鉱工業委員会 第13号
- 発言数
- 8 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1948/07/02
会議録
○伊藤委員長 これより会議を開きます。 昨一日本委員会に付託されましたる内閣提出の石炭鉱業権等臨時措置法案を議題とし、その審査を進めます。まず政府の説明を求めます。水谷商工大臣。 —————————————
○水谷商工大臣 ただいまから石炭鉱業権等臨時措置法案の提案理由について御説明いたします。 この法案の主要な内容は石炭鉱区の調整と、石炭鉱業権に対する使用権制度の設定であります。現在における石炭鉱業の状態を見まするに、群小鉱区が入り乱れて、ために創業が不合理に行われている事例や、不適当な鉱区の分布状態によつて、いたずらに生産障碍を來している事例があり、石炭増産のためには、鉱区の調整は不可欠の要件となつているのであります。また石炭鉱業においては公の法律関係をもたずして、炭鉱経営を他人に請負わせているような、封建的な慣行が残存し、生産責任を不明確にしている事例が少くないのであります。いわゆる斤先掘がこれであります。これに対して使用権制度を明確に樹立し、技能適性を有する者が使用権者として大いに開発に当ることを促進する必要があります。さらに右の二つの要請に関して、事業設備のみをこれを切離すことは不適当でありますから、同時に事業設備についても関連措置をとる必要があります。以上述べました事項につて必要な手続を規定したものがこの法案の内容であります。 以上の内容は去る六月九日に失効いたしました重要鉱物増産法において、重要鉱物全般にわたつて規定されていたのであります。從つて形式的に申せば、同法の一部の有効期間を延長することによつても行い得ることでありまするが、同法の戰時立法的性格に鑑み運用適切を得ないときには、過大な行政権の濫用となる虞れなしとしませんので、新に関係手続を民主的にし、特に操業の合理化による増産の、強く期待されまする石炭鉱業のみを対象とする本法案を立法化した次第であります。すなはち重要鉱物増産法においては着業許可の制度、鉱区の調整命令、使用権の強制設定等の強い規定が盛られておりましたが、これらはすべて当事者の自発意思に委ねることとし、鉱区調整及び使用権設定について、当事者間の協議不成立の場合、その裁定申請をまつて、はじめて行政的に介入することといたし、この裁定その他の許可を行う場合には、地方炭鉱管理委員会に諮問することといたしているのであります。 なおこの法案の内容は、現在進行中の鉱業法改正草案に大体織りこまれておりまするので、同法改正の曉には、おおむね恒久的に制度化されるものと予測せられるのでありますが、石炭につきましては、特に増産のため、緊急に前述の事項を実施する必要がありますので、臨時立法として特に今國会に提出いたしました次第であります。 何とぞ愼重御審議の上、速やかに御賛同あらんことを希望いたします。
○伊藤委員長 これにて政府の説明は終りました。 別に質疑、討論の通告はありませんからただちに採決に移ります。本案は、原案の通り可決するに御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤委員長 御異議なしと認めます。よつて本案は原案通り可決するに決しました。 —————————————
○今澄委員 先般商工大臣は低品位の石炭については、近く統制を外すという趣旨の答弁があつたようであるが、これは関係の業者にも、また消費者にも、重大な関係のあることであるから、いま少し詳細に、かつ明確に、低品位炭の取扱いについてあらためてお伺いしたい。
○水谷商工大臣 現在常磐、宇部地区の石炭は三千カロリー以上を、その他の地区では三千八百カロリーを境として規格内炭と定めております。 元來消費部面におきましては、良質の適正炭を使用することが、能率の点から見てきわめて望ましいことは論をまたぬところであります。わが國の出炭も漸次好轉してまいりました現状においては、ぜひとも、炭質の向上に力を注ぎたいと、鋭意努力している次第でありまして、近い將來需給の状況をにらみ合わせて、規格の限界を引上げるようにしたいと考えております。しかしながら、現在規格外炭をただちに統制の外に置くことは、必ずしも適当とは考えられないので、良質炭の横流れ防止、輸送力の現況等を勘案の上目下研究いたしておる次第でありますます。 —————————————
○伊藤委員長 この際神田君その他有志委員の方々により強い要望のありました、閉会中の委員派遣の件についてお諮りいたします。この申出は本委員会が閉会中、臨時石炭鉱業管理法の施行状況を実地に調査するため、北海道、九州各地の炭鉱に委員を派遣してはどうかというのでありまして、石炭増産の至上の使命の上から考えましても、また昨年第一回國会におきまして、幾多の論議を繰り返して通過いたしました問題の重要法律でありまするし、本委員会がその審査に二ケ月の長時日を費して愼重審議をいたしました経緯を想起いたしましても、今回のこの発議はまことに有意義であると思う次第であります。つきましては、この閉会中の委員派遣につきましては、國会法第四十七條の規定によりますと、委員会は会期中に限つて、付託された事件を審査するのが原則でありまして、議院の議決で特に付託された事件については、閉会中も審査ができるということに相なつております。また閉会中の委員派遣は、委員を派遣するのが何らかの案件の審査のためでなければなりません。つきましては本委員会が今会期の初めに議長から許可を受けました石炭鉱業に関する國政調査を閉会中も継続することについて、議長に申出をいたしましてその許可のあつた後、閉会中継続する審査の一方法として委員を派遣するという順序と相なります。つきましては、以上の目的をもちまして、石炭鉱業に関する件、特に臨時石炭鉱業管理法施行状況について、議長に閉会中の審査の申出をするに御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤委員長 御異議なしと認めます。それでは、後刻、書面をもつて議長にこの申出をいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時五十分散会