文教委員会 第16号
- 発言数
- 86 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1947/11/01
会議録
○松本委員長 會議を開きます。 これより本委員會に付託されました請願の審査に入ります。本日御審査を願います請願の諸件につきましては、愼重審議の建前から、しばらく決定を留保いたしておきますから、その點御了承をお願いいたします。 —————————————
○松本委員長 日程第一、岐阜農林專門學校昇格に關する請願、文書表第六六號、紹介議員武藤嘉一君。
○武藤嘉一君 この請願を出しましたのは、本年の議會の初めであります。ただいま多少事情は違つておりまするが、岐阜農林專門學校と申しますのは、もう創立以來二十年以上になつておりますのと、少しも戰災による被害を受けておりません。また仄聞いたしまするところでは、宇都宮高等農林學校、盛岡高等農林學校等と、官立農林專門學校のうちでは、最も優秀な設備を有する學校とか聞いておるのであります。従つて學生及び地元の要望が、たいへん盛んでありますので、ぜひこの委員會においてお取上げ願いまして、一日も早く大學になりまするよう、請願を出したのでございます。よろしくお願いいたします。
○松本委員長 本件に關しまして政府の御意見を伺います。日高政府委員。
○日高政府委員 岐阜の農林專門學校の轉換につきましては、先ごろ參議院の文教委員會にも、同じ趣意のことがございました。私どもといたしましては、一般に大學への轉換の問題につきましては、官制でできまする大學設立委員會に諮りまして、地方の産業や人口や交通、文化状態等を總合的に考えまして、審査を經た後に決定いたしたいということを申し上げてあるのでありますが、そのときには、十分地方の要望も考慮いたしまして、なるべく地方の要望にこたえるように案を立てたいと思つておるのであります。ただ農林專門學校につきましては、先日、參議院で陳情のありました數日後に、農林專門學校長及び名古屋の大學の總長竝びに教授たちが見えまして、これとは違つた趣旨の、名古屋の大學の農學部になりたいという陳情を文部省の方にはもつてまいつておる次第であります。私はこの點はふしぎに思いまして、國會に學校竝びにその地方の人たちが陳情をしたすぐあとに、それとは別の陳情を文部省にもつてくることは、私としては理解できない。その點は十分責任を辨えて、國會の方にも斷つてくれということを、その當時申しておいた次第であります。私どもといたしましては、客觀的に、できるだけ適合した條件のもとに、高等專門學校等を大學に轉換させた意向でございまして、その際にあらためて實情を檢討いたしました上で、處置いたしたいと存ずるわけであります。
○松本委員長 委員各位の御意見、御質問がありますれば、御發言を願います。 紹介議員の武藤さんにちよつとお尋ねいたしますが、ただいま日高政府委員のお言葉の中にもあつたのでありますが、先般私の手もとへも、同じ地元から名古屋の總合大學へ入れてもらいたいという陳情が參つております。そこで同じ所から二本の陳情というのもおかしな話だが、地元に萬全の協定ができるかどうかということも尋ねておいたのですが、その邊の御事情を、もしお差支えありませんでしたならば、お廳きしたいと思います。
○武藤嘉一君 これは最初とにかく單科大學で昇格したいという運動を起しておりました。名古屋は御承知の名帝大が農科がございません。名帝大燒けまして、建物が非常に少ししか殘つておりませんので、向うから誘いかけられたようであります。そこで、ただいまのところは學生の一部、教授の一部は、非常に贊成が強い。しかしながら、一部の、この學校の創立當時、二十年前にさかのぼりますと、地元の負擔金が約百萬圓以上、なおまた土地を無償で提供してつくつた學校でありますので、これを名古屋へすつかり移轉されるということについては多少まだ地元のものが執著をもつておるようであります。從つてもしあまりに經費をかけずして、そのまま大學になり得るならば、してほしい、こういうことが地元の要望であります。なおまた岐阜縣という立場から考えますと、農林專門學校のほかに、工業專門學校、藥學專門學校、女子醫學專門學校及び師範學校が、將來望んでおりまする學系であります。これらの學校がいずれみなあとで昇格してくる時があると思うのであります。從つてそのような場合におきまして、できるならば一縣のうちに總合的な大學がほしい。できるならば講座の交換、人事の交流、その他學問を總合的の立場で與えるのが、一番合理的な教育法であるというような見解から、大體は總合を望んでおります。しかしながら現實の問題としまして、なかなか縣下にあります各專門學校の昇格はむずかしい、非常に豫算が要る、經費が要る、かような點から多少不安を感じております。そこで一番いいところの岐阜農林專門學校だけが、設備がよし、戰災に少しも被害を受けておりませんので、いち早く昇格運動を受けておりませんので、いち早く昇格運動をいたし、かつまた名古屋帝國大學との合流を一部で考えておるのであります。私、紹介議員としては、必ずしも名帝大に反對するものでもありません、またぜひとも單科大學でなければならないと主張するものでもございません。ただ紹介議員といたしましては、一日も早くいずれかの形において大學にさせていただきたいというのが、地元及び學生、同窓會の空氣であります。從つて名帝大と絶對にいけないということは、私としては、ただいま聞いておりませんが、ただでき得べくは一縣に總合大學的に各專門學校を昇格させて、そのうちに農學部として岐阜農林專門學校を入れていただきたい。こういう希望が全般の空氣であろう。ただ一日も早くなりたいという立場から、名帝大との合流という案が出ておるのでありまして、必ずしもこれに反對するという意味ではありません。一日も早く大學にさせてやつていただきたいというのが、私紹介議員としての意向であります。
○松本委員長 委員の御發言もありませんか——ありませんければ次に移ります。 —————————————
○松本委員長 第三、岐阜農林專門學校農村工業實科修業年限延長の請願、文書表第二四一號、紹介議員武藤嘉一君。
○武藤嘉一君 この件についてお願いをいたします。これは他にもあるかもしれませんが、岐阜農林專門學校に、農業實科と申しまして、短期の、年數わずか一箇年だけの學校がございます。中等學校を出ました者を一箇年教育するところであります。これにつきましては、一箇年と申しましても、實はほとんど學問らしい基礎學は與えられておりません、ほとんど農場の仕事をしたり、もしくはきわめて肉體的な方面で、一年間訓繰をしておるところでありまして、學問としましては、はなはだ幼稚なのであります。從つて今後專門學校がなくなりまして、大學になります場合においては、できまするならば、ただ一箇年限りの年限を、もう一年だけ延長していただきまして、もう少し基礎學を授けて、もつと實驗と同時に理論の方も取入れていただきたいというので、この請願書は出ておるのであります。何しろ今の學力がきわめて低下しております現状におきまして、中等學校卒業一年ということでは、非常に物足りないのであります。それを學生の中から要望いたしてまいりまして、もう一年殖やして、二年でこの實科をやらしていただきたい。こういうのが學生たちの希望でありまして、それを私が取次いでお願いする次第であります。よろしく御採擇をお願いいたします。
○松本委員長 本件に關しまして、政府の御意見を伺います。
○日高政府委員 御承知のように、專門學校令は、學校教育法が出ましてからは、一應廢止いたしたことになつておりまして、殘つておる專門學校につきまして、該當しておる事項だけ、それを活かして準用するという建前になつておりまするが、現在の專門學校令を改めまして、ここのございますような實科の制度をさらに一年延ばすということは、現在の制度のもとではむずかしいことであります。しかし來年度から實施される豫定になつております新制の高等學校には、こういう種類の希望を十分に入れる餘地があると思いますので、たとえば實業あるいは農業高等學校というようなものをつくられまして、そうしてその上に必要があれば二年の專門學校を置くこともできるようになつておりますので、いわば五年制の高等學校が地方の要望によつてはでき得る措置をいたしてございます。こういう希望は、現在の生徒に對しては、十分滿足させることはむずかしいと思うのでありますが、その趣意そのものは、來年度以降實施されます新制高等學校等において活かすことができると存じます。またかりに農科の大學ができました際に、その下に別科を置くというような途も開いてございますので、地方の實情によりましては、その方面でも要望を容れることができるかと存じます。
○松本委員長 委員の御意見、御質疑はございませんか。——なければ次に移ります。 —————————————
○松本委員長 日程第二、新制中學校の施設對策に關する請願、文書表第七三號、紹介議員神山榮一君。
○久保委員 神山榮一君がまだ來ておりませんので、私からその趣旨を代つて簡單に申し上げたいと思うのであります。 本請願の要旨は、新制中學校が本二十二年度から開設になつたのでありますけれども、その實際は現有の校舎を利用して、根本的に設備對策が講じられておらない。もしこのままに二十三年を迎えたならば、まつたく生徒の收容は不可能になつてくる。しかるに町村におきましては、校舎の新築なり、あるいは増築をしようとしても財源として起債も許されず、あるいは資材を與えられないという實情にある。これはこれから先のことを考えてみると、なかなか容易ではないので政府としてはこの際これが根本的な對策を立ててもらいたいというのであります。
○松本委員長 これにつきまして政府の御意見を伺います。
○日高政府委員 新制中學の實施は、今囘の學制改革のいわば背骨のようなものでありまして、これに失敗したならば、おそらく今囘の學制改革の企圖は支離滅裂になつて、實行できないのではないかということを憂えております。御承知のように、本年出發の際には、わずかに八億の豫算をもつて出發いたしましたのですが、すぐにいろいろの障害にぶつかりましたので、せめて來年度自然増加いたします六十八萬人のための教室だけでも整えたいと思いまして、ただいま問題になつております三十一億二千萬圓というものを、最低限度の豫算として出してある次第であります。これすら御承知のような状態で澁滯しておる有樣でありまして十分國民多數の滿足のいくような施設ができませんことは、敗戰日本の現状といたしましては、まことに殘念至極でありますけれども、しかしこのことは、どうしも日本の復興のために必要缺くべからざる條件であると思いますので、極力、あらゆるもの を犠牲にしてでも、これをいたしたいと思つております。六・三制の新制中學の實施は、今度の學制改革の中の急所であるというふうに私どもは心得まして、あらゆる努力をこの實現にささげたいと思つております。
○松本委員長 御發言ありませんか。——なければ次に移ります。 —————————————
○松本委員長 日程第四、善通寺町に四國綜合大學設立の請願、文書表第二七二號。紹介議員福田繁芳君
○久保委員 紹介議員の福田繁芳君が參つておりませんので、私代つてその請願の要旨を説明申し上げたいと思うのであります。 四國地方は古くから文化に惠まれておらなかつた地方でありまして、今囘は日本再建の方途として、ぜひ高等教育が必要であり、そうしてここに四國文化の一大飛躍をするために、總合的な大學の設置が絶對必要である、こういう建前からであります。なぜ善通寺にこれが設立を請願するかと申しますと、善通寺はおおよそ地理的に四國の中心に位しておるということが一つ。もう一つは終戰後高松經濟專門學校が現在普通寺に移轉してまいつておるのでありまして、この高松經專を昇格させることによつて、その一つの骨ができる。さらに、善通寺には舊軍用の土地、建物がたくさんにありまして、これを活用することができるのであります。地理的に見ても、あるいは現在のそうした事情から申しましても、さらにまた善通寺は四國における古い文化發祥の歴史的な所でありまして、そうした點から申しましても、善通寺に綜合大學を設立してもらいたい、こういうのが請願の要旨であります。
○松本委員長 本件に關しまして政府の御所見を伺います。
○日高政府委員 元來總合大學は、地理的に接近した學部と學部との間の學生たちの相互の影響、教授たちの相互の影響等によりまして、單科大學とは異なつた内容を發揮し得るものでありますが、善通寺に各學校を集めて、名實ともに總合大學をつくるということは、非常に願わしいことでありますけれども、現在の日本としては、ほとんど不可能に近いのではないかというふうに考えております。ただ四國が大學をもたないということは、高等教育機關の分布状態から考えまして、はなはだ遺憾な點であると考えておりますので、四國にあります各高等專門學校の間に十分協定ができますならば、總合大學という名前を許せるかどうかは、ちよつと疑問でありまするれども、十分連給のとれた大學機構というものを興し得るのではないかというふうに現在のところは考えておるのであります。先ほど申し上げましたように、高等專門學校の轉換につきましては、大學設立委員會に諮りまして、御趣旨のあるところは十分尊重いたしまして、國家財政の現状に照らし合わせて適當に處置いたしたいと存じております。
○松本委員長 委員各位の御意見、御質疑はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松本委員長 なければ次に移ります。 —————————————
○松本委員長 日程第五、香川師範學校男子部附屬中・小學校復興促進の請願、文書表第四〇一號、紹介議員福田繁芳君。
○久保委員 香川師範學校の男子部附屬中學校及び小學校は、戰災で校舎が燒けてしまつたのであります。そうして現在におきましては、他の新制中學校の假校舎を使つたり、あるいは高松經濟專門學校の一部を借用して今日授業が進められておるのでありますけれども、實は再三校舎を返してくれという先方からの要求がありまして、今年度までは、まずまずそういうことで無理をしておりますけれども、二十三年度以降はおちつく所がないという實情であるから、この點をひとつお考えになつて、至急前記の小・中學校を復興してもらいたいというのであります。
○松本委員長 政府の御意見を伺います。
○日高政府委員 香川師範學校の男子部附屬小學校の戰災復興に關します當初の計畫は、高松市の地區の話もありまして、確固たる計畫がございませんでしたために、今年度豫算には計上されなかつたのでありますけれども、今のお話はごもつともでありますので、できるだけ復興に關する處置を急ぎまして、復興を早めたいと存じております。
○松本委員長 本件について、委員の御意見、御質疑はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松本委員長 なければ次に移ります。 —————————————
○松本委員長 次に日程第六、私立中等學校に國庫補助の請願、文書表第四一六號、紹介議員栗田英男君。
○久保委員 栗田議員に代つて申し上げます。本請願の要旨は、栃木縣内私立中等學校は、現在のインフレーション下におきまして、その經營が經濟的にまつたく困難に陷つてしまつて、教職員の待遇などにおきましては、公立學校のそれに比較して二分の一ないし三分の一の程度である。その上に月謝を上げることもなかなか困難であつて、今や學校が存續するということそれ自身が危ぶまれている、そういう實に苦境に立つておる。從つて縣下の私立中等學校に對して、國庫補助を實現してもらいたい、こういう趣旨であります。
○松本委員長 政府の御意見を伺います。
○日高政府委員 私立の中等學校ばかりでなく、私立學校全般が現在非常に苦境に立つておることは、文部省として十分お察しいたしておるのでありまして、この苦境が私立學校自身の經營の不當から來たものではなくして、日本の國策の過ちから、こういう點に陷つておるのでありますから、政府としては、できるだけこの對策を講じまして、援助をいたしたいというふうに考えてまいつたのであります。從來私立學校の經營費及び戰災復興費等の貸付をいたす制度をつくつてまいつておつたのであります。その制度を十分活用をし、かつ擴張していきたい方針でおつたのでありますが、國庫補助につきましては、いろいろの事情がありまして、殊に憲法の八十九條の解釋等もありまして、事がうまく進みませんで、はなはだお氣の毒な状態に陷つておるわけであります。これに對しては、兩院の文教委員の方々とも御相談を申し上げまして、できるだけ援助のできるような方策を考えたいと、ただいま考慮中でもありますが、具體的なよい方法が見つかりませんので、非常に困つておる次第であります。
○松本委員長 他に御質疑、御意見等ありませんか——なければ次に移ります。 —————————————
○松本委員長 日程第七、水野村における東京帝國大學演習林の一部拂下の請願、文書表第四六三號、紹介議院早稻田柳右エ門君
○久保委員 代つて私から申上げます。瀬戸市の近くの水野村に東京帝國大學の演習林があるのであります。ところが、瀬戸市は御承知のごとく陶器の生産地として、國内ばかりでなく、世界に知られておる所でありますが、瀬戸市は市域がきわめて狭いため、狭い市域がきわめて狹いため、狹い市域に住宅、工場が密集しておつて、市民の保健衞生上、今日非上に憂慮すべき状態に陷つておるのであります。ところで今の帝國大學の演習林の一部を拂下げでもらつて、そうして健康住宅地の造成をしたいというのであります。
○松本委員長 政府の御意見を伺います。
○日高政府委員 わが國の約六割を占める森林に關する基礎的の研究は、國土保全の見地らか非常に重要でありますので、東京帝國大學におきましては御指摘の演習林で二十數年來森林の食糧學、理水學及び砂防工學、造林學等の研究實驗を繼續いたしておるのであります。この種の試驗の用地は、水の集まる區域を完全に包含する連續せる一團地であることが必要條件でありまして、御希望の通り拂下げいたしますときにはこの試驗用地としての價値を喪失するような状態になるそうであり ます。こういう點で帝國大學の方といたしましては、はなはだ研究に差支えるということで、しぶつておる状態でありまして、この點はなお十分文部省といたしましても研究いたしまして、地方のために、できるだけ讓歩いたしたいと思うのでありますが、何しろ二十數年間の研究に差支えるという理由でありますので、その邊も御了承いただきたいと存じます。
○松本委員長 本件に關しまして、委員の御意見御質疑はございませんか。——なければ次に移ります。 —————————————
○松本委員長 日程第八、新潟第二師範學校昇格の請願、文書表第四九〇號、紹介議員猪俣浩三君外三名。——紹介議員が見えませんから高津委員に御説明を願います。
○高津委員 新潟第二師範學校昇格の請願は、請願者は高田市長でありますが、紹介議員は猪俣浩三君、塚田十一郎君、石山賢吉君、荊木一久君の四人であります。高田市は多年學園都市建設の理想を抱いておつたのでありますが、今囘新學制の實施を機會に、環境もその他の條件も十分具備しており、われわれの都市に前からある新潟第二師範學校を學藝大學に昇格したいという趣旨であります。よろしくお願いいたします。
○松本委員長 政府の御意見を伺います。
○日高政府委員 教員養成制度の改革につきましては、教育刷新委員會の方で答申もございますし、また關係方面でもいろいろの注意がございますので、目下研究中でございます。日本の從來の師範學校を、いかによき教員養成機關として發展せしめるかにつきましては、目下考究中でございまして、一々の教員養成機關をどういうふうに轉換させますかにつきましては、まだこれを具體的に檢討する段階まで行つておりませんのですが、差支えない限りは、各地方の要望を取入れまして、具體的の方策をきめたいと思つておる次第であります。
○松本委員長 委員の御意見、御質問はございませんか。——なければ次に移ります。 —————————————
○松本委員長 日程一〇、北海道に國定教科書の作製委讓の請願、文書表第七六四號、正木清君外二十一名紹介。——紹介議員永井勝次郎君。——永井紹介議員が見えておりませんから、代つて高津君に説明を願います。
○高津委員 この請願は、北海道札幌市南八條西八丁目林下忠三君の請願でありまして、紹介議員は正木清君、永井勝次君、境一雄君。和田敏明君、館俊三君、岡田春夫君、山中日露史君、森三樹三君、北二郎君等全部で二十一名の紹介によつて提出されたものであります。國定教科書の從來の出版は東京と大阪の四社で、全部獨占的に印刷製本されておつたのでありますが、その大部分の紙は、北海道から來ておるので、北海道にまたそれを同量もどすような二重輸送が行われておりましたから、その輸送難を緩和するためにも、また北海道の印刷にも、北海道の學童に與えるだけの國定教科書を印刷する能方は十分ありますから、北海道で使うだけの八十何萬かの學童に與える教科書を、北海道で印刷製本するようにお取計らい願いたいという請願であります。どうかよろしく御審議のほどを……。
○松本委員長 政府の御意見を伺います。
○稻田政府委員 教科書の發行制度の問題につきましては、先般來、當委員會におきまして種々御審議がありました。その結果、先日申合せ事項を決定せられたのでありますが、政府といたしましても、その申し合わされました御趣意に副うて、將來の問題及び當面の問題を處置いたしたいと努力いたしておるわけであります。北海道の問題につきましても、さしあたりの處置といたしましては、下請によりまして地方の印刷力を利用するというような方法を講じまして、目下それを進めておるわけであります。なお發行方法等にきましても十分檢討を加えまして、所要時期に必要な教科書を間に合わせるように努めたいと考えております。
○松本委員長 委員の御意見、御質疑はありませんか。——なければ次に移ります。 —————————————
○松本委員長 日程第一六、教職員の恩給増額に關する請願外二十八件、文書表第九一 九號、紹介議員野本品吉君。 本件は文書第二二號と同一趣旨の請願で、すでに紹介議員の説明を了しておりますからこれを省きますが、委員諸君の御意見、御質疑がありますれば御發言を願います。ございませんか。
○松原(一)委員 第一六以下二一までは、全部小學校教員の恩給増額に關する請願でございます。これは先般、私、再度發言いたしておりまして、御研究を願つておりますが、なお、今日私は文部當局竝びに恩給局長とも密接に連絡をとりまして、善後策を講じておるようなわけでございまして、その事情はみな同じであります。先般全國の受恩給者總代という方が東京に集まつていろいろ陳情しましたときの歸遂に、自分らの方においても、なお研究の足らない所があり、統計資料等もできていないから、そういうものを中央でぜひ集めてほしい。明年の公務員法による恩給法の設定までは待てない事情もあるので、その間に何か應急善後の措置を講じてもらいたい。そのことについてはあげて御一任するというような希望を私は受けておるのであります。かようなわけで、私どもはこの問題を重大視しております。從つて今後もたくさん請願があろうと思いまするが、一括してこの文教委員會の御研究をお待ちいたしたいと思います。どうかこのすべての問題をまとめて一つにして、從來出ておりますものとにらみ合わせて、委員會の御考慮を煩わしたいと思います。
○松本委員長 他に御發言ございませんか。
○野老委員 ただいま松原委員から御説明があつたわけでありますが、國家公務員法にも明らかに規定してあることであり、なお先般のアメリカ教育使節團報告書の中にも、學校教員に對して適當なる恩給を給すべしという勸告があるわけでありまして、當委員會においてぜひこれを早急に何らかの方法をもつてこの實現なり研究なりの具體的な方途を講ぜられますように委員長において至急お取計らいを願いたい、こういう希望をもつておるのであります。
○松本委員長 了承いたしました。他に意見ございませんか。——なければ次に移ります。 —————————————
○松本委員長 日程第一七、第一八、第二〇、第二一及び第二二の各請願は、小學校教員の恩給増額に關する請願で同一趣旨でありますから、一括議題といたしますが、本件は前囘紹介説明を了しておりますから、これを省きますが、この際委員諸君の御意見なり御質疑がありますれば御發言を願います。——ありませんか。それでは次に移ります。 —————————————
○松本委員長 日程第一九、教員の恩給増額に關する請願、文書表第九五八號、紹介議員唐木田藤五郎君。 本件はさきに本委員會において同一趣旨の請願が紹介議員の説明を了しておりますから、これを省きますが、委員諸君の御質疑がありますれば御發言を願います。——なければ次に移ります。 —————————————
○松本委員長 日程第一一、鹿兒島青年師範學校を鹿屋市に移轉竝びに昇格の請願、文書表第八三九號、紹介議員的場金右衞門君。
○松原(一)委員 紹介議員が故障がございますので、代つて私から請願の趣旨を御説明申し上げたいと思います。この請願の要旨は、文化教育の確立に對して、特に鹿兒島縣地方の客勸的情勢からは、まず實業科系統の大學の設置を急務と信じまして、そのためには近く大學に切り替え昇格するであろう豫定をもつところの鹿兒島青年師範學校を鹿屋市に誘致して、農業教育專門學校の内容を有するものにいたしたいという希望でございます。鹿屋市は、御承知の通りに戰爭中に特に擴大せられた都市でありますが、ただいまはその施設全部が廢物になつておりますので、あらゆる施設を利用しまして、今後鹿屋市を學府にいたしたいという地方民の希望でございます。御採擇を願います。
○松本委員長 政府の御意見を伺います。日高政府委員。
○日高政府委員 實業教員を養成いたします從來の青年師範學校を、どういうふうに轉換して、よい實業教員をつくるかということは、先ほど申しました教員養成諸學校の制度の改革と併せて、ただいま問題になつておるのでありまして、原則的なことを申し上げる段階にまで至つておりませんけれども、今まで論議されましたところでは、從來の青年師範學校の内容は、概して貧弱でありまして、これを單科の大學にいたしますのには、非常に條件が不足しておるように聞いておるのであります。これにつきましては、理想的なことを申しますと、現在の東京にある農業教育專門學校のような學校を各地方につくりまして、それを充實擴大して大學にすることがいいと思うのでありますけれども、現在の日本の状態では、なかなかそこまでは及びませんので、やむを得ない場合には他の單科大學、たとえば農科大學とかあるいは農林大學とかいうようなものの中に教師養成のコースを設けましてその中に併設するか、あるいは總合大學の一部分である農学部の一部として附屬させますか、そういう方途によつて招致するのでなければ見込みがつかないような状態であります。鹿兒島青年師範學校を、具體的にどこに移してどういうふうにするかについては、まだそれを研究する段階まで至つておりませんけれども、地方の御要望については、轉換の際に十分檢討いたしまして、でき得る限り地方の要望に副うよう骨を折りたいと存じております。
○松本委員長 委員の御意見、御質疑はありませんか。——なければ次に移ります。 —————————————
○松本委員長 日程第一五、實業教育大學設置の請願、文書表第九〇〇號。紹介議員豐澤豐雄君。
○松本(七)委員 紹介議員豐澤君が、あいにく郷里の方に歸つておりますので、私が代つて御紹介申し上げたいと思います。この請願の要旨は、平和日本再建のために、産業復興の基盤である六百萬の勤勞青年大衆の指導者、すなわち定時制高等學校教員及び中學校職業科教員の養成を目的とする實業大學を、各都道府縣に現在の青年師範學校の施設を利用して速やかに設置せられたいというのであります。これはさきに政府委員からも御説明もありました通りに、教員養成機關の中の一つに屬しまするものではありますが、特に定時制の高等學校の教員養成には大きな要請があるのでありまして、その條件は實はよほどむずかしいのであります。單なる今日までの師範系統の學校では行いにくいものもあるかと思います。そういう意味において定時制高等學校の將來のあり方に對する教員養成機關の設置につきましては、政府におきましても十二分に御考慮いただきたいと思います。本請願者はこれを實業大學として、この中に教員養成機關を設けられたいという希望でございます。以上御紹介申し上げます。
○松本委員長 本件に關しまして、政府の御意見を求めます。
○日高政府委員 ただいま松原委員からお話のありましたように、定時制高等學校の教員と中學校の職業指導のための教員とは、やはり特に注意をいたして養成しなければならない状態にあると思うのでありまして、殊に定時制の高等學校の生徒は、勤勞者であるのが大體の原則かと思いますので、單に學問を講義したり、あるいは片手間で指導をしたりしたのでは、效果がないのでありまして、ほんとうにみずから勤勞する精神をもち、實踐力をもつた指導者であることが必要であるということは、松原委員の御指摘になつた通りでありまして、それらをいかにして教員養成制度の中に織り込んでいくかにつきましては相當むずかしいことだと思いますので、十分研究いたしまして御要望に副いたいと思つております。
○松本委員長 委員の御意見御質疑はありませんか。なければ次に移ります。 —————————————
○松本委員長 日程第九、盲教育義務制度實施に關する請願、文書表第五〇九號、紹介議員山口好一君。——紹介議員が見えておりませんので、圓谷君に御説明を願います。
○圓谷委員 本請願の要旨は、新憲法下において、すべての國民は平等なる教育の權利を有するということでありまするが、この盲者というものは非常な惠まれない按摩生活という經過をとつている者が非常にありますが、この中にも優秀な者がたくさんあると思うのであります。これらの者に一日も早く義務制を實施して、教育の恩典にあずかるという體制をつくらなければならぬというので、明年度より必ずこれを特殊教育義務制を施行されたいというのが本請願の要旨であります。
○松本委員長 本件につきまして、政府の御意見を求めます。
○日高政府委員 盲者に對する義務教育を實施いたしますことは、新憲法の精神に副いましても、また學校教育法の建前から申しましても、いたさなければならないのでありますが、これは健康な兒童と違いまして、教師の養成につきましても、また生徒の保護養護等につきましても、特別の配慮が必要でありますので、本年度から同時に實施することができなかつたのは遺憾であります。文部答といたしましては、來年度から小學部第一年を初めまして、逐次九個年計畫を立てて義務教育を實施いたしたい所存でございまして、目下具體案をつくりまして本年度豫算に組みたいと思つております。
○松本委員長 委員の御發言はありませんか。——なければ次に移ります。 —————————————
○松本委員長 日程第一二、福島經濟專門學校昇格の請願、文書表第八七五號、紹介議員原孝吉君。
○原孝吉君 福島縣の高等商業學校は、東北唯一の經濟專門學校でありまして、大正十一年四月初めて入學をさせたものでありまして、引續きましてここに二十五年間を經過いたしまして、經濟專門學校といたしましては東北にはなかつたのでありまして、福島經專がここに二十五年を經過しておるのであります。つきましては、内容に至りましてもそれぞれ、準備はもちろんのことでありまして、この際ぜひ大學に昇格をお願いしたというのが趣旨であります。こまかな資料はまだ參りませんので、外郭だけ申し上げまして、あとからこまかな資料を申し上げることにいたしまして、委員におかれましては何とぞ採擇いたされんことをお願いいたします。結論だけ申し上げましてはなはだ恐縮でありますが、これでお願いをいたす次第であります。
○松本委員長 政府の御意見を伺います。
○日高政府委員 ただいまの御趣旨は、もつともでございますので、十分檢討いたしまして、二十四年度から高等專門學校の大學轉換への計畫のうちの一つとして、十分審議いたしたいと思います。
○松本委員長 委員の御意見、御質疑ございませんか。——なければ次に移ります。 —————————————
○松本委員長 日程第一三、松江市に官立大學設置の請願外一件、文書表第八八八號、紹介議員木村小左衞門君外四名、——紹介議員が見えておりません、私も紹介議員の一人になつておりますから、この席で恐縮でありますが、お許しを願いまして、御説明を申し上げたいと思います。 本請願の要旨は、山陰地方は文化の發祥地でありながら、從來近代文化の惠澤に浴することが少なかつたのであります。ところが、さいわい今度の戰爭で戰災も受けずに、日本再建の大使命 を果すべき役割を地區的に負わされてきたようなわけでありまして、その根幹としての教育の振興が、當面の緊急事と考えるのであります。ついては教育の機會均等と、教育施設の地方分散のために、山陰におきまする中心都市である松江市に、從來ありまする各專門學校を總合いたしてまして、これを母體として官立大學を設置されたいというのが本請願の要旨であります。何とぞ御審議の上、よろしくお願いいたしたいと存じます。 これについて政府の御意見を承ります。
○日高政府委員 教育の機會均等と、地方分權とは、今囘の學制改革の根本主意でありまして、現在のところ山陰地方に立派な大學がないということは、從來の制度上の一つの缺陷かと考えております。先ほども申し上げましたように、大學設置委員會に諮りましてできるだけ御要望に副いたいと思つております。その際に特に國土計畫的な點を考慮されますと、山陰地方に大學があるということは、おそらく皆さんの御贊成を得るのではないかという、主觀的の推察をいたしておる次第であります。こういう際に、御要望に對してはできるだけ副いたいと思つております。
○松本委員長 他に委員の御意見はございませんか。——なければ次に移ります。 —————————————
○松本委員長 日程第一四、宮城縣の新學制完全實施のため國庫金増額その他に關する請願、文書表第八九二號、紹介議員佐々木更三君外三名。——紹介議員が見えておりませんので野老委員にお願いいたします。
○野老委員 紹介議員が御不在でございますので、代つて御説明申し上げます。本請願の請願者は星勇之助君外九名でありまして紹介議員は佐々木更三君外三名でございます。 本請願の趣旨は今般宮城縣に内示された追加豫算四千七百九十四萬圓では、六・三・三制の完全實施は、その目的を達成することができない。殊に寒冷地の特殊事情と、再度の水害に、縣民は極度に疲弊し、今次の水害における被災害學童は六萬を算え、衣服、教科書及び學用品等を失つたので、至急救濟を要するのであります。ついては、本縣の新學制完全實施のため國庫負擔金増額竝びに衣料、學用品、教科書等の救助をされたいというのが趣旨でございます。よろしくお取計らいをお願いいたします。
○松本委員長 本件に關しまして政府の御意見を伺います。
○日高政府委員 先に追加豫算三十一億二千萬圓が國會の御承認をかち得るという確信を抱きまして、この夏に各縣に一應割り當てまして、それをすでに内示いたしてあるのであります。その内示いたしました追加豫算のわけまえが宮城縣の特殊事情に十分副わないために、新學制の實施ができないという御趣旨だと思うのであります。水害等につきましては別に水害の對策を講じなければならないと、政府では考えております。水害地方に對する衣料竝びに學用品等の救助のことにつきましては、今囘の三十一億二千萬圓の配分とは、別にいたす豫定であります。追加豫算の配分につきましては、各地方の要望を考えまして、一應は全般的な基準でわけました上に、特殊事情を考慮してわけたのでありまして、これを増額いたすことは非常にむずかしい状態だと思つているのでありますが、多少でもこれについて修正もしくは増額を加え得る餘地がございましたならば、事情をよく調査いたしました上で、御要望にこたえたいと思います。現在その内容を十分承知いたしておりませんので、なお本省にもどりまして實情を調査した上で、できる限りの御援助はいたしたいと思いますが、原則といたしましては、どこも非常に不足しておりまして、必要量のわずかな部分しかまわつていないような状態なのでありまして、その邊は御了承をいただきたいと存ずるのであります。
○松本委員長 本件につきまして委員の御意見、御質疑はございませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○松本委員長 それでは以上で日程全部終了いたしました。 本日はこれにて散會いたします。 午後零時三分散會