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2回国会衆議院1948/06/25

厚生委員会 第15号

発言数
48
登壇者
9
会派数
4
開催日
1948/06/25

会議録

山崎岩男民主党

○山崎委員長 ただいまより会議を開きます。まず理容師法の一部を改正する法律案を議題といたしまして、榊原委員より提案理由の説明を聽取いたすことにいたします。

榊原亨日本自由党

○榊原(亨)委員 理容師法の一部を改正する法律案について、提案理由を御説明を申し上げます。  現行法によりますと、理容師の資格を得るためには、学校制度によるものと、試驗制度によるものとの二本建でありますが、試驗制度には種々強制的訓練と情実を伴うことが多いので、試驗制度を廃止するとともに、理容師になるには一年の修業期間を終えた者をさらに一年実地習練を要することとしたのであります。また、六・三制の学校制度が完備されるまでの間、経過的に試驗制度を認めることにしてあります。これがこの法律案を提出する理由であります。  次に法律案の大要を御説明申し上げたいと存じます。  第二條第三項は理容師の資格を得るための規定であります。  第四條は理容師の養成施設を厚生大臣が指定する場合、理容師養成施設指定委員会を設けて、これに諮問することにいたしたのであります。  第二十條では施行期日を昭和二十三年七月一日からとしてあります。  第二十二條では現に養成施設に修業中の者が卒業すれば、無試驗で免許を與えられることを規定し、第二十二條では現に理容所において理容の補助的要務に從事していた者等に対して、現行の試驗制度によつて資格を與えようとするものであります。  何とぞ御審議の上速やかに可決あらんことを望みます。

山崎岩男民主党

○山崎委員長 理容師法の一部を改正する法律案の審査に入ります。

田中松月日本社会党

○田中(松)委員 本案は、現行法の不備のために救われないものを救おうという趣旨だと思いますので、趣旨には賛成いたします。第四條についてでありますが、本條中の委員会というのは、性格から言いましても法規財政の問題もございますので、委員会ではなく、協議会とした方がよいのではありませんか。

榊原亨日本自由党

○榊原(亨)委員 本案の根本の目的が民主的にするというのでありますから、予算の伴う「委員会」より「協議会」の方がよろしいと思います。

田中松月日本社会党

○田中(松)委員 六・三制で学校を終えた者を救う途がございますか。

榊原亨日本自由党

○榊原(亨)委員 第二十一條でその意味を含めたつもりであるが、多少疑義があるので、「学校教育法第四十七條に規定する者は、第二條及び第三條の規定にかかわらず昭和二十三年六月三十日までは、都道府縣知事が行う理髪師又は美容師の試驗に合格したときは、免許を受けて理容師になることができる。」と規定したいと考えて居ります。

田中松月日本社会党

○田中(松)委員 第二十一條及び第二十二條は政府から特例案が出て参議院で先議しておりますが、同じようなものであれば、この案の第二十一條、第二十二條は削除してもよろしいですか。

榊原亨日本自由党

○榊原(亨)委員 その通り、結構です。

田中松月日本社会党

○田中(松)委員 法案は政府当局やわれわれで考えて完璧であると思つても、実際の上では不備な点が生ずることがままあるのでございますが、その場合提案者はこれを取り入れて修正する意思がございますか。

榊原亨日本自由党

○榊原(亨)委員 御意見の通り、そのようなことがあれば、修正いたしますことに反対はいたしません。

山崎岩男民主党

○山崎委員長 他に御質疑はございませんか。

山崎道子日本社会党

○山崎(道)委員 昭和二十五年六月一日までに二年間ございますが、そのまで学校一本にいたすのは危險であると思います。二年間で養成施設ぜ完備するのもむずかしいしまた一般家庭の経済の面も考えまして、二年間で学校一本にしてしまうよりも、少くとも五年間は二本建にいたしたいと思いますが、いかがでございますか。

榊原亨日本自由党

○榊原(亨)委員 御趣旨の通り五年間延長してよろしいと思います。     —————————————

山崎岩男民主党

○山崎委員長 この質疑は後刻続けることにいたしまして、日程にはいりまして、医師法案、保健婦助産婦看護婦法案、歯科衞生士法案、歯科医師法案及び医療法案を議題といたしまして、引続き審査に入ります。

山崎道子日本社会党

○山崎(道)委員 先ず第一に看護婦の労働については、労働基準法の特例があるのですが、これを口実として酷使する所があるのでございますが、これに対してどういう処置をとられて居りますか。  第二の点は看護婦の寄宿舎が非常に粗末なのですが、これの監督はどうなつい居りますか。

江口見登留労働基準監督官

○江口政府委員 第一の看護婦の労働につきましての点は、看護婦は就業時間は一時間延ばしてあるのでありますが、それを超える労働をさせるものがままありますので、できるだけそのようなことのないよう嚴重に取締つております。看護婦が婦人労働者の中で條件が惡いので、寄宿舎等についても十安監督するつもりであります。

山崎道子日本社会党

○山崎(道)委員 私は規則に拘泥するものではございません。規則一点張りでやろうというのではありませんが、その場合も十分に慰安と休息を與えるように取計らつていただきたいと言うのです。  次に衞生管理者と保健婦との関係はいかがでせうか。保健婦の仕事は衞生管理者とあまり変らないと思いのです。女專の保健科を出た者にはその資格が與えられて、働健婦に與えられないのはどういうわけでせうか。文部省では養成施設をつくるというし、労働省ではまた別につくるというのは非常に認識を欠くものであると思います。なぜこんな方針になつているのですか。

江口見登留労働基準監督官

○江口政府委員 保健婦の資格を向上させることには関心をもつております。衞生管理者も相当高い資格を要しますので、中等学校卒業以上で保健衞生の仕事をしていた者を認め、その他の学歴のない者については科目を免除することにいたしまして、その中で特に経驗の多い者につきましては特別の扱いをしなければならないと思つております。今でも都道府縣、局長の認めたものにつきましては、特別に扱えることになつております。

山崎道子日本社会党

○山崎(道)委員 今まで保健婦を雇つた場合と、女專の保健科の卒業生を雇つた場合の実績はいかがでございますか。

江口見登留労働基準監督官

○江口政府委員 專門学校を出ただけでは保健婦の実力がないのではないかという御意見だと存じますが、大体專門学校出の人でしたら、技術のみの人と、少くともその点では同樣の仕事ができると思います。

山崎道子日本社会党

○山崎(道)委員 理屈は拔きにいたしまして、保健婦の資格あるものは二本建にしませんで、保健婦の一本建でできるようにしていただきたい。  次に養護教諭について保健婦との関係をお伺いしたいと存じます。養護訓導を養護教諭、養護婦を養護助手とされて特別教育をされるというお話を聞いたのですが、これにつきましても、セクシヨナリズムを捨てていただきたいのです。保健婦は大学教育を受けるのでありまして、科外課目を百五十時間もとつているので、この中で養護教育はできると思います。養護教諭は保健婦の中からしていただきたいのであります。

米原稔文部事務官

○米原説明員 御趣旨には同感であります。將來大学出の者世なるようになりましたら、なるべくそうしたいと思います。

山崎道子日本社会党

○山崎(道)委員 ぜひそのように一本にしていただきたいから、とくとお願いいたします。

有田二郎民主自由党

○有田委員 私に医師法、歯科医師法についてお尋ねします。両法案の十二月末日現在までの届出について藥事法と同樣にしたいと思いますがいかがですか。

高田浩運厚生事務官

○高田説明員 これは実体把握のための重要な規定ですので、やはり罰則は必要だと思います。但し、現実に処罰されることのないように届出が行われるよう十分励行したいと思つております。

有田二郎民主自由党

○有田委員 藥事法では登録の効力が失われることになるので罰金を課してもよいと思う。藥剤師も、医師も、歯科医師も一つの資格であつて、効力を失わしめるだけで十分重い刑罰に値すると思う。この委員会で藥事法と同じく一律にされたらどうか。

高田浩運厚生事務官

○高田説明員 藥事法とこれとは根本の考え方が違います。これでは免許に関する効力は、第六條の一項と二項の規定で事が足りまして、三項は免許に関係のないことでありまして、藥事法と違いまして免許の効力は変りませんので罰則が必要だと考えるのであります。

有田二郎民主自由党

○有田委員 どちらも政府提出の法案であつて、藥事法の修正は政府の意見によるものであるから、表現している意味は違わないと思います。我々の修正は最初医師法と同じようにしたのであるが、こうなつたのであるから、政府の意見に変りはないと思うが、どうですか。

久下勝次厚生事務官

○久下政府委員 藥事法の場合は一つの意見を述べただけであります。できれば同一の表現をとりたいのでございますが、いろいろ事情がありまして、そうするのが困難なのです。が、御趣旨は私どもも同じでございます。

有田二郎民主自由党

○有田委員 この委員会で同じように修正したら、政府はどうしますか。

久下勝次厚生事務官

○久下政府委員 理論的には藥事法案の表現よりも、医師法案の表現の方がよいと思いますので、この修正をすぐ結構だとは言えません。

有田二郎民主自由党

○有田委員 法律が同じようになること、罰金が不当であること等について言うのでありまして、さらに各派の委員と相談したいと存じます。  次に現在日本人の平均年齢は男が四十五で女が五十五でありまして、列國に比べて、医学の進歩にもかかわらず、短命でありますのは、医師法等に欠陷があるのではないかと思うが、政府のお考えを承りたいと思います。

久下勝次厚生事務官

○久下政府委員 日本の壽命の低いことはひとり医療制度のみの問題ではなく、いろいろの理由がありまして、予防衞生が十分でないことも考えられます。これら種々の理由によるものでありますので、各方面の努力が総合されなければならないと考えております。

有田二郎民主自由党

○有田委員 医学、藥学は決して劣つていないのに、実際に現われていないのは、やはり医療制度に一番大きい責任があるのだと思う。檢察についても、特別に檢察医というものを設けて死因を究明してゆき、死亡の時は、この医師が檢察書を出すという制度によつて治療、予防、医学が進歩するのだと思う。診察した人が責任も明らかでないのに、死亡診断書を出すというために堕胎等も行われることになるのである。自婦で誤診して自分で診断書が出せるという制度は好ましくないと思いますが、政府のお考えはどうですか。

久下勝次厚生事務官

○久下政府委員 お話のように、またそれ以上にしたいと思いまして、堤合病院の中には解剖室を置いております。第二十條但し書は現段階では経済的にもやむを得ないものと考えております。

有田二郎民主自由党

○有田委員 政府はいつでも無医村とか藥剤師のいない所を例にとるが、それは特例とすればよいのであつて、医藥福業の問題についても、医療制度の欠陷を示すものだと思います。東京等では医師も多いので、これらの人々から一部を官吏として、死亡した場合には調査をさせることが必要だと考えております。病院に解剖室を設けても、入院死亡の一部の者だけでは趣旨に副はないと思います。檢察医を設置して、死亡について眞因を究明することは絶対に必要であります。われわれ素人としても死んだ場合に、今までの医師が診断書を出すのは妥当ではありません。それにまた就職難の解決にもなるので、先般起つた壽産院事件のごときも、こういう欠陷から來ていると思うが、政府の所感を伺いたい。

久下勝次厚生事務官

○久下政府委員 私の言い方が不徹底だつたのだと思います。檢察しないで出してはならないというのが現在においても原則でありまして、二十四時間以内に診察したときは、その判断は大体間違いないとしましたのがその但し書であります。理想といたしましては死亡したときは必ず医師に見せることが必要だと思いますが、今のところちよつと困難であります。なお大都市には檢察医を置いて死因不明死体の死因究明に当つて居ります。將來この制度を拡大したいと考えて居ります。

有田二郎民主自由党

○有田委員 今の檢察医は警察医のようなものであろうが、私の言うのはそうでなくさらに進んだ研究的のものでして、これを多数制定して、死んだら必ずこれにかけることが必要であると思います。犯罪の面だけでなく、医学的な点で檢査してほしいというのでありまして、第二十二條でもむしろ処方箋は義務発行にすべきであると思います。医師は久ず処方箋を発行する方がよいと思うが、政府はどうお考えになりますか。

久下勝次厚生事務官

○久下政府委員 檢察医は決して警察医でなく、特に疾病、解剖等を專攻した專門医をおいております。御趣旨の通り、さらに廣くしたいと考えております。  次に第二十二條の強制発行の問題は大きな問題で、医道審議会でも多くの論議がなされたのでありまして、從來と表現方式も変つて居りまして、この点でも医師に対しても大きな変化が現われると思います。患者が求めることによつて出す方がむしろ適当であると思うが、こういう風にすることによつて御趣旨に近づけることと思う。

有田二郎民主自由党

○有田委員 檢察医についてはさらに一歩進めて医学に貢献するようにしてもらいたいと思います。第二十二條については医療費の高いことの一因にもなつているので、金のない人はどこでももらえるように処方箋は無料で発行する義務とすべきだと思います。三千七百円ベースにおきましては医療費はなかなか出せない現状であります。義務発行にすれば診療だけ受けて、処法箋を書いてもらつて帰れるのでありますが、現在のように必ず医師が藥を出すのでは、医療費があまり高くつくので、医療を受けられなくなつてしまう。暇な医師もあるようでありますが、もつと氣軽に医療を受けられるようにすれば、もつと医者にかかる者も殖えるのであつて、そういうのが望ましい。こんなことも平均年齢の低いことに影響しているのだと考えられます。現在の町医者といえば、往々にして金持だけのものとなつてしまつていると思うのであります。

久下勝次厚生事務官

○久下政府委員 第一に医療費が高くて一般國民が困つていることは必ずしも否定いたしませんが、不当にそれが高いかどうかは不明でございますので、現在実体調査をして居りますので、近く大体の結論が出ると思います。一方では高いと言われ、一方では医師の側では高くないというので、現在この調査をしておるのでありますが、現在國民の生活が苦しいことは事実でありますので、社会保險等を強化いたしますとともに、さらに社会保彰制度等も考えまして、根本的に考えていきたいと存じております。次に処方箋の問題ですが、それを無料で出すようにおつしやいますが、診断いたしましても投藥しない場合もございますので、あらかじめ診察料に加えることも適当ではありませんので、やはり処方箋料は別にとるのが適当であると存じます。また強制発行にいたしますと、患者がそこでもらいたくない時までも、むだに出す必要はないと存じますし、求めあるときだけでよいと思います。

有田二郎民主自由党

○有田委員 そういう考えが國民を短命に陷れるのであつて、義務発行によつて医療が明白になると思う。困つておる家庭では診察によつてまず自分の方針を決めるのでありますから、処方箋料は当然診察料の中に含むべきであります。医師の所で診察をするときも内容が明らかになることによつて、合理化されると思います。

久下勝次厚生事務官

○久下政府委員 処方箋料は紙代だけではありません。藥が要らないというのは処方箋料の意味をなさないのであります。処方箋料というのは一つの技術料を含むのでありまして、これを診察料に含みますことは不当と考えるものであります。

有田二郎民主自由党

○有田委員 とにかく経済的に困窮している國民大衆が医療に困らないように十分考えていただきたいのであります。

山崎岩男民主党

○山崎委員長 この質疑を明日継続いたすことにいたしまして本日は一應質疑を終了いたしたいと存じます。     —————————————

山崎岩男民主党

○山崎委員長 次にこの際お諮りいたします。本委員会に付託されております船員保險法の一部を改正する法律案につきまして、水産委員会より連合審査会をいたしたいと申込んで來ておりますので、本委員会でもその点につきまして議決をいたしたいと存じます。  船員保險法の一部を改正する法律案につきまして水産委員会と連合審査会を開きますことに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山崎岩男民主党

○山崎委員長 御異議がなければ本件は決定いたしました。  なお、開会の日時日程は後日御通知いたします。  それから賣春等取締法案につきましては、治安及び地方制度委員会に連合審査会を開くように申込みたいと存じております。  本日はこれをもつて散会致します。次会は明日午後一時より開会致します。     午後零時二十七分散会

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