財政及び金融委員会 第34号
- 発言数
- 5 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1947/11/19
会議録
○委員長(黒田英雄君) それでは委員会を開会いたします。先ず本日は、不正手段による支拂請求の防止等に関する法律案並びに財政法第三條の規定の特例に関する法律案が予備審査のために付託されておるのでありますが、これにつきまして政府委員の提案理由の説明を願いたいと思います。
○政府委員(小坂善太郎君) 只今予備審査のために本委員会に付託せられました政府に対する不正手段による支拂請求の防止等に関する法律案提出の理由を御説明いたします。 本年九月十二日付の連合國最高司令官から日本國政府に宛てられましたる政府支出の削減に関する指令は、御承知の通り政府をして闇價格と不当なる高賃金による支拂いをなすことからこれを免れしめ、当面しております財政の危機を打開せしめようとする絶大な好意に出たものでありまして、政府といたしましてはあらゆる困難を克服いたしまして、異常な決意を以てこれに対しまする適切な措置を講じなければならない次第でございます。即ち國、連合軍及び特別調達廳のためなされました工事の完成、物資の生産その他役務の提供に関する代金又は報酬の國に対しまする支拂いの請求につきましては、それ自身公定價格のありまする物品等の代價及び軽微なものを除きまして、原則としてその内容を材料費、労務費等に分ちまして、おのおの公定價格又は労働大臣の告示する一般職種別賃金によりその内訳を提出させまして、且つ数量の面におきましては、その実際使用数量によらしむることといたし、水増し等の不正を防止いたしまして、以て財政支出の適正を期しますると共に、流通秩序の確立を期する必要があるのであります。そのために政府の支拂いはその内訳が適法のものであるという契約書を提出させることといたしまして、相手方の請求内容が適正なものでなければその相手方の権利の行使を禁止し、政府職員はこれが支拂いをなしてはならないことといたしまして、又工事契約等の下請人も元請人に対しまして、それと同樣の協力をなさしめることといたした次第であります。尚本措置は地方公共團体及び公團にも準用することとなつております。 以上の理由によりまして、この法律案を提出いたしました次第であります。何卒本提出になりました際は、御審議の上速かに御賛成あらんことを切望いたす次第であります。 次に同じく予備審査のために付託せられました財政法第三條の特例に関する法律案の提案理由を御説明申上げます。 財政法第三條の規定は、御承知の通り、租税以外の課徴金、法律上又は事実上國の独占に属します事業における専賣價格若しくは事業料金の決定方法に関する規定でありまして、新憲法の精神に從いまして、財政処理の民主化に関する施策の一環として財政法中に設けたものでありまするが、この規定の施行につきましては現下の経済事態に顧みまして、これを適当とする時期の到來を待つて行う必要がありました関係上、政令でこれを定めることにいたしたのであります。然るにその後鉄道料金、専賣價格につきまして、法律又は國会の議決に基かないで、政府の責任においてその値上げを行う必要を生じました関係もありまして、第三條をそのまま施行することは現下の経済緊急事態におきましては未だ必ずしも適当でない実情も存在するのであります。よつてこの際一應財政法第三條の規定を近く施行することといたしましたが、物價等統制令によりまして、物價等について或る程度政府が権限を委ねられている実情にも照しまして、この際同條の規定を排除する必要もあるかと考えられるのであります。よつてこの趣旨からいたしまして、財政法第三條の施行に当りましては、同條に規定いたします價格、料金等につきましては、物價等統制令の存続しまする間は、その期間中に限りまして、法律の定め又は國会の議決に基かないでもこけを決定し、又は改定することといたしまして、今回これに関するこの法律案を提案いたしました次第でございます。尚、前に述べまするごとく第三條に規定いたしまする價格、料金等の決定又は改定につきましては、でき得る限り事前に國会に御連絡申上げまする等適当な措置を採らなければならんと考えている次第でございます。 以上の理由によりましてこの法律案を提案いたしました次第でございます。何卒本提出になりました際は、連かに御審議の上御賛成あらんことをお願い申上げます。
○委員長(黒田英雄君) これに対しまする御質疑は他日にいたすことにいたしまして、本日は公報には載せてありませんでしたが、持株会社整理委員会令の一部を改正する法律案、これにつきまして先般提案の理由の説明はあつたのでありまするが、尚要綱につきまして政府の説明をこの際願つた方が便宜かと思います。これをお願いしたいと思います。
○政府委員(伊原隆君) 持株会社整理委員会令の一部を改正する法律案につきまして、一枚紙のお手許にございます要綱につきまして逐條的に簡單に御説明申上げたいと存じます。 第一にございますように持株会社整理委員会は現行通りに独立の法人とするが、次の諸点について同委員会令の改正を加えるということにいたしておりますが、これは御存知のように、持株会社整理委員会と申しますのは、財閥解体の実行を担当する機関といたしまして、終戰直後の昭和二十年十一月四日の日本政府の提案に対しまして、十一月六日附で最高司令官の覚書が出ております。その覚書に基きまして、持株会社整理委員会を作るということに相成つておりましたのを、昭和二十一年の勅令二百三十三号というものによりまして、昨年の八月二十二日に、持株会社整理委員会というものが設立をせられたわけでございます。この持株会社整理委員会は、現在その持株会社整理委員会令に基きます特別の法人でありまして、これはいわゆる行政官廳ではございません。これに關聯いたしまして、今回の持株会社整理委員会令の改正に当りましても、実はいろいろ議論がございまして、これを行政官廳にし、且つそれに從事する人は官吏にすベきではないかというふうないろいろな議論がございましたけれども、この提案におきましては、現在通りの独立の法人にするということに相成つておるわけであります。 改正の要点といたしましては、まず第一に、整理委員会の目的及び業務に、経済力集中排除法の施行に関する事項を加える。これは、整理委員会は御存じのように、当初できました目的は、三井、三菱、住友、安田、富士産業、この五社を解体いたしまして、この名の示しますように、それらの五社から株式を、その持つておる持株の引渡しを受けまして、これを一般に賣りまして、その五社を解体するというのが設立の目的であつたわけでありますが、その後いろいろの仕事が附加せられまして、整理委員会は非常な大きな仕事を現在いたしております。今回又経済力集中排除法の施行をこの整理委員会がいたすことになりましたので、目的並びに業務に経済力集中排除法の施行の事項を加えたわけでございます。 第二番目にございますのは、整理委員会は内閣総理大臣の監督に属する旨の規定を設ける。これについても種々の問題がございましたが、後の第五番目の關聯いたしまして、五番目に、持株会社整理監査委員会の整理委員会に対する監督はこれを廃するとございます。現在どうなつておるかと申しますと、この持株会社整理委員会の監督は第五番目にあります持株会社整理監査委員会というもので監督をいたしておる仕組になつております。この持株会社整理監査委員会と申しますのは、現在におきましては、衆議院の各政党の意見を代表いたしますように、衆議院の各政党から委員を選びまして、つまり國会の縮図であるというふうな形態を取つて、それが持株会社整理委員会の監督をいたしておるのでありますけれども、今回はこの持株会社整理監査委員会というものを廃止をいたすことに相成つております。その理由は、國会の代表者が、総理大臣の監督の下に整理委員会を監督することになつておりますので、新憲法下におきまして、そういう形態も望ましくございませんので、持株会社整理監査委員会というのは廃止をいたすことになつております。それと関聯いたしまして、二番目にございますように、整理委員会は内閣総理大臣が監督する、こういうことに相成つたわけであります。 三番目は、これは極く簡單なことで整理委員会の決議は、祕密会でやる。 それから四番目は、これは整理委員会の委員という中には、委員長と、常務委員と、それから平の委員と、監査委員、こういうふうなまあ大雜把に申しまして四種類ございますのですが、今回この監査委員、会社でいいますと監査役のようなものであります。この監査委員の制度を廃めまして、これは普通の委員にいたすということになつております。現実の問題といたしましては、この括弧の中にありますように、現在の監査委員を常務委員に直すということにいたしまして、それは定款の改正でやろう、現在四人常務委員がありますが、それが五人になるということであります。 第五番目は、只今御説明申上げたようなわけであります。但し國会の縮図たる持株会社整理監査委員会が整理委員会の仕事を監督することを止めるということにはなりましたけれども、國会が國会自身の機能におきまして委員会をお設けになつて、整理委員会の業務を、何といいますか、審査なさるということは、これは勿論何ら妨げはないということは当然なことであります。 第六番目と第七番目は、整理委員会の予算のことでありますが、この持株会社整理委員会というのは、現在におきましては財閥関係の会社、いわゆる持株会社から手数料を取りましたり、或いは会社の代りに議決権を行使いたします場合、議決権行使の手数料を取つたりいたしまして、そういう收入で支出を賄つておるようなわけであります。今後におきましては、七番目にありますように、現在通りやはり手数料と、附属雜收入の收入は取りまするけれども、経済力集中排除の仕事というふうなことは、これは純然たる行政事務でございまして、これは財閥関係の会社から金を取つてその経費を支弁するというのは性質上穏当でございませんので、集中力排除に要する経費のごときものは、これを國の予算から出すという仕組にいたすという考えでございます。尚八番にございますように、それらに関聯いたしまして、整理委員会の会計というものは、今後は会計檢査院の檢査の対象にいたすということになりまして、今までは全然そういうことがございませんで、個々の整理委員会の檢査人というものを置きまして総理大臣が任命した檢査人が会計を檢査するようなことになつておつたのでありますが、今回は会計檢査院の檢査に会計は付するということにいたしました。整理委員会は六ケ月毎に收支の計算書その他の書類を総理大臣と会計檢査院に提出すべきものとする。総理大臣はこれを國会に出す。この予算をこの会計の結果を國会に提出するというふうにいたしましたわけであります。 この要綱につきましての御説明は大体この程度でございますが、尚これらに關聯しまして、整理委員会の仕事とそれから内閣総理大臣との関係を付けまするために、内閣総理大臣の下に、極く簡素な機構を設けまして、持株会社及び財閥家族の使用報告書類の審査というようなことに当る予定になつております。 尚経済力集中排除法の方で、御存じの不服の申立というのは、総理大臣に対する不服の申立というひとがございますが、それらも一括して総理大臣の下の極く簡素な機構で取扱う、こういうふうなことに相成つておるわけであります。簡單でございますが、要綱について御説明を申上げました。
○委員長(黒田英雄君) それでは本日はこれにて散会いたしまして、明日午前十時から金融機関再建整備に関するものと、企業整備、その他について、公報に出しますが、審査をいたしたいと思いますから、どうぞ会期切迫の際でありますから、御苦労でございますが、どうぞ勉強して出て頂きたいと思います。これにて散会いたします。 午後零時一分散会 出席者は左の通り。 委員長 黒田 英雄君 理事 伊藤 保平君 委員 森下 政一君 玉屋 喜章君 西川甚五郎君 松嶋 喜作君 山田 佐一君 木内 四郎君 田口政五郎君 深川タマヱ君 星 一君 赤澤 與仁君 九鬼紋十郎君 小林米三郎君 小宮山常吉君 西郷吉之助君 川上 嘉君 政府委員 大藏政務次官 小坂善太郎君 大藏事務官 (理財局長) 伊原 隆君