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2回国会衆議院1948/06/02

不当財産取引調査特別委員会 第27号

発言数
412
登壇者
15
会派数
6
開催日
1948/06/02

会議録

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 これより会議を開きます。  まず本日の理事会におきまして協議決定いたしました事項を皆樣にお諮りいたしたいと存じます。昨日証言をせられました西尾末廣君の証言に関しまして、飯田清太氏より受取られた五十万円のうち四十万円の配付先につきましては、その配付を受けた人、日時等を詳細に來る五日までに文書をもつて提出を求めることにいたしたいと思います。  次に地崎君の証言につきましては特に範囲を限定いたさないことにいたしたいと存じます。なお土建業者よりの政党献金の問題でありますが、これにつきましては新たなる証人といたしまして深井斌君、森戸辰男君、妹尾一夫君を喚問いたしたいと存じます。  なお佐世保市を中心とする隠退藏物資の不当処分につきまして、これを当委員会において取上げることにいたしたいと存じます。右一括してお諮りいたしますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 ではさよう決定いたします。  なお先般出頭せられました証人竹中藤右衞門氏より当委員会の求めておりました政党醵出金小切手四十万円の番号は、株式会社三菱銀行本店小切手番号HJ二三四一号である旨の届出がございました。なお日本建設工業会の定款及び役員名簿が提出せられております。  なお飯田清太氏より昭和二十三年五月二十七日日附で、一、政党援助金内訳といたしまして、金額、社名、住所等の詳細がまいつております。簡單に申上げますと、  一、金四十万円也 清水建設株式会社           社長 清水 康雄  一、金四十万円也  株式会社大林組           常務 本田  登  一、金四十万円也 株式会社竹中工務店           社長 竹中 錬一  一、金三十万円也  鹿島建設株式会   社      副社長 鹿島 新吉  一、金二十万円也  株式会社熊谷組           常務 宮川順三郎  一、金二十万円也  株式会社鴻池組           常務 林   茂  一、金二十万円也  株式会社戸田組           社長 戸田利兵衞  一、金二十万円也  株式会社安藤組           社長 安藤清太郎  一、金二十万円也  株式会社松村組           社長 松村 雄吉  一、金二十万円也  島藤建設株式会   社       社長 島田  藤  一、金二十万円也  株式会社藤田組        東京支店長 深井  斌  一、金二十万円也  日産土木株式会   社       社長 宮長 平作  一、金二十万円也  佐藤工業株式会   社       社長 佐藤 欣治  一、金二十万円也  株式会社池田組           社長 池田朝次郎住所は省略いたします。計として金三百五十万円也と書いてあります。次に自由党、民主党、社会党と並べまして、自由党の下には大野幹事長と書きまして金一百五十万円、民主党地崎幹事長と書いて金一百五十万円、社会党西尾書記長と書いて金五十万円、これは多分配付先を意味しておるのだろうと思います。その次に一、芦田均氏について。監査役就任昭和二十一年六月、監査役退任昭和二十二年六月ということになつております。なお退職役員に対する慰労金品贈呈の件は、株主総会において議長に一任と決議せられたるにより記念品を贈呈せるが、金円を贈呈したることなし。こういう報告が参つております。

宇都宮則綱民主党

○宇都宮委員 今民主党とお読みになつたが、その月日では民主党はできておらぬ。何か間違いではありませんか。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 金は三月から四月にかけてぼつぼつ参つております。しかし書いてあるのは、民主党と書いてありますが、この前の証言にもありました通り、あるいはその前ならば進歩党でしようが、民主党ができましたのは日がちやんと明らかになつておるでしよう。

宇都宮則綱民主党

○宇都宮委員 進歩党にやつたといつて、民主党にやつたと言わなかつたが、きようは民主党と書いてありますから。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 それはおのずから証言によつておわかりになるだろうと思いますけれども、趣旨はそこにあるだろうと思います。全部民主党に献金したという意味ではないのです。  この際お諮りいたしたいと思いますが、本委員会の運営上の諸問題につきまして協議するために、特に祕密会を開きたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 では御異議がなければ祕密会を開くことに決しました。議員以外のお方は御退席を願いたいと存じます。      ――――◇―――――     〔午後四時十三分祕密会に入る〕     〔午後四時三十五分祕密会を終る〕      ――――◇―――――

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 これにて祕密会を終ります。証人調べをいたします。細野三千雄君ですね。大変お待たせして申し訳ありませんでした。実はあなたに御出頭願つてお伺いすることは、御承知の通り土建業者から昨年の春に各政党に、――各政党と申しましても自由党、民主党、社会党、これは民主党と進歩党とはちよつとまたがるだろうと思うのですが、いわゆる三大政党と稱せられた政党に寄附金がありまして、主として社会党のことについて伺いたいのでありますけれども、西尾末廣氏が飯田清太という人から鉄道工業株式会社の事務所で五十万円を手渡されておるのであります。それが西尾氏個人として献金せられたのか、あるいは社会党に献金せられたものか、その点を明らかにしたいというところに問題があるのであります。そこであなたは会計をしておられたお立場であり、党の幹部でもありますので、主として会計のことを中心としてお伺いをしたい、そういう趣旨であります。  まず第一に伺いたいことは、昨年の二月、三月、四月ころの状態におきましては、社会党では党への寄附金その他の入金などは、一旦会計へ入れて記帳をして、また支出をする場合には会計を通じて支出して、これを記帳するというような方法をとつておられたのであるか、それとも書記長とか委員長とか、あるいは会計とかが、さような手続きをすることなく自由に使うことができたのであるか、そういう点についての社会党の事情を伺いたいのです。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 そういうものはすべて党の会計を通じて出金し、入金すべきである、またそうしておつたのであります。但し社会党の党則の施行細則の中で独立会計と明記せられておるものがあります。まず第一に社会新聞社、これは私の解釈では独立した別個の一つの企業体でありますから、党の会計を通ぜずしてやつて差支えないと思つております。それから第二は代議士会、これは社会党の会計の建前は党員回収の党費によつて賄うということが趣旨になつております。從つて院内の代議士だけの活動のために、党員の全体から集めた党費を使うということはよくない、こういうわけで大体院内の代議士だけの出資で院内において使う費用、これは各代議士に頭割りをしてとる、こういう建前でありますから、これも独立会計でやつて、本部会計は関知いたしません。それからもう一つ、政務調査会、これも規約の施行細則の上では独立会計ということになつております。それから選挙区、これも独立会計ということになつておりますが、この政務調査会と選挙対策委員会と言つておつたかも知れませんが、これは細則の上では独立会計となつておりますが、私の解釈ではこれは党の会計を一應経由すべきものである、こういうふうに解釈しておりました。そうしてそういうふうにしてもらうように、それぞれの責任者には言つてあります。それだけです。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 そうしますと、独立会計と言われておるものは今お話になりました社会新聞、代議士会、それから政務調査会、それだけでありますね。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 それから青年部が独立会計ということを、いつごろであつたか青年部自身がきめたということを聞いております。これは去年の七月の青年部大会であつたかと思いますが、しかしこれは困る、われわれ本部の決定では青年部の決定は認めぬというたしか中央執行委員会の決定であつたと思つております。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 そうしますと社会新聞、代議士会、政務調査会、青年部等、いわゆる独立会計と稱せられたるかような部門と社会党との関係は、組織的に、機構的に言つてどういうふうなわけになるのですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 社会新聞社というのは、規約の上に社会新聞を主幹する役員というものがありますけれども、その企業体としての社会新聞社というのは全然別個独立のものであります。その社会新聞社の主幹は、社会党の党員が役員会の決定によつて選ばれる、こういう関係になつております。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 それでは社会新聞社は社会党とは組織的には関係がないわけですね。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 そうであります。別個です。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 それから代議士会は……。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 代議士会はこれは代議士だけの一種の組合と言いましようか、院内だけのものです。それから参議院議員の議員総会、これも別個の一つの独立の会計をもつております。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 やはり組織的には関係がないわけですね。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 関係がないと思います。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 それから政務調査会はいかがですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 政務調査会はやはり党の一つの部門でありますから、別個のものではないのであります。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 政務調査会は社会党の一部門であり、一機関であつて、社会党の党組織の中にあるわけですね。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 そうです。ただ私が就任しましたのは一昨年の大会の三日目でありますから十月の二日ですか、まだ社会党結党後一年で、党の体制は非常に整備しておりませんでした。政務調査会は大会後整備しなければならぬということで、著々やつておられたようでありますが、昨年の一、二月ころはまだ非常に弱体でありましたし、そのころ政務調査会ではだんだんに政務関係のいろいろな人を採用されようとしておつたのであります。ところが政務調査会の方では――当時政務調査会のおりました所は社会党本部とは別個の建物でした。社会党本部は新橋、政務調査会は虎ノ門会館におつたのであります。離れておりましたし、なお政務調査会で使われる人は、どちらかと言えばまあ相当高い教育を受けた人などがおる、從つてこういう人たちに対する給與は、本部で一般に働いておる書記の諸君よりも多少は優遇してほしいというような注文があつたのであります。ところがこのことはまた本部に働いておる書記の諸君を非常に感情的に刺激したわけであります。何も政務調査会に働いている者を優遇する必要はないというような反感があり、建物も別々な所におりましたので、私は両者の仲に立つて会計も何とか統一したいし、感情的な対立もないようにしたいと思つておりましたけれども、実際問題としては別のような形になつておつたと言わなければならぬと思います。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 党内の事情その他から申しまして、形は別なものになつておつたといたしましても、結局社会党の一機関ではあつたわけですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 そうです。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 そうしますと独立会計と申しますのは、党本部と損益決算が別だという趣旨ですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 そういうことに施行規則の上ではなつております。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 実際においてはどうなのですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 実際においては政務調査会、選挙対策特別委員会は社会党の会計に統一するということに、たしか役員会あたりでもそういうふうにしなければいかぬということで、その責任者にそういうことが通達せられたはずでありますし、そうしてきておつたのでありますが、ただしかし政務調査会等につきましては実際は毎日の――建物なんかは別でありますし、毎日の金の出入りを一々本部の方でやるわけにいきませんから、実際は実行しなかつたのですが、月々金額いくらというふうにして、何というか、一種の政務調査会として御自由にお使いになる金額をきめて、政務調査会に渡す、そうして月末になつたらその詳細の支出の報告を受ける、こういうふうにしたいと思つておつたのですが、これはずつと後に。六、七月ごろになつてから多少二、三箇月実行したことがありますが、実際は実行できなかつたのであります。それで結局本部会計としては、政務調査会に出しておつたのは、政務調査会に働いておる人の人件費だけを拂つたのが実情であつたのであります。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 重ねて伺いますが、独立会計とか独立採算とか申しますが、ちようど國鉄がかりに独立採算制をとりましても、國の一機関であり、國の予算の一部であることは変りないと私は思うのでありますが、そういう趣旨で独立採算、独立会計という意味に伺つてよろしいですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 そうです。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 結局社会党と別な機関でもなければ、会計も結局は同じである、そういうふうに伺つてよろしいのですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 そうです。収支ともに社会党に帰着すべきものです。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 それから青年部や選挙委員会においても同じような趣旨でございますか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 そうです。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 昨年の四月十一日ごろでありますが、西尾末廣氏が飯田清太氏から金五十万円を受取つておるのでありますけれども、そのことについて党へ何か話がありましたか、御存じありませんか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 全然ありません。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 それに類似した話、または入金等はございませんか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 ありません。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 それではあなたは、このことが問題になりました最近まで御存じなかつたわけですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 最近まで知らないです。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 藤田榮君を御存じですね。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 知つています。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 この方はもと社会党に所属しておられたのでありますけれども、一昨年の秋ごろ社会党の第二回党大会があつたように記憶しておるのでありますが、そのころに百万円カンパをいたしておりまして、そのときにあなたから藤田榮君に対して、大口にひとつ寄附をしてくれないかというような趣旨のお話をなさつたことはございませんか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 少し時日が違います。第一に一昨年の九月三十日の大会に私が会計報告をしたと藤田君が言うのでありますが、これは事実全然うそであります。あのときの大会では役員の選考、その他に非常に時間がかかりまして、予算、決算ともに審議する時間がなかつた。かつ決算報告はありませんでした。そうしてその当時の会計は今参議院副議長の松本治一郎氏であります。私が会計になつたのはその大会の最終日でありますから、私はその大会で決算報告をするはずがありません。それから百万円カンパというのはその大会当時はまだやつておりません。大会で予算等が決定しなかつたので、私は会計に就任いたしまして、向う一箇年間どういうふうにやつていくかということについて、予算というものは決定しなかつたけれども、予算案が大会に提出されてあつたのであります。その予算案を見てみますと、一年間におよそこれだけの金が要る、片方收入がこれだけある。その場合收入の方が少くて、支出の方が多かつたので、そのバランスをどうしてとるかというと、全部寄附金という実に乱暴な赤字の予算が組んである。これじやとてもやつていけぬということで、私は十一月ごろに党の役員会で――たしかその赤字は三十万円くらいを寄附によるというような予算であつたと思いますが――とにかく物價も上るので三十万円くらいじやだめだから、百万円のカンパを起さなければならぬということになつた。日はわかりませんが、たしか十一月か十二月ころだと思います。從つて大会で私が百万円カンパを報告するということはあり得ないことであります。それから藤田君に大口に寄附してくれという趣旨のことを言つたのはよほど後なので、百万円カンパをやります最初は、一定の個人からまとまつた、金をもらうということはよくない。やはり社会党は大衆的な党なのだから、党員大衆からなるべく少しずつ口数多く集めようという趣旨で、初めは社会党の各府縣支部連合会へ割当てたものであります。この縣はいくら、この縣はいくらというわけで、その割当を合計いたしますと、多少水増しになつて三百万円くらいの見当になつたと思いますが、それで各府縣からまず集めることに初めは力を入れたのであります。個人に寄附をお願いするようになつたのはよほど後のことであります。その日がいつごろだつたかわかりませんけれども、藤田君にもお願いしたことがあります。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 そうですか。そこで藤田君はどういう御返事でありましたか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 これは党で各府縣連合会へ割当てましたが、一向成績があがらぬ。それで、今後は党員である各個人に一人々々当つて、寄附をお願いすることになつたのはよほど後であります。中にはずいぶん苦しい中から寄附してくださつた方もあります。ところが、藤田君はそういう点では有力な人と見られておつたので、私は相当まとまつて寄附してほしいと言つたわけですが、考えておくというくらいのことで、確たる返事はなかつたのであります。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 昨年の秋ごろ控室であなたが藤田君に対して、寄附してくれないかという話をなさつたところが、藤田君は、それはもう済んでおるはずだというふうに返事をした。ところがあなたは、あれは別口である、というような回答をしたことがありますか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 それはちよつと言いにくいのですが、ずいぶんその当時はいろいろなうわさがあつて、ずいぶん財政的には苦しいと思われるような人でもそれ相当に寄附してもらつておつたのですが、藤田君ほどの人が寄附しないのは非常に不思議であつたのです。それでその当時実にいろいろなデマ、うわさがあつたのであります。そのうわさというのは、実に藤田君に対しまして失敬千万なうわさなんです。これはまことに言いにくいのですが、片山内閣ができまして、政務官の人選中だというそのころ藤田君は党の幹部に、金額は二十万円と私は聞いたと思いますが、二十万円程度の金を献金しておるといううわさがあつたのであります。私は藤田君ほどの人が寄附をしてくれないのが非常にふしぎでもあつたし、そういううわさを片方に聞いておりますので、とにかく藤田君の心境を探つてみようというような意味で私はある日雜談的に、いろいろなうわさが飛んでいるが、ほんとかうそか知らぬけれども、かりにほんとだとしたつてそれは党にはいつている金じやないのだから、あなたは第一寄附をしておらぬのだから、ひとつ大口に寄附してください、こういう趣旨のことを私は言つたことがあります。ところが藤田君はそれに対して私の聽こうとしたうわさの点につきましては全然答えをしないで、まあ考えておくというような返事でした。藤田君が言つている「あれは別口だ」というあれということの内容ですね、藤田君が頭で考えておつたあれは五十万円のことを言つておつたらしいのですが、私どものあれというのは違うのです。(笑声)     〔「了解々々」と呼ぶ者あり〕

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 じや、あれ違い……。そうしますと、やはりあなたはこの五十万円の問題は全然御存じなかつたのですね。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 今度の不当財産取引委員会のあれで初めてわかつたのです。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 それから政調会にもどりまして、当時の政調会長は――昨年の春ごろでございますけれども、政調会長は森戸辰男氏でありますか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 そうです。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 政調会の森戸辰男氏に対しまして、西尾末廣氏から十万円を政調会で使つてもらいたいというような趣旨で手渡されたということをお聽きになつておりますか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 聽いたことはありません。これも今度初めて聽いたのです。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 藤田君の話によりますと、大体社会党の幹部はそのことを知つておりまして、殊に森戸さんから鈴木茂三郎氏に政調会長が引継がれるときに、その金と言いますか、三万円くらいあつて、それを引継いだというようなことを藤田氏は言つておられたのでありますけれども、全然御存じなかつたのですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 知りません。実は党の会計は一本にしたいという私の念願であつたし、政調会長がもし直接に党の会計を経由せずして、政調会の方に金が行くようなことがあつたら知らしてほしいと常に言つておつたのです。ただ本部会計は政調に対して金銭的には非常に冷淡――やむを得ずでございますが、冷淡であつたことは認めなければならぬと思います。政調会の人件費以外はほとんど出さなかつたのです。多少事務費のようなものを月々若干千円台の金をやつておつたかもしれませんが、一万以上の金を出し得たのはずつと後のことであります。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 藤田君はこれを政務調査会において当時ポピュラーな問題でありましたが、政務調査会の森戸氏自身もこのことは確認しておりました。政務調査会の幹部は大体これを承知しておつたのです、つまり十万円森戸氏にやつた問題ですね、そういうふうに言つておるのですか、御存じないですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 政務調査会の内部の人は知つておつたかもしれませんが、私は知りません。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 何か御質問のある方はございますか。

河井榮藏日本社会党

○河井委員 政調会のことについて二、三継続してお尋ねしたい。証人はただいま社会党の会計から独立会計になつているものは社会新聞、代議士会、政調会、それから疑問はあるけれども青年部は独立会計を主張したというふうに言われました。そうすると政務調査会は社会党からは独立会計になつて、おつたのですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 会則の上で独立会計になつでおつたのです。

河井榮藏日本社会党

○河井委員 実際問題としてはどうですか。ただいまのお話では政務調査会の事務員の手当くらいは出したというふうに言われておりますけれども、事務員の手当だけで金のたくさん要る政務調査会が賄えるはずはないと思いますが、そういう点はどうなつておりましたか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 だから必要な金は政調会で自分で集めていらつしやい……。

河井榮藏日本社会党

○河井委員 自分で集めて自分でやる……。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 つまり本部の方で苦しかつたものでありますから、はいつた金は收支はこつちへ届けてもらわなければならぬ……。

河井榮藏日本社会党

○河井委員 届けてもらわなければ困るということを、あなたは先ほど鈴木茂三郎氏の政調会の時代に、金が要るときには知らしてくれということを言われたそうですが、あなたがそういうことを言われなければならぬとしますと、実際問題はそれまでは政調会の金の出入りは十分に報告されていなかつたわけですね、その点どうですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 月末には向うの会計の事務をやつている者と、私の方の会計の事務をやつている者に通知があつたと思いますが、ただ本部会計から政調へやる金は、さつきも言つたように事務費なら事務費を一括してやるので、それを向うがどういうふうに使つているか報告を受けるだけですから、本部の会計には一括して事務費なら事務費とまとめて出ているのですから、向うから報告を受けてもそれを記帳するということはないのです。

河井榮藏日本社会党

○河井委員 そうすると党の方から政調会に出した金の使途を報告せいということなんですね。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 そうです。それからもし向うに金がはいればこれはもちろん報告してもらわなければならぬ……。

河井榮藏日本社会党

○河井委員 もらわなければならぬが、実際やつていなかつたですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 なかつたと思うのです。

河井榮藏日本社会党

○河井委員 その点事実問題を聽きたいのですが、実際はやつていなかつたのですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 実際はさつきも言つたように、感情的な対立もあつて私は中に立つて困つたのです。

河井榮藏日本社会党

○河井委員 それもありましようが、感情ばかりの問題でなしに、たくさんの金が要るのを党としては賄えないから、自分で金を勝手にくふうしてやれ、そうして政調会は政調会でやれというふうなやり方であつたのですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 一應そういう態度があつた……。

河井榮藏日本社会党

○河井委員 そうすると事実上党から政調会の会計は独立しておつたのですか、そうすると結論として実際問題としては、政調会会計は党の会計から独立しておつたのですね。報告を受けるというのは、党の方から出したところの人員の手当などを一々報告する。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 人件費は本部から直接……。

河井榮藏日本社会党

○河井委員 出すからそれについては報舌を受ける……。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 いや人件費は直接本部から出しますから、報告も何も要りません。ただ事務費なら事務費というような、そういうふうな費用で一括して渡すものは、明確な使途を報告を受ける。

河井榮藏日本社会党

○河井委員 だから出した金は使途を明らかにして報告を受けるというわけですな。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 そうです。

河井榮藏日本社会党

○河井委員 そうすると、結局党としてはたくさんの金は賄えないから、政務調査会で要る金は勝手に集めて賄うという状態になつておつたわけですね。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 とにかく本部の一般会計が苦しかつたから、政務調査会は見て見ぬ振りをするというようなところがあつた……。

高橋英吉民主自由党

○高橋(英)委員 そうしますと、例の政令によつて届出をしなければならない場合ですね、会計の方でお取扱いになつたのですね。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 そうです。いやこれはこういうことになつております。政令に基く届出については会計と党の構成に関する役員の変動等の移動など三つほどあります。本部の扱い方は、官廳に対する届は全部庶務部で扱います。会計から今月の大口の寄附がどれだけあつたかということを組織部へもつていく。組織部はそれにさらに今月の役員変動等をこれだけあつたと附加して庶務部へもつていく。庶務部の方でタイプに打つて出す。こういう順序になつております。

高橋英吉民主自由党

○高橋(英)委員 そうしますと別会計の政調の方の同会計と関係のない金については届出をせられることになるのですか。ならないのですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 向うから報告が來るわけですから、報告があればそれに基いて届出をするわけです。

高橋英吉民主自由党

○高橋(英)委員 事実上においてはあなたの証言をそのまま聽きますが、建前としてはやはりそれも党費として届出をしなければならないというふうにお考えになつておりますか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 そうです。そう考えております。

高橋英吉民主自由党

○高橋(英)委員 政調がたとえ別会計であつても、やはりそういうものをすべて総合して届出をしなければならないというふうにお考えになつておりますか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 これは私の意見になるのですが……。私は鑑定人じやないのだから。

高橋英吉民主自由党

○高橋(英)委員 いや事実上の取扱いの点についてです。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 私はその会計の事務をやつている者を通じて入金出金ともに月末に報告を求めるように言つてあります。

高橋英吉民主自由党

○高橋(英)委員 その報告のうち党本部の会計と別に政調なんかで寄附を募集して入手したところの金ですね。そういう金は報告を受ける建前になつておつたのですかどうですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 そういう建前になつておりました。

高橋英吉民主自由党

○高橋(英)委員 西本喬という方は御存じでしたか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 政調におつた人ですか。それはわからないですよ。政調の内部は非常に雜然としておりまして、だれが会計の責任者だかということも……。それは私の方の会計の書記をやつておつた者はよく知つているかもしれませんが、私にはちよつとわからないです。

高橋英吉民主自由党

○高橋(英)委員 会計の責任者とか何とかいう話でなく、西本喬という人を知つておりますか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 知つております。

高橋英吉民主自由党

○高橋(英)委員 それから政令に対する届出の責任者はだれになつておりますか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 政令は党の主管者ということになつております。

高橋英吉民主自由党

○高橋(英)委員 具体的には実際の届出をされているのは……。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 片山哲という名前だつたと思います。

尾崎末吉民主自由党

○尾崎(末)委員 くどいようでありますがさつき伺つたところによりますと政調会の性格についてはつきりしませんので、もう一遍お伺いいたしますが、大体政調会の人件費は本部でもつことになつておつたのですね。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 そうです。

尾崎末吉民主自由党

○尾崎(末)委員 そうしますと、さつき会計が苦しいものだから政調会のことは見て見ぬふりをしておつた、こういう態度をとられたということは、要するに人件費並びに事務費の一部は本部で負担しておつたのだが、その他の政調に必要な資料を集めたり、そうした方面の経費は政調の人たちが適当につくる、こういう趣旨なんですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 まあ要る人ほその責任者が自分のポケツトから出してやつたらよかろうということです。

尾崎末吉民主自由党

○尾崎(末)委員 そうすると政調会の方で使つた金は一應こうしろということで、人件費も本部でもつ、事務費も本部でもつということであれば、政調の方と本部と同じ会計である、こういう建前ですね。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 そうです。

尾崎末吉民主自由党

○尾崎(末)委員 わかりました。

中野四郎日本農民党

○中野(四)委員 この問題について細野君に少し伺わなければならぬのは、当時金がはいつたはいらぬということで大分世間でうわさになつた。二十万円のあれだ、五十万円のあれだという議論になりましたが、あの時分に、眞相という雜誌やジヤーナリズムなどで相当やかましく論議されておつたことは、私らも知つておれば、國会議員であるあなた方も御存じだと思う。從つて五十万円問題を盛んに取上げておつたが、あなたはその当時の新聞雜誌等をごらんになつて、この問題についてあれかという程度に御存じだつたのですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 私は眞相という雜誌は見なかつたのです。

中野四郎日本農民党

○中野(四)委員 ほかの新聞や雜誌も取上げておりましたから、皆さんの手もとにもあつたと思う。ごらんになつたことがありますか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 とにかく私の頭の中には、さつきのうわさが頭にあつたのです。それでそれに類似した関係のうわさとして、その当時そういうふうなうわさを聞いたり記事を見たことがおそらくあつたかもしれません。しかし頭に残つておつたのは、それが一番強く残つておつたのです。

中野四郎日本農民党

○中野(四)委員 それから参考までに伺わなければならぬことは、西尾さんがかりに社会党書記長西尾個人として五十万円もらつたというようなことを昨日言うておられることは御承知の通りでありますが、藤田君の証言の中に、こういう金は大体中央執行委員会できめるべきものであると思つておつたから、別に詮索しなかつたと言つておりますが、社会党の長い慣例から言いますと、幹部が金をもらつてきた場合の措置について、中央執行委員会などで公式か非公式に相談が出る場合がありましようか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 党の金の使い方あるいは金を集めることにつきましては、私の下に金を集める方には資金部という部門があり、金を使う方には経理部というものを設けまして、重大な問題についてはそれらに諮問をしておりました。しかし役員会で金の使い方について相談をするというようなことは、何か特に金のかかる仕事を党がやるような計画を立てた場合に、私が列席をしておつて、そのようなことは今の党の会計では賄えぬというようなことを発言すれば――そのようなことはたしか一回ぐらいあつたと思いますが、そうでない場合は私一存で決定いたします。

中野四郎日本農民党

○中野(四)委員 私のお尋ねしたい趣旨は、たとえばあなたの今おつしやるような資金部、経理部があるということは了承できますが、資金部において大体このくらいの金を集めようではないかという意見が出た場合、たとえば西尾さんが五十万円なら五十万円もらつたとします。そういうものの報告がありそうなものじやありませんか。たとえば資金を獲得する上において努力したが、百万円とろうと思つたが、五十万円しかはいつておらなかつたという報告はあり得るものですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 資金部の考え方は、初めはさつき言つたように、各府縣連合会に割当てたけれども、これは一向成績があがらないで、今度は手分けをして、各代議士に帳面を持つてまわつて申込を受けよう、こういう形をとつたのでありまして、從つてある個人が党への寄附金を斡旋して持つてくれば、あるいは持つてくる見込があれば、その申込書に書くでありましようし、申込書に書いたものは当然党の会計に届けるはずであります。

中野四郎日本農民党

○中野(四)委員 なぜこういうことを伺うかというと、昨日の西尾さんの話では、党に献金される場合と幹部に献金される場合と二通りあるということを言うておられる。從つて幹部に献金された場合において、幹部が私するというようなことを防ぐために、やはり党の幹部であるのであるから、從つて党の幹部が資金を獲得した場合においては、これを党の中央執行委員会なり、あるいは資金部の方にかけて、その報告をすることは妥当ではないかと、私常識的に考えてそう思うのですが、あなたの方の党ではどういうふうに今日まで取扱つておられるか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 そういうことは考えておりませんでした。

中野四郎日本農民党

○中野(四)委員 考えておるおられぬでなく、どういうふうに取扱つておられたかということを聽いているのです。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 党幹部個人への献金というものは私の耳にはいらぬことです。

中野四郎日本農民党

○中野(四)委員 もう一点、もちろん帳簿の上にも報告の中にも載つておりませんか、社会党書記長西尾末廣氏個人として受取つた金にしましても、当時五十万円のうち、びた銭一文も党には正式にはいつておらぬということは明確になりました。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 先ほど独立会計になつているものとして、社会新聞とか、あるいは選挙対策、その他があげられておりますが、それを統一することになつたと言われましたが、それはいつごろですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 いや、私が会計になりましてから、これは政務調査会の施行細則の上では独立会計になつておるけれども、建前は、本來党会計一本で規律すべきものだという私の解釈で、それで報告を受けるということを要求したり、一本にしようということに努力したのです。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 そうすると今の統一することにきまつたと私は聽いたのだが、あなたのお考えがそうであつたというのですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 そうであります。さつき言いましたように、本部と政調の会計ばかりではありませんが、一般的に何か多少こういうふうに対立するようなものもありましたので、いろいろな手を打つてそういうことのないようにしよう。その一つの方法としてはやはり会計の統一ということもやつていこうじやないかということで、役員会の議題になつたこともあるのです。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 それはいつですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 ちよつと記憶しておりませんが……。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 あなたが就任されたのはいつですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 一昨年の十月二日だと思います。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 この政務調査会の実際の会計、金の出し入れをしたのはだれですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 それは私はつきりわからないのです。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 浜という人じやないですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 浜というのは本部会計の書記です。浜と林という女の子と二人です。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 この政務調査会の金の出し入れをした人はだれですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 私にはわかりません。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 私今問題になつております政調会の独立会計という意味について証人に伺つておきたいのですが、私の質問に対しイエスかノーかの答えだけを伺いたい。政調会は細則の上で独立会計になつておつたことは、証人が先ほど言われた通りでありますが、それに基いて、政調会と本部会計との間がうまく行かないという関係から統一しようというのは証人の考えだけであつて、実際に統一されたのかどうか、その証人の意図しているように、政調会計と本部会計との統一が実際にできておつたのかどうか、その事実があるかどうかという点を伺いたい。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 人件費や事務費を出す点では統一しておりました。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 それでは、先ほど証人は、十万円の金を森戸会長から次の鈴木茂三郎氏に三万円だけ引継がれたという藤田証人の証言に対しては、事実を知らないと言われたのでありますが、本部会計から繰入れられること以外に、政調会会計の内容については、本部会計とは別建であつたということは、その事実によつてもわかると思う。その点は証人の意図にもかかわらず、本部会計から補助した部分に対する報告はあつたであろうが、それ以外の部分については本部会計への報告がなかつたものと見てよろしいか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 なかつたようです。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 政調会のことでありますが、政調会の一切の費用は、寄附しているものは寄附として、届け出る、また使つたものは使つたものとして届け出るはずですね。届け出なければ政令違反だから……。どうですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 私の方へ通知があれば届け出ます。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 通知がなければ届け出ない……

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 寄附を受けたという報告がなかつたです。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 なければ届け出てないのですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 届け出ないわけです。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 そうすると、政務調査会だけで独立して勝手にやつているものは、一切届け出てないわけですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 こつちの知らぬものは届け出ようがありません。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 届けてないわけですね。それではこの十万円、西尾氏から森戸政務調査会長に渡されたという十万円でありますが、それをあなたは全然御存じないという話でありますから、これは届けてないわけですね。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 知らぬから届けてない。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 この使途に対しても全然届け出してないのですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 私の方には報告がありません。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 それでいい。もう一つお尋ねしておきたい。藤田榮君が党の幹部に二十万円を献金したといううわさだと申されますが、それはいつごろで、だれに献金されたのですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 それは幹部の名前を私聞かないのだが、とにかく、ある重要な幹部だといううわさです。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 へみたいな話ですか。

細野三千雄日本社会党文部政務次官

○細野證人 そうです。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 そんならいいです。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 それでは済みました。     ―――――――――――――

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 地崎宇三郎さん。昨日來たいへんお待たせいたしまして申訳ありませんでした。昨日宣誓をしてもらいましたから、今日はいたしませんが。そのつもりで……。  なお昨日何か証言を限定してもらいたいというような御趣旨がございましたけれども、大体において本日おいで願いましたのは、昨年春ころに主なる土建業者が醵金いたしまして、三大政党に献金をしたという事実につきまして、それを中心としてお伺いすることになつております。しかし場合により、多少質問がそれに関連して政治資金というふうなことで発展するかもしれませんが、御了承願いたいと思います。しかしあなたが答弁せられるために、あなたの刑事上の責任が及ぶというようなことでありますれば、一應その理由を明らかにせられまして、拒絶することができるのであります。一應お断りをいたしておきます。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 私は昨日委員長にお断りを申し上げて宣誓をしたのでありますが、ただいまのお話を承りますと、私が昨日心配をいたしましたように、目下檢察廳で調べを受けております問題とほぼ似通つておるようでありますので、さような問題を薄い記憶で私が陳述いたしますことは、あるいは偽証の罪に陷る憂えがなしとしないので、私は宣誓を拒否したいという考え方で申し上げたのに、今日それをお取消しになるようでありますと、私も宣誓を取消さざるを得ないのでありますが、いかがでございましようか。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 それでは宣誓を取消しますか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 取消します。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 それではあらためて本日宣誓を求めたいと思いますけれども、それも拒絶せられますか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 拒絶します。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 地崎証人に申上げますが、何か御了解のいかない御不審の点がありましたら、あげて質問してください。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 全面的に私は証言を忌避しようというのではもちろんございませんが、私の証言の進行の途中におきまして、檢察廳の取調べの問題で檢察廳に陳述し得ない問題等もあるのでございますので、その点に触れました際は証言を拒否するということをお許しあるならば、宣誓して差支えございません。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 そういうこともあり得るかもしれませんが、但し御注意を申し上げておきますけれども、その際には何ゆえに証言を拒否するかということは明らかにせられなければならないと思いますから、それではあらためて宣誓をしていただきます。朗読してください。     〔記入地崎宇三郎君宣誓〕

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 それでは伺いますが、飯田清太という人を御存じですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 知つております。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 どういう関係で御存じですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 土建人として同業であります。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 この人は鉄道工業株式会社の専務をしておられますか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 そうです。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 いつごろから飯田清太氏とは交友がございますか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 二十年くらい経ちます。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 すでに御承知かもしれませんが、昨年の春におもなる土建業者十数名が醵金をいたしまして、三大政党に寄附をしようという趣旨で飯田清太氏がその世話やきをいたしまして、当時あなたが属しておられました進歩党、その後民主党と、多少内容は違うかもしれませんが、変つたようですけれども、そのころ百五十万円を献金を受けた事実がございますか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 あります。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 その顛末をやや詳細に述べてください。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 三月の初旬に私は進歩党の党務部長でありました関係と、土建人であるという因縁とで、飯田清太氏を通じて、土建の首脳部に、選挙があつたならば、應援してくれという話をしまして、承諾を得ておつたのであります。それが三月の下旬から四月にはいつてその金を数回にわけてもらつたのが事実であります。從つてこの金は民主党のために應援したようでもありますし、あるいは進歩党としてもらつたのかもしれないのですが、はつきり限界がないのであります。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 そうすると、何回ぐらいに受取られたのですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 記憶がはつきりしませんが、四、五回だと思います。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 受取を出しましたか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 受取りを出したのもありますし、あるいは全部出したかどうか記憶がない点もあります。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 この金は進歩党ないし民主党の党へ寄附せられたものでありますか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 なかなかこれはむずかしいので、党へ寄附したようでもありますし、また私が自由に使えるようにもらつたようでもあります。はつきりいずれとも断定できないものだと考えております。ちようど鐘が鳴るか撞木が鳴るかという兼ね合いのところだと思います。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 醵金をした方の人達、たとえば竹中氏、清水氏、飯田氏などは当委員会に先般出頭せられた際には、党へ寄附をしたのであると申しておりましたが、今のお言葉を聽きますとややあいまいでありますが、党ということではなかつたのですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 別に党だ、これはお前のではないとはつきり念を押されたのではもちろんありません。寄附の意思は多分そうであつたかと想像もされるのでありますが、大体かような寄附は多くはその名前を公表されることを好みませんし、その出しました人を通じて党のためによく使つてもらいさえすればいいという意味で今までも多くかような献金があつたことと思つております。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 あなたが少し金を心配してもらいたいという話をしたのは、当時の進歩党に心配してくれというのですか、あなた個人ですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 三月初旬でありますから、当然進歩党へ心配してくれという話をしたのであります。もつともこの話は單に個人の意見だけでしたのではなくて、当時の進歩党の首脳部全部了解の上、私をして交渉せしめたのであります。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 そうですか。從つてあなたがいわば当時の進歩党を代表して、党への寄附を懇請されたという趣旨でございますか。土建人へ……。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 土建人に……。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 逢澤寛という人を御存じですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 知つております。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 どういう御関係で……。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 逢澤寛君は進歩党の出身の当時は運輸政務次官であつた。しかも業界人であります。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 君からもひとつ進歩党に寄附してくれないかというようなお申出が、多分三月の初ごろだつたと思いますが、あつたということを竹中藤右衞門氏が証言をしておりますけれども、それとただいまのあなたの線とは違う線でありますか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 同じでありましよう。その当時は選挙が眞近いということで、できるだけさような淨財を集めようという氣持で、逢澤氏も土建の首脳部にお話をしたようであります。しかし私は党首脳部に了解の上で、私の一手でそれをやるように話をして、その通り実現をしたのであります。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 重ねて伺いますが、進歩党の党首脳部で相談をし、それを代表せられてあなたが土建業者に折衝をせられた。その結果ただいまの百五十万円というものが出てまいつたと思うのでありますが、そうしますとこれはあなた個人に寄せられたものではなくして、進歩党という党に寄せられたものではありませんか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 それは解釈のしかたによつては、あるいはさように相なるかもしれませんが、その金の使い方及びその他から想像いたしますと、必ずしもそう断定できないものだと思います。私はさように考えております。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 いや使い方の点は方法論ですから別問題でありまして、その使途等につきましてどういう方面に使つてもらいたいとかいうような先方の希望條件、またはあなたの御意向を尊重せられたいというようなことは別問題としまして、寄附すべき相手、対象、客体、それはやはり党ということになるのではありませんか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 先ほど申し上げたように、党か個人かむずかしい線のところでありましよう。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 私どもはお話を承る場合でも、やはり普通の論理に從つて推理するほかないのですけれども、前と後とこうちぐはぐでありませんか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 いや、ちぐはぐでありません。     〔名刺を証人に渡す〕

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 それが当時の受取でございますか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 そうです。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 そこに七日、十一日と鉛筆ではいつておるのは何ですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 それは知りません。私が書いたのでありませんから……。飯田さんが記憶か何か、整理する記憶ではありませんか。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 それでよろしゆうございます。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 この領收書でもおわかりの通り、私は別に党として受取を出したわけではありません。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 飯田氏から数回にわたつて受取られる前に、竹中氏あるいは菅原氏その他の人から、かような金を党へ寄附するからというようなお話はございませんでしたか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 竹中氏、菅原氏からそういうお話は承りません。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 その他の業者からはいかがですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 その他の業者からも承りません。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 そうしますと、お話は飯田氏との間でございますか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 飯田氏が大部分でありまして、お話をしましたとすれば鹿島精一氏だけであります。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 鹿島組のですね。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 そうです。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 これを献金せられますときに、飯田氏からこの金は主だつた土建業者が醵金をして、政党の健全な発達をはかるためにするものである、御受領願いたいというような御趣旨のお話があつたのですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 全然何の話もない。私が進歩党の党務部長であり、そのまま選挙に突入いたしましたので、選挙対策の副委員長でありました。実質的には選挙を全部采配を振つたので、俺は選挙をやつて困るのだから早く金を都合してくれ、こう催促した。受取は三枚でありますけれども、四、五回にわたつて金はできる毎に持つてきたのであります。別に注文も受けませんし、何らの附加えもなかつた。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 俺が選挙をやつて金に困るというのは、あなたが進歩党の選挙に関する責任者として選挙資金その他を切りまわしているので、金が要るから金を持つてきてもらいたい、そういう趣旨ですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 そうです。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 これをどういうふうにお使いになりましたか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 この金は進歩党の解散に要します費用並びに民主党結成に要します費用等の、俗に機密費といいますか、そういう用途に相当使いました。その後選挙に突入いたしましては、党から正式に公認料として出たほかに、追加をする必要があつたもの、あるいは非公認候補者の援助とか、あるいは選挙の應援者に対し、あるいは情報提供者に対します費用等、俗に公式に党の帳簿を通過しない金で、大部分そこから私の金と混同して使つたのであります。そうしてその後私はパージになりましたので、一切の残務を整理して、十七日かと思いますが、その日に党の帳簿その他とともに、後任の幹事であります芦田氏に引継いだのであります。そのときはもう党が選挙に必要な金等は大体支出済みでありまして、芦田氏は表向き選挙にほとんど金銭上の問題についてはタツチすることなく、遊説にまわられたように記憶しております。私は五月にはいりましてからこの問題に関しまして、選挙対策委員の間に報告会を開かれることを依頼いたしまして、五月の日にちははつきりいたしませんが、初旬に衆議院の副議長室におきまして、当時の選挙対策委員立会のもとに諸帳簿を出して、收入並びに支出の詳細を報告いたしました。しかして百五十万円は土建方面から私が受領したという旨もしつかりと念を押しておきました。同時にその後提出されたと聞いております。その当時の選挙に対します内務省への報告等の原案も私はそこへ提示いたしまして、私の名義で百万円記帳しておくことも了解を得まして、当時の選挙対策委員会に列席した人は、だれ一人異議なくこれを了承いたしました。從つて私の選挙に関する一切の処理は責任を完了したものだという解釈をしております。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 承りますと、その使途は廣汎にわたつているようでありますが、大体の内訳を承りたいと思います。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 それは檢察廳で目下取調べを受けておりますことと一致するのでありまして、実はこの問題に対しては一年前のことでありますことと、接した人が非常に数多い。一縣でも一人の人が選挙の立候補をするについてはその應援者が來る、あるいはその先輩を私どもがかえつて訪ねるとか、いろいろな方面でいろいろな情報を蒐集した結果として公認する。またその人に援助するというようなことを数重ねましたので、それは全國にわたつておりますからほとんど記憶をここに喚び起すことが困難であります。從つてどの人へどういうぐあいに金を渡したかという質問を受けても、実はほとんど私の記憶にはないのであります。初めからわかつた問題は、党の会計を通じて正当に收入し、それ以外に私が是なりと信じて勝手に支出いたしましたことについてははなから忘れる意思だスタートしたことでありますから、今になりましてはほとんど記憶がございません。檢察廳でもその使途についてくわしくお尋ねがあつたのでありますが、どう考えても思いつかないということで、実は向うへもお断り申し上げておるわけであります。ここでお尋ねされましても、さようなわけで内容は申し上げようにも申し上げようがありません。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 何かメモのようなものはないのですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 私は何十年の昔から金を支出するときに一遍もメモをつけたことはございません。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 思い出して、文書で御提出になるようなわけにも参りませんか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 はなから記憶がほとんど喪失しておるから今後いかに考えても、誤りを申し上げることになつてはいけませんから申しかねるだろうと思います。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 先ほどお話のありました党へ百万円入金したことにするということで、幹部の了解も得て整理をなすつたということでありますが、この二十三年一月十二日付の民主党からの届けによりますと、二十三年三月三十日にあなたから百万円を寄附したということに記帳されておりますけれども、この百万円というのは先ほど來問題になつております百五十万円のうちという意味ですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 それははいつております。飯田さんから受取りました百五十万円のほかに私が使いました金を混同して――混同という言い方はいけないかもしれないが、その合計の中からの百万円だと思います。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 そうしますと、お使いになつた金は百五十万円と百万円とまだほかにもあるわけですね。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 あります。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 およそどのくらいですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 檢察廳で記憶をたどつて申し上げた金はそのほかに百万円くらいありましよう。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 そうするとあなたのお金が約二百万円、それから飯田清太氏から受取られたのは百五十万円、そういう程度でありますか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 私の金ばかりとは言えませんが、一二の友人の金も含めて私から二百万円、飯田清太氏から百五十万円となつております。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 そうしますと重ねてはつきりさせておきますが、ここに百万円と記載されて届けられておりますものは、飯田清太氏から受取られた百五十万円とは全然別なものでありますね。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 一緒にまぜて使つたのですから別なものではありません。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 それではこういうふうに伺いますが、飯田氏から受取られた百五十万円は党への寄附として届出をせられたのですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 党へは土建方面からも百五十万円私が受取りましたということを報告会では報告いたしました。しかしながら党へ百五十万円を收入として土建方面からとして届出はいたしません。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 党はそうでありまるけれども、東京都知事あてに規則によつて届ける趣旨のことも今お話がありましたようですけれども、そういう意味では届けをしておらないということになるわけですね。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 そうです。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 そうしますとここに記載されております百万円というのは飯田氏から受取られた百五十万円の金と違うということになるのではありませんか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 私はそういうように考えません。それがまじつていると思います。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 民主党ではかような寄附金がございました場合に、会計を通じて記帳し、またこれを通じて支出したりするという方式でやつておりましたのですか。それとも幹事長なり会計なり党首なりが自由にこれを使い得ることになつておりましたか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 党に正式に寄附されたものは、正当に領收書を発行いたしまして、党の預金帳もしくは金庫へ納めまして、党の会計がそれを処理するのがあたりまえであります。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 何かお尋ねございますか。

梶川靜雄日本社会党

○梶川委員 ちよつとお尋ねいたします。初めからたどつていかなければならぬのですが、三月の初めにあなたが飯田清太氏のところへ、選挙に援助してもらいたいという申出をされるのについて、党の幹部と相談の上話に行つたとお答えになりましたが、そのとき相談された幹部というのは、一体どういうような方ですか、まずそれをお伺いいたしたい。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 そのときの幹事長が石黒武重氏、前幹事長が田中萬逸氏でありましたが、田中氏並びに石黒氏等に、もし選挙があつたら土建方面から相当寄附してもらおう、私が交渉に行く、こういうような話をした覚えがあります。

梶川靜雄日本社会党

○梶川委員 二人だけですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 幹部会の席上で諮つたわけでもありませんけれども、時の総裁の幣原さんも御存じであつたように私は記憶しておりますし、当時の閣僚も大体御承知であつたのではないかと思つております。

梶川靜雄日本社会党

○梶川委員 当時の閣僚というのは……。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 当時の党出身の閣僚です。

梶川靜雄日本社会党

○梶川委員 次にお伺いしたいのは、あなたは選挙対策委員会の副委員長であつたと言われるのですが、そのとき委員長はどなたですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 犬養健氏。

梶川靜雄日本社会党

○梶川委員 それではその次に五月上旬に衆議院の副議長室で報告されたというのでありますが、そのときにおられた方は大体どういう方ですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 これも日にちが経つておりますのではつきり記憶しておりませんが、はつきり記憶しておるのは齋藤隆夫氏、幣原喜重郎氏、一松定吉氏、芦田均氏、田中萬逸氏もおられた。あとどなたがおられたかちよつと記憶がないのです。

梶川靜雄日本社会党

○梶川委員 そこで党の会計の上において、あなたが百万円記帳するように主張して、その承諾を得たということでありますが、それによつて推察いたしますと、当時三月、四月にわたつて、あなたが党幹事長として金の收支をやられて、集めたり出したりされたわけですが、そういう主張はそのときおられた方は全部了承されたわけですね。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 金の支出につきましては何人にも相談せずに支出して、最後の結果を報告したので、その選挙対策委員会の委員の人たちは、公認を決定することにはいろいろ発言されたようでありますが、金を支出することにつきましては、全然タツチなさいません。報告しただけです。

梶川靜雄日本社会党

○梶川委員 五月初旬の場合の話です。あとの結果を報告して、そのときに、あなたが百万円記帳するように主張されたわけですね。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 そういうわけです。

梶川靜雄日本社会党

○梶川委員 そのときの幹部会で、あなたが三、四の選挙の状態そのほかのことを全部報告され、それを全部承認を受けたわけですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 承認を受けました。

梶川靜雄日本社会党

○梶川委員 それから選挙にあたつて、あなたが選挙委員会の副委員長をやられて、公認、非公認等に金を渡した、こう言われるのですが、大体何人ぐらいに渡されたわけですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 選挙に立つた候補者の数は、非公認の人を入れますと三百名以上あると思うのですが、その人々のうちどれくらいにやつたかは、党の正式の帳簿に載つている人たちは今でもわかりましようが、私はその後党の帳簿を見たことがないのですから、今その人数を何人かと言われてもわかりません。

梶川靜雄日本社会党

○梶川委員 大体一人当りどれくらい出されたのですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 別に一人当りどれくらいということもないのです。中には……。

梶川靜雄日本社会党

○梶川委員 多いと少いとありましようが、多いところはどれくらい、少いところはどれくらい、平均どれくらいということは……。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 それはわかりません。全部違いますから……。

梶川靜雄日本社会党

○梶川委員 それでは大いところは大体どれくらい出されたのですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 それもはつきりした記憶はありませんが、党の公認の金が一万円正式に帳簿に載つているとすると少くも二万円ぐらいは出ておりましよう。

梶川靜雄日本社会党

○梶川委員 そうすると全部で大体何百万円くらい出されたのですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 それはどのくらいですか、人数も記憶しておりませんから、申し上げかねます。

梶川靜雄日本社会党

○梶川委員 そうしますと、公認料を出された場合において、先ほどの御証言に間違いなしとすれば、平均一万円ぐらい出しておれば大体二万円ぐらい出したように思うということですが、党の会計簿に載せられる場合に、一人当りなんぼずつ渡したということも、五月初旬の会計報告の際に承認を求められたわけですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 党の正式の帳簿に一万円支出してあるとして、あとは全部の應援費という大きな項目でどのくらい、それからこういう費用でこのくらい、ということで承認を得たわけです。

梶川靜雄日本社会党

○梶川委員 そうすると、そのときには会計簿に載つていない分も、およそ承認を受けられたわけですね。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 会計簿に載つていないで説明したのもありますし、説明しないのもありましよう。

梶川靜雄日本社会党

○梶川委員 あなたの適当な判断でやられたわけですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 そういうことです。

梶川靜雄日本社会党

○梶川委員 もう一つお伺いしたい。大体その会計簿の届出の責任者というのは大体だれになつて、届出たのはだれがやられたのですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 私はパージを受けたのでその後党に出入りしませんから、だれがお届けになつたかは存じません。

梶川靜雄日本社会党

○梶川委員 そのときに会計を掌つておられたならば、あなたが最高の責任者でしたね。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 私ははつきり知りませんが、四月十一日ごろにパージを受けまして、残務を整理して渡したのが四月十七日だつたと思います。その後幹事長が芦田氏になり、それからいろいろな人が幹事長を受継いで、この報告書というものは多分今年の一月か何かにできたのではありませんか。届出はその時分にだれがどういうぐあいに届出たかということは、党に出入りをしない私は一つもお答えするわけにはまいりません。

梶川靜雄日本社会党

○梶川委員 もう一つ伺いたい。百五十万円は飯田清太氏から受取られ、そのほかに含めて大体二百万円以上の金があなたのところにはいつたというのですが、大体どういう所から受取られたわけですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 自分の金を中心に一二友人のもの……。

梶川靜雄日本社会党

○梶川委員 自分のお金を出されたわけですね。あなた自身はふだんどのくらいの御收入がおありですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 私は月給をもらつておらぬのですから、毎月の收入のことを聽かれても困るのです。

梶川靜雄日本社会党

○梶川委員 それならそれで百五十万円以外には受取つておられないのですね。ほかの人からは……。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 一二友人からです。

梶川靜雄日本社会党

○梶川委員 一二友人――それはぐあいが惡いというのですね。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 それは先ほど申し上げた通りです。

梶川靜雄日本社会党

○梶川委員 これで打切ります。

中野四郎日本農民党

○中野(四)委員 少し時間がかかるかもしれませんが、先ほど三月初旬に土建業者に党より援助してくれと頼んだというお話であつたが、お話の中に逢澤君も大体一つの線だというお答えがあつた。線はとにかくとして、あなたが直接土建業者に頼まれたか、どうかもし頼まれたならばだれに頼まれたか、それを伺いたい。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 飯田淸太氏を通じて土建主脳部に直接話をした人は鹿島精一氏だ、こういうぐあいにお話をしたはずです。

中野四郎日本農民党

○中野(四)委員 その次に伺いたいのは委員長から進歩党へ寄付したかという質問に対して、あなたが党へもらつたかもしれんし、私に自由に使えと言つたかもしれんというふうに答えておられるのですが、ここでちよつと伺いたいのはあなたは当時進歩党の総務会長でいらした。いわゆる党の重要なる幹部である。從つて昭和二十年の勅令第五百四十二号のいわゆるポツダム宣言受諾に伴い発せられるところの命令に関する政令というものを大体御承知のはずであろうと思いますが、御承知であるかないか、この点を伺いたい。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 政令は知つておりますが、ただいまお話の私は進歩党の総務会長でありません。

中野四郎日本農民党

○中野(四)委員 あなたは先ほど当時の進歩党の総務会長であるというふうにお答えになつたが……。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 そんなことは申し上げません。     〔「党務部長だ」と呼ぶ者あり。〕

中野四郎日本農民党

○中野(四)委員 総務会長が間違いであつて党務部長、なおさら結構です。進歩党の党務部長であろうという人がポツダム宣言に伴う政令を御存じであるならば、なぜこの寄附を受けた者の名前を一々載せられなかつたのですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 飯田清太氏から、飯田清太氏の金ではない、土建業界の一部の人が集めてよこした金であつて、これらは必ずしもだれの名前が出してくれどいう注文等も承つておらないのです。別に飯田清太氏の名前をもつて寄附を出さなければならぬと私は考えておりません。

中野四郎日本農民党

○中野(四)委員 ポツ勅の政令の中には「國会議員たる構成員を有する政党の幹事長その他これに準ずる主幹者は、昭和二十二年中における当該政党に対する有力な財政の援助者(昭和二十一年内務省令第十号第八條に規定する有力な財政援助者と同範囲とする。)の住所及び氏名並びにその援助の金額を、昭和二十三年一月十五日までに、当該政党の主たる事務所の所在地の都道府縣知事に届け出なければならない。」ということについて罰則がついておりますが、これは御承知でありましよう。してみればあなたが名前を出してくれるなと言われても、飯田氏そのものから金銭を收受される限りにおいては、飯田氏の名前を載せられるのが当然だと思いますが、この点の見解はどうですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 いかなる場合でも政党の領袖があらゆる方面から金の援助を受けましたものが全部党費である、そう考える必要はないと私は考えておる。ましてや今度の飯田君の問題も、必ずしもこれは公の党費として処理してくれという注文等も受けておりませんし、私は土建人としまして飯田氏とごく懇意な仲であります。しかも同業の人たちに、今度は自分が選挙を担当するからぜひ應援してくれと言つて頼んでもらつた金でありまするから、これはあるいは地崎宇三郎個人がもらつたのだと解釈してもいいのでありますけれども、私は別にそれを私しようと考えておりませんから、近親の人に話をしただけであります。

中野四郎日本農民党

○中野(四)委員 そこでちよつと当時の竹中藤右衞門氏の証言を参考までに申し上げますと、日本建設工業会の会長であつた竹中藤右衞門氏は自由党の村上勇君、民主党の逢澤寛君、あるいは社会党の深井斌君、これは藤田榮氏の代理だと言うておりますが、これらの人々から頼まれまして、ぜひとも党に相当な援助をしてもらいたいという希望があつたというのです。その節竹中藤右衞門君の側近の者が、土建業界から政党に援助することはやめたらいいという言葉を使つたそうです。そのとき竹中藤右衞門君がこう言つておられる。今回のことは一党に偏してやるのではなく個人に偏してやるのでもない。政党を援助することがどこが惡いか。そのようなことは外國にもある。やはり政治あるいは政党に理解をもつていることが必要ではないかとまで言つて斡旋をせられたわけだ、こう言うておる。それから飯田清太君はさらに次のことを証言に言うておられる。つまり委員長の地崎にやつたのではないかという質問に対して、地崎から党へ届けてもらうという趣旨でやつたのであつて、決して地崎個人にやつたのではない。もう一つは地崎個人にお渡しになつたのではありませんねという質問に対して、もとより私は地崎個人に金を渡すわけはないのでありますから、これはあくまでも竹中の意思を体して党に援助したものである、ういうことを明確にしておるのであります。あなたの今の御証言とこの飯田、竹中両君の証言とはたいへん食い違つてくるようでありますが、この点は將來法律上の問題が起つても、あなたは毫もそれに間違いはないとここで断言をされるのでありましようね。元來竹中あるいは飯田君の証言を卒直に私の方で受入れれば、これは当然党費であつて、ポツダム宣言の受諾に伴う政令三二八号によつて届出でなければならないものだということが明確になるものでありますが、あなたが個人でもらつたという場面になりますれば、これはおのずから別です。ところが先ほどあなたの証言の中に非常におもしろい言葉がある。鐘が鳴るか、撞木が鳴るかというお話があつた。どこともわからないというような不鮮明な証言をされることは、將來大きな禍根を残しはせぬかという心配を私はするのです。從つて個人であるとか、党であるとかいうことを、この際明確にする必要はないと思うが、いかがですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 先ほど私が証言を申し上げたように、どういうぐあいに使えという限定をされずに受取つたのでありますから、私はどつちともつかない金だと解釈しているのであります。從つて私は自分の自由の裁量でその金を自分名義で百万円だけ党へ寄附をし、あとは機密費として勝手に自分の金と混同して使つたのであります。

中野四郎日本農民党

○中野(四)委員 その点がよく了解できない。百五十万円を三度にわたつて七十万円、三十万円、五十万円というもようにあなたは受取を出しておられます。この点はなるほどあなたのような弁解のしかたもありましようけれどる、少くとも百五十万円を同一趣旨によつて援助されたものが、あなたの解釈に基いて百万円だけは党費に記載し、五十万円は自分の機密費として使つたことは、党費を私するものであり、特に党務部長という重要な役割をしている方が、そういうみだらがましいことができるかどうかということです。少くともこの政令は今日日本の民主化を促進し、政党の腐敗堕落を防ごうとするところに狙いがあるのでありますが、そのような証言をあなたがなさることによつて、五十万円を私した結果がどういう結果に陷るかということを一應冷静に考えてみたらどうかと思う。あくまで百五十万円はあなたが一貫して自分個人で使つてよいというなら別ですけれども、百万円だけはこれは党の帳簿に載せ、五十万円は自分の機密費に使つたというような解釈がはたして成り立つかどうか、この間の見解はどうですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 私は先ほど申し上げておりますように、飯田君からの百五十万円以外にも一、二友人の金をまぜて自分の金とともに國家のために必要だと信じて使つているのでありますから、決して御心配のようなことに私はならぬと考えているのであります。

中野四郎日本農民党

○中野(四)委員 いま一点伺つておきたい。先ほど帳簿を通過しない費用、それは大体党解散とか、党立党の費用及び選挙費用に使つた。こういうふうに私は聞いております、收入支出の帳簿にしつかり載せたということは先ほど梶川君からの質問に対して帳簿にしたというようなお話がありましたが、この問題はおそらく私は法令の上において相当大きな問題として取上げられると思いますが、この場合にだれに一体了解したかということです。こういう党費を記載せぬでよろしいというようなことをばあなた方党だけの了解でやつてはならない。敗戰に基くところのポツダム宣言を受諾して、その一つの政令が確立されているにおいては、國家全体の秩序の上からお互いが了解するならわかるけれども、ただ端的に民主党なり進歩党の党内だけにおいて了解するということは、これは公のためにも許されない問題だと思います。  立つたついででありますから、もう一つ伺つておきますが、從つてこの了解者が法令によつていろいろな議論を問われる場合におきまして、相当なる責任を問われると私は思うのでありますが、その際にそれに立席された方も共同責任を問われてもよいという結果になりますが、その点についてはどういう見解をもつておられるか、この二つを伺つておきたい。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 いずれにいたしましても、一切の処理をいたしましたのが私でありまして、その報告がもし誤りであり、それに政令に違反するということでありますと、罪は私にあると思います。それらの先輩諸費がさようなことで責任を負うべきものと考えておりません。

中野四郎日本農民党

○中野(四)委員 さすがは地崎さんであつて、明確でよろしい。  そこでいま一点だけ伺つておきたいのは、先ほど私の金ばかりではない、ほかに一、二の友人からもらつたということについて梶川君はその金額を聽かれましたが、それは答える限りでないということで証言を拒否されております。私は金額の問題よりもいま一歩進んでその人の名前だけはこれは証言を拒否する必要はないと思いますから、この人はだれとだれであるということをお答え願いたいと思う。これもまた拒否されるならば、その理由を署名されて拒否されるのがいいと思いますがいかがでしようか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 この問題については檢事局でお取調べを受けたのでありますが、私はその金を一、二の友人という言葉を使つておるので、どこから持つて來たかということはここで証言を拒否したいと思います。と申しますことは私が出しておる間は私の責任において金を支出しておる。それから金を渡したという人がここに出て來まして、そのことが事実であるという証拠をあげてここにお話になりました場合には、私はそれが事実であります場合にはその話はその通りだと申しますが、今ここで申し上げたくないと思います。向うで拒否しておる問題と同じことをここで申し上げて、あるいはそのために私が罪になるようなことがありましては私自身も迷惑でありますから。

中野四郎日本農民党

○中野(四)委員 もう一つ、この十四、五にわたる土建業者がただ端的にあなたが業界の人であるために頼まれたと申しましても、事実上地崎個人によつて使つてよろしいかどうかという問題、これは非常にデリケートの問題でありまして、お互い党人としてわかる党があるのですが、しかしながらこういう公の席上においてはわかるからと言つてそのままに見逃すわけにまいりませんので、明確にしておきたいのですが、飯田清太君はあなたに金を渡す場合に、明確に党にということを表現していないのですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 絶対にさようなことはありません。

中野四郎日本農民党

○中野(四)委員 もし飯田君がこのような証言をし、あるいはそのようなことがあつたならば、これは飯田君の偽証であると断定されるわけですね。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 私は人樣のことは何とも申しませんが、受取が地崎宇三郎という個人の受取であると同樣に、私はその当時これは党の金だから党の受取をくれと言われたこともありませんし、さうような念を押されて受取つたことでないことは再び申し上げておきます。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 ちよつとお尋ねいたします。第一は解散並びに創立の機密費に使われたというお話でありましたが、進歩党解散並びに民主党創立の機密費というのは一体どういう金ですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 機密費はあまり内容を言わないのが機密費というのではありませんか。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 なるほど……。そうするとこれは党の金ではありませんな――どうです。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 さあ。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 そこだよ、大事なことは。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 わからないですね。あなたはあなたの御解釈で結構です。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 さあ、そうですか。これは党務の金と見てよろしいですね。政党の解散があり、また政党の創立のある以上、これは党務の金、政治上の金、政務上の金だと言つていいですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 これはなかなかむづかしいと思うのですね。党の解散を円滑に進ませるために、民主党の結成を思う通りにつくらせるために、使つた費用等は、どこまでが党務であつてどこまでが私の費用であるか、この辺はちよつと区別はつきかねるのではございませんでしようか。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 そうですか、私たちはこれは党務であるから党務のものと見るべきだと信ずるのであります。これは私と混同すべきものではない。それは党人であられる以上、すべて党務に関するものは党の費用と見て私はちつとも差支えないとこう考えます。  第二の問題はこの五月に收支の決算を報告せられていますが、この收支の決算は帳簿ともあなたは全部後任に引継がれたという御証言でありましたが、これは現物はありますね。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 帳簿は現物はあります。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 報告は收支の報告をなされた……。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 大体において私が扱つた金額に対しましてはこれこれの金がはいつて、これこれの金額はどういう項目に支出されたのだという説明はいたしました。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 それは報告書はないのですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 報告書というようなものはないようですな。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 そうすると收入はいくらですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 それも今になれば記憶はありませんが、当時の報告書等が党に記録としてありましようから、それをお調べになつたらおわかりになりましよう。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 そうすると收支の報告があつて、その收支の報告のうち何もかもこめてつくつたのだが、百万円だけは報告する、こうなつておるのですね。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 百万円は私名義で寄附の形で記帳してあると思います。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 公にね。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 ええ。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 そうすると、この使つた費用が百万円以上である。これは明らかでありますね。ほかに五十万円あるのですから、全部でいくらですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 今はわかりません。帳簿がないので……。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 一銭一厘、何千何百何十何銭何厘とわからなくても、大体何百何十万円というくらいはわかるでしよう。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 大体記憶力が私は非常に惡いのでして、金銭上に関しましては特に記憶力が惡いものですから、今になつてどうもこうも想像がつきません。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 そうすると二、三の友人からも集められたし、あなた自身も出されたと言いますから、それで百五十万円がはいつておりますから、二百五十万円とか三百万円とかいうことは疑いないですね。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 ええ。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 そうするとこの二百五十万円ないし三百万円というのは、すべて選挙のため及び進歩党の解散並びに民主党の創立ということに使われたのですね。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 そうであります。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 あなた個人の生活にお使いになつたのではない。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 さよう。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 そうするとこれは明らかに政党の資金、政治資金と認めていいと思いますが、やはり政治資金ではないのでしようか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 さあ、これは私伺いたいのですが、かようなことを申し上げては皆さんを侮辱するようにあたるかもしれませんが、大体選挙で法定費用の範囲内で当選をなさつた方は非常に数少いと思うのです。実際においては法定費用を超過することが常識のように考えています。選挙をやります場合は、あなたのような人民戰線の方にさようなことを申し上げてはおかしいのですが、保守戰線の者はなるべく費用を少くかけて、保守戰線の者だからあまり費用をかけ過ぎるではないかという世間の非難を受けないようにしようとするのが選挙の担当者として当然のことだと思うのです。從つてできるだけ公認の費用も少くして、何の費用も彼の費用も少くしてという建前で選挙を行つてきます。しかし実際においては必ずしもそんなことでは済まない場合もある。別に飲み食いをしたり、特に買收をしたという意味では決してありませんけれども、多少のことはやはりしなければならぬ。そんな金はやはりポケツトから何とか都合してやらなければならぬというのが実際ではございませんでしようか。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 実際は私も相当わかつておりますが、実際ぽかんと出すわけにいかないものですが、その実際の大部分を、ぽかつと削つて百万円で事を済まそうということになつていると理解してよろしいですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 あなたの言い方にひつかかつて、つまらないことを言いそうなのですが、大体政界常識でそうだと思われることはあなたの想像にまかせていいと思います。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 それではそれ以上は問いませんけれども、しかしここで最初に土建業者から寄附を仰ぐときの党議、いわゆる進歩党の主脳部の会議に参加せられた人は、明らかに田中萬逸氏、石黒氏、幣原氏、それから党出身閣僚全部、こういうことになつておりますね。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 会議なんというのはないのです。選挙がある場合どこから金を持つてくるかということで、私は土建人だから土建から持つてくるという話をしたので、会議とは決して申し上げておりません。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 そうすると土建人だけから……。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 私は土建人だから土建人から持つてくるより考えません。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 ほかの人、閣僚だの幹部連中などは一銭も金を持つてこないのですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 私が扱つた金融では、なかつたように記憶しております。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 なかつたのですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 私が扱つた範囲では……。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 なるほどね……。そこでお尋ねしますが、この報告を受けてこれを承認なされた方は、齊藤さんに、幣原さんに、一松さんに、芦田さんに、田中萬逸さん、これだけですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 大体そのように思うのですが……。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 犬養健さんは。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 犬養健さんと楢橋さん等はパージになつておりますために出席しなかつたように記憶しております。

徳田球一日本共産党

○徳田委員 ありがとうございました。

石田一松国民協同党

○石田(一)委員 ちよつと証人にお伺いしたいのですが、今徳田委員並びに中野委員、梶川委員から質問せられました齊藤氏、幣原氏、犬養氏、それらの党の幹部があなたの会計報告を了承したいということは間違いありませんか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 間違いありません。

石田一松国民協同党

○石田(一)委員 そうしますと、あなたは先ほど、私がこの報告をしたので、私に関する限りこの金銭の受授、支拂い等に関しての責任は、この報告を了承されたことによつて解除されておるという御証言でありましたが、そのことばもう一度念を押しますが、そうお考えでありますか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 私は一通り道徳上の責任は済んだ。先ほどのお話の中にも見えるようですが、百五十万円の金の中から五十万円を私が横領したように、もし誤解があつたとすれば、さような問題はそこで解除された、さように解しております。

石田一松国民協同党

○石田(一)委員 そこで、私の意見を申し述べてはいけないかもしれませんが、少くとも地崎宇三郎氏は先ほどおつしやつた四月十一日かに、公職につくことが好ましからざる人物として政界から追放された方であります。この追放された方がその当時の進歩党の会計を預かつていたのであるから、その当時、選挙当時に使つた金については、昭和二十二年十二月に発令されたポツダム宣言によるところの政令によつて、地崎宇三郎氏は届出の義務は全然もつていない、そうなりますと地崎宇三郎氏の会計報告を受けたときの党の幹部、齊藤、幣原、あるいはこれにつながる現在生き残りの公職につくことを許されておる者の責任であると私はこう考えます。この際この委員会で届出の有無について地崎氏を証人として聽くことは何ら私は見当違いではないと考えます。これは意見として申し述べます。

田中角榮民主自由党

○田中(角)委員 ちよつと証人に質問をいたします。ただいま石田君の御質問と関連しておるのでありますが、あなたが百五十万円ないし三百五十万円の金を使われたというのは、当時のあなたの地位と職務において使われたのでありまして、最後に副議長室で党首脳部に御報告をされたことは承知しておりますが、これは御報告でございますか、承認でございますか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 報告して承認を受けたのであります。

田中角榮民主自由党

○田中(角)委員 そうしますと、この百万円だけ党費として正式帳簿に記入するというその條件附なものに対して、御出席の全員が御承認になつたのでありますか。これは將來非常に重大な問題になると思いますから証人にひとつじつくりとお考えいただきたいのですが、証人がもちろん御自分の立場においてお使いになり、しかも党の首脳者に御報告になるということは、これは通例そうなのでありますから、その間の事情はよくわかりますが、問題は副議長室であなたが御報告になつた、しかもあなたはこの件を申し述べられる前提條件として、中野委員の質問に対してあなたが場合によると党費としてもらつたものを帳簿に載せないというような場合は、横領にもなるのではないかと言われるものだから、いや横領と言うよりも私はそのほかに二百万円も出しておるのだと御陳述になつたところの動機は、非常によくわかるのでありますが、これをあなたが報告をされて、しかも百五十万円と言わず、三百五十万円もあつた中から百万円だけ書くことを條件附で承認したということになりますと、このあとの方々がいわゆる責任を負われなければならなくなるのではないかと考えますが、ここでひとつ(「発言する者あり」)いやちよつと待つてください。証人弁護じやありません。これはいわゆる地崎さんが御証言になるときの動機がそういう動機から來ておりますために――もちろん齊藤も幣原も芦田も一松も田中萬逸もいや帳簿に書いたらいかんから、とにかく百万円だけ書くことがいいでしようということで承認されたのではないかと思いますが、その間の事情をひとつ伺いたい。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 私は先ほどから申し上げております通り、その経過は詳しく報告會で報告をした。しかしその報告がもし政令違反になるというようなことがあつて、届出等は私は届出したのではありませんから関知しませんけれども、もし私の報告の仕方が惡いことによつてさようなことに相なつたとするならば、これは私の責任であろうということを先ほどから申し上げておるはずであります。

宇都宮則綱民主党

○宇都宮委員 ちよつと証人に伺いますが、さつきあなたの御言葉の中に百五十万円の金と、別に二百万円ばかりの自分の金、友人から出させた金というのがありましたが、その友人から出させたというのは、党費に寄附させたんですか。友人から借りてあなたの金としてお使いになつたのでありますか。ここをはつきりとひとつ聽いておきたい。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 詳しい内容は申し上げかねますが、私とその友人との間は、別に借用証書を入れたり何かしないで、自分の金同樣に持つてこられる金であります。これは返さなくてもいい金かもしれません。

宇都宮則綱民主党

○宇都宮委員 これはお尋ねするまでもなく土建業者の間柄としては、三十万円や五十万円の金をやりとりしたり貸し借りしたりすることは、別に借用証書を入れなければならぬというほど重大な金でもないと思いますが、ただいまその友人からつかんで來たという金が、今日の問題に後刻なると思いますが、その友人の意思は党費としてあなたに出したのであるか、あるいはあなたが自分が党に使うのに必要があつて、その友人からちよつと貸せと言つて借りてきたのか、友人がこれを党費に寄附すると言つて出した金か、そこの区別をはつきりしておいていただきたいと思います。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 そのことについても今申し上げかねる。

宇都宮則綱民主党

○宇都宮委員 いや申し上げかねるではいかぬのです。あなたがはつきりそこで言えそうなものですな。借りてきたのか党費として出させたのかということは、あなたの御意思で……。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 借りてきたのではない。借りてきたのではないが、友人から持つてきたのは事実です。

宇都宮則綱民主党

○宇都宮委員 ただ何となく漫然と出させたというわけですな。こういうふうに解釈します。しかし向うが党費として寄附したということになれば、これはもう政令の定めるところによつて届出しなければならぬが、党費として寄附したのではなくて、あなたがちよつとお金が要るから出せと言つて出させたのかどうかということを御証言願いたいのです。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 借りてきたのでないということだけは申し上げます。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 証人に一点だけ伺いたい。先ほどの証言の中に昨年の三月の初旬進歩党時代に選挙が間近であるからというので、資金を集めるということを党で相談して、土建方面に自分が当ることになつたという御証言があつたのでありますが、その当時の進歩党の最高の責任者はどなたでありましたか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 幣原喜重郎。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 もう一点、昨年の五月初旬に選挙のあとで、いろいろ会計報告等を副議長室でやられた当時は、もう民主党になつていると思いますが、その当時の最高責任者はどなたですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 その当時はまだ総裁がきまらずに最高委員制であつたと思いますが、たれが最高責任者だということはないんです。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 その当時の最高委員は……。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 最高委員はたくさんおりましたな。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 その当時の幹事長は……。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 幹事長は私がよしたあとは、芦田氏が幹事長でありました。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 最高委員と幹事長とは……。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 それは兼ねておりました。

田中角榮民主自由党

○田中(角)委員 非常にしつこいような質問でございますが、私といたしましては相当重大な関心をもつているのであります。しかもデリケートな問題でありますから、くどくてもひとつうまく御答弁をいただきたいと思います。あなたが百五十万円を土建業者から受取られてお使いになつたという経緯は、よくわかつたのでありますが、この最高幹部に御報告になつたそのときに、いわゆる百五十万円を土建業者からもらつてありますということもわかります。それを党にこういうふうにみな使つたということもわかります。しかもそのときに百五十万円もらいましたと報告になつて、こういうふうにそれを使いましたという経緯を御報告になつた、最後の処理というものは、いわゆる百五十万円もらつたが、百万円だけ帳簿に記入いたしますが、あとは記入いたしませんという條件をそこにおいでになつた幹部の方にはつきり申し述べられて、その上に向うでいや了承しましたと言われたのか、その百五十万円もらつてその百五十万円を全部使いましたということだけ御報告になつて百万円だけ記入されたのは、あなたの独断でおきめになつたのか、これは非常にデリケートな問題ですが……。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 百万円記入したというのは党の会計に扱わせたものですから、党の会計は当然百万円私から受取つたということで記入したのである。その報告委員会というのは私はこれは土建から百五十万円もういました。これはこれこれこういう項目にこう使いましたということを報告したので、かくかくのことを條件として記入したなんてつまらないことは言いません。

田中角榮民主自由党

○田中(角)委員 そうすると、いわゆる百五十万円もらいまして、百万円だけ帳簿に記入して、あとの五十万円は帳簿に記入しませんというようなことは申されもせず、また受取られた方もそういうことを言つておらないんですね。これは非常に重大なことです。あなたがこの百五十万円の中から五十万円だけを帳簿に記入せず、百万円だけ帳簿に記入するからという條件附で御承諾になつたのですか、それは当然私も非常に重大だと思つております。ただいまの御証言では、いわゆる百五十万円使つたということは了承した。もらつたということも了承したが、いわゆる百五十万円のうち百万円だけ帳簿につけて、あとの五十万円は帳簿につけないということは了承しておらぬわけですね。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 そういうことは申しません。

田中角榮民主自由党

○田中(角)委員 わかりました。

渡邊良夫民主自由党

○渡邊委員 証人に一言お聽きします。昨年の四月十七日に会計を引継ぎされたと申されましたが、その責任者と、その当時のあなたの後任の方はどなたですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 芦田均氏です。

中野四郎日本農民党

○中野(四)委員 もう一点伺つておきたい。昭和二十二年の三月三十一日附で、あなたが百万円の金を党に出したということだけは明確になつております。しかしながら主管者である齋藤隆夫君の届出によりますれば、地崎宇三郎という名においてはびた銭一文も出ておりません。届出が出ていないはずです。從つてあなたは先ほど言われたように、百五十万円以外に一、二の友人、あるいは自分の金をまぜて進歩党の解党当時、民主党の立党当時ないしは選挙等に使つた。こう言われておりますが、その金は当然党費となるべきものであつて、党の運用の金は、当然これは政令によつて届け出なければならない。しかしその届出がない金は、あなたの一、二の友人といわれる人の名前によつて出しておるのか、ないしはあなたの名前において、責任において今まで党に出して、ただ帳簿に落ちておるのか、こういう点を明確にしておきたいと思う。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 百万円ですか。

中野四郎日本農民党

○中野(四)委員 百万円でなく、百万円外の問題です。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 百万円外の問題は、私個人の自由裁量で使つたのですから、党の帳簿に載つてないのはあたりまえのことです。機密費として自分勝手に使つたのです。

中野四郎日本農民党

○中野(四)委員 機密費であろうと何費であろうと、党運営の上において使つたものは、党幹事長並びに主管者、あるいはその他の重要なる役員であるということが政令の中にありますが、あなたが使われた金はいわゆる党運営の上において使われた金になるのでありますから、從つてこれは政令に從えば当然届け出さなければならぬ金なんです。しかしそれを届け出ていないところをみると、あなたのおつしやる、先ほど言われた一、二の友人の名前ならば、私は存じませんから私にはわかりませんが、あなた個人でおれが自由裁量で出したのだとおつしやれば、あなたがその政令に牴触するというだけの問題ですから、この見解を明確に聽きたい。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 私がもしあなたのおつしやる通りならば、私があるいは政令に牴触するかもしれません。さようでも結構です。

中野四郎日本農民党

○中野(四)委員 いやよろしいです。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 この委員会の本質は、政界の廓清ということであることは証人も御承知だろうと思いますが、一番問題になつておる友人の一人二人から出してもらつたと言われたのはどういう金かということにつきましてお尋ねするのがこの委員會の本質なんでありますが、それはどうしてもおつしやるわけにいかぬのですか。  もう一つ、問題は別ですが、百万円は届け出ておるが、五十万円はどこへ使つたかわからぬという。これはきのう問題になつたことで、同じくこの五十万円の行方がわからぬということでこれは済まされないだろう。この点はどうですか、やはりだめですか。

地崎宇三郎元議員

○地崎證人 私は党機密費――党という言葉を使つておりませんが、自分勝手の裁量において先ほど申し上げたような費目に自分が用いたのであります。

明禮輝三郎民主自由党

○明禮委員 その費目だけでは承認ができぬだろうと思います。これだけ念を押しておいておつしやらぬなら、これでやめます。

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 それではもう一つ地崎さんに伺いますが、先ほどお話の二、三の友人から金を出したという、出した人の名前、出した趣旨、その使途などにつきまして御証言がないという趣旨でございますか。それでは御承知かと思いますけれども、一應お断りをしておきたいと思いますが、昭和二十二年法律第二百二十五号議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律第四條によりますと「証人は民事訴訟法第二百八十号(第三号の場合を除く。)及び二百八十一條(第一項第一号及び第三号の場合を除く。)の規定に該当する場合に限り、宣誓又は証言若しくは書類の提出を拒むことができる。」第二項に「民事訴訟法第二百八十二條の規定は、前項の場合にこれを準用する。」となつております。そうしまして民事訴訟法第二百八十二條というのは、「証書拒絶ノ理由ハ之ヲ疏明スルコトヲ要ス」こういうことになつております。お手数でも來る五日までに文書によつて拒絶せられる理由を書いて、それを疏明してください。よろしゆうございますね。それでは済みました。お帰りください。――ちよつと速記を上めてください。     〔速記中止〕

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 それでは速記をとつてください。  先ほど決定いたしました深井斌、森戸辰男、妹尾一夫氏は來る五日の午後一時にこれを喚問いたすことにいたしまして御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり)

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 それからこれに関連しました多くの証人等の申出もあると思いますから、來る五日午前十時に理事会を開きまして、そのときに討議いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

武藤運十郎日本社会党

○武藤委員長 さよう決定いたします。本日はこれにて散会いたします。     午後七時二十一分散会

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