をつけ、計算して、非鉄の場合は大体どのくらいの解体費が要るだろうというような計算をしております。私が四月中旬に迭ります直前だつたと思いますが、大体この鉄鋼兵器と非鉄金属の推定数量、解体費用を出しまして、計算をしたことがあつたと思います。これは的確なものではなかつたと思いますが、大体の見当として数字が出ております。このときには非鉄の力の黒で鉄鋼の赤字を消して、若干黒字になるだろうというような推測をつけておりました。私が迭ります直前に、その数字を前任者の菅波局長にごらんに入れて、報告して私はその仕事を引継いだような次第であります。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 かかつた金については大体向うに任せきりのほかなかつたわけですね。

大堀弘

○大堀證人 いや任せきりじやなかつたと思いますが。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 だつて予算も立てておらないし、一々監督もしておらぬとすれば、これだけかかりましたと言われれば、はあそうかといつて呑むよりほかないのじやありませんか。

大堀弘

○大堀證人 事務局の予算というのはあつたんぢやないか。私ははつきり記憶がございませんが、たとえば人を何人殖やすからというようなことを言つておつたから。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 この間からずいぶんここで問題になつたのは、交際費というか、それらもずいぶん問題になつたのですが、それらについても監督をしたかどうか、御承知ありませんか。

大堀弘

○大堀證人 そういつた用途にそう厖大なものを出すようなことは認めなかつたと思います。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 認める認めぬでなくて、出しちやつてこれだけ要るといつただけじやないか。たとえば初めから予算があれば認めるものか認めないとかいうことになりますが。

大堀弘

○大堀證人 予算はあつたと思いますが、しかし私もそこまではつきり記憶がございません。予算は立つておつたと思います。ちよつと記憶がございませんから、はつきりしたことは言われませんが。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 たいへん交際費がかかつたようですが、これでは交際費がかかり過ぎるとか、何かそういう感じをもたれたことはありませんか。しじゆう会合をして会合費を使つたといつております。

大堀弘

○大堀證人 中央ではそんなことはなかつたように思いますが、あるいは現地の方でどうでございますか。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 これは委員会そのものよりか、代行五社がずいぶん使つておると思います。それらについてあなた方は感じられるようなことはありませんか。

大堀弘

○大堀證人 物件を連合國から拂下を受けます際に、直接監督下にありますので相当軍との交際や何かに多くのものがかかつたものとみえます。そういつた問題でいろいろ困難があつたんじやなかつたかと推察いたしますが、どうでございますか。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 内務省の方なり商工省の方なりはしじゆうおいでになつて、つい会食しなければならぬことが多かつたといつておりますが、どうですか。

大堀弘

○大堀證人 私の在任中には、少くともそういうことになつたように思います。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 それから兵器処理特別委員会ですね。これは委員会が自治的に設けた委員会であつたのですか。それとも何か官制か、もしくは官廳からの命令というようなことで設けた会ですか。

大堀弘

○大堀證人 これは最初の方針の中に、特別委員会を設けて配分をきめるということが書いてあつたと思います。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 それは内務省商工省の方針で……。

大堀弘

○大堀證人 特殊物件処理委員会にかけました時分に、最初の五社にやらせるあの中に一項あつたと思います。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 中央特殊物件処理委員会ですね。

大堀弘

○大堀證人 あれにかけましたね。最初に機構に関する件という方針をうたつてありまして、あとは別に官制とか何とか、そういうものは出しておりません。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 そこで特別委員会の運営については、大体どういうようなことをやつておりますか。

大堀弘

○大堀證人 特別委員会の運営につきまして、私が最初に考えましたことは、要するに兵器処理から出てきます物件については、いろいろなものがあるわけでございますが、たとえばジユラルミンとか、銅とか、あるいは飛行機に塔載します通信機でありますとか、それから鉄のスクラツプでありますとか、そういう大体品種ごとにまとまつたものがあるわけであります。そういうものについては個々に処分することは非常に煩雜であるのみならず、われわれとして判断が非常にむつかしいじやないか。從つてこれは餅は餅屋という意味で、そういつたまとまつたものにつきましては当該の統制機関が大体ございまして、たとえば一地区分につきましては金属配給会社というものがございまして、そういうところへ兵器処理委員会で出たものを渡していけというような各物品ごとの処理要領をきめました。これが多分十いくつあつたと思うのです。大分たくさんつくりましたが、その処理要領を特別委員会にかけまして、たとえば鉄のスクラツプは金属配給会社に渡すという式のものをつくりまして、それによつて自動的にやつていくようにしておりました。それ以外の、たとえば雜品が出てくる、こういうものはやむを得ませんから個々に委員会で審議いたしまして配分先をきめていく、その際に当時特殊物件の委員会の方針だつたと思いますが、食糧増産でありますとか、石炭の生産とか、交通通信等、当時の事情から見まして重要であるということで、順位をつけまして、順位によつて処置していく。当時ブローカーと言いますか、中にはいつてうまいことをしようというようなことがあると非常にぐあいが悪いということで、最終需要者を確認して極力最終需要者に渡そうという方針をとつておりました。そういつた運用で、まとまつたものは処理要領によりまして大体自動的に動いていく、個々の物件は特別委員会にかける、なおこまかいものは中央に一々かけられない場合もありすから、かけられないものは小口のものの取扱いといたしまして、地方商工局の承認を受けて処分をするという取扱いをしておつたと思います。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 商工省なり内務省なりの指揮を仰いでやつたのですか。特別委員会できめればそれで決定的なものであつたのですか。

大堀弘

○大堀證人 特別委員会の決定をもつて決定しておりました。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 代理会社というものをみなこしらえておりましたね。下請会社のようなもの、または先ほどあなたがおつしやつた最終需要者というか、代理会社というものがたくさんできておつたようですが御承知ですか。

大堀弘

○大堀證人 私どものやつておりました時分にはまだそこまで問題は行つてなかつたと思います。主としてまだ現場の作業にはいつていくというような段階でありましたから、ちよつと私もはつきり記憶いたしませんが、あるいはそういうことがあつたかもしれません。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 代理会社をこしらえてそこに物を流しているという形跡があるのですが、それについては御承知ないですか。

大堀弘

○大堀證人 しかし、かりに品物を渡すとなれば、代理会社の名前が出てこなければならぬわけですが‥‥。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 代理会社という名前では出ておりませんよ。鋼管なら鋼管の下の会社をわれわれは代理会社というのです。

大堀弘

○大堀證人 私の在任中そういう問題はあまり記憶ありません。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 先ほどお聽きするのを一つ忘れたのですが、鉄では二社、非鉄金属では三社ときまりました。そのほかの会社からおれも入れてもらわなければならぬという運動というか申入れというか、そういうものはありませんでした。

大堀弘

○大堀證人 それは私ちよつと記憶ありません。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 てんで歯が立たなかつたのですか。

大堀弘

○大堀證人 おそらく部分的には入れてもらつたらよいという話はあつたかも知れませんが、この仕事に共同責任をとつてはいつていこうという申出はなかつたと思いますが、ちよつと私記憶がありません。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 大体私の聽くことは終りましたが、何かほかに聽くことはありますか。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 先ほど聽き落したのですが、あの兵器処理について関係されたのは二十年の十月下旬ごろからですか。九月ごろからですか。そうしていつまで兵器処理班長として関係されていましたか。

大堀弘

○大堀證人 私は十月の下旬と記憶しております。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 初めが‥‥。

大堀弘

○大堀證人 はい。先ほど申しましたのは九月中旬に私は内閣におりましたが、内閣から商工省に復帰いたしまして整備課勤務になつたのが九月下旬だと思います。それからそのほか総務課の雜用なんかもやりまして、そういう計画的な仕事に参画していまして、全然別の仕事をしておりました。兵器処理の問題を初めて仰せつかりましたのは十月の二十日ごろだつたように記憶しております。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それから……。

大堀弘

○大堀證人 それから終りましたのは翌年四月の中旬ごろだつたと思います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 兵器処理班長としてはいつまでですか。

大堀弘

○大堀證人 兵器処理班長としましては、その間が兵器処理班長ということになります。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 いつまでですか。

大堀弘

○大堀證人 二十一年の四月ごろまでです。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 その後は……。

大堀弘

○大堀證人 その後は全然関係ありません。四月中旬に現在の賠償課長に迭りまして、全然仕事としては関係ありません。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 二十一年の四月ごろまでで、それから後はたれがやつたのですか。

大堀弘

○大堀證人 それから後は鉱山局の鉱政課に仕事が移りまして、鉱山局の鉱政課の方で仕事をやつておりました。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 鉱山局の鉱政課のたれがやつておつたですか。

大堀弘

○大堀證人 山地八郎氏が仕事をしておりました。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 鉱山局長はその当時たれでしたか。

大堀弘

○大堀證人 引継きますときですか。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 二十一年の四月ごろです。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 その移管したときです。先ほど池田と言つたが、御承知ないですか。

大堀弘

○大堀證人 池田欽三郎さんくらいかもしれません。私は当時お目にかかつておりませんからよく知りませんが、あるいは池田さんかもしれません。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 この時分にあなたは、この間菅波局長がここで宣誓の上証言したのによりますと、たしか小松氏が五社を選定して——小松氏が選定したかどうか知りませんが、小松氏があなた方の骨折で五社を選定して、委員長になるというような下ごしらえはあなたがしたということになつておるのですが、どうですか。

大堀弘

○大堀證人 五社を選定しましたのは、先ほど申し上げました兵器処理機構に関する件という決定がございますが、あれでできたと思います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 あれはいつできましたか。

大堀弘

○大堀證人 十月の終りが十一月の初めごろだつたと思いますが、はつきり覚えておりません。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 十月の末でしようね。

大堀弘

○大堀證人 そんな時分だと思います。時期の関係ははつきり記憶いたしませんが、十月の終りごろか十一月の初めごろだつたと思います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それから内閣に特殊物件処理委員会ができたのはいつですか。

大堀弘

○大堀證人 それは私は存じませんが、ただそれにかけたということだけで、それがいつできたかよく存じません。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 そうすると、二十年の十月の下旬からというとその前でしようか。

大堀弘

○大堀證人 むろんその前だと思います。これは一般の特殊物件の処理をきめるために置かれておつたものだと思います。それにわれわれの仕事をたまたまかけたのですから、むろんその前からあつたと思います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 その前ですね。

大堀弘

○大堀證人 はい。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 そうすると、そこで解体兵器等の処理機構に関する件をあなたが立案されたですね。

大堀弘

○大堀證人 はい、私が立案しました。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 これを立案される時分に、この兵器処理についての仕事をやらしてくれと言うて運動があつたと聞いておるが、あちらこちらから運動がありはしませんか。

大堀弘

○大堀證人 これは私どもの記憶では少くとも日本政府としては運動というようなことは受けておらないと思います。話が進められておつたと思います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 これはこの間もとの菅波局長がここで証言されたのですが、小松さんがその当時拂下を受けるについて、あちらこちらと運動があつたと聞いたがどうですか。

大堀弘

○大堀證人 少くとも私は日本政府に対しては、想像するということはいけないと思いますが、私は当時日本政府の内部へ運動したということは全然想像つかないことと思います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 ではどこへ運動したか。

大堀弘

○大堀證人 運動といいますが、ただこのことの始まりには、小松さんが第八軍と話をしておつたということだけは記憶しておりますが……。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 さつきの経済團体連合会の渉外部長としてあちらこちら運動しているときに、第八軍のバラード大佐へ運動したということですか。あなたがそういうことを言つたと菅波局長がはつきり言つておるし、小松氏がこの問題については運動しておつたということを聞いておる。大堀事務官から聽いたということをこの間はつきり言つた。

大堀弘

○大堀證人 そうですかな。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 はつきり言つてください。あなたの言うことがうそか。あるいは菅波局長の言うことがうそか。どちらかがうそになる。

大堀弘

○大堀證人 私も最初からこの問題に関係しておりませんから断言はできませんが、運動しておつたような印象は受けておつたかと思います。運動というとちよつと語弊があるかも知れませんが……。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 運動というと言葉がわるかつたかも知れないが、拂下を受けるのであちらこちらと奔走しておつた。

大堀弘

○大堀證人 それは言えると思います。ただ拂下を受けるためか、あるいはこの仕事を日本に返してくれということを言つておられたのか、そこは私はここではつきり断言できません。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それはまた話が違うじやないか。日本に拂下げてもらうこと、日本に戻してもらうということと、こういう経済團体が拂下を受けるということとは意味が違いますよ。

大堀弘

○大堀證人 拂下を受けるということになるかも知れませんな。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 運動という言葉がいけなければ、この経済團体に対して拂下を受けるために奔走しておつたという事実は、その当時知つておつた、こういうことになりますか。

大堀弘

○大堀證人 経済團体ということは……。民間に拂下げておるということはあつたかと思います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 民間に拂下を受けるためにあちらこちら奔走した。

大堀弘

○大堀證人 当時私が聞いておりましたこととしまして……。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 結構です。そう自分は承知している。

大堀弘

○大堀證人 はあ。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 そこでこれは拂下をすることになつたのでありますが、先ほども委員長代理から質問があつたのであるが、一体あなたは初めからこれが損がいくものだという頭をもつてやつたのか、これは上手にやつて黒字にしなければいかぬと思つてやつたのか、これは國家の仕事だと思つてやつたのか、拂下をしてしまえば向うのものになるという頭であなた方はかかつておつたか、その点についてあなたのその当時の考えを話してください。

大堀弘

○大堀證人 拂下をしてしまえば知つたことじやないというふうには考えませんでした。破壊作業そのものはやはり國家として責任のある仕事だと考えておりますから、当然私どもも一緒になつてやらなければならぬ仕事と考えておりました。ただ赤字の問題につきましては、最初仕事に手を着けますときは、これはとても損失の補償でもしなければなかなかうまくいくまいというふうに考えておりましたが、だんだんやつておりましたら、物品の処分の範囲内で仕事が処理していけるだろうという見透しというか、見当がついて來たように思います。これは途中の考えです。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 あなたにお伺いしますが、そうするとあなたは鉄鋼、非鉄金属についての技術をおもちですか。

大堀弘

○大堀證人 私は事務官でございますから、技術的のことは実際存じませんが……。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 どういう根拠であなたはそういうことを考えられるようになつたか。赤字である、損をするという根拠を話してください。

大堀弘

○大堀證人 当時の状況を申し上げますと、実は二、三の例として記憶しておりますところでは、石川のある箇所では占領軍の方からとにかく鉄であろうが、非鉄であろうが、兵器は熔鉱炉にごちやごちやにぶちこんで融かしてしまつたというケースがありましたし、航空機についても海の中に放りこんでしまつた。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それはあとのことでしよう。

大堀弘

○大堀證人 当時そういう状況があちこちにございました。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それはあとのことであり、あなた方が監督してやることはそういうことをしないために解撤をすることでしよう。それならばそういうことを考えてやる余地はないではありませんか。

大堀弘

○大堀證人 一番最初に……。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 一番最初これをやるときには、結局解体事業がやかましく、晝夜兼行でやらされるわけですから、仕事の計算などできない。とにかく作業をどんどんやらなければならぬということが予想されました。その面から言いますと経理するような仕事にならないで、晝夜兼行でやれば費用が非常にかかるわけです。そういう意味で保証ができない。仕事のボリユームも実は見当もつかないような状態でありまして、そういう意味で赤字になる危險は相当あると思います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それは晝夜兼行でやれば多少費用は余計かかるということは言えるかも知れませんが、あとからあなたに質問するが、たくさん犯罪が行われている。いろいろな問題があつて不当な拂下もたくさんある。そうするとそういうようなことを一体あなたがはたして監督したのかどうかという問題もここに起る。先ほど初めから赤字であるという前提を置いたということは、あなた方は專門家の意見を聽いたのか、たれにも聽かないで皆がそう言つたから言つたのか、たれか專門家に聽いたというならばその專門家をここに喚んで聽く。たれにそういうことを聽いて始めたか……。

大堀弘

○大堀證人 特別に專門家を呼んで聽いたわけではありません。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 だがそう言つたか……。

大堀弘

○大堀證人 私ども関係者が相談した結果、仕事の性質上そういうふうに考えられたから……。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 その関係者はたれですか。

大堀弘

○大堀證人 結局私どもと鉱山監督局の山地課長なり、内務省の調査部の玉置第二課長、加藤総務課長が大体話の相手になりました。その辺と相談したことでございますが。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 その辺と相談したというが、その人たちは一体これについて特別の研究をしてそのことを言い出してやつたとか、たれから聽いてやつたとか、それを知らぬことはないでしよう。その人たちも技術家ですか。

大堀弘

○大堀證人 皆事務官です。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 事務官ではわからぬではありませんか。專門にわたる大きな技術、費用その他の問題を、ただ素人だけでそういうことを考えて、そういう立案をしたということは、今日かくのごとき失敗がここに出ているということの根源をなすものではないか。いかがでありますか。——答えがないですね、何ら拠りどころがないで、ただ赤字ということだけでは、私どもはここに疑問をおくのです。

大堀弘

○大堀證人 赤字になるおそれがあるということでございますが……。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 赤字になるおそれかあるというので、プール計算をやつて、しかも赤字についての予算的措置を講ずるということはちやんと書いてあるではありませんか。先ほども質問があつたが、こういう費用を考えるときには、作業費についても、たとえば飛行機ならばなんぼ、戰車はなんぼ、高車砲はなんぼというおよその基準というものは立てられるはずである。

大堀弘

○大堀證人 しかしそれは当時の状況としましては、どういう種類の兵器がどれだけあるかということは、全然想像がつきませんでした。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それは総合的な話ではありませんか。飛行機が何台あろうとも、飛行機一台についてどれだけの撤去費用、運送費用というものはきまつているではありませんか。

大堀弘

○大堀證人 それは仕事を始めましてからは計算をしておりますが、仕事を始める前は、そこまで余裕はなかつたのであります。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 仕事を始めましてからは、費用というものは種々雜多にかかつている。あまり基準というものには捉われておりません。大体のものをこしらえたものがあるかもしれないけれども、大体のものでもすべてがその基準に捉われていないやりかたです。一九四五年の九月二十四日、すなわち二十年の九月二十四日に、指令第五十三号として、連合軍総司令官から、この兵器という物件を民生安定のために返してやるから、経済復興のために使えという指令が來ているのですが、あなたは知つておりますか。

大堀弘

○大堀證人 私が仕事に関係したときに伺いました。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 その指令に基いて見るというと、これは内務省に返すのだと一應してあります。内務省に返すのだが、これらについては最後の消費者にまで明らかにしておけということは書いてありますが、その点についてはあなたはいかなる処置をとつたか。

大堀弘

○大堀證人 先ほど申し上げましたように、内務省から兵器処理委員会に拂下げることになりましたが、兵器処理委員会が受取つたものを処分いたします場合に、特別委員会の決定によつて処分いたすということになつておりますから、そこで最終利用者までも行き告を明記するということにいたしております。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 特別委員会はできましたが、特別委員会からさらに五社その他各地方に拂下げをしておる。これについてそこまでみな徹底した通牒が出ておりますか。

大堀弘

○大堀證人 通牒は出ておりますが、特別委員会で処理いたします処理要領は、私は当時在任中になるべく文書で処理するようにいたしておりまして、特別委員会の処理要領も連名で地方へ通知してあるはずであります。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 しかし最後の消費者にまで明らかにするというようにはできておらぬのじやないですか。

大堀弘

○大堀證人 結局特別委員会で決定しますときは、統制團体に渡すかしからずんば個々の業者を委員会で審議するわけであります。ただ統制團体が最終業者でないということになりますれば、一般特殊物件についても同樣な問題が出ると思うのでありますが、私どもとしては一應配給機関に渡せばよいものと了解してやつておつたのであります。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 五社プロパーに配給してその五社がやみ賣をしている。五社に拂下げたでしよう。

大堀弘

○大堀證人 そういうものもあるかもしれません。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 事実を指摘します。特別委員会で拂下を認めているが、これをやみ賣りをしたりいろいろなことをしておつても、そういうようなもののはつきりしたものが行つておらぬように聞いておる。なるほど特別委員会というものを構成されて、拂下手続というものができておるかもしれぬけれども、それらについて五社すべてがやみ賣りをしたしないは別として、ただ代行五社がこれの拂下を受けただけで、あとはどこまでどうなつているかということは明瞭でないではありませんか。

大堀弘

○大堀證人 私ははつきりしていると思いますが、ただそれから先やみに流すということは監督できません。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それでは伺いますが、五十三号の指令に基いて、各統制團体あるいはこの五代行会社にどういう通牒を出しましたか。あなたの方から出した通牒があるが、どういう通牒を出したか明示できますか。この指令はかくのごときものであるから、指令の意思を徹底しようということを書いたものはないようであるが……。

大堀弘

○大堀證人 ただしかし特別委員会で配分先をチエツクするということで、その意思を実行していると私は考えております。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それでやつたつもりですか。それではその点はあとにいたします。  そこで先ほど質問があつたのでありますが、兵器処理委員会と兵器処理特別委員会との関係その他について監督をしてるということでありましたね。その経理についての監督は、これはすべて商工省の整理部長と内務省の調査部長の名前をもつて、兵器処理委員会の推進育成並びに経費に関する件というようなこと、その次に出ているのは兵器処理委員会経費に関する件と書いて、二十年十二月一日、兵器処理班となつているものかありますね。これによりますと、兵器処理委員会経費に関する件なんかもみんなあなたの方で出しておる。それからその次には賣却物件價格決定の方針というのがある。これによりますと、第一種物件あるいは第二種物件という区別をつけたり、公定價格と協定價格と例外價格というのも物件の價格はすべて現場渡と書いてある。これはみんな兵器処理班でやつたんではありませんか。

大堀弘

○大堀證人 さようでございます。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 そうすると、あなたは先ほど内務省と言われたが、兵器処理班がやはり監督しているではありませんか。この間ほかの人はみんな言つたが……。

大堀弘

○大堀證人 もちろん私どもは監督をしておりました。ただ、これは先ほども申し上げましたが、私は決して責任を回避いたしませんが、形式的には内務省の監督下にあつたが、実質的には私どもが監督をしていた、こういうふうに考えております。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 そこで兵器処理特別委員会というものをやりまするときに、初めからなるほど兵器処理特別委員会には各省の人がみな出ておりますね。そうしてこの兵器処理委員会あたりで使つておる費用が——特別委員会も含んでおりますが、二十三年二月末で二百三十一万円交際費とあるようですが、これは一体何に使つたのでしようか。

大堀弘

○大堀證人 私が在任しておりましたとき、そういうふうな金を厖大に使つたということは聞いておりませんですが……。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 聞いておらないかもしれませんが、あなたがおられる時分からずつときておる。今結果を申し上げておる。一体そういうような交際費は何に使つた費用だとあなたはお考えになりますか。この間も大分証人が出てきて、その話によると、時間が経過するからやはり食事をしておるのだということをみな言つておるのですが、あなたはどう考えますか。

大堀弘

○大堀證人 私ども委員会をやつておりましたときは、大抵畫過ぎからやるか、あるいは午前中からやつておりましたが、委員会の仕事で、私ども在任中には、特別委員会の終つたあとで食事をするなんということはありません。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 うそを言つちやだめですよ。食事をしたことがあるでしよう。

大堀弘

○大堀證人 ありません。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 ほんとうにないのですか。ここで言うことは先ほど宣誓してあるのですよ。

大堀弘

○大堀證人 記憶がありませんですがね。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 あなたは食事をしたことがありませんか。これから調べて、あなたも食事をしたことがあるといつたら……。

大堀弘

○大堀證人 記憶がありませんが……。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 一遍や二遍じやないんだ。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 長いことなんだ。一遍二遍飯を食つたから別にそれでどうというわけじやありません。但しこういうようなことがあるから、一例を引いてあなたに申しておる。

大堀弘

○大堀證人 それはあの委員会の開設の挨拶の意味で、何と言いますか、晩餐のあつたことはあるように思いますが、常時そんなことをやつた記憶は私はございません。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それでは監督の立場にある証人に尋ねますが、何に使つたのだとあなたは考えるか。二百三十一万円交際費と言つて費目が出ている以上、何に使つたのか。こういう委員会の構成ができて、ちやんと委員会を開いてやつて、しかも各省からみんな出ている以上は、みんな知らぬということはないでしよう。正直に言つたつてかまわんですよ。

大堀弘

○大堀證人 私はこの問題につきましては、在任中を顧みまして別にやましいところはございません。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 そこで遅くなつたからといつて御飯を食べて、それでやましいことはないんですか。

大堀弘

○大堀證人 そういうことも、今お話のような趣旨では私は記憶はございません。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 あなたは食べたことがないと言いますか。はつきり速記にとつておきますよ。

大堀弘

○大堀證人 ですから挨拶の意味の、披露の意味の何か催しなんか一度くらいあつたかと思いますが、常時特別委員会なり委員会のあとで食事をするということは、私は記憶はございません。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 いや、常時というかどうか知らぬが、あなたは食事をなすつたことがありますかということです。

大堀弘

○大堀證人 記憶がありません。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 問題はまだたくさんありますが、あなたが特別委員会あたりでやつておることによりまして拾い出してみますと、日本鋼管が鉄屑を三百七十二トン、百円で秋田製鋼に拂下げておりますね。二十一年の三月二日。日鉄が大阪地区で一万二千トン、川崎重工業に拂下げておる。また日鉄が日本製鉄に一万二千六百二十九トンを三百五十円で拂下げておる。二十一年五月二十八日。日本鋼管が砲彈鉄屑二千百六十一トンを三百五十円で秋田製鋼に、二十一年三月三十日に拂下げておる。鋼管が黄鉱藥莢五百トンを全農、農業会に二十一年二月十八日。この時分には相当値段がしたものを、こういうふうに特に安く拂下げておるのは、これは一体どういうわけですか。あなたのいた時分に特別委員会が、どうしてこう安く拂下をあなた方は認めたんですか。

大堀弘

○大堀證人 ただいまのことはちよつとよく思い出しませんが——。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 皆こういうことをやつておるのではありませんか。それから日本鋼管においては二十二年の九月の棚卸に、五%の棚卸減をやつており、日鉄においては二十一年の上期において天引二割減の棚卸をやつておる。一体こういうことをあなた方は認めたのですか。

大堀弘

○大堀證人 私は在任期間、今の点は……。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 二十一年上期だと、あなたはおつたのではないですか。

大堀弘

○大堀證人 いや、決算の時期はもう少し後ではないかと思いますが、私記憶がございません。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 あなたがおつた時分でないといかぬですな。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 その問題以外でも、棚卸ということは認めたんですか。そういうことは相談を受けたことはありませんですか。

大堀弘

○大堀證人 棚卸ということはどういう……。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 鉄は腐触する憂いがあるというのだ。だから二割切つておかぬと、実際において決算が合わないから二割切つたというのです。二割だけ残しておいていいことになつてるというのです。

大堀弘

○大堀證人 それは、私どものやつていますときには、そういう問題は起きておりませんし……。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 在職中にそういうことを認めるという話はありませんでしたか。

大堀弘

○大堀證人 ありませんでした。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 鉄はそんなに腐蝕するものですか。

大堀弘

○大堀證人 在庫なんかですとこまかい物は相当腐蝕いたします。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 全体としては。

大堀弘

○大堀證人 大きな物ですと、そういうことはあまり——やはり薄い物とかこまかい物になりますと、相当腐蝕いたします。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それから証人、こういうことがありますね。バイヤー工場へ廃機体の軽金属の屑を六千円も七千円もするものを、二千二百円で皆非鉄金属会社に賣つておりますが、こういうことはどうですか、あなたは認めたのですか。

大堀弘

○大堀證人 この問題につきましては、当時終戰後でありましたので、なべ、かまのような日用品を非常に生産しなければならぬということで、当時なべ、かまにジユラルミンがはいつておりますものは毒だとか何とか世間で言つておりましたが、要するに純アルミを供給しなければなべ、かまはできないという状況にありました。ところが純粹のアルミを得ますためにはボーキサイトがなくなつておりましたので、廃機体のうちでごく品質の悪いものをバイヤー工場へ持つてまいりまして、バイヤー・タンクに入れまして、化学作用で酸化アルミニユームをつくつて、それを電解して純アルミニユームをつくる。いわゆるボーキサイトの代りを廃機体のジユラルミンでやらせようという方針が、当時の物資計画の中できまつたわけでございます。それで價格の問題につきまして、実は日用品の公定價格が押えられておりまして、また從つて純アルミの公定價格が押えられておつた。そこで原價計算をしますと、今の方法をとりますと、これは非常に貴重なジユラルミンの屑をボーキサイトのような原料の代りに使うのだから、非常にコストが高くなつて、かりにこのジユラルミンの價格を高くしますと、採算が合わない。そうしますと紙アルミの生産ができないのでございます。そこでこの話は、実は鉱山局の方から私どもの方へ價格を安くして渡してもらいたいという要望がありまして、私としましては、当時先ほど申しましたように、この仕事がはつきり黒字になるという見透しが得られないので、赤字になる心配のあるような状況にあつたのでございますから、実は非常に安く渡すことは困る。やはり一般のジユラルミンとして処分する同じ價格でやつてもらいたいということを部内で主張しました。そうして当時大藏省の物價部で價格平衡資金といいますか、價格プール資金を持つておりまして、それによつて出してもらうようにしてもらいたいという要求を私はいたしましたが、價格平衡資金の方からはその金は出せないということで、結局当時先ほどちよつと申し上げましたように、兵器処理委員会の赤字か黒字かという見透しの計算をやつておる最中でありましたので、それをずつと計算してみましたところが、ようやくまあこれだつたら黒字になるだろうという計算が出てきたわけであります。当時の三月ごろだつたと思います。それで黒字が出るなら、これは國家的に見れば、ここが高く賣れば物ができないか、しからずんば價格補給金を國から出さなければならないということで、結局兵器処理委員会が背負いこむか、國家が補給金を出すか、どつちだという事態に追い込まれておつたわけでございます。私としてはそういう情勢ならやむを得ないということで、上司の了解を得まして、原價計算を出してもらいまして、いくらかそれを安く拂下げております。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 どういうわけで、よそで五千円から四千五百円くらいに賣つているものを二千二百円で賣つて、しかもバイヤー工場へ與えたところのトン数は一段抜いてたくさんなトン数を出したのですか。どうしてこういうふうによそでそれだけで賣つておるものを、ここだけ安くするか、その理由が何かありますか。

大堀弘

○大堀證人 ただいま申しましたように、これを高く賣れば、國家がそのために價格補給金を出すか、しからずんば日用品の價格を上げなければならぬという状態になつておつた。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それならば價格補給金を出せばいい。

大堀弘

○大堀證人 私どもとしては当然そういう要求をいたしましたが、大藏省としては價格補給金は出せないということで、結局兵器処理委員会から安く下げてもらえば一切の問題が片づくわけでございます。私としては赤字の見透しでございましたら、これは徹底的に拒絶したと思います。しかしながら一應黒字の見透しもついておりましたので、しからばやむを得ないということで、この点はその要求を呑んでやつたと思つております。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 大体今まで赤字の見透しじやないですか。今までこの兵器処理の問題は全部赤字じやないか。

大堀弘

○大堀證人 当時三月か四月の初めに私が迭ります、ただいまお話がありました問題の前後に、どうにかこれだけの数量が出れば、銅その他のもので鉄、鋼兵器の解体の費用の赤字をカバーして、いくらか黒字が出るだろうという見透しを一應もちました。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それは一体だれがそういうことを言つたのですか。山地課長ですか。

大堀弘

○大堀證人 当時私の所へ直接参りましたのは、山地課長の下にありました波多野事務官でございます。その問題について私に直接要求がありましたのは。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それは何をしている人ですか。

大堀弘

○大堀證人 非鉄金属の、鉱山局鉱政課の担当者だつたと思います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 波多野何という人ですか。

大堀弘

○大堀證人 波多野靜夫です。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 今もおりますか。

大堀弘

○大堀證人 今九州の商工局にいつております。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 二十一年四月にあなたはやめたということですが、そのあとにあなたの後任はだれがやつているのですか。山地八郎ですか。

大堀弘

○大堀證人 山地さんは鉱政課長としてやつております。先ほど申しましたように、三谷事務官がおりまして、私の仕事を引継いでおります。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 とにかく各会社が自分のプロパーに拂下げているものはとても安く拂下げている。これだけではありません。バイヤー工場、プロパーに拂下げているのは、よそよりもうんと安く拂下げている。あなた方のやり方は初めから間違つている。経費がたくさん出ている。自分らの会社に拂下げるものはうんと安くしている。それからバイヤー工場と称するものは安く、それから第二会社をこしらえて、みんな第二会社に拂下げる樣式をとつて、トンネルをやつている。そういつたことが今日廃兵器処理についての大きながんでありまして、非常に遺憾です。こういう点についてみんな自分がやつたことでない、あの人だ、あの人だと言う何人喚んでもみんな中途で落ちてしまう。比較的あなたのところは大分明らかになつたのですが、すべてがそういうふうでありますから、この点については証な人のお立場もいろいろあるかも知れいが、これは明瞭にして國民に発表しなければならぬ。どこに欠陷があつたか。この特別委員会できめた消費、配分あるいは價格の決定は、内務省との関連はないので、ここでやつておつたのでございましよう。

大堀弘

○大堀證人 特別委員会できめておりました。ただ特別委員会の構成メンバーが各省の関係課長がなつておりまして、内務省の調査部の第二課長と私どもが幹事になつておりましたから……。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それでわかりました。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 ほかにありませんか——それでは済みました。また聽きたいことがあるかも知れませんから、そこでしばらく待つておつてください。

石田一松国民協同党

○石田(一)委員 ちよつとお伺いしたいことがあります。問題がいくらかはずれるようで、私的にわたつてまことに恐縮ですが、一應世間一般、國民が抱いておる疑惑も解かなければならぬというような点からお聽きするのですが、今あなたはどこにお住いですか。

大堀弘

○大堀證人 私は渋谷区代々木本町七六五に住んでおります。

石田一松国民協同党

○石田(一)委員 それは借家でございますか。

大堀弘

○大堀證人 借家でございます。

石田一松国民協同党

○石田(一)委員 あなたの上司関係の方、菅波さんとかなんとかいうような方で、最近自分の家を建てたという話をお聞きになつたことはありませんか。そういう人もあるということをお聞きじやありませんか。

大堀弘

○大堀證人 ありません。

石田一松国民協同党

○石田(一)委員 また一般によく流布される國民の間のデマというか、うわさというのですか、局長、課長級になると、商工省あたりでは内諸で自家用自動車を操つておる。そういうこともちよいちよいわれわれ耳にしておりますが、あなたの御存じの商工関係の方で、事実そうだというようなことはありませんか。

大堀弘

○大堀證人 聞いておりません。私はこの問題につきまして、ちよつと一言申し上げたいと思うのでありますが、私は顧みまして、この問題については何らやましいところはありません。のみならず、当時の混乱した客観情勢の中で、私としましては最善の方法を選び、最善の努力をしたと今日でも確信しておるのであります。それを申し上げておきます。     —————————————

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 大原さんですか。

大原久之

○大原證人 そうです。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 あなたは商工省の鉱山局鉄鋼課長をしておられたことがありますか。

大原久之

○大原證人 はい、そうです。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 それはいつからいつまででしたか。

大原久之

○大原證人 昭和二十一年の一月から八月までです。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 当時の局長はどなたでした。

大原久之

○大原證人 私がなりましたときの局長は、先般まで群馬縣知事をしておりました北野、その次に池田局長に代りました。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 それからあなたは二十一年の一月から八月とおつしやつたですね。

大原久之

○大原證人 そうです。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 八月以後はだれが鉄鋼課長をしておりましたか。

大原久之

○大原證人 八月以後は近藤事務官、ただいま商工省の総務課長をいたしております。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 そこであなたの鉄鋼課長在職中における兵器処理に関してどういう事務をやつておいでになりましたか。

大原久之

○大原證人 私が鉄鋼課長になりましたときには、兵器処理に関しては、兵器処理班という專門の班ができまして、そこで一切の処理をしておりまして、私は直接の関係はございません。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 二十一年の一月から八月までですね。

大原久之

○大原證人 そうです。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 先ほどから聽いておると、四月から鉱山局へこの仕事が移つて、鉱山局でやつたようですが、少くとも四月以降は鉱山局に関係があつたのじやないですか。

大原久之

○大原證人 それは主として鉱政課でやつておりました。鉱山局内の鉱政課と私は思うのでございます。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 あなたの方の課じやないのですね。

大原久之

○大原證人 さようでございます。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 では兵器処理班というのは鉱政課の処理班ですね。

大原久之

○大原證人 鉱政課の中でそういう事務的なことをやつております。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 それはあなたの方とどんな関係があつたのですか。全然なかつたのですか。

大原久之

○大原證人 私の方は筋鋼の生産の方を主としてやつておるのでありまして、殊に兵器処理によつてできますものは、スクラツプというような大きな範疇の中にはいるものでありますから、そのスクラツプに関するものは、鉱政課が一括して大体やつておるのでありまして、大きくわけますと、そういうことになるのであります。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 特別兵器処理には直接の関係はないのですか。

大原久之

○大原證人 直接の関係は、兵器処理の特別委員会というものがありまして、配分でございますが、それに関しまして、私は委員の一員になつております。しかしその配分につきましては、こまかい技術的なことでありますので、私はほとんど出席したことはありません。相当の事務官がそれぞれ出席をいたしておりました。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 だれです。

大原久之

○大原證人 ちよつとだれが出たか記憶がございませんが、二、三人その方の関係の者がおりますので……。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 ちよつと必要なんだが、思い出せませんか。

大原久之

○大原證人 川島事務官、村田事務官、久保事務官、このうちのだれかが出ておると記憶しております。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 この特別委員会に対する監督ということは、あなたの方ではやつておらなかつたですか。

大原久之

○大原證人 監督はいたしておりません。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 ただ、委員会に出て意見を述べるだけですか。

大原久之

○大原證人 さようでございます。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 そこで拂下先の決定ということは、どういうことでやつておりますか。

大原久之

○大原證人 その委員会で、いろいろ委員が出まして決定するのでございますが、大体ノルマルなルートに乗つておりますので、私自身出たことはないのであります。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 そのノルマルな原則はどういうようなことでした。

大原久之

○大原證人 その出ましたものは、くず鉄統制会でございますか、あるいは鉄鋼販と申しますか、そういうところにいろいろ相談して、そちらの方にもつていくというようなことだと記憶いたしております。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 價格の決定についてはいかがです。

大原久之

○大原證人 價格の決定については、私記憶がございません。私自身出ておりませんから。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 作業費についての監督ということは……。

大原久之

○大原證人 それも私直接タツチいたしておりません。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 明禮君、もうほとんど直接関係しておらぬと言われるのだが、何か聽くことがありますか。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 この間鉄鋼課長の細井富太郎という証人が出ましての話では、あなたにあとを引継いだのだから、自分らは知らぬ、こう言うのです。この間私は連合軍の方へ行きましたときに、日本の現状は、お前がこれをやつたんじやないかと言うと、いや、彼だと言う。その人を調べると、いや、彼だ、十人の先まで行つても彼だと言つて、みな責任を負わない。結局國民はまる裸になつているのが現状だと言われたのですが、まつたく私はそうだと思う。今度調べても、みな私じやない、私じやない。それがみな事実なら仕方ありませんが、あなたは兵器について関係は何もないのですか。

大原久之

○大原證人 今申しましたような関係はございます。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 どういうことです。

大原久之

○大原證人 細井前課長から引継ぎまして、鉄鋼課と申しますのは、大体生産の方をおもにやつております、ところが兵器処理に関係して出るものは、大体スクラツプというような大きな範疇の中に入れて考えていると思うのでありまして、スクラツプというようなものは大体鉱政課で所管いたしておりまして、そちらの方で主といていろいろ処理をいたしておるわけであります。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 山地さんは鉱政課長だつたのですか。

大原久之

○大原證人 さようでございます。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 そうすると兵器処理委員会へ出たことはないのですか。

大原久之

○大原證人 ございません。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 メンバーにはなつておつたというのですか。

大原久之

○大原證人 配分の方をやる特別処理委員会、それのメンバーの一人になつておりました。ところがそれは配分のこまかい問題でございますので、私課長として出たことはないのでございます。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それではだれを出したのですか。

大原久之

○大原證人 川島、村田、久保、そのうちのだれかが出ておるはずです。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 しかしだれかと言うてもそれを覚えてないのですか。

大原久之

○大原證人 たびたびそういう会合があつたものですから……。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 それは代り代りに出るのですか、一人きまつておつたのですか。

大原久之

○大原證人 大体きまつておるのでございますが、そのときのいろいろ仕事がございますので、かわり合つて出る場合もございますし、だれが主として出たか記憶がございません。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 しかし課長さんといたしましては、ほかの人が出てもその人がやつたことについても責任を負わなければいけません。その時分の鉄鋼なんかの拂下げが、自分のプロパーの方へ非常に安く拂下げておるのが大分ありますが、その点はどうですか。

大原久之

○大原證人 別にその点はただいまどこにどうだという記憶はございません。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それから鉄鋼の方は主として日本鋼管として日鉄ですが、棚卸滅というのを二割くらいずつ見ておるのですが、そういうことはあなた方はどういうふうに見ておるのですか。

大原久之

○大原證人 そのことも私よく存じません。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 これはスクラツプになつたそのものを拂下げするのには委員会へかけますが、大体においてそのスクラツプはどういういき方になつておるか、あるいはどこかに流れていくかということを監督するのは、だれですか。

大原久之

○大原證人 それはその発生スクラツプの一種の物動計画のようなものを立てまして、兵器処理の方で出ましたならば、それがどこに行くかというような大体のわくは、調整関係のものをやつておるところで主としてやつております。その当時調整課と申しました。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 商工省の。

大原久之

○大原證人 はい。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 今、日鉄でやつておるのですが、二十一年上期において天引二割をやつて、そういうふうに計算書を出しておるのですが、これはあなた方知らぬというわけにはいかぬじやないですか。

大原久之

○大原證人 よく存じません。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 存じませんと言うてそれでいいでしようか。あなた方に監督の責任がありはしませんか。鉄鋼課において、鉄鋼の部門についてはあなた方が監督をしておるのではないですか。

大原久之

○大原證人 生産のことについては監督をしております。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 生産以外の價格とか配分についても、特別委員会のメンバーになつておれば責任があるのではないですか。

大原久之

○大原證人 スクラツプの方は主として鉱政課でやつております。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 そういうふうに歩減りをして委員会へ出し、商工省へ出しておる事実がある。それからなお七百五十円くらいな鉄のスクラツプなんか、みんな百円から三百円くらいで賣り拂つておりますね。そういう事実がありますね。こういう價格を安く賣り拂つておる事実が、特別委員会で承認しておるものがあるのです。読んでみましようか。日本鋼管が鉄屑を三百七十二トン、百円で秋田製鋼に賣つております。二十一年三月二日。それから日鉄が一万二千トン、三百円で川崎重工業へ二十一年六月十三日かに賣つております。それから日鉄が一万二千六百二十九トン、これは日本製鉄に二十一年五月二十九日に賣つております。日本鋼管が砲彈屑を二千百六十一トン秋田製鋼に二十一年三月三十日賣つております。こういう事実がはつきりあるのでありますが、これはやはり特別委員会の構成をなさつていられるあなた方に責任があるのだと思うがどうですか。

大原久之

○大原證人 いや、私自身実はよく存じません。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それでよいでしようか。あなたもメンバーになつておれば責任があるんじやないでしようか。これがずいぶん赤字になつて、兵器が今日いろいろ問題になつておるとすると、これを明らかにすためには、責任者を追究するほかないのですが、この間の証人は、引継いだのだからあとの人がやつたのだ、こう言つてみなが逃げておるんですがね。あなたがその当時の特別委員であるという以上は、その責任は免れないですな。今あなたは何をなさつておりますか。

大原久之

○大原證人 私この六月にやめまして、私もともと鉄の技術者でありますが、鉄鋼課長をやめましたあと最近まで東京商工局の鉱山部長をいたしておりました。ところが私、鉄の精錬の方の技術者でございます。自分の專門の方に帰りまして、ただいま川崎重工業の参與をいたしております。それで私は八幡製鉄所に十数年おりまして、商工省に呼び戻されまして、それ以來鉄鋼局におつたのでありますが、このたびまた日鉄の方に相談いたしまして、日鉄と川崎重工業の方との話合いで重工業の方へ参つたのであります。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 今聽きますと、棚御というのは、鉄が腐蝕するものだから、二割ぐらい引いておかぬと、できたものをみな会へ出したんじや損をするというので、それで二割棚卸と言うて引いてあるのです。であるから二割を引いた残りのものしか出ないわけです。ところがこれが残るということになると、ほんとに二割減つておれば別ですが、一割しか減つておらぬと、一割だけ残しておいて勝手に使えることになる。そういうことを調べる責任は何課にあるのですか。あなたの方の課ですか。鉱政課ですか。

大原久之

○大原證人 私の方ではございません。スクラツプそのもののいろいろな状態を調べますのは、私どもではないのです、鉱政課であります。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 ほかに聽くことはありませんか。——では済みました。しばらくお待ちください。     —————————————

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 佐久洋さんでね。

佐久洋

○佐久證人 はい、佐久でございます。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 あなたは商工省の鉱山局鉱政課長であつたのですか。

佐久洋

○佐久證人 はい、昭和二十一年の八月から二十二年の五月の末までです。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 当時の局長はどなたでしたか……。

佐久洋

○佐久證人 私が最初に赴任しましたときの局長は池田鉄三郎という人だと記憶しております。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 そのあとは……。

佐久洋

○佐久證人 そのあとで石田磊という人が局長になりました。それから私が現在の職に轉任する間際に、今の鉄鋼局長をやつております始関という人が鉱山局長になりました。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 あなたの前の鉱政課長はだれでした。

佐久洋

○佐久證人 私の前は山地八郎でした。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 あなたの後任は二十一年の五月以後は……。

佐久洋

○佐久證人 田中茂と申します。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 現在も同じですか。

佐久洋

○佐久證人 現在は経済安定本部の動力局の次長をやつております。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 そこであなたが鉱政課長在職中において兵器処理に関してどういう仕事をおやりになりましたか。

佐久洋

○佐久證人 私がやりました仕事の大部分は、結局兵器処理で扱つておる資材の配分であります。その間に昭和二十二年の三月だと思いますが、内務省と一緒に兵器処理関係の経理監査をやりました。あとは普通の資材配分事務ですから、ルーエング・ワークです。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 鉱政課長として経理監査をおやりになつたのですね。

佐久洋

○佐久證人 はい、結局内務省と商工省と両方でやつたことになるわけです。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 鉱政課に兵器処理班というものがありましたね。

佐久洋

○佐久證人 ありました。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 その兵器処理班とあなたとの関係は……。

佐久洋

○佐久證人 それは私の課の一班ですから、結局所管としては私のところでやつておつたのです。鉱政課でいろいろ兵器処理の仕事もやつておりますし、一般の非鉄金属の配給の仕事をやつております。また鉱業法の施行という仕事もやつております。そのほかに鉱山局全体の庶務的な仕事もやつでおります。そういう班がおのおのあるわけです。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 兵器処理特別委員会とはどういう関係がありましたか。

佐久洋

○佐久證人 特別委員会の委員ではありますが、それの主管の課ではないと記憶しております。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 委員はどういう仕事をする委員ですか。

佐久洋

○佐久證人 私は実は特別委員会というものは一度も出たことはありませんし、たしか鉱政課長が特別委員であるとは聽いたことがあるのですが、実際に委員会でどういうことをやつたか知りません。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 いかなる方面を担当しておる委員であるかもあなたは知らないのですか。

佐久洋

○佐久證人 これは委員会のめいめいが、どういう仕事を担当しておるというような性質の委員会ではないと思います。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 委員会があれば出なければならぬ。出ておつたのはだれですか。

佐久洋

○佐久證人 委員会に出ておつたのは兵器処理班の班長をしておる中村という者だと思います。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 兵器処理委員会に対してあなたとしてどういう監督その他指導なりをおやりになつておりましたか。

佐久洋

○佐久證人 監督というのは兵器処理委員会は非常にむづかしいものであるという考えをもつておりましたので、間違いのないようにということは、一つの方針として絶えず部下にも申しておりました。兵器処理関係のときも申しております。それは普通の口頭で話しておりましたことで、特に法令をつくつて監督上どうするということは何もやつておりません。それから委員会の資材の配分、これは兵器処理で扱つておる資材を最も有効に使うという観点から十分な檢討をして各需要者に配分するということをやつておりました。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 その拂下先の決定に対してあなた方はどういうふうに実際にやつておいでになりましたか。

佐久洋

○佐久證人 結局どこの工場にいくらやるかということは、兵器処理委員会で一應の案をつくります。それを兵器処理班長のところへもつてまいりまして、その決裁を経て私のところへもつてくる。そして決裁するということになつております。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 拂下先のきまつたものはそれですが、きまらない鉄などがまだ残つておるということはありませんか。

佐久洋

○佐久證人 現在ですか。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 現在ではなくてもいつでも。ことごとく出てくるものだけを決裁するとあなたはおつしやるけれども、残つておるものもありませんでしたか。

佐久洋

○佐久證人 その方は私は記憶はありません。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 それはあなたの方でやるべきものではありませんか。

佐久洋

○佐久證人 保管の問題ですか。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 保管というか、横流しをする者があつたらどうするとかいうことです。

佐久洋

○佐久證人 保管とかいうようなことは私はやつたことはありません。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 横流しをしておつたら、そういうことを監督しますか。

佐久洋

○佐久證人 もちろん横流しの事実があつたとしたら、それはあとの処置はしなければなるまいと思いますが、私の存任中そういうことは聞いたことはありませんでした。善良なる管理者の注意によつて管理されておつたと信じております。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 價格の決定については。

佐久洋

○佐久證人 價格の決定についてはマル公のあるものは大体マル公で賣る。ただ特別の事情があつてマル公ではどうしても拂下が不可能だというときには、マル公以下で賣る場合もあつたと思います。それから價格の決定されないものはその実情を調査しまして、物價廳の方とも相談して、物價廳できめていただくことになつております。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 それから経理の監督について、まず第一番に作業主の監督はどういうことでおやりになつておりますか。

佐久洋

○佐久證人 作業主の監督と申しますか、結局会社と下請人との関係ですか。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 そういうものもあろうし、実際やつてほんとうにそれだけかかつておるものか、かからないものかということがありますね。

佐久洋

○佐久證人 それは方々に散らばつておるものの個々については、一々監督しておりません。そういうものを総括的に監督の意味でやりましたのが先ほど申しました経理の監査……。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 監査ですか。

佐久洋

○佐久證人 はあ。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 それは委員会の監査ですか。それとも代行会社の監査ですか。

佐久洋

○佐久證人 代行会社の監査ではありません。委員会の監査です。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 委員会だけですか。

佐久洋

○佐久證人 はあ。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 代行会社自身でこれだけかかつておるのは正当であるかどうかということは調べないのですか。

佐久洋

○佐久證人 それは私の方の直接の仕事ではないと思つております。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 それはどこでやるのですか。

佐久洋

○佐久證人 それは結局その委員会と代行会社の関係になるのではないでしようか。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 そうでしようが、あなた方監督官廳としてはその関係が正当であるかどうか……。

佐久洋

○佐久證人 そこまでは責任はないとその当時は考えておりました。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 あるいは議論だが、もしいい加減のことをやつておつたらぐあいの悪いものだがなあ。

佐久洋

○佐久證人 その間のあれはあんまり問題が起きたことがありませんし、あまり深く考えたこともありません。監督上、作業上の権限も何もありませんし、とにかく商工省としては、仕事解体という仕事と公正な配分という仕事、それは兵器処理を対象にして考えるものですが、その下の監督は直接商工省には責任がないように考えております。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 しかし拂下契約から言つても、かかつただけのものは差引いて、余りがあつたら持つて來い、なかつたら持つて來んでもいい、かかつただけのものが正当なものであるかどうかということ……。

佐久洋

○佐久證人 それは私の聞いたところによりますと、法令があるわけではなく、はつきりはしませんが、経理上の監督権限というものは内務省がもつておるように当時考えておりました。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 あなた今内務省と共同して監督をしたと言われたが……。

佐久洋

○佐久證人 それは共同というのは商工省も関係があるからということで共同という形をとつたのです。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 作業費などはあなたの方ではないのですか。内務省ではわからないでしようが……。

佐久洋

○佐久證人 そこのところはその当時私は何も考えておりませんでした。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 営業費についてはいかがですか。作業費以外の経費。

佐久洋

○佐久證人 兵器処理委員会の営業費の監督も、やはり内務省じやないかと思います。私の方では先ほど申した一般的な経理監査以外は、個々の営業費についての特別の監督というものをやつたことは、私の在任中にはありません。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 たいへん交際費などは使われておるのです。こういうものが使われれば、自然國家へ戻る金がなくなるのは当然なのですが、それについては氣がついたり監査されたことはないのですか。

佐久洋

○佐久證人 私の在任中は、そういうことはやつたことはありません。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 たいへん交際費が要つて、これじやたいへん要るなという感じをされたことはありませんか。

佐久洋

○佐久證人 交際費の報告などは私あまりとつたことはありませんし、時折り会合などがありまして、夜六、七時ごろまで会議をやつて、そのあとで宴会などをやつたことはありますが、私の出た宴会などは二、三回くらいありましたでしようけれども、そう派手なこともやつておりませんし、特にそういう方面の費用がこの調子でよけいかかるというような話も聞きませんし、自分も経驗したことはありません。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 そういうことはしばしばありましたか。

佐久洋

○佐久證人 私の在任中に二回か三回と記憶しております。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 大した御馳走でもりませんでしたか。

佐久洋

○佐久證人 そう目立つほどのことはないようでした。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 しばしばあつたと言つておる。それに何百万の金が要つておる。

佐久洋

○佐久證人 それは東京ですか。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 それはわからぬ。委員会なり代行会社でみなやつておる。代行会社の人に至つては何千万円使つていますね。

佐久洋

○佐久證人 地方の状況は私どもよく耳にはいりませんので、私が今申し上げますのは東京の話だけ、しかも私が経驗しただけの話なのでございますから、その点明確なお答えができません。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 商工省の人は一番多かつたと言つているのだよ。

佐久洋

○佐久證人 そうでしようかね。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 どうもちよつとわからぬのですが、あなたは課長ですから兵器処理特別委員会の委員になつておりますね。そうするとあなたはその代りに中村事務官か何かをやつて、いろいろな問題が起つたときの責任は、もちろんあなたが負うわけでしような。

佐久洋

○佐久證人 そうです。それは代理者として出しておりますから。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 いつもそういう人ばかりやつたのですか。自分で行つたことはないのですか。

佐久洋

○佐久證人 鉱政課長というのは非常に忙がしい仕事ですから、兵器処理だけとり立てて言えば重要なものですが、鉱政課長そのものから言うと、もつと火急の用事が多かつたわけです。私がその委員会に出ているということは、ほとんどできませんので、常に事情にもよく通じているし、以前からの経驗者でもありますので、中村という班長を代理に出しておつたわけであります。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 あなたの今の証言では非常にあいまいなことを言うておられるけれども、この解体兵器等の処理機構に関する件というのは、商工省の総務局長と内務省の調査部長との名前をもつて出した。そしてその中には、解体兵器の処理機関の事業経費及び損失の補償については、政府において予算的措置を構ず、そうして費用というものがかかつたときは、收支はプール計算とするというふうにできておりますね。そうして商工省の整備部長と内務省の調査部長の名前をもつて、兵器処理委員会の推進育成並びに経費に関する件というので出ておりますね。これによると、中には営利会社の業務なるがごとく誤解されおる向きなしとせざるよう仄聞されるも、かくては急速を要する本事業の遂行に重大支障なるべきにつき、各地方において管下所在の委員会の実行機関は積極的に推進育成云々と書いてあります。そうして支出を償わしめ、赤字を出さざるごとくということも書いてある。その次に出ているのによると、兵器処理委員会経費に関する件というので、兵器処理班が出している二十年十二月一日附のものによると、委員会が政府に納入すべき拂戻價格は、委員会が事業終了の後計算決定するものとすと書いてある。なお委員会の事業は、第一項の物件全般を処理し、その経費は收入の範囲内とすというようなことが書いてある。その次に賣却物件の價格決定の方針というのがやはり出ている。これによると、第一種物件と第二種物件というものがあつて、公定價格、協定價格、例外價格というものがある。物件の價格はすべて現場渡し、こういうようなことが書いてあることと、それから兵器処理特別委員会というものができて、そこで配分とか價格決定をやつているという点、それらを全部総合すると、これはすなわち商工省で全部責任を負うべきものであると思うが、どうですか。

佐久洋

○佐久證人 私が在任中に出しました——二十一年十月でございましたか、処理班長からのその通知は私も記憶しておりますし、それを出した趣旨はその当時にかなり赤字が出そうだという情勢で、これだけの仕事をやつた警果國に赤字の負担をさせるということは自分らとしてはとてもできない、また大藏省も絶対反対しておりますし、何とかして赤字を出さない工夫をしなければいかぬ。ということで、処理班長の一般方針としてそういう状況に対処した方針を指示したのであります。特に経理上の監督の権限に基いて出したというよりも、そういうものがもしあるとすれば、それは一班長の名前で出すべきものではなくして、当然鉱山局長の名で出すべきではないかと思います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 これは兵器処理班と書いてあるだけで、商工省の総務局長と内務省の調査部長の名前をもつて一緒に出た、だからこういう問題は……。

佐久洋

○佐久證人 私の記憶違いでした。調査部長の方にも御相談を申し上げて出しております。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それで特別委員会の使命というものは、先ほどからもほかの証人が述べておる通り、鉱山局に行くまでにあそこで價格決定だとかあるいは配分についてやつておる。そうするとその間における仕事の責任は、みなあなた方がそれを負わなければならぬ。これは問題が起らなければいい。今日兵器処理がかくのごとき状態において、トン数においてもたいへんな誤差があり、あるいは余期した國民の考え方と違つて、たいへん赤字が出た処理方法によつておる。今まで大分出ましたけれども、たとえば経費のごときものは、ほとんど問題にならぬほどたいへんな経費を使つておる。作業費にいたしましても、交際費にいたしましても、東京の兵器処理委員会だけで二百三十一万というものを使つておる。何で使つたか。それから作業費もそうだけれども、バイヤー工場なんかには六千円も七千円もするものを、たつた二千二百円で賣つておる事実があるじやないですか。

佐久洋

○佐久證人 それは私の記憶が多少あやふやかもしれませんが、たしか私が聽いたのは、バイヤーの燃料の割当が非常にその当時少くて、結局変な話ですが、石炭なんかもやみで買うという状況でやむを得ないんだというふうに私は報告を聽いておつたと思います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それではバイヤー工場で、これだけのものは石炭に振向けたというわけですか。

佐久洋

○佐久證人 いいえ、石炭の割当がみなそのころなかつたから……。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 やみで買わなければならぬから……。

佐久洋

○佐久證人 はあ、結局燃料をやみで手に入れるという状況で、それはもちろんよくないことなんで、私は軽金属バイヤー法でつくるために燃料の割当を殖やすためにずいぶん運動いたしました。その後若干殖えましたが、最初はほとんど割当がなかつた状況なんです。非常に経費がかさむ関係で拂下價格を高くすると、結局アルミの價格というものは上を押えられますからとても成立たない。ところがその当時なべ、かまをつくるために非常に需要が多かつた。ほかに純粹のアルミはありませんから、そういう方法でつくり出すほかないという事情だつたように記憶しております。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 そうするとどういうことになるのですか。それを安く賣つたようにしておるんだが、石炭なんかに大分金が出るからもう少し高く賣つておるというわけですか。

佐久洋

○佐久證人 そうではありません。結局燃料なんかを高く買わなければならぬ関係で、ジユラなんかを安く買わないと経費が高くなつて、それがアルミになつたときにマル公では納められない、こういうことになるわけです。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それで今の製造会社の方へ安く賣つた、こういうことですか。

佐久洋

○佐久證人 ええ。そういう報告を私は聽いたことがあるのです。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 そういうことが理由になるでしようか。しかもトン数がたいへん大きなものです。ほかのところへ行つているのは七十トンとか、八十トンとか、百トンとかいうことで、それを四千円、五千円で賣つているのに、そういう何千トン、何万トンと行つているところは二千二百円でやつている。

佐久洋

○佐久證人 それはバイヤー法で熔解する所がほかにない関係で、結局集中されることになるのだろうと思います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 バイヤー法というのは何ですか。

佐久洋

○佐久證人 バイヤー法というのはジユラからアルミニユムをつくる一つの方法であります。その方法はどこでもほかでやつているというわけでありませんので、結局ジユラルミンからアルミをつくるためには、ある一つの所へ割当が集中されるという結果、数量が多くなるのだと思います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 だから私どもは、あるいは補助金が要るというなら別に補助金として出して、こういうものはこういうもので、ほかの所へ四千円なり四千五百円で賣つているならば、それだけのもので賣らなければならなかつたのではないか。どういうわけでここだけ安くしたか。何かこれには問題があると、私ども今日になつて思うのです。そうしてこれを報告しているのを見ると、いつ賣つたのか、いつどうしたのかわからぬように、月日を一つも入れてありません。昭和何年だけです。どういうわけでこれに日を入れぬのかと思うと、みんな大きい。何かここに問題があつたと思う。

佐久洋

○佐久證人 私はこの点、お尋ねにお答えするだけの知識をもつておりません。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 いずれにしてもあなた方が兵器処理特別委員会でやつたものだと思います。そうするとこういうことをやつたことについての責任は免れないですな。

佐久洋

○佐久證人 行政上の責任、配分についての責任はその当時の鋼政課長である私が負うわけです。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 その他私どもは監督の責任を伺いたいのです。たとえば二十二年あたりの棚卸に、日本鋼管では五%、日鉄の方では二十一年の上期において天引二割減、こういうようなことをやつているのですが、どういうわけでこういうことをあなた方は認めるのですか。そんなに鉄が一年や二年の間に減るものですか。

佐久洋

○佐久證人 これは私は日本鋼管とか日鉄とかは行つたことはありませんが、金属回收会社の鉄のスクラツプを積んである所を見に行つたことがあります。鉄は非常に腐触が多いということで、私が行つたのは藏前の置場ですけれども、そのままにして一年も置けば三分の一くらいになるだろうという專門家の説明でありました。私は深い知識がありませんから、それがほんとかどうかわかりませんが、そのときそういう話を聞いたのであります。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 私どももその点は研究しますが、一方の日本鋼管では五%を引いて、日鉄の方では二〇%引いているというのはどういうわけですか。これで合うのですかね。

佐久洋

○佐久證人 それもお答えするだけの知識をもつておりませんが、これは私の想像ですが、そのときに日鉄と日本鋼管の持つておつた鉄の種類によつても狂いがあるでしようし、それから古さとか、置場の関係とか、そういうこともパーセントに狂いを來す一つのもとになりはしないか。これは私の一つの想像にすぎませんから、眞実がどうであるかわかりませんけれども、そういうことを考慮して結局パーセントが違つているのじやないかと思います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それからこの特別委員会へかける鉄の拂下げなんか、一トン七百五十円くらいするものを百円、三百円、三百五十円くらいで、日本鋼管から川崎重工業、日本製鉄、秋田製鋼、そういつたようなとにろへ行つております。これなども特に安く賣つている。ほとんどみんな五大会社とも安く賣つておる。これはどういうのですか。

佐久洋

○佐久證人 私その当時の考え方としては、その時の價格が高かつたか安かつたかということは、今日から言えば一つの批判があるのですけれども、鉱政課長をやつておる当時、とにかく早くこの処理をしなければいかぬ。兵器処理を早く片づけなければならぬという氣持が非常に強かつたのと、それから買手が、おそらく一般の取引もマル公よりも下回つていたんじやないかと思うのであります。買手が割合に少い。それで鉄は実際に余つてしまつてどうにもこうにもならぬじやないかというような、一般の業界の評判が強かつたものですから。それはもちろん石炭、燃料が足りないという関係が大きな原因でありますが、そういうことで若干安くても、これは早く賣拂つた方がよろしいという氣持が、当時私は動いておりました。もちろん個々の会社にいくらで拂下げたかということは、今の私としては記憶がないのでありますが、その拂下をきめたときの書類というものは、おそらく今でもありましようし、実際私が決裁をしておりますから、それが問題になれば責任は私にまいりますけれども、そのときの氣持を申し上げれば、そういうわけであります。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 和歌山というところに機械が燒けたのがあつて、機械をスクラツプにしてどんどんみんな賣つておるようですが、これは兵器の中えはいるのですか。どういうわけでこんなことをやらせたのですか。

佐久洋

○佐久證人 さあ、それは私記憶がありませんが、それは私の在任中ですか。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 そうだと思いますね。それからあなたはこういうことは記憶はありませんか。亞鉛バラストの再製塊の熔解費を値段がたいへん安くできる方法と、高くなるようなやり方とあるそうでありますが、とにかく実際においては、たとえば一万二千円ぐらいでできるものを、一万四千円から一万もつと上に熔解費をあなたの方で認めたという事実がありますか。

佐久洋

○佐久證人 それはいくらにきまつたかということは、あまり正確な記憶をもつておりませんが、その熔解費が問題になつたということは記憶しております。價格の決定は商工省ではできないから、物價廳の方へ行つて、物價廳でよく相談してきめてもらいたい、こういうことだけを言つた記憶だけあります。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それに関係した事務官はだれですか。

佐久洋

○佐久證人 その当時は中村という兵器処理班長が私の方の関係者でありますし、それから技術的な関係で平岡というのがやはりその時関係しておつたでしよう。物價廳の方は、あのときはたしか山崎という事務官が、一緒に物價廳で相談に乘つたかと思います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 はなはだこういうわけですべての経費がよけいかかりまして、兵器処理問題は今日は赤字で非常な失敗を來しておりますが、あなたはこれは拂下げてやつてしまつたものだという考え方でしたか。それともこれはやはり國家のものだという考え方でおやりになつたんですか。

佐久洋

○佐久證人 もちろん國家のものであるということを前提にして、それを最高度に早く利用する。こういう考え方ですべて考えておつたわけであります。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 そうですか。心持ちはそうあつただろうが、結果においてはこれで犯罪者も大分出ておりますね。現に扶桑金属だと思いますが、拂下をした非鉄金属二千トンがみなやみ賣りをしたというのがあります。いろいろ問題がたくさんあるようです、だから問題もたくさん起つておる。どうも監督というものが、実際においてこの國家の要求した監督が私どもは商工省においてできておらぬと思うが、どうお考えですか。

佐久洋

○佐久證人 拂下をしたあとのものがやみに流れたというところまでの監督は、これはもう商工省の問題ではないと私は思います。一度事業者の手に渡つたあとのやみ流れの問題は、これは一般資材と同じことなんで、そこまでの責任は一々商工省が負わなければならぬとは私は考えておりません。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 あなたは一九四五年の九月二十四日の指令五十三号として、兵器は日本の復興のために、あるいは國民生活のためにこれを返還してもらう、こういうことになつておりますね。そうして最後の消費者まで明らかにしておけという指令がありますねそれをあなたは御承知ですか。

佐久洋

○佐久證人 はい。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 そうするとその指令に副うたやり方をしておるか、おらぬかという問題の責任はどうですか。

佐久洋

○佐久證人 結局最後の消費者というのは、この場合はメーカーでありますが、それまでの解体から割当、それを正確にすれば一應私は兵器処理の責任というものは解除されるのだ、その消費者が、つまり事業家がそれを受取つて流したといつても、それは兵器処理の問題の責任では私はないと思います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 しかしそういう大きな消費者、今の五大会社を選任したときから問題は起つておる。商工省においても責任があります。その選任した五大会社の中でやみ流しをしたということであるし、また五大会社に拂下げたものはなるほど六〇%か何ぼかまでよいということになつておるが、それ以外に拂下を受けておるし、また拂下を受けたものがそういう業者に拂下げたのは、最後の消費者まで明かになつていないのではないかと私は思いますが、どうですか。

佐久洋

○佐久證人 最後の消費者という意味がはつきりわかりませんが……。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 需要者です。

佐久洋

○佐久證人 需要者までは私は明かになつておると思います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 結局資材の需要者だと思います。

佐久洋

○佐久證人 それからでたきものの消費者ではなくて……。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 代行会社が横流しをしておる。たとえば日本鋼管だとか、扶桑金属だとか……。

佐久洋

○佐久證人 割当を受けた資材ですか。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 自分で処理したものを横流しをしておる。

佐久洋

○佐久證人 割当を受けたあとですね。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 それはわからぬ。棚卸などをやつておるし……。

石田一松国民協同党

○石田(一)委員 ちよつと私から聽きますが、今の指令によつて最後の需要者ということは、証人はたとえばそういう特別委員会で決定して拂下げたその一段階ですね。それで最終の需要者とお認めになりますか。

佐久洋

○佐久證人 私はそう思います。

石田一松国民協同党

○石田(一)委員 その処理委員会でひとまず決定して拂下げたものが最終の需要者である……。

佐久洋

○佐久證人 はい。

石田一松国民協同党

○石田(一)委員 もう一度念を押してお聽きいたしますが、ただいま証人は、先ほどの証言の中で、そうした行政的の責任は私にあるとはつきりおつしやつた。

佐久洋

○佐久證人 割当が間違つておるとか、現在から見れば、私はその当時は不当に高いとか、安いとか、今の観念で律すべきではないと思いますが、まるで状態が違いますから……。かりにそれが不当に高いもの、安いものだという結果が何らかの形で調べられれば、そうしてそれについての責任問題が起れば、当然鉱政課長の責任である。こういうふうに思います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 今のはやはり最後の消費者です。需要者じやない。言葉がそう使つてある。最後の消費者をも分明ならしむるごとくその処置を明らかにしなければならない。

佐久洋

○佐久證人 もし消費者という言葉が、たとえばジユラ屑をアルミにして、それからなべ、かまをつくつて、それを使う人まで明確にするということになれば、これは不可能だと思います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それは解釈の問題です。

石田一松国民協同党

○石田(一)委員 今それでは特別処理委員会で拂下げた、要するに指定して契約したもの。その拂下げられた所が最終の消費者ということにあなたは解していらつしやるようですが、私はこうした資材最終の消費者というのは、その工場の拂下げられた所で一つの形をなした、國民が消費するいわゆる器具とか、機材とか、そういう形になされる所が最終であると思うのですが、ただそうした材料、スクラツプなどを自分の方に拂下げてもらつて、その拂下げてもらつたものをまた他に轉賣するような営業を営んでおる所は最終の消費者とはいえない。要するにそのスクラツプをスクラツプのままでよそに讓渡し、また販賣するという営業を営んでいる所は、最終の消費者ではないと思うのですが。

佐久洋

○佐久證人 だからそういう所には資材をやるべきじやないのですね。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 そういう所にやつておるじやないか。横流しをするような所にやつておる、責任があります。そういうことをわれわれは考えなければならぬ。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 ほかにありませんか。

足立梅市日本社会党

○足立委員 大堀さんにお伺いしますが、先ほど大堀さんの方で、大体の現物がどれだけあるかということを把握しなければならない。それがわからなかつた。しかし途中において、どれくらいの数量があるかということは、私見積りが出ましたというお話でして、その数量が明らかになつていないのですが、あなたの方の見積りで鉄はどれくらい、非鉄金属はどのくらいという数量をお示し下さいますか。

大堀弘

○大堀證人 ちよつと数字は今記憶しておりませんですが、ジユラルミンは、これは記憶だけでございますが、数万トンという程度だつたと思います。それから鉄が五十万トンかそこらと記憶しておりますが、数字ははつきりいたしません。

足立梅市日本社会党

○足立委員 メモか何かございませんか。

大堀弘

○大堀證人 当時最後に、三月の末か四月の初めに私が送ります場合に、一應関係はなかつたが、当時の菅波局長に報告をして仕事を終つたのですが、そのときの報告の中に、一應概算の数字が出ておつたものがあるだろうと思います。

足立梅市日本社会党

○足立委員 その報告は文書で出したのですか。

大堀弘

○大堀證人 一枚刷りにした紙でございましたが、そのときに当時の状況で鉄鋼がどれくらい、ジユラルミンがどれくらい、たしか銅もあつたと思います。三品目の大体の見当が出ておりました。それで最初赤字々々と心配しておりましたが、四月私が送りますときには、これは黒字になるだろうという一應計算が出ておる。そのときの数字のトン数は、一番私の担当しております最後の数字が出ております。

足立梅市日本社会党

○足立委員 あなたが指られる折に菅波さんにお渡しになつたころは、兵器処理の進行程度は大体お見込みでどのくらい進行したところでそれを出されたというわけですか。はつきりしたことはわからぬでもお見込みを。

大堀弘

○大堀證人 航空機の方はかなり進んでおつたように思います。私の当時の記憶では、航空機の方の処理はおそらく夏くらいまでにいくのじやないかという見当まで進んでおつたように記憶しております。

足立梅市日本社会党

○足立委員 量においてどれくらいでしたか。

大堀弘

○大堀證人 さあそれはちよつと数字的には記憶いたしません。そういう印象ですから、かなりいつておつたと思います。

足立梅市日本社会党

○足立委員 鉄の方は。

大堀弘

○大堀證人 鉄の方は相当未処理の分が多かつたと思います。

足立梅市日本社会党

○足立委員 もう一つお尋ねしますが、兵器処理をする時分の理念でございますね。その折の指令に基いて兵器処理をなさるということは、とにかく終戰後に殘つております鉄及び非鉄金属を日本の再建のために有用に使えということが主眼のように存ずるのであります。しかしながら皆さん方のいき方をじつと考えてみますと、もしそれとしたならば必ずしもそう急がなくてもよいのだ。それは菅波さんも、一つの時期の問題であると言うし、皆さんもこの問題は急がなければならぬというように言われるのですが、そういう点から考えてみると、とにかく連合軍としては兵器として使い得る限度に置いておいてはなかないのだ。使い得る状態に置いておいてはいかないのだ。早くこれを使えない状態にしなければならぬのだという点も含まれておつたように思いますが、あなたたちのお考えでは、どれを主体にしてこの処理をなされたのですか。

大堀弘

○大堀證人 今のお話の通り回收した金属の屑鉄——ジユラルミンの方は当時日用品その他になりましたが、鉄のスクラツプについては、これは急にあした、あさつてというふうに処理を急がなければならぬというふうに考えておりません、問題はやはり私どもたびだび当時言われておつたように記憶しておりますが、早く形をなくしてしまえ。とにかく重砲なら重砲の形を壊してしまえ。飛行機もまるのまま飛行場に轉がつておつてはいかぬ。そういう意味で作業を急がしたように思います。

足立梅市日本社会党

○足立委員 そういう観点からいきますと、ここで一應採算を度外視して物の形をなくするのだという理論も出てくるのですが、そういうような氣持で物の形をなくするのだ、であるからこれをなくするということ自体が重要なんだ、なくするという意味において別の費用がかかつてもよいのだ、有用に使つたらよいのだというようにお考えじやなかつたのですか。もしこれを國家的に有用に使うというのであつたならば、経済的の問題です。そしたらここにおいて採算ということを十分考えなければならぬ。しかしながら兵器の形を破碎するのだということになれば、これは経済的の問題じやございません。そうすると國家の補償という問題も出てくると思う。皆さん方が兵器処理をなさるのにどういう観点に立たれてこの兵器を処理なされたか。

大堀弘

○大堀證人 それはやはり作業としましては形をなくする、早くいえば一種の武裝解除の仕事になりますものですから、早く形をなくすることが私どもとしては重要な問題であると考えておりました。さらに物品を処分し、産業復興に役立つといつたことは、もちろん当時考えておりました。それでまあ経済的にもペーするようにもつていこうという運びにしたわけです。

足立梅市日本社会党

○足立委員 もしもそういう観察でなされたといたしますれば、指令と全然相反したいき方のように思います。指令の中にはそういうことは全然出ていないのです。それで明禮さんのたびたびお読みになります連合軍の指令には、日本の再建のために有用に使えということが問題であつて、武裝解除の一つの仕事として兵器処理をやれ、こういう文面は全然出ていないのです。

大堀弘

○大堀證人 しかし当時早く形を壊せということは、一つの要請であつたと私は考えております、そういうふうに強く要望されておりましたから。

足立梅市日本社会党

○足立委員 武裝解除の一つの仕事として兵器処理をなさつたのですか。

大堀弘

○大堀證人 ちよつと武裝解除というと言葉が角立ちますが、要するに兵器の形を早く消せ、飛行機が飛べないことはわかつておりますが、形のあることはいけない。形をなくせということは強い要求であつたと思います。

足立梅市日本社会党

○足立委員 そうしますと、くどいようですが、これは全然指令の文言に現われていないのです。指令の文言に現われていないものを日本から進んでそういうことをすることはおかしいじやありませんか。

大堀弘

○大堀證人 それは当時そういう要請があつたということを申しておきます。それは非常に強い要求だつたと思います。

足立梅市日本社会党

○足立委員 連合軍から……。

大堀弘

○大堀證人 とにかく早くやれということは非常にやかましく言われておりました。現に一例を申し上げますと、私どもがこれをやらなければ、要するにいろいろな兵器ですね。鉄も銅も一緒にして打込んでやれというような調子で連合軍でやつておつた例があるのです。ですから私どもは受取つた以上は早く形を変えなければいかぬということは、当時強い要請があつたものと記憶しております。

足立梅市日本社会党

○足立委員 それではあなた方としては仕事はそういうことに重点をおいてやられた、こう言うのですか。從つて採算という点は第二段階だつた。そういう意味ですか。

大堀弘

○大堀證人 そういうふうに考えております。急ぐということはそういうことです。

足立梅市日本社会党

○足立委員 いや急ぐということじやないのです。この問題の処理をそういう観点からなさつた、こういうのですか。

大堀弘

○大堀證人 それが第一の重点だつたと私ども考えております。

足立梅市日本社会党

○足立委員 第一の重点としてこれをやられたのですね。

大堀弘

○大堀證人 これはもちろん産業再建のために役立つと考えておりましたけれども、われわれの仕事の当面の重点はやはりこの作業を急いで、早くこれをやらなければならぬという点にあつたと考えております。

石田一松国民協同党

○石田(一)委員 今の証人の答弁はたいへんな問題になると思うのですが、それは政府の商工省の一局長の判断において、占領軍の指示されたある一つの命令を独断的に解釈しておやりになつておる、こういうふうに文書の上ではなるのですが、これは本委員会において一番重要視するところの終局の問題であると私は考えております。今足立委員によつてお尋ねしたことが間違いなく、この問題はいわゆる武裝の解除という言葉ではちよつと言葉が穏当ではないが、何にしても兵器の形を早くなくすることが第一の目的であつて、もちろん日本の経済復興に役立たせるということもあつたが、それよりまず先に採算はともかくも兵器の形をなくすることが第一の目的であつたとただいまの証言を理解して間違いありませんか。

大堀弘

○大堀證人 そういうことです。これはただいま指令の解釈という問題がございましたが、私は指令の解釈という意味で申し上げたのではありません。当時の情勢からしまして、私どもはこれが仕事の一番重点であるというふうに考えてやつておりました。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 よろしいですか。——ちよつと大原さんと大堀さんとのお二人に承りたいのですが、今佐久さんも言われたように小さいことですが、遅くなつたら夕飯の二度や三度は食つたことはありましたと言いましたが、先ほどあなたは全然なかつたように言われるのだが、ところが向うの者もそういうことはしばしばあつたと言つておるのに、あなた方だけ全然なかつたと言われるとおかしいのですが、どうですか。二度や三度はあつたのじやないですか。

大堀弘

○大堀證人 私は一度や二度あつたかもしれません。しかしそれは……。

大原久之

○大原證人 私自身の記憶では、この問題でそういうことは一度もないと思つております。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 実際ないのならしかたがない。大堀さん、あつたかも知れないですか。

大堀弘

○大堀證人 私は全然なかつたということを断言するだけの自信はございません。ちよつと記憶にある程度のものもございませんが……。

石田一松国民協同党

○石田(一)委員 ちよつと佐久さんにお聽きしたいのですが、さつき要するに受けた資材をそのままよそに轉賣するとか、品物を現実に使わないということは最終の消費者じやない、そういう所にやるべきものではない、こういうことでした。たとえば戰爭当時の金属配給何々公團というものがあつて、それに金配とか何とか一口に言われておるが、この金配なんかは物を生産しておるものではない。ただ資材を政府なら政府が拂下げたものをまた他の業者に轉賣するという取次の機関だと思うのですが、これに非鉄金属が相当量——相当量というか、ほとんど一手販賣の形でやられたわけですが、そうなりますと今あなたのおつしやつたこととは全然違いますが……。

佐久洋

○佐久證人 それは戰時中の兵器に基く統制というものは戰爭終了と同時に停止した。ところが統制を全然はずしてめいめい自由勝手だというのでは、わずかな資材ではどうにも動きがとれませんから、金属、非鉄金属については金属会社が一つの統制というか何というか指示配給の統制機関になつたのです。ですからすべて一般の工場に資材がいく場合には、一應金配を通していくということになつて、そこに割当がくる。それから金配も同じわけです。

石田一松国民協同党

○石田(一)委員 そうすると、その金配を通して配分された工場が最後の消費者ですね。

佐久洋

○佐久證人 そうでございます。

石田一松国民協同党

○石田(一)委員 その最後の消費者が事実文面に載つておるかどうかはこの金配を調べればわかる。こういうことになりますね。

佐久洋

○佐久證人 わかると思います。

石田一松国民協同党

○石田(一)委員 そうすると、この指令で言うところの最後の消費者まで明瞭にするということの責任は、非鉄金属に関しては金配にありますか。

佐久洋

○佐久證人 それは戰時中の兵器統制と指示配給という形態による統制と、そのあと——ここのところはちよつと記憶がぼやけておりますが、指示配給の方法もいけないというので、現在の指定生産資材配給であつたと思いますが、その間に自由な資材はなかつたと思いますが、指示配給というのも一應商工省の指示によつて配給するわけですから、この通りいつたかという金配に対する監督というか、それは商工省がもつわけです。

石田一松国民協同党

○石田(一)委員 委員長、よろしゆうございます。

鍛冶良作民主自由党

○鍛冶委員長代理 それでは本日はこれにて散会いたします。御苦労さんでした。     午後七時四十七分散会

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