水産委員会漁船建造の資材及び金融に関する小委員会 第2号
- 発言数
- 31 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1947/08/29
会議録
○委員長(加藤常太郎君) お待せいたしました、これから水産委員會の漁船建造の資材及び金融に關する小委員會を開きます。本日は時間が變更になりまして、この委員會を先にやりまして、あとから本委員會がありますから、この點御報告申上げて置きます。 漁船の建造の資材の點につきましては、水産局長はあとから見えまして、これに關します政府の御方針なり、その他の點について皆さんからこういう御意見をお聞きして頂きたいと思いますが、只今大藏省の方から福田銀行局長がお見えになつておりますので、水産に關します金融について皆さんから御要望なさるとか、又御不審の點をお聞きとり願いたいと思います。專門諮員からこれに關します參考といたしまして、陳情の第百六十九號「資金融通準則の一部改正竝びに水産金庫設置に關する陳情」でありますが、これを御參考に讀み上げたいと思います。
○專門調査員(岡尊信君) 陳情百六十九號は陳情者は瀬戸内海の水産業組合の連合會でありまして、即ち和歌山、大阪、兵庫、岡山、廣島、山口、福岡、大分、愛媛、香川、徳島、高知、この十二府縣であります。陳情の趣旨は第一が本年の三月一日附の大藏省告示第三十七號資金融通準則は、系統金融を殆ど枯渇せしめて、生産物に對する支拂も不圓滑になり又資材の購入も不可能となつて生産意慾は基だしく低下したこれが一つであります。 第二番目は系統金融は、一般金融と分離して特別の配慮を願いたいということ。 第三は、水産團體の金融を農林中央金庫依存より脱却して水産中央金庫を設置し、漁村の金融の確立を圖るようにして貰いたい、こういうことであります。 第一の大藏省告示第三十七號といいますのは、御承知の金融機關の資金融通の準則でありまして、その水産業の地位はどういうようになつておるかと申しますると、大體漁業については、運轉資金が甲の二になつておるし、設備資金は甲の二になつておる。それから養殖につきましては、乙になつておりますし、又設備も乙になつておる。それから冷凍事業の中の製氷については、運轉資金が甲に二、設備資金が甲の二、それから冷藏につきましても、同樣運轉資金が甲の二、設備が甲の二、凍結につきましても運轉資金が甲の二、設備が甲の二、これが順位であります。尚その後昭和二十二年の七月二十一日に告示第百五十四號、同日百五十五號、それから尚同日百五十六號の改正があり、又八月十三日に百八十號の改正があるように承知しておるのでありまするが、この告示が出て以來甚だしく金融が逼迫して、水産業の完全なる操業ができない、こういうような陳情であります。
○委員長(加藤常太郎君) 今專門調査員の岡君から讀み上げましたが、この陳情に關する取扱いについては、後から皆さんの御意見を承ることにいたしまして、先ず現在の水産界の癌となつております金融に關しまして、運轉資金であるとか、設備資金であるとか、その他の點において金融に逼迫を告げておることは、これは周知の事實でありまして、この點につきまして本日銀行局長竝びに經濟安定本部の財政金融局から渡邊さんがお見えになつておりますから、どうか皆さんから御不審の點をお尋ねになり、又渡邊さんなり、福田さんから、この水産に關する金融の隘路の打開について御意見をお伺いいたしたいと思います。
○丹羽五郎君 水産金融ということにつきましては、我々長い間水産業界に携つておる者の遠く前からの念願であつたのであります。終戰後國家の水産事業の確立をはかろうとするについても、どうしてもこの場合に水産金庫というようなものでも獨立した水産に對する金融機關の設立を切に我々は要望をしておるわけです。政府としては水産金融に對する水産金庫というようなものは急速に設立する意思ありや否やということを一つ質問をいたしたいと思います。
○政府委員(福田赳夫君) 水産金融金庫というような新しい形體を作るかどうかということは、これは終戰後の金融機構全體をどう持つて行くかという問題と極めて重大なる關係があるのでありまして、只今直ちにこれを創設するというようなことにはなかなか參らんじやないかというふうな結論的にはなります。水産だけの金庫というものを……又實際的な面をいろいろ考えてみましても、水産だけの金融機關を作るということになりますと、どういうふうに一體なりますか。その資金は一體何處から集めるか。普通の今までの戰爭中の考え方によりますれば、水産債券、水産金庫債券というものを募るのでございましようが、これは政府の補償でもなければなかなか賣捌くということもむづかしかろうと思います。ただ單に金庫を設けてみましても、どうも資金は特別に集まるというふうには行かないのじやないかというふうに考えられておるのであります。今後の見透しといたしまして、金融機關全體の立場から考えましても、どうも水産金庫というような獨立の形體のものを更にこれから作つて行くということは見込みが少ないのぢやないかというような感じを持つております。戰後の金融機構全體といたしまして、成るべく政府の手の掛かつた施設、これは段々やめて行きたいという希望なんでありますが、そういう面からいたしましても、なかなか御要請には應じ難いようなふうにも感じます。農林中央金庫というものもありますし、市中銀行というものもあります、兩方から水産業は金融を受けておるでありましようが、この兩面を更に強化して行くというのが當面の問題じやないかと、かように考えております。
○丹羽五郎君 只今政府委員の御答辯の中に我々は少し不滿な點をもつておるのでありますが、唯資金面をどうするかということが非常に強い力のように考えております。假りに水産金庫を設立いたしますについて、その資金を集める方法が確立されるならば、政府としては水産金庫を設立することについては考えてもいいかどうかという點と、或いは復金或いは市中銀行、それから農林金庫というものから水産の資金は借り入れられるじやないかという話でありますが、この水産事業に對しては非常に金融業者は昔から一攫千圓というような舊い頭を以つてこの事業に對しては非常に事業の認識力がないのであります。又今日ほど水産事業というものは、昔の水産事業と違つてすべてに科學的にでき上つておる故に、私はむしろ事業そのものから見れば、水産事業ほど事業の安全性はないとかように考えておるのでありますが、それに對して市中銀行及び農林金庫あたりにおいては認識力が薄いために、業者は非常に迷惑を蒙つておる。業者の迷惑は延いては只今の水産事業開發に大なる影響を來たすと、かように考えておるので、我々はいかなる方法を講じても、切にこの水産金庫を拵えてそうして大幅に漁業者の私は事業の開發にこれを當てなければ、今將に失わんとする日本の水産業界を私は取り止めることはできないと、かように考えておるのでありますが、若しも資金面の集める方法があるならば或いは、又政府において考慮を拂う餘地があるのか、その點をお考えを關かして貰いたいと思います。
○政府委員(福田赳夫君) ちよつと分からん點があるのですが、水産金庫というのはどういう形體のものをお考えなのでしようか、民間の銀行のような形體を考えるのでしようか、或いは政府の出資で政府の保障で債券を發行するというような官製の金融機關を考えているのでしようか、どつちなのでしようか。
○丹羽五郎君 私は官製の金融機關の設立を考えておるのです。
○政府委員(福田赳夫君) 官製の金融機關につきましては先程申上げました通り、今後成るべく官製というような行き方は止めて行きたいという考え方をいたしておる、根本的には。そこで普通の金融機關を作るといたしましたら、これは問題は又別問題でありますが、官製のものになりますと、そういう根本問題もありまするし、又財政の問題もあります。それから同時に金融機關といたしまして、水産なら水産というような一つのものを引張り出しまして、そうしてそれへ金融して行くということは極めてこれはあぶない。そういう仕組のものを官製のものに認めるということになれば、石炭には又石炭金庫、牧畜には又牧畜金庫というような、いろいろな問題も出て來るわけであります。それよりは、そういうような金融というものは、廣く集まつた金を必要な部門にどんどん流がす。この流し方について十分運營を誤らなければ、これはもう御趣旨の點は貫徹できるのじやないか。殊にお話の點になりますと、水産に理解がないという面が強調されておるのでありますが、これは新しく作つても理解がなければ何にもなりません。それは既存のものでありましても、理解をつけて行くということにいたしますれば、これは十分に働き、且つ廣い視野をもつて、そうして安全に働いて行くというようなことになるのじやないかと思うのであります。どうも新しく特別機關といたしまして、政府の援助の下に新しい金融機關を作つて行くということは、いろいろな角度から見まして、成立は困難じやないかというふうに、率直に申上げまして、包みなく申上げましてそんな感じをいたしております。
○丹羽五郎君 以前我々は十數年前から水産銀行設立ということを業界におきましていろいろ要望いたしておつたのですが、今の大藏當局の説によつては、現在あるものでも、これに對して理解を持たしたらよいじやないかということであつたが、理解を我々は持たすべくあらゆる努力を拂つて來ても理解がないから、どうしても水産業の開發をやるのであれば、獨立した水産銀行をこしらえなければならんというのが、私共の強い主張であるのであります。又今日も理解を持つてくれるものであれば、我々は敢えて水産銀行という獨立した水産銀行、或いは又國家の金融機關としての一つの獨立したものをこしらえろという要求はしない。それから水産に對してそういうことをやれば、又他の産業においてもやらなければならんということを一應考える。これは一應お話は御尤もでありますが、ただ水産業は他の事業とは違つた非常な特異性を持つておる事業であります。今政府委員のいわれた水産だけの銀行を作つておつたら極めて危險じやないかというお話があつたのですが、それは私はまだやはり水産に對しての理解がない一つの鱗片だと、かように考えます。水産程僕は安全な事業はないと、かように考えます。水産に對しては、ただ獲るだけが水産じやなく、水産に對して、製造、加工、養殖というような、いろいろの部面がありまして、私はこれは經濟的、科學的に眺めて行つても、この水産事業は他の農林事業よりか安定性の強いものであると、こう考えておるのであります。結論は、何とかして私はこの場合に水産に對しての十分なる理解ある金融機關を獨立したものをこしらえることが一つ、若しもそれができ得なければ、それに等しい力をもつて、金融部面の政府は斡旋なり、強力なるそれに對しての、幾分機構を改革した、獨立性に等しいような金融機關の設立を私は切に要望して私の質問はこれで打切ります。
○水産委員長(木下辰雄君) 漁船の建造の問題ですが、一昨年の十一月ですか。三十三萬トンの造船計畫ができた。その後第一次、第二次、第三次と順調に行つておりましたが、一時中止になつた。いろいろ聞いて見ますと、その後において多少緩和したというようなお話も聞きますが、その後緩和したことがあるならば、その状況を一つ水産局長から詳しく伺いたい。 もう一つはこの間栗栖大藏大臣が復金も増資をした。融資關係も相當潤澤になるから、必要資金の方にも大分増額をされる筈だというような御説明がありましたが、漁船の建造資金或いはその他の水産方面にどのくらいの金融が今後できますか、見通しを一つお伺いしたいと思います。
○委員長(加藤常太郎君) 今の木下君の御質問とそれから丹羽委員の御質問に對しまして、直接の當該官廳であります水産局長の御意見を伺いたいと思います。
○政府委員(藤田巖君) 只今漁船建造が最近緩和されたような状況に聞くが、若しそうであればその事情を説明して貰いたいということでありましたが、これは例の第四次の建造許可の問題が一時中止になつておりまして、第四次の建造許可としてはこれを申請は取下げたのでありますけれども、第三次までの分について中止その他の理由でこれを一應やめて、そうしてそのいわば穴埋めとし第四次申請分からこれを繰上げて入れて行く、こういうようなやり方で認められるものについては考慮の餘地があるというような意向も分りましたので、その後その問題についていろいろ漁業者關係、造船所の關係、それから尚運輸省、農林省の官廳等集まりまして、相談をいたしておつたのでありまして、大體我々の側の意見というものは一應決まつたわけであります。ちよつと數字的に申上げますと、第四次建造で一應中止になつております船が、底曳關係で五十八艘あります。第三次までの繰上げということで一應救えるような船が大體四十五艘ぐらいあります。その外救える船が一艘ございまして、結局十二艘ばかりがまあちよつと現在急には何ともならない。大部分のものは何とかその代船という意味合で考慮の餘地があるように考えてあります。 それから「かつを」、「まぐろ」の方は百三十五隻の建造中止になつておりますが、その中いろいろ小分けはありますが、大雜把に申しまして五十八艘程度はこれは何とか救える、その殘りの船についてはちよつとまあ急には行かないというふうな事情になつておるのでありまして、大體救い得るような船につきましては現在すでに書類を作成いたしまして、關係方面に今話をしておるところでございます。まだ正式にあちらの方から何とも話はございませんから、何とも今申上げるわけには行きませんけれども、或程度は何とかなるのぢやなかろうか、ちよつと速記を……。
○委員長(加藤常太郎君) ちよつと速記を止めて下さい。
○委員長(加藤常太郎君) 速記を始めて。
○政府委員(藤田巖君) 次に漁船金融の見通しについては必ずしもいいとは考えておりません。我々の建造計畫をろいろい實行いたし、而も第四次の建造の分は全然考慮に入れませんでも相當數の金額を必要とするのでありまして、それについてこの資金の性質がやはり設備資金で長期のものであります關係上、一般の市中銀行からこれを融資を仰ぐこともできない實情でありおす。どうしても復金その他に面倒を見て貰わなければならん實情であります。復金の漁船に對する資金額というものは私共が考えてありますよりも非常に低くなつております。この點はいろいろと關係方面へも折衝をいたしたのでありますけれども、我々の要求がその通りに實現をされておりません點は遺憾に考えております。併しながらこれについて現在こういうふうな財政逼迫の事情の折でありますからして、我々としては絶對に必要なものはどうしても頂くというような考え方で、具體的な個々の案件につ、てこれを強く要求するというふうな態度で以て參りたいというふうに考えております次第であります。 それから水産金庫の問題についての丹羽委員からのお話でございます。この水産金庫を作るか作らないかという問題は從來からもいろいろこの水産委員會方面、關係方面でも問題のある點であります。現在資金が非常に窮屈になつております現状からいたしまして、こういうふうな聲が非常に最近特に強くなつて來たのだろうと私共は考えております。ただ實際の問題といたしまして、この水産金庫を作るようなやり方でやつて參りますか、或いは農林中央金庫を改組強化する、それによつて水産金融の方にも非常に有利なように資金の供給に事缺かないようにやつて參りますか、その點については尚具體的に研究の餘地はあろうと思つております。私共といたしましてもこの點は尚よく研究をいたして參りたいと思つております。ただ問題は水産關係でなぜ水産金庫を作れというような要求で出ておるかというこの原因については、私共もよく關係方面にもお話をいたしまして、現在非常に資金が窮屈でありまして、一般市中銀行からの長期の金は駄目になつております。全然默目でございますし、勸銀にいたしましても、興銀にいたしましても、從來相當水産方面には資金を出して頂きました方面でも、最近は極度に資金貸出が制限なされております。農林中金方面の資金の貸出が止つておることもこれは御承知の通りであります。從つて現在水産方面で一番金融の問題がやかましくなつておるのであります。そういうところから一般の市中銀行なり、從來の金融機關ではどうしても水産方面に必要な金が廻らないという事柄から、水産金庫の問題が私は出ておるというように考えるのであります。從つて水産金庫を現實に作るか或いは他の方法で行くかということは別問題といたしましても、我々といたしましては水産金融の必要性に鑑みまして、又特殊の性質から考えまして、この方面の資金が、將來必要な資金が廻りますような機構を是非とも我々としては考えて行きたい、そういうように考えておる次第であります。
○委員長(加藤常太郎君) この金融問題について經濟安定本部の御意見として渡邊さん何か……。
○政府委員(渡邊喜久造君) 水産金融につきまして、安定本部のやつております仕事に關連いたしまして申上げたいと思います。先日第二・四半期の産業資金計畫が閣議決定になつたのでありますが、その産業資金の總額は、三百四十五億圓でありまして、その中復興金融金庫の融資が百四十億、一般金融機關の融資が百九十億圓、直接投資が十五億圓と、こういうことに相成つております。復興金庫の百四十億圓は貸付の純増加額でありまして、一應貨付總額といたしましては約二百億圓豫定しております。併しこの數字は公團金融の約百億圓に近い大きな金を含んでおりますので、一般産業資金に融資されます分は、その殘りの百四億圓であります。資金需用の面から見ますと、實はもつともつと大きな要請があるのでございますが、一面財政資金におきましても相當に赤字が出ますので、兩方を睨み合いますと、産業面の要求通りということになりますと、相當厖大な日銀の發券額が殖えるということにならざるを得ないのであります。結局そういう方のインフレに對する面と言いますか、發券増加というものと、それから産業面の要請、この兩方を睨み合いまして、一應適當なる數字として決めましたのが、この産業資金計畫の三百四十五億圓であります。この程度に産業資金を壓縮いたしましても、尚且つ日銀の發券額は相當毎月殖えるということは現在として止むを得ないものと思つております。その枠の中で以て大體水産金融としてどれだけ豫定されておるかということについて申上げますと、第二・四半期におきましては水産金融に六億一千万圓を考えております。それでその内譯といたしましては捕鯨に約四億六千萬圓、その外に約一億五千萬圓考えております。併し前期のずれが約二億五千萬圓ございますので、この兩方を寄せますと、約四億圓という數字に相成ります。ただこの數字は一應我々の方で産業資金計畫を策定いたす場合におきまして各業種につきまして一應數字を檢討し、積上げの基礎となつた數字でございますので、現實に融資されます場合におきましては、更に個々の案件を檢討いたしまして、そこに相當の税源も豫定されますが、併し一應この程度のものが現在豫定されておるということ申上げ得るのじやないかと思います。大體第二・四半期を中心にしまして、水産金融に對する我々の方で關與しておりますところを御説明申上げる次第であります。
○委員長(加藤常太郎君) 本委員會はあとの水産本委員會がありますので、二時二十分までこの委員會をやりたいと思います。
○尾形六郎兵衞君 ちよつと局長にお尋ねしますが、只今の御説明によりますると、第二・四半期の水産に對する復興金融金庫の融資が六億一千ある。その中四億六千が捕鯨である。あとの分が一億五千萬圓というお話ですが、その外に今ずれというものが二億五千萬圓あるというお話を伺いましたが、その二億五千萬圓は第二・四半期に確實に出る金でしようかどうでしようか。
○政府委員(渡邊喜久造君) 今の二億五千萬圓は、これは第一・四半期に一應復金の融資承認の方は大體濟みまして、現實に金が出るのが遲れまして本期に入つたのであります。從いましてこの分はどちらかと言いますと本期の一億五千萬圓に比べましてずつと話が具體的になつております。大體本期に出ると考えてよいと思います。ただ漁船の建造資金の方でございますから、仕事が一部第三に延びればそれに應じまして、その中更に第三に延びるものが考うるということがあり得ると思います。大體第二に出るというふうに御了解願つていいものと思います。
○尾形六郎兵衞君 第二・四半期に一億五千萬圓という説ですが、大體におきまして、まあ水産局の計畫によりますと、年に十萬トンずつ船を作らなければ現状維持ができない。こういう説なんです。そうすると水産關係で約五十億萬圓の資金がなければならん。四半期毎に十二億五千萬円の資金がなければ水産の現状維持ができないという状態である。そうしますと、一・四半期に一億五千萬圓しか資金が若し出ないものとすれば、誠に水産界としては困つたことになる。それにつきまして非常に復興金融金庫はあつちこつちからも要求がありますので、誠に容易でないと思いまするが、お禮を出して船を造り得る、お禮を出せば増産がなり得るとすれば、今後もう少し奮發して、水産の金融をつけて貰いたいと思いますが、それに對するお見透しは如何でしようか。
○政府委員(渡邊喜久造君) 十億の數字につきましては、實は我々の方ではまだ全面的な連絡を受けておりません。從いましてそれに對して今ここでお答え申上げるまでに至つていないと思います。それからまあお礼を刷つて船ができる、札が船にそのまま變る。できる船は船です。結局インフレというものとどこまでそこに利害關係というものがあるか。結局餘りインフレで行きますと、むしろ物を生産するよりも、ただ物の値上りを待つておつた方がいいというふうに、逆に生産が阻止されるような傾向もないとは言えないと思います。その邊の見合で以て全體が考えらるべきではないかというふうに考えております。我々の方としましても、結局財政資金の方と見合いまして産業資金で組んで參りますれば、やはりそこに相當の發券増を考えざるを得ないことになりますが、でき得ればこれを阻止したいという面が多分にあるのでありますが、生産の面と睨み合せまして、今のような資金計畫を組んでおるわけであります。同時にその配分の問題につきましては、いろいろ議論もあろうと思いますが、農林當局などとも打合せました上で、第二・四半期としては大體この程度で止むを得ないのではないかという結論は、只今申上げた通りであります。
○政府委員(藤田巖君) 少しく資料について私御説明をして、はつきりさせておきたいと思うのであります。私どもの考えております第二・四半期の漁船建造は、我々の計畫で參りますと、總額が二十億要るのであります。第二・四半期に二十億要るのであります。そのうち借入金を十五億と見まして、そうして復金の借入を大體十三億八千八百萬圓、このくらいの金を借りることにいたしたいということで、當初我々の方から各方面に話をいたしましたのは、この金で話をしたのであります。併しながらそれについては、いろいろ今お話もございましたように、資金全體が非常に窮屈であるということで、その後だんだん折衝をいたしました結果、最後に我々といたしましては、少くとも漁船建造について四億欲しい。四億の内譯というものは、二億五千萬圓、これが前期からのずれであります。前期からのずれと申しますのは、前の期の資金調整を通り、懇談會で融資決定をいたしておりまして、既に融資決定はしたけれども金が出ていない、或いは一部出ておる。そういうふうなものが大體想像いたしまして二億五千萬圓ある。これは全體で實際は四億あるのでありますが、この期にはその中二億五千萬圓を必要とする。それからその他に從來資金調整を一應通りまして、建造いたしております船が、その後船價の値上りがあるわけであります。當初例えば三萬五千圓で契約をいたしておりましたものが、だんだん船價が上つて來て五萬圓になつたり、或いは六萬圓になつたり、こういうふうなことで船價の値上りをその後造船所から要請をして來ておる。これが拂えなければその後の建造が進まん、或いは又引取りができない。從來入れました金は無駄になる、こういうふうなことで、どうしても船價の値上りというものをその後において見なければならんものが大體八千萬圓乃至一億あるわけであります。それからその後が新らしい資金調整の許可ということになるのであります。その新らしい資金調整の問題を一應我々としては五千萬圓と考える。從つて新規の五千萬圓とそれから船價の値上りが大體一億五千萬圓、その他に前期からのずれ二億五千萬圓、合計いたしまして、四億は是非とも必要な金であるということを最後まで要求をしたのであります。それについて、前期からのずれは、これは別枠で認めよう、一應一億五千萬圓だけ枠の中に載せよう、こういうふうなことで、いろいろ話合をしたのでありますけれども、これはまだ各方面の完全な了解を受けておるというわけには至つておりません。問題は結局、復興金融金庫でどれだけ現實に金の用意があるかという問題、水産資金に對して現實にどれだけの金の用意があるか、從つてその金の用意が假りに一億五千萬圓しかございませんければ、前期からのずれを一億五千萬圓認めてしまつたあとは、他に金はない、現實には出ない、こういう結果になるのであります。從いまして我々としては、前期からのずれの二億五千萬圓を認めて頂きたいというのは、合計して四億の枠に對して、現實に金の用意を復興金融金庫でして貰う。それに對して大藏省が認めて貰う、これが肝腎な點であります。その點まではつきりいたしませんければ、結局有耶無耶になつてしまう、そういうふうな點を私どもとしては言つておるのでありまして、從つて我々といたしましては、今後の方針としては必要なものについては、極力具體的な問題について、復興金融金庫の懇談會に持ち出して、必要なものは通して頂くという態度で、私どもとしては進んでおります次第であります。
○尾形六郎兵衞君 只今藤田水産局長の具體的な、又極めて熱意のこもつた漁船建造についてのお話があつたのですが、先程渡邊政府委員のお話では、今の一億五千萬圓と二億五千萬圓のずれと合せて、四億萬圓の用意ができたというお話のように聽きましたが、間違いありませんかどうか。尚私は、只今話しておる間に、福田政府委員が突然姿を隱してしまつたので、甚だ殘念に思います。魚取りは、單に海ばかり向つて魚は取れなくなつた。どうしても金融關係がうまく行かなければ、絶對魚は取れない。今水産界におきましては、この金融問題にかかつております。私は、福田政府委員がいつの間にかいなくなつたことにつきまして、大變遺憾に思います。いくら水産局長が努力しましても、私共がいくらやりましても、金融關係がつかなければ、殆ど造船の經過は辿れない結果になるのでありますから、もう一度渡邊政府委員にお話を願います。
○政府委員(渡邊喜久造君) 復興金融金庫の資金としましては、毎期一應のずれは當然できるのです。同時に資金の方におきましても、一期が終つたときにからからになるわけではありませんで、やはり例えば今期におきましても、第一・四半期から第二・四半期に十何億の資金の持ち込みがあるのであります。それで我々の方としましては、今申しましたように、復興金融金庫に對して、この期に一應百四十億圓の資金の調達方を計らつておるわけなんです。百四十億圓のうちに今の一億五千萬圓は入つておる。それから十何億といううちに今の正確な數字がどの程度見合つておるか。多少問題はありますが、大體十何億といううちに、昨年のずれと稱する分が入つておるわけであります。どうせ又その先の分が、一億五千萬圓と申しましても、一億五千萬圓が或る程度ずれるということも豫想されます。二億五千萬圓の中の一部もずれます。又同時に資金面としては、一應手持ち現金として來ますのは、その次へずれるわけなんです。一應百四十億圓我々の方で調達しておけば、大體その邊の見合いは取れるというので、我々はその程度の金を復興金融金庫に調達することを、一應措置しておるわけでございます。 尚附け加えますと、先程申しましたように、安定本部といたしましては、一應大きな資金計畫は組みまして、復興金融金庫において大體これだけの金が要る、それを積み上けますにつきまして、どの産業にどれだけの金が大體要るだろうという積み上けをしまして、そうしてこの百四十億圓を出しておりますが、この金を如何に各企業に貸し付けるかというような問題になりますと、これは復金がやりますし、同時に第一義的には大藏省が監督してやつておるのでありまして、具體的の問題は大體大藏省にお委せしておるというのが現在の實情であります。
○尾形六郎兵衞君 今日はもう時間が……、二十分までで今日の委員會は終るということになつておりますので、この重大問題をこの時間内に私は十分ここで論議する暇はないと思います。何れもつと復興金融金庫は大藏省委員も全部揃つた上で、改めてこの漁船金融の會議をもう一度開いて下さるように委員長にお願いして置きます。
○委員長(加藤常太郎君) 承知いたしました。本日のこの小委員會は會議に付する事件といたしまして、關係官廳から意見を聽取する、それから陳情書の意見に關しまして皆さんにお諮りする豫定だつたのですが、陳情に關します件は、もう時間がございませんから簡單に岡專門調査員から皆さんに御報告いたしまして、これをどうするかという點をお諮りいたしたいと思いわす。
○專門調査員(岡尊信君) 先程の金融問題は御説明申した通りであります。その次は百六十八號で、これも同樣瀬戸内海水産連合會の問題、これは漁業資材を正規のルートで流して貰いたい。尚資材の不正所持者を嚴重取締つて、漁業用資材に廻して貰いたい。尚これは生産者團體に一元的に配給せられたい。こういうものであります。 それからもう一つ、百七十九號もこれは青森、岩手、宮城、福島の漁業關係者のであります。本會議の席上にも申しました通り、マニラ麻を原料とするロープ類の不足のために、揚繰、底曳、定置というようなものが能率が上らないというので、毎月一萬俵程度の輸入を懇請して貰いたいというのが第百七十九號であります。 その次は二百六號でありまして、これは漁業用燃油の公正なる配分の確保、圓滑迅速なる需給ということが、漁業生産増強に及ぼす影響が甚大であるから、今囘出來ておりまするいわゆる漁油、石油配給公團法に基く販賣業者に輸送なり貯油なりの施設を十分に持つておる水産業團體を指定するようにして貰いたい、こういう案であります。
○委員長(加藤常太郎君) この四件の陳情に關しまして皆さんの御意見を本日お聽きする豫定でありましたが、時間の關係上本日はこれで打切りまして、又今尾形委員から話がありました漁船の建造その他の資金面の金融に關することは重大問題でありまするので、次囘に本小委員會を開催することといたしまして、本日はこの委員會を閉じたいと思いますが如何でせう。 〔「賛成」「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(加藤常太郎君) それでは本日の小委員會はこれを以て終了いたします。 午後二時二十四分散會 出席者は左の通り。 委員長 加藤常太郎君 委員 門田 定藏君 丹羽 五郎君 寺尾 豊君 尾形六郎兵衞君 矢野 酉雄君 千田 正君 水産委員長 木下 辰雄君 政府委員 大藏省銀行局長 福田 赳夫君 總理廳事務官 (財政金融局次 官) 渡邊喜久造君 農林省水産局長 藤田 巖君