財政及び金融委員会 第49号
- 発言数
- 46 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1947/12/06
会議録
○委員長(黒田英雄君) こりより委員会を開会いたします。ちよつとお諮りいたしたいことがあります。大藏省から今囘租税完納運動というものをやりたい、それにつきましていろいろ計画があるようでありますが、具体的の計画が決まつておりませんようですが、それにつきまして、両院におきましてそれに関する決議をして頂ければ非常に仕合せだということで、そういう要望があるのであります。衆議院の財政金融の方といろいろ話合つて見たのですが、衆議院の方では、それにつきまして、財政は非常に危機に際しておるのであるから、殊に財政の総額が非常に巨額であるばかりでなく、その收支の均衡を図らなければならんのに、租税の收入は非常に大きな分を占めておるから、それの完納をすることは必要と思うから、決議案を作つて決議をするように進みたいという考えを持つておる、ついては参議院の方でも同樣にできるならば同じ日にやつて頂けないかという要望が衆議院においてもあるのであります。いかがでございましようか。これも若しこちらでもやる方がいいという皆さんの御意向であれば、委員会でその決議案の起草を小委員会を設けまして起草をお願いして、衆議院と打合せまして、同じ日に決議案を上程して貰うように、運営委員会の方にも交渉をいたしたいと思いますがいかがでございましようか、皆樣の御意見を伺いたいのですが。
○星一君 決議案はどういう決議案なんですか。
○委員長(黒田英雄君) つまり決議案はこれから作るわけですが、決議しようというのは、先程も申しましたように、今日の財政が非常な危機に臨んでおる、そうして租税の收入というものが非常に巨額になつておるわけでありますから、その租税については先般もいろいろ御質疑があつたようでありますが、歳入の六五%に租税收入が当つておる。そうして所得税について見ても、申告納税額が僅かに七十七億円程度であつて、予算額に比して僅か一割五分七厘にしかならない、そういうような状況であるのですから、どうしても予算に見積つておるように、十分の收入を挙げなければ健全財政を維持することができない、そうしてインフレーシヨンも昂進して來るというようなことになるから、國民に呼び掛けてそうして運動を起そうというのですから、その趣旨に從いまして、納税が健全財政を維持する上においても必要であるからして、その目的を達成することに全國民が一致協力してこの危機の打開に当らなければならんというような趣旨であろうと思います。
○星一君 結局國民が辛くても辛抱して拂えということの決議だ、結論は……。
○委員長(黒田英雄君) そうです。
○星一君 だけれども、拂う途を教えずしては、決議は無効だと思います。私は租税の拂えるように方法を作つてやつて、こういう方法で拂えという案を與えてやつて、初めて拂うことができるのだ。單に辛抱して拂えといつたつて拂うことはできないと思う。ところで私は昨日聞いたのです。私は藥の方の関係で、藥局の市中の店の人が百人から東京財務局に押掛けて行つた、そうして或る藥店なんかは六十万円も拂えというが、拂えないというので、そうして押掛けて行つたということを聞きました。だから租税の拂える方法を講じて作つてやつたらいい。それは私は極めで簡單だと思います。それは今の藥の店にいうのだが、藥の店に六十万円拂えという、そうすると拂えないという、拂えばもう商賣を止めてしまう外ない、先ず品物をみんな賣らなければ拂うことができんから、轉業してしまう、だから商賣ができないというから、私はその店が十八万円持つておる、十八万円の株式会社を作るといいますか、或いは合資会社か何か作つたらば、その会社に社債を発行させろ資本金の何倍かの社債を発行して、その社債を賣つて金を拂うという途を與えたらいい、そうして社債の発行を許す、そして租税の納めさせるのです。六ヶ月間に納めろといえば、社債を賣つて六ヶ月間に金を集めて來ると思う。田舍の大きな財産家も同じことだ。だから金を拂う途を教えずして、そうして拂え拂えといつたつて……。
○委員長(黒田英雄君) それはやはり運動の中に、そういうような方策も講じなくちやならんと思います。とにかく完納できるという目的の、いろいろな点を考究し、又そういうふうにできるような方法があれば、そういうことを講じて行くことも必要だろうと思います。
○星一君 この決議が、政府に拂えるような途を講じろというような決議でありますならばいいが、今金がなければ國家が動かんから、辛抱して皆拂えという決議では無効だと思う。
○委員長(黒田英雄君) ですからその決議は、若しそういうことがよろしければ、委員において起草して貰つたらばいいと思うのです。
○星一君 そういう條件ならばいいがただ無意味なことにやつたつてよくないと私は思う。
○高橋龍太郎君 今の決議案は趣意は恐らく誰も異存のないことだろうと思うのですが、そうして政府がそういう決議をすることを希望し、又衆議院もそれに決議案を出すというのですから参議案だけがそれに不同意を唱えるべきでないと思います。私は決議案に賛成します。
○西郷吉之助君 今の租税完遂の決議案の取扱方法は日もありませんし、委員も互いに忙がしいのですから、その趣旨は大体我々も了承しておるのですから、その案文の取扱いにつきまして委員長及び理事に一任いたしまして、そうして本日の午後再開なさるならばその会の席上皆さんにお諮り願うとか又明日委員会を開くという御意向ならば、明日でもよろしうございます。案文を皆にお諮りになつて別段御異論はないと思いますので、そういうふうになさつた方が早く片付くと思いますがいかがでございますか。委員長、理事に一任してよろしうございます。
○委員長(黒田英雄君) それでは皆さんの御意向は、そういうことでありますから、さように決しまして、とにかく委員長、理事の手許で一應作りましてお諮りすることに御異議ありませんか。
○委員長(黒田英雄君) それではさように決します。 衆議院を通過いたしまして本委員会に付託になりました財務局及び税務署に在勤する政府職員に対する税務特別手当の支給に関する法律案、これを議題にいたしまして、審議いたしたいと思います。これにつきましては、すでに御質疑も終了いたしたのでありまするから、直ちに討論に入りまして御異議ございませんか。
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。然らば討論に入りまして本案に対して御意見のおありの方はお述べを願いたいと思います。別に御発言もないようでありまするから、直ちに採決いたして御異議ございませんか。
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。本案に賛成の諸君の御挙手を願います。
○委員長(黒田英雄君) 全員挙手、全会一致を以て可決せられました。 次にこれも衆議院を通過いたしまして、付託に相成りました食糧管理特別会計が農業災害補償法により昭和二十二年度において負担する水稻共済に係る共済掛金の負担金の財源に充てるための一般会計からの繰入金に関する法律案、これを議題にいたしまして御審議を願いたいと思います。本案につきましても、すでに御質疑は終了いたしたのでありまするから直ちに討論に入りまして、御異議ございませんか、御異議ないと認めます。然らば御意見のおありの方はお述べを願いたいと思います。別に御発言がないようでありまするから、直ちに採決に移りまして、御異議ございませんか。
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。本案に賛成の諸君の御挙手を願います。
○委員長(黒田英雄君) 全員挙手、全会一致を以て可決せられました。 次にこれも衆議院を通過いたしまして、本委員会に付託になりました食糧管理特別会計法等の一部を改正する法律案を議題にいたしまして、審議を願いたいと思います。本案につきましてもすでに質疑は終了いたしたのでありまするから、直ちに討論に移りまして御異議ございませんか。
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。御意見のおありの方はお述べを願いたいと思います。別に御発言もないようでありまするから直ちに採決に移りまして御異議ございませんか
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。本案に賛成の諸君の御挙手を願います。
○委員長(黒田英雄君) 全員挙手、全会一致を以て可決せられました。 尚本会議におきまする委員長の口頭報告の内容は多数意見者の承認を得なければならんことになつておりますが、これは委員長におきまして例によりまして報告をいたすことに御承認を得たいと思います。
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。 それから本院規則によりまして委員長が議院に提出しまする報告書につきまして御署名を附することになつておりますから、本案を可とせらるる方の順次御署名を願います。
○委員長(黒田英雄君) 次に会社利益配当臨時措置法案、これを議題にいたしまして御審議を願いたいと思います。本案はすでに提案の理由は政府から説明があつたのでありますから、御質疑のおありの方は御質疑を願いたいと思います。ちよつと速記を止めて。
○委員長(黒田英雄君) 速記を始めて。会社利益配当臨時措置法案につきまして、御質疑を時間のある限りお願いいたしたいと思います。……それではこれにて休憩をいたしまして、午後は一時半から開会いたします。 午前十一時五十三分休憩 —————・————— 午後二時二十四分開会
○委員長(黒田英雄君) 午前に引続いて委員会を開会いたします。速記を止めて……。 午後二時二十五分速記中止 —————・————— 午後三時四十四分速記開始
○委員長(黒田英雄君) それでは速記を始めて下さい。 本日付託になりました政府職員に対する一時手当支給に関する法律案につきまして提案の理由を政府から説明して貰いたいと思います。
○政府委員(小坂善太郎君) それでは先ず最初に政府職員に対する一時手当支給に関する法律案につきまして御説明申上げます。 この度本國会に提出いたしました政府職員の生活費を補給するための一時手当の支給に関する法律案につきまして各位の御審議をお願い申上げたいと存じます。 全逓その他の官公職員労働組合の提訴にかかりまする生活補給金即時支給等の要求につきまして中央労働委員会の調停案が先般提示せられたので政府といたしましてはこれに対する措置を鋭意研究中でありまするが、このままでは現金の支給が遅延する虞れがありますので、取敢えずこの際各職員に対しましてその現に受けておりまする給與の一月分に相当する金額を一時手当として支給いたそうと存じましてこの法律案を提出いたしました次第でありまして、即ちこの手当は從來政府職員の給與が月の初めに繰上げて支給せられていた関係を是正すると共に中央労働委員会の調停案に應える一部の給與たる意味を有するものであります。 この法律案によります一時手当の支給方法といたしましては各職員の現に受けている俸給、暫定加給、暫定加給臨時増給、臨時家族手当、臨時勤務地手当及び昭和二十二年法律第百四十号による臨時手当の合計月額に相当する金額を支給することといたす考えであります。 この措置によりまして支給を実施いたしますために、必要な予算額は概算いたしますと大約一般会計所属職員の分十億四千九百余万円特別会計所属職員の分十九億七千二百余万円会計三十億二千二百余万円でありまして、この金額は只今本國会に提案中の一般会計予算補正第十号及び特別会計予算補正特第五号に計上いたしてあります。 本案につきましては政府職員の最近の生活の実情をもお酌み取り下さいまして御審議の上速かに原案通り御決定あらんことを希望いたす次第であります。
○委員長(黒田英雄君) 次に、労働基準法等の施行に伴う政府職員に係る給與の應急措置に関する法律案、これを議題としまして提案理由の説明を求めたいと思います。
○政府委員(小坂善太郎君) この度本國会に提出いたしました労働基準法等の施行に伴う政府職員に係る給與の應急措置に関する法律案につきまして提案の理由を御説明申上げます。 新憲法の施行に伴いまして政府職員の給與に関する基準は法律を以てこれを定めなければならないことと相成りました。更に「労働基準法」、「船員法」及び「失業保險法」の施行に伴いまして政府職員に係る現行給與体系につきましても所要の改正を加えることが必要と相成つたのであります。政府はこれに應じまして政府職員の給與全般に関する基準を定めた法律案を國会に提出すべく鋭意準備中でありまするが、これが檢討に尚若干の時日を要しまするので、取敢えず應急的措置をいたしますために、本法律案を提出いたした次第であります。 先ず労働基準法等の施行に伴います政府職員の給與の應急措置に関する法律案は、現行の政府職員の給與制度は昭和二十二年法律第七十二号及び同年勅令第百六十一号によりまして、新憲法施行後も経過的にそのまま本年十二月末まで存続するわけでありまするが只今申上げました労働基準法等の施行に伴いまして、その定める基準に達せしめるため、現行の給與制度に一部改善を加える必要が生じましたのでありまして、よつて包括的な給與法案のできまするまで、暫定的の措置といたしまして、政府職員についても少くとも労働基準法等の規定による最低基準まで給與を増額支給するため、政府職員に係る現行の給與で労働基準法(船員でありまする職員につきましては船員法)の定める労働條件に相当するもの又は失業保險法の定めまする給付に相当するものが、それぞれの法律に定めた基準に達しない場合に、その基準に達するまで給與を増額して支給することにいたしたのであります。尚第二項の規定は、この措置によりまして増額して支給する給與と從前の例によります他の給與との調整、及びこの措置による給與の支給手続につきましては、大藏大臣が定める旨を規定したのであります。この法律が実施せられました場合、從前の給與が労働基準法等の定めよりも低いために、実際に現行の給與より増額せらるる主なものを申上げますると、所間外、休日又は深夜の勤務に対する超過勤務手当、公務に基いて殉職し又は傷病に罹つた場合の災害補償、退職手当等であります。尚この法律の適用の時期につきましては、超過勤務手当については昭和二十二年七月一日以後、その他については九月一日以後、失業保險給付に相当する給與につきましては十一月一日以後、その給與を支給すべき事由の生じた給與につきまして適用することといたしたのであります。 以上が本法案提案の理由であります。何とぞ御審議の上御賛成あらんことをお願いいたす次第であります。
○委員長(黒田英雄君) 次に、勧業債券の割増金等に対する所得税の課税の特例に関する法律案、これを議題にいたしまして、提案理由の説明を求めたいと思います。
○政府委員(小坂善太郎君) 只今の勧業債券の割増金等に対する所得税の課税の特例に関する法律案につきまして提案の理由を御説明いたします。 現下の金融情勢の推移に鑑みまして速かにインフレーシヨンを防止し、経済秩序を安定して、経済の再建を促進いたしますることは、喫緊の要務でありまして、これがためには貯蓄の増強を図ることが必須の要件であると考えるのであります。 今般所得税法の一部改正によりまして、新たに各種の一時的所得が課税の対象になつたのでありますが、各種証券その他の貯蓄の割増金等の所得につきましては、所得税を課さないことにいたしまして、貯蓄の増強に資せしめる必要がありますために、この法律案を提出いたしました次第であります。 尚死亡を原因として支拂を受けました生命保險金、損害保險金、慰藉料、賠償金及び公社債の償還差益は所得税法におきまして、一時所得の課税から除外されております。 この趣旨におきまして、何とぞ御審議の上、御賛成あらんことを切望いたす次第であります。
○委員長(黒田英雄君) 次に、大藏省預金部特別会計、國有鉄道事業特別会計、通信事業特別会計並びに簡易生命保險及郵便年金特別会計の保險勘定及び年金勘定の昭和二十二年度における歳入不足補填のための一般会計からする繰入金に関する法律案、これを議題といたしまして、提案の理由の説明を求めたいと思います。
○政府委員(小坂善太郎君) 大藏省預金部特別会計、國有鉄道事業特別会計通信事業特別会計並びに簡易生命保險及び郵便年金特別会計の昭和二十二年度における歳入不足補填のための一般会計からする繰入金に関する法律案の提出の理由を御説明申上げます。 大藏省預金部特別会計におきましては、別途御審議を願いました昭和二十二年度特別会計予算補正特第三号に掲げてありますように、新規の歳入不足額が七億八千七百十余万円生ずるのでありますが、襄に帝國議会において協賛を得ました当初予算におきましても借入金を以て補足することにいたしました歳入不足額が九億八千五百三十余万円あるのでありまして、國民の零細な貯蓄を以て資金とし、その運用を目的といたします本会計といたしましてその收支の不足の補填を多額の借入金に負うことは適当でないのみならず、一般会計及び特別会計を通ずる健全財政の趣旨にも副わんと考えられるのであります。よつて前述の新規歳入不足額七億八千七百十余万円の中、二億千六百三十余万円は、これを積立金の中から補足することといたしまするが、尚五億七千八十万余円に上る歳入不足が残ることになりますので、この際一般会計からこの会計に十億円を繰り入れることといたしまして、これを補足すると共に、且つ尚殘余金額四億二千九百十余万円につきましては、本会計における経費節約額二千八百余万円と合せまして、当初予算における借入金の借入額の減少に充当しようとするのであります。 次に國有鉄道事業特別会計及び通信事業特別会計におきましては、今次補正予算の編成に当りまして、人件費及び物件費等につきまして相当の節約を行なうことといたしましたにも拘わらず、現在の收支状況におきましては、当初予算及び補正予算を通じまして、歳入不足が鉄道会計におきまして百十一億九千百余万円、通信会計におきまして四十三億六千二百余万円に上る情勢であります。而してこれが補填の方策としてはいろいろと考えられるところでありまするが、各般の関係上、差当りこの際といたしましては、両会計において本年十一月以降本年度一杯に生ずると見込まれておりまする大体の歳入不足額、即ち國有鉄道事業会計におきまする五十億円、通信事業会計におきまする二十五億円を限度といたしまして、その不足財源を一般会計から当該各会計へ繰入れることといたしたいと考えるのであります。 以上申上げましたのが、今囘の補正予算の編成に当りまして一般会計及び特別会計を通ずる健全財政の方針を堅持するための措置でありまして、これに関する予算的措置は、補正第七号、第八号及び補正特第三号を以て繰入に関する予算的措置を講じたのであります。然るところ今囘政府職員の給與の現状に鑑みまして政府職員に対して特別の一時手当を支給することに方針を決定いたしたのでありますが、前述の三特別会計及び簡易生命保險及び郵便年金特別会計の收支の現状に鑑みまして、今囘の一時手当の財源につきましてはこれ又その不足額を一般会計から繰り入れることが止むを得ないものと存ぜられますので、大藏省預金部特別会計につきましては、更に九千六百二十二万四千円、國有鉄道事業特別会計につきましては更に九億九千三百九万四千円、通信事業特別会計につきましては更に五億二万円を一般会計から繰入れることといたしまするとともに、新たに簡易生命保險及び郵便年金特別会計の保險勘定につきましては八千八百七十八万四千円、同会計の年金勘定につきましては二百五十九万七千円を限度として一般会計から繰入れる必要があるのであります。尚この繰入金につきましては、これらの特別会計の性質上今後適当な時期において当該各持別会計からそれぞれ繰入金額を一般会計へ返償することとする予定でありますから、これに関する規行をも設けた次第であります。 何とぞ御審議の上御賛成あらんことを御願いいたします。
○委員長(黒田英雄君) ちよつと速記を止めて。
○委員長(黒田英雄君) 速記を始めて。次に貿易資金特別会計法を改正する法律案、これを議題にいたしまして提案理由の説明を求めたいと思います。
○政府委員(小坂善太郎君) それでは貿易資金特別会計法を改正いたしまする法律案提出の理由を御説明申上げます。 今囘改正しようといたしまする点は先ず第一が附則の第十九條及び第二十條の規定であります。現定法の第四條の規定によりますると、貿易資金の運用によりまする利益又は損失の計算はこれを毎年度行うことと相成つておりまして、その結果から生じました利益又は損失は、結局において一般会計への繰入となり、又一般会計からの繰入となる構成となつておるのでありますが、現在のところ、外貨請求権の評價及び輸入物資の價格が計算困難の状況にあります関係上、この規定による損益の計算も亦実行困難の状況と相成つておるのでありますので今囘これに対する措置を講じたのであります。即ち現定法の第四條又はこの法律案の第五條の規定によりまする貿易資金の運用による損益計算は、昭和二十一年度から外貨請求権及び輸入物資の輸入價格の計算可能の状態に立到るまでの期間中は、各年度ごとの計算を省略いたしまして、前述の計算ができる状態になりました暁におきまして、そのときまでの全期間について損益の計算を行うことといたしまして、その期間中は毎年度貿易資金の運用上生ずる円資金の不足額を一定の計算の下に一般会計から補填する途を拓こうとするものであります。尚昭和二十二年度における一般会計からの補填見込額は五十五億円と相成つておるのであります。 第二は、貿益資金の運用範囲についての規定でありまして、現在はその一部を政令に讓つておるのでありますが今囘全部を法律で定め運用範囲を明らかにいたそうとするものであります。 第三は、貿易資金の運用に関しましても、歳出予算に基くものと同様、財政法に基く契約等の計画及び支拂計画の制度を実施することにいたそうとするものであります。 改正の主な点は以上申上げました三点でありまするが、この機会に貿易資金特別会計法の規定内容を先般制定せられました財政法の趣旨に適合せしむるために今囘所要の改正を合せ行いました次第でございます。 以上の理由によりまして、この法律案を提出いたしました次第でございます。速かに御審議の上御賛成あらんことをお願いいたします。
○委員長(黒田英雄君) 次に船員保險特利会計法案につきまして提案理由の説明を求めます。
○政府委員(小坂善太郎君) 船員保險特別会計法案提出の理由を御説明申上げます。 船員失業保險及び手当制度の創設のための船員保險法の一部を改正する法律案については、先に本國会に提出し御審議を願つておるのでありますが、同法案に基く新らしい船員失業保險事業の経理につきましては、政府管掌の各種の保險事業におけると同様に、船員失業保險事業に関する歳入歳出は、これを特別に経理して、その收支を明確ならしめるのが適当と思われるのであります。 從來の船員保險法に基く船員保險事業は、厚生保險特別会計船員勘定及び同業務勘定において経理しておつたのでありますが、同特別会計は他に陸上労務者の健康保險事業と年金保險事業とをも併せ経理しておりまして、今囘の船員失業保險事業を更に同特別会計で経理することといたしますると、ますます同特別会計の性質を複雜にすることになるのでありますので、この際船員勘定を廃止して厚生保險特別会計の性質を明らかにし、その経理を容易ならしめるとともに、船員に関する社会保險を一体として運用するため、新たに船員保險特別会計を設け、從來の船員保險事業及び今囘の船員失業保險事業をそれぞれ普通保險勘定に区分して併せ経理することといたしたのであります。 尚船員失業手当支給事業につきましても、その歳入歳出の経理は、その性質上、本特別会計において併せ行うこととしたのであります。 以上の理由によりまして、この法律案を提出いたした次第でありまして、何とぞ御審議の上速かに御賛成あらんことを希望いたします。
○委員長(黒田英雄君) 次に物品の無償貸付及び讓與等に関する法律案につきまして提出理由の説明を求めたいと思います。
○政府委員(小坂善太郎君) 物品の無償貸付及び讓與等に関する法律案提出の理由を御説明申上げます。 財政法の施行に伴いまして、同法第九條の規定により、國の所有に属する財産の適正な対價を伴わない貸付又は讓渡につきましては、法律の規定に基くことを要することとなつたのでありまするが、國の所有に属する財産の中國有財産法の適用を受ける國有財産につきましては、國有財産法の中に無償貸付及び讓與に関する規定が置かれているのであります。物品につきましては、その無償貸付及び譲與等は從來一部のものが法律の規定に基き行われていました外、大部分は勅令等の規定によつて行われておりましたので、これについて今囘新たに法律を制定して物品の管理処分の適正を期する必要があるのであります。 尚財政法第九條の規定は、本年四月一日から施行せられておりまするので本法律案の施行期日も本年四月一日に遡る必要があると考えるのであります。 又地方自治法施行の際都道府縣において使用しておりましたる國費を以て調弁した物品につきましては、この際当該都道府縣に讓與又は無償貸付の措置を講ずることが適当と思われますので、併せてその規定を置いたのであります。 以上の理由によりましてこの法律案を提出いたした次第でありまして、何とぞ御審議の上速かに御賛成あらんことを希望いたします。
○委員長(黒田英雄君) 次に金融機関再建整備法の一部を改正する法律案につきまして提案理由の説明を求めたいと思います。
○政府委員(小坂善太郎君) 金融機関再建整備法の一部を改正する法律案につきまして提案の理由を御説明申上げます。 今囘の改正案は金融機関再建整備に伴う損失の整理に当つて、職員の退職金支拂財源として積立金の一部を留保しようとすることを目的としたものであります。 現行法では金融機関が最終処理をなすに当つて旧勘定の損失がその益金より大である場合には、先ず積立金の全額を取り崩してこれを補填することになつております、併しながら積立金のうちには通常の場合退職金支拂の財源と見られるべき部分を含んでおるのでありまして、この部分に何らの斟酌を加えることなく直ちにその全額を切り捨ててしまいますと、永年勤続職員等に対する退職金の支給を不当に困難ならしめることとなり適正を欠く嫌いがあります。本案はこの点を改めんとしたものでありまして、その骨子は左の通りであります。一、金融機関はその損失処理に際して退職金支給財源に充てるため、任意積立金の三分の一と法定の退職手当積立金の合計額の範囲内においてこれを留保することができることとする。二、新金融機関に事業を讓渡して旧金融機関を整備する場合、この旧金融機関から新金融機関に引き継がれた職員は退職者として扱わず、旧金融機関に在職中の在職期間は新金融機関で通算することとする。三、旧金融機関がその事業とともに職員を新金融機関に引き継いだ場合は一により留保した積立金の全部又は一部を新金融機関に引き継ぐこととする。 以上本案の内容の大要につき御説明申上げた次第であります。何とぞ御審議の上速かに御賛成あらんことを切望いたします。
○委員長(黒田英雄君) 次に経済力集中排除法の施行に伴う企業再建整備法の特例等に関する法律案の提案理由の説明を求めたいと思います。
○政府委員(小坂善太郎君) 只今議題となりました経済力集中排除法の施行に伴う企業再建整備法の特例等に関する法律案につきまして、簡單に提案の趣旨を御説明いたします。 政府は先に経済力集中排除法案を提案いたしたのでありますが、同法案につきましては、特に企業再建整備法等との関係が密接でありますので、これら諸法律との互いの関係を明らかにし経済力の集中排除及び再建整備の両措置を円滑に且つ矛盾なく遂行せしめて速かに所期の目的を達成せしめることが緊要であります。又集中排除の措置を命ぜられた会社であつて、企業再建整備法の適用を受けないものにつきましても、或いは企業再建整備法の必要な規定を準用し、或いは又特別の規定を設ける等のことによりまして、集中排除の迅速且つ円滑なる実施を図ることが適当であると考えられるのであります。更に経済力集中排除法の公布施行に伴いまして、企業が集中排除の対象として指定せられました場合、これによつて指定を受けた会社の債権債務の関係に紛糾を來すことのないよう、特に万全の措置を講ずる必要があると思うのであります。 以上の理由によりまして政府はここに本法律案を提案致した次第でありますが、以下本法案の内容を特別経理会社である場合と特別経理会社以外の会社である場合とに分けて、簡單に御説明いたします。 第一に特別経理会社の場合でありますが、この場合においては、会社が企業再建整備法の規定により認可を受ける整備計画の内容は、経済力集中排除法の規定により持株会社整理委員会が定めた再編成計画の内容に合致せしめることを要する旨の規定を置くとともに、同委員会によつて指名された管理人のあるときには、特別管理人はその管理人の監督を受けることを明らかにしたのであります。 次に会社が経済力の集中を排除するため新たに会社を二つ以上設立するときは、各新設会社に承継せられるところの債務を担保する担保権は、それぞれ該当の新会社に出資せられる資産の上に限つて存在することとして、会社の分割に應じて担保関係も分割せられることといたしたのであります。 更に会社が経済力集中排除法によつて指定せられましてから、その再編成計画の内容が定まるまでの間におきまして、会社の將來に対する不安等のために生ずることの予想せられまする債権の一時の取立や、事業継続のために必要な融資の困難を緩和する趣旨を以ちまして、所要の会社に対しましては債務の支拂の一時停止の應急措置を認めると共に、一般にこの間に生じた債権について先取特権の優先措置を講ずることといたしたのであります。 第二に特別経理会社以外の会社の場合でありまするが、持株会社整理委員会によつて定められました再編成計画中に特別経理会社の整備計画に準ずる事項が記載せられましたときには、その再編成計画に整備計画に等しい法的効力を附與することとして、第二会社の設立手続、株主、債権者に対する拘束力等に関する企業再建整備法の規定を準用することといたしました。更に又担保関係の分割、債務支拂の一時停止、先取特権の規定につきましては特別経理会社の場合と同樣に取扱うことといたしたのであります。 第三に、特別経理会社、非特別経理会社を通じまして登記に関して所要の規定を置いて公示の手段に遺憾なきを期することといたしたのであります。 以上が本法案の大要でございます。何とぞ御審議の上速かに御賛成あらんことをお願いいたします。
○委員長(黒田英雄君) それでは明日は午前十時から衆議院を通ります法案につきまして採決したいと思います。尚本日質疑を終了したものにつきまして討論、採決をいたしたいと思います。それでは本日はこれにて散会いたします。 午後四時二十六分散会 委員長 黒田 英雄君 理事 伊藤 保平君 委員 木村禧八郎君 下條 恭兵君 椎井 康雄君 森下 政一君 玉屋 喜章君 西川甚五郎君 山田 佐一君 尾形六郎兵衞君 木内 四郎君 田口政五郎君 深川タマヱ君 星 一君 石川 準吉君 九鬼紋十郎君 小林米三郎君 西郷吉之助君 高橋龍太郎君 渡邊 甚吉君 政府委員 大藏政務次官 小坂善太郎君 大藏事務官 (主税局長) 前尾繁三郎君 大藏事務官 (理財局長) 伊原 隆君 大藏事務官 (主計局法規課 長) 石原 周夫君