不当財産取引調査特別委員会 第5号
- 発言数
- 171 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1948/02/09
会議録
○加藤委員長 これより会議を開きます。 前回の委員会で決定されました証人の方に本日出頭を願いましたので、これより証人の方に証言を求めることになりますが、証言を求めます前に証人の方に一言申し上げます。 昨年十二月二十三日公布になりました議院における証人の宣誓、及び証言等に関する法律によりまして、証人に証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならぬことになつております。宣誓または証言を拒むことのできるのは、証言が証人の配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき及び医師、齒科医師、藥剤師、藥種商、産婆、弁護士、弁理士、弁護人、公証人、宗教または祷祀の職に在る者、またはこれらの職に在つた者が、その職務上知つた事実で默祕すべきものについて尋問を受けたときに限られておりまして、それ以外には証言を拒むことはできないことになつております。そして証人が正当の理由なくして宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、且つ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上、十年以下の懲役に処せられることになつておるのであります。右のことを御承知になつた上で、法律に定めるところによつて証人に宣誓を求めます。お手許にありまする宣誓書を朗読の上、署名捺印していただきます。 〔証人三鬼隆君宣誓〕
○加藤委員長 御発言なさいます時は委員長に一々許可を求めて御発言願います。それでは私から荒筋について一應御証言を求めまして、続いて委員諸君からそれぞれ証言を求められることと思いますからお答えを願いたいと思います。 兵器処理委員会の大体の構想につきましては、また機構の概要につきましては先日來当時契約の当事者であつた内務省の調査部長青木氏と、委員長であつた小松隆氏の証言によつてほぼ承知することができましたが、委員会構成の五社の代表者が、同時に五社のそれぞれの会社の名によつて現場作業に從事されておりましたが、その現場作業の概況、それから提出されておりまする資料によつて明らかであるように各地域を分担されたようであります。それから鉄鋼関係、非鉄関係等に分けられて分担されたようでありますが、そういう事柄についてどういう事情でそういうことになつたかということをひとつお述べ願いたいと思います。三鬼君。
○三鬼証人 お答えいたします前に、ちよつと私の立場を簡單に申し上げたいと思います。私は兵器処理発足当時は八幡におりまして、当時委員には重役であつた鈴木君がなつておりました。さらに一月と思いましたが、一月には永野重雄が委員としてはいつております。私が本社の社長になつてまいりましたのは、一昨年の五月の末でございます。從いまして私がこの兵器処理委員になつたのは、永野重雄が安定本部へいきました昨年の六月に、私がどうしても会社の代表取締にならなければいかぬというので私がなつたようなわけですが、いろいろな社内の都合で兵器処理委員会の方には出席は常に從來の日鉄内の臨時兵器処理部の部長をもつと代理しておるようなわけであります。ここに出てできるだけの知つている限りのことはお答えいたしますが、そうした関係で兵器処理のことは大体現在の兵器処理部長に任してときどきその報告を聽いておる程度であります。あるいは御期待に副うようなことができないかもしれません。その辺御了承願います。 今の委員長の御質問でありますが、兵器処理の仕事を引受けましたときは実は日鉄といたしましては引受けることはむしろ不賛成であつたと私は思います。少くとも当時私が八幡におりましたときはこういう仕事を引受けてはいけないという反対の意見を強く述べた一人であります。と申しますことは当時会社の事情としてそれだけの仕事を引取ける余裕もありませんでしたし、仕事自体が私当時八幡におつて考えてみますと非常にむずかしい仕事で、どちらかと申せばそろばんに超越していろいろな仕事をしなければならない、相当な損失を覚悟しておつたわけでありまして、引受けることには反対していたのでありますが、何しろ当時第八軍からの申入れでやむを得ず引受けたというような状態であつたとまず申し上げておきます。從いましてこの兵器処理の仕事で日鉄がうまい汁を吸うとか、あるいは儲けようというような氣はありませんで、結局國の仕事として好むと好まざるとにかかわらず、やむを得ず引受けたというような立場であります。私どもとしましては引受けました以上は、最も公正に迅速にこれをやるべきだということをモツトーとして進んできておりまして、私八幡におりますときも本社におりますときにも非常に関心をもつておりましたことは、何しろこの仕事はあるいは不正事件が起りはしないかということを強く懸念したわけであります。從いまして私としましては当時兵器処理の仕事をいたします、北海道、東北その他九州、中國、四國というようなところへ支部を設けましたが、この支部長には手腕よりもむしろ人格の立派な者をおくことを主眼といたしました。殊に私は当時八幡におりましたが、八幡の九州支部長には製鉄所切つての人格者と言われたクリスチヤンの立花をもつて支部長にしております。私はとにかくこの仕事は不正事件の起りことが一番心配だ。何といつても野原にたくさんの品物を積んでおつて、それには当時囲いもしておらん。どうしてもそういうふうな仕事であつてみれば不正が起りやすいから、そういうことは十分氣をつけてくれというように強く言いまして、いろいろなりつぱな仕事ができても最後にそういうことができたらそれは何にもならないことだからと強くうたつたわけであります。それで各支部にわけましたのは別に他意あるわけでありませんで、中國、九州は八幡製鉄所と直結いたさせます必要がありましたので、中國支部のものは八幡に持ち込む、東北は釜石製鉄所に運ぶ、北海道は輪西製鉄所に持ち込むことにしまして、そこを集荷場所ときめて現在まで仕事を続けておるといつたような状態であります。
○加藤委員長 現場の作業場における作業体の構成です。今おつしやつたように支部が設けられて支部長がおかれた、あなたの方でその兵器処理委員会として日鉄が直接作業をされた箇所と請負者に請負わされた箇所とありますね、それはおわかりになつておりますか、大体表は出ておるようですが。
○三鬼証人 間違つておるかもしれませんが、大体集荷いたしますまでは、多く請負業者を使つて集荷したのじやないかと思います。集荷して八幡に持ち込みますときにはもう八幡の仕事になります。輪西、釜石になりますれば輪西、釜石で直接扱いますから、そこまで持ち込むのにいろいろな場所にわかれておりますので、そういう場合には日鉄の臨時兵器処理部というものはそういうものを扱う手はもつておらないのでありまして、製鉄所に來まして初めて手はありますが、直接人夫を扱う輸送業、そういうような仕事は兵器処理部ではもつておりませんので、從いましてある一つの工廠なら工廠のものをデストロイしてそれを運ぶのは多く傭人を使つております。
○加藤委員長 こういうことはお聽きになりませんか、素材もしくは第二次製品をそのまま利用し得られるものがスクラツプして処理されておるということについてお聽きになつたことはないですか。
○三鬼証人 大体日鉄の引受けましたものはそのまますぐ役に立ちますようなものはなく、内務省その他所属官廳で優先的に処理されまして、どちらかといいますと、日鉄で引受けましたものはスクラツプ以外に使い途のないようなものが大部分であつたと思います。むろん当初はそのままで商品になるようなものもあつたと思いますが、これらの扱い方につきましては詳しいことは存じておりません。
○加藤委員長 鉄鋼のスクラツプなり素材なり、総量においてこの処理委員会のここに提出されております資料によると鉄鋼関係において百九万何千トン、これについてはどこかから七百万トンくらいあるという予想をお聽きになつたことはありませんでしようか。
○三鬼証人 大体最初八十五、六万トング処理するというふうに私どもは思つておりました。その後殖えたので、現在大体処理済のものが八十数万トンくらいありまして、そのうちいわゆる賣つた数量が約五十万トンくらいのものじやないか、こう思つております。
○加藤委員長 賣つたと言われますのは、要するにスクラツプを日鉄がそのまま全部買受けたわけですね。
○三鬼証人 日鉄で買いましたのはそのうち十五、六万トンじやないかと思います。
○加藤委員長 それからその請負業者に作業をさせます場合に、兵器処理委員会としてはどういう監督方法をおとりになつたでしようか。あなたの会社が実際におあたりになつた作業場において、他の会社のことはしばらく別といたしまして……。
○三鬼証人 別にどういう監督方法をとりましたかわかりませんが、先ほど申し上げたような、不正のないことを一番大事にしろ、これが私たちの兵器処理不に始終強く言つておることであります。その線に沿うてやつたことと信じております。
○加藤委員長 せつかくそういうぐあいに人格の高潔な方が支部の責任者におなりになつたのにかかわらず、現実の作業場の状態を見ますと、おそらくあなたもこれが完全無欠であつたとは思われなかろうと思う。相当いろいろな処理に関する疑惑が起つてきて、これは直接兵器処理委員会としての作業過程においての出來事か、あるいは兵器処理委員会とは別に行われたのか、それはわかりませんが、ともかく相当の疑惑がかかつておるということはお認めになりますか。
○三鬼証人 疑惑のかかつておることは認めます。ただそれが現在司直の手にかかつておりますが、はたしてこれは臨時兵器処理部として惡かつたのか。書類や何か皆もつて行かれて今のところわかりませんが、こういうことについて皆さんの御心配をかけるのは、現在の社長としてまことに申訳ないと思います。その結果につきましては私未だにどうなるかわかりませんが、私はたいしたものではないと思つております。
○加藤委員長 現地処理におあたりになつたときに、人のやりくり等の関係から、甲の工廠なら甲の工廠に働いておつた軍人をそのまま軍籍のない一市民としてお使いになつたことはあるでしようね。
○三鬼証人 私の記憶では二、三名と思つております。
○加藤委員長 あなたの関係のところでは。
○三鬼証人 そうです。あるいは現地で便宜上そういう人を使つた例もあるかもしれませんが、私の方で正式にひとつやつてもらいたいと言つたのはほんの二、三名と思つております。
○加藤委員長 こういうことをお聽きになりませんか。現地で現場にあつたそういう元職業軍人、これは兵器処理委員会の一使用人となるだろうと思いますが、あるいは日鉄なら日鉄という作業会社の使用人になるか、それは知りませんが、いずれにしてもそういう人がまた一つの小さな請負会社を急造して、その会社が今おつしやるような集荷の処理にあたつたということはお聽きになつたことはありませんか。
○三鬼証人 聽きません。
○加藤委員長 こういうことはどうですか。これはあなたの方にあつたかないかよくわかりませんが、ある作業現場において集荷、さらに加工をする仕事まで、いわゆる五社以外の会社がこれにあたつたという事実、これは請負という形式になつているのか、どういうことになつているかわからぬが、少くともあの作業会社の表の中に出ていない会社があたつているということについてお聽きになつたことがあるかないか。
○三鬼証人 はなはだ私不勉強でありますが、その表を見ておりません。
○加藤委員長 この表は兵器処理委員会からさきの隱退藏物資委員会に提出されたもので、二十一年十月三十一日と二十二年三月三十一日の二回に処理状況の調査号が出されているわけです。その中に、日鉄は日鉄でどこの作業場においてどういう性質の作業をどこに請負はした、こういうことが表になつて出ているわけです。ところがこの出ている表以外に、作業を実際に行つてきた会社があるということ、こういうところに疑惑の種がまかれていると思うので、またそういうところに何かして不正が存在するのじやないかということも当然考えられる事柄ですが、そういうことについてお聽きになつたことはありませんか。
○三鬼証人 どけだけのものがはいつているか、私それを見ておりませんのですが、結局、少くとももぐりのそういうものがあるということは、私全然聽いたこともございませんし、またやらせた覚えもございません。
○加藤委員長 それがもぐりでなく、第一流の会社が実際作業をやつているという相当確実な証拠が他の方面にあるわけです。これはあなたの方の担当の作業場であるかどうか、今私申し上げませんが、しういうことがあるのです。しかもこれは私の聽くところによると、日本側でなく別な側でその資料を握つているということですが、こういうことをお聽きになつたことはありませんか。
○三鬼証人 ございません。
○加藤委員長 話にも、全然出なかつたのですね。
○三鬼証人 そうです。その疑惑がもしあつたとしても、はつきりとその疑惑は解ける程度のものであると私は信じております。
○加藤委員長 もし委員の方で証言を求めたい方がありましたらどうぞ……。
○中野(四)委員 先ほどから陳述を承つていると、かんじんなところがおわかりにならぬ点が多い。社の最高責任者としての御答弁だと思うけれども、当委員会の実際上知りたいと思う面が明確にされない。いま少し具体的に、明確に答弁のでき得る責任の地位に人というと、あなたの会社ではどういう部門をおる人を求めたらよろしいか。
○加藤委員長 それは中野君、今日鉄の処理部長の喜々津信一君という人がここへ來ておられるのです、必要であれば喜々津君を証人として証言を求めてもいいと思いますが、そういたしますか。
○中野(四)委員 よろしゆうございます。それから先ほどちよつと御相談申し上げた復興金庫のリストですが、要求したこととまるきり違う。あなたのおつしやる通り、これは貸出先をわれわれは要求したのであるが、全然貸出先も載つてなければ、部門にわけただけなのでこれは何の意味もなさぬことだと思う。
○加藤委員長 これは嚴重に大藏省の方へ通達します。
○中野(四)委員 至急やつていただきたいと思います。それからさらにこの資料を見ると、どれもこれも満足できないのは、品目ないしは金額は書いてあるが、実際の数というものが全然現われておらぬ。これがなければこれまた意味をなさぬものだと思います。先日來これは隱退藏物資の委員会においてもしかりでありますが、求める資料に一つも満足をするものがない。ややもすれば片手落ちのものが多い。これは特に嚴重に催促をして、このことのなからしめるように御努力願いたいと思います。
○加藤委員長 よろしゆうございます。それでは日鉄の処理部長喜々津信一君を証人として喚問することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○加藤委員長 それではそのように計らいます。 証人の方に申し上げます。お聽きになつておつたとは思いますが、やはり法律上の規定でございますから一應申し上げますが、昨年十二月二十三日公布になりました議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人に証言を求める場合にはその前に宣誓をさせなければならぬことになつております。宣誓または証言を拒むことのできるのは、証言が証人の配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき及び医師、歯科医師、藥剤士、藥種商、産婆、弁護士、弁理士、弁護人、公証人、宗教または祷祀の職に在る者またはこれらの職に在つた者が、その職務上知つた事実で默祕すべきものについて尋問を受けたときに限られておりまして、それ以前には証言を拒むことはできないことになつております。そして証人が正当の理由なくして宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、かつ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることになつておるのであります。この法律の趣旨を十分御了承の上で宣誓をしていただきたいと思います。宣誓をされる前に宣誓書を朗読して署名捺印を願います。 〔証人喜々津信一君宣誓〕
○加藤委員長 喜々津証人に申し上げますが、今傍聽しておいでになつて、三鬼証人のお述べになつたことは大体聽いておいでになると思います。三鬼さんは去年の六月から兵器処理委員会の委員に日鉄の代表者として参加されましたそうで、兵器処理委員会の構成の初めから、それまでの進行過程については、あまり詳しく御承知ないようであります。かつ日鉄の担任した作業現場における実情についても、あまり多くの知識をおもちになつておらぬようであります。あなたがその点を当面の直接衝にあたられた方として、詳しく事情を御承知であれば先ほど私のお尋ねしたこと、またこれから委員諸君がお尋ねすることに対して、ありのままのことをひとつ御証言願いたいと思います。
○喜々津証人 私は一昨年の六月三十日に日鉄の臨時兵器処理部の東北支部長に命ぜられ、九月六日に本部の兵器処理部次長なり、昨年六月二十日に現在の兵器処理部長を命ぜられましたので、兵器処理部の発足の当時は、この仕事に携つておりませんでした。日鉄の各担当地域が定められましたのは、昭和二十年の十月三十日の——すでに御承知だと思いますが、兵器処理部の諸機構に関する件という通牒に定められまして担当したと聞いております。先ほどもお話がございましたが、北海道、東北、西部は大阪、中國は呉、九州は八幡に支部を設けて、その地区を担当し、大湊、舞鶴、佐世保、光というような工廠の所在地の重要地点には発張所を設け、各縣には駐在員を置きまして、各縣地方廳との連絡をはかつて仕事を進めてきたわけでございます。各現場におきましては、一つの作業が起りますれば、諸負者にその現地の立会の上に調べまして見積書を提出させ、その仕事を担当させ、その仕事の結果につきましては、十分に係員が監督してやつてまいりました。その点については先ほども証言があつた通りでございまするが、それをただ詳細に申し上げただけでございます。
○加藤委員長 それから先ほどいろいろ三鬼証人にお尋ねした事柄についていかがですか。作業現場における状況。
○喜々津証人 先ほど提出いたしました昨年の三月の決算期における作業調書でございます。それに載りました以外に仕事をしておつたものがあるかないかというお尋ねがあつたようでございまするが、私はその点についてはわれわれの受領いたしました品物について作業させたものは報告済のものと考えております。そのほかには聞いておりません。
○加藤委員長 そうするとやはり現場でそこに働いておつたもと職業軍人を嘱託か何かしれませんが、それらの人がどういう状況において働いたかということ、さらにそれらの人々を中心として小さい会社ができ、その会社が実際の仕事の衝に当つたとかいうようなことはいかがですか。
○喜々津証人 職業軍人の方はその後工廠その他の書類、あるいは状況について、われわれ鉄を扱つておりましたものは兵器について初めての仕事で專門的には薄い点が多いものですから、そういう方にはいつてもらいまして、いろいろ嘱託として働いていただいたわけでございます。それからその方々がその後やめて会社をつくり、それを使用したというようなことは作業場にはほとんどございません。
○加藤委員長 こういう点はどうですか。ある作業場において処理されたものを、先ほど三鬼さんのお話の中にありましたスクラツプについてみましても、日鉄が買い受けたのはわずか十五、六万トンにすぎない。その他のものは他の方面にそれぞれ販賣されておるということになるわけでありますが、その販賣される場合に、一体兵器処理委員会が販賣の衝に当つたのか、それともその作業場に現実に働いた作業会社が販賣の衝に当つたのか。それからそういう場合に中間商人をお用いになつたことがあるかないか。さらに中間商人がどういう方法によつてそういう販賣を行つたか。こういうことについてどうですか。
○喜々津証人 処理いたしまして、最初は世間もよく存じませんし、その処理物品の需要者も少うございましたので、あるいは展示会をしたり、あるいは委員長の放送を願つたりして一般に周知をはかりました。そうして需要者ができました場合は、大体の配分方針といたしましては通牒によつて指示されておりますが、食糧増産とか通信運輸あるいは石炭生産などに順位をきて選び、ブローカーに渡らないようにできるだけ最終需要者を確認いたしまして、それの拂下申請書をわれわれは取次いたしまして、地方商工局または大きなものは特別委員会、その特別委員会がなくなりましてからは、商工省へ提出いたしまして、そこの割当許可を受けて拂下げているわけでございます。從つてなおただいまお話がございました中間に、その場合に人を使つたかということのお尋ねでございまするが、われわれの方は各支部直接に拂下申請書を受付けまして、ただいま申しましたような径路を通つてお役所の許可を得て仕事をしておりました。ただ一部品物によりましては、われわれそういう方面が非常に素人な点がございまするので、そういう需要先を探しました場各に、一部專門の問屋というようなところに需要者を探していただいたことはございますが、これもちよつとの間で、ほとんど数としては問題にならない期間でございます。われわれのやりました九分九厘までの仕事はただいま申しましたように直接最終需要者から拂下申請書を出していただきまして、それを地方廳または特別委員会に提出しておつたわけであります。
○加藤委員長 そうしますと、たとえ短かい期間ではあつたけれども、ある問屋なり業界の事情に通じている商人を通じて需要先を探させたとこうおつしやるのですね、そうするとその需要先を探すについて、それらの問屋なり商人なりが直接やつたか、あるいはその間にブローカーが介在しておつたか、こういうことについては御存じないですか。
○喜々津証人 今申しました問屋に需要先を探してもらつたというのは、單にその需要票をわれわれに間にもつてきてもらうお手傳をしてもらつたわけであつて、中間ブローカーに拂下げた形は全然ございませんでした。
○加藤委員長 そうすると、その問屋とか商人は全然無償でそういう仕事に参加したのですか。
○喜々津証人 それは拂下物件の八%の——はつきり八%ときまつておりません。それ以下もございますが、八%以下の手数料を正式に許可を得て支拂つております。
○加藤委員長 その点は喜々津さんは日鉄の処理部長として日鉄関係のことだけをお扱いになつたから、ほかの会社のことについては、あるいは責任をおもちにならぬかと思いますが、少くともある作業現場においては、今あなたがおつしやつたこととは違つた事実——現実に品物を買つたという人も、それからどこの手を経て買つたということはもちろん、そういうことが明らかになつている事実もあるのです。それは今あなたの方の関係者か、ほかの会社かということは申し上げませんが、とにかくそういう事実があることだけは本人がいるのだから爭えない。そうすると今あなたのおつしやつたことは、日鉄に関する限りはどうかしらぬけれども、少くとも兵器処理委員会関係の五社の中のどこかにそういうものがあつたということだけは爭えない事実だと思います。そういうことについて別にお聽きになつたことはないですか。
○喜々津証人 私どもの方だけにおいては、ただいま申し上げた通りに扱つております。他については存じません。
○加藤委員長 そうすると、大体あなたも実際の問題についてはあまり詳しく御事情を知らないということになるのですね。もつとこまかい具体的のことで、各方面にわたつて私どもの手もとには相当信用すべき情報がもたらされて來ているのです。せつかく直接に仕事を担任したあなたの御証言を求めたけれども、どうもその点明白でないと思います。
○河井委員 喜々津さんにお尋ねしたいのですが、拂下げられるときの價格はどういうふうな方法できめられたのですか。賣渡し價格は何らかの標準があつておやりになつたのですか。
○喜々津証人 二十一年一月二十一日の年整普第二十号に價格決定の方針という通牒がございます。これに從いまして公定價格、協定價格のございますものはそれにより、これがなく、あるいはまたこれによることを不都合といたしますものについては、例外價格を申請いたしまして、それに準拠いたしましたり、また現場の品質、あり姿、あるいは切断や運搬の能不能といようなことを十分に勘案いたしまして、大体價格を定め、それを申請書に機載いたしまして、割当と同時に決定していただいておつたわけでございます。
○河井委員 これは全般的なことになるので三鬼さんにお尋ねした方がよいと思いますが、三鬼さんのお話では、これは國家的な見地から、またG・H・Qの方の関係もあるので迅速にやることを必要とするというようなお考えに基いて、それを処理するについて、あるいはまた賣却するについて、早く片づけるというような大きな見地から、價格の点などについては吟味されないで、たとえば一括してやれば價格は安くなるけれども、早く処理できるというようなきわめて大ざつぱな御方針でおやりになつたのでしようか。
○三鬼証人 私の迅速にと申しましたのは、ルーズに仕事をしろという意味ではございません。当時八幡にはG・H・Qの兵隊が駐在して、常にスクラツプの処理方法を監視しておつたような次第もございまして、約一年監視しておりましたので、つまり兵器というものは早く破壞されて、それが平爐なりにはいつて別な鉄に還元されることを一日も早くやるような國の方針だと信じておつたのですから、そういう面で一日も早く処理することが必要だという方針を立てて、兵器処理部の連中を鞭撻しておつたというの意味のことを申し上げたので、その他の処理の方法につきましてはその後内務省、商工省の方々のお指図に從つて、その線に沿うてやつておつたわけでありまして、決してルーズにしろという意味で申し上げたわけではありません。
○河井委員 そうすると、價格や、讓り受ける人の身元とか、あるいはどういうふうにそれが使わたかというようなことについても、詳細に御調査になつておやりになつたでしようか。これは大局的ですが、どういう方針でおやりになつたどしようか、三鬼さんに伺います。
○三鬼証人 これは喜々津から……。
○喜々津証人 拂下げを申請いたします場合には、用途と需要量——その最終需要者の、工場でございますれば、その工場で何箇月間に使用する量はこのくらいだというようなことまで詳しく書いて申請することに、申請書の形式がなつております。從つてそれに記載して審査を受けることになつておりますので、ただいまのお話のような方針で十分に調べ、またその需要者の決定の順位も、先ほど申し上げましたが、食糧増産とか、石炭生産だとか、通信、運輸あるいは戰災復興というように定められましたものを重点的に順位をきめて査定しておいでになつたと考えております。
○河井委員 ようしゆうございます。
○山中委員 喜々津証人にちよつとお尋ねいたしたいのですが、各地に点在している品物の集荷の仕事を請負人にさせた場合に、その各地に点在している品物の品目であるとか、あるいは数慮というようなものは、あなたの方では認によつて確認したのですか。
○喜々津証人 各地方廳から受領すべき物件について指図書が参ります。そういたしますと、われわれの方の者がその現場に参りまして実地調査をいたしまして、確認して後に請負人にそれを調べさせまして、先ほど申しましたように、見積書の作成をやらせているわけであります。
○山中委員 そうすると、請負人が各地から集荷した品物は、一旦あな平の方で引渡しを受けることになるのですか。
○喜々津証人 集荷いたします前に、われわれは拂下げを受けるわけでございます。そして最終集荷場所にそれを集荷していくわけでございます。
○佐竹(新)委員 喜々津証人にお尋ねいたしますが、日鉄の呉支部の方の関係で処理されました拂下げ物件に対して、現在増岡組、これは廣島縣では非常に問題になつて、今司直の手にかかつております。あるいは川南造船所あるいは水野造船所、こういう所に対する拂下げ物件が日鉄との関係で非常に忌まわしいことが事実あつたとして取調べられるようになつておりますが、この事件はどういうふうに考えておりますか。
○喜々津証人 私は増岡組の社長がただいまお取調べを受けていられるということは聞いております。それから増岡組に拂下げたものが、ここに数字はございませんけれども、あると思います。しかしそれについてはただ先ほども申し上げましたように、正規手続をもつて査定の上やつたものであり、それに忌まわしいことがあつたかどうか、われわれの拂下げるそのことについては一切ないと信じております。それでただいま取調べの内容を私全然存じませんから、そういうものはわれわれの関係ではないと考えております。
○佐竹(新)委員 ただいま私の申し上げました増岡組はこれは新聞にも出ておりますし、ほとんど拂下げ物件を横流しして多額の金額をもうけたわけであります。 ついでにお尋ねいたしまするが、あなたの方の支部で重量運搬に関係した富島組との関係で不正問題が起きて、あなたの方ではこれをもみ消すことに一生懸命になつておられる事実があるのではありませんか。この点に対してあなたはどうお考えになりますか。
○喜々津証人 私はそれを聞いておりません。
○加藤委員長 それでは私から一つこういうことを喜々津さんにお尋ねしますが、あなたも実際現場の実状はよく御存じないように思うのですが、御存じになつておればここで述べてもらえることと思います。現場で品物を処理する場合に、これはいずれこの委員会も小委員会を設けまして、あるいはさらに再び皆さんに御足労をわずらわさなければならぬようなことになるかもしれませんが、あとで詳しく調査するつもりでおります。そのまま使える製品を委員会として処理される場合に、ある特定の商人にそれを拂下げるというか、賣渡されて、実際末端需要者に渡るが、その價格はスクラツプの値段でいく、そして実際にはそのまま使える製品であるがゆえに、そこに非常に大きな價格の開きがある、こういう場合にスクラツプの値段で拂下げるということは、これは合法的な手続がとられているわけでありますが、実際にはそれはそのまま使い得る製品です。そういうときにあとから買受人というか、需要者というか、そういうものから割戻金の形式でその價格の何割かを兵器処理委員会か、それとも個人かしりませんがとつている、こういう事実についてお聞きになつたことはないですか。
○喜々津証人 われわれはそのまま使えるものはそのまま使えるだけの價格で、拂下げているものと信じておりますが、ただいまのような事実は聞いたことはありません。
○加藤委員長 こういうことをついでにお伺いたしい。各作業場において処理される前に、そのまま使用し得る工作機械あるいは電動機などで、そういうある特定の会社に貸しつけた形で、相当多数の機械などの保管がその方へ移つておる。こういう事実はありますが、この事実についてその結末がどういうようにつけられたかということについて御存知ないですか。
○喜々津証人 私詳しいことを存じませんが、そういうことは聞いておりません。
○加藤委員長 ほかにお尋ねになる方はありませんか——お尋ねになる方がなければこれで一應あなた方に対するお尋ねは終ることにいたします。どうも御苦労さんでした。
○佐竹(新)委員 正式のこの委員会で、私が先ほど質問いたしまして呉の川南造船所、水野造船所、これらに関係します拂下げのとき、不正拂下をいたしまして相当多額の金額をもうけておるということは事実でありまして、すでに廣島縣の経済防犯課を中心としてこれの手入れをしておるのでありますが、私が廣島縣で聞いておる範囲内によりますと、事があまり大きく拡大するために、この事件をもみ消すような状態になつておるということを聞いておるのであります。そこでぜひともこの委員会において呉の川南造船所あるいは水野造船所、増岡組、これに関連した富島組、これらに関係して取調べました一切の書類を、この委員会に参考として提出するようにいたしたいと思います。
○加藤委員長 そうすると呉の工廠から増岡組、川南造船、水野造船等に運搬した富島組と、日鉄の作業場との関係の一切の書類。
○佐竹(新)委員 廣島縣経済防犯課でそれを取調べておる経緯。
○加藤委員長 今の佐竹君の資料の御請求は、呉工廠の兵器処理委員会で扱つた軍需物資を増岡組、川南造船、水野造船に運搬した富島組と兵器処理委員会に関する一切の書類、並びに廣島縣経済防犯課で取調べておる取調べ進行状況。
○小松委員 ただいまのお二人の証人のいろいろお話を伺つておつたのでありますけれどもお二人はいずれも責任の地位にある方でありながら、何ごとも詳しく御存じないような御答弁でありまして、私どもははなはだ不可解にたえないのであります。責任者がかくのごとき答弁をする、これに対しましては知らないということはないと私どもは言わなければならぬ。これに対して委員長はどういうお取扱いをするか。なおまたその就任の日が浅くして、終戰直後の事情に通じないということであるならば、その終戰直後の処理に当つた関係者を証人としてお喚び出し願つて、十分にこれを究明していただきたいと私は思うのであります。
○加藤委員長 まず最初にただいま佐竹君の請求しました資料を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○加藤委員長 それではこれを請求するように手続します。 ただいま小松君のお言葉に対しましては、私もはなはだ遺憾と存じますが、証人の証言に対してころらからそれがよいとか惡いとかということを言うことはできないのであります。一應証人の陳述はそのままこれを記録に止め、さらに後日小委員会で詳細に実際の集められた資料とともに檢討しまして、そこにもし虚偽の陳述があれば、そのときは法律の制裁によることになるわけであります。知らないというものをお前知らないはずはないと言つて責めることはできないのであります。ここではただ聽いておくというだけで、さらに詳細は後日小委員会において調査を進めていくことになつておりますから、それをお含み願います。 それでは日本鋼管の代表者瀬戸彌三次証人が出頭されておりますので、その証言を求めることにいたしますが、その前に証人の方に一言申し上げておきます。 昨年十二月二十三日公布されました議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人に証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならぬことになつております。宣誓または証言を拒むことのできるのは証言が証人の配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき、及び医師、歯科医師、藥剤師、藥種商、産婆、弁護士、弁理人、弁護人、公証人、宗教または祷祀の職に在る者またはこれらの職に在つた者が、その職務上知つた事実で默祕すべきものについて尋問を受けたときに限られておりまして、それ以上には証言を拒むことはできないことになつております。そして証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、かつ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは三月以上十年以下の懲役に処せられることになつておるのであります。証人はこの法律の趣旨を御承知になりました上で、法律の定めるところによつて宣誓を求めます。宣誓書を朗読の上で署名捺印を願います。よ 〔証人瀬戸弥三次君宣誓〕
○加藤委員長 なお日本鋼管からも責任者のほかに、実際事務処理の担当者である黛虎造君という方が出席されておりますので、便宜上もし証人として喚問することに御異議ございませんければ、この委員会席上に証人として喚問したいと思いますが、いかがでしようか。その必要はありませんか。 それでは一應証人瀬戸氏にお尋ねをして、その上で必要があれば、そのとき証人としてお喚びすることにして取計らいます。 瀬戸証人にお尋ねしますが、兵器処理委員会構成の五社の一つとして、同時に兵器処理委員会の代行機関という性質で、実際作業場における作業を担任された日本鋼管の代表者としての証人は、兵器処理委員会の構成の大綱、事業は概要等については、すでに元委員長小松隆氏、契約当事者である当時の内務省調査部長青木氏から聽いておりますので、その大綱に基いて、あなたの方の会社で担任された作業場の区分、それから作業場におけるあなたの会社においての機構、作業現場における兵器処理委員会との関係等について、一通りお述べ願いたいと思います。
○瀬戸証人 それでは日本鋼管兵器処理局といたしまして、兵器処理に從事するにあたりまして、いかなる機構下に行われたかということを一通り申し上げます。 日本鋼管が兵器処理の仕事をするにあたりましては、皆さんがすでに小松前委員長からお伺いの通りと存じまするが、はなはだ迷惑な仕事ではあるが、政府並びにその他の関係先の要望に基きまして、率直に言えばやむを得ず引受けた仕事であり、日本鋼管の固有の仕事とはあまりにもかけ離れた仕事なので、業務執行に伴うあらゆる責任をはつきりせしめるために、他社も同樣と存じまするが、日本鋼管におきましては、独立の機関である日本鋼管兵器処理局を設置いたしました。兵器処理委員会の指導下に、兵器処理委員会がなすべき事柄を実施する機関として、これに当てたわけであります。そうしてその日本鋼管の特に設けた兵器処理局では、兵器処理という仕事の当時における事情を勘案しますると、非常に困難な仕事でありまするので、これを他人に任すことはどうかという危惧の念が非常にありましたので、兵器処理局がすべて仕事を直接にする。直営、直轄の原則に基いて業務を処理していこう。こういう方針に基きまして、各作業務に支部を設け、兵器処理局から支部長を任命いたしまして、原則として兵器処理局が処理作業の全部を実施したわけであります。一方兵器の処理されたのは、これを販賣しなければならぬのでありまするが、それを兵器処理局がみずからなす場合においては、自分で処理をし、部分で賣るということになり、そこに仕事のルーズになるおそれを防ぐために、日本鋼管として最も信頼できるような販賣店を選んで、販賣事務はその指定商をして行わしめる。よつて互いに販賣商とそれから兵器処理という面、両者がお互いに牽制し合い、お互いに責任の所在を明らかにする。こういう仕組で事を運んで今日にまでまいつておるのであります。大体そのようなことでよろしうございましようか。
○加藤委員長 いや私の方からどうこういうのではなく、お尋ねしたことに対してあなたの方からお答え願えれば、その範囲で私の方から附け加えてくれとか、足りないということは申しません。
○瀬戸証人 そのくらいでどうですか。
○加藤委員長 あまり同じようなことをいくつか聽いてもどうかと思いますが、ちよつとお尋ねします。なるべく重複を避けてお尋ねしたいと思いますが、作業現場の作業の進行について、今直接すべてをおやりになつたというお話でありましたが、日本鋼管関係の作業場において中間商人をお使いになつて、これに請負わせて販賣先をお求めになつた。その場合にそれは日本鋼管の與かり知るところであるかないかは別として、あなたの方から請負つた商人が相当にブローカーを使つておつたということ、それから日本鋼管の作業場において、そこの工廠に働いておつた元職業軍人を、相当お使いになつたという事実についてはどうですか。
○瀬戸証人 職業軍人を使つたということは事実であります。それから指定商がブローカーをどの程度に使つたかはよく存じませんが、使つた場合をわれわれは想像できます。なぜならば兵器で処理されたものは、一日も早く民生に役立たしめるという面と、いま一つは作業費をできるだけ早くこしらえなければならぬ。政府からは若干復金を通じて金融していただいただけでありまして、厖大な費用を要する兵器作業費というものは、一にかかつて処理された品物の販賣代金をもつて、振り当てなければいかぬ。そういうわけで一面においては処理された物品は、民生に一日も早く役立たすということが社会最な要請であり、また事業運営上の資金から見ますと、これまた一日も早く資金を回收しなければならぬ。こういう関係がありますので、指定商に対してはできるだけ早く賣るということを要請した関係上ブローカー——どういう意味であるかしりませんが、ともかくも実需家を見つけることについて、十分に努力をしたことは想像できる。從つていわゆるブローカーを使つた場合もあり得ると思います。そのいずれにいたしましても、漫然と実需家を見つけてはいけないのでありまして、結局その実需家が拂下げを受け得る資格があるかどうかということはもちろんであり、それを逐一政府に申請して、実需家たるの資格ありという許可があつた者に対して販賣する。こういうことであります。
○加藤委員長 その場合にその職業軍人を中心として、そういう販賣機関というか、ブローカー機関というか知らぬが、そういう小さい会社が全部とは言いませんけれども、作業場のある箇所において設けたということは、お聞きになりませんか。
○瀬戸証人 御質問の要点がちよつとわかりませんが……。
○加藤委員長 つまり甲という作業現場において、そこにもと働いておつた職業軍人が、嘱託か何かの形で使われておるのです。その軍人を中心として、その軍人が重役になつたかどうかは別として、その軍人を中心としてブローカー会社ができて、そのブローカー会社が相当に働いて活躍したという事実について、お聞きになつたことはありませんか。
○瀬戸証人 そういう事実は聞いたことがありません。
○加藤委員長 それからそのまま使用し得る製品、もしくはそのまま素材として用い得る物資を、スクラツプという形で拂下げて——当然それは價格に非常な差がありますね。その價格の何割かの割戻しを受けたという事実はありませんか。
○瀬戸証人 拂下げをわれわれが受けます場合には、原則として各縣廳の係官と各作業所の支部担当者が、実需に立会つて授受されるのであります。そうしてその実需に從つて受取書が出されるのでありますから、素材そのもので販賣できるもの、スクラツプその他の加工用品として販賣することはできない仕組になつておりますので、さようなことはあり得ないことと存じます。
○加藤委員長 できない仕組になつておることは言うまでもないのですが、それが現実にそういう問題があるということについて、お聽きになつたことはありませんか。
○瀬戸証人 私はございません。
○加藤委員長 それからこの点はどうですか。工作機械とか電動機とか、そつくりそのまま使用に耐えるもの、これが兵器処理委員会の手によつてそう処置されたのか、あるいは盗み出されて処置されたのか、あるいは兵器処理委員会構成前に行われたのか、それはわかりませんが、ともかくある工廠においてもつておつた工作機械なり電動機なりが、他の会社に保管が移轉されて、そこで保管書を出しておる。その保管書に記載してあるそういう工作機械などが、後にどういう結末をつけたかということについて、お聽きになつておりませんか。
○瀬戸証人 申し遅れましたが、これは弁解で申すのではありません。他社の場合も同樣と存じますが、少くとも日本鋼管の場合におきましては、処理管長を日本鋼管の責任者が兼任するという実情でございますが、先ほども申しました通りに、兵器の処理ということは非常に困難なことで、独立機関をこしらえ、そこにまつたく單独の責任をもつてやらすのだが、しかし新しくこしらえたそういう單独の企業体では、実際上事の運行がうまくいかないであろう。そこで日本鋼管が自己の実力並びに信用を兵器処理局に注入するため、日本鋼管の重役が兵器処理局の局長に就任して、つまり兵器処理局と日本鋼管との橋渡しをするというような立場に、われわれは立つておるわけであります。從いまして、ただいまのような点ははなはだ遺憾でありますが、よくわかりませんので、お許しがあれば、前兵器処理局の総務部長である黛君を補佐として証言さしていただければさいわいと存じます。
○加藤委員長 こういうことはどうですか。ここに解体であるとか、集荷であるとかいうことについて、各工廠ごとにあなたの方がだけに請負わせたということが、二十一年十月三十一日現在の表に出ておる。ところがここに全然名前の載つておらない会社で、実際に処理加工に当つておる会社があることについて、お聽きになつておりませんか。
○瀬戸証人 聽いておりません。
○加藤委員長 これは特に日本鋼管に関する問題だからお伺いしますが、豊川工廠はあなたの方の所管ではなかつたのですか。
○瀬戸証人 そうであります。
○加藤委員長 豊川工廠に関するものはこの表に出ておりませんね。これは昭和二十一年十二月三十一日にあなたの方から出されたものであるが、各社の表が出ているのです。私はこの前から不思議に思つているのでず、それから豊川工廠において刑事事件が起つたということについて、その後その模様についてどういうぐあいにお聽きになつておりますか。
○瀬戸証人 問題が生じたということを聽きまして、早速支部長を呼び、実情を聽取しましたが、何ら支部にやましいところがないという話でありました。その後支部長は警察に出頭して調査を受けたということも聽きましたし、それで何ら支部にやましいところがなかつたということが明らかになつたという報告を受けております。
○加藤委員長 そうしますと、こういう点はどうですか。あなたの方で直接おやりになつた場合は監督も相当行届くでしようが、販賣などについて、一体こういう指定商と言いますか、中間請負商と言いますか、そういう者に販賣をさせたり、あるいは処理加工をさせたりする場合に監督の方法は……。
○瀬戸証人 監督の方法は支部をしてせしめておるわけであります。その場合先ほど申した通りに、支部が解体作業をし、あるいは保管をし、運搬をし、それから販賣をすることになりますると、言うところの監督というものは実際上本部から見ればできなくなつた。それを慮りまして、むしろ第三者の立場に立つ、つまり相手方に立つ人、いわゆる指定商を設けて監督をなし得られる状態におき、事実相当監督をしておりましたので、大体論としては、まず世間に御迷惑をかけるようなことはなかつたと、うぬぼれている次第であります。
○加藤委員長 そうするとあなたの言葉では、監督は十分にできていて、世間に迷惑をかけてはおらぬと言われるわけでありますか。
○瀬戸証人 そのように確信しております。
○加藤委員長 けれども事実各工廠なり、こうした兵器処理委員会の対象となつた作業廳を中心として、もろもろの大小事件が起つていることは御承知でしようね。そうするとそれらのことは、全然兵器処理委員会と無関係に個人がこういう事件を起したとごらんになるのですか。そうすると、その個人の監督関係はどうなりますか。
○瀬戸証人 むろんお言葉の通り、騒がせるようなもろもろのことがあつたとすれば、われわれはこれは個人的な問題として考えるよりほかありません。それから監督の方は解職その他の方法を一、二とつたこともありますが、それ以上に監督の方法がございません。しかもそういう風評があつたので、われわれとしては事前に解職その他の手段をとつて予防的な措置を講じたつもりでおります。
○加藤委員長 鉄鋼、非欽金属を合して、兵器処理委員会からの資料によりますと、処理可能の予定量が百二十八万何千トンあるということになつております。このうち鉄鋼関係が百九万何千トン、この量について、最初もつとはるかに多く、七百万トンくらいあるということを、どこからお聽きになつたことはありませんか。
○瀬戸証人 これは私の記憶がはつきりしておりませんが、G・H・Q関係からそういうことを聽いたようにも考えられます。しかしその他のところからは、そんな厖大な数字を聽いた記憶はありません。
○加藤委員長 実は私も司令部から聽いたのです。司令部は最初そういう予想をしておつた。ところが意外に量が少いというので、ここに量の上において一つの疑惑が起つたということなんです。そうするとこれはあなた一人の問題、また日本鋼管だけの問題でなくて、兵器処理委員会全体としての問題だと思いますが、鉄鋼関係だけで百九万トンばかりというものの算定基準、これはどこからそういう算定が出たと御承知になつていますか。
○瀬戸証人 先ほども申します通りに、算定はリストその他があつたのことではありませんので、少くとも日本鋼管が予想するのは全部地方の官憲、特に各縣廳であるまするが、それらの係員と拂下げの場合立会つて受取つた実証済のもの、これをそれぞれの基準によつて算定すると、かくかくの数字が出るというふうに算定されておるのであります。日本鋼管の場合はそのようになつております。
○加藤委員長 兵器処理委員会全体としてはどうですか。
○瀬戸証人 兵器処理委員会としてはそのようにして集まつたものを、集計したにすぎないものと私は理解しております。
○加藤委員長 こういうことをお聞きになりませんか。現在兵器処理委員会が集荷したもので、今度は運賃が非常に高くなつてしまつて、運ぶのに費用がかかつてしようがないというので、途中で投げ出された形で放置されておる量がまだ相当ある。
○瀬戸証人 鋼管の場合にはそういうことがあるとはまつたく聞いておりません。想像もしておりません。
○加藤委員長 先ほどの黛君の補充的な証言はいずれ小委員会を催しますから、その節にまた御足労願つてお伺いすることとして、委員諸君ほかに御質問ございますか。 〔「質問なし」と呼ぶ者あり〕
○加藤委員長 御質問なければ、御苦労さんでした。お引通り下さい。 古河電氣の代表者西村証人が御出席になりましたから、証言を求めますが、証言を求めます前に証人の方に一言申し上げておきます。 昨年十二月二十三日公布になりました議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人は証言を求められた場合には、その前に宣誓をしなければならぬことになつております。宣誓または証言を拒むことのできるのは、証言が証人の配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族の刑事上の訴追または処罰を招くおそれるある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき、及び医師、歯科医師、藥剤師、藥種商、産婆、弁護士、弁理士、弁護人、公証人、宗教または祷祀の職に在る者、またはこれらの職に在つた者がその職務上知つた事実について默祕すべき事実について尋問を受けたときに限られておりまして、それ以外には証言を拒むことはできないことになつております。そうして証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、かつ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることになつておるのであります。証人はこの法律の趣旨を御了承の上で、法律の定めるところによつて宣誓をしていただきます。お手もとにあります宣誓書を朗読の上、署名捺印を願います。 〔証人西村啓造君宣誓〕
○加藤委員長 それでは私から大綱をお尋ねいたします。なおこまかい点については委員諸君からお尋ねがあることと思います。お答えになりますときは、委員長に発言をお求めになつてから御発言を願います。あなたの方の会社は主として非鉄金属を御担任になつたのですな。
○西村証人 そうです。
○加藤委員長 この点はいかがですか。鉄鋼金属類を除いた他の物資の処理については、兵器処理委員会としてはどういうように扱つたかということについて、御承知になつたいたらその点をお述べ願います。
○西村証人 ちよつと伺いますが、実務を担当しておりました者に代弁さしてよろしゆうございましようか。
○加藤委員長 あなたとしておわかりにならぬですか。
○西村証人 ある程度は存じております。
○加藤委員長 あなたがやはり責任者として大綱についてお答えくだすつて、いずれこの委員会は今明日中に五社の代表者の証言を求めた上で小委員会をもちまして、小委員会によつてさらに現地々々のこまかいところの調査を進めることになつております。必要があります場合は小委員会において皆さんのまた御足労を煩すようになると思います。今日はその大綱についてでよろしゆうございます。
○西村証人 私ども軽金属のくずを処理することを主たる担当にしておりましたが、それと一体不可分のような鉄あるいは鉄以外のいろいろの物資、たとえば飛行機の中にはいろいろな附属品がございます。そういうものをわけて処理することができないものは、やむを得ずわれわれが担当するということでやつておりました。
○加藤委員長 たとえば飛行機材料として軽金属以外にいろいろ纖維類もありますね。殊にそれが製品化された飛行機の場合はそういうものはきわめて少量であろうが、その材料として製造工場において保有されておつたものの処理はどういうぐあいに取扱われたか、御存知ですか。
○西村証人 その点は私ちよつとはつきりいたしません。
○加藤委員長 それから、実際にあなたの方の会社で担任されました作業場において、作業はどういうような機構でおやりになつたか。
○西村証人 私どもこの作業を担当するように御指名をいただきまして、その前から会社の内部では私どもの金属部という部がありまして、その部の中に兵器処理班というものを設けまして、その作業に関する準備をしておりました。中央におきましては契約締結までのいろいろな調査等をやりました。それから各作業場のいわゆる下請人をいかに取きめるかというような調査をいたしておりました。そして実際に作業を始めたのは二十年の十二月ごろだと思います。そして二十一年の四月に大体準備ができましたので、会社の内部におきましては、兵器処理部という部を新設いたしまして、これを全然会社の一般経理から切り離した特別会計にいたしました。そして今までやつておりましたいわゆる金属部内の兵器処理班の仕事をそれに移管いたしました。それから各地に支部を設けまして、会社の社員を派遣いたし、そうして、支部は直接仕事に当らないで、その地方々々におけるしかるべき人をいわゆる下請にいたしまして、われわれはその監督をして仕事をしたわけであります。
○加藤委員長 そうすると、あなたの方は、直接あなたの会社でおやりになつたよりは、大部分請負者に任されたということになつておるわけですね。
○西村証人 そうです。
○加藤委員長 その監督方法はどういうぐあいになされましたか。
○西村証人 監督方法といいましても、各支部に数名、多いところは十数名にもなりましようが、社員を派遣しまして、それが日々現場に出張いたしまして、下請業者のやる仕事を監督したわけであります。
○加藤委員長 最初解体兵器の総量につきまして、この報告書によると非鉄金属約二十万トンばかりが予定量になつていますが、これは何かよるべきリストがあつてこういう数が出たのでしようか、どうでしよう。
○西村証人 それは、私どもの聞いておるところでは、日本は陸海軍から進駐軍に提出したリストがもとになりまして、その中から進駐軍の必要なものを差引いて、あるいはその中に紛失したものもあるかもしれませんが、そういうものをもとにして計算されたものだというふうに考えております。
○加藤委員長 これは、一遍連合軍に接收されたもので、いわゆる日本の民生復興のために必要だと思われるものを向うからこちらへ返してくれたわけですね。
○西村証人 そうです。
○加藤委員長 返してくれたときに当然リストがあつたわけですね。返してくれたについては、何もなしに、これだけお前の方へ勝手にもつていけということはないのでしようが、その点はどうでしようか。どうもはつきりしないんですがね。あなた御存知ならばお話願いたい。
○西村証人 その当時私は直接の責任者ではありませんが、今から追究して考えても、実際これがというようなものはないように存じます。
○加藤委員長 そうすると、大体その非鉄金属二十万トンという回收予定数量というものは、およその想像によつて出された数字なんですね。
○西村証人 想像というのもまことに申しにくいのですが。実情はそうじやないかと思います。それで、われわれとしては、お前のところは、たとえば立川にはこれだけの物があるぞ、といつてその山をもらつたわけです。
○加藤委員長 あなたの方で担任された作業現場において、そこに働いておつたもと職業軍人をそのまま嘱託とか何とかいう形において御使用になつたことはあるのですね。
○西村証人 そういうものもあります。しかし私どもは、大事な仕事をやるのですから━━私どももこの仕事を戰爭中からやつておりました。それで今までの関係上、最も信頼し得る人を、さいわいにそこにあればそれをやりました。あるいはその地方で縣廳あるいはその他の人から推薦せられて信用するに足るというふうに考えた者、それを選考した場合もあります。それから第二復員省の推薦によりまして軍人を採用した場合もあります。
○加藤委員長 そのときに、それらの軍人を中心として下請の小さい会社ができた。あなたの方からの指定請負者のほかに、そういう軍人を中心に——まあ軍人が重役になつたかならぬか知りませんが、その軍人を中心とする請負会社ができた、ブローカー会社ができたということについてはお聞きになりませんか。
○西村証人 それはそういうものもあるようであります。
○加藤委員長 それから、あなたの方から直接請負わした請負業者と、それから実際に運搬なる運搬に当つたその下請との関係について、どういう関係になつておつたか。そういうことにまで兵器処理委員会なり、あなたの方なりは監督の手を伸ばされたのかどうか、もう甲という第一請負者に任せたら、任せ切りで、あとは全然どういうぐあいに末端が処理されようと、それは構わなかつたという点についてはどうですか。
○西村証人 われわれは責任上そう任せ切りというわけではなく、相当に監督したはずであります。
○加藤委員長 せつかく監督をなすつたにもかかわらず、相当の事件が各所で起つておることは、御承知の通りだと思う。あなたの方の直接の関係者かどうかは別として、各飛行場なり、集積場なり、工廠なり、そういうところを中心とする幾多の事件が起つておることはもう御承知だと思う。
○西村証人 私どもの関係しておる限りにおいてまだそういうことはないのです。
○加藤委員長 あなたの方の会社の関係ではないですが、ほかの会社の関係においてあつたということは、お聽きになつておりましようね。
○西村証人 うわさは聞いている。
○加藤委員長 この事件に関しては檢察廳の公判にまわつておるものがありますし、新聞にもたくさん出ておりますから、あなたの言ううわさということになれば別ですが、とにかく兵器処理委員会全体としての連帶責任ではないのですか。
○西村証人 全体としては責任がありましようね。しかし金銭のことにしても何にしてもなるべく連帶ということは……。われわれ個人々々の会社としては、実際、人の畑のことは手が届かぬ。たとえば金融を受ける場合でも、自分等の責任はここまでということを限定して、責任を分担しておるわけです。
○加藤委員長 こういう点はどうですか。これは殊に非鉄金属にあるのですが——あなたの方かどこかということは別にして、ここの表をずつと見ると、請負業者として名前が載つておらない。しかも実際に処理した会社は第一流の会社であるということの現実がわかつておるのです。そういうことについてお聽きになつたことはないですか。
○西村証人 ちよつと、もう一遍。
○加藤委員長 ほかは知りませんが、あなたの方が非鉄金属の回收処理過程について——ここに請負業者の氏名が出ておるが——ここに全然名前が出ておらないで、しかも一流会社が実際にそういう仕事をやつておるという事実についてお聽きになつたことがあるか、ないか。
○西村証人 あるかもしれないが、私は知りません。
○加藤委員長 ほかにお聽きになる方はありませんか。なければこれでよろしゆうございます。御苦労樣でした。 きようは日本製鉄、日本鋼管、古河電機三社の代表者に証人として出頭してもらつて、兵器処理に関するこれら作業会社の大綱をお尋ねしたわけであります。明日他の二社の代表者の証言を求めることになつております。当時の商工省の菅波総務局長も來ることになつております。その証人の証言が済んだ後に、この問題をさらに掘り下げて調査するために小委員会を設けることになりますから、各党においては兵器処理に対する小委員の氏名はあらかじめ御選定願つて、明日済んだらすぐ小委員会の手に移したいと思います。まず一應ここで書類調査をやり、それから必要に應じて現地に出かけることになりますが、小委員の数は五名ぐらいでよろしゆうございますか。
○橋本委員 御迷惑ですが、理事の方だけでやつていただいたらどうかと思います。
○加藤委員長 せつかくの橋本さんの御意見ですが、本委員会は一部門にすぎないので、そのほかに次に世耕事件に関する問題が提案されておりますので、それにすぐかからなければならない。理事諸君はことによるとその方で働いてもらわなければならないことが出てくると思います。まず一應理事とか理事でないとかは拔きにして、五名の小委員を選んで、この眞相の追究に当りたいと思います。どうかその点をお含み願います。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鍛冶委員 資料のことですが、國有財産管理局の拂下げに関する資料は揃つておりますか。
○加藤委員長 それはまだ出ておりませんが、それはいつからいつまでを求めますか。
○鍛冶委員 やはり終戰直後から。
○加藤委員長 それでは第一が終戰直後から現在に至るまでの大藏省國有財産局所管の官有物の拂下げ資料、これは拂下げの品種、年月日、拂下げ先、数量價格、そういうものですね、それから佐竹君は……。
○佐竹(新)委員 非鉄金属に私が資料を求めたいのは関連すると思うのですが、戰爭中に献納という名目で軍が集めました万年筆の先であるとかあるいは指輪、ダイヤといつたようなものがもとの金属回收統制組合とかいう方面から拂下げになつておる。これは大藏省の國有財産と関係があるものですかどうですか。その点をお聽きしましてその資料をぜひともいただきたい。この委員会へ統制組合が拂下げた先、これは相当多量のものをトラツクへ五はい、十ぱいとやみに流れて取引されておる事実を知つておるわけです。その拂下げ先を資料として出していただきたいと思います。
○加藤委員長 佐竹君のは戰爭中に軍が集めた金属で金属回收会社が拂下げた物資の品種、数量、金額、拂下げ先等ですね。
○鍛冶委員 現在なお残しておる國有財産もつけ加えていただきたい。
○加藤委員長 それでは今鍛冶委員から提案されまして大藏省國有財産局所管の官有物資で終戰以來、現在まで拂下げらた物資の品種、数量、金額、月日、拂下げ先と同時に現在残つておる物資の種類、数量、これと佐竹委員の提案されました戰爭中に軍が集めた金属類で金属回收会社が拂下げた物資の品種、数量、價格、拂下げ先。
○佐竹(新)委員 これには宝石類一切を含んでいただきたい、金であるとかダイヤモンドであるとか、その処分先。
○加藤委員長 金属、宝石類、その二つの資料を請求することに御異議ございませんか——それではその請求をすることにいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時五十三分散会