通信委員会 第9号
- 発言数
- 4 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1947/12/04
会議録
○委員長(深水六郎君) これより通信委員会を開きます。簡易生命保險法等の一部を改正する法律案を議題に供しますが、最初に政府より提案理由の説明をお願いします。
○國務大臣(三木武夫君) 只今ここに議題となりました簡易生命保險法等の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申上げます。 この法律案は、最近の経済事情に鑑み簡易生命保險の保險金額及び郵便年金の年金額についてそれぞれその最高制限額を引上げるとともに、あらたに最低制限額を設けようとするものであります。 簡易生命保險は大正五年十月一日國民生活の安定を図ることを目途として創始されたものでありまして、創始以來三十一年間不断の躍進を続け、現在その契約高は、件数九千万件、保險金額四百億七千万円となつており、その積立金は余裕金を含めて六十六億一千万円と相成つておりまして、世界官営史上稀にみる業績を示しているのであります。 その間、経済情勢の進展にともない保險金の最高制限額は、創始以來六囘にわたる引上げによりまして(創始当時二百五十円、大正十一年九月三百五十円、大正十五年五月四百五十円、昭和十三年十月七百円、昭和十七年四月一千円、昭和十九年四月二千円、昭和二十一年十月五千円)現在五千円となつておりますが、現在契約の殆んど大部合は保險金額千円以下の小額契約で占められ、從つて、最近のインフレによる影響は民間生命保險のそれに比し極めて深刻なものがあるのであります。そこでその保險金の最高制限額を大巾に引上げることによりまして、高額新規契約を大量に獲得することが收支の状態を改善し、健全な運営に立返めため是非とも必要であると存じます。 ところで今、この最高制限額を本法案の通り一万五千円といたしますると新契約の平均保險額は約九千円に上りこれに対する一件平均保險料は五十円程度となり、毎年四百万件の新契約を募集するものとしましても、ここ数年間の内にはほぼ收支のバランスを得られる見込であります。 尚最高制限額を改定するに当りましては、固より、最近の物價指数、生計費指数等をも参酌いたしたのでありまして、これらを基準に考えますれば、最高限度額は或は三万円乃至五万円の間に決定いたしましても、決して高きに過ぎないとも思われるのでありますが、一方におきましてこれがため民間業者を不当に圧迫してはならないという考慮をも拂いました結果、今囘はこれを二万五千円に止めたのであります。 次に、郵便年金についてでありますが、郵便年金は、簡易生命保險と同じ趣旨を以て、大正十五年十月一日に創始されたものでありまして、創始以來二十一年間不断の躍進を続け、現在、その契約高は、件数百九十万件、年金額三億九千七百万円となつており、その積立金は、余裕金を含めて二十八億四千百万円という輝かしい業績を示しているのであります。その間郵便年金の最高制限額は、二囘にわたる引上げによりまして(創始当時二千四百円、昭和十八年三千六百円、昭和二十二年六千円)、現在その最高制限額は六千円となつておりますが、簡易生命保險と同じく、それでは、最近における物價の急激なる昂騰にともない、克く國民生活の安定強化を確保し、制度本來の機能を充分に発揮することができないようになつたのでありまして、他面、事業それ自体としても、高額契約を獲得することによつて努めて事業費の低減を図る必要もありますので、ここに年金の最高制限額を二万四千円に引上げることにいたしたいと存じます。 最後に、今囘あらたに保險金額について、千円、年金額について二百四十円という最低制限額を設けましたのは両制度共中流階級以下を対象とする社会政策的官営事業ではありますが、余りに小額契約を取り扱いますことは、利用者にとつても殆んど價値がないのみならず、これがため事業費の膨脹を來し、事業経済の合理化を阻害する所以であると考えたからであります。 以上、何卒充分御審議の上速かに議決せられんことを切望いたします。
○委員長(深水六郎君) これより質疑に移ります。速記を止めて……。 午後一時四十二分速記中止 午後三時九分速記開始
○委員長(深水六郎君) 速記を始めて……、本日はこれにて散会いたします。 午後三時十分散会 出席者は左の通り。 委員長 深水 六郎君 理事 水橋 藤作君 山内 卓郎君 委員 千葉 信君 大島 定吉君 油井賢太郎君 井上なつゑ君 新谷寅三郎君 鈴木 直人君 藤田 芳雄君 國務大臣 遞 信 大 臣 三木 武夫君 政府委員 遞信政務次官 椎熊 三郎君 遞信事務官 (簡易保險局 長) 岡井彌三郎君