予算委員会第四分科会 第1号
- 発言数
- 95 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1947/11/17
会議録
○川野主査 これより運輸省及び遞信省所管の分科會を開きます。 昭和二十二年度一般會計豫算補正(第七號)、昭和二十二年度一般會計豫算補正(第八號)、昭和二十二年度特別會計豫算補正(特第三號)中、運輸省所管を議題といたします。まずこれについて運輸大臣より説明を聽取いたしたいと存じます。 この際委員竝びに政府委員の各位に申し上げますが、この運輸省所管につきましては、審議は本日のみであります。時間といたしましてもさほどありませんから、質疑竝びに答辯も、その要旨を根幹として簡潔にお願いいたします。では運輸大臣の説明をお願いいたします。
○苫米地國務大臣 それでは私から昭和二十二年度當省所管一般會計豫算補正第七號、第八號及び特別會計豫算補正特第三號として、今次國會に提出されました本年度追加豫算額の大綱につきまして御説明いたします。 まず一般會計の分から申し上げます。本年度豫算補正要求額は、追加額六十三億四千二百萬餘圓、修正減少額一億三千百萬餘圓、差引増加額六十二億一千萬餘圓でありまして、これをすでに成立した昭和二十二年度豫算額と今次國會に提出中の昭和二十二年度豫算追加額との合計額二十二億一千百萬餘圓に加えますと八十四億二千百萬餘圓となります。 この追加額のうち重要な事項につきまして御説明申し上げますと、まず最初に、船舶運營會に關する經費でありますが、公定價格改訂に伴いまして、燃料費等の物件費が増加しましたのと、船員の給與改善に伴いまして人件費が増加いたしましたので、事業運營上生じまする一般損失の補助金の増加として七億二千二百萬餘圓、在外邦人の歸還輸送を行う經費に不足を生じましたので、三億五千四百萬餘圓を追加いたしました。 次には海上保安制度實施に必要な經費でありますが、これは連合國軍の指令に基きまして。わが國への不法入國及び密貿易の取締りと海難救助等をなすため、海上保安制度を實施する必要がありますので、三千二百萬餘圓を計上いたしました。 次に國有鐵道事業特別會計への繰入れに必要な經費でありますが、これは國有鐵道事業特別會計の經理の状況に鑑みまして、同會計の歳入不足を補うために五十億圓を計上いたしました。 なお現下の經濟事情に鑑みまして、職員の給與改善をはかるために必要な經費として、一億四百萬餘圓を追加計上いたしました。 その他の經費としまして、日本國沿岸に置き去られた船舶の措置に關する法律の制定施行に必要な經費として二十二萬餘圓、海難審判法を制定施行に必要な經費として五十一萬餘圓、公定價格の改訂に伴いまして既定經費に不足を生じましたので、これに必要な經費として九千百萬餘圓等でございます。 次に昭和二十二年度國有鐵道事業特別會計豫算の概略につきまして御説明いたします。まず損益勘定について申し上げますと、經費中歳出の増加總額は特一號及び特二號として提出しましたものを合わせまして、二百二億二千百萬圓でありまして、その内容は政府職員の給與改善に必要な經費四十六億六千九百萬圓、内國旅費規則改正により必要な經費五億六百萬圓、物價騰貴により必要な經費百四十七億八千萬圓、地方輸送行政移管に必要な經費七百萬圓、觀光行政機構の擴充に必要な經費百萬圓、鐵道公安強化に必要な經費一千六百萬圓、食糧増産に必要な經費三千萬圓、防疫に必要な經費二千三百萬圓、公債及び借入金の利子及び債務取扱いに必要な經費一億一千二百萬圓、豫備費の増加四億圓、以上の合計額二百五億四千四百萬圓を追加し、豫算定員の節減等、一萬六千六百六十九人減員に伴う既定經費の減少二億一千七百萬圓、地方輸送行政の移管、觀光行政機構の擴充、鐵道公安強化に伴い一般既定經費の節減一千三百萬圓、自動車事業の請負作業量の減少に伴う經費の減少九千三百萬圓、この合計額三億二千三百萬圓を修正減少し、差引二百二億二千百萬圓となるのであります。 さきに申し上げました政府職員の給與改善に必要な經費のうち、三億八千萬圓は特一號によりまして、十一億八千七百萬圓は特二號によりまして、すでに御協贊をお願いいたしましたのであります。これによりまして經費中歳出總額は當初の公布豫算百七十六億九千三百萬圓を加えますと、總額三百七十九億一千四百萬圓となる見込みであります。 これに對しまして收入中歳入は、特一號及び特二號として提出しましたものを合わせまして、本年七月初旬以降の運賃賃率改正及び八月一日以降自動車旅客運賃賃率の改正等により百七十億九千萬、豫備收入として三億圓、合計百七十三億九千萬圓を増加いたします。これに當初の公布豫算額九十三萬三千三百萬圓を加えますと、總額二百六十七億二千三百萬圓となります。この結果損益勘定におきましては、この國會に提出しました追加及び修正豫算の收支によつて、二十八億三千二百萬圓の歳入不足となり、當初豫算における歳入缺陷八十三億五千九百萬圓をこれに加えますと、百十一億九千百萬圓となりまして、これを全額日本銀行からの借入金によることにいたしますと、金融情勢を著しく惡化させるおそれがありますし、また特別會計の獨立採算の趣旨にも反しますが、他方現行物價水準下においては、運賃改正により赤字を補填いたしますことも困難な情勢にありますので、この會計の十一月以降における歳入不足額五十億圓を限度として、一般會計から受け入れることにいたしました。 この結果、當豫算に基いてすでに借入濟額七十二億四百萬圓のうち、十億一千三百萬圓はこれを返還することにいたしましたほか、借入金當初豫算額八十三億五千九百萬圓を七十二億四百萬圓に修正し、差引十一億五千五百萬圓は修正減少することにいたしましたので、二十二年度における借入金は當初豫算においては八十三億五千九百萬圓でありましたが、これが六十一億九千百萬圓となることになりました。 次に工事勘定について申し上げますと、經費中歳出の増加總額は、特一號及び特二號として提出いたしましたものを合わせまして三十三億六千七百萬圓でありまして、その内容は、政府職員の給與改善による總係費の増加一億七千九百萬圓、内國旅費規則改正による總係費の増加八千九百萬圓、物價騰貴による總係費の増加二億三千七百萬圓、物價騰貴による工事費の増加三十二億七千萬圓、關西地方震害復舊工事費三千四百萬圓、志免鑛業所勞務者住宅の増築に必要な經費六百萬圓、自動車路線の新設に必要な經費二千五百萬圓、この合計額三十八億四千萬圓を追加し、事業施設の建設改良工事の一部中止による既定工事費の減少四億七千三百萬圓を修正減少し、差引三十三億六千七百萬圓となるのであります。これに當初豫算三十二億六千九百萬圓及び豫備費から充當することにいたしました十九億五千百萬圓を加えますと、總額八十五億八千七百萬圓となります。 なお既定計畫の工事を一部中止することにいたしましたことに竝行いたしまして、豫備費を八千萬圓修正減少することにいたしましたので、これらの財源として發行する公債による受入額の増加額は三十二億八千七百萬圓となり、當初豫算におきまして豫定いたしました五十三億七百萬圓あ加えますと、本年度公債發行による受入額は八十五億九千四百萬圓となる見込みであります。 以上は損益勘定及び工事勘定の計畫について、簡單に説明申し上げましたが、これに基きまして調製いたしました歳入歳出豫算は、お手もとに差上げてある通りであります。何とぞ御審議の上御協贊あらんことを切望いたします。
○川野主査 ではこれより質疑を許します。 この際お諮りいたしますが、委員外として苫米地英俊君が發言を希望されておりますので、これを適當の機會に許すに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○川野主査 御異議がないようでございますので、適當の機會に許すことにいたします。ではこれより質疑を許します。中崎敏君
○中崎委員 運輸の問題が經濟再建の上において、きわめて重要なものであることは、申すまでもないことでありますが、この運輸の現状に決して滿足するものではありません。今後この運輸の増強の意味において、運輸省としてはどういう計畫をもつておられるかを大要御説明願いたい。
○苫米地國務大臣 ただいま御指摘のありました點は、輸送増強に對する御質問だと存じますが、お説のように、ただいますべての條件が惡化いたしましたので、國の輸送要請に對しまして、思うようにまいらぬことは、はなはだ遺憾でございます。たとえば現在でも、全國に一箇月の輸送要請が約千五百萬トンございます。それに對して、現在千三十萬トンくらいしか運べないというような實情にございますので、はなはだ殘念でございますが、しかし一千萬トン以上動くことは、戰前に比しまして、その量は相當増加いたしておる状態であります。これは戰後貨物の輸送量が非常に殖えておる實情を反映いたしておりますのと、それから海陸の輸送の力がちんばになつておるという點にございます。船舶が非常に減りまして、しかも輸送運賃が高くなつておる。それがために陸送にばかり重い負荷をしておるというようなこともありまして、非常に荷物が多くなつておりますが、その反面に御承知のように、鐵道の路線の腐朽衰頽はもとより、車輛、機關車等の修理が思うように參りませんので、非常にこの點、殘念に思つておる次第であります。しかし、ほかの工業の復興率に比較いたしますと、鐵道の輸送力は比較的多くなつておるわけでありまして、なおこの不足の資材を有效に使い、そうして一方には不足の石炭を合理的に使いまして、そうして運行率をよくするということに、今非常に苦心を拂つてやつております。こまかいことになりますが、先般私は秋田の工機部の方へまわつて見ておりますと、工機部の修理状況は、非常に能率が上つております。けれども仕事の現場を見まして驚きましたことは、一つの大きなパイプが必要だが、そのパイプがないのです。そこで二尺ぐらいのパイプをつぎはぎして間に合せておるというような状態で、非常に資材に困つておる状態であります。レールその他も、かなり老衰いたしておりまして、これが路線保持については、非常に苦心を拂いながら、まあ輸送要請に對してできるだけのことをする、こういうことに努力を拂つております。心配いたしておりますことは、この冬季に入りまして、石炭がはたして計畫通りはいるかはいらぬかという點でございます。石炭増産がなかなか思うようにまいりませんので、また昨年のような石炭不足による輸送逼迫というようなことがあつては、これはたいへんなことになる。こう心配しながら、今それを十分に注意しつつ運行しておる次第であります。
○中崎委員 現状をもつてする石炭不足による輸送の低減といいますか、輸送問題が大分窮屈になつてくると思いますが、その見當は、およそどんなものが現在の情勢から考えられますか。
○苫米地國務大臣 この間新聞に書かれましたが、大分國民に心配をかけました。大體冬になりますと、寒くなりますから、燃料がよけい要るのです。それでありますから、夏分ならば五十ないし五十五萬トンぐらいあればいい石炭でありましたけれども、これからはどうしても六十萬トンないし一番最高七十萬トンぐらいなければ、夏のような運行はできないのです。そこでこの十一月の豫定は約六十萬トンぐらいであつたのであります。それをこの間安本の計畫の方で、思うようにまわらぬということで五十萬トンぐらいに減らしてくることになつた。それではたいへんだからというので、いろいろ折衝しておりますが、それほどは減らさないでもよかろうと思います。それから夏分の貯炭もいくらかございますから、これを調整用に使いまして、今からは現在走つておる輸送だけは、どうしても確保したいという希望で、せつかくやつておりますが、ただ石炭の生産状況がこれ以上惡化いたしますと、これはやむを得ないことになります。そういたしますと、鐵道の方としますと近距離の旅客、いわゆる定期であるとか、學生であるとかいうものは、きまつた數字でありまして、遠距離の方を切つていかなければならぬ。そうすると長距離旅行は、去年のように非常に窮屈になつてくるというような状態でありますから、そうならないように、今から折衝をしてやつていくつもりであります。
○中崎委員 次に、鐵道電化の問題であります。これはもちろん、電力事情とも密接な關係があると思いますし、資材資金等の面において相當の制約を受けると思いますが、現在の状態をもつてして、この鐵道電化の問題をどの程度に進める計畫をもつておられるかを説明していただきたい。
○苫米地國務大臣 鐵道電化は私どもの最も熱望するところでありまして、もしでき得れば、日本のような石炭の比較的少い、水力ならばまだ開發の餘地の多いという地帶では、できるだけ鐵道電化はやりたいと思つております。その點に對しまして、九州と北海道は石炭が非常に豐富な土地でありますから、これは石炭車でもよかろうと思いますが、内地の方では、どうしても電化を主としてやる。その電化の利益は、非常に輸快な旅行ができ、能力もよくなれば、經濟もよくなる、こういう計算になります。平時一萬キロの電力が汽車に利用されますと、一箇年に約二十萬トンの石炭が節約できます。そこで日本の北海道、九州を除きまして、内地だけ全部電化するというような場合に、理想的な計算をしてみたわけでありますが、そういたしますと、現在信濃川が十萬キロの發電をもつて、すでに東京附近はそれでやつておりますが、それ以外にもう二十六萬キロあれば、内地だけは電化ができる。かりに全部が電化できたといたしますれば、輸送力はそれによつて殖えますし、人も減りますし、それから經濟關係から言いますと約五百萬トンの石炭の節約になります。この節約によつて電力代と差引いて五十億くらいの利益になるのでありまして、これが私でもがねらつておる鐵道經營合理化の中心をなす一つの考えであります。できるだけそういう方向に進みたいと存じておりますから、どうぞさように御了承願います。
○中崎委員 次に鐵道經理の問題でありますが、現在の状態をもつてすれば當然鐵道會計が赤字を加算していくということは、想像し得ることであります。これを克服するためには、鐵道の運賃の引上げ、あるいは鐵道從業員の配置轉換、整理というような問題が、考えられるわけでありますが、この點について、どういう考えをもつておられるか伺いたい。
○苫米地國務大臣 鐵道會計が赤字になりましたことは、最初われわれの計畫いたしましたのが齟齬いたしまして、まことに殘念に思う次第であります。これはこの説明にありますように、最初の豫算、つまり前内閣時代の豫算でも、八十三億の赤字が出ることになつていたのです。そこでどうしても運賃が安過ぎる。これは現在でも旅客運賃は輕うじて間に合いますが、貨物運賃は實費の三分の一しかないのです。今そういう状態になつておりますが、當然獨立採算制のできるように、運賃を是正しなければならなかつたのです。ところが、一般物價體系を規制するために、全面的な計算をし直したのです。そこで運賃というものは、その物價體系の一環として扱われたのでありまして、當然その方から言いますと、獨立採算ができるような運賃にならなければならなかつたのです。ところが、これはその物價を構成するときに、はね返りがだんだんできまして、運賃は三倍半に上げたが、ほかの物價はそれ以上に上つたということから、かえつて赤字が殖えたということで、これは最初の構成のときの考えとちよつと違うのです。私どもは、運輸省自體として運賃を取計らうのが當然でありますけれども、物價を全面的に考える際でありましたから、われわれの方だけでは、どうしても計算ができなかつたのです。そこで經濟安定本部の方へお任せしてやつたのでありますから、物のはね返りによつて、かえつて變なことになつた。さればといつて、一遍きめた運賃をもう一遍いじりますと、またさらにほかの物價へ非常に大きな影響を及ぼすということで、今日までそのままになつております。たとえば、石炭は補給金がありましたけれども、從來は一トン百八十五圓だつたのです。今日使つておりますのは千四百圓になつた。運賃は三倍半に上げましたけれども、石炭のようなものは七倍以上上つたというようなことから來ておりますが、この點はいつか是正しなければならぬのであります。しかし、それもほかの物價にあまり影響のないように、運賃を上げるにしましても、そのいじり方を相當技術的に研究しなければならぬと思うのであります。今囘一般會計から五十億ほど繰入れてもらつたのでありますが、この繰入れてもらつた赤字は、今後七箇年間で返す、こういう計畫を立てまして、今せつかく七箇年計畫をやつておりますから、從つそういうことから來る運賃是正という問題は、そのうちにしなければならぬ、こう考えております。ただそれにつきましても、内部的に經營の合理化をできるだけやりまして、その限りにおいて、運賃を是正する、こういうやり方をしたいと思つて研究いたしております。
○中崎委員 特別會計獨立の立場から、今囘一般會計から編入れられた五十億の返濟は、今後七箇年間の計畫においてされるということでありますが、その七箇年間において返濟される計畫の具體的内容の持合せがあれば、お示し願いたいと思います。
○苫米地國務大臣 それはごく最近にきまりましたので、今せつかくどういうふうに、どの方面の運賃を是正するかというようなことを研究しております。まだ具體的にはまとまつておりませんが、次の豫算編成の際には、それははつきりする問題です。それから明年度、ほかの準備ができますれば、できるだけ早く獨立採算の本題にもつていきたい、こう考えて、せつかく今進行いたしております。
○中崎委員 鐵道從業員の配置轉換、竝びに人員の整理について、何か具體的なお考えがありましようか。
○苫米地國務大臣 鐵道從業員が非常に多いということは、一般の常識で、よく言われるのでありまして、私も就任いたしまして以來、その點を非常によく調査もいたしましたし、研究もいたしたのでありますが、戰前三十三萬人であつたから、仕事も大同小異ならば、三十萬くらいでいいじやないか、こう常識では言えるのでありますが、これにはいろいろな事情がありまして、たとえば勞働條件がまるで變つてきた、あるいは占領下においては、占領軍用の特別な人間がたくさん要るとか、あるいはさつき申し上げました線路が非常に傷んでおりまして、これを補修するのは、なかなか容易でないというようなことがありましたり、また細かい點から申しますれば、石炭が非常に品質が惡くなつた、石炭灰は一箇所へまとめて落すのでありますけれども、このごろではそれではおつつかないのでそのまま線路へ灰を落しながら行く、このために線路が摩擦しましたり、あるいは保線が非常にめんどうになりましたり、いろいろなことによりまして、相當よけい人がかかります。この點は一般の國民にも理解をしてもらわなければならぬと思うのであります。前の歐洲大戰のときのドイツの例を見ても、やはり戰時中は人も技術のない人が代りますし、さつき申し上げたようないろいろな事情もありまして、やはり二倍以上になつておるのです。それが何年くらいで元になつたかということを調べますと、約十年かかつております。これはなかなかそう一遍にいかぬものだと、よく調べてみるとそういうような感じを起すのであります。さればといつて、多い所もあります。地方によりましては、軍需工場ができた所、そこは停車場も非常に擴張した、人間も殖えた。ところが、その軍需工場がなくなつたというようなことによつて、非常に過剩人員がある所もあります。それから、一方にはどんな人も最低賃金ですから、みな似寄つてきた。そこで技術の要る所、あるいは危險のある所、そういうところの人員がだんだん減ります。この補充はかなりめんどうです。そういう地點につきましては、人が足りないのです。それを是正することが必要である。それから同じ種類でも、できるだけ配置轉換をやつて、人員の整理を犠牲を少くやりたい、こう思いましてしきりにこれをやつておるのですが、さて強制的にやりますと、住宅がない。それでありますから、なかなか本人にこれを強制するということも、事實困難の點もあるのです。それで五六千人くらいしかまだやつていないのです。しかしこの點は今後も續けてやりたいと思います。そしてできるだけ勞働組合の協力を得て仕事をやつていく、こう考えております。
○中崎委員 今度は新規事業についてお尋ねします。本年度の當初豫算と追加豫算とを通じて、新規路線竝びにその後において變更のあつた分、經費節約の意味においてさらに削減されたというような路線についてお示し願いたいと思います。
○苫米地國務大臣 具體的なことは後ほど申し上げますが、大體先刻申し上げましたように、資材が非常に足りないので、新規事業は全面的に繰延べるという状態にありますので、ぜひやらなければならぬところも、どうも思うようにまいらぬ状態でありますが、詳しい具體的なことは、政府委員から御説明申し上げます。
○田中(不)政府委員 ただいまの御質問の新規工事のお話でございますが、鐵道の建設につきましては、いわゆる新規工事と申しても、前年度からの繼續工事に相なつておりましす。そうしまして新線建設と言われますものは、北海道の邊富内線、青森の津輕線、宮城縣の小本線、野岸線、大糸線、維勢線、窪川線、こういうのが新線建設として上つております。但し、これはこの年度から著手いたしたものではございません。先ほどもお話申し上げましたように、前年度からの繼續工事として行われております。それから全然新しい工事として、つまり新規工事として計上いたしましたものは、高崎、上野間の電化工事、東海道線の電化工事、この二つが新規工事として、新たに著手するものとして本年度當初豫算に計上してございます。
○中崎委員 來年度の新規事業についての見透しを、示していただきたい。
○田中(不)政府委員 來年度の新規工事としましては、新線の建設あるいは電化關係でございますが、先ほども大臣から説明がありました通りに、二十三年度の豫算編成につきましては、新規工事は原則として一切取りやめたい、こういう方針でいつております。それは國鐵竝びに日本の全體の財政状態の觀點、あるいは資材の觀點から、こういう方針を一應とつております。ただいま關係局あるいは關係の筋とも折衝中でありまして、まだ十分にどれをその原則の例外的に計上するかという段取りまでは、なつておりません。
○中崎委員 次に自動車路線について、省營自動車新規路線の要望に對しては、各方面から相當たくさんあると思つておるわけでありますが、鐵道の新規の建設ができぬということになりますと、いきおい自動車交通によることが必要になると思うのであります。この問題につきましては、資材の面にいきましても比較的輕易であり、また資金の面についても相當多額のものが要ると思わないのでありますが、この點について、まず省營として今後さらに自動車をどしどしやつていかれるかどうかという方針について御説明願つて、さらに具體的に相當そういう面について強力に推進しておられるかどうかの現状をも併もてお伺いしたい。
○田中(不)政府委員 自動車につきましても、先ほど申し上げました鐵道の關係と、ほぼ同樣な状態に立至つております。お説のごとくに、各地にわたりまして省營自動車の御要求が非常にたくさん參つておりまして、またいずれを見ましても鐵道建設のできません今日におきましては、必要なる路線と思われるのでございます。但し、先ほどのお話でし申し上げましたように、資材の關係、財政の關係から見まして、新規の工事は、原則としては行わないことにしようという方針でいつておりますのですから、はたしてその中から例外的に緊急やむを得ないものがどれだけあるかということにつきまして、關係者間でどういうふうに話がまとまりますか、これはまだ未知の問題でございます。
○中崎委員 民營の乘合自動車につきましては、これもやはり資金の面において制約され、また資材の面についても、制約があると思いますが、省營でできない部分を補う意味においても、さらにこうした事業の本來の姿に立返る意味においても、民營の乘合自動車の奬勵、助長ということについて、どういうふうに考えておられますか。
○田中(不)政府委員 ただいまのお話のように、資材の總わくが、大體自動車にまわすものはどのくらいということがきまるわけでございますが、そうしますと、それの配分をいずれを省の方に割り當て、いずれを民間の方に割り當ているかということに相なるわけでありまして、今申しました全體の資材が少うございますし、また財政の面から見ましても、省營は原則としては、できるだけ新しいものは取りやめたいということになりますと、おのずから、ごく潤澤でない資材ではございますけれども、それはいきおい民間の方にまわし得る餘地ができてくるだろうということは、想像されるのであります。但し、今言いましたように省營自體をやらぬ、そのこと自體が、資材の不足からの原因もあるわけでございますから、いきなり省營で自動車の新線をつくらなかつたと申しまして、それがただちちに民營に移るというわけに參らぬほどに、資材は窮屈な状態であろうと思います。その點、民營の不足分が十分に補われるとは思われないのであります。但し、私どもの方といたしましても、省營のみならず、民營の事業そのものの發展も、依然として期しておるわけであります。省營に遍しておるというようなことはありませんので、その觀點から見まして、不足がちの資材の中から、十分に民營の自動車事業の發達いたしますように、心がけておる次第でございます。
○苫米地國務大臣 私からも補足いたいますが、省營の要求がずいぶん各地方からございます。しかし、これに對しては民營壓迫という議論も相當多く出ております。大體今までは鐵道を敷設するその先行として、國營をやつておつたわけであります。その他の所では民營を許しておつたわけでありますが、戰爭中、民營が非常にうまくいかなかつた。そのために省營を要求するというような聲が相當強いのです。これはもつともだと思いますが、さればといつて、戰後になりましたら民營の事業を助成して、そうしてそこを交通に不便をかけないようにということにしなければならぬと思いまして、できるだけ、その點につきましては助成をするつもりであります。しかし、それでもどうしても國營でなければいけないという地方もございますから、そういう所は、民間の世論を聞きまして、そうして今後、今審議中であります道路運送業法案が出ております。この法案が通過いたしますれば、そういう路線の開始につきましても、一應委員會に諮りまして、選擇してやることになつております。それから今田中君から説明いたしましたように、一般の資材がありませんので、十分には參りませんけれども、しかし連合軍の古い車の拂下げがときどきございますし、そういう車ができますれば、これを改造し、できるだけ省營にも使いますし、また民間の方にもこれをまわしまして、増強していくことに努力したいと思います。 それからもう一つはタイヤがないので困つておりましたが、先々月でしたか、閣議でもこれを重要視いたしまして、生ゴム輸入することによつて、タイヤの増産をすることにいたしておりますから、最近では、かなり緩和されたと思います。それこれして、できるだけ増強に努めたいと思つております。
○中崎委員 民營がいいか、あるいは國營がいいかということは、議論の餘地はあるわけでありますが、少くとも關係民多數の意見は、現在の状態においては、國營を望んでおるように、私も思つております。できる限りにおいては、國營の方をやつてもらうことが希望でありますが、もしそれでできぬような場合においては、できるだけ民營の方を、いわゆる助長奬勵してもらつて、民營の方で手をつけて、一日も早く交通機關の發達を希います。ただ資材が國家全般から見て非常に少いということは、われわれも認めておるわけでありますが、その國家全體の資材をどう振向けるかという根本問題になると、これはまたおのずから見方もあるわけであります。またその手のつけ方によつては、より以上に少い資材の中からも確保できると思うのでありますから、こういう方面においても、當局においては極力この運輸方面の資材を確保されるように、努力されんことを希望いたしまして、私の質疑を打切ります。
○川野主査 鈴木彌五郎君。
○鈴木(彌)委員 簡單に二、三御質疑をいたします。大臣は特に青森の出身でありまして、われわれ同樣、こういうことはお考えと思いますが、ただいま中崎委員からの詳細な質問に對して、當局からお答えがあつた通り、今の日本の現状では、いかにわれわれが希望しても、石炭等の關係から、これ以上に運輸關係を好轉させることも、不可能のことだと思います。一應これは了承しますが、東北關係の客車の状態と、東海道の状態とでは、著しく區別があると思う。言うまでもなく、同一な運賃を拂つて東北關係はきわめて不便な旅をしなければならないということは、どう考えても不公平である。私は、政治は、不公平なものがあれば、これを公平にするるのが政治だと思うておる。當局の考えも、ここに重點をおかなければならない。また日本のいろいろな最近の面から考えて、東北の重大性というものは、言うまでもなく、大臣が今一番よく認識されておると思う。この重要な東北が依然として閉却されておる。今いかに交通が不便であつても、東京驛には、その時間までに行けば乘車できる。上野の状態は、どうでありますか。大臣が御承知の通り、三十時間も四十時間もあすこにたむろしても、なおかつ乘車さえ約束されない。これはどうしても緩和してもらわなければならない。これは本員は、九十議會においても強く要求しておきました。佐藤長官は、そのときには明確に公平に動かすということを言うておつたけれども、實際はなかなかやらない。どうしても、こういうことは公平に取扱つてもらわなければならない。こういう點に關して、率直に簡單に御答辯願いたい。 さらに、特に大臣は東北本線に行かれるから、われわれよりは状況が大分いいと思うが、福島から秋田に行く際には、ほとんどこれは本線なんというものじやない。枝線扱いです。これは時間がないのに恐縮でありますが、私は先だつて二日の休みを利用して、郷里に歸るという豫定で、上野から急行に乘りました。ところが、大宮あたりから胃が痛んで、郡山で降りた、夜中に注射をしてもらつて、次の日立とうと思つた。ところがもうずたずたに切られて、結局ゆうべ乘つた急行を待つた方が、一番早く著くというようなことで、せつかく福島から出たものが米澤に止る。米澤から出たものは新庄で止るということで、あんな短距離の秋田まで旅行するのに、ほとんど一日を要するという状態であります。もちろんこれは管理部の關係で、一應お任せになつておるようでありますが、こういう事實がありますから、大臣としては、特にこういう點を取り上げられて、東海道の状態を、そのまま奥羽本線にやれと言われても、これはいろいろな慣習もあり、歴史もあるから、なかなか容易じやないけれども、少くとも、もう一本奥羽本線を通す。いわゆる山形から秋田を通つて青森に行く線を、もう一本強化してもらわなければ、どうにもならないと思うのであります。こういう點について、簡單に御答辯願いたい。
○苫米地國務大臣 鈴木君の御意見はごもつともです。私もずいぶん苦勞をなめてまいりましたが、できるだけ公平と申しますか、東海道線のような運行をしたいと思うのでありますけれども、それほどの車もなければ機關車も十分ないのが現實なのです。必ずしも不公平ではないけれども、一番交通の重要な所へ先にまわすことになつておるわけであります。この春も、私が運輸省へ參りまして間もなく、東北本線及び奧羽線にも、急行をつくつたのでありますが、それまでは急行さえもなかつた。何とかしてやりたいということで、あれは石炭の合理的消費だというような意味合いを含んで急行ができたのです。というのは、一々停車場に止つていつても、石炭はどんどんたいている。ある驛を飛ばして走つても、やはり石炭を同じように使うのだ。石炭の合理的消費になるのだから、急行がいいという意味をも含めて、ああいうことをやつたので、實は御説のようにやりたいのでありますが、今のところ、それほどの餘裕がない實情でありまして、しばらく時をかしてもらうより、しようがないと思います。ただ列車の善惡ばかりでなく、交通網として、東北、北海道が惠まれておらぬ。惠まれておらぬ所に、資源開發の餘地が非常にたくさんある。こういうことでありますから、將來日本の資源開發その他から考えますれば、惠まれない交通網を充實する點については、これは國民とともに重大關心をもたなければならぬと思いますので、その點に對しましては、當局も十分考慮を拂つていきたいと思います。
○鈴木(彌)委員 この前の大臣は北海道で、今度は青森でありますが、この次は秋田ぐらいになると思います。とにかく大臣は非常に現状に接しながら、どうも正しいことが阻まれておる。これは大臣の政治力がない關係ではないかと思うのであります。私の言うのは大臣の御答辯のようなことを聽くのじやなく、とにかく、かりに時間までに東京驛へ行けば乘れるということは、少くとも本數が多いということです。汽車が多く出ているということです。三十時間も四十時間も乘れないで上野に待つているということは、汽車がないからである。不公平な現状があるならば、平等にするのが政治の原則である。東海道からもつてくる汽車も、機關車もないと言われるけれども、東海道が廣軌でこつちが狹軌というわけではない。それから東北方面の汽車は、特に窓がない。ぶつこわしたのは東北の人間であるかもしれないけれども、とにかくこれから吹雪になるし、とうげがたくさんある。三國一の聟さんも、福島から米澤までいけば、まるで土人のようになる。それで東海道のようなあまり風のはいらない客車を、東北方面にまわしてもらいたい。まわすのが當然である。板谷峠の機關車は、特別な機關車で、日本にあるかないかわかりませんけれども、どうかもう少し公平に、せつかく急行を通してもらつたのだから、もう一本ぐらい急行を通してもらいたい。これはわれわればかりではなく東北六縣の長官も陳情してあるわけです。われわれの要求が、ただちに通るとは思いませんけれども、どうかそういう點を十二分に御考慮に入れていただきたい、またわれわれも石炭が多くなるように、代議士の立場から當然努力することは努力しますから、當局としてはあまりにも不公平でないようにしてもらいたい。そういう印象を一般に與えると、いろいろな意味で協力しなくなる。よけいなことだが、かりにこの前の佐藤長官は九州には石炭が出る。從つて運行状態が、その石炭を使うのだからしかたがないのだというような答辯をされたが、それじや秋田縣には石油があるが、全然出さない。秋田縣には木材も米もたくさんあるが、ほかには出さないというような思想關係にも影響するから、どうかそういう點をさらに十二分にこの際御考慮願いたい。こういうことをお願いしながら、この問題に對してはこれで打切ります。 それから秋田の港の問題であります。さしあたつて能代港と本莊港の問題であります。これは今度の水害でたいへんやられたのは御承知の通りでありますが、この復舊工事にあたつて、上流の方だけ改修しても、港が非常に淺くなつておりまして、この港をそのまま放任することになれば、水のはけが惡いから、改修したものが全然問題にならなくなるという危險が豫想されるのでありまして、市あるいは町當局は、しばしばわれわれに陳情に來ております。この點に關して復舊工事と併行して、本莊港あるいは能代港に關する工事を進めなければ、全體の一本の改修工事が意味をなさぬと思いますが、この港に關して、今きめられた豫算がおわかりなら、御説明を願いたいと思います。
○後藤政府委員 ただいま能代港と本莊港のお話がございましたが、いずれも今おつしやいました通り、河口の港であります。それでいろいろ地元からも、この港灣に對する改修の御要望もあつたのでありますが、能代港につきましては、河口の状況が非常にむつかしい所であります。これは河川技術的に見ましても、造灣技術的に見ましても、へたをやると元も子もなくすようなむつかしい所であります。今内務省の河川改修工事が進捗中でありますが、それらの效果をにらみながら、河口の工事をいたさなければならぬ、非常に危險な所であります。ただ能代の町に近い部分に、かなり水深のある船溜りがあります。この部分を港に使うにおきましては、いくばくかのものがあれば、あるいは岸壁の棧橋くらいつくれば使えますが、河口の問題についてただちに手をつけるのは、まだ無謀のように見えますので、二十二年度の豫算につきましては、それらの點をいろいろ研究しておつたのであります。内務省とも相談し、またわれわれとしましても、いろいろと相談して、二十三年度には、その一部分使える所を手をつけたいと思つて、目下二十三年度豫算について考慮しつつあります。本莊満もやはり河口であります。あそこの河口は能代港の河口よりも、むしろむつかしい所でありまして。上流を直しても、下流を直さなければ、絡始一貫せぬではないかというお説はもつともでありますが、あの本莊港のある子吉川の改修は、まだ上流の方面も手をつけないのであります。從つて河口に手をつけましても、いつまでも賽の河原になるおそれがありますので、技術的に相當研究を要する點があります。それであれにただちに手をつけるのは時期尚早である、もう少し根本的工事をしなければならぬ、こういうつもりで、目下考慮中であります。
○鈴木(彌)委員 そうすると今まだ内務省關係の河川でありまして、手はつけておりませんけれども、おそらく今日か明日あたり査定が終るはずであります。全然手をつけないのではない、手をつけるべく今豫算をとつて査定しておる、ただちに手をつけるのです。今あなたは手をつけていないと言うが、手をつけるのです。手をつけた場合に、上の方が改修されても、私の意見は、港の河口が淺くて、ちよつとした雨でも子吉川がまた氾濫する、こういう危險を感ずる。あなたは技術的に困難だというが、それはまた上の方がこのために破れてもいいとおつしやるのかどうか、困難を伴うが、今これを改修しなくても、そのために上流が氾濫するという懸念がないとおつしやるのか、そういう點が非常に重大な問題だと思います。
○後藤政府委員 子吉川の點につきましては、今災害もありまして、内務省の方で上流方面の修築をやられるだろうと思います。しかし港の關係につきましては、水路の浚渫なども、船が著くということを目標にいたさなければなりません。そのために、洪水がありました場合に、上流の方にそれが原因で災害が起るだろうということは、まずあり得ないことだと思うわけであります。ただ今の本莊町までの間の工事は、川という全體の點をとりますと、やはり上流から逐次下流までに及ぼしてきた修築の結果によつて、いろいろ動く状態でありまして、港に對して徹底的に工費をかけるという時期には、まだ尚早だ、こういうふうに考えておるわけであります。
○鈴木(彌)委員 どうもその點ははつきりしないのでありますが、そうすると簡單に、港をこのままの現状にしておいても、それはお前方の危惧なんだ、そのために川の氾濫というものはあり得ない、こういう御意見ですか。
○後藤政府委員 港の方を手をつける、つけぬということと、川の氾濫の有無ということについては、まず關係がないと、一應判斷としていいと思います。
○鈴木(彌)委員 そうすると、内務省の考えと、あなた方の技術的のお考えは、全然違つておる。内務省ではやはりこれは河口が淺い關係で上流に及ぼす影響が非常に大きいというので、本莊港のごときは、内務省豫算がせんだつて千七百萬圓でしたか、絹川技官が來て査定が通つております。こういう状態にあります。本來から言えば、港は、運輸の場合には運輸省、川は内務省などという考え方自體が、一本ではないので、これは改正しなければならぬと思うのですが、こういう問題に對して、内務省と運輸省とは、連絡會議というようなことは、今までやつておりませんか。
○後藤政府委員 その點につきましては、内務省側との話合いをいたしておりません。しかし大體におきまして、洪水の處置につきましては、川全體として考えるべきであつて、これは内務省の所管であります。港といたしましては、海から川の奧にあります船著場までの水路をどうするかということが問題であります。船の通る水路と、洪水を流すべき水路とは、おのずから處置が違うのであります。從つて氾濫ということに關する限りは、内務省の河川をもつて處置をすべきものだ、こういうふうに考えておるのであります。
○鈴木(彌)委員 そうすると現在のところは、運輸省としてはこの問題は全然取上げていないわけですか。
○後藤政府委員 その氾濫という件につきましては、われわれとしては取上げておりません。
○鈴木(彌)委員 氾濫は、うんと雨が降らなければ氾濫しないので、そんなことを聽いておるのではないが、ただそうなるとおかしい。本莊の町長初め町會議員が、先々月、この問題で陳情に來た場合に、大臣はおいでになりませんでしたが、田中政府次官にこの陳情をしたところが、河川課長か港灣課長かが來られて、そうして田中政務次官はわれわれの面前で、これはごもつともだから、運輸省としては當然内務省と連絡して豫算をとると言明しておる。だから、この點ぼくはどうもあなたの今の御説明は腑に落ちない。田中政務次官の通り一片のわれわれ陳情に對する一つのゼスチユアであれば別だ。それは明確に、そういう眞劍な陳情團に對して、いやしくも秋田縣を代表する國會議員の面前で、そういうことを約束しながら、實際の當局が、そういうことに全然關知していないということになりますれば、大きな政治問題でありますから、よくお考えの上で御答辯を願いたい。
○後藤政府委員 本莊港のは、ただいま申し上げましたように、河川の改修と相まつて考えなければなりません。なお技術的に相當研究の餘地があるというので、二十三年度におきましては、工費としての要求をまだ事務的には處置いたしておりません。しかし、なお今二十二年度の追加分を處置いたしておりますが、さらによくわれわれの方としても研究いたしたいと思つております。
○鈴木(彌)委員 今の説明では、はつきりしませんが、これは從來の議會において、しばしば問題になつておる。こういう所で、かりに質疑應答されたことが、議會が終つてしまえば、問題は質問した者も質問された者もほとんどそのまま無責任に終つておる。少くとも神聖な議會においての質疑應答は、相當な確信がなければやつてはいけない。從來の陳情に對しても、しばしばそういうことがあるのです。ただその陳情團に對しても、ゼスチユアに——これはもう代議士も、また官僚も、そういうことを平氣で言うておる。田舍の人はどう考えておるかといえば、町長初め町會議員が、面前でそういうことを聽けば、政府を信頼して、この豫算は當然盛られるであろうということを期待しておる。しかもわれわれがその中間に立つて、陳情團と一緒に聽いておつたことが、全然事實無根だということになれば、大きい問題だ。あなたは、私がさつきお尋ねした、今の政務次官との問題に對しては、全然お答えになつておりませんけれども、その點はどうですか、その責任者としてお聽きしておられますか。
○苫米地國務大臣 ただいまのお話は、何かまだ話のすつかり徹底していないような點があるようでありますから、それはよく省内で調べてみましよう。ただ内務省と港灣との關係が、實は私が酒田港を視察した、ちようど水害のあとでありまして、あそこは新しい川と元の川が港に合して、その間がすつかりとれてしまつて、そこでこれは一體内務省の仕事か、運輸省の仕事かという問題がありましたけれども、どつちにしましても直さなければならぬ。そこですぐ歸つて來て、その問題は内務省とよく相談をして、どつちがどうかしらぬけれども、これに對して、早く直すことにしようじやないかという話をしたくらいですから、今の話がもし不徹底でありますれば、よく研究させますから、どうぞさよう御了承を願います。
○鈴木(彌)委員 ではこの問題は、今、大臣お話の通りにいたします。本日の會議はこの時間しかないのでありますから、あらためて御質問はしませんけれども、この問題につきましては、運輸省へさらにお訪ねいたしまして、詳細にお伺いしたいと思いますが、どうか責任をもつて御調査を願いたいと思います。 それからもう一つ、大臣の御意見として、私が先ほど來申し上げ、今も大臣がおつしやつておるように、私らも、今の港は運輸省の所管が、それから子吉川あるいは米代川は内務省の所管だ、こういうふうななわ張り的な考え方でなしに、少くとも、これは内務省でやつても、運輸省でやつても、日本の河川、港には違いないのでありますから、こういう點には十分に御連絡を願つて、そうして、どうしても技術的に見てむずかしいならばどうするかという問題は、便法として取上げられなければならない。どうかまじめに運輸省の所管の問題だから、内務省の所管の問題だから全然こつちは關知しないということでなしに、すべて關連的な問題は、もつと密接な御連絡をとつて、將來遺憾なきを期せられたい、こう御希望しながら、私の質問を終ります。
○苫米地(英)委員 私がお伺いいたしたいのは、一點でございますが、豫算に、食糧増産に必要な經費三千萬圓とありますが、それはどういうものでありますか、内容並びに機構をお伺いいたしたいのであります。
○苫米地國務大臣 數字的には、今御説明申し上げますが、これは戰時中によくありましたいわゆる食糧自給運動、このことで私も運輸省にはいりまして初めて知つたのですが、各方面で非常に大規模にやつておるのです。これは戰時中に起つたああいう變形的な需給政策といいますか、各職域で農場をもつて食糧のある程度のものを補給したい。こういうことでやつているのです。その費用が今まで相當かかつておる。しかし、そのかかつた費用に對して、まだ十分に成績があがつていないのです。このことは、將來も續けるものか、あるいは適當の時期にこれを打切るべきかということは、一つの問題だと思うのです。しかし、とにかく繼續しておりますから、さしむきの問題としては、ここに計上してありますけれども、そういう性質のものであります。しかし、いつか根本的に研究し直さなければならぬことだと思つております。數字的な問題は、政府委員から御説明申させます。
○田中(不)政府委員 ただいま大臣から概略の説明がありました通りに、終戰直後、ちようど食糧危機が豫想されましたときに、鐵道從業員としまして、相當の重勞務についておるものですから、できることならば、この食糧危機に對應して、自分たちで幾分なりとも食糧を増産して、日々の勤勞の足しにしたい。こういう目的で始めたのでございます。當初は相當大きな考え方でございまして、非常に食糧危機も廣範に、相當長年にわたるだろうという觀點から、できるだけ從來一般に利用されていなかつた土地、あるいは山のふもと、あるいはかつて軍で使つておつたような廣大な土地、それを借り受け、あるものは買いまして、食糧増産をいたしました。そしてそのできた物を徹夜勤務者の夜食に充當したわけであります。ところが、今お話の通りに、もうすでに約二年越しでありますけれども、十分の成績が一度にはあがつておりません。ある部分の、早くから著手したものにつきましては、相當の成績をあげておりまするが、その後次第に擴張いたしました分につきましては、十分の成績があがつておりません。そこで昨今の食糧事情を見てみますると、戰後すぐにわれわれが考えましたほどの大きな食糧の危機もないように思われますので、昨年末來、今までの食糧増産の考え方をかえまして、すでに耕して相當の成績をあげておるものについては、その後續行をいたしまして、幾分なりとも日本の食糧不足の足しにしていく。從業員のために重勤勞用の食糧の補給をいたしたい。御承知のように從事員の中には、もちろん徹夜して、夜相當に空腹を覺える者もありますし、一方にはお辨當をもつていかなくては仕事にならない、たとえば列車乘務員のごときものでありますが、機關士なり車掌なり、こういうような連中は、辨當をもつていかなけらればならぬ。そうすると配給を受けた米を辨當に使う。そうして食糧増産した部分で幾分なりとも家庭における食糧を賄う、こういうような形をとつてやつてまいつたのであります。今申しましたように、食糧事情も二年前に想像しましたのとやや違いますので、既耕地につきましては、これをできるだけ能率をあげていく、そうしてまだ手をかけていない、あるいは成績のごく惡い土地につきましては、これを處分する、あるいは借りているのをよすというふうにしまして、集約的な食糧増産をいたしたい、こういうふうに考えております。食糧増産をいたします土地のありますのは、編路からはるかに離れておりましたり、あるいは各人の勤務箇所とも相當離れておりましたり、あるいは水も出ない、川もないというふうな、非常に條件の惡い、今まで捨てられておつた土地も大分あるのであります。これなどは、今から急に増産に努力しましても、能率があがらないという點で、今のように收縮方針をとつた次第であります。
○苫米地(英)委員 ここに計上されておる三千萬圓はどういうところへお使いになるのでありますか。
○田中(不)政府委員 これは食糧増産の設備と申しますと大げさになりますが、おもに機具というようなものに使うわけであります。たとえば、くわとかそういうような類のものに使う豫定でございます。
○苫米地(英)委員 ただいまの御説明を承りましたが、私はこの豫算の三千萬圓の計上は、まことに不當だと思います。私の知つている限りでは先年から鐵道では作業隊というものをこしらえて、鐵道員として給料を拂つて増産をさせておる。そうしてその得たものは、どういうふうにしてわけておられるか知らぬけれども、わけて使つておられる。現在農家が非常な困難をして、作つているものを供出しておるのに、鐵道においては供出もしておらない。それはなるほど今の御説明のように、辨當をもつてくる配給がないということもありましようが、それは國民全般の問題である。食糧の不足というのは、全般の問題である。しかるに鐵道のみが國民の負擔において、なるほど自分だけは豐富に食べられるかもしらぬけれども、供出もしておらない。しかもその耕作は、三千萬圓を農機具に使うというならば、厖大なものをやつておられると考えられる。この中に給料が含まれておるというなら別ですけれども、機具に三千萬圓使うというならば、これは厖大なる農業をやつているのだ。しかも地主は、農地法によつてあの通り苦しめられておるのに、一方においては、運輸省だけが他の官廳よりも別なことをやつて、それで内部をうるおして、國民全體に負擔を負わせる。これは何としてもわれわれ豫算をあずかるものとしては、承認できない問題だと思うのでありますが、これをおやめになつて、この豫算を撤囘される御意思はございませんか。
○苫米地國務大臣 私からお答えいたします。ただいまの御説は、ごもつともです。私も先刻申し上げましたように、この自給農園というものは、まつたく時局の生んだ變態的なものでありまして、これは民間の會社にもよくあるのであります。それが鐵道でやるために、非常に方々より廣範圍につくつておつた。こういうことで、御指摘のようなことは私も認めます。認めますが、今までもうやつておることであり、施設ばかりじやないです。やはり從業員の給料その他の必要な一切を含んでいるわけです。このことは根本的に考えなければならぬと思いますけれども、すでにもうやつておることでありますから、この點はひとつ御了察を願つて、御承認をいただきたい、こう思うのです。元來の筋から言えば、少しわきへそれておると思います。ただそういう環境といいますか、時勢といいますか、そういうことから起つた、これは變態的な仕事であることを御了察願いたい、こう思うのです。
○苫米地(英)委員 なお私の方でもよく考慮いたしますけれども、運輸省の方でも御考慮くださることを希望しておきます。
○島田委員 時間もございませんので、きわめて簡單に質問いたしたいと思います。私どもの同僚中崎委員から、最初に質問がございましたが、鐵道運賃の問題でございます。先ほど來大臣の御答辯を伺いますると、多少あいまいの點があると思うのでありますが、その點はあとにいたしまして、さしあたり、まずお聽きいたしたいことは、今度の追加豫算によりまして、五十億が一般豫算からはいつて、それで赤字を補填していく、これで明年の三月までの間には、絶對に鐵道運賃は引上げないですむ、こうふうに解釋してよろしゆうございましようか。
○苫米地國務大臣 その五十億は、普通の會計の方法としては、日銀から借入金でやろう、こう思つておつたわけでありまして、それがこの特別會計の均衡をはからなければならぬということで、一般會計から借りたわけであります。これは運賃でカバーするのは、明年度から七箇年で返そう、こういうことであります。從つて運賃の改訂は、さつきも申し上げましたように、一方は經營合理化によつてできるだけやつて、そしてどの方面で何ほど運賃を上げたらよいかということは、今研究しておりますが、もしその方の研究が進み、同時にほかの物價も調整することが、來年度にならないうちに整いますれば、期を早めてやるようになるかもしれぬ、こう思いまするが、それはまだそこまで進行しておりませんから、はつきり申し上げられませんが、とにかく遲くも來年度から運賃の是正をしていきたい、こう思うわけでございます。
○島田委員 ただいまのお話によりますると、最初にお話がありましたように、私どもの承りましたところによれば、運輸省におきまして、殊に事務當局におきましては、昨年の運賃値上げのときには、大體原案は四倍であつた。それが例の新物價體系をつくりますいろいろの關係上、三倍半というところに收まつた。ですから事務當局の考えからいたしますと、そこに平均して五割なら五割というものが上らなければ、當時の採算はできなかつたというふうに解釋するわけであります。そのことの當否は別といたしまして、そういうふうに事務當局はお考えになつたのだと解釋するわけでありますが、その場合におきまして、その事務局の案というものが四倍だとするならば、それを實行しなかつた理由は、ただいま申しましたように、新物價體系をつくる關係上遠慮したのだ。それでただいまの大臣のお話は、言葉の表現はまちまちでございましようが、そういうふうな運賃の是正のできるような條件がそろう場合には、實施しなければならぬ、その時期というのは、今いつであるということは明言できないが、明年度においては、そういう是正の時期がくると思うし、また明年度に至らない前にも、そういう時期が來るかもしれない。そういうふうなお話だと思いますが、そういうふうに解釋してよろしいのでございますか。
○苫米地國務大臣 今お尋ねの通りであります。ただ最初の運賃の値上げのときに、四倍半あるいは四倍ということは、ほかの物價がさほど動かないという當時の運輸省の見當であつた。ところが、その後物價がああいうふうな大幅の値上げになつたものでありますから、それでかえつて赤字が殖えたのでありまして、一體この三倍半で收支がとれるという目標のときは、あの基準年度に對して物價が四十八倍ぐらいに上る。こういうときが一段階あつたのであります。そのことを私聽きまして、その四十八倍のときに、運賃三倍半上げて、どういうふうになるかというと、たしか四十三億赤字が出る、こういうことであつたのであります。四十三億くらいならば、經營合理化で埋めることができる。こういう確信のもとに、それならば結構だというふうに考えておつたのであります。ところが、だんだんほかの物價をやつてみると、それが六十倍もしくは六十五倍になつている。こういうことで、赤字がかえつて殖えたという結果になつているのであります。いずれ獨立採算制を確立するためには、ぜひ運賃を直して、そうしてほかの物價とミートするようにしなければならぬ、こう思うので、その點を今研究しているわけであります。
○島田委員 それに關連いたしまして、そういたしますると、たいへんしつこいようでありますが、明年以後のことは拔きにして、明年になる前に、今年あるいは來年の三月までの間に運賃の是正をし得るような條件ができるかもしれないということは、半面から申しますると、大臣のお考えの中には、現在行われておりますところの物價體系というものが、何かによつて崩れるというと、はなはだ大げさでありますが、物價體系それ自體が變化する、明年の三月までの間において變化するかもしれないというようなお考えをもつて、そういうふうなお考えをおつしやるのでありますか、伺いたいと思います。
○苫米地國務大臣 今の物價體系を根本的にぶちこわすという意味じやないのです。さつき申し上げたように、物價體系をつくるときに、物價と物價との間の調整が十分とり得なかつたという憾みがあるように思います。その一つの例として運賃が上げられている。ですから、ほんとうの六十倍ないし六十五倍の安全帶を中心として、物價を調整するということはあり得ると思います。そういう意味において、ほかのことも檢討されましようし、同時に運賃も是正されよう、こういうふうに考えられるのであります。それは今せつかく研究しまして、なるべく影響の少いようにやつていきたい。いわゆる所物價體系の破綻でなく、むしろ調整によつて完成するという意味において扱われるだろうと思います。
○島田委員 私の申しましたのは、それでなくて、來年度までいかない前に、運賃の是正をする機會が來るかもしれないということのお考えの中には、今の安全帶と申しますか、物價の體系というものが、崩れるとは申しませんけども、これに對するある種の若干の修正が行われるのではないか、また行わなければならないのじやないか。そういう情勢が來年の三月、四月以後でなくて、三月までの間に起るような可能性を、あなたは豫想しているのではないかというように申し上げたのでありますが、その點は將來のことでありますから、この邊に止めておきますが、ただその場合において、三月以前におきまして、あるいは三月以後において運賃を是正する場合におきしては、御承知の財政法の第三條も、まだ施行されておりません。これはひとり運賃のみならず全般の問題なのでございますけれども、私どもの考えといたしましては、一日も早くこの財政法第三條を施行していただきまして、運賃を是正する場合においては、はつきり法律あるいは國會に提出すべくやつてもらいたいのでありまするが、どういう御事由かしりませんが政府は未だこれを發表しない。これにつきましては、政府自體の問題でありまするが、運輸大臣としてのお考えを伺いたい。
○苫米地國務大臣 運賃値上げについては、今お話のあつた通りでありまして、私の氣持は、もしすべての條伴ができるようになりますれば、必ずしも明年度になりませんでも、やるかもしれんというような氣持で、今せつかく研究しておるわけであります。これは鐵道營業法の一部改正法律案として、衆議院は通りましたが、現在參議院の委員會にかかつております。この修正案は、必要である場合、まむを得ない場合には、三十日を七日間に短縮することもでき得るという點があるのであります。これはまだ審議未了でございますけれども、この提案をいたしました際の考え方は、財政法第三條が近いうちに實施される、こういう氣持の上にあれは提案したのであります。ところが四圍の事情が、現在價格統制令がありましたり、經濟界の非常な動搖時代でもありますし、すぐあの財政法第三條を施行することは、なかなか困難な情勢になりましたので、今、政府は財政法第三條の施行について、特殊な法律案を提案することになつております。あるいは今明日中に提案されるかもしれませんが、そういうことになりまして、財政法第三條が實行されて、そうして運賃値上げもこれに規制されるというような、當然の手續には、あるいはなり得ないかと思うのでありますが、しかし、それにしましても、この前の七月の値上げのような状態にはならないと思うのであります。できるだけあらかじめ國民の了解を得たい、こういう手續はできるだけとりたいと思つております。できるだけ國會のその方の委員會にも御報告を申し上げて、御了解をとるような手續はしたいと思つております。
○島田委員 私も財政金融委員の一人でありますが、タバコの問題のときでも財政法第三條の問題が起つたのでありますが、どうも政府がいろいろ御答辯くださつても、第三條の施行を實行し得ない理由には乏しいと思うのであります。運輸當局が、今後におきまして、鐵道が特別會計の獨立採算制でいくという建前をとつておる以上、適當なる運賃の是正は、それ自體においては決して間違つていないと思うのでありますが、その具體的な内容その他につきましては、その都度、國會あるいはいろいろな方面から批判もするでありましよう。大きな建前として、鐵道はその運賃是正によつて、あるいは先ほど來から大臣が申されました經理の合理化、經營の合理化という面から、はたして獨立採算制がこの二、三年間、あるいは四、五年間の間にとられる——もちろんとられると申しましても、全然新線もつくらず何もしないで、そのまま現状維持で經營していく場合と、先ほど同僚からも言われましたように、經濟再建のために、輸送力を増強するという意味において、積極的な政策をとりながら、しかも獨立採算制をとつていく、そういう二つのものがありますが、いずれにしましても、そういうふうな獨立採算制がとれるという確固たる見透しをもたれまして、獨立採算制云々ということをおつしやつておるが、この點をはつきり伺いたいと思います。
○苫米地國務大臣 獨立採算制を堅持しようという基本的方針は變らないのであります。ただ動搖經濟のまん中にありまして、ほんとうにこれを間違いなくやりますのには、あるいはよく言われますスライド制というようなことにもなるのであります。物價が高くなり、あるいは人件費が高くなると、運賃にこれが影響するということになりますから、正確な意味から言いますとこれはやはりスライドで考えていかなければならぬ、こうも考えるのでありますけれども、政府としては、物價の安定を今、強力に期待してやつておりますから、その限りにおいては、今度上げれば、ほかの物價が大きく動かない限り維持ができるだろう、こう考えましてあくまでもこの獨立採算制をとつて、國民に迷惑をかけないように、また一面からいえば、財政の健全を阻害しないようにという建前をとつて考えていきたい、こう思つておりきす。
○島田委員 大臣の御答辯の趣旨はよくわかりましたが、明年度の豫算におきまして、今年のこの追加豫算におきましては、五十億のものを一般會計から繰入れた、これを七箇年間に返濟する。返濟するについては、なるべく早い機會において具體案を發表するというお話でありましたが、このままでいきますと、ほかの物價との調整もありましようし、ただ獨立採算制だからといつて、運賃だけべらぼうに上げたところで、社會も許しませんし、また許しましても、收入遞減といいますか、運賃を上げたからそれだけ收入が殖えたということには、ならないかもしれませんので、明年度以降においても、やはり一般會計から繰入れるような事態が來るんじやないか。そうするとただいまの五十億圓を七箇年間に返濟して、それだけで終ればようございますけれども、將來また一般會計から繰入れていく、そうしてつじつまを合わしていくという事態になつてきますと、獨立採算制を堅持するというお言葉は、よくわかりますけれども、具體的にはよほど積極的な、しかも彈力性のある財政計畫を立てないならば、やはりその日暮しでやつていつて、結局五十億のものが七年で拂えないで、また新しく一般會計から繰入れてくる、そういうふうな赤字財政が續くんじやないか、それが一般會計で賄つていかれる、そういうことになつていくんじやないかとおそれるのであります。この點につきましては、なるほど大臣のおつしやつたように、この動搖期において、今からはつきりした具體的な案を立てることは、あるいは机上の空論に陷るという危險もございましようが、たとえば比較的長期に耐える生産的な公債を發行する、あるいはまた先ほど大臣の言われました九州や北海道以外の本土において電化をする。電化をすれば、經濟的利益がある。ただちには金がはいらなくても、長い目からいえば、石炭を何百萬トン、セーヴするとか、あるいは經濟的に非常に有利だというような大きな構想をもたれることが必要であると思う。そうして資材の面ももちろんであるが、少くとも資金面におきましては、生産的な公債を發行する、あるいは外資を導入するとか——それは相手のあることで、相手が承諾しなければ、こちらに意思があつてもできないのでありますけれども、少くともそういう希望なり構想をもつ。たとえば、昨年でございましたか、鐵道關係で東京と下關の間に彈丸列車と申しますか、何か計畫がございました。そして外資がはいるような、はいらぬような新聞記事が出ました。そのとき議會でも問題になつたのでありますが、當時の當局は、まだ外資ができるかできないかわからぬときに、そういう意思もなければ、そういう計畫にも反對のようなことを語られておつた。それは鐵道としましては、いろいろ理由もございましよう。私どもまたその問題のみを取上げて研究したことがございませんので、はたしてそういう當時の計畫が、日本の經濟にとつてよかつたか惡かつたか、また實現可能であるかどうかということもわかりませんけれども、少くともただいま申されましたような電化の問題、これを外資にまつ。もちろん相手のあることでありますけれども、少くとも希望としてはもつ。またそういう方面にだんだん了解を得ていくというふうなお考えをもつ。内地においても、ただいま申しましたような生産的な公債ならば、必ずしも赤字公債も健全財政にもとらないじやないかというような考え方もあり得ると思いますので、そういう點に對して、大ざつぱで結構でありますが、現在運輸當局として——もちろんこれは大藏大臣あるいは安本との關係もあるので、決定的な御意見がこういう公の場合に伺えないかもしれませんが、現在もつている構想として、どういう考えをもつているか、もしできれば御意見を伺いたいと思います。
○苫米地國務大臣 お説ごもつともです。先ほどから申し上げますように、經營合理化と申しましても、ほんとうに基礎的な大きな筋の合理化、すなわち先刻一つの例として申しましたが、鐵道のほんとうの運營動力は一體何によるか。こういうことを考えますと、内地においてはできるだけ電化をやつて、九州、北海道においては、できるだけ優良なる適性炭によつてやる、その適性炭はいかにして得られるか、これを獲得する方法はどうかという點についても、現在進行しております。それから資材の面にしても、實は日本の製鐵の能力では十分ではございません。從つてこれをどういうふうにするかというような大きな方針についても、現在それぞれ研究もし、また一部は進行しているような次第であります。それであるから、基本的な經營の合理化をはかるとともに、現在の作業及び貨車その他の運行能率の合理化、そういう點についても、部分々々によつ、おのおの研究しておりますので、今御指摘のような大きい面についても、せつかく研究もし、また一部著手いたしている點もありますので、しばらく時をかしていただきたいと思つております。
○島田委員 あと一點だけで打切ります。問題はちよつと變りますが、それは港灣會社のことであります。そこで一港灣一會社というような原則が、今度から複數になつもよろしいというようなお考えになつてきた。これは私的獨占禁止法が適用された結果だと思いますが、これについて海運當局におきましては、どの程度まで具體的な構想が進められているか、また新しい法律によつて、それがなされるのか、あるいは政令にまつのか、あるいはその他の方法によるのか、準備ができたかどうか、どういうふうな段取で今後おやりになるつもりか。大臣でもまた政府委員でも法構でありますから、お答え願いたい。
○有田政府委員 港灣運送會社につきましては、御承知の通り、戰時中は一港一社主義の原則でいつたのであります。その法的根據は、例の國家總動員法に準じた港灣運送業等統制令でやつてきたのでありますが、それは昨年九月でもつて廢止になつております。從つて法的には現在港灣運送業等統制令はないので、自由企業になつていて、いくらできてもいいということになつております。しかし實際問題としましては、そう簡單にまいらないのでありまして、なかなか資金の獲得が困難でありますし、今なお戰時中と同じような形態が續けられております。しかし私の方としては一港一社主義というものは、現在の實情に即しませんので、從つて各地方それぞれの港灣の實情に應じて、あるいは數社にするとか、あるいは小さい港においては一社でもいいが、いろいろな事情と地方々々によつてあるので、その事情に應じた處置をとつていくことについては、それを放任しておつてはいけないので、何か港灣運送事業法というな法律をつくつて、それによつていく、かように考えます。しかしこの方面は關係方面の了解を得ないといけないので、目下關係方面と交渉中であります。その交渉のまとまり次第、法律案として上程したい、かように考えております。
○島田委員 ただいまの御答辯で輪郭はわかりましたが、關係筋の了解を得た場合に法律案を出すと言われるが、大體今度の通常國會に出せるというお見込みでございますか。
○有田政府委員 實はこの問題は可及的速やかに上程したいと思つて、急いておるのであります。つきましては、來るべき通常議會には出したいというので、折衝を續けているような次第であります。
○島田委員 これで質疑を終ります。
○川野委員 小峯君。
○小峯委員 今度の追加豫算全般に對する態度をきめます重要な點は、特別會計の獨立採算制の運輸省の關係は、非常に大きい問題でありますから、この獨立採算制に關する問題を、重ねて大臣に伺いたいのであります。先ほど島田委員からのいろいろな質疑に答えられたので、大體のみこめたのでありますが、すでに來年度の豫算編成期が接近しているのでありまして、その來年度の豫算を均衡がとれる自信があるか。そういう點では大臣も、動搖經濟であるからというような條件附の御答辯がありましたが、私もその點では無理のないことと考えます。その無理もない動搖經濟ではありますが、なお私どもから見て、一應自信のもてる程度に少しつつこんで伺いたいのであります。結局獨立採算制の問題は、運賃の値上げの問題と、經營の合理化だと思います。運賃の値上げの問題の時期については、島田委員に對する御答辯で、私も大體納得できますが、その程度であります。その程度に關して、大臣は今の物價體系を調整し得る程度の値上げしかお考えにならないのか、それともまた新しい物價體系を、逆にこちらの運賃から變えるような問題まで考えなければならぬと考えているか、その點をお伺いしたいと思います。
○苫米地國務大臣 獨立採算制は、先刻來御答辯申し上げました通りでありまして、現在の運賃を、どの程度まで上げれば、どの邊まで物價に影響するかという點が、今の非常に重大な問題だと思います。私どもの考えでは、ある種類のものを上げましても、それほど民衆に對する消費物資に影響してこなく、いわゆる途中で吸收されるという面が相當あると思います。たとえば、米なら米の例をとつて見ましても、米價に對する運賃は、現在たしか〇・三くらいに當つております。もしこれが一%になつて〇・六%が響いても、それほど生活には影響しないという點もございましようし、また石炭に對する運賃にしましても、これを使つております産業が多少影響があるかもしれませんが、それによつてできた製品を上げなければならぬというほどの影響を受けるかどうか。すなわちその利潤であるとか、ほかの經費であるとか、もう少し合理的に使うことによつて、それが途中で吸收される。そういう面も相當あると思いますから、その邊はよく研究しまして、どのものをどのくらい上げれば、それが比較的途中で吸收されるかというような點を、研究してみたいと思うのであります。現在貨物運賃から申し上げますと、今の收入が、運賃の實費に對して三分の一ぐらいしかないのであります。これは非常に變體的な經營なのであります。そこで戰前の物價に對する運賃の比率と、現在の物價に對する運賃の比率とを比べますと、大體三分の一ぐらいの程度に下つております。これがそこまで上げなければならぬか、あるいは物によつては上げてもいいかというような點は、相當技術的に研究してみたいと思つて、せつかく吸收のできる範圍のものを選擇してみたらどうかというふうに、今研究しておるわけであります。
○小峯委員 お話だと大分貨物運賃などの引上げの幅も、小さくないように考えるのであります。新聞で、旅客運賃の方は七割五分を上げるのだという記事が、これはもちろん正確な報道ではないと思いますが、あつたように思います。大體兩方比べて、今の運賃の二倍程度で收まるくらいに、大臣はお考えになつておられますか、あるいはもつと引上げなければならぬとお考えになつておりますか。
○苫米地國務大臣 どうもその計數はまだはつきりわかりませんが、少くともこの運賃の方だけは、今申し上げた戰前戰後の比率から申しましても、また運賃の實費から申しましても、それからまた船と陸との運賃の比重から申しましても、陸の方が非常に安くなつておるわけでありますから、これはある程度まで上げてもいいのではないかという氣持がありますが、しかし、どの程度に上げれば、一方は獨立採算制の目的を達し、一方にはほかの生活費になるべく影響しないようにできるかという點が、かなりめんどうな研究が要ると思いますので、その實状を、しきりに今研究しておるわけであります。
○小峯委員 お立場上、なかなかめんどうな御答辯になるかと思いますが、私どもは全般から見まして、經營の合理化の面でなかなかやりにくいと思います。結局、やはり獨立採算制を堅持なさるとすれば、相當思い切つて運賃を上げていかなければならぬと思つておりますが、これ以上質問しますと、ますますお答えがしにくくなるかと思いますから、これで打切ります。 そこで經營の合理化でありますが、これを積極的に新規の路線の方の仕事などを擴げていくことの方は、やりいいと思います。そうでなくちやならぬと思いますが、單に配置轉換などとおつしやいましたが、先ほどの御説明ですと、非常に數字も小さいようであります。ところが積極的にやる方の面では、ほとんど新規事業はやらないというお話のようであります。その新規事業の中で、電化の問題だけは、御答辯にありましたようにこれを利益計算の面からいつて、非常にプラスがあるように思うのであります。この電化の考え方というものは、私ども素人から考えましても、鐵道の便宜といいますか、能率自體の考えからする場合と、經費を節約する場合とあるだろうと思います。非常にたくさん汽車の走つておるところに對してこれをやれば、明らかにこれは經費の節約になるだろうと思います。といつて、やはり交通の本來の使命からいつて、電化にした方が便利になるし、能率も上るという點もあるだろうと思いますが、この電化の問題は、全然新年度にはお考えにならぬつもりでありますか。あるいはまたやるとすれば、利益採算主義の方でお考えになるつもりか。あるいは能率主義というか、鐵道本來の使命の方からお考えになるつもりか。その邊のお含みはどうお考えになつておりますか。
○苫米地國務大臣 鐵道電化は、先ほど申し上げる通り非常に有利であり、いろいろな方面からぜひやりたいと思つております。それについては、電源の確保、これがやはり必要でありますが、現在信濃川發電所が、すでに開發しておるのが十二萬キロであります。これが普通九萬キロか十萬キロくらい出ておりまして、それが東京附近の電化動力になつているわけであります。ところがその下の方に五萬キロ、まだ續いて五萬キロ——これはフルに五萬キロ出る發電所があるのであります。この發電はぜひ繼續してやりたいと思つておるのでありますけれども、これもやはり資材の關係で、抑制されざるを得ない状態になつておつて、はなはだ殘念に思つております。しかし、せつかくいい地點でもありますし、五萬キロがフルに行つておる状態にもなつておりますから、二箇所あるところから十萬キロ確保できます。それから天龍川に三萬キロの發電の基礎をもつております。これもぜひ計畫を進めていきたいと思つております。それから紀州の十津川の方にも一萬四、五千キロ發電のできる地點をもつております。これらは資材と經濟が許すようになりますれば、できるだけ早く著手して、日本の電力の開發に貢獻し、一面には電化を促進していきたい、こういうふうに考えております。しかしそれ以外でも、電源がもし得られるならば、ぜひ獲得をして、鐵道電化を促進していきたい、こう思つておる次第であります。
○小峯委員 今の大臣の御答辯は、二十三年度の豫算にお盛りになられるおつもりでありますか、どんなことでありましようか。
○田中(不)政府委員 先ほど申しましたように、二十三年度の豫算については、まだほんの折衝を開始しようとするところでございまして、まだ十分何とも言えないわけでございますが、ただ電化計畫については、やや何がしかを盛り込み得るということは、考えられると思います。ただ發電所の關係については、資材その他の關係から、十分に計上し得ないのではないかという懸念をいたしております。しかし、まだいろいろはつきりしたことは、見透しがつきません。
○小峯委員 そうしますと、電化の關係の仕事は、來年度豫算に相當盛り込まれるというふうに考えてよろしゆうございますか。
○田中(不)政府委員 相當というか、ややというか、何がしかは見込みがあるのじやないかという希望を私どもはもつております。
○小峯委員 自動車の問題で伺いたいのでありますが、先ほど、自動車の方もやはり資材關係が非常にむつかしいというお話でありました。そのときに連合軍からの拂下げの話がありましたが、連合軍から從來拂い下げられた車輛がどのくらいあつたか、それが現在どういうように活用されておるか。簡單でよろしゆうございますが、お伺いしたいと思います。
○田中(不)政府委員 今年度の輸入自動車拂下げ購入については、大體一萬二千輛の豫定であります。輸入自動車の購入手續は、大分遲れたようでありますが、最近において、大體これは九割何がしを入手し得た状態であります。
○小峯委員 實際今までにすでにはいつたものがあるだろうと思いますが、それがどういうように配當されておるかという状態をお伺いしたい。
○田中(不)政府委員 ただいまちよつと手もとに資料がございませんし、直接の關係者もおりませんから、お答えできませんが、後日でも表を差上げたいと思います。
○小峯委員 それではその表を、この豫算の上るまでに、大體のものをお願いいたします。 それから先ほど産業合理化の他の面の配置轉換のお話を伺いますと、非常に數字が小さい、五千ないし六千くらいのお話であつたと伺いますが、これはどういう内容の配置轉換か、御説明を願いたいと思います。
○田中(不)政府委員 大體におきまして、遠隔の地の配置轉換ということはむずかしいのでありまして、大部分がその局内におきまする職務の轉換でございます。たとえば出札係から重勞務職の連結手、あるいはその他の缺員職の方に慫慂あるいは勸奬いたしまして、轉換するという形でありまして、大規模的な配置轉換ではございません。一人々々に大體こちらから勸めるという程度の勸奬で、ようやくそこまでいつたわけであります。從いまして、昨今の情勢でございますから、強制的に轉換さすというふうな強硬手段まではとれないわけであります。いきおい本人の自由意思を尊重しての勸奬ということになつておるわけでありまして、ごく範圍は狹いのであります。たとえば、餘裕のある地方から、ごく都會地の重勞務職に轉勤さすというようなことは、あまり行われていないのであります。
○小峯委員 この鐵道從業員の數の多いということが、かなり常識的に言われるのでありますが、先ほど來の御説明の中で、いろいろ御檢討されると、必ずしもその常識が當つていないということも了承できます。しかし、何としてもそういう聲が高いときでありますから、この配置轉換なども、もちろん困難な事情もありましようが、積極的にお進め願つて、ぜひ獨立採算の角度もありますから、せつかく大臣としての御努力を願いたいと思うのであります。 なお從業員の新規採用についてでありますが、これはどういうふうにお考えになつておりますか。
○田中(不)政府委員 新規採用につきましては、この七月なかば以來、原則としまして、一切新たに採用しない、こういう考えをもちまして、本省名で嚴重な指令を出しております。もとより都會地重勞務職につきましては、先ほどからのお話にもありまする通り、缺員が多いのであります。一切とらないということになりますと、連結手あるいは線路工手というような勞務職の缺員が、殖えておるというような状態でありますので、例外としまして、そういうところは新規採用もやむを得ないのじやないか。大體の見込みとしましては、六十萬人に對して月に千人くらいを、新規採用の目標にいたしております。しかしこれも各局、管理部で自由に採用を許しませんで、一々本省に新規採用の依頼を出しております。ただいま各地で新規採用をいたします場合には、東京にその指示を仰がなければならぬという方法をとりまして、嚴重に新規採用を抑えております。
○小峯委員 私の質問はこれで終了いたします。
○苫米地國務大臣 今のお話ですが、新規採用は、私もこの間から現場をずつとまわつてみますと、新規採用絶對相ならぬということが、非常に強く響いておりまして、現にこの間秋田に參りますと、大工が足りないで修理が非常に遲れておるのに、それを採用するのに困つておるというような事情もありまして、かなりこの點は事情をよくくんで、取捨選擇しなければならぬという考えで、歸つてから多少その點をある者に話したのでありますが、何としてもたくさんな職種をもつておりますから、危險な所とか、あるいは技術を要する點とかいう所は、どうしてもこれを入れなければならぬ。これをあまり嚴格にやりますと、仕事に差支えるという點がありますから、よく運用を誤らないように注意していきたいと思つております。それから人の多いのを調整するために、配置轉換はできるだけやります。しかし、これは先ほどから申し上げるように、あまり大きな期待はもてませんが、自然に減員するのが相當あります。これは今までのようにたくさんございませんが、年に七%か八%ありますから、六十萬のうち、かりに七%ありましても、四萬人や五萬人はある。これを補充しないで、補充する場合はほんとうに特殊なものだけやつていくということで、調整の目的が達し得るではないかというふうに、今までは考えてやつております。それから一般の現業でない方面につきましては、これは他の官廳との振合いもありますから、比較的配置轉換もできると思います。これは隨時やつていきたいと考えます。
○川野主査 島田晋作君から、簡單な質問が殘つておつたそうでありますから、この際これを許します。島田君。
○島田委員 はなはだ恐れ入りますが、追加的な質問をごく簡單に申し上げます。秋田港におきまして防波堤をつくることにつきまして、G・H・Qの御厚意と運輸當局の御努力によつて、驅逐艦四隻を沈下さして、その仕事も順調にいつておりますが、それについてお願いかたがた當局の御決意を伺つておきたいと思います。先般私が歸りましたときに承りますと、最初運輸當局の原案では、二箇年ぐらい要するだろうというお見込みでありましたが、それが來年の八月末ですか、一年以内にしなければならぬというような話があつたそうです。そういうふうにきまつたそうですが、當の運輸關係の責任者は、別に延ばすために言つたのではなくて、いろいろ資材その他の關係から考慮して、二年ならば妥當であるということで、私は調査の上で報告されたものと思いますが、G・H・Qでは一年以内にやれということであります。その方の名前は申しませんが、そういう個人の問題ではなくて、そうなつた以上は、ぜひとも一年以内に完成していただきたい。地元としても、できるだけ努力してやるということは申すまでもありませんが、肝腎な當局において、最初二年といつたが、どうしても一年でなければやれないのだということを言いますと、それが末端に傳わつて仕事に響いてくる。そうなると地元のみならず、地元というよりも、もつと大きく日本の港灣土木というものが遲れておる、また日本の官吏のやり方に非常に漫々的でやれないのだ、これだから日本はこうだというようなことを、關係筋の方から言われましても非常に遺憾だと思いますから、當局の方はできるだけ早くやりたいが、いろいろな事情を勘案して、大事を踏んで、二年とおつしやつたかもしれません。そういう事情になつたと思いますけれども、どうかその方を助ける意味におきまして、その方の責任も十分發揮させる意味におきましても、當局におきましては、あらゆる御盡力をくださいまして、向うの關係筋のおつしやつたような期限内で完成し得るように、御努力のほどをお願いする次第であります、それにつきまして、私は希望をいたしますとともに、當局の御決意のほども、ひとつ伺つておきたいと思います。
○後藤政府委員 この處理いたします軍艦を防波堤に使用いたします點について、終戰後のいろいろな資材あるいは豫算などの點から考えても、當初一年間では無理だ、二年ならできるという計畫を立てたのであります。その點につきまして關係筋といろいろ交渉いたしたのでありますが、軍艦の處置であるから、どうしても來年の九月までに處理してしまえ、もしその處理が遲れれば解體する、こういうような話なのであります。從つてわれわれといたしましては、その條件に應ずるようにぜひともやらなければならぬという決意を、はつきり固めております。現在やりますのは、舞鶴と佐世保にある船をもつていくことになりますが、曳航いたしまして現場にすえる點は、日本海の靜穩な四月ごろを見て曳航いたしまして、あと沈めてから、砂を詰め、あるいは周圍に石をやるというような最後的な仕上げの、船以外の仕事の點につきましては、あるいは二年になるかもしれません。船の處置だけにつきましては、與えられた條件内にぜひともやり上げる、こういうつもりでいろいろ準備をいたしております。
○川野主査 これで通告されました質問者は全部終りであります。ほかに質疑はございませんか。——なければ運輸省所管に對する質疑は終了いたしたいと思いますが、いかがでございますか。——それでは運輸省所管に對する質疑を終ることにいたします。明日は午前十時から遞信省所管について審議をいたします。 本日はこの程度で散會いたします。 午後四時四十二分散會。