治安及び地方制度委員会 第49号
- 発言数
- 34 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1948/07/01
会議録
○坂東委員長 開会いたします。 最初に地方財政制度改革に関する小委員長の報告を求めます。松澤君。
○松澤(兼)委員 今朝の懇談会におきまして、一應小委員長といたしまして本委員会に提出すべき地方税制に関する修正の意見をまとめるようにという御付託がありまして、委員各位の御参集を得まして、いろいろ審議したのであります。この点は以前本委員会の中にも地方税制改革に関する小委員会というものが設けられて、大体において現在提出されております地方財政法、地方税法あるいは配付税法等、これらの案件について審議を進めてまいつた関係もありまして、一應大体の方向というものはまとまつていたわけでありますが、本日小委員会においていろいろと論議いたしましたその結果について御報告申し上げます。 簡單に申しますと、税の軽減をなすべき税目といたしまして、事業税全般を廃止すべしという意見が相当に強くあつたのであります。あるいは事業税全部ということはどうか、特に供出しておる部分、農業におきましても水産業におきましても、あるいは林業におきましても、供出しておる部分だけは課税の対象からは除くべきであるという意見もあつたのであります。特に強い希望は、医師、歯科医師、助産婦等に対する特別所得税を廃止すべしという意見、あるいはそれと同様に、弁護士その他の特別所得税も、これを廃止する方が適当であろうという意見も出たのであります。一致した意見といたしましては、住民税はあまり高すぎるから、その平均課率を引下げなければならないという意見は、大体において一致した意見かと考えられるのであります。かようにいたしまして、減免すべき税目、あるいは税額等につきまして相談をいたしました結果、それでは増徴すべき、あるいは新たに徴收すべき点についてはどうかという点を考慮いたしたのでありますが、一般の空氣は酒、タバコ消費税というものを地方税として設定すべきであるという意見が非常に強かつたのであります。しかし一應タバコの方は、タバコの價格の引上げもすでに議会を通過した関係もあつて、これは困難かもしれないから酒の消費税を徴收すべきである。小賣價格に二割程度のものを課して、これを地方の財源とすべきであるという意見に大体一致を見たのであります。このほか藝妓であるとかダンサーであるとかいうような者からもつと税金をとるべしという意見、あるいは庭園税、余裕住宅税等を新たに設けるか、あるいはまたその課率を引上ぐべきであるという意見も出たのであります。かようにいたしまして、大体小委員会において案をとりまとめた結果、二つの案がまとまつたのであります。以下二つの案について御報告申し上げます。 第一案は、酒の消費税を小賣價格の二割かけるといたしまして約六十億を徴收する。及び電氣、ガス税のうち重要産業用の電氣消費に対する課税除外の規定を廃止いたしまして、徴收でき得るようにする。これで約五億程度のものが徴收できる。以上の六十五億を財源といたしまして、減免いたす部分としては、事業税のうち個人の行う第二種事業に対する課税を廃し、これが三十九億八千万円、これは農業、水産業、林業その他原始産業に属するものであります。 それから特別所得税を廃止する。これは約九億円で医師、歯科医師、助産婦、弁護士その他のいわゆる自由業務に属するものであります。 それから住民税を、納税義務者平均政府の決定では一千円とありますのを九百円に引下げる、かようにいたしまして十五億六千九百万円、減税によつて生ずる歳入の減が六十四億四千九百万円であります。先ほどの増徴分六十五億から差引いたしますと、五千百万円というものが生じますが、これは地方の赤字公債の補填に充てる、それだけ赤字公債を抑えたいという案であります。 それから第二案は、増徴分は先ほど同様に酒の消費税六十億、電氣、ガス税の電氣の免税を取止めて、六十五億の増徴分を見積り、減免を行います税收は事業税のうち、個人の行う第二種事業に対する課税を、原案百分の十とありますものを百分の五に引下げます。これによつて收入減は十九億九千万円になるのであります。 それから特別所得税の軽減でありますが、第一種業務に属する分、すなわち医師、歯科医師、助産婦の分でありますが、百分の八から百分の四に減税いたします。これが二億であります。それから第二種業務に対する分、弁護士その他の分でありますが、原案百分の十を百分の五に減税いたします。その收入減が二億五千万円であります。それから住民税の軽減でありますが、納税義務者平均一千円の原案を八百円に減税いたします。これによつて生ずる收入減は三十一億三千七百万円でありまして、收入減が五十二億七千七百億円、先ほどの歳入増、すなわら六十五億から差引きいたしますと、九億二千三百万円、これを地方債の赤字起債に充当いたしまして、地方債をこの金額だけ少くするという案であるのであります。これが先ほどの委員会において決定いたしました案でございまして、第一案と第二案であります。 なおこの際特に委員長において適当にお考え願いたいことは、すでにこの委員会におきまして、あるいはまた地方税制に関する小委員会におきまして、意見のほとんど一致しておると考えられます問題につきまして、お取計らいを願いたいのであります。それは地方財政法、地方税法、あるいは地方配付税法などを審議される場合におきまして、次のような点を十分政府において考慮してもらいたいという希望の意見であります。 その一つは現在提案せられております地方税の中には、國民負担上適当でないと認められるものがあり、また提出されております税制によれば、地方税制に自主性及び弾力性を欠く結果になりますので、政府は引続いて根本的の地方税制改正案を立案して、次の國会に提出してもらいたい。 第二が本年度において地方團体は、多額の地方債を発行しなければならないことになつておるのでありますが、政府はこれが消化について万全の措置を講じてもらいたい。 第三は現在の地方財政委員会は臨時の機関でありまして、地方財政を主管する強力な民主的、恒久的な機関を設ける必要があると考えられますので、政府は必要な法案を次の國会に提出するようにしてもらいたい。これは先ほど報告申し上げました地方税制に関する小委員長の報告の中にも織り込んであるのでありますが、重ねてこの点十分委員長におきまして、あるいは委員会におきまして御考慮願うように、併せて報告する次第であります。
○坂東委員長 ただいま小委員長の報告がありましたが、審議の急速を要する必要上、ただいま松澤小委員長の報告につきまして、本委員会の修正として、急速にその手続の進行をはかることに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○坂東委員長 それではさよう決定いたします。 —————————————
○坂東委員長 それでは委員外の発言を要求された鈴木仙八君に発言を許します。
○鈴木仙八君 委員外の発言をお許しくださいましてありがとうございます。実は入場税の件につきまして、一應お質ししておきたいと思います。大体御承知の通り入場税は、入場者そのものが拂うものであるということはよくわかつております。それでひとつお願いしたいのは、無料入場者に課税をされるという件であります。また招待券に対しまして、入場者と同額の税率をもつて課税をされるという件について申し上げたいと思います。御承知のごとく入場税は入場者に課税されるということはむろんわかつておるのでありますが、興行者が発行する招待券に対しましても、十五割の課税をされるということを聞いておりますが、これはどうでありますか。それをまずお伺いしたいと思います。それから無料入場者に対しましても、同様税額をもつて課税されるということ、これもどうであるか。まずそれをちよつとお尋ねしたいと思うのであります。
○野溝國務大臣 先ほど御答弁した通りであります。大体この入場税については、一應財政委員会としても無料の者に対しては、考えたらいいじやないかという意見をもつておつたのです。ところが地方財政困難の折に、特に無料の招待券を発行するというようなことになつて、どんどん入れるということになれば、取締りというか、徴税能率が落ちるのではないかということで、関係各方面の意見もありまして、遂に経営者が切符を発行したものといえども、入場する場合には入場税を課することになりました。 第二点の税率の問題ですが、これは無料の入場券をもらつた人といいましようか、招待券といいましようか、そういう人といえども、ただいまの筋書から同様に、入場する場合は、同率の税金がかかるのであります。
○鈴木仙八君 その点につきまして、大体興行は御承知のごとく十五割の課税になつておりまして、ここに一館の映画館がありまして、一箇月に百万円の税込みの收入があるといたします。これは程度のいい映画館ですが、六十万円が頭から入場税によつてとられて、四十万円残りましたうちの大体二十万円程度を、映画会社に支拂う。映画会社はこれに対して相当の課税をされることはもちろんであります。しかして二十万円残りましたその中から従業員にやる。もちろん勤労所得税も出さなければならぬ。営業税、所得税、そうしてポスター一枚でも場所によれば五円くらい、あるいはそれ以上であつても、あるいはそれ以下であつても、とにかく宣傳ビラ一枚に対しても課税をされる。ほとんど九割九分くらいの課税なんであります。今回またこの高率な課税をいたしまして、とにかく無料入場者に招待券を興行主が発行した場合に、これに対して課税されると、興行は実際できないような状態になつている。それはなぜかと申しますと、大体招待券の行き先というものは、ほとんど関係官廳に多いのであります。 それからなぜそういうことをするかというと、こういうことは申し上げたくないのですが、写眞の変り目、興行の変り目には、所轄の警察官が多量に流れて來る。またその家族が多量に流れて來る。そうして警察手帳によつてはいりまして、またその家族がはいる。これは顔の入場であります。これらに対していかに御当局は取締られるか。 それからもう一つ、かりに所轄の警察官だけならいいが、どこの警察官も同じようにその手帳を振りまわしてくれば、どこがどこやらさつぱりわからなくなる。そうすると多量の入場者がある。一方定員制がきまつておりまして、大体三百人定員とか、四百人定員とかいうような程度の低い映画館でも、変り目なら百名くらいの無料入場者がある、これに対してどういうお取締りをもつて課税されるか、また取締りが徹底的に行われましても、そうした際に興行者の立場というものはない。これらを取締るためには、やはり招待券を差上げて、所轄の警察署の署員とか、消防署員とかいう人々に限つてやるよりしかたがない。そうすると興行者側から支拂うということになると、商賣をやつていてもまるつきり成り立たないということになる。 もう一つは興行の宣傳方法ですが、一枚のポスターをはるにも何円という税金がかけられる。なおかつポスターをはらせる方でも、ただでははらしてくれない、はらせる方ではやはりビラ下と称する入場券を添附しなければ、決してそのポスターをはつてくれない。そうなると、これに対して課税せられた場合には、その九割九分くらいを税金にとられる。どこからその宣傳費が出るか、賢明な当局はよく考えていただきたいと思う。この点はとうてい不可能でありますが、その点に対してどういうお考えでありますか、教えていただきたいと思います。
○野溝國務大臣 鈴木委員の御質疑になる点は実感でございまして、われわれは強く感じさせられるものがあります。しかしこの点はひとつ御了解おきを願いたいと思います。入場した場合は全部課税するといいますが、言うまでもなく税の徴收に來た公務員、あるいは取締りに來た警察官というものに対しましては、入場料はとらない、しかし家族にまで出すというようなことは認めるわけにいかないというわけです。 なおその範囲は、大体こちらで考えているのは、今申した徴税事務に関係のあるもの、あるいは公務員、警察官ももちろんでございます。そういうことになつておるのでございますが、その数に対しましては、今日は入場税は地方的に委譲したのでございまして、地方の公共團体において、その数をどれだけにするか、あるいはどういうような方法にするかということにつきましては、地方の公共團体なり自治体が、その内規をきめることになると思います。 なお御指摘になりました通り、ビラ下の招待券というようなことは御指摘の通りでございまして、事実はそうでございますが、しかしどこで一体この入場券といいましようか、招待券といいましようか、線を引くかということになりますると、なかなかいろいろな意見が相当ありますので、この点については大体原則方針等をきめておきまして、あとは府縣の自治体、あるいは公共團体の條例によつてきめることにしたらいいではないかと考えております。
○鈴木仙八君 ビラ下のことでございますが、大体線の引き方は、招待券は今まででも税務署の檢印がある。檢印のないものは認められない。今までは税務署が檢印されておる。そうするとかりに一枚のポスターをはるにも、すでに何円か税金がかけられておる。証紙をはらないと絶対に認められない、あるいは税務署のスタンプが押してないと絶対に認められない。それで線を引かれておるわけであります。今度無料入場者に対して線をどこで引くかということは、私どもの悩みの種であります。地方においていろいろな観点から無料入場者をかりに認めていただきましても、それでは複雑になつてしまう。定員に限度がある。消防署もおれの方の係りだ、警察は取締上だといつて、今の状態では定員制で、通路にちよつと立つてもやかましいのに、そういうふうな連中に無料でものを見せる特典を與えることはどうか。ほんとうに商賣は成り立たない。九割以上の高率な税金を拂つて、営業者は建物を建てる、いわゆる興行場を設置するまでにはどのくらい苦心して建てておるかわからない。そこに興行するが、もうかるか、もうからないかは水ものであります。もうかるものはつまり税をとる方で、頭から六割もつて行つてしまう。あとの四割は宣傳したりその他いろいろな費用にかかるので、もうかる場合もあるけれども、絶対にもうからない場合が多い。それになおかつ無料入場者に対して税金をかけられるなんということは、とうてい不可能なことである。宣傳するのにも今までの税金をとられた上、なおポスターにより以上の税金を拂わなければならぬ。そのポスター一枚はることは、やはり税金を高めるゆえんになる。宣傳することは、百万円のものを百二十万円に上げれば、税金はそれだけ多くなるわけであります。これは自明の理であります。ところが今の状態は違う。かりに新しい料金によつて新しい大きな興行をする場合は、物價廳あたりがなかなか許してくれない。原價計算がどうのこうのと言つて、まるで自分がやるようなことを言つて、私どもなんか二日も三日もそのために興行不可能の場合がある。それだけ一人の人のいこじというか、権利を振うというか、そういうふうな扱いによつて、たいへん税金があがらないような場合、休場の余儀なきに至るような場合が往々にしてある。それらを徹底的によく改正された方がよいと思う。とにかくポスターをはらなくなれば人は來ない。はるとなれば税金を拂つた上に無料入場券に対して入場者並に税金を拂うということになるとたいへんなことになる。線の引き方はどうでもなるのであるから、その点ひとつ御了承を願いたいと思います。
○大森玉木君 鈴木君の説明で大体おわかりだと思いますが、無料であるものに税金をとられることは一体どういうことか、その点私はわからぬ。しからばわれわれがもしも招待状を出して、本日どこそこで宴会をいたす、どうかおいでくださいと出したものに対して税金がとられましようか。私どもの無料招待券は、近所の人とか、あるいは今鈴木さんからお話になつたように警察の係りとか、そういう人たちにやるのである。だからどういうものが税金の対象になるということは、私どうしてもわからぬ。この点をひとつお聽かせ願つて、さらにあらためて私の意見を申し上げたい。
○野溝國務大臣 どうもどろぼうにも三分の理で、皆おのおの理屈があるのですが、あるいは政府もこういうふうな税金をとればこれまたどろぼうということにも言えるかもしれませんし、また片一方のようにそれをやめろと言えば、またそういう理屈もあるかもしれぬ。見よう見ようによつて、角度々々によつていろいろ意見もありましようが、大体こういう情勢になつてきたときには、一体もとのかかるものに対して無料で見せるということも、私少しわからぬと思う。だから政府が無料で出すものに対して税をとるというのもわからぬかもしれません。これは禪問答のようになるかもしれませんが、もとのかかつたものをただ見せるというのもちよつとわからぬと思うのです。しかし実際問題としては、今大森委員、鈴木委員の仰せになつたようなことは私もわかるのです。しかし現在地方財政が非常に窮迫して困難な事情にあつて、特に入場税、酒、タバコ税を地方に委譲してくれという切ない要求がありまして、この入場税だけは地方に委譲することになつたのです。せつかく地方へ委譲することになりますと、また以上申したような意見が出てくる。そこで徴税技術が非常に困難といいましようか、支障を來してくる。かくては税收にもいろいろな影響をもたらしてくるということになるのでございます。そこで何といつても地方税として委譲するということは財源を多くする、税收を多くするということでございますから、いろいろの意味におきまして收入を多くするには入場者の数を多く見る、また多くしたいという気持になつて以上の施策をいたしたのでございますから、さよう御了承願いたいと思います。 なお先ほど申した通り、公務員及び徴税の係員、こういう人に対しましては、これは当然一般招待券とは違うのでございますので、かような人々に対しましてはもちろん入場料はとらないということになつておりますから、その点御了承願いたいと思います。
○大森玉木君 大臣は少し感違いしておられるのじやないかと思います。ほんとうの招待券と、何かそれに紛らわしいものが出て、あるいは徴税を阻害するがごとき行為があつてはならないというのであろうと思います。それだからといつて、そういうものを制限するということであるならば、それはいくらでも線が引けると思う。あるいはそれによつて何かを得んとして、たとえば招待状を出したためにその代りに金をもらうというような方法で出すものは、これはいけないという見解をもつてよろしいと思います。今私がお尋ねいたしました無料というのは、これはわれわれも何十年とやつておりますが、サービスです。そのサービスを、あなたは今金のかかるものを無料でやるということはおかしいじやないかと言われるが、しからば金がかかつてもごちそうしなければならぬ、酒も魚もただではない、やはりごちそうしなければならぬというときには、酒も魚もやはり金を出してごちそうする。そういうようなことで、私どもの営業の中でも、やはり金のかかつたものでも、それはサービスだ、サービスをやるのはわからぬというようなことになりますと、人を招待して金をかけてごちそうしたということもわからぬじやないかということになると思います。これは変な例でありますが、私はそういう点から考えまして、今申し上げたように、その招待券のために何ものか得んとする紛らわしいものに対しては絶対いかぬというふうに、これを区別してもらいたい。それならば私ども承諾できるのです。それをただやることが一体何でありましようか。税金にそれが関係いたしましようか。その税金に関係ないものを課税するということはおかしいと思います。くどいようでありますけれども、その代りに何か持つていく、あるいはいつ幾日を期して何々舞踏会を開くから御招待を申し上げるというがごとき行為はこれはあるのである。こうしたものに対してはあるいはそれにお花を持つてきたということになりますから、これらに対しましては制限をするということは、あるいは税の性質から、税をよけいとるという上から言つて、それが妥当だと思います。しかしながらサービスに税金をとるということは、大臣はいかに世の中が苦しいと言つても、政府がいかに先ほど言われたように税の徴收法に困られても、これはあまり苛酷だと思う。苛酷というか何というか、私ども了解に苦むのです。どうかこの点を大臣ひとつよく考えていただきたい。そういうことの案を出されたよくわかる方がおられれば、私どもなお檢討していただきたいと思います。
○野溝國務大臣 簡單にお答えいたします。御趣旨の点はよくわかつております。こちらでも、地方の財政が非常に困つておるのでございますから、少しでも多く財源を得たいという意図にほかならぬのでありまして、先ほど示したような招待券、無料入場者に課税をするというこの範囲、限界というものについては一應例をあげたのでごごいますが、それについては地方の自治体において、大体どの程度にするかという原則方針は中央の財政委員会の方針に從うのでございますが、どの程度までするかということについては、十分地方の自治体と折衝を願つて、その解釈は自治体において大体決定されると思いますから、さよう御了承を願いたいと思います。
○鈴木仙八君 野溝さんのおつしやることは、かりに公務員、係官に対してはこれを認めるというのですが、そんなものは認めてくれない方がいい。あなたは少しはき違えておられる。私どもはそこに重点をおきたい。公務員、係官を認めて、定員は非常にわずかだとすれば、一生懸命商賣する者は、係官までも認められてはたまつたものではない。警察の署員だとか、あるいは消防署の署員だとかいうので、家族までひつぱつて來られては困る。そういう者は今認める必要はない。そこに悩みがある。決して禅問答じやないけれども、どろぼう云々というお話もあつたが、われわれは一名でもよけい入場者を入れて、そうして一文でも税金をよけい拂つてもらう。そうしてまた一人でも多く入れて收益をあげたいというのが念願です。だから私どもはポスターをはり、内容の表示をするということは、一名の入場者でもよけい入れたいのであつて、ただの者を入れたくはない。そこをあなたははき違えては困る。だから警察官も消防職員も何もかも一切入れぬ。入れたならば五年以下の懲役に処するくらいまでやつていただきたいと思います。あなたは値打のあるものをただやるのはおかしいではないか。政府もどろぼうみたいなものではないかというお話もあつたが、とにかくそんなものではない。私どもはほんとうに一生懸命にこれをやつて、内容の表示に対して何円という税金をとられて、なおかつ入場者一名について税金をとられる。そのビラをはらせるには、ただのものをやらなければ廣告はしてくれない。その代償なんです。これは結局その興行を盛んならしめるゆえんになる。税金をどつさりとるゆえんになる。それらに対してやるのも、線の引き方はいくらもある。警察とか公務員とか、そういうものはあなたは特典のように言われるけれども、そんなものは認める必要はない。また私ども言わんとするところは、その警察手帳なり、いろいろなものを持つてきて家族がはいる、それを制止するために招待券をやるのだから、それが限られた定員で無制限にはいられては困る。だから通路に立つてはいかぬ、定員何名のところに一名でも立つてはいかぬというような、いろいろな意味で制限制約される。物價廳の方でもそうだ。係長がこの原價計算はどうだとかこうだとかいうので、それだけでも興行は遅れていく。一人の係官のひねくれた心持によつてどのくらい業者は損害をしていくかわからぬ。決して警察官だの公務員は入れてもらいたくない。だから公務員は一切出入すべからずぐらいの程度までやつてもいい。あるいは監視のためにいくものならば、警察手帳かなんか持つて一日に一名、消防署員が一名というふうに認めていただきたい。それからまた内容の表示に対する宣傳物に対しても、どうしてもこれはやらなければならぬ。税金を上げる区役所だつてそうでしよう。場合によれば、福引を賣るにしても何にしても、いろいろ宣傳をするでしよう。興行者は收益をあげるためには一生懸命やります。從つて税の金額は嵩むわけです。そういうものにまで課税をするということが私には不思議に思われる。警察なんかどうでもいいのです。ですから公務員は一切入れないこと、地方においてもそうです。木戸口へ立つて監視をしてくれることが一等いい。無料入場者をそれで抑制してくれることが一等いい。ただ十五割の税金をとつたり、宣傳しても税をかけるというやり方、いながらにしてうんと税を取上げる手口よりも、一人々々興行場の木戸口へ立たして監視させることが合理的であり、合法的で、一等いいことなんだ。そして無料入場者はいかぬ。警察官であろうが、不良であろうが、消防署員であろうが、そこへ係官を立たせて、入場者を抑制するというお考えがあるかどうか。この点をお聽きしたい。
○野溝國務大臣 簡單にお答えいたします。もちろん中央から業務員及び公務員等をどのくらい入場させるということについては今日地方の財政を維持する上において、地方自治体が少数に制限されることと思います。またつとめて最低限度に努めたいと思います。なおさような点については十分自治体においての條例の決定を得るように指導するつもりでございます。 それから第二の点について、なるべく入場させないで、むしろ外に立たしておいた方がいい。外に立つていて無料入場する者に対しては入場料をとるようにした方がいいという御意見でございますが、できることならばそういうこともしてみたいと思います。これについては特に関係方面から地方へ入場税を委譲する場合は、厳重に監査並びに收税をせよという意見もありますので、特に御意見をまつまでもなく、地方において自主的な見解に立つてもさようにしなければなりませんので、かような点は鈴木委員の御指摘以上に細心の注意を拂つて調整したいと思います。
○鈴木仙八君 私の申し上げたいのは公務員の問題です。公務員たるものは興行場へほんとうに必要な一、二名の者以外は出入せざるようにという嚴達をしてもらいたい。あなたのおつしやることは、公務員を特別の方法をもつて無料入場してもいいというようなことに私には聽える。どうしてそういう権利があるのでしようか。公務員だからといつて、どうしてあなたはそういうことをお認めになるか。また興行に携つておる者の家族とか、從事員とかいうものに対してはそういう権利があるかないか、場合によれば労力に対する報酬で、家族に見せなさいと招待券をやる場合もある。それからくどいようですが、宣傳のビラ下の券の場合はほんとうにお認め願えないのか、かりにある線を引いて、賣上げ枚数何百何十枚、何千何百枚の何割とか何分というものは招待券によつてこれを認めるとかいう制度を認められるかどうか。その点について陳情したいと思う。野溝さんの言われるのは公務員に対して特権を與えるようなお言葉ですけれども、どうも野溝さんに似合わないことをおつしやると思う。この弱い興行者は、係りの役人にいじめられておる。実際あらゆる面においていじめられておる。何というか、みんななわ張りみたいな、役得みたいなもので、一つの問題といえどもふんぞり返つて、役所におれば業者をいじめておるというふうに私は思う。ほんとうにそういうようなことを体驗しておる。三日も五日も休むような場合もある。これは物價廳の問題とは違いますけれども、そういうことがあるのですから、ここで私がお願いしたいことは、宣傳上の無料招待券、これは必要欠くべからざるものです。興行を盛んならしめるために、税金をよけいあげるために必要なものですから、賣上げのうちの何割とか何分とかいうものは認めるということに御訂正が願えないか、それから公務員に対する問題、これはほんとうに嚴重に警告をしていただくということに何とかお願いができませんか。重ねてお願いしたいと思います。
○野溝國務大臣 非常に切実な御質疑でございますが、私の先ほどお答えしたのは、公務員が無制限に公務を理由にして入場していいという意味で申したのではない。公務員に対しては公務執行に必要な限度にはやらせないつもりでございます。これについては特に制限をすべく各自治体に、通達したい。かように思つております。なお数のことについては、ここで何名にするかということは檢討してみなければわかりませんので、十分御趣旨の点については檢討して制限したいと思います。 それからビラ下の問題はいろいろ御意見もありますが、目下のところかような案を許す意見は持つておりません。 なお一つ申し上げておきたいのでございますが、パスというか、公務員あるいは業務に関係のある者が、公務執行あるいは業務執行のために参るという場合におきましても、絶えずその証明書を見せて、それが本人であるかどうかということについてこれを立証すべき、ただ單なる文字のパスだけでなく、写眞か何かを入れた立証すべきものを規定したいと考えております。
○鈴木仙八君 はなはだ長くなりまして恐入りますが、それは立証されても混雑してしかたがないのです。あなたは実際のことをお知りにならぬからわからぬでしようが、それを許した場合に、警察手帳を見せてどんどんはいつてしまう。定員三百か四百のところで、多いところは百名くらいはいつてしまう。どうしてあなた方は、野溝大臣もそうですが、業務上欠くべからざる宣傳方法に対して認めることができないのですか。どうもあなた方ははき違えておられるのではないか。なぜわれわれが警察に——警察と言つては変ですが各官廳に招待券を認めていただきたいというのは、いろいろの証明書か何かでやられると困るのです。招待券でなくちや困るので、それにしてくださいというひとつのお断りの方法なのです。あれを認めたら近所中の警察署、近所中の消防署、近所中の官廳から來るのです。それですから実際の面において成立ちません。そんな特権をどうしてあなたはお與えになるのでしようか。ですからかりにその所轄とか消防署に限つては、一枚とか二枚のパスでも出しておくという程度にするとかしていただきたい。この興行というものが收益のうんとあるものならいいのです。興行場なんというものは收益は全然ないのです。今日頭から十五割の税金というものをもつていかれるのですから、收益はないのです。收益のないところの興行を不可能に陥れることはどうかということ、それからそういうふうな公務員のことをお認めになるならば、やはりこれに從事している人の特権も認めてやることが人情じやないですか。
○野溝國務大臣 大体鈴木委員には御了解願つたんじやないかと思うのですが、営業者としての氣持はよくわかるのでございますが、この地方財政が、住民全般にわたつて新税あるいは税の増率が行われまして、各方面から苦情があるのでございます。ひとり入場税ばかりではございませんので、その点は御了承願いたいと思います。なおこの点誤解されているのではないかと思いますが、公務員に対しては制限をするのです。あなたの言われるように、大勢はいつて困るということはさせないようにやつているのですから、その点はどうぞ誤解のないように願います。
○菊池(重)委員 どうも野溝國務大臣と鈴木さんとの質問應答は、ぴつたりピントが合つていない。鈴木さんは公務員以外の者は絶対に入れないという点だけで、簡單だと思うのです。それを答弁の方は、ここがはつきりしてない。公務員として、任務を帶びてそこを臨檢に來たとか、監視に來たとかいう人以外は入れないというようにしてもらえばいいのだが、そちらの方の話は警察官であればはいつてもいいというようにしか聞えないのですね。そこをはつきりしてもらいたい。
○門司委員 一点大臣にお伺いして、けりをつけたいと思う。問題は、業者の方々も、無料入場が多いということは迷惑だし、同時に市町村においても迷惑であります。從つて両方迷惑でありますので、それらに対しては市町村條例、あるいは縣の條例でこれは適当にきめられるのであります。今回の地方税の改正は、單に今まで國でとつておつた入場税を地方に委譲するというだけであつて、税率はちつとも変つていない。実際変るのは徴税者が國であるか府縣であるかだけであります。從つてもし大臣の指示がありとするならば、なるべく税金のあがるように、必要以上に無料の——いわゆるビラ下であるとか、招待券であるとかいうものは、こちらから見ますと無料のように思われるが、業者の方では、それは宣傳の一つの方法であり、あるいは営業の一つの方法である。人をたくさん集める一つの方法であるという限度においてこれを発行されている。それ以外に、まつたくそういうものから度外視された警察官というものが、自分の職権をかさに着て大勢はいるということは、両方迷惑だから、そういうものに対しては、大臣から地方官廳に、そういうことのないようにというような通牒でもひとつ発していただいて、あとは地方自治体の條例でそれを定めてもらうというようにしてもらえば、それで話は済むのではないかと思います。その話の食違いがあるのではないかと思います。
○野溝國務大臣 ただいま門司委員の御説明のようであれば、さようなことはよく了承しておりますから、そのようにいたします。
○松澤(兼)委員 先ほど私第一案及び第二案として御報告申し上げましたことは、委員長から皆様にお諮りくださいまして、大体了承を得たようでありまして、私といたしましては、非常にうれしく考えておるわけであります。ただしかし、いよいよ修正案として具体的なものを関係方面にもつていく場合におきましては、第一案、第二案というようなことでは、ちよつと通りにくいかと存じますので、もしできますれば、このうちどちらの案を採用するか、あるいは第一案と第二案とつき合わせて、固まつた案として持つていく方が適当でないかということを一應お諮り願いまして、委員長においてしかるべく関係方面と御折衝くださいますれば仕合せだと思います。
○坂東委員長 ただいま松沢君の御発言がありましたが、第一案、第二案の選択をいかがいたしましようか、お諮りいたします。
○千賀委員 私は第一案をわれわれの基本の案とされたいと思います。そしてなお第一案につきまして全力を盡して了解を求めてもらう、これがどうしても不可能であるという場合には、さらに第二案に移ることもやむを得ませんが、まず基本的に第一案ということで猛進していただきたいという考えをもつております。
○中島(守)委員 第一案に賛成でありますが、これを了解を受けるには、委員長だけでも非常に苦しい立場に置かれるかもしれないから、この点に関しては各党の理事の中から一人ずつ御同伴願いたいということを提議いたします。
○坂東委員長 それでは案は第一案を主とし、なお中島君の御意見の通り取計らうことに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○坂東委員長 御異議ないものと認めましてさよう取計らいます。
○小枝委員 これは関係筋への折衝については何ら影響のない問題でありますが、他にその機会がないかもしれませんから、この機会に私の修正意見を申し述べさしていただきたいと思います。税法の第六十七條の問題でありますが、その第六十七條によりますと、「事業税の標準賦課率は、法人(特別法人を除く。)の行う事業及び個人の行う第一種事業に対するものについては百分の七・五、特別法人の行う事業及び個人の行う第二種事業に対するものについては百分の五とする。」ということがありまして、2に、「前項の特別法人とは、左に掲げる法人をいう。」というところにもつてまいりまして、農業協同組合、あるいは産業組合、貸家組合、信用組合、商工協同組合、漁業会、森林組合、道府縣林業会、蚕糸協同組合、農林中央金庫、商工組合中央金庫、塩業組合、相互保険会社等々あらゆる組合関係のものが列挙されておるのであります。しかるにこれと同じ性格をもつところの各地方にあります林産組合というものがここに掲げられていないのであります。林産組合は、申すまでもなく、林産物の素材生産をする者の組合でありまして全然それらの組合と同じように性格も明確であり、また利益もとつておりません。殊に近來における製材業、あるいはそのほか木材関係の事業が非常に低調でありまして、倒産者が相次ぐ状態であつて、この組合の経営というものは容易ならざる事態に直面いたしております。このときにあたつて、これらの列挙してあります組合と同じような性格を持つ林産組合のみが残されておるということは、私ははなはだ不合理であると思うのであります。從つてこの第八項の都道府縣の林業会及び日本林業会の次にもつてまいりまして、「及び林産組合」という一項目を加えていただきたいと思います。以上私の修正意見を申し述べた次第であります。
○坂東委員長 お諮りいたします。ただいま小枝君の修正意見は関係方面に打合せに参ります委員に御一任を願うことに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○坂東委員長 それではさよう決定いたします。 次にはお手もとに配付いたしました警察官等職務執行法案の修正案を当委員会の修正意見といたしまして、その筋に打合せにまいろということにいたしまして、その筋でもしこの修正案にO・Kを與えてくれますならば、それをもつて本委員会の議決となすことといたしまして、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○坂東委員長 それでは異議ないものと認めます。 次に建設院の出先機関廃止に伴う都道府縣に建築局、これは東京都ですか、その他府縣には建築部設置に関する件を議題に供します。 さてお手もとに配付の地方自治法の一部を改正する法律案を、当委員会の一應の案といたしまして、その筋に打合せにまいることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○坂東委員長 それでは他に御意見ございませんか。——本日はこれをもつて散会いたします。 午後五時二十三分散会