決算委員会 第30号
- 発言数
- 59 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1948/09/28
会議録
○松原委員長 これより会議を開きます。 本日は、去る十四日の決算委員理事会で御決定を得ました通り、第二回國会閉会後、継続審査のために設けられました閉会中の審査小委員会における逓信省設置法案外一件に関しまして、中曽根小委員長から経過の御報告を願います。中曽根康弘君。
○中曽根委員 去る七月五日に閉会中の審査小委員会は成立し、六日より九日まで四日間にわたり審議いたしました。この間政府側の出席を求め成案を得るまでの事情、その他法案について種々質疑應答を重ねまた九日には全逓労組土橋委員長外三名の組合側の意見を聴取しました。組合側の意見としては本法案は官僚的で、種々の観点から時期に適せず、全面的に反対とのことでありました。かような次第で本小委員会としては、未だ最後的結論に到達いたさず、各小委員におけて十分研究することにして審議を申し上げておりました。その後、その筋の書簡により状況に根本的の変化を來たしましたので、私見としては、この際一應小委員会の審議を打切りたいと存じます。
○松原委員長 小委員会は一應中止いたしたいとの御意見がありますが、なお、この際政府側より状況の変化について、大臣よりその経過を御報告願います。
○冨吉國務大臣 第二回國会に提出した逓信省設置法案について、閉会中も小委員会において熱心なる御審議を継続していただいたことを深く感謝いたします。しかるに七月二十二日その筋の書簡による指示がありました。よつてひろく関係方面の眞意も尋ね研究いたしました結論として郵政及び電氣通信の二省に分つことを命ぜられたものだということになり、慎重熟慮の結果、私はこの逓信省を二つの省に分割することに決定した。この理由はあとで申上げたい。これを八月十八日の閣議に提案したのでありますがなお、研究の余地があるとの理由で保留となりました。爾來一箇月その問九月六日に電氣通信、九月十六日に郵政に関して関係方面の考えも結局私の意見と同じであつた。この機構の内容については検討すべき点があり九月十六日関係方面とも折衝したのでありますが結論に至らず留保されております。しかし二省に分割する方針は九月二十一日の閣議において承認を得ました。目下その線に沿い作業をすすめているが、具体的内容については、閣議の最後的決定は見るに至つておらないのであります。なお御審議中の逓信省設置法案は撤回せねばならないのであるが、閉会中でできなかつたりで、第三回國会においてその手続をとりたいと存じております。
○松原委員長 大臣の説明について御質問はありませんか。
○木村(榮)委員 小委員会で法案が審議中であり、まだ結論に到達していないのに法案の撤回とはどういうわけか。また小委員会の審議を打切るというのはどういうわけか。この点について政府及び小委員長に伺いたい。
○中曽根委員 小委員会の審議は中止したのであつて打切つたのではなて、まだ最終の結論は出ていない。小委員会を閉じたいというのは私個人としての希望で小委員会の意思ではない。
○木村(榮)委員 小委員会に対して、政府側から正式に法案撤回の意思表明はないか。
○中曽根委員 ない。今日は委員長の要請で小委員会の審議の経過を中間報告するのである。
○木村(榮)委員 大臣は先の法案は撤回する見込であるから当分審議を見合せろというのか。
○冨吉國務大臣 本日はただ経過を報告したのであつて、無論委員長に対して指図がましいことをいうものではない。目下閉会中のため撤回の手続をとり得ないから、第三國会開会を待つて本会議に諮り撤回したい。
○木村(榮)委員 今のは政府の現在までの状況の報告であつて、あらためて第三回國会において新しい法案を出すつもりか。
○冨吉國務大臣 その通り。
○松原委員長 國会法は閉会前に改正され決算委員会は行政調査及び人事委員会と決算委員会の二つに分れることになつたが、今後はさらに内閣委員会、人事委員会及び決算委員会の三つになる見込であり、委員の顔触れも一変することになる。これらの眞についても御意見を伺いたいと思う。しかし決算委員会が今日継続して審査する責任があり、専門員ももつておるので、その責任上、この委員会を開いたのであります。
○田中(健)委員 私らはさきに第二回國会において法案の撤回を主張し、大臣は反対した。しかるに今度は撤回して新法案を出さんとしている。何ゆえに撤回するか、十分なる理由並びに経過の説明を願いたい。
○冨吉國務大臣 まだ正式に撤回を求めているわけではなく、経過については、いましばらく、御勘弁願いたい。
○田中(健)委員 勧告は國家行政組織に抵触するものがあるとは思わぬか。
○冨吉國務大臣 そこがまだ研究が足らぬ点であるしかしどこまでも法律は尊重し、國会の意見を最も尊重する。現業官廳に特別性のあることは國家行政組織法も認めているし、極力抵触しないように努める。
○田中(健)委員 國会の権威を尊重すると思いますが、政府は國家行政組織法と抵触する点について政府は法律を改正するよう、その筋に懇請するような考えはないか。
○冨吉國務大臣 ただいまは、そういうふうに考えていない。そういう改正の場合があるかもわからないが、たとえあつても國会の権威を損わないようにする。
○田中(健)委員 國家行政組織法を改正するということは新聞紙上にも見えるが、改正すると云ふことを新聞記者に話された事実があるか。
○松原委員長 かかる問題にも関連があるので船田國務大臣の出席を求めたが、その筋に行つて出席できないので、前田次長に來てもらつた。
○冨吉國務大臣 逓信省設置法のために、國家行政組織法を改正する意思はまつたくない。
○松原委員長 大臣に希望を申上げたい。逓信省設置法案は第二回國会の終りまでに審議を終了するようにと、時間を切つて要請せられた。本委員会は愼重審議遂に開会中には審議終了せず、閉会中に、なお継続して審査した。ただいまもまだ審議継続中である。しかるに政府は該法案とまつたく異つた案を発表されている。結果からいえば早急に法案の決定をしなかつたことが、本委員会に先見の明があつたことを痛感するのである。かような重大な法案を短時日の間に審査するのは、無理であつて、委員会の審査の時間も、十分に與えられたい、と同時に、今後はどうか審議の途中から、まつたく違つた法案を出して、委員会の審議を水泡に帰せしめるようなことのないように、十分御考慮願いたい。また國家行政組織法を全然、適用しない規定を設けたり、これを無視するような規定を設けたりすることは、國会の意思を無視するもので、このようなことのないよう、今後慎重を期してもらいたい。
○冨吉國務大臣 委員長の先見の明に深く敬服すると同時に、私の不明を恥ずるものである。しかし、民主革命途上の日本の現状においては、またいたし方な、ことと御了察が願いたい。本委員会審議の御苦労に対して敬意を表する。私はどこまでも無理な審議を要求するものではなく、今後いろいろ御報告申し上げて御審議に資したい考えである。
○松原委員長 それでは、小委員会はこれ以上の審議を止めて、第三回國会に、政府の提案を待つて善処することにしてはいかがですか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○冨田委員 小委員会の審議中止には賛成するが、一言希望を申し上げたい。われわれはさきの逓信省設置法案について審議継続中であり、その途上新しい案が新聞紙上に出た。実に寝耳に水で新分割案については全然わからない。政府は新聞紙上に発表しながら委員会に対しては何らの表示もない。ただいまここに資料を受取つて見れば秘としてある。新聞に発表するものが委員会に秘密を守る何んの必要があるのか。かかることは國会の運営がらも、法案の審議の点からも非能率的で、はなはだ遺憾である。政府はかかることのないよう、新聞紙上に発表するほどなら、まず委員会の方へ資料等も速やかに提出して、十分研究の余地あるようにせられたい。
○松原委員長 ただいまお話のことにつきましては、先般來次官より委員長にたびたび連絡があり、御懇篤な説明があつたことを御報告しておきます。今後とも資料の入手次第、お送りするつもりです。この問題はこれで打切ります。 —————————————
○松原委員長 國家公務員法改正について、前田行政管理廳次長が見えているのでお聴き願います。
○田中(健)委員 國家公務員法はこの委員会で審議するのですか。
○松原委員長 そうです、今の委員会が改組されない限りまだここで行うのです。
○前田總理廳事務官 國家公務員法は人事院の所管で、私はただ國家行政組織法の関係についてお答えするつもりで來たので、國家公務員法の改正自体については、直接関與していないのです。
○松原委員長 先刻淺井臨時人事委員長が見え、人事委員会の内容についてはその筋と折衝中で、もうしばらく保留してもらいたいとのことです、國家公務員法改正草案中に國家行政組織法を適用せずという規定がある。かような点について。
○前田總理廳事務官 國家公務員法改正案の中に、人事院には國家行政組織法の適用がない旨の規定があるが、人事院は内閣から準独立の立場にあるくらいの建前になつており、元來國家行政組織法はかかる準独立的官廳は予想していない。また行政管理廳法は人事委員会には適用しない旨の規定がある。なるべく國家行政組織法の埓外に出ないようになすべきであるが、ある程度まで止むを得ない。
○田中(健)委員 人事院はいかなる根拠に基いて内閣と別個になるのか。
○松原委員長 総理府にでなくて内閣に直属するというのですか。
○前田總理廳事務官 人事院は会議体たる内閣に直属するのである。人事院にはあまり過度に独立的な権限を與えぬように努力中であるが、反対の要求もあり、結局この程度になるであろう。
○田中(健)委員 どうも今の御説明では満足できません。納得のゆくよう御説明を願いたい。
○前田總理廳事務官 私は直接関與していないゆえ、十分御説明申し上げることができない。いずれ人事委員会より説明があると思います。
○田中(健)委員 人事院設置法案はいかなる理由に基いて國家行政組織織法に則ることが出來ないのか。
○前田總理廳事務官 日をあらため関係大臣の出席を求めお尋ね願いたい。法律的に言えば行政管理廳は人事院に触れることができないことになつている。
○冨田委員 人事院が行政官廳外にあるならば憲法第六十五條に違反である。国家の行政は内閣に属するのであるから、人事院は、行政官廳外には出られないと思うが、その合理性について明確な御説明を願いたい。
○前田總理廳事務官 アメリカの人事院の制度を考えた場合憲法違反となる。國の行政権が内閣に属することは根本である。これには二つあります。國家行政組織法と内閣法であります。法律的に人事院は内閣法により規定されるものの部類に属する。
○松原委員長 この問題についてはいずれ官房長官か首相より説明を聞いた上、檢討したいと思います。’
○田中(健)委員 成案ができ上り次第伺いたい。
○松原委員長 淺井臨時人事委員長は成案は全然きまつていないということでした。 それから私が指宿の自給制塩の状況について視察して來た結果を報告します。現地に行つて実際の状況を見たのでありますが、会計検査院が批難事項としてとりあげたのは当を得てぬるとも言い得るが、また政府の弁明もこれを認めることができるといつたような状態で、この自給製堪設備に関する調査は刷物によつて承認を乞いたい。 逓信省設置法案に関する小委員会は審査未了の報告をすることにして、これを委員長、小委員長及び理事に一任されたのですが、いかがですか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松原委員長 それから宮城縣廳の國費濫費事件について、特に亀卦川専門員に出張して調査を依嘱したのでありますが、ただいま本人からその概要を報告します。
○龜卦川専門員 先般宮城縣廳の國費支出状況について調査した結果の概要を報告します。これは國の補助金と傳えられていたのですが、実は純然たる國費で、二十一年度厚生省所管に属する臨時部民生安定施設費中の事業費に属するものであります。これは縣下の引揚者その他生活困窮者に越冬用の蒲團綿を配給するための費用であるが、この金が現実に宮城縣廳の手に入つたのは、翌年度たる二十二年四月十二日であり、出納閉鎖期の四月三十日までに、これを配給することは事実不可能であつた。よつて、縣下の製綿工業協同組合から請求書並に領収書をとつて、現品納入のないのにあつたことにして、九十万余円の小切手をきり、しかもその金を社会課で保管しておりました。そしてその金額を社会課から同胞援護会縣支部に貸付け、その後七十五万円は返却されました。またその後樺太引揚者の寮建築費として、請負業者三澤某に七十五万円を貸付け、これは一たん社会課に返却になり、その後再び五、六万円を同請負人に貸しております。その他社会課関係の接待費や無縁故引揚者のための救済費等に支出した。その後、本年一月頃綿は納入され該当者に配給されたが、その代金は実際には拂われていないといつたような状態です。なお出張当時は丁度水害のあつた直後で、その方に縣廳が忙殺されており、また関係者の収容、書類の押收等のため十分な調査ができなかつた点もあるが、大要は以上の通りで、司直の取調は廣汎にわたつているようであるが、國費関係としては右申述べました点のみのようであります。
○田中(健)委員 さきの理事会で提案したのは、会計檢査院の調査が不徹底であり、縣会では糾明できないから、決算委員会で取上げて調査したいとお願いしたので、調査の徹底を期するため、委員会を開いて証人を喚問して調査し、その結果を國会に報告したい。
○松原委員長 御説、御もつともで、決算委員会は本來の意義を発揮せねばならぬ。
○竹谷委員 各縣を徹底的にやるべきだ。
○田中(健)委員 この縣が終れば東京都をたたきたいと思ふ。
○松原委員長 これは大問題であります。その処置に関してはいかに扱いますか。
○田中(健)委員 事務局に証人喚問の準備をしてもらいたい。
○龜卦川専門員 先般來検察当局が取調中であり、すでに起訴されたものは、社会課長と次席の二名でありますが、まだ取調は完了しておりません。のみならず宮城縣は目下過般の大水害の善後処理に忙殺されている場合であり、時期としてはどうかと思います。
○松原委員長 この問題は重大で、やるからにはじつくり腰をすえてやらねばならないと思いますが近く委員会のメンバーも変ることでもあるし今、手をつけても委員が変つたりして尻切とんぼになつてはこまる。委員会の構成が変つてから、この問題を取りあげたいと思います。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高津委員 この問題に関して委員長談を発表してもらいたい。
○木村(榮)委員 人事院の問題は内閣にききたい。
○松原委員長 では本日はこれで散会いたします。 午後三時十五分散会