商業委員会 第2号
- 発言数
- 27 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1947/07/24
会議録
○委員長(一松政二君) これより開会いたします。
○國務大臣(和田博雄君) それでは私から昭和二十二年法律第五十四号私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案の提案の理由を御説明申上げます。 昭和二十二年法律第五十四号は、第九十二回議会の協賛を経まして成立いたしまして、今年の四月十四日に公布せられました。この法律は御承知のように私的独占、不当な取引制限及び不公正なる競爭方法の禁止、事業支配力の過度の集中の防止、即ち一切の事業活動の不当な拘当を排除することによりまして、公正な自由を競爭を促進しまして、そしてこの基盤の上に事業活動の旺盛化と、雇傭及び國民実所得の水準の向上、延いては一般消費者の利益の確保、國民経済の民主的で健全な発達を促進することを目的といたしたものでありまして我が國の経済の民主化促進のための基本法であります。 そうしてこの法律の対象にしまする経済の実態が現実に非常に複雜多岐でありまして、從いまして、この法律の実体的な規定はおのずから抽象的で流動性に富んだものとなつております。そこでこの複雜な経済現象の中からこの法律の目的に反した不当な、不公正な、乃至は不合理な事業活動上の拘束を取上げまして、そうして適当な措置を採ることにつきましては、公正と愼重とを期し得まするように、これを担当しまする機関について、特別の配慮を必要とするものでございまして、これは法律をお読み下さると分るのでありますが、矢張りこの法律の中でも、以上言いました目的を達成しまするために、公正取引委員会という特別の行政機関を設けております。そうして身分の保障を受け、独立して職権を行うことのできる七人の委員をして、合議制によつて職務を担当させることになつておるのであります。 右の委員は、年齢が、三十五歳だつたと思いますが、それ以上で、法律又は経済に関しまする学識経驗のある者の中から、内閣総理大臣が衆議院の同意を得て任命するのでございますが、右に述べましたような委員会の性質からしまして、委員としましては、法律や経済に関しまする学識経驗の外に、実は高邁な識見と十分の社会的信用とが要求せられるのでありまして、そこで委員の地位に対しまして、それ相当の格式を與えなければなりませず、特に委員長に対しましては、特別の考慮を加えなければならん、こう考えます。 そこで、公正取引委員会の委員長は、その任免につきまして、天皇の認証を必要としまするいわゆる認証官とするのが適当であると認めまして、現行の規定では、実は委員長は委員の中から一人を総理大臣が任命することになつていたのでありますが、その現行法を改めまして、委員長は委員とは別に、委員長という官名のものにいたしまして、その件免について天皇の実は認証を必要とするということにいたしたいのであります。 只今上程せられた法律案の趣旨は、以上で盡きておるのであります。 この昭和二十二年法律第五十四号は、七月一日からその一部、言い換えますと、公正取引委員会の組織と権限に関しまする規定を施行いたしまして、その後衆議院の同意を得ました上で、七月十四日、公正取引委員会の委員長と委員の任命をみまして、引続き七月二十日から、実体的な規定を初めとしまするその他の規定が施行されまして、そうして経済の民主化の促進をいたそうと、こう言つておるのでありますが、この法律を実施しまするためには、本格的な体制を速かに整備する必要がございますので、御審議を戴きまして、速かに協賛を與へられんことをお願いいたす次第であります。
○委員長(一松政二君) 速記を止めて下さい。
○委員長(一松政二君) 速記始めて……。説明が終りましたから、これより質疑に移ります。どうぞ質疑のある方は御発言を願います。
○松下松治郎君 これはなんですか、先程お聞きしますと、修正する権限があるんですか、ないのですか、これは重大なことですから……。
○國務大臣(和田博雄君) これはなんでございます。私の説明で一つお汲み取りを御願いいたしたいのでありまして、衆議院の方もそういう御了解で通して戴きました。從つて修正なしにお通しを願います。
○松下松治郎君 修正する権限があるか、権限がないならこれは原案通りやるより仕樣がありませんね。議論の余地がないなら質疑ということも……
○委員長(一松政二君) 修正と質疑は違います。質疑は勝手ですから……。他に質疑はございませんでしようか。
○黒川武雄君 この法律の改正に費用は掛りますか。
○國務大臣(和田博雄君) 経費は別段掛りません。ただ公正取引委員会というものは法律で認められた組織でありますから、それで費用というものはずつと認められております。
○黒川武雄君 法律改正については………
○國務大臣(和田博雄君) 別に何も要りません。
○佐伯卯四郎君 委員には余程常識的な者を持つて貰わんと、これを下手にやられたときには大いに関係するものがあるですね。
○國務大臣(和田博雄君) この委員は期限が決まつておりまして、七人が皆任期があり、一年議員、二年議員、三年議員とあります。
○油井賢太郎君 今この委員には誰と誰がなつておるのですか。
○政府委員(佐多忠隆君) 委員長には中山喜久松、それから蔵野弘、大橋光雄、倉井敏磨、島本融、石井清、横田正俊、以上七人であります。
○油井賢太郎君 その年数もずつと読んで下さい。
○國務大臣(和田博雄君) 年数は、これが通りまして、正式にやるようになつてから決まります。
○中川幸平君 この法律自体にはいろいろ質疑はありましようが、改正案のなには余りないのじやありませんか。
○委員長(一松政二君) 外に質疑はございませんか。……別に質疑もないようでございますから質疑は終了したものと認めます。 討論に入ることに御異議ございませんか。
○委員長(一松政二君) じや、これから討論に移ります。御異見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。外に御意見ございませんか。
○高瀬荘太郎君 今度の改正の要点は、委員長を認証官にするという点にあるのであると思いますが、私は委員長の職責は非常に重大でありますし、責任も非常に重いことでありますから、今度の改正案が最も適当と考えまして賛成したいと思います。
○委員長(一松政二君) 他に御意見ございませんか。……別に御意見がございませんから、討論は終結したことと認めまして御異議ございませんか。
○委員長(一松政二君) 御異議ないと認めます。直ちに採決に入ります。「昭和二十二年法律第五十四号私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案」を可決することに御賛成の方は御起立を願います。
○委員長(一松政二君) 全会一致でございます。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。 尚本院規則第百四條により、本会議における委員長の口頭報告の内容については、予め多数意見者の承認を経なければならんことになつておりまするが、これは委員長において本委員会における経過、質疑應答の要旨及び討論の要旨を報告いたすこととして御承認を願うことに御異議ございませんか。
○委員長(一松政二君) 御異議ないと認めます。 次に本院規第七十二條により、委員長報告には多数意見者の署名を附して議院に提出することになつていますから、順次御署名を願います。
○委員長(一松政二君) 署名漏れはございませんか。それでは署名漏れもないようでございますから、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時三分散会 出席者は左の通り。 委員長 一松 政二君 委員 松下松治郎君 大野木秀次郎君 黒川 武雄君 中川 幸平君 深川榮左エ門君 油井賢太郎君 佐伯卯四郎君 島津 忠彦君 高瀬荘太郎君 波田野林一君 廣瀬與兵衞君 國務大臣 和田 博雄君 政府委員 総理廳技官 佐多 忠隆君