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第2回国会衆議院1948/05/06

通信委員会 第9号

発言数
82 件
登壇者
12 名
会派数
5
開催日
1948/05/06

会議録

重井鹿治日本社会党

○重井委員長代理 会議を開きます。  電話の加入申込等に公債を引き受けさせるための臨時措置に関する法律案を議題といたします。この際政府当局より、本法案につき前会の説明に対する追加説明の申出がありますから、これを許します。中山政府委員。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 前会四月の初めに逐次御説明申し上げました後におきまして、事情の變化のために一應御審議願います條文につき、追加御説明申し上げます。またその後に進行しております本年度の電話の架設状況につきましても、御説明申し上げたいと思います。  最初に法律案の條文に関係いたす御説明でございまして、第二條の「加入電話の利用申込者」という意味でございますが、これは第一條に言つております「電話の加入申込者」また「加入電話を讓り受ける者」また「戰災を受けた電話の復旧を請求する加入者」というようなものを一括いたしまして、利用申込者と言つておるのであります。この第二條の規定で、包括的にこういう電話公債をお引受けいただいて、電話を利用していただく、または利用申込を受理させていただくということを規定しておるのであります。從いまして第三條、第四條というようなものについて、総括的に言つておるのでありまして、三條、四條は、それをまた詳しく個別的に規定しておるというふうに御解釈願いたいと思います。それから第六條の方に行きまして、第六條の第一項で、つまり三ページの二行目の下のところに、この公債の額を決定するについてのいろいろ基準を規定して「將來における費用の額の変動を考慮して、会計年度ごとに、政令でこれを定める、」というふうに規定しておるのでありまするが、実はこれはこの法案が一月ごろに國会の方で御審議願いまして、短かい期間で御審議願えると思いまして、昨年度においてもこの法律案を施行さしていただきたいという意味合で、二箇年にわたりました関係上「会計年度ごとに」というふうに規定いたしたのであります。ただいまにおきましては本年度限りでありますのでこの「会計年度ごとに」というのは少し当を得ておらないようになつたのであります。しかしこれは別に実害はないのであります。また私どもの手でこれを改正して提案いたすについては、関係方面の手続も非常に要しますので一應この法文でいく、そういう意味で御了解を願えれば幸だと思うのであります。  次に附則の方に参りまして、附則の第三項以下でありますが、これはすでに受理いたしました電話につきましても、やはり公債を負担していただくというような関係の條文であります。実はこれはやはりこの正月ごろにおきましては、相当数受理をいたしまして、まだ、架設ができておりません不義理の分が相当ございましたが、その後時日が経過いたしまして、逓信省の方もできるだけこの増設を急ぎましたために、現在では、またこの法律が施行公布されます時期においては、なくなるものというふうに私は見込んでおります。從つてこの條項は削除しても不安はないものと私どもは考えておるのでありますが、しかし万一にもそういうものがあつてはいけませんし、またこれを訂正いたすについても、やはり関係の向きとの手続に、日を要しまして——実は本年度にはいりまして、まだ予算のないのに、緊急やむを得ない電話の工事をしなければならぬ立場に迫いこまれておりまして、一日も早くこれを御審議願いまして法律を公布させたい関係上、これも実害がないと考えますのでできればこの原案のまま御審議願えればと考えておる次第であります。以上が大体法律案文についての追加御説明でございます。  次に今年度の電話の復旧増設計画は一体どの程度かということにつきまして、現在進行しております状況を御説明いたしますと、逓信省といたしましては二十三年度の電話加入復旧増設予算といたしましては、一般の加入電話につきましては、約十六万五千箇増設復旧いたしたいと思います。また官廳関係その他の電話といたしまして約三万箇架設いたしたい、合計十九万五千箇を増設復旧いたしたいと思つておるわけでありますが、しかしただいま安本の方におきまして、いろいろ予算上御審議をいただいておる現段階におきましては、一般加入の方は十二万五千それから官廳その他につきましては一万五千、合計いたしまして十四万程度に削減を受けておる状況であります。これでは昨年度の実績、一般國民からの需要なり、また逓信省が架設いたしました実績なりによりますと足りないと考えられますので、できるだけ逓信省案の復活をお願いしておる現状でございます。ただいま昨年度の実績と申しましたが、結局昨年度三月末までに約十二万五千箇ほど増設復旧いたしておる次第でありまして、今年度も予定数に達するだけの資材、工事能力は確保できるものと考えておる次第でございます。  それから前会この公債の負担額はどの程度かというお話で、約二万円というふうに御説明申し上げておきました。大体その算定根拠はそのままでございますが、御承知のように最近人件費が三千六百円ベースに予定されておりますし、また物價の値上りも七割ということを耳にいたしておる関係上、それらを根拠といたしまして計算いたしますと、これが三万五千円前後になるのではないかと考えておる次第でございます。以上が私の方から追加御説明申し上げる点でございます。あとはまた御質問に應じまして御説明申し上げたいと存じます。

重井鹿治日本社会党

○重井委員長代理 引続き質疑に入ります。

白井佐吉民主自由党

○白井委員 ただいまの政府委員の御説明によりますと、電話の復旧数が昨年度三月末におきまして十二万五千とおつしやつたように聽いておりますが、この前当局から御提出になりました説明書によりますと、すでに二十六万とか復旧しておるというふうに表われておるのですが、どちらがほんとうですか。それをちよつと伺いたいと思います。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 ただいま十二万五千程度と申し上げましたのは、昨年度だけの計でございまして、その前に申し上げました数を入れますと、三十万を越すという意味でございます。

森直次民主自由党

○森(直)委員 第一條の「加入者等から」というこの「等」というのはどういう意味ですか。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 御説明します。この「等」は前に「電話の加入申込者」「加入電話を讓り受ける者」「戰災を受けた電話の復旧を請求する加入者」というふうに重ねてございます。ここに「等」を入れましたのはこれらをひつくるめるとともに、増設をしております加入者とか、その他加入者の中でいろいろな者がおりますので、それを含めた意味でございます。

森直次民主自由党

○森(直)委員 別にあつてもなくてもいいように思いますが……。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 そういうふうにもとれますが、こういうふうに法制局その他関係の向きときめましたものですから、実害がございませんでしたら、ただいま御説明したような意味で御解釈願いたいと存じます。

森直次民主自由党

○森(直)委員 二條と三條がちよつとわかりにくいように思いますが、ダブつておるようなことはございませんか。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 ごもつともな御質問でございまして、先ほども御説明申し上げましたように、二條で総括的に規定して、さらにダブりまして三條、四條というふうに規定いたしておるのでありまして、本來ならば三條のような短かいのは削除しても差支えないようにもとれますが、第四條の方には第二條で書かれておる以外のことも相当書き入れておりますので、第四條だけ残して第三條をとりはずすと、そこにダブつた点が拔けたような感じがいたしますので、第二條で包括的には規定しておりますが、重ねて第三條、第四條に規定したのであります。実は法制局なり私どもの方の從来の立法技術から申しますと、第二條は要らないのじやないかというふうに考えておつたのですが、いろいろ関係の向の御指示によりますと、もし実害がないならば、なるべく詳しく、ダブつてもよいから民主的に法律は規定した方がよいというような話もありますので、原案のごとく規定したのであります。

林百郎日本共産党

○林(百)委員 本法案によつて引受けねばならない公債の單位当りの額はどのくらいかということと、この法案によつて特別会計の中へ増收と目される金額が総計どのくらいかということの数字を示してもらいたい。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 第一点は各加入者が申しこんだ場合に、負担しなければならない公債の額のことと了承いたします。そうすると先般申し上げております二万円でございますが、その二万円の算出根拠は、この六條に規定しておりますように、加入者の増設に要した費用の最近六箇月の期間における実績によりまして、それに將來の費用の変動を考慮して算定するわけでございまして、それ以外の基本的な費用とか、また長期年度にわたる拡張計画のようなものは含めてございません。結局そういうふうにして一應算定しましたのが二万円でございましたが、最近の物價高、人件注の高騰を考慮に入れてただいま考えますと、大体この額が三万円を超え、三万五千九程度になるのじやないかと思つております。  第二点の電話公債額の本年度の募集総額はどれくらいかという点でございますが、これは先ほど申しましたように、安本の現在の査定によります増設箇数は十二万五千箇でございます。もし二万円といたしますればこれで二十五億円になります。それにまた増設電話の設備もやはり負担していただくことになります。これが安本の査定によりますと五万程度でございます。これは單價大体一万円くらいじやないかと思うのでありまして、これが約五億。それからまたそれ以外に電話の讓渡その他のものを入れますと、結局四十億くらいが予定されるのじやないかと考えております。

松澤一社会革新党

○松澤(一)委員 新設も、移動も、たとえば室内の移動だとか、その他一切電話器を入れる場合には、それを買うことになるのか。  それから今まででも市井で聞くと電話を引くには二万や三万かかる。今度はそういう金は要らぬことになるのですか、いわゆるコンミッションというものは……。  それから優先的に電話を引くときに、これは無限に申込みがあるに相違ないが、優先的に引くにはどういう所を優先的に引くか。今まではどういう所を優先的に引いていたか。われわれが非常に必要で困つていて、金を早く拂いこんでも二月も三月もかかる。聽けば衆議院議員などは優先的に引けるということであるが、二月も三月もかかつて、しかるべくしないと引けない。こういうことを当局は知つておるのかどうか。こういう公債を買つて、今度こそ三万五千あるいは二万という金を出しさえすれば、それがまつたく公平にだれが見ても納得がいくような引かれ方で逐次引かれていくのか。そういうこともこの機会にひとつ承つておきたいと思います。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 お答え申し上げます。一番最初のすべての電話機の移動、移轉についての公債を引受けていただくかどうかという問題でありますが、全部ではございませんで、同じ加入者が電話を自分の構内でもつて移轉する場合は含んでおりませんし、また同じ加入者が淺草から品川の方に引越されましても、それも含んでおりません。ただそこで名義變更が伴います場合に、新しく電話のグループの中にはいつてこられたという機会に、この公債を負担していただくという形にいたしてございます。それから現在の電話の市價がありまして、これが今度の公債発行によりましてどうなるかという点でございますが、私どもとしましては、現在電話の架設供給力が少いために、需要者が電話の架設について人から譲り受ける、その他で電話の市價が生じまして、地方により相当な額に達しておる事実につきましては、まことに申訳なく思つておるのであります。そういう点におきまして、結局いろいろなそういう弊害も、根本は需要、供給のアンバランスのために起きておるのでありますが、現在の予算状態におきましては、昨年、今年、來年と飛躍的に電話の架設数を増大いたしますことは、財政上とても望まれませんのでその電話公債によりまして、新しい多くの財源を得まして、飛躍的の増設をいたし、その供給と需要とのアンバランスをなるべく近づけるようにするという根本解決の方に一歩を踏み出したいというので、この案ができたわけであります。從いまして市價は、もしも今年度この公債発行によります架設が順調に進みまして、今年度計画しております十万なり十五万なりが架設されますれば、自然その需要、供給のアンバランスから生ずる市價というものは下るのではないかというふうに私ども考えております。  それからその次に、優先的架設が、從來はそういう制度をとりながら、ちつともそれが実現しておらないではないかという点でございますが、これもまことに申訳ない実績でございまして、いろいろな困難のためにそういう結果になつているのでありますけれども、大体建前といたしましては、すでに御承知のように、申込みの中から、重要産業、公共上重要性をもつものその他を、順位をずつと列挙いたしまして、それに該当するものから架設することになつておりますか、何分にも戰災地方等におきましては、地域的に可前地、架設の困難な場所、また不可能地というふうにわかれておりますので、優先順位の申込みはありましても、たまたまこの不可能地なり困難な地になりますと、そこにケーブルが増設されるまでお待ちを願わなければならぬ。またはそこに相当の資材、労力を要します場合には、時期が延長されるというような結果から、優先受理をいたしましても相当日数がかかるというようなこともあり得まして、またそれ以外に、その担当地域の工事能力によりまして、そういうふうな御迷惑をかけた点も多々あると思うのであります。しかし私どもは今回こういつた電話公債によりまして、加入者なり、一般國民の方々に特別の負担をおかけすることになりましたについては、今後こういうような電話が考しこまれてもなかなかかからないために、高い金でほかの電話を買い入れるとか、またせつかく優先申込みをしても長くかかるというようなことのないように、今後はこれから申し上げますようなこまかい一つの規定をつくりまして、これを一々公衆の方にお知らせし、また部内者の方に指示いたしまして、実行いたしたいと考えているわけであります。それは簡單に申し上げますと、電話の新規申込みがございました場合に、申込みの受付は年四回にわけまして、これを受けつけたいと思います。たとえば三月、六月、九月、十二月というふうに区切りまして、この四半期ごとに十日間ばかりの受付期間を設定いたします。その受付の際に、各局でただいま申しました工事の可能な地域を地図につくりまして、それをはり出しまして、どこの地域には何億架設を受けつけるというようなことをいたしまして、そこに不正の行われないように、公衆の方にその可能な地域と数をお約束して受付をいたしたいと思うのであります。受付後の工事能力、資材の入手状況を勘案しまして、申込者の中からその架設すべき方をその月の二十日までにこれを決定いたしまして、公債引受場所と引受の期日をお知らせしたいと思つているのであります。この公債引受の期日は通知書を発行しまして、その翌月の初旬にいたしたいと思つております。場所も郵便局またはもよりの電話局といたしたいと思つております。それから公債を引受けていただきました方々に対しては、その引受けていただいた日から三箇月以内に必ず電話が開通するという段取にいたしたいと思います。その段取につきましては、それぞれ期日を限りまして、加入課なりまた工事局なり、現場なり、電話局なりという出でチェック・システムによりまして傳票式にやりまして、それが円満に進行しているかどうかを監査いたしたいと思つておる次第であります。それからまた特に緊急やむを得ないような理由のある方の工事方につきましては、受付期間外でありましようとも、また工事地域外でありましようとも、でき得ればそれをお引受けしまして、翌月の公價引受者の期間内にお引きすることにして、架設いたしたいと思つております。從いましてこの公債については毎月お引受けできるようにいたすつもりであります。  電話復旧につきましても大体同樣でございますが、電話の復旧は別に加入者の方から特にお申出がなくとも、こちらの方で大体戰災地の状況を調べまして、可能の順序がきまりますので、その工事可能地域をやはり地図にして明示しますと同時に、工事能力だとか、資材の入手状況を勘案しまして、その地域における戰災加入者に御通知を出し、その御理解を得て工事にとりかかりたいと思うのであります。それ以外のことにつきましては、先ほど申し上げました新規加入申込みの方と同樣にいたしたいと思つております。ただその引受期日につきましては、これは前に加入申込みをされた方と違いまして、こちらから御通知申し上げるので、その期間は半月くらい余裕をもたせたいと思つております。  それから加入、讓渡、名義変更の場合でございます。讓渡は從來通り自由でございますが、この電話を実際に移轉しまたは利用されるというような條件といたしましては、やはりただいま申し上げましたように公債引受通知書を毎月二十日までに発送して、それをお引受けいただいた上においていたしたいと思つております。大体以上御説明いたしましたように、從來非常に電話の架設について皆樣方、御迷惑をかけておりますので、この際これを徹底的に改善する。また電話公債によります非常に厖大な架設予定を円満に推進していきたいと考えております。

松澤一社会革新党

○松澤(一)委員 私の今聽かんとするところは、今も局長の話の中に、特殊の人、緊急やむを得ざるような人には特殊に引くと言われたが、その特殊の場合、あるいは特殊の人というのはどういうところを指すか。それから順序によつて重要産業だとか、その他には優先的に引く。いつも当局の説明では、どこの政府委員もそうなんですが、非常にまじめなお話ばかりなすつておるが、実際は違つておる。殊に最近における電話の評判はあまり芳しくない。そこを私は聽いているので、たいへん御迷惑をかけたと言われるが、どんな御迷惑をかけたか、ひとつあなたから具体的に承りたい。ケーブルがない所とか、新しく引く所が一月も二月もかかるということは、私たちも一般人も、常識的に資材がないから、こういう所は遅れるだろうということはわかりますが、自分の庭先に電柱が來ていてもあとになつて、非重要産業と目されるような飲料店などが早く引ける。コンミッションが行われている。金を使わなければ電話は引けないというようなことで、私はかなりがまんして、ひとつ試してみようじやないかと思つたのですが、やはり移轉が半年かかつている。そういうことをお知りであるか。今後加入者に相当の負担をかけて、それが納得のいくような引き方で引かれるようになれば、私たちもたいへん結構だと思つておるのでありますが、負担をかけて、なおかつ逆にそれ以上の負担になるような結果になつて、重要なものに引けなかつたり、重要産業に引けなくて、政令で止められておる飲料店に先に引かれたり、やみ屋に先に引かれてしまう。ただ金さえあれば電話が自由に引かれるというのが、今日の電話架設の現状であり、移轉の現状どありましよう。そういうことをあなたは御迷惑をかけたとおつしやつておるのですか、それとも別の意味のことをおつしやつておるのか。こういう場合にそういうことを是正してこそ、二万円が五万円の公債を負担さしても、明朗に電話が架設てきるとか、移轉ができるということで、むしろ政治に明朗性が出てくると思う。それがなかつたら、ただ國民に負担を強いるのみで、旧態依然とした架設の方法をとることになる。そうしてただこういう所ではまじめなお話ばかりなすつて、あとの仕事がふまじめになるということでは納得がいかぬ。この機会に私が國民を代表して質問しておくことは、これが國家の重大な問題だと思つておるからである。これはあなたも御存じだと思う。ただ御迷惑をかけたかけたという抽象的なおあいそばかりでは私は納得がいかない。この際そういうことも速記録に載せておいたらよいと思う。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 ただいまお話のありました点は、私どもまことに遺憾に存ずる点でありまして、先ほど私が御迷惑をかけておると申し上げた意味も、それらの点についてでございまして、從來電話の架設につきましてある程度の不正が行われた、またこれが非常に広範囲にわたつておる、また額に上るということも、私ども監察部面を通じて十分承知しております。從いましてそれらのものにつきましては、わかりましたものについてはこれを告発というような手続をとつて処分もいたしております。從いましてこれらの惡弊が部内に瀰漫し、またこれをそのままに放置しておるというふうなことはございません、できるだけこれを取調べ、また根絶するように努力しておる次第であります。ですからただいまお話のありましたような事件につきましては、先ほども御説明いたしましたように、この法律案を通していただいて、加入者に負担をかけるという段取になりますれば、先ほど御説明いたしましたような内部的の手続を嚴重にし、またその経過を公衆の方々に周知し、ガラス箱の中で仕事をやつていく、また工事を進めていく。從いまして先ほど來お叱りのありましたような不正の工事、優先的のものに後回しにして、新円階級の方々のものを先にするというふうなこともなくなると私ども信じておるのであります。また緊急やむを得ないもので別に期間外でもこれを取扱うという種類につきましは、これは嚴格にその種類を限定いたしまして、たとえば病院とか、官廳その他の方につきましては、新しく配置された警察派出所とか消防署とか、また民間その他の方につきましては、食糧配給所だとかそういうようなものを列挙いたしまして、その項目についてはこれを掲示いたしまして、その架設されたものにつきましても皆樣に御了解願つてやみが行われないような段取にいたしたいと考えております。

松澤一社会革新党

○松澤(一)委員 國会議員などは優先的なものじやないのでありますか。それから不正が瀰漫するというが、瀰漫どころではない。ほとんど不正です。今までに公正というものは一つもないのであります。一つもないのだから、ないと見ておる。從つて今からはこういうことで公正にやるが、今までは理正でなかつたと、はつきりここでおつしやつておく方が將來のためによいと思います。その責任は負うべきであつて、ただ口先でそういうことがあつたかもしれぬ、あつたらそれを告発する程度のものでなくして、ほとんど電話の架設だけにそういう不正があるとばかり思つておりません。きようびの世相の類廃しておることもわかつておるが、あまりにはなはだしい。しかも瀝然として官廳としては証拠があがるほどそれがはつきりしておる。その他の官廳にもきようびの役人は役得でやつておるという評判まで起きておるのですから、あるでしようけれども、電話の架設に限つては、片端から最近の架設は不正ありと皆言うておる。嘘だと思つたら、一遍素人のような顏をして行つて調べてごらんなさい。われわれのところでは三万円使つた、五万円使つたということを必ず言う、そういうことを皆認めなければいかぬと思う。局に立つ人が、下の者が惡いことをしても、こういう公開の席上でそれを言わぬよりは、そういうことがあるということを明らかにされることによつて多少でも世の中を是正していけると思つておる。その点をひとつ伺いたい。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 國会の議員の方方を優先的に取敢うかどうかということは、これは優先的に取扱いたいと思つております。  それから今後はそういう不正の事実を根絶する方針で実行するという前に、從來の事実について、私ども関係当局者としてそういう事実が起つておりました点については十分承知いたしております。しかし全部が全部というふうにも私どもは考えておりません。一部については公正に行われておるという面もございますということだけは、責任をもつて申し上げられると思います。しかし今御指摘になりましたような惡癖が、社会の影響もございますが、部内に瀰漫しておるという点については、これは率直に事実を認めます。まことに申訳ないことと思つております。

海野三朗日本社会党

○海野委員 今松澤委員からお話がありましたが、資材がない。資材がないというお話を聽くのでありますけれども、電話をとりはずしましたあとに、遊んでおるところの電話線が地方においては相当にあるのを私は目撃しておるのであります。そういう点は当局におかれましてはよくお調べになつておられましようか。つまり今まである所に電話がかかつておつた、そうしたところがその電話をほかに移した、そうすると、その線は遊んでおる。そういうふうな線がどのくらいあるということをお調べになつておられましようか。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 私どもの電話増設復旧計画といたしましては、やはり電話の移轉の御希望もありますし、またケーブル計画からいいましても、多少の予備線を持つておらなければならぬ計算にいたしております関係上、とりはずしました線をただちにまた新しい所に移轉するか、またはそのまま置いて、將來その方面におきます需要を充足するための予備線として残しておくか、それは個々の場合によりましてきめております。この資材の不足の折に、相当期間その地域または箇所に需要がないというような見込みの場合には、撤去してこれを活用いたしておりますが、何分にもそこに設置しました資材を右から左に早急に移しまして轉轉といたしますのも、ある点において不経済になりますので、もしもほかの新しい地域にある程度の予備線のありましたものについては、そのまま移している場合もございます。

海野三朗日本社会党

○海野委員 その遊んでいる線をはつきりと認識しておられるのでしようかということを、今お伺いしておるのであります。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 ある程度のパーセンテージまでは、そういう遊んでいる線があることを私ども承知しております。

海野三朗日本社会党

○海野委員 ただいま松澤委員からいろいろ不正事件についてお話がありましたが、この前の機会におきまして、私は山形縣の大高根村のことをお願いをいたしました。それで本省から仙台の局に向つて、これを取調べるように御下命がありまして、仙台の局から向うに実地調べに行きました。ところが、その範囲にはもう一つの局が前からそこの集配局になつておりますので、前の晩はその局に泊つて、翌日は大高根の方にまわつてきたのであります。そして集配局に昇格する必要がないという意見を漏らしておつたようでありますが、そういうふうに地方の役人どもがくされきつている。そういうことを本省がはつきり認識しておらなければいけない。私はその現場を事実歩いているのです。そしてあの大高根村の戸数七百いくらの農民たちが困つている。ところが、仙台から出張して行つた人間にすでに買收されているとしか私には考えられない。そしてなおかつこれはその必要がないというふうなことを、本省に向つて報告しているように漏れ聞いているのでありますが、その地方の農民の憤激は非常なものであります。各村長たちは、これは民の状態が本部にわからないのであると、実に憤激しているのでありまして、当局におかれましては、末端のくされた役人に任せないで、ときどき出かけて行つて、事実を見ていただかなければ、民はほんとうに安んぜられないということを私は切に申し上げて、当局の御所見をお伺いしたいと思います。この調べに参りました人たちの行動というようなものは、よく村民にわかつております。それが一方から買收されているから、一方の方のことはよく言わないというような事実があるのであります。これは今昇格の集配局の問題についてでありますが、私のすぐ隣りの家に電話がありましたのを、ほかに移轉しました。ところが、それを移轉したのは縣会議員がやつたのです。その縣会議員が私の隣りの家へ來まして、買收してから約五箇月、その間に郵便局の方では一向それをとりはずしに來ない。何ゆえであるかと思つて、聽きましたら、それは相当の金を使つてないのだ。それだからこういうありさまであるということでありました。私が上京しますつい一週間前に、これは名前を申し上げてもいいのですが、いよいよ今度頂戴に行きますから、という話を聽いた。隣りの家と申しましても、その隣りの家は私が持つている家であります。ところが、その縣会議員が私に曰く、海野代議士は正直だけれども、世の中はそうじやありません。八万圓もかかつている。これくらいの金をばらまかなければ移轉もいたしません。資材がないとか何とかいつても、ある方面ではすすつとやつている。金を使はなければできないのです。そういうような現状でありますことは、政府当局におかれましても御承知であると思いますが、この電話の公債を実行せられました曉においては、そういう事実ははたしてなくなるのでありましようか。その点につきましての政府当局の信念あり、責任のある御答弁をお伺いしたいと思います。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 ただいまのお話は集配局設置の調査、それからまた電話移轉につきまして、非常にとりはずしに時日を要した。それと反対に、一方では非常に早く電話の工事が進んでおる。それにからんで相当な金額の授受が行われておるというようなお話でございました。この点はやはり先ほどの議員の方のお話のありましたときに、私から申し上げましたと同樣に、從來そういうようなお話、また事実を私どもは耳にいたし、またこれを観察いたしておりましたので、これを根絶するように努力いたしてまいつたのでありますが、何分にも需要供給の関係の根本が打開されない関係上、なかなかにこれを実現が促進されなかつたのであります。しかし今回こういつた電話公債の新しい財源によつて、相当多数の電話が新しく架設されるようになりますれば、その点についてもそういう弊害は相当緩和されると存じます。しかし一方こういうような負担を公衆の方におかけします私どもの責任といたしまして、関係当局の者は責任をもちまして、そういうような惡弊または不正が根絶するように、私ども取計らいたいと思つております。

海野三朗日本社会党

○海野委員 その地方の状況を本省からやはり視察をなさるようなことがありませんのですか。地方は地方にお任せになつておりますと、いつまで経つてもこれは改良できないと思は思います。地方は地方でちやんとスクラムを組んでいるのです。それでありますから、これをやはりぶち壞わすには、本省から行つて、はつきり現状を認識していただかなければならぬと思います。この前の大高根のことにつきましては、詳しく私は申し上げたと思いますが、一たびあすこの土地へ足を踏み入れていただいた方でなければわかりません。それで仙台あたりから行つた人の報告は、実際地についておらない状態でありますから、そういうふうなものはどういうふうに御当局はおやりになるお考えでありましようか。そういうところがほかにもたくさんあると私は思います。末端まで政府の命令が及んでおりません。その点に対して御所見を承りたいと思います。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 ただいまの地方に行われますいろいろな不正なり、その他不純な事故につきまして、本省の方でどの程度に眼を光らせておるかというお話でございます。この点につきましては、從來も本省から地方に監察なり、また業務監査に連絡には行つているのでありますが、何分にもその回数なり、またその監察の深さにおいて遺憾の点があることは、私どもも不十分に考えておる次第でありまして、今回このように電話公債を負担していただく機会に、また一面ただいま考慮されております逓信省の機構改正におきましても、監査制度というものを非常に重要視いたしまして、責任のある企業経營をやつていく上におきまして業務監査はもちろん、そういう犯罪監察につきましても、これを組織上からも強化し、十二分に現場の実情について本省が把握するということに、今計上もまた業務上も、また工事上も、その必要を痛感いたしまして、それに対應する組織を十二分に充実するように今やつております。また現に郵便につきましても、監査組織を充実いたして実行しております。また電氣通信につきましても、先般來軍司令部の民間通信部の方々の指導によりまして、業務監査というものを強化いたしてきております関係上、今後におきましては、一面この電話公債募集による電話の大増設と並行いたしまして、そういうような地方における実情を本省において十二分に把握して、事業を運行していくということにいたしておる次第であります。

森直次民主自由党

○森(直)委員 二、三質問したいと思います。電話を普及させるということは、御承知のごとく新憲法下における文化國家を建設する上において、一番必要なことだと思いますが、特の田舍に例をとつて申しますと、実際所得税その他相当負担が過重であります。特に二万円と申すものの、なかなかその点が困難じやないかと思います。從つて都会は別といたしまして、特に電話の公器という点から考えましても、電話公債を発行せられるということは、そういう点から私はいささか矛盾しやしないか、この点が一つ。電話のような実際必要欠くべからざるものは、むしろこれは生産公債を発行せられても、かりに十四万箇殖やされるとしましても、その金額は実際の予算から見ると僅かであります。從つてこの際電話を普及しなければならないという立場から考えまして、ほかに財源を求められる必要はないか。たとえば富くじとか郵便貯金で吸收して、それによつて財源を得られるということの方が、電話の本質からも至当ではないか。さらにこれがどうしてもやむを得ないということになると、たとえば地方に参りましても、自動式電話とか、あるいはケーブル線というものはございません。そういうような所に対してまでも、実際の引受額というものを均一にせられることは、実際都会と農村と不公平ができる。こういう点はどういうようにお考えになつておられるか。この三点をお伺いしたい。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 ただいま三点につきまして御質問がありましたので、御説明いたしたいと思います。第一点の、田舍の方に電話公債を負担させることは、少し負担過重ではないかというお話でございますが、この点につきましては、私どもといたしまして、やはり都会においても、田舍においても、この電話の架設につきまして今回電話公債の負担をしていただくのは、この電話の増設につきまして財源が足りません関係上、これを田舍とか都会とかいわずに、一律の負担していただくという点にございますので、田舍の方々におきまして、この電話公債を負担していただくことが、まあ生活環境の上からいつて御無理の点が都会と比べてどうか、そういう点になりますと、私相当これは考究しなければならぬ点かと思うのでありますが、私どもといたしましては、同樣にやはりこれを負担していただかなければならぬ現在の財政状態じやないかと考えておるのでございます。それで田舍を先にするか、都会地を先にするかという点でございますが、これにつきましては、現在の國情からいいまして、田舍は田舍で生産拡充、また食糧増産という点で、田舍でも重点的にこれを増設しなければならぬ必要もございますので、その点につきましては、ある地域は都会よりも優先的に増設しなければならぬかと思つております。また一面都会におきます戰災地等につきましては、戰災復旧をなるべく早くして、戰災後の日本の國家活動、経済活動の中心勢力となつてもらう意味におきまして、田舍よりも早く、優先的に復旧増設いたしたいとも考えております。これは個々の都市、町村について考究いたしたいと思つておる次第であります。  それから今度の電話公債の方法でなしに、もつと一般的の生産、公債によつたらどうか、また富くじによつたらどうかといういろいろの案も、私どもといたしまして十二分に檢討いたしまして、また大藏当局ともいろいろ話し合つたのでございますが、現在の日本政府の財政状態からいいまして、また金融状態からいいまして、今一般公債を電話増設のために発行いたしますことは、何分にも背負い切れないという点がございまして、生産的の事業ではございますが、電話公債は、やはりそういう一般金融事情に惡影響を及ぼさない加入者負担という特別なわくの中でこれを募集して、増設するというようなことになりました。私ども関係者といたしましては、まことに遺憾には思うのでありますが、現在の日本の財政状態からいつて、がまんしなければならぬと思いまして、このやむを得ない電話公債案に落ちついたわけであります。また一面富くじ等につきましては、私どもも考慮したのでありますが、何分にも富くじによる應募は不確定でありましてこの電話事業、というような、ある程度の年度計画なり、年間計画をやります事業については、不適当ではないかと思います。また富くじによります純益は、その取扱手数料の増大によりまして、手取りが非常に少し関係上、これもまた電話建設について妥当ではないというふうに考えまして、この電話公債によつたのであります。もちろん私どもといたしまして、この加入者の負担にかかる電話公債案が最善のものとは毛頭考えておりませんし、できるなら先ほどお話のありましたような一般公債、生産公債に立ちかえるべきだと思いまして、この点につきましては、今後とも絶えず大藏当局と折衝いたしまして、本來の姿にかえりたいと思います。從いまして、今度の法律案も一年度限りにいたしまして、なるべく早い機会に電話公債による数を減らしまして、早く本來の姿にかえりたいと心がけておる次第であります。  それから第三点の地方と都市とにおきまして、電話公債の負担額を區別したらどうかという点でございます。この点につきましても、私どもいろいろ研究いたしたのでありますが、結局都市と農村、漁村におきましては、電話加入者と電話局との間の距離におきましても、あまり等差がないのであります。從いまして、施設の費用についてあまり差別がありません。むしろ電話の鉱石磁石式、共電式、自働式というのによりまして、多少の價格の差はございます。しかし大体屋外設備が費用の大部分を占めます。関係上、その交換方式によつて差別をつければつけられるのでありますが、この二万円なり、三万円なりの金額は、一應拜借するお金で、これはまたお返しするというような点から考えますれば、むしろ差別をつけずに、一律に負担さしていただいた方が、簡單直截で、また加入者に対しましてもある程度の公平が期せられるのではないかと考えまして、全國一律にいたした次第であります。

長谷川政友民主党

○長谷川(政)委員 先ほどの政府委員の御説明で、大体電話公債を発行した場合に、ある程度資材の自信があるように承つております。この間私郷里に帰りまして、福井縣の大野町郵便局の実際を見てきたのでありますが、電話自体はこれ以上殖やせない実情にある。電話の希望者が非常に多いのであるが、局に備えつけてある機械そのものが非常に老朽しておつて、もう一本、二本の電話も増設できないというような状態を、実際に私は見てきたのであります。そこでせつかくこういう法案を出されて、——われわれの郷里は今木材で殷賑を極めておるので、木材業者その他の方々が二万円の公債を買つて申し込みましても、そういうように電話局の機械が腐朽しておりますために、いつ引かれるか全然見透しがつかぬというようなことになつては、何のためにこの法案を出したかわからぬようになる。そこで全國の電話局の機械を一々当られて、最も腐朽はなはだしい、あるいは老齢の機械は優先的にとりかえて、そうして不満足ながらも申し込んだ方々に対しまして、全國的に平均して電話をとりつけてやる。そういう機械の配分というようなことを考えられたことがあるかどうか。それが一つ。  もう一つは、この第三條であります。電話を讓り受けることによつて、これを利用する者が公債を引受けなければならぬ。こういうことになつております。実際におきまして從來もあつたし、現在もあると思うのでありますが、讓り受けた、あるいは讓り渡したということは、いわゆる名義変更の法律手続によつてはつきりする。ところがその名義を変更しないで、事実たとえば私の名前の電話がある。しかし金は実際もらつたけれども、名義はそのままにしてあるという例は從來もあつたから、現在の大分あると思う。そういうことがもし第三條にあてはまるとするならば、これは完全な逃げ道です。そうすると新加入者は二万円拂う。ところが名義変更しないでも、実際に電話を使えればいいのだ、金は個人同士で取引するというような場合に、第三條では逃げ道になつているのだが、これをどういうぐあいにして押えるか。この二点をお尋ねいたします。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 第一点の戰爭中、また終戰後を通じまして、戰災その他戰時中の補修の不完全、あるいは資材の不足のために、現在使われております電話交換設備が非常に惡くなつておりまして、そのためにサービスが非常に惡化しているという点については申訳ないのでありますが、この点につきまして今度こういうふうに電話の増設をやる際に、そういう施設についても改善しなければならぬ。またそれが非常に惡い所は優先的に、全國不公平のないように、そういう改良をしろというお話につきましては、私どもも同樣にこれを痛感いたしております。こういうふうに、電話の増設につきまして電話公債によります一面、また電話の基礎設備、また基本的な拡張計画につきましては、一般公債によりましてこれを賄う方針でおりまして、ただいま安本の方の計画による約五十億の予算によりまして、この方面にも重点を置きまして、基礎設備の充実によつて増設計画を推進していこうと考えておる次第でありますが、その後の基本計画のわくによりまして、増設の数も自然に制康を受けることと存じております。  それから第二点の名義人、第三條の讓り受けの場合に、現在行われておりますような法律なり、また正規の名義変更の手続をせずに、当事者間だけでその契約をやつて、すでに尊人に貸與しているというようなかつこうの電話が今後一層激増し、また惡用されるのではないかという御質問でございますが、この点につきましても、私ども十分にその事実について承知いたしておりまして、またこれを防ぐ手段を考えておる次第であります。從來もこの他人名義設置というようなものについては、規則上はいけないことになつておりました。しかし事実上これらの点についてある程度大目に見ておりましたのは、手が届きません関係上、それが行われておるという事実がございますので、今後もしこの公債を負担していただく結果、こういう惡弊が増大し、また現在のようになりましては、正規にこれらの公債を負担していただいた方方にまことに申訳ないのでありまして、その点については嚴重に監査いたしまして、——これは多少めんどうではありますが、電話局の方から実査に赴きまして、これらの他人名義設置というようなものがないように、取扱りを強化いたしたいと存じておる次第であります。

森直次民主自由党

○森(直)委員 この電話公債に限つて利子を四分にせられたのはどういうわけでございますか。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 大分四分にいたしましたのは、現在の一般の公債國債の利子から勘案いたしまして、この公債を電話の加入という一つの條件のもとに應募していただく関係上、この利子を一般公債と同一にする必要がない、またそのために一般公債の方に惡影響も及ぼさない、また現在の通信持別会計の現状からいたしまして、利率は年四分という程度が負担力からいつて妥当ではないかというふうに考えられましたので、年四分といたした次第であります。從つて一般の公債國債よりはある程度利回りが少いという点、加入者に対してはまことにお氣の毒と存じておりますが、しかし現在の通信会計なり、一般公債の発行計画の上からいきまして、大藏省また関係の方でもこの程度で適当ではないかということで、こういうふうにきめた次第であります。

重井鹿治日本社会党

○重井委員長代理 質疑はございませんか。——ちよつとお尋ねいたしますが、通信事業再建のためと、それから独立採算制をとる建前から、その前提として近く通信料が、あるいは三倍、四倍というような値上げになるといううわさが出ておりますが、これと関連して電話公債を発行することとの関係は、よく調整されておるのでありますかどうか。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 最近うわさされております通信料金の値上げとこの電話公債との関係でありますが、この電話公債の方は——私でも通信事業特別会計と言いますが、電話事業の上からいきますと、建設勘定の方に属します財源でございます。ただいま料金値上げの方で問題にしております赤字その他経営難は、損益勘定の経営面の方でございまして、この電話公債募集によつて新しく増設されますれば、その建設につきましては、損益勘定の方から減債、償還の金額を盛りこんでこれを返済することも予定しておりますし、またこれら増設いたしました結果、利用者の増大によりまして損益勘定の方で相当の増收を私ども期待しております。これらの増收と相まちまして、やはり現在の通信特別会計から言いまして、料金値上げは別途に必要といたしますので、その方面とは別に、方針なりまたその程度において、食違いのないようには心がけておる次第であります。

重井鹿治日本社会党

○重井委員長代理 他に質疑はございませんか。——千賀委員。

千賀康治民主自由党

○千賀委員 私は司法委員会と両方出ておりますので、他の方の質問と重複するかもしれませんが、その点はお許しを願つて、簡單に伺つておきますのは、この電話公債の法案が予定通り通過するならば、いつから実施するのか。それから前からのかかり合せの電話申込者に、この実施を要求する時期はいつになるのか。その点を伺つておきます。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 もしこの法律案に御請成いただきまして、近く公布されますれば、なるべく早い機会に実施いたしたいと思うのです。実は本年度におきましては、昨年度末からこれらの建設財源が涸渇いたしまして、いろいろ予算の差繰りなり、また手持ちの資材によりまして、ある程度の建設を遂行してまいりました、今年度にはいりましても、暫定予算によりまして、ある程度の予算が認められましたので、それらの差繰りまして、できる範囲においれ少数ながらやつておるのでありますが、しかしもう四月、五月と経ちまして、六月以降につきましては、もうほとんど新しく増設は不可能になるような状態なのでありまして、できますれば、六月からこれが公債引受をしていただきまして、その財源によりまして建設を遂行いたしたいと考えておる次第であります。從いましてもしも今月末までに公布の運びになりますれば、來月からこれを実行さしていただきたいと思つております。それから今まで受理いたしましたものにつきましては大体消化できましたので、その分につきましては公債を引受ていただかなくても済むのではないかと私ども考えております。

千賀康治民主自由党

○千賀委員 現在の工事費は多分千円内外だつたと思いますが、その程度でありました物價騰貴の今日、相当に安い價格であつて、困難だろうとは思います。しかしながらこれは形の変つたやみ商賣を政府がやろうとする一つのシステムであつて、平時におきまして、たとえば今から十年くらい前に電話の移動について、あるいは架設について申込みがあつたときにとられた額は何ほどであつたか、私はよく記憶がありませんが、そちらではよく御存じだと思います。いくらぐらいであつたか。これをこの際伺いたいのであります。それでその基本の数字の上に、今日のインフレの状見を勘案しますれば、大体現在の千円の工事費ではどれくらい不足だろうかということが、私どもに容易につかみ得られるのであります。御記憶がありましたら、また材料がありましたら、ちよつと知らせていただきたいと思いてます。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 從來とつておりました架設料金額でありますが、これは十年前と言いますと、はつきり私今ここにその表を持つておりませんので申し上げられませんが、私が逓信省にはいりまして、ずつと経驗しました体驗によりますと、一時好景氣時代には東京などでは千五百円程度もとりましたし、またそういうような高値になりました関係上、ある程度の電話の増設を行いまして、それの引上げに努力いたしまして、八百円、また五、六百円くらいまで下つた場合もあつたと存じます。しかしこれらの架設料は取放しでございまして、本來ならば、いわゆる会社経営でありますならば、そういうようなのは、ある程度建設財源を借り入れて賄うべきものを、つまり資本管定に繰入れてしまうようなものまで加入者から取上げてしまつたような制度なのでございます。今回のこの公債は、加入者にその施設の資本にもなるような性質のものまで負担していただくことは、むしろ不合理なので、そういう建設に要するものはやはり借り入れさしていただく。その代り日常使いまたこれが現在するようなものの費用については、料金でもつてまた総途合理的に頂載するというような建前に直した結果の案でございます。現在物價騰貴によりまして、八百円の装置料というものを終戰後頂載いたしておりますが、これはやはり現在の状態から考えまして、物件費を賄い切れませんで、わずかに工事費の人件費を賄う程度でありますから、これは別に資本勘定にはいらない。ただほんとうの費用をそれによつて償わしていただくという程度の金額でございます。資本勘定の方は今度の電話公債によつて拜借いたそうというのであります。その程度でございます。

千賀康治民主自由党

○千賀委員 かつては電話の架設に要する人件費並びに資材の全部を、加入申込者に負担させるということが別に非難を受けるところでもなかつたし、当然だという指導原理で政府はやつておられたのでありますが、今回でもその思想からいけば、ほんとうに要るものを加入者に負担してもらうということは当然だと思います。以前は当然だつたけれども、今度はいけないのだ、公債にするのだという、それだけの遠慮が、あなた方の方にあるのは、今あなた方が公債で負担させようという額が余裕であり過ぎるから、その余裕に対してあなた方はそういう自責の観念をもたれた結果じやないか。ほんとうにどちらから計算しても間違いない計算であつて、一点の非の打ちどころがないということならば、昔も今ま同じ思想の上に立つてこれは加入者に負担してもらうということ、公債でなくほんとうに出してもらうということでいけるのじやないか。この点いかがですか。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 從來とつておりました金額に相当する金額を、現在でも加入者から頂載して、これを資本の建設に充当するという点につきまして、今回公債として負担していただく金額が非常に余剩があつて、そのために良心的にこれを拜借するというような形式にしたのではないかというお話でございますが、毛頭さような点はございません。この法案の第六條に規定しておりますように、今度の電話公債額の算定根拠につきましては、ここに明示いたしました。これによりまして実際の費用を算定いたしているのでございまして、これに將來の費用の額の変動を考慮いたしたわけであります。先ほども一應御説明いたしましたように、前回二万円というように計算いたしておりましたが、今回予想されております人件費の三千六百円、また物件費の七割増というのを考慮に入れますと、これが三万円を起過するのではないかと私ども考えております。多少不足の心配はありましても、決して余剩のない金額だろうと思います。またその限度で負担していただかねばならぬと私ども考えているのであります。  それから、從來と方針が変つたじやないかという点でございますが、この点は確かに変更いたしたのでありまして、私どもといたしましては、やはりこういう建設勘定に類するものを、まるまる加入者の方から從來のように頂載する、結果は、その電話が加入者の何か財産的のものになつてしまいまして、それが権利になり、また権利讓渡というようなことで、むずかしい法律関係が生じ、また財産的の弊害ができますので、この際そういう点を拂拭する意味におきましても、これは拜借して架設したのだ、その返済によつて、ただ加入者としては、正当な、合理的な料金関係に立つた電話の加入関係だけが残る。建設につきましては、一應ある年限拜借した金額によつてその建設を賄つて、これを償還させていただくという関係だけにいたしたいと考えた次第であります。

千賀康治民主自由党

○千賀委員 よくわかりますが、そうすると從來は、電話は自分のものだという観点から、電話を一つの財産と見て、常に取引が行われておりました。これは当然の社会の事実として行われておつたのでありますが、將來二万円といい、今は三万何がしとおつしやるのですけれども、電話がやみで取引せられておつた價格に対抗するような、相当額の公債をとつて電話を引くことになりますと、今御説明のように、理想通りにいければ、電話は私有財産でないことになる。その上に電話を私有財産として取引する行為に対しては、それを認めていかれるのか、それに対して彈圧をしていかれるのか。その点の方針はいかがですか。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 ただいま御説明いたしましたような方針で、当局としては今後の電話増設を計画いたしておる関係上、今後非常に電話の数が殖え、また需要に應じて新規架設ができますれば、自然電話の名義変更が非常に少くなるのではないか。從いましてそれの賣買價格もそう高値を呼ばなくなり、他人から名義を買つても、また新しく増設しても、費用なり架設の期限は同じだということになりますれば、自然に賣買もなくなつてしまう。もともと從來から電話を架設せられた方も、賣買の目的でなく、御自分で利用される目的の範囲については、何らの掣肘も受けられませんので、その点については別に私権の侵害にもならぬと考えております。また急激なる財産的の変動も、私どもとしては別に今度の新しい制度によつたから、從來の電話の讓渡を禁止するとか、また賣買價格を否認するとかいうことはありませんで、自然の成行きに任していきたいと考えておる次第でございます。

千賀康治民主自由党

○千賀委員 あなた方のおつしやる通りになつていけば、まことに結構でありますが、從來といえども電話の私有財産としての價格ができてくるのは、政府が民衆の要求通りに電話を引かないからあんなことになつてくる。これを民営にしておいて会社が競爭しておれば、おそらくあんなことにならないのですが、結局は今あなたのおつしやるような指導原理でやりましても、おそらく民衆の要望する通りにできないのではないかと思います。できなければ、どうしてもここで電話の價格ができ、やみ取引もできるということでありまして、結局はお題目よりも、事実がほんとうに民衆の要望を充足するまでに能率を高揚できるかどうかということになるのです。將來この運用に対しまして、現在電話をもつておる者がよそに移動するならば、これを優先的にやつてやり、新しい加入は後回しになるということであるならば、電話にはやはりこの公債の有無にかかわらず、相当な價格ができてくる。電話の市中取引の價格をあらしむるのも、取消するのも、これはまつたく政府のやり方一つにあるので、普通の移動と新加入申込みとの繰縦次第で、價格ができもし、できなくもなるのです。あなた方が確かにこの改正通りの信念をもつてやつていくということになれば、あるいは價格は取消することになるかもしれませんが、そこの点はいかがせられますか。既設の分の移動に対してこれを多少とも優先的に取扱うか。全然既設も新設もなしに申込順序によつていかれるか、この点の取扱いはどうせられますか。念のために、聽いておきます。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 ただいまの、戰災復旧電話と新しい増設の新規申込みと、どちらを優先的に架設していくかという点につきましては、先ほど申すように、その場所と数によると思うのでありまして、私どもとしては、戰災地におきましては、やはり戰災復旧にある程度重点を置いて——しかしその工事可能地域において新規増設の加入申込みが非常に殺到しておる新しい繁華街におきましては、復旧もそることながら、それらの今度の戰後経済復興に重要な役目を果す新規加入につきましても、相当数増設を振り当ててその均衡を保たせたいと存じております。それから農村におきましては、戰災復旧が非常に少いと思いますので、これらにつきましては、新規増設の方に重点を置きたいと存じます。なおこういうふうに私どもが新しい電話公債を募集するにつきまして、いろいろな計画を立てたのでありますが、これもプランだけに終つて実績が伴わなければ、まことに申訳ないのであります。先ほど來私どもが申し上げましたように、結局この電話の皆様に対しておかけします御迷惑は、供給が需要に対して今までどうしても伴わなかつたという点が根本なのでありまして、これを打開するには、これが実現できるかどうかという点に問題はかかつておると思うのであります。それについて私ども從來の実績を一應顧みますと、戰前においては毎年電話の増設は、非常に多数架けました年度においても、せいぜい二万か三万であつたのであります。それが終戰後、復旧工事もございましたが、増設の方も入れまして結局三十万近くやりました。昨年度におきましても十二万を突破いたしておりまして、毎月——この三月におきましては一万四千を工事いたしております。そのような実績がありますので、現在安本で予算に計画していただいております程度の数字ならば、工事能力におきましても、資材におきましても、本年度実行できる確信をもつておるのであります。その程度に今後電話の報張が行われますれば、供給がある程度需要に追いつきまして、そういうような点において、ただいまお話のありましたような從來の弊害が、逓信当局として是正できるのではないかというような確信のもどに努力いたしたいと思つております。

林百郎日本共産党

○林(百)委員 これは資料の希望ですが、第六條の計算について、ごく最近の計算をどのような比率で、どういうように計算するか、その資料を提供してもらいたい、次回までで結構であります。それから資材を提供した者については、この公債を引受けなくてもいいというが、その資材とは何をいうか電話線なら電話線だけでいいのか、あるいはそのほか電話機だのいろいろ提供するのかということ。それから第九條の説明ですが「日本銀行法第三十二條第二項の規定にかかわらず、これを同條第一項の保証に充てることができない。」この日銀法がありませんのでよくわかりませんが、この点の説明を願いたいと思います。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 ただいま御質問になりました工事費の算定資料はこれは次会にごらんに入れたいと存じます。  それから資材の提供でありますが、これは法文によりますと、附則の方に掲げてある條項だろうと思います。これは先ほど御説明いたしましたように、現在ではすでに工事完了いたしておりましてこの法律が出ます際には、これに該当するものはほとんど消化しておることと思つております。しかし今お話の資材の点につきましては、これは電線とか電柱とか、また場合によりましては電話機というようなものを從來提供、していただいておつたのでありますが、今後におきましては、こういう資材提供はなるべく私どもとしてはお願いせずに工事ができる予定でおります。特に非常な遠距離とかいうものにつきましては、また特別に考慮していただかなければならぬと思いますが、とりあえず今回の計画におきましては、資材提供は一應なしでやつていきたいと考えておる次第であります。  それから日本銀行法の点でございますが、日本銀行法の写しをここにもつてきておりますが……。

林百郎日本共産党

○林(百)委員 ちよつと説明してください、どういうことになるか。結局これを担保にして日銀券の発行ができないということですか。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 さようでございます。ですからインフレと申しますか、金融の膨脹にならない。ただ私人間で賣買したり、その他買入れすることは差支えないということでございます。

林百郎日本共産党

○林(百)委員 この九條の「公債又はこれを担保とする貸付金」という意味。この公債はわかるのですが、これを担保とする貸付金は、どこでだれに対する貸付金かということ、それからこの公債を引受けて引いた電話を、また他人に讓渡する場合には、それを讓り受ける人はまたこの公債を引受けなければならないか、そうするとその電話について二重、三重の公債の引受になるが、その点はどうなるか。  それから從来は、先ほども質問がありましたが、たしか電話の加入権というものは私権の対象になつて、自分の権利になつておると思います。その私権をも——電話の加入権に対して権利を取得しておる人が、これを讓渡したり、いろいろする場合に、やはり國家に対して一定の公債を引受ける義務が発生することは、ちよつと通らないと思います。これらの電話、それから新しく引受けた電話の讓渡ということは考えられますが、すでにもう所有権の対象となつておるものの讓渡に対して、この法が施行されたからといつて、公債を引受けさせるという点は筋が通らないと思います。その点を説明願いたいと思います。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 実はこの九條の「これを担保とする貸付金」という点についての御説明は、大藏省当局のものが來て御説明するはずであつたのですが、來ておりませんので、まことに申訳ないのであります。逓信当局といたしまして、これの專門的の御説明はできかねておりますが、これはやはり日本銀行法に基きます政府の方の貸付金とか何とかいう関係のものではないかと考えておる次第であります。この点また次会にでも大藏当局から御説明いたさせたいと思います。  それから次の讓渡に際にすべてこの公債を負担しなければならぬかどうかという点でございますが、これは債権にも関係いたしておりますが、私の方といたしまして、今度電話公債を負担していただく範囲は、從來の加入者がもつておつた電話でも、新しくこの法律施行後に権利を讓り受けられた方には、これは負担していただく。またその方が新しくそれを売買されたり、讓渡されると、また新しく讓り受けられた方も電話公債を買つていただく。新しく電話の加入のグループにはいつてこられた機会に、この公債を負担していただく。その際に電話の設置場所の移轉讓渡が行われることが大体の通念であります関係上、それに從いましてそれだけの工事費を負担していただくという観念でございます。  それから私権という点でありますが、これは権利関係とは別に、そういうふうに現在の電話の建設関係の方から言いまして、その財源を拜借さしていただくという一つのめやすのもとに、新しい申込者であろうが、また從來の権利を讓り受けられた方でも、新しくはいつたときに、それだけの公債を負担していただくという点につきましては、私どもとしてもまことにそういう方々から拜借さしていただくことは心苦しいのでありまして、從つてこの法律によつて、こういう御無理をお願いすると、いう形をとつている次第であります。  それから讓渡に際に新しい方々から一々公債を負担していただく。同時にこの公債はまた——先ほどの日本銀行法のあれは除外されますが、私人問では賣買されますので、その讓り受けた、公債を買われた方が、ではまた新しく電話架設を要求できるかという点は、これはまた別でありまして、これはできないことになつております。その点も附け加えて御説明さしていただきます。

林百郎日本共産党

○林(百)委員 ちよつと法律的になるのですが、そうすると、こういう二つの場合が問題になると思います。加入の申込みの受理はされた、しかしまだ公債は引受けていないという場合、その郵便局で受理された権利が債権の対象として讓渡されることは自由であるかどうか、それに対して何か制限があるかどうかという問題が一つ。  それから電話加入権が附属しない場合のただ電話加入のための公債、この公債だけが担保力をもつて相当の金額で讓渡されたりし得るものかどうかという点ですね。結局公債を買つても、別に電話を引いてもらえるものでないという場合に、それでも公債としての担保力があるのかどうか、銀行なんかでもそれを引受けるのか、あるいは私人間でそれが担保力をもつのか。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 第一点の債権の讓渡を制限するかどうかという点でありますが、これは別に権利の讓渡を制限いたしません。だから権利の讓渡はそこで行われておりますが、実際移轉その他について制限を受けるということでございます。  それから賣り渡しても、電話のついていない電話公債を購入された方が、これを銀行なりまたほかの者に譲り渡したり、担保にするという場合に、その効力があるかどうかという点でございます。これはこの公債につきましては、政府の方で年度計画によりまして償還をいたしておりますので、その買入償還の裏づけがあります限り、相当の担保力なり、また賣買が行われるのじやないかと、私は確信いたしております。

林百郎日本共産党

○林(百)委員 最初の第一点ですが、そうすると、公債を引受けてない前の、電話の加入権を受理された権利、それは自由に讓渡されるのかどうか。それは受理された権利の讓渡は自由にできて、最後の名義になつた人が公債を引受ければ電話が引けるのか。あるいは公債を引受けない前には、受理された権利だけは讓渡はできないのかどうかという点について……。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 私先ほどからの御質問をとり違えておつたかもしれませんけれども、今の御質問は、從來ストツプされておりました加入申込権と思いますが、それは受理されてまだ開通していない分につきましては、現在の電話規則の十條の規定によりまして、これは讓渡ができないことになつております。

林百郎日本共産党

○林(百)委員 そうすると、公債を引受けない、受理だけはされたが今のストツプされているものは、権利の対象として讓豊も何もできないわけですか。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 そうです。

林百郎日本共産党

○林(百)委員 結局公債を引受けなければ、受理された権利というものは意味をなさないということになるわけですか。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 規則でもつて今讓渡が認められておりませんから、その規則が改正にならない限りできないことになつております。

林百郎日本共産党

○林(百)委員 受理されただけで、権利の対象に、ならないというわけですか。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 そうです。

千賀康治民主自由党

○千賀委員 今林委員との質問應答の中に起つた疑問が一つありますから、伺いますが、物が高くなつたから、電話機の箱も高いし、銅線も高い、取付用のテープも釘も高い。それだから三万何がしの公債をということは、一應これはわかるといたしましても、今度その人が電話をよそに讓渡いたしましたときには、電話の箱もある、引込みの銅線もそれをよそに移轉するだけ、わずかに補充する少量の、ハンダとか、テープとか、新しい釘だとかいうもの以外には、大体人件費でその電話の移動は完了するのでありますが、その人に対してもやはり同額の公債の負担を要求されるのか、あるいは実費の少いものは、公債の要求粘も実費通りに減少されていくものか、その点の取扱いはどうなるか。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 その点私どもは十分に檢討し、またその不合理について是正するように檢討いたしたのでありますが、今度の建前といたしましては、ただいまお話の中にありましたように、個々の加入電話の架設に要する実費を賄うということでありませんで、最近六箇月間のこの公債を負担していただいて架設する電話の個数をもつてその総額を割りまして、その平均額を出した数字を負担していただこうということでありまして、御承知のように電話局に近いのもあれば、遠いのもあります。またただいまお話のありましたように、前の加入者がそこに電話をつけておつてどこかへ引越されてしまつた。しかし工事の関係上そのまま前の電話線がそこに残つていた。それで新しくそこに架設を要求された場合にたまたまその線路を利用して架設いたしましても、平均單價の中にはそういう場合も含めまして計算いたしておる関係上、個々の場合には非常にお氣の毒な場合も生じますが、長距離の方で得される場合もあり得ますように、そういうのはおしなべで平均單價といたしまして計算いたしておる次第であります。

林百郎日本共産党

○林(百)委員 この第一條は、電話の加入申込者、讓受者、戰災を受けた電話の復旧を請求する者とありますが、これはそれぞれによつて引受公債の額は違うのですか。

中山次郎遞信事務官(電務局長)

○中山(次)政府委員 これはみな地方も都会も、またこれらの方々も同額にいたしたいと思つております。この点につきましては、個々の場合について算定いたしますと、合理的なようで、なかなかその算定について段階がまたつけにくくなります。それでこれは公債として拜借する金額でありますので、一應二万円なら二万円、三万円なら三万円という額で一律にやらせていただいた方がむしろ簡單直明で、その方が合理的じやないかと思います。

重井鹿治日本社会党

○重井委員長代理 他に質疑はございませんか。——大体終了いたしましたようでありますが、この法案は非常に審査が延び延びになつておりますから、この程度で質疑は終了したらいかがかと存じますが、いかがでしようか、     〔「異議あり」「もう一回やつてもらいたい」その他発言する者あり〕

重井鹿治日本社会党

○重井委員長代理 それでは質疑を次会に讓ることにいたします、     —————————————

重井鹿治日本社会党

○重井委員長代理 次に去る四月十二日本委員会に付託されました、郵便法の一部を改正する法律案を議題にいたします。まず政府の提案理由の説明を求めます。冨吉逓信大臣。

冨吉榮二日本社会党商工政務次官

○冨吉國務大臣 ただいまから、郵便法の一部を改正する法律案の提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  今日外國郵便業務は、連合軍最高司令官の指令に基きまして、別段の指示あるもののほか、從來本邦と諸外國との間に適用されていた郵便関係諸條約をそのまま適用して、実施しておるのでありますが、外國郵便に関する料金及び損害賠償金額は、郵便に関する條約中に、個々の場合につき金フランをもつて具体的にその基準が規定されておりまして、國内法的には法律に個々の料金額等が金フランで規定されているのと同樣の状況になつております。各締約國においては、為替相場を基準として、なるべくこれに近い價値で自國通貨における料金額及び損害賠償金額を決定することになつておるので、各國通貨における料金額は為替相場の変動に伴つて変動する建前になつておるのでございます。  他面、外國郵便料金のうち一部のもの、小包料金、航空料金及び代金引換郵便物の料金等は、関係國に支拂うべき割当額を内容としているものもありまして、郵便物逓送径路の異動などによつて、随時変更を見る性質のものとなつております。これらの点から考えまして、外國郵便に関する料金及び損害賠償額の邦貨における金額は、命令で規定するのを適当と考えるのでありまして、これがためには財政法第三條に対する特別規定として、郵便法のその根拠規定を設ける必要があると考えるのであります。  以上の理由によりまして、この法律案を提出することとした次第でありまして、その要旨は、外國郵便に関する料関及び損害賠償金額の決定につきましては、財政法第三條の規定にかかわらず、その金額を各個に郵便法に規定しないで、郵便法の委任により、條約に規定する料金及び損害賠償金額を超えない範囲において、内閣総理大臣と逓信大臣が命令でこれを定めることといたしたのであります。  簡單でありますが、以上をもちまして、郵便法の一部を改正する法律案の提案理由、及び要旨の御説明を終ります。何とぞ御審議の上、速やかに可決せられんことを切望いたす次第であります。

重井鹿治日本社会党

○重井委員長代理 本法案に対する質疑は次会に讓ることにいたします。なお一般質問があると思いますので、特に次会の委員会には冨吉逓信大臣の御出席を願うことに、いたしたいと思います。

重井鹿治日本社会党

○重井委員長代理 なお前会長谷川委員より緊急質問のありました平島事件につきまして、鈴木次官よりその後の報告の申出がありますから、これを許します。鈴木次官

鈴木恭一逓信次官

○鈴木説明員 この前の委員会の際に長谷川委員よりお話のございました平島倉庫の問題について御報告いたします。これは御承知のように四月六日附読賣新聞紙上に掲載せられた平島倉庫に関する疑惑の記事について、その後当局において取調べの結果、次の事業が明らかになつたので、ここに御報告いたします。   問題の平徳倉庫は山梨縣北亘摩郡秋田村にありまして、所有者は平島峻三氏でありまして、昭和二十年六月以降引続いて借用中のものであります。現在この倉庫に保管せられているものは、冬服二十一組、夏服十七組、夏服ズボン三千百六十五着、雨具二十八着、ただし頭巾は十九箇、石鹸三百六十箇でありまして、その経緯を申し上げると次の通りであります。   昭和二十年四月ごろ中央区木挽町にあつた通信院の被服工場が惻災の危險にさらされていたので、同工場物品会計官吏に属する夏服ズボン三千三百二十着を急遽通信院、現在の逓信本省内の安全庫に搬入したのであります。ところがその場所も危險になつたので、同年六月に本省吏員の手で右物品を忘袋八十三箇、一箇あて四十着はいつております。それを締め切りまして、そのほかにそのとき消耗品として拂出済の石鹸三百六十箇を郵袋二箇に納めたもの、合わせて合計八十五箇の郵袋を東京中央郵便管引受の書留郵で平島倉庫へ疎開したのであります。この疎開に際して運送事故のために、郵袋三箇が亡失いたし、また驛から倉庫までの郵袋の運搬に地方の方をお願いいたしましたため、これに対する報酬としまして夏服ズボン三十五着を使用いたしておりますので、その残りものが石鹸とともに現在そのまま保片されておるのであります。なおこの平島倉庫に保管中のそのほかのもの、冬服が二十一組、夏服十七組、雨具二十八着は、いずれも昭和二十年九月に逓信院物品会計官吏に属する物品を府中倉庫から平島倉庫に疎開いたしまして、これは相当量がありましたが、この後逐次に引取りが完了したものの残りでありますが、これは別途逓信省経営の八ケ岳農場用として拂下げを予定せられておるのであります。   そこでなぜこういう物引が現在までこの倉庫に保管せられていたかについて、御説明申し上げますと、次の通りであります。まず夏ズボン三千百六十五着、すなわちこれは木挽町被服工場の物品会計官吏に属するものでありましたが、同工場は二十年五月の大空襲のため建物設備全部を烏有に帰しまして、この工場の物品会計官吏に属する一切の帳簿証拠書類を燒いてしまつたのでございます。その後この工場は新たに長野縣丸子町に疎開いたしまして、工場の再建をいたすことになつて、現在いたしておるのでありますが、この減失いたしました書類の整備は今手配いたしておりますけれども、まだそれが完了しておらなかつた結果であります。それから石鹸三百六十箇につきましては、すでに消耗品として拂い出されたものを、便宜疎開するので一緒に疎開いたしました関係から、帳簿上に記録せられていないのでありまして、疎開関係者の異動等によつて引継ぎが断たれて、忘れられていたというのが実情であります。以上のごとき事情によりまして、現在平島倉庫に物品が保管せられておるのでありまして、これらは必ずしも事務手続上完全であつたとは申しかねるのでありますが、すべて戰時中の混乱の状況の中においてなされましたのでありますし、またその根拠となる帳簿類さえ燒失している実情を十分に考慮していただきたいのであります。從つて故意に帳簿を抹消して横領をたくらむなどという非違の意図は、まつたく認められないことを御了承願いたいのであります。   なおそのときの新聞上で指摘せられました甲府市太田町所在の飯島倉庫及び山梨縣八幡村所在の日下部倉庫については、本件に類するがごとき事実はまつたく認められないことを附加して申し上げておきます。

長谷川政友民主党

○長谷川(政)委員 鈴木次官の御説明で大体今までの経過はわかりましすが、本件の経済安定本部の査察官が行つて発見したという発見の動機は、新聞には平島某なる者の夫人が、この現業員の配給物資を賣りに歩いたことによつて発見したということを書いてあつたのですが、そういうことに対する事実があるかどうかの御調査はおやりになつたのでありますか。

林一郎逓信事務官

○林(一)政府委員 お答えいたしますその件につきましてその後経済安定本部の方々、それから逓信省といたしましては資材壁、監察部、この三者が一緒になつて現地調査をいたしましてただいま御報告いたしましたような結論になつたのでございますが、御夫人が被服を賣りに歩いたということが事実であるかどうかということも調べましたところ、これは事実でない。ある想像がはいつておつたというように私ども聞いております。ずいぶんこの問題につきましては各項にわたりまして取調べまして、ただいまのような御報告になつたのでありまして、これは安定本部も全部了承しておるのでございます。現地におけるうわさとか、想像ということがその後の取調べによつて明らかになつたと思うのであります。

長谷川政友民主党

○長谷川(政)委員 それではこの事件は新聞の報道と事実は相違しておつていきさつは今次官が御説明された通りで、これはもう結末がついたのですか。それとも事件全体としてまだ進行中なのですか。

鈴木恭一逓信次官

○鈴木説明員 私どもといたしましてはありのままを申し上げておるのでありまして、事件がどういうふうになつておるかも、実は私どもの関係のないことのように考えております。從つて事件が解決した、しないというふうな事柄について、私から申し上げることはできないのであります。

長谷川政友民主党

○長谷川(政)委員 あの問題が新聞に出ましてから、地方の逓信局関係の方方から手紙でこういう記事があつたが委員会ではどういうことになつておるかという間合せが何回もあつた。それに対して今御説明をお聽きしたから、この御説明を書いて。本人にこういうことになつておるということを通知しますけれども、うやむやになつたような結論では、どうもぐあいが惡いと思うので、お尋ねいたすのであります。

鈴木恭一逓信次官

○鈴木説明員 私どもはむろんうやむやにするというような考えは毛頭ありません。もし非違がありましたならばこれは私どもとしても徹底的に調査をいたさなければならないのでございます。そこで計算いたしました数で多少食違いがあります。これは行嚢が三箇なくなりましたのと、三十五着分ぐらいを疎開に手傳つてもらつた村の人に渡したというふうなことがわかりますそれから帳簿が燒けまして、その手続が急いでとれなかつたということが、事情やむを得ないとは申せ、措置に欠くるところがあつたのであります。こういうようなことは私ども率直に認めなければならぬと思つております。

長谷川政友民主党

○長谷川(政)委員 帳簿が全部燒けたということになれば、帳簿に記入してあつた何着分ということはわからないわけです。たとえば数字を合わしてみたところが、三十五着分、石鹸が何箇という御説明がありました。そうすると、それはその当時の主任の方々の聞き覺えによつてその数字を合わしたのか、帳簿がなければその根拠がないじやないですか。

鈴木恭一逓信次官

○鈴木説明員 それは一つの物品会計官吏の帳簿が燒けましても。関係の元帳その他から出ますし、あるいは補助簿等も、その場になくとも、別な方にあるというふうなものを、実はこの問題が出たものですから、徹底的に調査いたしました結果、そういうものが出てまいつたのでありまして、普通の調査では、そういう補助簿の数を、相当大部のものから引出してくることは、特にそういう操作をしない限りなかなか困難であります。

重井鹿治日本社会党

○重井委員長代理 本日はこの程度にし、次会は公報によつてお知らせしたいと思います。  本日はこれにて散会いたします。     午後二時十七分散会

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