財政及び金融・商業連合委員会 第2号
- 発言数
- 25 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1947/10/09
会議録
○委員長(黒田英雄君) それでは財政及び金融並びに商業連合委員会を開会いたします。 前回の委員会におきまして、一松委員、星委員等から資料の御要求があつたのであります。本日政府において資料の準備ができたのでありますが、この資料はいろいろの方面に関係がありまするので、政府としては、御覧を下さいまして、いろいろ御質疑があればお尋ね下さいまして後に、政府に一應お返しを願いたいということであるのであります。尚詳細な、この資料にあること又その他のことにつきましても、御必要があれば、恐縮ですが貿易廳に御交渉下さいますれば、何どきでもお目にかけ、又御説明もいたすということでありますが、さようにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
○星一君 これをみんなから取らないで、各政党に一部ずつは殘して置くことにして貰いたいと思います。
○委員長(黒田英雄君) 外部に出なければよろしいということであります。
○星一君 だから外部には出さないで、これをみんな取上げて、いつ何どきでも參考に必要なときに見ることができないということは困るから、これをお願いします。
○委員長(黒田英雄君) 外部にお出しにならんようにして、どなたか責任を持つて、御保管下さればよろしいということでございます。 それでは尚貿易資金の不足を來したこと等について、政府委員から説明を願うことにしたいと思います。経理局長は政府委員ではないのでありますが、経理局長に説明をされたいということでありますが、説明員として説明を聞くことに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(黒田英雄君) 御異議がないと認めます。それでは経理局長。
○説明員(村岡信勝君) それでは御指名によりまして、私から、只今お手許にお配りいたしました資料について簡單に御説明申上げます。 二つの綴りになつておりますが、片方の輸出の実績調につきましては、終戰後今年の三月末まで、要するに昭和二十一年度中の実績と、それから今年度、昭和二十二年度になりましてから、最近八月末までの間におきまする輸出並びに輸入の実績を、数量並びに金額に分けて表示したのでございます。大体の内容につきましては、この表について御承知を願いたいと思います。 それからもう一つの方の数字でございますが、初めの貿易資金現金受拂内訳、これにつきましては、前回の御会議の際に、すでに配付してございますようであります。 その次に二枚目の貿易公團資金繰でありますが、これは各四つの貿易公團別にいたしますと、大体扱いの物資別ということに相成るのでありますが、それの九月並に十月の資金繰りの計画を挙げてございます。これが今回御審議をお願いしております、五十億円の借入金の拡張に関する直接の参考資料というわけでございます。 それからその次に一枚刷りで、貿易資金昭和二十一年度末損益状況推定というのがございます。この表につきましては、ここで尚若干の御説明をいたしたいと存じますが、大体のことにつきましては、前回に簡單に申上げたところでございます。 次の縦になつております輸出物資買上内訳表、これは貿易資金現金受拂内訳の表の中に貿易物資買入という欄がございますが、それの結局内訳ということになるのでございます。その資料が五六枚ございまして、次に輸出物資買上内訳表というのがございます。これは昭和二十一年度分と二十二年度分と分けた方が便嫁かと思いましたので、分けてございます。 次に加工賃の内訳表というのが二枚続いております。これも二十一年度分と二十二年度分と分けて作成いたしました。 次に輸入物資代金收入額が物資別に作成してございます。その次に輸入物資の手持、現在貿易廳で手持ちいたしておりまする数量、金額を、やはり二十一年度、二十二年度に分けて、数量別に計上してございます。 その次に半分の紙、これは昭和二十一年度末に貿易廳が輸出のために買上げて、未だシップメントができないで手持ちのままで持つておるもの、いろいろな事情で輸出ができないで、せつかく買つたけれども手持ちになつておつたという数量の資料でございます。 最後の表が、これは昭和二十二年度貿易公團が発足いたしましてからの資料でございまして、貿易廳が買上げておるわけじやありませんで、貿易公團が手持ちになつて持つておる金額の表でございます。そのトータルが出ておりまして、百三十億というのは、昭和二十一年度の一億三千万円と比べて非常に厖大な金額になつております。これは今申上げるように昭和二十一年度中は政府が買上げまして、途端にそれをシップメントするというのが通常でございます。政府が手持ちするということはむしろ例外的の場合であります。昭和二十二年度になりますと、貿易公團が先ず輸出物資を買つて、船が出ます間相当期間これを手持ちいたすというのが通常でありますので、從つて二十二年度の手持物資は八月末を取りましても相当金額になつたのは当然でございます。 最後に貿易資金の貸付けの状況、これはやはり貿易公團が発足いたしましたので、貿易資金特別会計から各貿易公團に対して輸出物資の買上資金、その他の貸付けをいたしますので、その金額は相当に上つて參りますが、貸付金の内訳状況を各公團別に、又は資金別に計上しましたのがこの資料でございます。 大体資料の簡單な御説明を以上にいたしまして、先程少し御説明いたしました貿易資金、昭和二十一年度末損益状況推定という表について若干簡單な御説明を補足いたしたいと考えます。 前回簡單に口頭で御説明申上げましたように、昭和二十一年度の損益状況で極めて推定的な資料でございますけれども、数字を以つて書き上げますと、大体ここに表にいたしましたような結果になるのでございまして、円の方から申しますと、資金繰りの面の上では十四億以上の借入れをしなければ賄つて行けなかつたのでありまするが、円の損益の立場から申しますと、少くとも円に関する限りは、この最後の差引の欄にありますように七十五億余の益金、プラス勘定になつて参ります。その原因は主として手持物資の評價七十三億六千七百万円ということから原因しておるのでありまして、そこに差引の問題がありますと申しますのは、手持物資のうち輸入原綿並びに輸入綿による加工品その評價でございます。御承知のように原綿はこれは一部分は國内に内地向きとして民需に賣り渡されますけれども、大部分のものは輸出向けとして、政府の所有のままで、委託加工の方に出されるわけでございます。從いまして、この原綿なり繰入綿による評價をいたす際に、必ずしも内地におけるその統制價格というものによらないで、輸入の原價と申しまするか、それをそのデーターを基礎にいたしまして、適当な換算をして、その場合に一ドル五十円で換算しております。それで以て評價いたしますけれども、ここにあります綿三十八億二千三百余万円の輸入原綿の加工、二十六億二千万円という表が出ておりましたので、こういう資産評價をいたしました結果、差引において七十五億という、円の上ではプラス勘定が出て参ることになつたわけでございます。併しながらこの間も申上げましたように、貿易資金全体の損益というものは、独り円の側の損益で分るのじやなくして、その裏腹になつております外貨の方の支拂い受取勘定がどうなつておるかということは綜合して見なければ一應の損益も出て参らないわけでございます。從いまして、外貨の方の数字の関係を勘案いたしまして、初めて全体としての損益の概況が判明するわけで、その点に関しましては御承知の通り相当な日本としては支拂勘定になつておりまするので、それとの綜合の結果においては又この七十五億の円の上でのプラス勘定というものが飛んで、尚若干の赤字がここに予想されるというようなことに相成ろうかと思うのであります。 大体各資料についての簡單な御説明をこれで終りたいと思います。
○木内四郎君 今この手持の輸入原綿と單價の問題についてお話があつたのですが、そうすると現金收入と輸入原綿賣却收入というものは、同じような値段で賣却しておられますか。
○説明員(村岡信勝君) 原綿のうち内地向けに処分いたします原綿の値段は、これは輸入の原價というものとは無関係に、内地におきまする、例えば綿製品の統制價格、それからやはり統制されておりまするところの紡續の加工賃、それを引きましたところが、結局原綿の價格なりという算法を取りまして、原綿の賣拂いをいたしております。具体的に申しますると、その結果は極めて安い値段に相成つておるのでありまして、昨年中の実績から申しますと、一ポンドあたり三円十銭というところが最近は原綿の内地賣拂い價格でございます。それを仮に輸入原價というものからはじき出して、例えば五十円なら五十円というようなレートで計算いたしますと、この三円十銭の價格よりも遥かに高いものを賣らなければならないというのが実情でございます。
○木内四郎君 そうすると今の内地のものだけですけれども、手持の見積りのときはべらぼうに高く見積つて、処分で收入が少いということになると、この円の勘定の中で七十五億というものはちよつと架空なものになりはしないかと思うのですが……。
○説明員(村岡信勝君) 只今のお尋ねでございますが、この輸入原綿手持の二十八億三千万円というものは、先程申しましたように大部分はこれをこのまま加工いたしまして、そのまま又右から左に製品として輸出するということで、大部分國内で処分するものではありませんので、御承知のように輸入いたしました原綿の特殊の用途等のため、内地に向けられる原綿も若干ございますけれども、その若干の國内向けのものについては今のお話のような問題が残りますが、尚今年度に入りましてからの原綿の價格は製品價格自体の統制價格の引上げ等の関聯もございまして、今申上げました前年度三円十銭で賣つておりましたものが、今年度になりましては大体一ポンド十四円九十銭程度の價格になることになりまするので、輸入原價から換算いたしました價格と比べて見ましても、そう大した損失にはなるまい、かように考えておるわけであります。
○油井賢太郎君 この前この合同委員会におきましては円の各種の表とドルの各種の表と両方お出し下さるというふうにお伺いいたしたのでありますが、円の表だけを拜見したのではその詳しいことが我々によく分らないように思いますが、ドルの方もお出し下さるようにお願いいたします。
○政府委員(永井幸太郎君) ドルの方は関係各省とも協議いたしましたけれども、出す運びに至つておりません。ただ御参考のために経理局長より円とドルとの関係を総括的に申上げまして、輸入物資に対する円の取り方が少ないということを綜合的に申上げまして、それで御了承願いたいと思います。
○委員長(黒田英雄君) それでは政府から要求がありまするので秘密会にいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(黒田英雄君) では、これから秘密会にいたします。從いまして委員、政府委員、事務とる者の外は退場願いたいと思います。 午前十一時七分秘密会に移る。
○委員長(黒田英雄君) それでは秘密会中で懇談会にしまして審議を進めたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めまして懇談会に移ります。 午前十一時六分懇談会に移る。 ————————————— 午後零時十七分懇談会を終る。
○委員長(黒田英雄君) それでは懇談会を終了いたしまして、秘密会も終ることにいたします。 午後零時十八分秘密会を終る。
○委員長(黒田英雄君) 委員会に移ります。先程申上げたように、政府は本貿易資金特別会計につきましては、近く改正案を國会に提出するということであるのでありまするから、その場合に尚引続き御審議を願うことにいたしまして、まだ御審議や御質問も済まないと私は認めておりまするが、その場合にお願いすることにいたしまして、この場合は一應連合委員会をこの程度で中止いたしまして御異議ございませんですか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○一松政二君 商業委員会として……貿易資金ということになると消えてなくなつて行くというものが貿易資金であつていい筈はないのであります。苟くも何かの資金とすれば、若しも貿易のために欠損が起らない限り、純貿易の欠損ならざる限り貿易資金がなくなつて行くという理窟はないのでありまして、貿易資金と名を付ければこの欠損が貿易によつて起つたのでなければならないのであります。今まで承つておるところによると、この欠損は食糧を安く賣つたために起つた損害がその大部分を占めておるように承つておるのでありまして、これは皆樣がこの説明によつて御承知のように貿易資金の性質を全然離れておるのであります。これをいつまでも貿易資金であるかのごとく國民に印象付けるということは、私はそれは間違いであつて、一日も早くこの点を改正いたしまして、若し貿易資金が要るなら、貿易資金を本來の立場に立つて要求されるように政府に要望いたしたいのであります。
○星一君 今の商業委員長の議論に対しては私は疑義があります。今の委員長のようなことは、この時代には通りません。そういうことができる國ではありません。貿易資金は貿易で損得のないようになるということはあり得ません。今日本は破産しておる。破産管財人の下に祖賣しておる國でありますから、そういう平常の時の貿易論は通りません。それですから今百億円、二百億円、三百億円くらい損をしても止むを得ません。併しその損によつて大きな輸出のできる、損害ということになることを研究することが必要と思います。
○委員長(黒田英雄君) 速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(黒田英雄君) 速記を始めて。法案が後で提出せられることについて、一つ政府のお考を伺つて置きたいと思います。
○政府委員(小坂善太郎君) 只今黒田委員長から云われましたように、政府といたしましては追加予算の確定いたしました後におきまして、貿易資金特別会計法の改正に関する法律案を提出いたして、皆樣の御審議を仰ぎたい、かように考えておる次第であります。
○委員長(黒田英雄君) それでは御異議ないと認めますから、連合委員会はこれで一應中止いたします。本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十七分散会 出席者は左の通り。 財政委員 委員長 黒田 英雄君 理事 波多野 鼎君 伊藤 保平君 委員 木下禧八郎君 椎井 康雄君 森下 政一君 西川甚五郎君 松嶋 喜作君 山田 佐一君 木内 四郎君 深川タマヱ君 星 一君 赤澤 與仁君 九鬼紋十郎君 小林米三郎君 小宮山常吉君 西郷吉之助君 高橋龍太郎君 中西 功君 商業委員 委員長 一松 政二君 理事 鎌田 逸郎君 委員 松下松治郎君 油井賢太郎君 島津 忠彦君 深川榮左エ門君 政府委員 大藏政務次官 小坂善太郎君 貿易廳長官 永井幸太郎君 説明員 貿易廳経理局長 村岡 信勝君