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2回国会衆議院1948/01/28

水産委員会 第1号

発言数
39
登壇者
11
会派数
5
開催日
1948/01/28

会議録

青木清左ヱ門民主党

○青木委員長 これより会議を開きます。  本日ここに各位の会同を煩わし、第二回國会における水産委員会の第一回会議を開き、開会の御挨拶を申し述ぶる機会を得ましたことを光栄に存じます。わが國水産の問題は、漁場、漁船、資材、金融、統制並びに魚價、漁業権、水産團体、官廳機構等々、いずれも緊急処理すべき重要案件ならざるはないのであります。第二回國会もまた第一回國会に引続きこれらの諸点につき、國民の主食の一環としての使命、國際貿易の面における地位とを拡充するための論談を展開し、成案を得ることを期待するものであります。新憲法実施以來民主的政治機構は確立せられたとは申せ、水産に関する限り未だ民意が暢達されているものとは考えられぬことを遺憾に存じます。今や國民の意思は本委員会の委員各位によつて強調せられ、議会に明らかに反映しておるのであります。政府はよろしくこの立法府の民主的結論を速やかに実行に移し、四面環海の日本の將來を水産によつて確立すべきであります。以上簡單ながら開会にあたつてわれわれの決意を表明する次第であります。  本日は生鮮食料品の配給確保に関する緊急具体措置に関する件を議題に供し、各位の質疑並びに政府の答弁を求めたいと考えまして、片山内閣総理大臣及び和田安本長官、波多野農林大臣の出席を特に求めたのでありますが、未だに御出席がございません。はなはだ遺憾に存じます。

鈴木善幸全農派有志議員クラブ

○鈴木(善)委員 生鮮食料品の配給統制に関しましては、旧臘特に統制強化以來、各方面から政府の措置に関しまして、いろいろな要望及び統制の改善方について強い要望があるのでありますが、統制再強化以來の成果につきまして、政府当局から具体的に御報告を願いたいと思います。

井上良次日本社会党農林政務次官

○井上政府委員 昨年末皆さん方の御協力を得まして、生鮮食料品の統制強化に関する緊急処置を講ずるのやむなきに至りまして、実行いたしてまいつたのでありますが、大体におきましていろいろの隘路があり、困難が横たわつておりましたけれども、順次生産関係の方々や輸送関係の方々、また荷受團体、集荷團体等の協力を得まして、順次軌道にのりつつあるのであります。なお詳細の点につきましては、後ほど水産局長なり、また資料を提示いたしまして、皆さんの御審議の便に供したいと存じます。

鈴木善幸全農派有志議員クラブ

○鈴木(善)委員 今回の統制強化の処置につきまして、去る第一國会において水産局長から、るる御説明があつたのでありますが、その際政府から約束されましたところの海上輸送の運賃の國家補給金の処置に関しまして、実際上行われております点は、局長が言明されたところと大きな差があるのであります。部長の御説明では、全水産物につきまして現下の陸上輸送力の低下に鑑みて海上輸送に依存する面が非常に大きい。ついては輸送の確保と集出荷、配給の円滑化を期するために、鉄道運賃と海上輸送運賃との差額は、國家においてこれを全面的に補給するものであるということを約束されておるのでありますが、実際上おやりになつている結果を檢討いたしますと、鮮魚につきましても、その差額の五割ないし多いところで七、八割に過ぎない。加工水産物につきましては、その運賃の補給が行われずに、期間を限つて暫定價格によつて價格面でこれをみている。しかもこの暫定價格は陸上輸送によるものも、海上輸送によるものも同じ價格でもつて扱われておりますからして、結果から見ますれば特に海上輸送によるところの運賃差額について特別の措置を講じているとは、結果的に見られないのであります。このような事情からいたしまして、三陸沿岸等におきましても、特に岩手縣の沿岸におきましては、昨年秋の水害に伴う鉄道輸送の杜絶等によりまして、もつぱら海上輸送によらなければならないにもかかわらず、政府が約束されたところを完全に履行していないために、輸送上大きな支障を來しておるのであります。これに対して政府は今後いかなる具体的の措置を講ぜらるるか、この点について御答弁を願いたいと思います。

井上良次日本社会党農林政務次官

○井上政府委員 まことに御もつともの御質問でございまして、最初政府は大消費地への供給を確保する必要上、特に海上輸送についての輸送能力の最大活用の見地から、陸上運賃と海上運賃の差額が相当大きいので、これを業者に負担をさせましたのでは、容易に現在の魚價をもつていたしましては、採算がとれないという事情に鑑みまして、今御質問のございましたように、その差額金の一部を政府が負担する、こういう処置を講じたのであります。大体その見積りで予算を組んで、それだけのものを一應確保いたしたのであります。ところが実際やつてみますと、意外にその方面の輸送が非常に大きく。かつそれに必要なる差額金と言いますか、政府補償金というものが相当大きな数字に上つてまいりましたので、やむにやまれず引当てられた予算内で賄われなければならぬというようなことになりまして、今御指摘のようなたかだか七割までくらいしか補償ができておりません。しかしこれは政府の公約もございますし、また実際海上輸送による必要を政府は痛感いたしておりますので、この不足額を至急に要求いたしまして、最初約束した通り全額を補償してまいりたい、こういうつもりでおります。なお加工水産物につきましては全然補償してないということは御意見の通りであります。これは御存じの通り例外價格を一應認めまして、それによつて大体採算がとれるのではないか、こういう見地から加工水産物に対する海上輸送の補償は一應見合わしたのでございますがそこでこの例外價格制度を相当の期間認めてまいりますならば、大体それで業者は採算がとれはしないかという見当を立てております。どうしても採算がとれぬということでぎざいますならば、これらの輸送運賃についても、一應檢討を加えまして、御意見のような処置を講じなければならぬと考えております。

鈴木善幸全農派有志議員クラブ

○鈴木(善)委員 ただいまの御答弁によりまして、將來に対して公約を果すために、万全の御措置を講ぜられるということはこれを了とするものでありますが、今日まで約束された補給金の金額に満たない差額を、このまま切り捨ててしまう御所存であるかどうかということもお伺いしたいと思います。  さらにもう一点は資材の問題であります。政府は限られた資材である一定の計画数量を完全に把握せらるる計画を立てられまして、超重点的に大漁港を指定され、農林省から係官まで派遣し、これを監督指導しておられるのでありますが、この政府の監督指導よりも、現実に漁を把握する途は、資材の完全なる裏づけ以外にないのであります。これらの主要漁港におきましても、今日公約されたところの資材の裏づけが十分になされていないために、その漁業生産は非常な危殆に瀕しておるのであります。政府はこの限られた素材であるから、やむを得ず超重点的にやる。その代りに完全に裏づけをして水産物の把握に遺憾なきを期するというお話でありましたが、この点がまず完全に行われていないということをわれわれは非常に遺憾に思うのであります。と同時にそういうぐあいに超重点的に資材の配分をいたします関係から、從いまして小さな漁港、漁村方面では、結局資材の配当が少くならざるを得なのでありまして、これら犧牲漁港、犧牲漁村、犧牲漁民に対して政府は何らの御措置をも講じていない。しかも取締りは全國一律に官僚統制を極度に強化しておるような現況であります。資材の面においては非常に犧牲を強いられ、しかも取締りは他の資材の割当を多く受けるところの漁港と同一に取締りを受けるということでは、中小漁民の漁業生産はほとんど継続できないというような事情におかれておるのであります。これに対していかなる御措置を講ぜられるお考えであるか、その点を伺いたいと思います。

井上良次日本社会党農林政務次官

○井上政府委員 お説のように、今回の緊急措置に伴いまして、その裏づけになる資材の重点的な確保、それに対して政府は言明通りのことが実行されてないではないかという御意見であります。政府といたしましても單に行政的に取締りを強化して、集荷の面の強化を要請するだけでは生産は高まつてまいりませんので、あくまでマル公でもつて供出を懇請をいたす限り、マル公で十分採算がとり得るような資材の裏づけということが必要でございますから、この点に対しては、單に農林省所管の一水産局がこれをやるということでは、とうていその目的を達することができませんので、新しく経済安定本部の中に水産業の関係する重要資材の総合的な対策本部をつくりまして、ここで具体的に政府として必要なる資材の割当を実行に移していくという方針をとることに進めております。すでに各省から必要なる專門委員が出まして、いろいろの対策を実行中でございますが、今日まで資材が完全に確保され、裏づけがなかつた理由は、一つは現物化が非常に遅れておる関係がございますので、この現物化を速やかに促進をいたしまして、御説のような方向に進めなければならぬということで、全力をあげておるわけであります。また関係方面におきましても、特に地方軍政部におきましても、漁業統制を強化する必要上、それに必要なる資材の配給ということについて、重大な関心を寄せておりまして、これについては政府は全責任をもつて、資材の配給に全力を傾倒しなければならぬというつもりで、今具体化について対策進めております。  なお資材が重点的に配給される結果、地方の漁民なり、また零細なる漁港等の関係者が、取締りだけ強化されて、資材が十分にまわらぬために非常に困つておる。これに対する対策をどうするかというお話でございますが、いかなる零細な漁港でありましようとも、あるいはまた漁民でありましようとも、その生産されました漁獲物がマル公で供出されるという一定のルート組織を確立していただきますならば、それに伴つて当然政府としては裏づけの対策を講じなければなりません。ただ非常に零細な漁民が到るところに散在をいたしておつて、それがために十分に手当のできぬようなものに対しましては、近く漁業協同組合法を提出いたしまして、皆さんの御審議を願うことになりますが、いわゆる漁業協同組合という一つの組合を通じて、協同組合に必要なる資材を確保させていく、こういうやり方によりまして、零細な漁民の生産力を高めることに努めてまいりたい、こういうつもりであります。

石原圓吉日本自由党

○石原(圓)委員 鈴木君より資材の問題が出たのでありますが、政府は終戰後漁業権、船舶の建造等、多数の許可認可を與えたのであります。この多数の許可認可を與えたということは、急速に水産物を増産したい。そうして日本國民の窮迫を救いたいという建前から、そうしたということに見えるのでありまするが、今日になつてみますと、資材が少い。政府が終始一貫して、計画的に許可認可を與えたのならば、その與えるときに、すでに油はどうするか、網はどうするか、氷はどうするか、えさはどうするか、米はどうするか、こういうようなことの計画が確立されて、そうしてそれに伴うように漁船の建造やまた漁業権の免許を與えるべきはずであつたと思うのでありすす。漫然と、申請してくれば、認可を與えるとか、許可を與えるという結果が、戰前よりは厖大な漁船の数になり、かたがた今日ではとも倒れの状態になつている。こう言わなければならぬのであります。すでに許可認可を與えるときに、漁船のトン数はどれだけになる。馬力はどれだけになる。一年の稼働日数から割当てて、資材がどれだけ要るということは水産局においてわかつておらなければならない。またこしらえなければならぬものであると思います。それでありますから私はこの二十三年度の予算において、許可を與えた船舶、また認可を與えた漁業権が、自信をもつて與えたものとみなさなければならぬのである。そうした場合には、それを運用するところの資材は、自然に政府において準備をしなければならぬ問題であると思うのであります。そこがいわゆる責任政府であると私は思うのであります。それがどうなつておるか。このことが私どもは聽きたいのでありまして、むろん資材を多くつくるには、石炭も多く要りましよう。原料も要りましよう。また工場の設備も要りましよう。その他種々のものが必要であるが、それらのものが一体政府では計画的にできておるのかどうか。おそらく私はどうも明細な御説明ができるようにできておらぬのじやないかということを心配するのであります。それができなかつたならば、今年中にはもう、かつお、まぐろの漁船だけでも十数万トンになるでしようが、その大半は港につないで、沖に出られないという結果になりはせぬかと思うのであります。また機船低引きでもそれ以上の資材の窮迫に、悲惨な結果にならなければならぬと思うのでありますが、この認可許可を與えた漁船、それに対する資材の容易なものについては、的確な御計画のあるところをひとつ承りたいと思うのであります。今日までのところは、終戰当時の隱退藏物資がやみで流れて、漁業用の資材に相当なつたとわれわれ思うのでありますが、もうそれも底をついて來た。もう多くは隱退藏物資としては残つていない。どうしても新しく生産せられなければならぬことが、ここに差迫つておると思うのであります。この点に対する御計画のあるところを承りたいと思うのであります。

井上良次日本社会党農林政務次官

○井上政府委員 ただいま石原委員からまことにごもつともな御質問でございましたが、少くとも漁船建造の許可をいたします場合には、当然それに伴うところのいろいろな資材を統合的に勘案をいたしまして、建造を許可していかなければ、せつかく船ができても裝備ができなかつたり、あるいはまた実際出漁するに必要な資材が確保できません場合には、資材が持ちくされになつてしまいますから、そういう点に対する総合的な計画というものが立てられていなければならぬことはもちろんであります。それらの具体的なことについての説明をしてくれという御意見でありますので、これにつきましてけ後ほど事務当局から必要な資料を出させまして、十分に御説明をさせたいと考えます。

石原圓吉日本自由党

○石原(圓)委員 次に價格の問題でお尋ねをいたしたいと思うのであります。昨年暮の十五日ごろでありましたか、にわかに嚴重に集出句を取締る。そのために進駐軍が日本の官憲とともに、生産水揚地に出張して取締るということが叫ばれて、すでに横浜のごときはそれが実現したというようなことも聞いたのであります。そういうぐあいに、そのことは漁業者に非常な恐怖心を與えまして、ただもうそのことだけで沖へ出なかつた、出漁へしなかつたという船を相当あつたと思うのであります。これはやみで漁業用の資材の仕込みをさせて、そうして沖へ出た時分に嚴重に取締るということを発表したことは、政府が漁業者をだまし討ちをした、抜き討ちをくらわせた、漁民はそういう感じを抱いておるのであります。また暮の十五日ごろにさようなことをした。同時にその次に價格をまぐろその他少数のものを五割の値上げをした。しかもその五割の値上げは六大都市に限られた。そうしてその他の沿岸漁業のものは少しも値上げをしない、こういうことであつたのでありまして、これに対しては政府が大都市、政治都市の東京を中心としての、政治的な一つのこれは御氣嫌とり政策だ。要するに現政府が年末年始にあたつて、魚が政治中心の大都市を集まらなかつたならば、そこで非常な非難攻撃を受ける。そういうようなことからまず價格も、六大都市だけ下げた。そうして一般の沿岸漁村全部の魚は、値上げもしなければ、放つたらかしてあつた。これは全國の沿岸漁村へ対しても、政府の理当のないところの第一の証拠である。こういう意味に言われておるのであります。それでわれわれは相当各方面からつつこんで、五割の値上げは全國的になつたのでありますが、默つておれば大都会だけが五割の願上げであつたままで、済んだのでなかろうかと思うのであります。そういうような最も目先の、ほんのその場限りの政策をやられることは、非常に困るのでありまして、殊にその一旦五割値上げしたものを、二月九日限りだというような公示が出たのでありますが、それは一体どうなるのであるか。またわれわれが國民にそういう感じを與えておるということは、今後の漁業者の意氣沮喪を來して、この上取締りを嚴重にされて、そうしてその上價格は上げない、資材はどこからも來ない。こういうことになれば、漁民全部はもう休業するよりしかたがない。そういう意味で今度漁業者が休むとすれば、これは政府のやり方が惡いから休まなければならぬことになつたのでありますが、それでもいよいよ休むならば漁村がゼネストを起したという、こういう意味にまた政府は述な取扱いをするのではなかろうかということを恐れておるのであります。さいわい政務次官も御出席でありまするから、これらの点につきまして、はつきりとした御説明を與えていただきたいと思います。

井上良次日本社会党農林政務次官

○井上政府委員 今回の生鮮食料品統制強化に関言をいたしまして、價格問題を中心に一應御意見を伺つたのでありますが、現実の問題といたしましては、一應石原委員のようなお考えもでき得ると思います。しかし政府が今回あの生鮮食料品を緊急処置を講じなければならなかつたというのは、御存知の通り、今委員長からのお話もありました通り、生鮮食料品というものが、主要食糧の一還をなす点で、わが國民生活の重要なキイ・ポイントになつておるのであります。主食が御承知の通り、年間千二百万石絶対不足をいたしておつて、これが連合國側の援助にまたなければ、日本國民が餓死をしなければならぬという非常事態に立つておる。この輸入食糧を連合國側の援助を全うしますためには、少くとも國内で賄われるところの主要食糧及び生鮮食料品は、連合國側がこれを見まして、絶対に横流しや、やみをやつておるんじやないということが明らかになりませんというと、食糧の輸入というものが確保できないという状況にあります。ましてや水産物には御承知の通り、燃料でありますとかあるいは漁網等であるというものが、連合國側の援助をまたなければ確保できない現状にありますときに、それらのものがマル公でもつて、連合國側の好意ある援助によつて、その生産資材が賄われておるにかかわらず、それによつてとつた漁獲物はやみで流すということでは、連合軍側としては默つて見ておるわけにはまいらぬ、こういうようなせつぱ詰つた情勢に立ちまして、やむをやまれず昨年十二月にある処置をとつたのであります。ところがこの処置をとるのを抜打ち的にやつたのでも何でもなしに、少くとも一箇月以上以前に各それぞれ陸揚げ、水揚げ地帶によくその政府の趣旨を徹底し、集出荷各機関に対しても強くその協力を求める処置を講じまして、こういう理由でこうしなければならぬからということを、いろいろ業者との懇談会を至るところに開きまして、その趣旨の徹底に努めて、十二月十五日から実施するということを予告をいたしておつたわけであります。ただ、今お話のように、大体はマル公取引きということにしなければならぬのでありますか、実状を伺つてみますというと、すでに相当予納金と言いますか、予約金と言いますが、正月用の魚を仕込むためにいろいろな手がそれぞれ打たれておる実状を聽きまして、これをこのまま強権でもつて、そういうことは認めないということになりますと、いろいろの関係者に與える影響がきわめて大きいということを考えまして、関係廳であります物價廳にもいろいろ話をいたし、また関係当局の方にも懇請をいたしまして、臨時的処置として、この年末のそういう予約し得る、また正月用のものとして、どうしてもこれだけの品物が確保されなければならぬという臨時的のものに対しては例外價格を認める、こういう処置をとつたのでありまして、これが主として東京とか大阪とかいうような、大消費地にそういう問題がございましたから、一應大消費地の要請に基きまして、そういう処置を講じたのでありますが、その後いろいろまた影響するところがありましたから、今石原君のお話の通り、一應五割例外價格を認めるという処置をとることになつた次第であります。さよう御了承をいただきたいと思います。なおこれは大体二月九日前後に一應その処置は打ち切りたい、いつまでもそういうわけにはまいりませんので、大体平常に早く復したいという政府の氣持でございます。実際これを行うについては、いろいろ実際をよく調査をいたしましてやりませんと、いろいろそこにまた問題が起つてまいりますから、実情をよく調査した上で適当なる処置を講ずるようにしていきたいつもりでおります。  なおあまりに取締りが強化されるために、生産意欲をかえつた減退さして漁師みずからもまた消費者みずからもこのために頃常に困るではないか、「その通り」と呼ぶ者あり)というような御意見は、政府といたしては十分に注意いたしまして、いかにするならば漁民の方々が政府の意図のあるところ、また敗戰日本の立つておるこの苦しい事情を納得してもらつて、ともに相携えて、主要食糧の一應ためこの生鮮食料の増産に協力をしていただくということについての、いろいろな対策を講じなければなりませんので、このためには政府がいろいろなことを考えるだけではなく、皆さん方のお力を借りまして、また裏づけの資材その他金融、輸入等全般にわたつて総合的な計画を立てていきたい、こういうつもりでおる次第であります。

青木清左ヱ門民主党

○青木委員長 ただいま農林大臣が出席されました。大臣に対する御質疑を先にいたします。

石原圓吉日本自由党

○石原(圓)委員 まだ続ぎがあります。

青木清左ヱ門民主党

○青木委員長 石原圓吉君。

石原圓吉日本自由党

○石原(圓)委員 二月九日に改訂臨時價格をおとりやめになるような意味のお話でありまするが、これはもつてのほかであると私は思うのであります。二月九日というと、ちようど田舎の旧正月に入るころであります。田舎の正月には漁は出なくてもよあのかということにとれるのであります。田舎というものは、この旧の正月を年中待つていて、その一月、半月を樂しむのでありますが、その時にはもう魚の値を下げて、田舎では集まらなくてもよいという政府の御方針でありまするか。それならば一層いわゆる六大都市集中主義ということが裏づけられるようになると私は思うのであります。この点は早急に御相談になつて、そうして二月九日には撤廃しないということを早く公表してもらいたいという強い希望を申し上げておきます。  なお價格の問題で生産者の取締りは徹底的に嚴重であります。消費面はどうか。集荷機関より荷受機関に移り、荷受機関から魚を実際に処置する人々の手に移つてからの取締りはどうか。その点に対してどれだけの取締りの実をあげておるか、私はこの点が不可解なのであります。現実において一番生鮮魚類の統制において利得をしておるのは魚の卸小賣商人であります。この人々がほんとうにその配給割当せられた地区内へその数量を渡しておるか、まだ適正なる價格で配給しておるか、私はおそらく三分の一もしていないと思うのであります。政府が價格を抑えたということは、いたずらに魚商人に利潤の余地を與えたということになつておると私は思います。かような不都合な、不公平な取扱は、速やかに是正せなければならぬものと思うのであります。ついでに農林大臣にお尋ねをいたします。大臣は御就任早々関西の方へ御旅行をなさつて、そのときの新聞に、水産廳を速やかに設置するという記事があつたのであります。あれは事実でありましようか、事実なればどういう御予定でありますか、その点をこの際承つておきたいのであります。

井上良次日本社会党農林政務次官

○井上政府委員 二月九日がちようど旧正月になるのだから、田舍だつて魚が欲しいのだから、このときに取締りと言いますか、例外價格廃止をするということは困るという御意見に対しましては、政府としてもよく関係方面を連絡をいたしまして、至急処置を構じたいと思います。なほ消費面における取締りの徹底の問題についていろいろ御意見がございましたが、お説の通りでありまして、政府としては單に生産面だけを取締つてそれで事終れりとは考えておりません。少くとも陸揚げをされ、水揚げをされたものが、完全に消費者の手に正規なルートを通じてマル公で公給されるということを実行しなければなりませんので、今後いろいろこの点について不行届きな点があり、また法網を潜つていろいろの不正が行われておる事実がございます場合は、どうか一つ皆さんの方協力を得て、せつかくこの処置が効果の上りますように御協力を願いたい、決して魚商人の利潤を政府の方では公然と認めておるわけではありません。ぜひ一つお願いいたします。

波多野鼎日本社会党農林大臣

○波多野國務大臣 水産廳の問題についての御質問にお答えいたします。水産廳を設置して漁業行政をさらに強力に推し進めていくということは、第一回國会において参議院、衆議院ともに熱心な御希望であります。この水産廳設置について問題となりました点が二つございます。一つは漁船の監督権の問題であります。もう一つは漁網網の監督権の問題であります。私としましては、現在の水産局をただ水ぶくれ的に拡大するというだけでは大した意味はない。そこで今問題となりました、二点をさらに水産廳の方に移管してもらうということによつて、水産廳の名実を整えていきたいと考えまして、就任以來各方面と折衝を続けております。いつごろできるかという御質問でございますが、この点については、今のところ未だ確たる御返事をする段階にはいたつておりません。極力早くできるようにと思つて下準備を進めておる次第であります。

青木清左ヱ門民主党

○青木委員長 宇都宮君、小沢君、西村君、馬越君から発言の要求があります、順次質疑を許します。宇都宮則綱君。

宇都宮則綱民主党

○宇都宮委員 さいわい大臣が御出席でありますから、この機会に御質問申上げますが、おそらく生鮮食料の統制ほど惡法の典型的なものはないとわれわれは考えるのであります。何となればほかの物資なら、統制をやればあるいは手持の品物を長く保存しても困るからルートに載せて出そうという考えが起るかも知れません。しかし魚類なんかというものはもつておるのではないのです。とりにくいのだから、統制が激しくなると、とりにいつたつて引合わぬから、とりにいかないということになるのであります、われわれは昨年の末から正月にかけて生鮮食料の統制を嚴しく強化いたしましたが、あれによつておそらく政府当局の方も、統制をやれば品物が出るか出ないかということははつきりおわかりになつたと思いますが、統制をやつて絶対に品物は出ないということがしみじみとおわかりになつたと思うのです。ほかの物資ならあるいは買いだめ、買置きできるかもしれないけれども、生鮮食料というものは買いだめ、買置きができない。こういうものを統制するというようなことはたいへんな間違いであります。買いだめのできるものならあるいは統制をしなければならぬ場合もあるかもしれないけれども、いまからとりにいかなければならぬ物を先に統制をすることは、角をためて牛を殺すのと同じことであつて、將來魚とか野菜とかいうものは、ますます市場に出なくなるであろうと私は思うのであります。ここに私は參考に時事年鑑を持つてまいりましたが、この統計を見ますと、これが間違つているかどうかは知りませんが、間違つてもそう多くは間違わぬと思うのでありますが、沿岸漁業の昭和十七年のまぐろ、かつをは、三千一百十九万八千貫とれております。それが二十年になりますと、百三十五万貫しかとれていない。一割どころじやない、三十分の一に減つておるのであります。それから遠洋漁業のまぐろ船は、昭和十八年が一等多かつたようでありますが、これは三千五百三十八万三千貫上げております。ところが昭和二十年になりますと、驚くなかれ三百三十万貫しか上つておらぬ、一割に当つておらない。こういう状態である。日本の今日の食糧問題は、何としても海から魚を上げなければ打開できない。それがこういうような状態では、どこに欠陥があるかということを、当局は十分に御研究になつて、眞劍に漁業に対してはやつてもらわなければいかぬと私は思います。昨年から今年にかけて、石炭に対しては政府当局は非常に力を入れましたが、石炭だけでは空腹を満たすことはできぬのでありますから、何としても漁業によつて日本の食糧打開をする以外には途はないと考えております。さらに石原君からさつきもお話がありましたが、企業認可が出たり、あるいは船の建造を許可しながら、金を融通してやろうという約束をしても、これが延び延びとなつて、三箇月経つても五箇月経つても、漁民は船のキールを据えて建造にかかつておつても、政府が金融をしてやらぬためにみな行悩んでいるという状態にあるのであります。政府当局は石炭増産に熱心になつたように、漁業に対してもあの熱心さを振向けて、今日の食糧打開に邁進されんことを、この機会に特に大臣にお願いしたいと思います。

波多野鼎日本社会党農林大臣

○波多野國務大臣 お説の通りのことを私も考えております。日本の食糧打開は海にあり、魚にありということは、私も十分承知しておりまして、その点について先ほども申し上げましたように、水産廳の問題なども、私就任以來八方奔走している次第であります。時事年鑑を御引用になりましたが、実際戰前に比べまして、今日の漁獲高は非常に落ちております。その最近の最も大きな原因は、漁獲用の資材の不足と私は思つております。統制をやります場合に、漁獲用の資材の配給を確保するという責任を政府が負いまして、政府がこの責任を十分に完遂しなければ魚類の統制はできないという確信をもちまして、商工省及び安本とたびたび折衝いたしまして、漁獲用の資材の確保について非常に熱心な協力を願つております。と同時に、資材の一部、一部と申しましても大部分のものでありますが、これは輸入品でございますので、司令部側とも折衝いたしまして、この輸入について懇請をいたしました結果、ある見透しを最近立てることができました。近い將來に発表することができる段階にまでいつております。どうかして資材を確保いたしまして、漁民の方にうんと働いてもらう條件を整えいたと熱心に努力しておる次第であります。どうぞ御了承願います。

小澤專七郎民主党

○小澤(專)委員 この際大臣にお尋ねをし、またお願いをしたいことは、ただいま宇都宮君からもお話の通り、きわめて水産事業は貧困の立場にあるのでありまして、これを解決する途はいろいろな方法——もちろん資材の不足もございましようけれども、まず大局的にこれを論ずるならば、あまりに政府は消費という面にとらわれすぎて、生産に積極性を欠いておる。要するに、いかなるやみ太りであつても、一日にまぐろ、かつおのさしみを一ぺんずつ食う者はないので、結局配給の確保は生産の高揚にまつより途はない。ただいたずらに法規ずくめで、その行過きが無知な漁民の連中に対して何か脅怖の念を與えて、これが生産の積極性を欠くということについて十分御注意願いたいと思うのであります。しからば生産を高揚するということはどういうことかというと、これもいろいろ途がございましようけれども、要すれば、その業に携わる沿岸漁業家を喜ばして働かせるということ以外にないのでありまして、それには資材等の重点配給も必要でありましようけれども、これもただいま大臣のおつしやつたことく、ないそではなかなか振れません。つきましては、一切のことの基本をなす漁港の建設、すなわち今まで漁港と言えば、世の中で大して必要な存在でないようにみられておつて、大きなえんとつをもつた重工業のみが重要な事業であるというような考えでおつた敗戰以前の日本の姿、これは敗戰後それらに集中したる重点を、この漁村の事業に集中すべきだと私は斷言する。終戰後も傾斜生産の名において、ただ石炭のみを掘らざれば日本の産業再建はできないというようなことから、地下数千尺を掘るところの拡脈採掘のためにたくさんの金をかけ、たくさんの資材を入れたようであります。傾斜生産は石炭事業にももちろん必要でありまするけれども、この目前に展開する太平洋の大きな漁獲という大鉱脈に投資すべきだと私は思う。各代議士からるると水産事業の必要性をおつしやつてくださつたようでありますから、贅言を省きますが、最近聞くところによりますと、せつかく積極性をもつた農林当局の港灣、漁港の修築に対して、新規事業の経費の徹底的削減を安本は考えておるということでありますが、要すれば、漁港の修築はただ資金をむやみやたらに、無意味にそこに入れるのではないのであつて、漁港がりつぱに完成されれば一般漁民が喜んで魚をとる。要すれば資金の一應の配置轉換が負になつて、現物になつて海から揚つてくるということになるのであります。とかく今までの農林当局、殊に水産局の押しが弱い、そういう意味から、今後は強力に漁港、港灣施設の予算を獲得されることはもちろん、新規事業の停止という漠然たる言葉によつて、せつかく勢い立つた漁港の修築に対する希望を漁民たちに失わせないように、ぜひとも取計らつてもらいたい。これだけお願いいたします。なおそれにつきましては、漁港の調査がぜひとも必要であります。從來はわれわれは自分の管轄区域の漁港調査には身銭を切つて、大臣その他関係当局に出張を願つたのでありますが、今度はこれに対しては正当なる調査費というものを政府から出してもろう、どなたの地区に属する漁港であつても、行くべきところはどういうところでも堂々と行つてもらい、最も精密なる調査をして、その調査に基いて積極的の建設に邁進されんことをお願いしておきます。

波多野鼎日本社会党農林大臣

○波多野國務大臣 漁港修築費の問題で安定本部がしぶつておるというようなことはございません。それは私斷言いたして差支えありません。これは大いに私は推進するつもりでありますから、どうぞよろしく。

青木清左ヱ門民主党

○青木委員長 ただいま和田國務大臣の出席を求めておりますから、本件に関しては和田國務大臣よりも別途答弁を求めるつもりであります。西村久之君。

西村久之日本自由党

○西村(久)委員 私は本日の議題になつております生鮮食料品の配給確保に関する緊急具体措置に関する件につきまして、実は委員長からのお話もありますし、責任者たる総理大臣の出席を求めて、総理大臣に対して所信を質すのが根本問題であり、また本議案の要旨であると考え、総理大臣の出席を待つておるのでありますけれども、総理大臣は十一時に出席することを委員長と公約されておりながら、今までまだ御出席がないのであります。その御出席のない理由を委員長からお尋ねを願つて、委員会を無視されるのか、要件ができたならば、こういう要件で出席できないということを当委員会に通告なさるのが、お約束なされた建前から儀礼ではないかと思うのであります。しかるに少くとも常任委員長の名をもつて総理に出席を懇請され、約束されて出られないということは、委員会を無視される態度ではないかということを私は痛感する。この点について委員長より特に本会を開いております本日中に、何分の御返事をお待ちいたしたいと考えます。  次に農林大臣は御出席であられるのでありますけれども、私は農林大臣にお尋ねするよりも、総理大臣にお尋ねしなければならぬのではないかと思つておるのでございます。その理由といたすところは、農林大臣は所管大臣であられますけれども、総理は内閣を統轄されての総理であられるのであります。しかも総理のお言葉に、供出は生産者の義務である、資材の確保をし、資材の配給は政府の責任である、こう総理大臣ははつきり言われておるのであります。のみならずこの生鮮食料品確保に関する処置令をおやりになる際に、閣議決定として、政府は資材の配給を生産漁民並びに農民に公約されてこの処置をおとりになつておるのでございます。その点もお尋ねして政府の責任を質するのでありまするが、農林大臣として御出席になつておられて、総理大臣を代理してその関係の御答弁を承ることは、御就任日なお淺いのでありまして、総理大臣の出席を要求して質したいと思いますから、ただちに委員長より総理大臣が御出席になることを催促していただきたいと思うのであります。これが私の議事進行に関するゆえんであります。

青木清左ヱ門民主党

○青木委員長 西村君のただいまの御発言に関連してお答え申し上げたいと思います。この生鮮魚類の統制の強化に関しましては、ただいま西村委員の申されました通り、正規のルートを通じまして供出する責任は漁民及び水産業團体が負わされておるのであります。しかも政府はその裏づけとなる資材の確保につきまして、昨年の十二月にこの処置に関して農林当局から内示がありましたときに、われわれ委員の方から反問いたしまして、特にこの点を公約されておるはずなのであります。從つて本件は十一月八日閣議決定事項として、政府の責任において実施されておりまするがゆえに、この責任の第一線に立つべき者は総理大臣であるという観点から委員長は特に本件を委員会の議題に供するに先だちまして、片山総理大臣の出席はいつか。出席の可能な日に委員会を開きましようというので、この委員会の開会がわれわれの予定した日よりも数日遅れておるのであります。しかも総理大臣よりは、この二十八日午前十一時に出席するからという通告がありまして、本委員会を開いたにもかかわらず、なんら理由の明示なくして出席がない。はなはだ遺憾に存じまするので、委員長よりも総理大臣の出席を特にこれより求めるつもりであります。さよう御了承を願います。

西村久之日本自由党

○西村(久)委員 総理大臣の御出席を待つまで本会を休憩されんことを望みます。     〔「反対々々」と呼ぶ者あり〕

青木清左ヱ門民主党

○青木委員長 総理大臣の出席は別途これを求めまして、農林大臣に対する質疑を継続いたしたいと存じます。馬越晃君。

馬越晃民主党

○馬越委員 ただいま西村君から私が言わんとするところを言つていただきまして、私も非常に愉快に存じておるのであります。波多野農林大臣が新たに農林大臣に御就任になつたのでありますが、由來水産は農林に附属する立場にいつも置かれておつた。第一回國会におきましても、平野前農林大臣は、この委員会に出席せられたことはわずかに二度くらいにしかすぎなかつたように思うのであります。殊にこの水産廳の問題につきましても、農林大臣の非常なる御奔走を願うべく、われわれも非常な期待をもつておりました。また平野前農林大臣も、この委員会の席上におきまして、米價の決定、米の割当等が終了いたしたならば、次は水産廳設置について全力をあげて努力したいということを言明されたのであります。ところがまもなく平野前農林大臣はおやめになつた。常に農林方面の仕事が先になつて、水産の仕事はその後回しになるというのが今日までの事情であつた。これは申すまでもなく米麦等の主食が最も大切であるということはわれわれも決して否定はしないのであります。しかしながらさりとていつまで経つてもそういう方面にのみ重点を置かれて、水産というものが等閑に附されるということになりますならば、いつの日にかわが國の水産業が昔日の状態に立帰ることができるでありましよう。私どもはこの点を深く憂慮いたすのであります。先ほど石原委員からも申されましたように、波多野新農相は就任の第一声として、水産に御理解のある談話を御発表になられました。水産廳設置については大いに努力するということを、國民に声明せられたのであります。私どもは非常に意を強ういたしました。この際私は特に新農林大臣から、水産業に対する今後の主務大臣として御抱負なり、また御決意なりというものにつきまして、一應この委員会において正式に承つておきたいと思うのであります。なほその上で私は質問を継続いたしたいと思います。

波多野鼎日本社会党農林大臣

○波多野國務大臣 私は從來こういうことを考えておりました。わが國民の食生活が澱粉食に偏しすぎておる。そうして蛋白をとることが列國の人に比較して非常に少い。この点が日本の國民の体位の低下というようなことの大きな原因になつておるということを考えております。從つてなんとかして蛋白資源の強化をはかり、そうして食生活の改善をするというところにもつていきたい。就任以來その方針でもつて、水産業の振興についてはいろいろの策を考えております。水産廳の問題について向うと折衝いたしましたのも——今も折衝中でありますが、その一つの現われであります。現在の水産業者の方々が、資材の不足のために悩んでおられるという実情もよくよく承知いたしております。政府が責任をもつて生産資材を配給してあげるという声明をしたことも、私は身をもつて実行しなければならぬと覚悟いたしております。安本並びに商工省と緊密な連絡をとりながら、その点についての準備を進めております。なお輸入になりますものについては関係方面に二度折衝に参つて、だんだん成果をあげておりますので、近く先ほど申しましたように、ある発表をいたすことができると期待いたしております。先ほどもお話に出ました漁船の建造についての資金の問題でありますが、これについても私は十分考えております。農林関係一般の金融の問題が等閑に附せられておるということを痛感いたしておりますので、ちようど復興金融金庫に類したああいう金融機関を農林水産の方面につくりたいと考えまして、今その成案を練つております。こういうようにいたしまして、水産業のみならず、日本の農業というものが近代化していくための外部的な條件を、どしどし整えてあげたいということを考えております。以上簡單でございますがお答えいたします。

馬越晃民主党

○馬越委員 先ほどの水産廳の問題につきまして、今までの経過から考えまして、農林大臣にぜひとも含んでおつていただかなければならぬことがあるのであります。水産廳設置につきましては、第一回國会の全期間を通じまして、われわれ委員会は奮鬪に奮鬪いたしたのであります。しかしながらその結果はなんら得るところがなく、うやむやに終つたような状態にありますので、私どもははなはだ遺被に存じておるのであります。この原因をよく探究いたしますと、それはいわゆる官廳のセクシヨナリズムの現れである。要するに役人のなわ張爭いが起因して、このわが國水産業発展のために最も大切な水産廳の設置が、ついに不成立に終つたということになつておるのであります。それで関係方面と御折衝になられましても、事務的に折衝を続けられるのではとうてい不可能なのであります。できないのであります。これはどうしても、わが國の水産業を振興せしめるにはどうすればよいかという観点にお立ちになつて、それはどうしても漁業行政というものを一元化して、強力に推進しなければならぬという結論に御到達になられておるであろうと思いますが、そうなるといたしますると、これは事務的の解決ではとうてい不可能なのであつて、これは大きな政治力を発揮しなければ、この実現は困難である。それで大臣はぜひともこれを閣議の席上へ持出されまして、そして閣議において水産廳を設置するという御決議をひとつしていただきまして、その閣議決定の事項に基きましては、これは事務方面の人たちが異論を申すはずはないのであります。もう今日はその段階に達しておると私は考えます。そこまでやらなかつたら、これはいつまで経つても、せつかく新大臣が非常に大きな抱負をもつておられましたところで、実現不可能なことと考えるのであります。これらに対しまする大臣の御所見を承つておきたいと思います。

波多野鼎日本社会党農林大臣

○波多野國務大臣 御説まことにごもつともであります。從來の水産廳問題についての経緯を私はよく承知いたしております。これを実現するために、どこにどういう手を打つべきかということも考えております。今その下準備をしておりますので、やがて閣議において決定してもらうよう、萬々の準備を整えて閣議へ出したいと思つております。

夏堀源三郎日本自由党

○夏堀委員 簡單に農林大臣に質問いたします。これまで各方面のことを各委員からいろいろ意見の開陳がありました。私は現実の問題として、ここおそらく一週間か二週間のうちに必ず解決をつけていただきたいということを前提として申し上げるのであります。井上政務次官は、水産はただいま非常に軌道に乘りつつある、こう申されましたが私に反対に、非常なる危機に直面しつつあるということを痛感しておるのであります。その理由は、各委員よりるる申し述べたのでありますが、まず資材の面、これは総理り演説の中にはつきり言われておりますが、これに対する政府の責任を問わざるを得ないのであります。そしてその責任をとるかどうか、また資材をいついつかまでに必ず出すか否やということをはつきりしていただきたい。これによつて漁業者が生産上の責任は必ずとられるだろうということを確信するのであります。その次に價格の面であります。石原君よりまぐろの價格のことを部分的に申されましたが、私は全体的に魚類價格は前議会においても取上げましたが、あの時の情勢と今の経済の情勢は非常に變化を來しております。あらゆる價格は非常に高騰しておりますけれども、特に漁業資材というもの、中でもロープというものは一貫目一千円になりまして、それでもなお入手することができないのであります。ここに魚をとろうとしてとる方法がないのであります。にもかかわらずそれを政府が自分の責任をとらずして、民間にこの生産の責任を問うということはどういうものであるか。こういう点についてできないならばできない。できなければ、業者はこれに対して何らかの方法を考えなければならぬと思います。これは私は具体的な案をもつておりますが、それはあとで申し上げます。そうした資材の面と價格の面と全体をにらみ合せて、私の考えでは、大体において二倍程度の價格の値上げをしなければ、漁業経済は成立たないということを考えております。そういうようなことをいつまでも施置しておつたのでは、漁業者はこの漁業というものをも放棄せざるを得ないのであります。高い魚をとつてくると、取締り強化でお巡りさんにひつぱられるというような恐怖心に駆られて、漁業生産に從事することをいやがるというような恐るべき情勢になつておりますので、資材の面の責任と全体を通じての價格と、これは和田安本長官がお見えになりますれば、このことを十分に質したいと思つておりましたが、お見えにならぬようですから、農林大臣の責任において、まだ安本長官は安本長官の責任において、この二つの面を必ず解決つけてくださることを要望するのであります。それができない以上は、いかなることを申したところで、この生産増強は絶対できないと私は考えております。この点について農林大臣はいかなる考えを持つておられますか、お伺いしたいと思います。

波多野鼎日本社会党農林大臣

○波多野國務大臣 日本の漁業者諸君が非常な難境に立つておるという事実は、私よく承知いたしております。その難境に立つた理由が、今おつしやつた二つの点にあることもよくわかります。私就任と同時に、例の生産資材の配給をする責任を果すために、内閣一致してやらなければだめだということを主張いたしまして、十二月の二十四日と記憶しますが、二十四日の閣議におきまして、内閣にリンク物資対策本部なるものをつくつていただきました。その本部長は安定本部長官であります。そうして内閣各省の者と緊密なる連絡をとり、緊密に会合を開き、そうして隘路がどこにあるかを発見しながら、常にその隘路を打開する方策をとりつつ進んでまいつております。リンク物資対策本部の活動もすでに軌道に乘つておりますので、漁業用の生産資材についても恐らく近く——きのあたりからも陳情がたくさん來ておりますが、御期待に副えることになると確信いたしております。それから價格の面につきまして、私から何とも申し上げることはできませんが、價格の体系の問題につきましてこういう一般原則を確立いたしております。すなわち、昨年の七月の物價体系の中において、今日妥当でないと認められる價格については、修正していかなければならぬということは確立した原則でありますから、魚價の問題についても、そういう見地から再檢討はしてもらえるものと思つております。

夏堀源三郎日本自由党

○夏堀委員 農林大臣の御答弁は了承いたしますが、しかし一体どこをつかんでいいのか。こういう考えをもつておるというようなお答えだけであつて、今運賃の値上げの問題が新聞に見えておりますが、あのような大幅の値上げをするということはどんどんやつて、もうそれと並行してすべての價格を値上げせんければならないと思うのでありますが、まだそれはこれからぼつぼつ研究する、その程度の消極的なことでは、とてもこれは魚類の價格だけではない、全体の経済というものはこれを切拔けることはできないと思うのであります。ただ考えるということではなくして、もつと積極的に農林省としては安本の方と折衝して、急速にそれをひとつ決定していただきたいことを要望する次第であります。

波多野鼎日本社会党農林大臣

○波多野國務大臣 魚類の價格の問題については、いろいろの魚類についての生産費、その他の資料も整えておりまして、すでに安本に提出いたしております。安本の方で十分考慮してくれることを期待しております。

石原圓吉日本自由党

○石原(圓)委員 清産廳の問題で、今のものはそのまま殖えるだけではいけないという大臣の御方針には至極同感であります。どうしてもこの際、水産に必要なる行政全部をとりまとめた水産廳でなければならぬということを申し上げたいと思つておりましたが、すでに大臣がその点の必要性を認めておられるというお話で、私は非常に安心したのであります。この問題は前大臣がまさに実行に着手するときが來たように思つたところがおやめになつた。以後数十日間欠員のままであつた。現農林大臣が御就任になつたその間が数十日にわたりましたので、おそらく行議会に水産廳はできておつたと思うのでありますが、農林大臣欠員のためにできなかつた大なる原因があると思うのであります。從つて現大臣はその点に、数十日以前にさかのぼつて就任されたという心構えで、関係各行政機構を総合してやらなければならぬということの御認識がある以上は、速やかにこれが実現するように、少くも今議会の前期に早く実現するように切に希望する次第であります。それに対しては今どなたかが申されたように、閣議で勇敢にやつていただかなければならぬのでありますが、すでに運輸省その他との折衝もある程度まで進んでいるかのようなお話で、いささか私どもは安心する次第であります。どうかこの際急速に実現するように、特別の御努力を希望するものであります。なお最近におきまして、議会運営の上から、この二十一の常任委員会のうち整理されるものがあるのかのような傾向になつてまいつたのでありますが、この水産の常任委員会なるものは、終戰後日本の國の食糧増産、また産業の上から最も重大なるものと認められて、一つの常任委員会ができたのでありまして、これは農林大臣の責任において、他の何ものが整理されても、この常任委員会は整理されないことを固守してもらいたいと思うのであります。これらの点につきましてのお考えがありましたら承わりたいと思います。

波多野鼎日本社会党農林大臣

○波多野國務大臣 水産廳の問題は、先ほどから申し上げた通りで、極力努力いたします。  水産委員会の問題は私の所管と違いまして、議院運営委員会の方できまるものでありますから、私といたしましては直接責任をもつわけにはまいりませんけれども、水産業の重要性ということについては、極力各方面に説くつもりであります。御了承願います。

外崎千代吉第一議員倶楽部

○外崎委員 時間も経つておるし、一体総理大臣が來るのか來ないのか、それによつて休憩したいと思います。

青木清左ヱ門民主党

○青木委員長 生鮮食料品の配給確保に関する緊急具体措置に関する今までの質疑應答の状態では、この根幹をなす資材の面におきまして、いつどこで何ほどの資材を漁民に渡すのか、また資材を確保せられない現状において、漁民は何をすればよいのかという問題に対しましては、まだ解決が與えられておらない模様であります。從つて本委員会は、当初委員長よりお約束申しております通りに、片山内閣総理大臣及び和田安本長官の御出席を求めて、これに関する質疑を継続いたしたいと思います。それまで暫時休憩いたします。     午後零時四十四分休憩      ————◇—————     〔休憩後は開会に至らなかつた。〕

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