議院運営委員会 第59号
- 発言数
- 46 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1948/06/25
会議録
○淺沼委員長 これより議院運営委員会を開きます。 最初に國会職員給与規程の一部を改正する案について総長より説明を願います。
○大池事務總長 これは専門調査員がやめたときの退職手当であります。これには全然規定がなく、今のままでは一般政府職員の例によることになつておるので、これでは一年以内で退職した者はもちろんもらえない。また率もきわめて一定額に定められておりますが、専門調査員の方は退職後の就職禁止の規定等もあり、必ずしも政府職員の例によるわけにいかないので今まで決定していなかつたのであります。従つて専門調査員の退職手当は議院運営委員会に諮り、議長が定める形にして、そこで本委員会でどの程度が確かなものかおきめ願いたいというのであります。
○淺沼委員長 御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淺沼委員長 それではさよう決定いたします。 —————————————
○淺沼委員長 次に國会職員旅費規程の一部を改正する点についてお諮りします。
○大池事務總長 これは先日ここでお願いいたしましたのを文章に書いただけでありまして、但書に「但し、議員と同行する場合の旅費額については、議員と同額まで増額することができる。」これは主事補のような簿給の場合は、一緒に行つて宿費も賄えないので同行することが不可能だということから、このようにしたのであります。
○淺沼委員長 御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淺沼委員長 では二つとも可決いたします。 —————————————
○淺沼委員長 次に彈劾裁判所法案についてお諮りいたします。事務総長から勧告案について、法制部でとりまとめてもらつたものを御説明願います。
○大池事務總長 お手もとに配布した裁判官彈劾法改正條項の五條以下をごらん願います。その中の十一條、十五條、四十三條が勧告案であり、他は訴追委員会から直してもらいたいとの申込みの案であります。それ以外にも訴追委員会の方では多少直していただきたい点もあるようですが、とりあえず十一條について御説明すると、現在の十一條に「訴追の請求があつたとき」ということを入れろというだけでありますが、これは「調査を嘱託することができる」という一つの文章に三つの條項を入れてあるので、法制部で字句を整理して「訴追委員会は裁判官について、訴追の請求があつたとき、又は彈劾による罷免の事由があると思料するときは、その事由を調査しなければならない。」というぐあいに義務づけてあります。従つて「訴追委員会は、適当と認めるときは、官公署に前項の調査を嘱託することができる。」というように、二つにわけたわけであります。「適当と認めるときは」と余分にはいつております。
○淺沼委員長 十一條について何か御意見がありますか。
○石田(一)委員 ただいまの「適当と認めるときは」というのは、なくてもいいという御意見がありましたが、これは裁判所方面からこういうことを挿入してくれとか何とかいう要求があつたのではないですか。
○大池事務總長 全然さようではありません。これは自分の方で調査義務を負う一項をきめれば、当然自分が調査しなければならないのであるが、官公署に前項の調査を委託することができるということが現行法にあります関係で、それをそつくりそこへ残すときに二つにわけたものですから、自分の方がやるよりも官公署に委託した方が適当であろうと思うときは、そこへやつてもいいというので、「適当と認めるときは」と入れただけですから、これは場合によれば削つても法制部の方としては何ら異論はない。ただどうも上の方で建前上よくはないかということで入れたわけです。
○石田(一)委員 そうすると、これは官公署に前項の調査を嘱託することが適当だという意味になるのですか。それともその調査事項そのものを訴追委員会が判断して、その訴追事項というものは、要するに適当と思料すると考えて捜査すべきものであると、その事項そのものを適当と考えるのか、それとも官公署にこれを委託するのが適当なのか、そのどちらですか。
○福原法制部第一部長 ただいまの御質問の「適当と認めるときは」というのは、やはり調査を嘱託することが適当と認めるときは、と御解釈願いたいと思います。
○淺沼委員長 十一條はこれでよろしゆうございますか。
○林(百)委員 事務総長、もう一度十一條の勧告について……。
○大池事務總長 勧告はただ「訴追の要求があつたとき」を加えろというだけなんです。現行法では彈劾による事由があると思料するときには、それを調査し、それを官公署に嘱託することができるということが、一本の中にはいつておるわけであります。そこで請求があつたり、あるいは委員会が事由があると思うときは調査しなければならぬというぐあいに義務づけて、そうしてその調査をする場合に、その調査を官公署に嘱託ができるというふうに、二本にわけただけのことであります。ですから「適当と認めるときは」ということが、もし誤解があるようならば削つていただいて結構です。
○林(百)委員 この「請求があつたとき」というのは、請求権者はだれになるわけですか。
○大池事務總長 これはまた十五條の方にもあります。一般人もできますし、最高裁判所長官からもできます。
○林(百)委員 了解しました。
○石田(一)委員 法文の体裁上から、ただいま私が質問しました「適当と認めるときは」というのは、ただそういう形式的なことからであるならば、むしろこれは今の「適当と認めるときは」という字句は削除して、訴追委員会は官公署に前項の調査を嘱託することができる。これを訴追委員会の判断に任せることが、簡単で明瞭だと思います。
○淺沼委員長 それでは十一條は原案の中から「適当と認めるときは」という字句を削除して仮決定することにいたします。 それでは十五條の説明を願います。
○大池事務總長 十五條は勧告案が非常に事柄が不明確になつております。これをはつきりさせたものでありまして、勧告案と内容においては変つていないと思います。それはこの勧告案の方の第二項に、「最高裁判所長官の注意を引くに至つたときは」……、注意を引くというのはどういうことか、きわめて不明確でありますのと、それから但書に、もしそういうようなことがあつても懲戒処分を内部でした場合は、訴追しないでもいいというぐあいに、それを除かれておるということがありますので、そういう点を除きましてはつきりしたのが、今の文章になつたのであります。その文章になつた方は、「何人も、裁判官について彈劾による罷免の事由があると思料するときは、訴追委員会に対し、罷免の訴追をすべきことを求めることができる。」それから「高等裁判所長官及び地方裁判所長は、その勤務する裁判所及びその管轄区域内の下級裁判所の裁判官について彈劾による罷免の事由があると思料するときは、最高裁判所長に対し、その事由を通知しなければならない。」「最高裁判所長官は、裁判官について、前項の通知があつたとき又は彈劾による罷免の事由があると思料するときは、訴追委員会に対し罷免の訴追をすべきことを求めなければならない。」「第一項及び前項の規定による訴追の請求をするには、その事由の簡単な説明を添えなければならない。但しその証拠はこれを要しない。」とありますが、これも全部勧告案の中にあることであります。 内容的には今申し上げた通り裁判官その他の裁判所職員の分限に関するこれこれにより、懲戒処分をなした場合はこの限りでない。懲戒処分をしたならば、もう全然訴追せぬでもいいということでは意味をなさぬので、その但書を削つただけで、あと全部勧告案を受取つて整理をしたものにすぎないのであります。この整理の点は一応関係方面と、訴追委員長とのお話合いがあつて、大体これでよかろうということに相なつているのであります。
○淺沼委員長 御意見ございませんか。
○石田(一)委員 その勧告案の十五條の第二項になりますか、昭和二十二年法律第百二十七号に定める懲戒処分をなした場合はこの限りでないという、この向うの意思は、最高裁判所が懲戒処分を、ある判事になされたときは、訴追の請求は要らないというふうな意味を書かれたと思うんですが、これがこちらの案には出ていないと私は思います。これは出ていない方がいいと思いますが、特にそういう意味で、これをとつて了承を得ているのでありますか。
○大池事務總長 大体そうだと思います。これを削つた経緯を第一部長から申し上げます。
○福原法制部第一部長 簡単に御説明申し上げます。この但書の点は、勧告案の内容の中でも一番不分明な所だと思うのであります。その趣旨は、本文でもさきに事務総長から申し上げた通り、「注意を引くに至つたとき」とございますが、これは非常にラフな表現だと思います。しかも但書の懲戒というのは、現在の裁判官に対しては、罷免の懲戒はあり得ない、譴貫と減俸だけだと思いますが、そのようなことをいたしましたならば、たとえば罷免の事由があるとしても、それをそのような程度で懲戒にしてしまつたならば、訴追の請求をしないでいいというように読めるのでは、いかにも勧告案自体の趣旨がわからなくなるわけであります。それでその点については、われわれの方で訴追委員会の方から独自の提案をお待ちしたときに、向うといろいろ話し合いました際に、今差上げたような修正案という程度で大体よいのじやないかというふうな意向を漏らされたのでありましてそのように直しました。
○淺沼委員長 ほかに御意見はありませんか。——なければ事務総長の説明の通り仮決定するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淺沼委員長 さよう決定いたします。 四十三條。
○大池事務總長 四十三條は大体勧告案通りに行つておるのでありまして、「前項の罪を犯した者が申告した事件の裁判の宣告前であつて、且つ犯罪の発覚する前に自白したときは、その刑を減軽又は免除することができる。」ということになつておるのでありまして、自訴したという言葉がないので、自白云々とあり、悪意をもつて虚偽の申告をしたとありますが、虚偽の申告をしたというだけで、悪意をもつてということを特に言わなくても差支えないというので、これを勧告案で来たのを削つたわけであります。少くとも三月以上というのは「少くとも」と言わなくても三月以上十年以下と言えばよろしい。これもいささかダブる言葉だから、これをとつたのであります。それから勧告案の一項、二項はそのままに、ただ勧告案の第三項をとつてしまつたのであります。その三項をとりました理由は、裁判官の方に対してそうした場合に彈劾の通知をなすこと、要するに裁判官だけは本條の規定の適用を受けない。今の懲戒に処するというような規定を、裁判官についてだけは、かりに悪意をもつてそういうことをした者についても適用しないというような、この裁判官にのみ特例を設けることはまつたく理由がないということで、勧告案通りにとる方が理論がおかしいではないかというので、訴追委員会としては削つておいた。第三項の勧告は受けなかつたわけでございます。
○石田(一)委員 前にさかのぼつて恐れ入りますが、今削除した十五條の條文、これは私たちが解釈する場合、たといもしその裁判官が懲戒処分に付されている場合でも、最高裁判所長官は各裁判所長に対して、彈劾の事実があることを通知し、しかもそれを通知された裁判所長は、訴追委員会に提訴しなければならぬ義務があると解釈してよいわけですか。その裁判官が懲戒裁判に付されている事実があつても、その場合でもこれは一応訴追委員会に訴追を請求しなければならぬ。こういうふうに解釈していいですか。
○福原法制部第一部長 問題は基本的なことになると思うのでありますが、その場合に一定の事由、同じ事由で懲戒いたしましたとすれば、罷免の事由に当るものについて、大なるものについて小なるもので処分してしまつた。その場合裁判所長に不都合があるとは思わないが、むしろ初めから懲戒にせずに訴追の請求をすべしということになるかと思うのであります。
○淺沼委員長 それではお諮りいたします。勧告案については、ただいま事務総長が第十一條、第十五條、第四十三條について御説明申された通り大体字句の修正等を行つて、これを一応仮決定案として関係方面と折衝するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淺沼委員長 御異議なければ、さよう決定いたします。
○大池事務總長 それ以外の五條以下の点は、これは全然勧告案にはございません。たまたま勧告案に対しましてこの法案を扱う場合に、訴追委員会の方で研究して、今残つております各條文をこういうぐあいに直してもらいたいという希望案を本委員会の方へもつてきてあるわけであります。この点以外にも、まだ二、三の事項があるように聞いておりますが、その点も御一緒にいたしまして、なるべく早くお願いしなければならぬと思うのでありますが、相当に問題があろうかと思いますので、次回にでも御研究を願いたい。
○淺沼委員長 それではただいま事務総長から、勧告案以外の改正の点については、訴追委員会からの申出もあり、これを次回にまわしまして、一応訴追委員会の委員長に御出席願つて、訴追委員会の運用の点から来る改正の意見を承ることとする、さよう決定して御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淺沼委員長 さよう決定いたします。それでは他の條項は後回しにして、この議題については本日はこれで終了しておきたいと思います。 —————————————
○松岡議長 過日放送法案の付託の件について通信委員長と懇々お話をしてみましたが、通信委員長、委員諸君がなかなか強硬でありまして、遺憾ながら運営委員会でおきめを願うよりほかはないことになりますので、あとでしかるべく御決定を願いたい。
○林(百)委員 これは私の方もいろいろ検討してみて、放送のプログラムとか放送の内容ではなくて、放送に関するいろいろな行政機構の問題だから、これはやはり通信委員会で取上げるべき問題じやないかという意見が非常に強いのです。
○石田(一)委員 これは内容の問題でなくて、機構の問題だから、決算委員会にかけるのがほんとうだ。
○林(百)委員 通信委員会の方は、ぜひこれを通信委員会で検討したいということで、みんなが手ぐすね引いて待つております。
○石田(一)委員 國会法の命ずるところによつてやつてもらいたい。國会法が修正されればともかくも、これは國会法の命ずるところによつてやつてもらいたい。
○淺沼委員長 それではいろいろ御議論もありましようけれども、大体ラジオ放送として文化にこれを付託することにして、通信並びに決算の関係は、機構については決算、さらに通信事業については通信委員会と連合審査を願う、そういうことできめたらどうですか。 〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○淺沼委員長 さよう決定いたします。 それから昨日厚生委員の方から話がありまして、賣春等処罰法案について、厚生委員と治安及び地方制度委員会と連合審査をいたしたいと、治安及び地方制度委員会に申し込むつもりであるけれども、運営委員会にも御了承願いたいということでございます。そういうことに願うことに了承してどうですか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淺沼委員長 さよう決定いたします。 それでは本日の運営委員会はこれで散会いたします。 午後一時五十三分散会