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2回国会衆議院1948/06/22

国土計画委員会 第12号

発言数
29
登壇者
9
会派数
5
開催日
1948/06/22

会議録

中島茂喜民主党

○中島委員長 これより会議を開きます。関門國道隧道建設計画の件を議題といたします。  第一回國会において關門國道隧道工事促進に関する請願、第七二九号及び陳情書第三八一号が、本委員会に付託及び送付され、これを採択し、さらに第二回國会においても、これが促進に関する請願、第四二三号が付託されているのでございます。本委員会においても、この建設計画に関しましては、その重要性に鑑みまして前後三回にわたり慎重に審議いたしました。  本隧道工事の詳細につきましては、すでに御諒承のことと存じますので、本日はその結論に入りたいと思います。現在、次の四案を本委員会で檢討してまいりました。すなわち、  第一案、これは原計画の実行であり、二十四年度より五箇年計画として工事費約二十億円を要するものであります。  第二案、これは原計画中、海底部を完成し、その前後は堅坑を昇降機により交通せんとする案であります。二十三年度より六ケ年事業とすれば、工事費約九・七億円、セメント約一・八万屯、鋼材約五千屯を要します。  第三案、これは五、六年以上工事中止状態が続くことを予想して、原計画に十分な措置を講じた中止案であつて、これが應急措置に要する費用は、約一億六千万円であり、その外年々約二千万円の維持費を要するものであります。  第四案、こは一、二年後に工事再開を予想した軽易な措置による原計画の中止案で、これが應急措置に要する費用は、約八千八百万であり、維持費として年々約三千四百万円を要するものであります。  第一案につきましては、現下逼迫せる経済状勢のもとでは、これが実施は至難であります。第三、第四の中止案につきましては、本工事が海底隧道でありまして、湧水もかなりあり。軽易な措置ではとうてい安全を期しかたくて、また十分な措置では、さらに経費増加のおそれがあると考えられるのであります。またそれらに要する相当の資金、資材等は、何らプラスの面には使用されないのであります。  第二案も、公共事業費全般のわくより見て、相当の負担でありますが、將來九州、本土間の交通難打開の見地よりすれば是非とも実現すべきではなかろうかと存ずるのであります。  本委員会といたしましては、第二案を採用いたすならば、次の諸点を行政部において考慮されんことを要望いたしたいと存ずるのであります。第一に構造及び施設の簡素化、すなわち地質が比較的良好であるから、鉄筋コンクリートセグメントは断層部のような脆弱な所にのみ使用し、他は場所打コンクリートとし、かつ巻厚も思い切つて縮少する。また換氣、通風その他の諸施設等もなるべく簡單にし、必要に應じて増設できるような措置を講ずること等で、その第一として断面のごときも、地質等に應じてできるだけ節約する。第二には水抜隧道を自轉車及び歩行者の交通に利用することを考慮してみる。第三には施行期間は一應今年より七箇年とするが、情勢の好轉とともに短縮する等のごとき措置を講ずることにより、工事の実現をはかりたいと考えるのであります。  次に、本工事を民管企業としてやる場合の可能性について考えて見ますと、年六分の金利として、完成時の投下総工事費は、金利を合せ、約十二億円となります。交通量は昇降機によるため限度があつて、その年間收入は約一億円であります。なお維持費として年間約三千万円を必要としますので、残り七千万円は、投資額の金利に相当し、從つて、投下資本の償却は、数年間は困難であります。しかし交通量の増加に伴い、数年後においては、ある程度の償却は考えられる計算になります。しかしながら、民間の企業としては、(一)物價の変動の甚大であること。(二)特殊技術者を多数收容する必要があること等の諸点より、わが國の現状としては、ちよつと困難であると考えるのであります。  以上各案の説明を終りますが、本日は各案のうちいずれを採択するか御決定願いたいと思います。  以上の案に対しまして、御意見なり御質疑はございませんか。

的場金右衞門国民協同党

○的場委員 その各案はどこで作製したものでありますか。

中島茂喜民主党

○中島委員長 これは專門調査員が主体となつて作製いたしました。

内海安吉民主自由党

○内海委員 先般の委員会において、建設院の岩沢技監より、第一案は予算の関係で実行不可能であるから第二案でまとめられたいとの希望があつたが、第二案ならば確実に実現可能であるか。その点政府の所信を伺います。

菊池明総理廳技官

○菊池政府委員 本年度予算に八千万円を計上いたして、実現を期しているつもりでございます。

内海安吉民主自由党

○内海委員 九億七千万円を五箇年ではなく、七箇年ぐらいでやることが適当でないかという意見も、その節あつたようですが、その詳細はいかがですか。

菊池明総理廳技官

○菊池政府委員 七箇年計画を立てていたことは事実でございます。これについては、すでに專門調査員の方に連絡済みであります。

内海安吉民主自由党

○内海委員 七箇年計画で、政府は実行の確信がございますか。

菊池明総理廳技官

○菊池政府委員 五箇年でも七箇年でも予算さえ計上されれば、確信があるのでございます。

内海安吉民主自由党

○内海委員 予算の取扱い方は如何なる方法でやるつもりですか。

菊池明総理廳技官

○菊池政府委員 八千万円をすでに本年度予算に計上していることで御了承願いたいと存じます。

的場金右衞門国民協同党

○的場委員 第二案に異議はないのですが、当初の計画を縮少したもののように思われるが、これにはあくまで反対である。もつと積極的になされんことを希望します。その意味で第二案でもよいから、できるだけ早く実現されることを希望して第二案に賛成いたします。

守田道輔日本社会党

○守田委員 問題は実現の可能性にあるのでありまして、たとい第二案を採択するにしても、將來経費が許されれば、拡張した第一案に近いものになし得るよう融通性をもたして欲しいと存ずるのであります。今までにも、委員会で採択はしたが実現できないような事例が少なくなく、この件については断じてそのようなことのないように、必ず実現させていただきたいと思うのであります。

高倉定助日本農民党

○高倉委員 第二案は規定通りの工事にするのですか、あるいは一部分の経費を節約したやり方でやるのですか。

菊池明総理廳技官

○菊池政府委員 幅は規定通りやりますが、一部空氣を入れる部分は経費を節約することになるかもしれません。

松井豊吉民主自由党

○松井委員 この案に賛成しても、実現の不可能性が多分にあるが、この案が委員会を通過したら、必ず実現させるということで、この第二案に賛成いたします。

村瀬宣親民主党

○村瀬委員 私は一歩でも前進するという意味におきまして、第一案を理想といたしますが、その時期がきたら、いつでも第一案に切りかえられるようにするということで、第二案に賛成するものであります。

中島茂喜民主党

○中島委員長 他に御意見はございませんか。

中島茂喜民主党

○中島委員長 それではこれより関門國道建設計画の各案につきまして採決いたします。  先ず第四案を採択するに賛成の諸君の御起立を願います。     〔起立者なし〕

中島茂喜民主党

○中島委員長 起立者なし。よつて本案は否決されました。  次に第三案を採択するに賛成の諸君の御起立を願います。     〔起立者なし〕

中島茂喜民主党

○中島委員長 起立者なし。よつて本案は否決せられました。  次に第一案について、これを採択するに賛成の諸君の御起立を願います。     〔起立者なし〕

中島茂喜民主党

○中島委員長 起立者なし。よつて本案は否決せられました。  次に第二案につきまして、これを採択するに賛成の諸君の御起立を願います。     〔総員起立〕

中島茂喜民主党

○中島委員長 起立総員。よつて本案を採択するに決しました。

菊池明総理廳技官

○菊池政府委員 一言御挨拶申し上げます。只今第二案を採択いたしてくださいましてまことこありがとうございました。関門國道隧道工事につきましては長い間苦慮しておつたところでございますが、本委員会の熱心な御努力によりまして、その実現の端緒を得ましたことを、深く感謝いたしますとともに、委員会における皆様の御意見を十分尊重いたしまして、実現を期したい考えでございます。     —————————————

中島茂喜民主党

○中島委員長 次に請願の審査につきまして、お諮りいたします。  現在請願小委員会において一應その採択の規準を立て、先ほどの理事会においても檢討いたしたのでございますが、これにつきまして、ただいま私より説明申し上げます。  採択の規準は、まず第一に実行済みのもの、第二に過年度予算よりみて急施不可能のもの、以上の二つに属するものは、これを取下げてもらうこととし、次に一、全額國庫補助を求むるもの、二、縣の要望なく未調査のもの、三、資材面よりみて急施不可能のもの、四、縣の所管に属する小規模のもの、五、現行法規の改正なくしては実行不可能のもの、六、数回請願せるも実現見込なきもの、以上の六つに属するものは、最初の案ではこれを審査未了にいたす予定でございましたが、委員会としてはこれを採択する。次に重要性からみて、一、予算化したるもの、二、急施可能にして経済的効果大なるものについては是非とも採択する。  以上が採択の規準でございますが、これを小委員会及び委員会の請願審査の規準として取り上げるに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中島茂喜民主党

○中島委員長 それではさよう決します。     —————————————

中島茂喜民主党

○中島委員長 次に去る十八日北上川の融雪災害状況調査のため委員を派遣いたしましたが、只今派遣委員より報告の申出がありますので、これを許します。

長谷川政友民主党

○長谷川委員 十八日夜より四日間にわたつて北上川の災害状況、特に中小河川の氾濫状態を視察いたしまして参りましたが、昨年の水害では甚大な被害がありまして、その復興も未だできておらず、しかも五月の大雨で、その復興もまた水泡に帰したのであります。全く原始的な河川が多く、大いに治山治水の必要を感じた次第であります。いずれその詳細は書類をもちまして御報告申し上げます。

中島茂喜民主党

○中島委員長 次会は公報をもつてお知らせいたします。  本日はこれにて散会いたします。     午後二時二十二分散会

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