水産委員会 第16号
- 発言数
- 17 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1948/05/28
会議録
○馬越委員長 それではただいまより開會いたします。 お諮りいたします。社會黨に所属しておられました鈴木善幸君が社會黨より理事に選任せられておつたのでありますが、今回辭任せられましたのでこれが補缺選任と、民主黨より馬越晃が理事でありましたものを辭任いたしましたので、これが補缺選任と、なお小會派より一名の補缺選任とがあるのであります。なおこの際委員長よりお諮りいたしまして御了解を得たいと思うのでありますが、民自黨は委員の數が十名になつておりますので、民自黨からいま一名理事を選出いたしたいと思いまして、都合全體で一名の増員をいたしたいと思うのであります。この一名の増員につきましては御異議はございませんでしようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○馬越委員長 それでは異議ないものと認めます。ついてはこれが補缺選任につきましては、委員長の指名に一任願つてよろしうございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○馬越委員長 それでは委員長より指名いたします。民自黨の一名増員につきましては石原圓吉君を指名いたします。社會黨の補缺選任は藤原繁太郎君にお願いいたします。民主黨の補缺選任は宇都宮則綱君にお願いいたしたいと存じます。なお小會派からの理事は鈴木善幸君にお願いいたします。 委員長はちよつと發言いたしたいので、理事に代理を願います。 〔委員長退席庄司委員長代理著席〕
○馬越委員 前囘の委員會におきまして緊急質問が坂本實君から發せられたのでありますが、あの頻々と起ります漁船の不法拿捕につきまして、いま少しく當局の御見解を承り、なお今後に對する御所見等も明らかにしていただきたいと思うのであります。既にこれらの事件は十三件の多きに及んでおると聞いておるのでありますが、これらの事件の中には、あるいは禁止區域を操業しておつたために拿捕せられたものもあるでありましようが、しかし許されたる區域を航行中拿捕せられたものもあり、なお許された區域内において操業しておつたものもあるということであります。殊に事案の明瞭なものは、先般坂本君が言われました通り、第二十一明玄丸の不法拿捕事件なのでありますが、これはその僚船であります第二十二明玄丸船長の船主に對する報告を見ましても、明らかに許されたる海上を航行中の出來事であつたのであります。場所は湾州島の南方約三十五キロの沖合の事件であるのでありますから、許されたる航行區域内を航走しておつたことは明瞭なのであります。しかもこれを拿捕いたしましたものは朝鮮の監視船であるということなのでありますが、私がここで最も疑問に考えますことは、朝鮮の現在の國情として、こうしたわが國に國籍を有する漁船を拿捕する権利があるのであるかどうか。この點につきまして政府の御見解を一應承りたいと思うのであります。
○山田政府委員 今日までこの種拿捕に對しての法律的な處置がどういうふうにとられるかということにつきましては、GHQの方面とも非公式に連絡して、大體一應の見解に到達しております點は、制限區域内において不法に拿捕するということは違法である。また一方相手の領海内においてこちらが漁業に從事しておるというような場合、先方によつて拿捕せられたようなときは、先方の國内法によつて處斷を受けなけれけばならぬ。制限區域と領海の間に出ておつたような場合、これはいわゆる指令違反というものを構成してまいるわけでありまして、この場合は、それを發見したものが必要に應じては緊急處置をとつてGHQの方にこれを報告して、結局司令部側といたしましては、日本側の指令違反を處斷していく措置が規定されている勅令三百十一號によつて日本側がこれを裁判していくという形をとるように了解しておるのであります。
○庄司委員長代理 速記を止めて。 〔速記中止〕
○馬越委員 私の質問も、その内容にもし不穏當というほどでもありませんが、國際的にめんどうなところがありましたら、適當に御削除願いたいと思います。私が一昨日お尋ねいたしましたときの水産局長の御答辯は、まだこの問題をいかに取扱うか自分のところで考えておるというような御答辯があつたのであります。しかし私は一水産局長の手もとでこうした大きな事件を考えておるというようなことではいけないと思うのであります。これはよろしく外務當局と御懇談になられて、そして速やかにかくのごとき事案の有利な解決に向つて御努力をせられるのが當然であると思う。水産局自體としては、そうした指令違反などの生じないように業者に警告を與え、また指導をするということは、水産局當面のお仕事であろうと思うのでありますが、一旦こうした事業勃發後における處置につきましては、何と申しましても外務當局の御援助を仰ぐということが一番必要である。かように考えておるのであります。そこで現在農林當局とせられましては、今後この問題をいかにお扱いになるお考えでおられるのか。一應お伺いしたいと思います。
○藤田政府委員 われわれといたしましては、この事案の性質上急速圓満に實際問題として解決することの方が望ましい。これを正式な交渉にいたしますよりも、その方がかえつて早くいくのではあるまいかということで、實は言わば非公式に話を解決せんとする態度で進んでおつたのであります。お話のように、今後もこの種の事件も起ることでありますし。やはりこの際はつきりとした態度をとつていくことが適當であろうと考えておりますので、われわれといたしましては、今後はひとつ外務判、終連、關係方面と緊密に連絡をいたしまして、その方のお力添えなり、お知惠も拜借いたしまして、いかにせばこれが急速圓満に妥結し得るかというふうな方途を考えていただくようにやつてまいりたい、かように考えております次第であります。ちよつと速記を止めて。
○庄司委員長代理 速記を止めて 〔速記中止〕
○庄司委員長代理 速記を始めてください。
○馬越委員 第三國におきましては現場に監視船を出しまして、もとより指令違反であればただちに拿捕しますし、指令違反でなく、制限區域以内をやつておるという場合でも、違反區域をやつておるとして拿捕せられてもそのままになつてしまう。先方はそうした監視船を出している。こちらはこれに對して對抗手段が全然講ぜられていない。漁業者自體がそれに當るわけですから、いつの場合でも、拿捕せられてもそのままになつてしまうということになると思うのであります。今後日本政府としましても、操業區域が畫然と許されているわけですから、その區域内で操業する船舶の保護に對して、なんらかの手段が當然講ぜられなければならぬと思うのでありますが、これらについての御意見を承りたいと思います。
○藤田政府委員 お話の通りでありまして、この線というものがございます以上は、その線を確實に遵守しなければならないわけであります。從つてこういうような事項が發生をいたしますことを防止するために、私どもといたしましては、農林省の取締船の初鷹丸というのがありますが、これが以西方面の漁業の保護取締に當つておるわけであります。初鷹丸を出動させて制限區域外に航行させまして、もしも制限區域外において、日本の漁船が萬一誤つて操業しておるというようなことがごでいますれば、これは速やかに制限區域内へ返るように指導をしなければならぬというふうに考えております。初鷹丸を制限區域外へ航行させることについては司令部の許可が要るわけであります。現在この許可を申請中でございまして、近くこの許可は下りる見込になつております。從つて私どもとしては、許可あり次第初鷹丸を制限區域外へ航行させまして、この種の違反事件が發生することを未然に防ぐようにやつてまいりたい。しかしながら一隻の船では廣い海面のことでありますから、とうてい安全とはいきがたいのであります。やはりその趣旨を業者方面に徹底せしめることが必要だろうと思います。それについては、これまでもあらゆる機會を通じて周知徹底に努力しておりますが、なお一層今後ともこの方面に努めたいと思つております。
○馬越委員 最後にお尋ねいたしたいのでありますが、もし二十一明弦丸の事案が、明弦丸になんらの指令違反もなく、正規の航路を航行中に起きた事案であることがはつきりしまして、先方と交渉をいたしました結果が、ついにうやむやのうちにすんでしまつたというようなことになつたといたしました場合、この起きた損害はどこまでも業者自體が負うべきものであるか。またこれに對しては國家がなんらか保護をなし、または賠償その他の方法をとることができる途が開かれておるのであろうかどうか。またこういう問題につきましては、相当先例もあることと思うのでありますが、私どもはこうした先例もつまびらかにいたしておりませんので、この機會に政府の御見解を承つておきたいと思います。
○山田政府委員 占領治下において、ある種の不法行為に對する損害賠償という一連の問題であろうと思うのでありますが、今日までのところ、この種の類似のものにつきましては、結局講和會議の際にこれがどういうふうになるかということによつてきめられるほかはないということに相なるものと考えております。
○馬越委員 今後もこうした事案は相當頻々と起ることを豫想せねばならぬと思うのですが、この損害は莫大なものに上ると思うのであります。政府もこうした問題について今後いかに處理すべきであるか、この損害をことごとく業者の負擔たらしめることは、事あまりに大き過ぎると思うのであります。この點につきましては十分御研究をしておいていただきたいと思います。 〔塗司委員長代理退席、委員長著席〕
○馬越委員長 この問題につきまして、別に御發議はございませんか。——お諮りいたします。この際近いうちに發布を見ます鮮魚介の配給統制規則の内容等につきまして、水産局長より御説明を願いたいと思うのでありますが、本會はこれをもつて一應閉會をいたしまして、懇談會の形式をもちまして聽取することにいたしたいと思います。御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○馬越委員長 それではさよういたします。 本日はこれをもつて散會いたします。 午前十一時十八分散會