P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
2回国会衆議院1948/06/30

治安及び地方制度委員会 第48号

発言数
18
登壇者
6
会派数
4
開催日
1948/06/30

会議録

坂東幸太郎民主党

○坂東委員長 これより治安及び地方制度常任委員会を開会いたします。  本日の日程は警察官等職務執行法案以下五件であります。日程にはいる前にお諮りする事項がございます。福井における地震の被害状況について、現地調査のため委員派遣申請について、昨日の当委員会において協議決定しましたが、実は昨日議院運営委員会において、各委員会からの委員派遣を中止して、院議をもつて議員を派遣することに決定しましたので、当委員会の派遣申請は取止めることにいたしたいと思います。御了承を願います。  次に当常任委員会において本会期に設置したところの出先官廳整理に関する小委員会、列車内の治安維持対策に関する小委員会、競犬並びに競馬に関する小委員会、警察制度改革に関する小委員会、地方財政制度改革に関する小委員会のの五つの小委員会は閉会中もなおその活動を継続する必要があると思いますので、國会法の第四十七條第二項によりまして、これらの案件については閉会中の付託審査を申請することにいたしたいと思いまするが、いかがですか、お諮りいたします。  なおこれらの案件については、議院において審査付託の議決がありましたら、五つの委員会はそのまま存続することにいたしたいと思いますが御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

坂東幸太郎民主党

○坂東委員長 御異議なしと認めます。  次に出先官廳整理に関する小委員会の委員長中島茂喜君及び小委員外崎千代吉君が当常任委員を辞任されて、現在それぞれ欠員中でありますから、その補欠の件をお諮りいたします。

松野頼三民主自由党

○松野委員 動議を提出いたします。小委員長に坂口主税君、小委員に大石ヨシエ君を御指名あらんことを提案いたします。

坂東幸太郎民主党

○坂東委員長 ただいまの松野君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

坂東幸太郎民主党

○坂東委員長 ではさよう決定いたします。  次に地方財政制度改革に関する小委員一名増員の件をお諮りいたします。

松野頼三民主自由党

○松野委員 小委員に松浦榮君を御選任あらんことを提案いたします。

坂東幸太郎民主党

○坂東委員長 御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

坂東幸太郎民主党

○坂東委員長 御異議なしと認めます。なお出先官廳整理に関する法律案起草に関しましては、さきに御報告いたしましたごとくに、関係方面との打合わせの結果、当委員会においてその法律の起草を要望されたのでありまするが、これを起草することにきめまして、出先官廳整理に関する小委員会に付託することにいたしたいと存じますが、いかがでございますか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

坂東幸太郎民主党

○坂東委員長 それでは御異議ないものと認めます。

門司亮日本社会党

○門司委員 この機会に御報告申し上げておきます。  昨日の理事会におきまして、大体刑事訴訟法の審議にあたりまして、私どもの治安及び地方制度委員会の意見を申し上げ、さらに修正の動議を出すべく、昨日司法委員会に参りまして、そうして刑事訴訟法の第百九十二條、第百九十三條、第百九十四條にわたりまして御質問を申し上げたのであります。その質問の要旨は、第百九十二條において犯罪の捜査その他については、地方公安委員会と檢察官とが協力いたしまして、これを捜査しなければならないという規定ががあるにもかかわらず、第百九十四條には、もし檢察官の命に從わない警察官があつた場合には、これを罷免することを公安委員会に請求することができる。なおその際は訴追することができるという條文がありますので、これは警察官が、一方において警察運営を各地方の公安委員会においてすべての責任をもつて運営いたしております際に、さらに警察行政の上に司法警察官としての職務を執行するというだけで、この警察官の罷免権さらに訴追権を認めるというようなことになつてまいりますと、警察官はその行動の上に二つの拘束を受けなければならない。さらに二つの行政上の監督を受けなければならないというような、きわめて不都合なことになると思いますので、この点の削除をいたしたいというのでありまして、その意味の御質問を申し上げたのであります。以下その当時における当局との質問應答につきましては、司法委員会の速記録に譲ることといたしますが、大体本委員会を代表いたしまして、かくのごとき質問と、さらに先ほど申し上げたような点を削除すべきではないかという意見を申し上げて帰つたような次第であります。以上御報告申し上げます。

坂東幸太郎民主党

○坂東委員長 それではこの日程の順序をいかがいたしましようか、お諮りいたします。——ただいま議事の順序をお諮りしたのでありますが、それは理事諸君と相談の結果、まず地方財政のことに関して始めます。その前に緊急質問があるそうでありますから、これを許します。大石ヨシエ君。     〔「簡單に願います」と呼ぶ者あり〕

大石ヨシエ社会革新党

○大石(ヨ)委員 ただいま松澤さんから御忠告がありましたから、すこぶる簡單に申し上げます。  事件は去る五月四日聖路加病院の看護婦小倉けい子さん、船越みち子さん、大藏省講習所の教官の娘さんで、銀座教会の英語の教師の野村とし子さんたちが、夜八時ごろ歩いておりましたところ、有楽町のちようどガードの附近を通りかかりましたところ、やにわに警官隊が現われまして、彼女らの弁解も聽かずして、トラツクに乗せて麹町署に運ばれました。トラックで運ばれた女性は約二百有余名の女性でございましたが、小倉さんたちほか三十名は取調べの結果、身元が明らかになつたにもかかわらず、豊多摩病院に運ばれて、しかも一晩泊めおかれ、そうして強制檢診の上、ようやく翌日帰されて、その上病院の入院料二百円を請求され、そうして泣き泣き帰つたという事実があります。これは六月二十四日婦人民主新聞に書いてありますから、おそらく事実であろうと思います。そうしてその当時われわれ女性にどういうふうなことをやつたかといいますと、その警官はおもしろ半分にわれわれ女性を取扱つておられます。被害者の小倉さん、船越さん、野村さんの三女吏は、言うに忍びない侮辱を與えられ、生涯忘れることができないと言つております。警察では私どもがやみの女性でないということがわかつておつても、平氣でわれわれにこういうふうに侮辱を與えました。東京の女は、みんな一度はここへはいるがよかろうなどと、警察官は暴言を吐いておりました。その上病院の寝具は実に不潔で、一晩はいりますれば皮膚病に感染します。むりに連れていつて、一晩二百円の料金を拂わされ、かつまた拂われない人はお金がないので、ひとから借りてまで拂つたような人もあります。こんなまじめに働く女性を罪人扱いにした事実があります。これはひとり東京のみでなく、わが選出区の京都におきましてもこういう事実があります。また大阪におきましてもこういう事実があります。われわれがパンパン・ガールと間違えられてこういう侮辱を與えられるということは、実際われわれ日本女性のために私は義憤を感ずるものであります。ゆえに日本女子勤労者のためかつまた人類の半数を占める婦人のために、どういうわけでこういうことを警官がなさるか。一再にあらずして、これは京都、大阪あたりでは三回本年に至つて行われております。これで山川菊枝女史などは、これをつぶさに当局に陳情し、これは泣寝入りしておつてはならないといつて、盛んに陳情をしておられます、かつまた私の知つておる婦人は、こういうことを警官にされて、警察当局に申し出るということは、非常にはずかしいといつて、泣寝入りをしておる婦人が多数あります。警察御当局はこれをいかにお考えになりますか、その御所見を私は伺いたいと思う次第でございます。

古屋亨警視廳副警察長

○古屋説明員 本日警視総監が署長会議で参れませんので、私直接の担当者といたしまして御説明いたします。ただいまお話の件でございますが、五月五日の午後六時三十分から午前三時の時間にわたりまして、有楽町、東京駅、新橋、虎ノ門、この附近におけるパンパン・ガールの檢挙をいたしたのでございます。当時の檢挙数は八十四名、送院いたしましたのが七十九名で、残りの五名が放免されております。なおこの送院いたしました七十九名のうち、四十名は吉原病院、豊多摩病院に残りの三十九名がはいつております。取締員は、警視廳といたしましては、十五名の警察官がこれに当つておつたのでございます。速記を止めていただきます。

坂東幸太郎民主党

○坂東委員長 しばらく速記中止。     〔速記中止〕

坂東幸太郎民主党

○坂東委員長 速記開始。

大石ヨシエ社会革新党

○大石(ヨ)委員 警察当局にお願いいたします。私もちようどアメリカに三年勉強に行つておりましたが、向うと日本とは風俗習慣を異にしております。向うでは婦人が夜八時過ぎに一人でおつたならば、すべてこれはパンパン・ガールと見るということになつております。ところが日本の國では婦人が夜八時過ぎに出ても、何ら関知しておらないというような風習がございますから、ぜひともG・H・Qの方に、日本では八時過ぎでもまじめな婦人も外出するということを、進言していただきたいと思うのでございます。どうぞその点特によろしくお願いいたします。

佐藤通吉民主自由党

○佐藤(通)委員 女性の問題でありますので、男性の私から申し上げることはあるいは見当違いのような感もありますが、当時の実情などを聞きますと、警察官がその職務権限の執行にあたつて、多少程度を越しておるやに、いろいろデマも飛んでおりましたので、私どももいろいろな実情を檢討した結果、一應質してみたいということになつたわけであります。今お話を聽きまして、大体実情は了承いたしましたが、ここに私どもの解せない点が一つございます。それはどういう点かと申しますと、M・Pの方から、進駐軍と会話中の女性は全部強制檢診をせよという御指示があつた。その指示によつて警察は動いたのだ。その次にパンパンでない女性であるということがはつきりした場合には、即時釈放しなければならないという指示を受けておるということでありますが、これは間違いではありませんでしよう。そういたしますと、正当な身分の証明を持ち、しかも言語、挙動において。パンパンでないという事実が明瞭となれば、なぜ警察は即時釈放されなかつたかということであります。大石代議士の発言にもありましたように、聖路加病院の看護婦であるという事実がきわめて明瞭であり、しかもパンパンでないという諸般の事情から考えて、きわめて明らかだと私どもは想像するのであります。あるいはさような場合に、ほかのパンパンと同一視して警察にこれを抑留し、あるいはまた強制檢診を行うべく豊多摩病院に引致をしたということは、たとえM・P方面の強い指示があつたにいたしましても、警察はこれに対して正当な職務の権限を行使されたとは言い得ないのじやないか、かように考える。これは將來においても相当起り得る問題ではないかと思いますのは、今問題になつております警察官の職務執行法の方に関連をもち、また賣春婦などに関する取締法案も出ておりますが、これらの法案が法律として効力を生ずるようになつたら、その執行に当る警察官諸君が、この法の精神を曲解して、程度を越すようなことになり、今申しましたような事例が数限りなく起るのではないかということを恐れるのであります。これは当局に対する要請でありまするが、そういうような社会一般民衆に誤解を與えるがごとき警察官の執行に対しては、あくまでもこれを上司において阻止されるよう十分な御監督を願いたいと思います。

坂東幸太郎民主党

○坂東委員長 本日はこれをもつて散会いたします。     午前十時四十分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗