決算委員会 第25号
- 発言数
- 38 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1948/06/30
会議録
○松原委員長 これより会議を開きます。 昨日説明を聽き取りました運輸省官制の一部を改正する法律案につきまして、御質疑のある方がございましたならば、御通告を願います。
○河合委員 昨日次官から御説明を承つたのでありますが、きよう質疑をいたしますのに、まだ私たち昨日のああいう状態で、委員会に引続き本会議でありまして、その余裕がなかつたのであります。内容がわからないのであります。それで次官の説明が不十分だという意味ではなくて、実際その仕事をおやりになつておる事務のことにお詳しいお方からもう一應説明を聽きまして、そうすれば私どもよく納得がいくと思いますので、それができましたら、簡單なことですからきよう済ましていいと思うのであります。
○小幡政府委員 直接担当いたしております陸運管理局長であります。ただいまから御説明申し上げます。このたび政府におきましては御承知の通り國家行政組織法の施行が延期になりました関係上、この組織法の施行に伴つて実施いたしまする予定でありました機構改革とは切離して、この際急を要する國鉄自動身関係の事務を陸運管理局から鉄道総局に移管することにいたした次第であります。從來地方にありましては國有鉄道の経営と國営自動車の経営はいずれも地方の各鉄道局において所掌いたしておつたのでありますが、本省におきましても戰前はこの國営自動車の関係は鉄道総局の方で所管しておりましたのを、戰爭中に自動車関係は陸運管理局に一括して所掌させるということにいたしたのでありましたが、これとてもただ自動車の関係を一括するというだけの理由でありまして、國営自動車の経営を監督行政を取扱つております陸運管理局の中に入れて実施させるということは適当でない。むしろ國営自動車は、業務の運営上國有鉄道ときわめて密接な関係がありますし、たとえば会計方面について考えてみましても、國有鉄道事業特別会計にこの國営自動車部の関係は属しております。また、要員、資材、予算すべて鉄道総局においてもつておるような状態でありますので、これをこの際同一箇所に集中いたしまして、國有鉄道の経営と一体化して國営自動車の経営をやらせることが緊要であり、また他面今後最も考慮を要しまする企業の独立採算制という観点からいたしましても、國有鉄道特別会計に所属いたしておりまする鉄道総局にこの自動車の関係は属させるということが独立採算制の観点からいつても適当であるということを痛感いたすのであります。事務の移管に伴いまして、從來の陸運管理局の國営自動車ということでやつておりましたのを、鉄道総局の國営自動車局ということにいたしまして、運営の万全を期したいと考えておるわけであります。以上大体趣旨内容を御説明申し上げましたが、これによりまして國営自動車の運営の合理化というものが事実においてでき、併せて行政と企業というものとをはつきり分離いたすという大きな根本方針の一助となるということを確信しておるようなわけであります。以上の次第でございますから、何とぞ愼重御審議の上速やかに御可決あらんことを衷心からお願い申し上げます。
○河合委員 よくわかりましたが、公務員の数等においては増加するというようなことはありませんか。
○小幡政府委員 全然増加はいたしません。ただ今までの自動車部を國有鉄道の方に入れまして、総局の中の自動車局といたしますが、課の数を殖やすわけでもありませんし、また人間も一人も増員もいたしません。
○片島委員 この國営自動車関係の新しい路線などを今日でもやはりずつと拡張しておられるのでありますか。それとも今日の状態ではあまり新設などはやつておられないのでありますか。今日の現状をお伺いしたい。
○小幡政府委員 現在におきましても、新しく路線を新設するということを絶対にいたさないというわけではありません。もちろん自動車の運営を実施することがきわめて必要であり、民営にやらせることは相当困難がある、あるいはまた民営で現在実施しておりましても、そこに非常な無理がある、こういうような状態になりますれば実施いたすつもりでおります。しかしただ問題は予算、資材の関係でございまして、この点が非常に窮屈な実情にあります関係で、現実に実施いたしますものは非常にわずかなものに限られるという状態にはなつております。そういう実情でございます。
○河合委員 はたはだ時間をとつて相済まないのですが、次官もお見えになつておりますので、他のことでありますが、運輸省に関することをお尋ねしておきたいと思います。これは小さなことのようでありますけれども、事はなかなか大きいのでありまして、全國各地にありますところの國営でやつておる鉄道、これの拂下運動が各地において起つておるのであります。私のよく知つておる例を申しますと、その本社が置かれる所在地においては営業税とかその他の附加税がとれるから否應なしにそれに賛成する。ところが、いろいろの大きな工場があるような場所におきましては、一旦國営になつたものを私鉄に直すことははなはだいけないというので、一里隔つた所でも反対と賛成が熾烈に運動を始めております。ところが、参議院の方でやはりその会社に関係のある人が中心となりまして、法律案までこしらえて、それを衆議院先決でやつてくれなどと、こちらにも出てきておるわけであります。いろいろな運動が始まつております。これは非常に重要なことでありますから、なかなら衆議院の諸君もそんな一遍や二遍御馳走をよばれたようなことでおいそれとはいたさぬと思いますけれども、そういう運動が行われておるということを当局においてもよく御承知になつて、これは鉄道審議会にかけて、これは私営にする方が國策上適当であるということになれば結構でありますけれども、あるいは、買上げになつたときにもらつた封鎖預金と同じような金が寢ておる、それを活かして金儲けをするというような、一種の利権あさりの運動をやつておるように見える節があるのでありますから、その点は十分ひとつ運輸省としても注意をしていただきたい、こう思うのですが、次官がお見えになつておりますので、運輸省としてはどういう考えであるか、この機会に序でに上つておきたいと思います。
○木下政府委員 今河合君のお話になつておりましたのは、戰時中に國の必要上から買上げた私鉄を再び民間に拂下げる、この問題だろうと思います。戰時中に買上げた私鉄は二十二かございまして、そのうち十二、三のものが拂下げを希望して陳情したり運動したりしておるようであります。またお話のように、参議院の方で法律案の草案なんかをつくつておるということも仄聞しております。しかし、何にいたしましてもこれは大きな問題ですから、近く設置になるところの國有鉄道審議会にかけまして愼重に審議しまして、また拂下げるにしたところが、その價格その他の査定が非常に困難だろうと思いますので、そういうことをごく愼重に調査しまして、そうしてこれを処置するつもりでございますから、今軽軽に拂下げとかいうようなことはない、こういうふうに考えております。
○河合委員 どうぞその点、愼重に運輸省としてもお取扱い願いたいと思うのであります。現にその一会社の重役の一人が、その附近の五、六箇所の町長の判をもらつて、沿道の住民はこの通り賛成しておるということを言つてきておるが、あにはからんや、会議において話したこともなければ、かけたこともない。町村長の判をもらつただけでありますから、きわめて愼重に取扱つていただきたいと思います。
○木下政府委員 河今君のお話のように、一方では非常に拂下げを陳情しておりまするし、地元の町村では、町長初め非常に反対の陳情も受けております。また沿道の大きな工場なんかからも、反対である。つまり拂い下げてくれというのと、それは反対だというのと、そういうふうに両方の陳情を受けておりますので、ただいま申し上げた通り、審議会にかけまして愼重にこれを処理するつもりでおりますから、さように御承知を願います。
○竹谷委員 運輸省官制の一部を改正する法律案につきましては、質疑はこの程度をもつて打切りまして、討論を省略してただちに採決せられんことの動議を提出いたします。
○松原委員長 竹谷君の動議に御異議ありませんか。
○冨田委員 今ちよつと話をしておつたので、一点だけ質問をお許し願いたいと思います。
○松原委員長 それではいま一つ質問を許します。冨田君。
○冨田委員 大体趣旨をお伺いいたしまして了承いたしましたが、ただ一つお尋ね申し上げたいと思いますことは、この運輸省官制の一部を改正する法律として、國営自動車局を加えるという一つだけになつておりますが、大体「陸運管理局ニ於テハ左ノ事務ヲ掌ル」というところにあります一を、陸運管理局にそのまま殘しまして、二の「國有鉄道ニ関聯スル國営自動車及其ノ新帶事業ニ関スル事項」、またその三の「自動車其ノ他ノ陸運ノ用ニ供スル機械器具ニ関スル事項」、この二つが新しくできます國営自動車局にはいる、こういうことになるのだと了承いたしますが、それで間違いありませんかどうか。そういたしますと、自然事務分掌において、そういう変化が起るのでありますが、この法文の関係は、一切手をつけないでも済むことになつておりますが、その点をお尋ねいたします。
○小幡政府委員 その点は実は冨田さんもおつしやいますように、間違うておりまして、この二項だけであります。「國有鉄道ニ関聯スル國営自動車及其ノ新帶事業ニ関スル事項」、これだけが生かされることになりますので、その他の一、三は、これは陸運管理局に殘るわけであります。
○冨田委員 そうすると、ほかの條文に関係ありませんか。立法技術の上から、官制の條文のどこかに修正を加えないでも済みますか。
○小幡政府委員 これだけで全部賄つております。
○冨田委員 よろしゆうございます。
○松原委員長 それでは竹谷君の御動議の通りに質疑を終了し、ただちに討論を省略して採決に入ります。原案に御賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○松原委員長 起立全員。よつて本案は原案の通りに可決いたしました。 —————————————
○松原委員長 次に造幣局官制の一部を改正する法律案を議題といたします。質疑のある方は御通告をお願いいたします。しばらくこのまま休憩いたします。 午後零時三十五分休憩 ━━━━◇━━━━━ 午後零時三十七分開議
○松原委員長 再開いたします。造幣局官制の一部を改正する法律案について、御質疑はございませんか。
○竹谷委員 ただいま議題となりました法律案につきましては、質疑もございませんから、討論を省略して、ただちに採決せられんことの動議を提出いたします。
○松原委員長 ただいまの動議に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松原委員長 御異議なしと認めます。原案に御賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○松原委員長 起立総員。よつて本案は原案の通り可決いたしました。 —————————————
○松原委員長 鉱工業との連合審議会が、この時間からあることになつておりますが、見えませんから、引続きまして請願にはいります。 これよう本決算委員会に付託いたされました請願二十四件につき、これを順次審議いたします。 先ず日程順により、請願紹介議員の御紹介説明を伺つた上、これに対する政府当局の御意向を聽取し、もし御質疑等がありますれば、これを許可したいと存じます。なお紹介議員の御出席のない請願は、便宜上專門調査員より、請願文書表に基きその説明を求めることといたしますから、その点御了承をお願いいたします。 —————————————
○松原委員長 それでは日程第一五及び同種類の二一、二三、二四は、いずれも中央官廳の地方出先機關の整理に関する請願でございますから、一括して議題といたします。紹介議員が見えておりませんから、專門調査員からその理由を読んでいただきます。
○大久保專門調査員 出先機関の整理統合に関しまする請願は、同様の趣旨のものが四件出ておりますが、ほとんど同じ趣旨でありますから、一括して要旨を申し上げます。 本請願の要旨は、現在の中央官廳の出先機関のごときは地方自治の民主化に一大障害をなすもので、かかる機関の整理を行わずして政治の民主化も行政機構の改革もその目的を達し得ない。ついては該機関の新設計画を中止することはもとよりすでに地方に無秩序、無連絡のもとに設置せられ、地方自治政治の一貫性を破りつつあるこれらの多数の機関を整理統合し、その権限を知事に委讓されたいというのが大体の要旨であります。
○松原委員長 これに関する政府委員の所見をお述べ願います。
○前田政府委員 ただいまお述べになりました出先機関整理の問題は、昨年以來國会、地方團体及び民間等から激しく要望せられました大きな問題でありましたが、いろいろな事情からなかなかこれが決定を見るに至らなかつたのであります。現内閣になりましてから、総理大臣も非常な決心をもつてこれをぜひ実行したいということで、ようやく閣議の決定を見まして、必要な手続を済ませましたのが、先般六月二十三日に内閣で発表になりました第一次の出先機関整理計画であります。ともかく非常に微温的なものでありまするが、これだけでも実行できたということは、非常に御同慶に存ずるとにろでありまして、きまりましたものにつきましては、早速必要な法的の手続をとりまして、実行をいたしたいと思うのでありますが、中に一、二法律の改正を要するものがあります。これは本國会には間に合いませんので、その分だけは次期國会の劈頭において実行いしたいと考えるのであります。ただ殘りました問題がまだたくさんありまして、もとより政府といたしましても、今回のものでやめるつもりはありませんので、引続き第二次、第三次の整理を実行いたしたいと思うのでありますが、ただ現在のように國家の統制が強度になりましたときにおきましては、地方分権、地方自治の要求と、その國家の直接の統制強化の要望をいかに組み合わして円滑に行つていくかということに、相当各方面に関連して問題がありますので、第二次、第三次になりますると、同時に一層困難さが加わると思うのであります。これはひとつ國会の方にも十分その点御支援をいただきまして、ますます整理を進めていきたいと考えております。
○松原委員長 御質問はありませんか。
○冨田委員 ただいま議題になつております中央出先機関整理統合に関する請願は、その趣旨においてまことにごもつともであり、しかもこれがほとんど全國民の要望であると申し上げてもよろしいほどの熱烈なるものがありますたとは、たびたび申し上げますように、全國の各都道府縣知事あるいは全國の市町村長、こうした人たちの請願が殺到しておるという一事を見ても、はつきりわかるのであります。ただいま政府委員のお話を承りまして、実情まことにこの点もごもつともであるということは、私どもよく了解いたします。しかしこの点はやはり現実にその場におりますものは、大きな改革、大きな整理ということは、どうもやりにくいものであります。ただ私どももここに考えなければなりませんことは、日本が明治維新の大革新を断行いたしますときには、相当の血も見た、相当の波瀾もあつた。しかしあの血を見たり、あるいは家産を蕩盡したる捨身の戰法と申しますか、眞に身を捨てて國家のために殉ずるというその憂國の至情が、あれだけの大事業を成し逐げさしたのでありまして、この民主革命という言葉が使われますけれども、いわゆる無血革命、血を流さずして一大革新を行うということには、私どもがその血に代るべき、その大きな犠性に代るべき熱意と誠意とを、お互いその衝に当るものがもたなければならぬと思います。これを現実目の前の仕事にとらわれておりましたならば幾年経ちましても、私は断じてこの出先機関の整理統合は行われないと思います。これはお互いに虚心坦懐、すべてを一應白紙に還して、廣漠たる原野に新たなる設計のもとに大都市を建設するような氣持で、一度思いきつた革新を断行するのでなければならないと考えます。その意味においてこの請願を取上げていただいて、この國会に限らず、さらに來るべき第三回國会、第四回の國会にも、不撓不屈の精神をもつて、ほんとうに國民の意思を徹底的にこの権力機関の上に及ぼしていつて初めて憲法が活き、初めて民主革命が成就する。こういうことになりますから、政府当局におかれましても、十分その熱意をもつてこの出先機関の整理統合を行われるようにお願いをし、われわれもまたこの國会を通して一体となつて、この全國民の要望にかなつていきたいと考えます。この意味におきまして、ぜひこれを御採択あらんことをお願いいたします。
○中曽根委員 本件は委員の会議に付するを要する請願と認め、これを採択すべきものと議決せられんことを望みます。
○松原委員長 中曽根君の動議に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松原委員長 御異議なしと認めます。よつて本件は採択に決しました。 なおただいま審査採択いたしました請願は、議院において採択の上はたれを内閣に送付すべきものと認め、これを報告する手続をとります。請願の審議はこの程度に止めます。 これより決算委員会、鉱工業委員会連合審査会を開くため、このままで休憩します。 午前十一時四十九分休憩 〔休憩後は開会に至らなかつた〕