厚生委員会 第4号
- 発言数
- 18 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1948/05/28
会議録
○山崎委員長 ただいまより会議を開きます。 墓地、埋葬等に関する法律案及び食肉輸移入取締規則を廃止する法律案を一括議題に供します。 これより討論に入るのでございますが討論を省略いたしまして、ただちに採択にはいりたいと存じます。御異議ございませんでしようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山崎委員長 御異議なしと認めます。採択をいたします墓地、埋葬等に関する法律案及び食肉輸移入取締規則を廃止する法律案の二法案を原案の通り可決することに御賛成の諸君の御起立を願います。 〔総員起立〕
○山崎委員長 起立総員。よつて両案はいずれも原案の通り可決いたしました。 なお課長に対する報告書につきましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山崎委員長 御異議なしと認めます。さよう取計らいます。 —————————————
○山崎委員長 それでは引続いて社会保險の問題について榊原委員より発言を求められておりますので、これを許します。榊原委員。
○榊原(亨)委員 社会保險におきますところの診療報酬は、厚生大臣が諮問されますところの社会保險診療報酬算定協議会において大体の案が審議され、これを厚生大臣に申しまして、厚生大臣のお考えできめられるということになつておるのでございます。この算定協議会というものは、すでに健康保險法施行令によつて第七十六條の二に、その委員は保險者を代表する者、被保險者及び事業主を代表する者、医師または歯科医師を代表する者並びに公益を代表する者につき、厚生大臣がおのおの同数を委嘱するというようなことがあるのでありますが、在來行われておりますところの算定協議会なるものには、國保すなわち國民健康保險の代表者がおはいりになつて、そうして相当強い意見を述べておいでになるのでありますが、この点についてはどういうお考えであるかということを承りたいと存ずる次第であります。
○宮崎政府委員 社会保險診療報酬算定協議会は、ただいまお話しになりました通り、健康保險法に基きまして、法律上は健康保險に関して算定協議会を開くことになつておるわけでございます。ところが実際問題といたしまして、社会保險の診療報酬は、健康保險の限りませず、これが船員保險あるいは國民健康保險、共済組合の診療に対する報酬の基礎にもなります。そういう関係で、健康保險の算定協議会を開きますると同時に、國民健康保險の算定協議会あるいは船員保險の算定協議会、共済組合の算定協議会というようなものを開くべきが、ほんとうであろうと思うのでありますが、便宜社会保險の診療報酬算定協議会といたしまして、健康保險の算定協議会の中に國民保險及び船員保險、共済組合の代表者も入れまして、委員の数を殖やして算定協議会を開いておるわけでございます。健康保險としては五人でありますけれども、そのほかの者を加えて十人の委員といたしまして、それを保險者十人、診療担当者十人、それから事業主、被保險者、中立等を加え、各同数で協議会を開いておるわけでございます。正確に申しますると、榊原さんの仰せになりましたように、健康保險の算定協議会だけ開かるべきものであろうかとも思いますけれども、診療報酬の算定の便宜上、関係の人をも入れて数を殖やしてやつておるわけでございます。しかしこの点について榊原さんの言われたような点もございますので、近く各保險法を改正いたしまして、算定協議会については、いま少し法的の根拠を明らかにいたしたい、こういうふうに存じております。
○榊原(亨)委員 そういたしますると、ただいまのお話では、健康保險法施行令に反することになるのでございまするが、末だかつてこの施行令に合致いたしました算定協議会が開かれておらない。その不法なる算定協議会によつて厚生大臣がその申達案を審査いたしまして、そうして社会保險報酬をきめておいでになるということは、私どもはどうしても納得いかないのであります。殊にこの健康保險法施行令におけるところのおのおのの利益代表を同数入れてやるというその趣旨は、おのおの利益を主張いたします者が、数の上においてその主張が同数であるということを示しておるのにかかわらず、政府において勝手に健康保險法施行令に違反した協議会をつくつて、そうしてそれに厚生大臣が諮問するということは、これは非常な重大問題と思うのでありますが、この点について厚生大臣はどなんふうなお考えをもつておいでになるか、あるいはここに集まりました委員の手当等につきましてどういう予算をもつておやりになつていらつしやるか。たとえばこの法令に何も規定さけてないものを委員に選んで、その委員にその場合に手当を出すというふうなことが起つておりますれば、これは会計法の違反にもなることでありますが、その点はどんなふうなお考えを大臣はもつておいでになりますか、承りたいと思います。
○宮崎政府委員 ただいま申しました通り、算定協議会につきまして違反という意味で申し上げたのではございませんが、健康保險法にそういうことになつておりますが、便宜拡張して社会保險の全般について相談をしておる。もちろんこれは多数決できまるというようなこともございませず、健康保險のみならず、他の社会保險の関係者もはいつて相談をしておるのでありまして、私は違反しておるという問題ではないと思うのでございます。なお報酬等については、それぞれ予算の措置を講じておるわけであります。
○榊原(亨)委員 これは多数決できめる問題ではないというようなお話がございましたが、多数の意見、少数の意見として厚生大臣に申達をしておるのであります。殊にはなはだしいのは、健康保險を代表してきております者が診療報酬の算定に当るのでありまして、医師側の主張がもつともであるというにもかかわらず、その場合に違反しておりますところの、委員として指定される資格のない者が出てきて、國民健康保險側の意見として強力に会を指導する、あるいはその意見を指導するということが事実あるのであります。これは算定協議会における速記録によつても明らかでございまして、政府委員の方で何と言われましようとも、もしも政府によつて勝手氣ままに委員を選ぶことができますれば、何も健康保險法施行令なるものを法律をもつてきめる必要はない、施行令を出す必要はないのであります。それにもかかわらず施行令にきめておる委員のほかの者を選んできて委員に任命し、國家がこれに委員の手当を出し、しかもその委員の協議会において意見を多数の意見、少数の意見というふうにして、これを厚生大臣に申達することは、これはどうしても違反であると私は思いますが、この点について厚生大臣の御意見を承りたいと私は存じます。
○竹田國務大臣 診療報酬の算定でありますが、他の保險が各種ありまして、算定を統一いたしますために、便宜算定協議会で今御指摘になつたような点があつたように存じます。厳重に申しますれば、あなたの御指摘のように、少しくどうも間違つておつたのではないかというような氣持がいたすのでありますが、各方面の保險に影響いたします関係上、事務当局において便宜そういう取扱いをしたということであります。まことにどうも少し手落ちではなかつたかと思うのでありますが、今政府委員から申し上げたように、このたびこの改正をして、從來そういう手落ちがあつたといたしますれば、手落ちのないように厳重にいたすということでありますから、どうかひとつこの辺で御了承を願えますれば非常に仕合せであります。
○榊原(亨)委員 今大臣の御懇篤なお話がございましたが、これは誤つているということをお認めになつた以上は、これ以上私は追究したくないのでございますが、今後現われますところの法案の中にも、おのおの各界を代表いたしました利益代表が集まりまして、審議会とか委員会とかいうものをつくつて、厚生問題についていろいろな運営をやる。たとえば今度出ますところの医師法にいたしましても、いろいろそういう点があるのでございまして、勝手氣ままに法令にない委員を選んで、これによつていろいろなものをきめて運営するようなことは、今後絶対にないようにお願いいたしたいと私は存じております。なお在來この社会保險診療報酬を算定いたします場合におきまして、医師に課します税金につきましては、特別の考慮を拂つてやるから、社会保險の診療報酬は医者が要求しておりますものよりも、安くしてやつてくれという御希望がございました。それによつて社会保險の診療報酬というものはきめられているのでございますが、その点につきまして、どういうふうな努力を大藏省当局にしておられるのでありますか。殊に最近におきましては、とうてい医師が拂うことができないような事業税をも課そうという案があると私どもは承つているのでございますが、この点につきましても社会保險の本質から申しまして、この際はこれらの税金の軽減方について厚生省といたしましても努力していただきたいと存じておりますが、その点についての御所信を承りたいと存ずるのであります。
○宮崎政府委員 從來の経過につきまして私から申し上げたいと存じますが、御承知のように、全國のお医者さんにお願いをしまして社会保險の診療をやつているのでありますが、その医者の生活に大きな影響を及ぼす税金が最近非常に重くなつてまいりまして、診療報酬を算定する場合におきましても、大きな問題になつたのであります。先般の中央社会保險診療算定協議会の委員会の席上におきましても、この点が大きな問題になりまして、医務局長の東さんと、保險局長である私とがこの点につきましていろいろお話を申し上げたのでありますが、社会保險というものが、最も正確にこの事業の成績を調べ得る関係上、社会保險の診療をなしますと、税の方が非常に重くなる、こういう話もございましたので、私大藏省へ参りまして、関係の係官にこの点をよくお話いたしまして、社会保險の診療をするが故に、税が格段重くなるというようなことであつては、社会保險の診療のために非常に困難な事態を引き起すから、この点については十分考慮を願いたいということを大藏省の方へ話に参つたのであります。 それから最近の事業税につきまして、医務局及び私の方で心配をいたしているのでありますが、この点につきまして中心が医務局の方になつておりますので、私はこれだけお答えを申し上げます。
○榊原(亨)委員 次にこの社会保險制度についてもう一点お伺いいたしたいことがございます。この社会保險と申しますものは、御承知のごとく、國家保障の精神から申しましても、今後ますます拡充していかなければならないものであり、医事方面においても、これが絶対的な協力をすべきであるということを私どもは信じておるのでございますが、未だ大学、専門学校等の医学教育機関におきましては、この社会保險に関するところの講座が全然設けられておらないのであります。從つて医学校あるいは大学を卒業いたしました者は全然この社会保險に対しては無知であり、無関心であるというのが現状でありまして、これは國家保障の建前から申しまして、社会保險を最も完全に運営するという点から言つても、どうしてもここに社会保險に対する教育をする必要があるのでありまして、大学あるいは専門学校におきまして、これらの講座を設ける必要があると私は思うのでありますが、この点につきまして文部大臣並びに厚生大臣の御意見を承りたいと存ずる次第であります。
○宮崎政府委員 これも從來の経過等を私から申上げたいと思います。社会保險についての大学の講座の問題は、從來から文部省へ申し入れをいたしておるのでありますが、いろいろな事情から実現がなかつたのであります。先般私文部省の方へ参りまして、大学の講座の問題もありますが、それ以外に一般國民に社会保險というものをよく普及徹底してもらいたいので、教科書に社会保險の問題を書込んでもらいたい。そうして子供のときから健康保險というものはこういうものだということを、一般國民にわかりやすし説明してもらいたいということを、文部省の教科書局長等にお願いをしてまいつたのでありますが、講座の点につきましては、先般健康保險委員会を開く際におきまして、満場一致ただいま榊原代議士の仰せになりました点が可決されまして、文部大臣及び厚生大臣にただいま仰せになつたと同じ文句でこれを建議するということになりまして、先般厚生委員長が厚生大臣の所へこの建議をもつてこられたのでありますが、文部大臣の所へもその足で行かれたように存じております。この点についてはまつたく同感でございますので、私どもの方で文部省の方へ重ねてお願いをしたいと存じております。
○竹田國務大臣 ただいま政府委員から答弁いたしました通り、從來少しくおろそかになつておつたように思います。しかし全然社会保險に関する講座を設けてないわけではありません。その意味における講座を進めておつたように開いております。しかしながら今榊原委員の仰せになりましたように、強くやはり文部省へ交渉いたしまして、大いにこれをクローズ・アツプせしめる必要があると存じまするので、御意見の通りに私は文部省へ交渉いたしまして、必ず御趣旨の通り実現いたしたいと思つております。
○剱木政府委員 文部大臣がよんどころない用で出られましたので、一應私から代つてお答え申し上げます。社会保險を教育的に取上げてまいりますことの重要なることは、まつたく御趣旨の通りだと考えるのでございます。現在におきましては医事法制等において、わずかに講義がされておるという程度でございまして、きわめて大学の講座として不完全であると思います。元來大学の講座におきまして、社会科学一般に関しまする講座が、非常に欠けておつたという事実は十分認めるのでございまして、この社会保險制度の拡充等ともにらみ合わせまして、ぜひ將來これが実現に文部省といたしましても十分努力していきたいというふうに考えておるのでございます。
○榊原(亨)委員 ほかにこの件に関連しまして御質疑はございませんでしようか。 それでは本日はこれをもつて散会いたします。 午前十一時四十一分散会