文化委員会 第12号
- 発言数
- 46 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1947/11/07
会議録
○福田委員長 これから會議を開きます。 本日の委員會におきましては、かねて本委員會に付託されております請願の審査に入りたいと存じます。日程は本日公報で發表の通りでありますが、紹介議員なり、政府委員の御出席の關係で、日程にいささか變更があるかも存じませんが、變更はまげて委員長において御一任を願いたいと存じます。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福田委員長 それでは日程第二の映畫館入場料金値上の請願、これの審議に移りたいと存じますが、たまたま本請願は委員長の紹介になつておりますので、諸君のお許しを得て、この席で簡單にこの請願の趣旨を御紹介申し上げたいと思います。さいわいに關係政府委員も御出席でありますので、これに對して御答辯、あるいは御意見をお聽かせ願いたいと存じます。 この請願は、實は本年七月二十四日に提出されたものでありまして、漏れ聞くところによりますと、いささか請願の理由が、今日の情勢では變つておるのではないかと思いますが、今申した七月二十四日のときの假定に基づいて御紹介いたしたいと思います。 この請願の要旨は、映畫は大衆娯樂として、また文化啓發、宣傳教化機關として、現代社會に重大な貢獻をしておることは御承知の通りであります。しかるに、その映畫の料金が外の物價の値上りに比べて非常に安い。税金を別にしても、戰争前の約七倍である。今日の物價高では、業者はとうてい經營が不可能である。ついては、これが最小限度の適正價格であるところの、税金を別にして十五圓に値上げを許可されたい。これが大體請願者の請願要旨であります。請願者は東京都興行組合組合長林弘高君ほか四十七名、この四十七名は一都二府四十三縣の各縣一單位の興行組合長ということになつておるわけでございます。どうぞ政府委員の御意見も聽き、いずれ會議を重ねるに從つて委員諸君も御冷靜に御檢討願いたい、かように存じ上げます。政府委員の御意見をお聽きいたします。物價廳塚本説明員。
○塚本説明員 それでは、私からただいまの點について御説明申し上げます。七月そういうような値上げの話がありまして、私の方といたしましては、八月の二十八日附をもちまして、各地方事務局に對して料金の改定の通知を出しております。それに基きまして、おそらく各地方によつて、いろいろ時期は違うのでありますが、九月の第一囘目のかわり目の時期から値上げを實施したいと思います。それによりますと、映畫の改定料金は、特定地區では封切館が十圓。二番館が七圓五十銭、それから特定地區以外の所では七圓五十銭、これはいずれも税抜きの價格であります。特定地區と申しますのは、東京、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸、広島、札幌、仙臺、長崎、金澤、高松の各都市及びこれらの地域と各地方事務局長が認めた地域であります。こういう地域は特定地域にしまして、あとは普通地區であります。 こういうように値上げをしましたいきさつを申し上げますと、こういう陳情が出る前から、その問題がありましたので、映畫の興行者と物價廰との間に、約一箇月半にわたりまして、種々折衝、交渉したのであります。その結果大體業者の意向もくみまして、また一般の入場者の經濟上の負擔も考えまして、今申し上げましたようなところにおちついて、今日實施しておる次第であります。
○福田委員長 この請願に對して、委員諸君に何か御意見はありませんか。――御意見ないようでありますから、本請願は暫時このまま保留にいたしておきまして、後刻とくと委員諸君と御協議いたしたいと思います。 ―――――――――――――
○福田委員長 次は日程第四と、日程第五は、おのおの新聞紙の用級割當に關する請願でありますが、この請願檢討にあたりまして、ちようど本日は新聞雜誌用紙割當事務局長である原田政府委員が御出席になつておりますから、この請願にかかるに際して、昨今の新聞雜誌用紙割當基準と申しまするか、あるいは前囘の委員會で當局に御説明願つたその後に、何らか變つたことでもありますれば、伺うというようにして、概略を參考に承つておきたいと思います。なぜかと申しますと、委員諸君からもしばしばお話がありましたごとく、昨今各地から新規新聞の割當陳情が參つております。また各政黨の機關新聞と申しますか、それに附隨したような割當の陳情も參つており、また中には議員諸君の著作物に對する新しい刊行物の用紙割當の陳情も參つておりますので、ちようど本日はいい序ででありますから、原田政府委員よりそういつた用紙割當に對する昨今の現状と申しますか、概略を參考に承つて、それから日程第四、第五の紹介議員からおのおの請願の趣旨を伺うというようにすればよいと思いますから、さようにいたしたいと思います。
○佐藤(觀)委員 今の委員長の御意見ごもつともと思いまするが、私の考えでは、新聞用紙の現在の状況は一體どうなつているかという問題と、將來の新しい新聞に對して許可をするかどうかという問題、もう一つは、現在割當のない新聞がたくさんありますが、そういう新聞に對してどういうような考えをもつておるかという三つのことについてお伺いしたいと思います。
○福田委員長 おそらく原田事務局長は專門家であられますから、多分にさようなことを織り込んでお話くださると思います。
○原田政府委員 たいへん委員長からおだてられましたが、專門家のようなわけにいかぬので、どうかそのつもりでお聽き取りを願いたいと思います。ただいま委員長からお話がございましたのがこの前おじやまをいたしたのが七月であつたと記憶いたします。この七――九期から今日までの現状を概略申し上げてお耳に達しておきたいと思います。新聞の方はこの前に申し上げました通り、二月の委員會におきまして、二十二社採擇をいたしましたが、六・六・三制の問題がはいりしまして、その資材の關係上、遂にこれを實施することができませんで今日に至つております。その後一紙も新規と増配に關しましては實施することのできない現状にあるのは、われわれ割當官廰である事務局といたしましても、委員といたしましても、はなはだ遺憾であると思いますので、一日も早く新規と増配をいたしたいという信念で今日まで進んでおる次第であります。 新聞の方から申し上げますと、この前おじやまいたしました當時は六百社くらいであつたと存じますが、その後非常に増加いたしまして、新規の申請は社數におきまして六百八社、一箇月の申請量は一千三百六十萬ポンド、それから増配の申請は百六十二社になつておりまして、その申請量は八百萬ポンドに達しております。この合計の七百七十社というものが、今日未解決のまま待機いたしておるような現状であります。これに對しましてこの前も申し上げましたように、割當をいたしておりまする新聞社は社數において二百五十量、割當量は月に一千五百五十萬ポンド一年にいたしますと約一億八千五百萬ポンドという數社に相なつております。從まして新規の増配を申請いたしておりまする方々は、これでは既存紙の方だけに止まり、割當官廰でではなく阻止官廰ではないか。あるいは割當委員會は、割當委員會にあらずして阻止委員會じやないかというようなことで、毎日事務局へは全國の新聞社の方々が八十人内外押し寄せてまいつております。このことをある方向とも連絡をとりまして、このままではとうてい輿論が許さぬ、不公平ではないかというようなことを申し傳えておるのでありますが、御承知の通りその時期はすでに完結いたしまして、關係方面へ提出をいたしておりまするが、購讀調査の結果を待つて再考した方がよかろうということになつておるわけであります。この購讀調査の結果が先月初めにその結論を得て報告があるはずでありましたが、遅れまして先月の下旬にようやく集計が整つたというような關係になつておりますので、これによつてその統計を得て、そうしてまた私ども事務局におきまして蒐集いたしましたすべての資料を對照いたしまして、新規と増配を取上げていきたいという現在の心境にあるのであります。どうぞその點も御了承おきを願いたいと思います。 それから中には、こういう新聞は特別に扱つてよかろうという要請がございますが、御承知の割當規定の上から、いかに重要性のある新聞でありましても、一紙だけを取上げるということを許さないような現状にございますので、この點も非常に困つておるような次第であります。それから私ども事務局といたしましては、いい新聞はたとえ新規であつても割當をするし、たとえ割當をいたしておる新聞でありましても、インボーデン氏のいわれるように、好ましからざる新聞でありまするならば、これを切つて、そうしてよき新聞の方にこの紙を持つていくということの方が、非常に合理的ではないかというような考えももつておるのであります。この點も御了承の上に何かと御協力を願いたいと存じておる次第であります、なおそういう際におきましては、文化委員會の各委員の方々とも親密な連絡をとりまして、誤りなきように善處いたしたいと存じております。何分よろしくお願いいたします。 次に雜誌の點でありますが、七、九期前の點はこの前申し上げたと思います。七―九期――七月から九月までの雜誌と書籍の申請量は、雜誌におきまして四千點、書籍において七千點、雜誌の方の申請數ポンド數は四千萬ポンド、書籍の方の申請量はポンド數にいたしますと五千萬ポンド、合計九千萬ポンドの所要量であつたのであります。これに對しまして、七―九割に割當てました總量は七百二十萬ポンドによつて、これを賄い、配給を實施いたしたいという現状であります。十―十二期は先月末において締切りをいたしておりまして、十―十二期の割當量は、七百萬ポンドを割當の實施の用紙として配給いたしておる次第であります。そうして昨年、この七月の時に申し上げました通り、その後におきましても、現物化することは、一週間内において全部現物化いたしまして、順調に出版され、讀者の手に渡つておるという現状であります。昨年度の割當量を御參考に申し上げると、昨年の割當量は千八百萬ポンドでありまして、うち八百萬ポンドが切符をもつていて現物化しないものでありました。そのうちまた百萬ポンドは切符がなくて先渡しされたというものがあります。差引きまして一千百萬ポンドというものがようやく出版されたという現状になつております。しかし一面私どもの方で調査いたしました實際に使用されました用紙はどれだけあるかと申しますと、約一億三千萬ポンドというものが昨年度において使用されました。從いまして一千百萬ポンドの割當用紙と一億二三千萬ポンドの消費量との差額は、あるいは手持用紙により、あるいは指定紙以外の仙賀紙によりまして、これを補つたということが現状に相なつております。そのことを考えまして、私どもといたしましては、内閣移管以來いやしくも政府が責任をもつて切符を切ります以上は、それが現物化しないでは責任が果たせないということで、各方面と非常な努力もし、連絡をとりまして、一週間内においてこれを現物化するということの對策をとりましたところが、さいわいにして一週間内において現物化したという結果を得ましたことは、非常に業者のために私どもも喜んでおり、また讀者の方面におきましても、非常に便利であると考えておる次第であります。さようなわけに、今後におきましてもすでに一月から三月まで、いわゆる第四・四半期の點につきましても、日本の古來の慣例から見まして一月というものが非常に宣傳力の強い時であり、そして、華々しく出發する一年の計を立てる門出として、雜誌におきましては御承知の通り、戰時中といえどもページを増しあるいは附属の出版物をつけるというような慣例がありました。出版界の要請に基きまして、これらの點についても何とか別途の方法を考慮いたしたいというので、今努力を續けておりますが、いかんせんある方向の意向がありましてその結論に達せず今日にあるわけであります。どうぞさような状態でありますから、なお今後殊に文化委員會の各位の御指導は、私どもの全科玉條として守つて、ご期待に副うべく努力いたしたいと思つております。何分今後お氣づきの點がありましたら、どんどんおしかりなり御注意なりを願いたいと思つておる次第であります。
○福田委員長 ただいま原田政府委員の意見に對して、諸君の御質問か御意見があればこれを許します。
○馬場委員 一つお尋ねしますが、用紙を割り當てた後の既得權の問題は、今の御説明で一應了承いたしますが、割り當てる場合に、すでに出しておつて見本を示したものを基準にするのか、あるいは今後出さんとして、紙ももたないで非常によいものを出すというような場合において、どういうような援助、補助というものが試みられるか、あるいは犠牲を拂つて見本を出してその後委員會を通過して割當てられたばあいにおいて、前の犠牲を補うだけの準備があるかどうか、この點を伺います。
○原田政府委員 實は雜誌は七―九期前におきましては、新規の雜誌等につきましても、よいものは採擇いたしまして割當てを實施しておるのであります。七―九期から新聞の方の新規増配を認めておらない状況でありまして、新規は一時見合わせたらよかろうというようなある方面からの意向がありましたので、これを實施することができないのでおります。そこで本日も委員會を開いてこれを議題に供したいと存じておりますが、先ほど新聞で申し上げましたように、たとえ新規のものでもいいものは配給をする、そして、今まで割り當ててありました既存の雜誌でも内容において芳しからざるもの、もしくは内容が貧弱になつてまいりましたならば、これを適當に處理するということが一番理想的ではないかというような考えを割當官廰としてはもつており、委員會としてもそういう意見をもつております。今日の委員會の御趣旨の點も、大體想像がつくと思います。それから割り當てます場合におきましては、非常に犠牲であること御説の通りであります。大體雜誌は割り當てられた用紙によつて出版しました雜誌を納本してまいります。これを前囘からずつと比較檢討いたしまして、それを資料といたしまして割當ての參考にする。そうしてまた新規のものに對しましては書籍も新規の雜誌の申請もゲラ刷りを提出せしめまして、ゲラ刷りによつて大體判断をいたして割り當てるか割り當てないか、あるいは何ポンドの割當が相當であるかということを、他のものと比較檢討いたしまして決定いたすというような關係に相なつております。 もう一つ御參考までに申し上げたいと思います。よく文化判斷など盛んに申されまして、表現方法がむずかしければ文化水準が高い、表現方法が簡易であれば文化水準が低いというふうな感じをもちやすかつたのでありますが、大體において中學や女學校の作文の點數をつけるのと違つて、再建日本のためということに基準をおいて、順次さような方向に向かいつつあります。この點もなお文化判斷をいたしまする場合におきまして、文化委員會の委員各位と緊密な連絡をとりまして、御意見等も懇々拝聽いたし、原案を作成する場合の資に供したいと存じますので、何分よろしくお願いいたします。
○高橋(長)委員 先ほど來、局長さんから御説明また御答辯がありましたので、私の以下質問する點において、重複の點がありましたならば、その點についての御答辯は無用であります。 そこでお伺いしたいのは、現行の新聞用紙割當は、一體何を基準として割り當てておられるのかということであります。なお次に終戦後雨後のたけのこのごとくに新興新聞が發行されているのでありますが、用紙割當委員會は、印刷設備すらもたないものに、何萬部も出しておるやにうかがえるのであります。同一新聞社が、形だけ別會社にして、夕刊新聞を發行する傾向に對しても、何萬部と出しておるやにうかがわれるのであります。どういう基準のわくをつくつてやつたのか、それを是正し、または均衡をとるような意思はないかどうか、こういう點についてお伺いしたいのであります。 次に新聞用紙の生産状況は、昨年以來どういうふうになつているかをお伺いしたいのでありますが、私どもの調査いたしますところによりますれば、昨年に比べて、本年は第一、第二兩四半期とも、大して減産になつていないように思われるのであります。次に四月の選學すなわち新憲法施行の後、今春以來農村には俄然新聞購讀の希望が増大してきたようにうかがわれるのであります。元來新聞の分布というものは、都會地ほど高く、農村はきわめて低かつたように思われるのでありますが、市町村會を初め、諸種の公職者がまつたく更新されたことや、農地改革あるいは農民組合の發達、農業會改組などの政治的、思想的變化または文化水準の前進向上竝びに農村の購買力が増加したというような理由によりまして、これは文化國家建設の建前からいきますならば、きわめて喜ぶべき現象なのでありますが、その新興讀者は、何といつても性質上地方新聞すなわちその縣内の記事を多く掲載するものを嗜好するのは當然なことでありまして、今後は地方分權の強化と呼應して、ますます地方新聞の需要が増加し、またその増加によつて他方行政が圓滑となり、地方文化の高揚が實現されるのでありまして、逆に言えば、地方紙の需要と無視すれば、地方文化の發展を妨げるということになるのでありまして、そこで新聞全體の分布状態及び今後の新聞界、地方紙への増配方針はいかに考えられるかをお伺いしてみたいのであります。 次に總理廰の用紙割當事務局におきましては、今年一月以降用紙割當事務が皆無であるというように伺つておるのでありまして、相當の人員を擁して、仕事がないというような状態だと思われるのでありますが、生産の面は商工省の紙業課が握つておるように思われます。商工省から當月これこれの新規割當ができるというわくが示されて、初めて割當の仕事が生まれてくるように思われるのであります。ところが、一月以來今日に至るまで、割當量は毎月すえおいているから、仕事がないというようなことになつているように考えられるのでありますが、せつかくの割當委員會をもつているのでありまするから、この間に、たとえ新規割當の量がなくても、せめて現行の割當制の缺陷を救うような、何らかの研究なり、對策なりを何ゆえやらないのか、この點をひとつお伺いしてみたいと思うのであります。 次に昨年まで、商工省が生産も、割當も、配給も一手に握つておつたのでありますが、それを生産は商工省、割當は内閣というふうに二本建てにしたのであります。そのために兩者間の圓滑を缺き、商工省は常に割當事務を分割したことに對して不滿を述べて、暗に兩者對立しているようにうかがわれるのでありますが、その眞相を聽きたいと思うのであります。 次に總理廰の用紙割當事務局は、割當委員會をつくつて公正な割當を期待しているが、この委員會の新聞部會は、新聞委員四名の他に、その倍くらいの民間委員を任命しているのであります。ところが、この顔觸れは日本新聞協會の選考ということになつているのでありますが、新聞人四名でさえも、實際は用紙問題に必ずしも明るくはないように聞いておるのであります。いわんや新聞人以外の一般人は、全然新聞社の内情や用紙事情に疎いと思うのであります。全國の新聞事情に明るくして、しかも公平な人があれば一番よいと思うのでありますが改選のお考えがあるかどうか、こういう點についてお伺いしてみたいと思います。 次に、終戰後大新聞は、滿洲、朝鮮、臺灣向けの新聞がなくなつたのでありまして、それだけ増産されたと同様の結果となるのでありますが、これは加うるに戰時中非常に發行したところの總合版が廢されて、そのどさくさにかなりの實質的増配があつたのではないかと思うのでありますが、この邊の實相を御説明願いたいと思うのであります。 次に最近商工省は、新聞用紙の先送りの整理、つまり使い込み量の返還整理を強行しているようにうかがえます。このため地方新聞は經營の危機に瀕しているものが少くないのでありまして、その社によりましては、人員の整理や俸給減額もやつているかのごとくに聞いているのでありますが、これについて、先送りの用紙を食いこんだものは、その新聞社の責任であるといたしましても、今日まで食い込みしていたということは、政府自體にも一半の責任がありはしないかと思うのであります。用紙行政の擔當者は一體何省にあるのか。今度先送り整理に對しまして、總理廰用紙割當事務局は、自分の方は割當だけが責任でその他は何らの權限もないと解したのでは――商工省の紙業課がこれに當つていると聞くのでありますが、一體商工省と總理廰との事務的權限が判然と區別され、うまく連絡がとれているかどうか。はたして商工省に用紙先送り整理の權限があるのかどうか、これもこの際に伺つておきたいと思うのであります。 次に二十一年七月現在で、割當よりも使いこんで超過發行していた新聞社に對しましては、その使い込み量を公認し、追加増配をして今日に及んでおるのであります。その當時使いこんでいた新聞社は利益し、正直に割當限度を守つておつたものは恩典に俗しないという結果になるのでありますが、そのような惡例を遺しながら、一年後の今日は、使いこんだ新聞に返還整理を迫つておるのでありますが、過去のそういう惡例的な割當数字を是正する意思はあるかないか。 次に超過使い込みも惡いが、もつとけしからぬことは、割當配給された紙を横流ししておるものがあるのでありますが、その横流しの事實を調査したことがあるかどうか、この點もお伺いしておきたいのであります。 もう一つは、割當事務局は、各社に對するところの割當内容を秘密にしておるようにうかがわれますが、公開してもらいたいということを私は考えておるのであります。以上もし重複しておらぬ點でも御説明願えれば、結構だと思まきす。
○原田政府委員 ただいまの御質疑に對しましてお答えいたしたいと思います。第一の基準の問題であります。基準の問題は、内容、業態、文化判斷とも申しましようか、さようなことを基準にいたしまして、こちらでも原案をつくりまして、それから參考原案を委囑された方でも、新聞協會もしくは出版協會におきまして出しまする參考原案を基準といたしまして、これに基きまして委員の方で慎重審議をいたして決定いたしておるのであります。次の御質問と關連がありまするので、新聞の點であります。新聞はお説の通り、商工省所管當時の昨年八月の委員會におきまして、新規増配を決定いたして以來、今日まで、これを實施することができない現状にある。その原因は、先ほども申し上げましたように、六・三・三制の取入れによりまして、用紙がその資材としてそちらの方へまわしていかなければならぬという現状にあります。今日までも、御承知の通り小學校の生徒に雜記帳一冊も渡つていないというような現状が、いつも新規増配を唱えることのできないような理由に相なつております。 それから用紙の事情は、お説のように昨年度よりかよほど増産に傾いておる。と申しますのは、お説の通り、配炭の關係が多少増されてまいりましたので増産にはなつてまいりましたが、選擧もしくは國勢調査、あるいはただいま言う最大原因である六・三・三制の問題等の資材を入れますると、生産が増したよりも需要の方面が上囘りしておるというような現状、これがなかなか需給計畫の上に新規増配を認めるような現状に相なつてまいらない、遺憾ながら今日の状況に相なつております。 それから地方新聞の件であります。これはお説の通りで、まつたく私個人といたしましても同感であります。中央の大新聞もとより必要でありますが、地方の新聞は御承知の通り、前には中央の新聞に地方版が相當に活躍いたしておりました。ところが新聞紙の用紙の関係上、地方版というものが壓縮されておりますので、地方の特色を盛ることができず、また囘覽版等に代つて、地方新聞がこれを補わなければならぬという現状にありまするので、地方新聞の育成、あるいは地方に取上げられておる新聞の増配ということにつきましては、全國各社から毎日八十人ぐらい押し寄せて、この事情をお聽きいたしておる私どもといたしましては、用紙割當委員の方で、この點につきましては非常に苦慮いたし、何とかして一日も早く新規増配を取入れて、この不滿を緩和いたしたいということで努力はいたしておりますが、ただいま申し上げるような關係で、はなはだ遺憾に存じておる次第であります。 それから次に新聞の方の割當をいたすのに、今までの基準量だけを採擇いたしておるというようなことで、用紙割當事務局が用がなくて困るではないかという御説であります。ちよつとお考えになりますと、ごもつともな御觀察であります。實は私どもの事務局は、五十名の定員なんです。それが新聞と雜誌と書籍、庶務、資料の整理、これに分配いたしますと、新聞の方はわずか十一人、その間におきまして、あるいは投書、あるいは事實を明らかにして陳情が來、そしてまた、あとでもお話になりましたが、用紙の横流し等、あるいは用紙の割當なくして發行いたしている新聞の實態の調査をして報告をしろというような要請もありますので、これらの調査、それから來るべき新規増配の配給を實施いたしますが、それが今度やりました購讀調査の結果だけでは、あるいは足りないかもしれない。いろいろの方面から、各縣の消費量、人口數、あるいは各縣に何社割當する、そしてその中の新聞がどういう關係であるかということの調査、資料の蒐集等に、まつたく手も足りない状況であります。雜誌の方は、先ほど申しました通り、わずかな人員で原案をつくり、調査をやりますので、原案をつくる場合には手が足りませんので、他の團體から人を借りてやつているというような現状であります。 それからもう一つ御參考までにお聽き取りを願いたいと思いますのは、出版協會におきましては、商工省所管當時、代行を命ぜられまして、一切をやつております。これが百五、六十人の人員で、出版物だけの仕事、割當、その他やつておつたと存じます。新聞協會の方におきましては、御承知の通り、これは事務局におきましてはわずかに五十人で新聞と出版物の全部をやらなければならぬという現状にあるのであります。この點はどうぞ御了承願いたい。 それから次に、當時内閣に移管いたされます前に、商工省におきまして、生産監督も、大わくの決定も、割當の實施も、配給の實施もこれらを全部やつておつた。しかし商工省所管當時におきましては、出版物は日本出版協會に代行を命じてありました。新聞の方におきましては、新聞協會と協力してやつておつた。ただいま殘りました商工省の所管事項といたしましては、生産監督、安定本部におきまして大わくの決定、その決定に基いて割當官廰である事務局がこれを委員會にかけて實施するということになつております。この間におきましては、生産、監督と、大わくの決定、委員會との連絡等は、割當官廰である私ども事務局におきまして、綿密な連絡をとつて進行しつつあるわけであります。 それから、これは割當規定をごらんになつていただいたことと存じますが、委員の選任は、政府において任命するものは、わずかに新聞において二名、出版部會において二名であります。こう申しあげましてもわからないと思いますが、委員會は出版部會と新聞部會との二つに分かれます。そしてその人員は十一名ずつ、一名は生産監督官廰である商工省の局長が兩方兼務している。あとの十名のうち、政府で推薦いたします者二名、出版協會から出版部會に八名、新聞協會から八名、こういう委員の選出方法に相なつております。しかもその選出をいたしますには、あの規定にありますように、非常に厳格なわく内において推薦をして、委囑するという形に相なつております。これを今の御説のように、政府一存によつて解職する、あるいは委員を改めるというようなことは、できにくい状況にあります。これらの點も、委員會の各位におかれましても十分御檢討になりまして、これは事法律の問題に關関しますので、何らかの方法を講じていただくことをお願いいたしたいと思います。 それから次に、大新聞が終戰前に大陸に向けた新聞が終戰と同時に停止し、それが實績に相なつておるかというお尋ねのようにお聽きいたしたのであります。この點につきましては、各方面からそういつた非難が私の事務局へ參りますので、調査はいたしておりますが、御承知の通りの終戰當時のどそくさまぎれであつたので、資料というものが完全にありません、責任をもつて申し上げることのできない今日の現状にありますから、どうぞこの點も御了承願いたいと思います。 それから、先送りの問題であります。先送りの問題に二種類ございます。實は商工省所管當時におきましては、委員會において決定した配給量を新聞社に送ります。しかるに、仕送り指令というもので、二百五十社のうち五十四社に、委員會の議を經ずして先送りをいたしておつたものがあります。これはある方面からやかましく言われまして、これを整理することになりましたが、六・三・三制の取入れによりましてタブロイドを出すというような關係になり、購讀調査の結果を見るまで、現在の發行部數を維持しないと、購讀者が困るだろうということで暫定的にその仕送り指名によつて送りました先送りは、現在そのままになつておる。これは今囘の購讀調査の結果によりまして、基準量もおのずから變つてくると存じます。 それからもう一つの先送りは、このごろになつて整理いたしておるという御趣旨、これは私どもの方では、委員會の議を經ました基準量だけの證明書をメーカーの本人に渡し、メーカはそれを送るのであります。これは今まで部數によつて決定いたしておつたのでありますが、十七連巻きを何本文とか、あるいは各社の都合によりまして、その分だけを送ることができないので、メーカで多少、荷送り操作の關係で送りましたものが、積り積つてできたようであります。これは本來から申しますと、新聞社の方面におきましては、これは使用することのできない、翌月に使用すべきものでありますが、やはりかわいております新聞用紙のためにこれを使用したというような關係でありますが、これをこのままおくことはできぬというので、メーカの方から、生産監督權をもち、荷送り操作權をもつております商工省との間で案をつくりまして、委員會の承認を得てそれを處理したという形に相なつております。今度のは、私ども決してその先送りがわれわれの責任でないということを申すわけではありませんが、そういつた状況であります。私どもの方へはその報告もありませんので、荷送り操作の關係上立てました先送り、これの處理にあたつては、委員會の決定を待ちまして證明書の發行をいたしておるような現状であります。どうぞこの點も御了承願いたいと思います。 それから超過配給と申しますのは、結局ただいま申し上げました商工省所管當時におきまして、委員會の決定外に荷送り指令で送りましたもののお話だと思います。これは先ほど申上げましたように、現在においては現在の発行部数はこのままになつておりますが、但し暫定的でありまして、これはやがて購讀調査の結果が現れてまいりますと、それを基準にいたしまして處理ができることと思います。またある方面でもそういうことを申しております。どうぞその點も御了承願いたいと思います。 横流しの問題につきましては、關係方面からもやかましく申して、何とかこれを處理しないと、せつかく軌道に乗せても、その方面から統制が亂れるということでお話がありました。私は率直に申しますが、受給調整法の規定によつて、割當官廰たる事務局は、その調査報告を受けることがありますが、ただちにその權限が事務局にあるかどうかということにつきまして法的根據が薄らいでおります。このことを申し上げまして、司法省と連絡をとつて、それらの點はどうしても司法省の力を借りなければ、私の方はそれの實施ができがたい現状にあることを申し上げました。ところが司法省の刑事局長があちらへ呼ばれまして、その際に、原田局長と緊密な連絡のもとに、横流し、あるいは好ましからぬ雜誌、圖書、新聞等の處理もやるということで、協議を重ねつつあります。やがてそれらの點も御趣旨に副うたような状況が現われるだろうと思います。なかなかむずかしいのは紙の問題でありまして、手持ちの問題、指定紙である仙賀紙の問題等がそこにこんがらがつて、なかなかその調査等も至難をきわめております。 それから最後に割當の結果を秘密にいたしておるというお話でありましたが、絶對にさようなことはないのでありまして、公開すべき規定になつております。しかし公開をいたしますと、二十人、三十人の方々が委員會へ參りまして、いろいろな質問應答、非難等がありますので、なかなか議事の進行がはかどりません。そこで規定に基きまして、大體三箇月もしくは六箇月くらいで議事録を公開して、その結果を皆さんにお知らせすることにしようじやないかという委員會の決定によつて、さような處置をとつております。決して秘密でもありませんし、秘密を堅持いたしておるわけではありません。どうぞこの點を御了承願います。
○佐藤(觀)委員 二、三質問いたしたいと思います。これは特別なことですが、現在大學新聞に紙の配給があるそうですが、その新聞の名と、どうしてそれだけ大學新聞を出しているかという理由、それが第一であります。それから來年度の紙の事情は、今年とどういう比率になつているかという大體の見通しがありましたから、御囘答願いたいと思います。
○原田政府委員 今割當になつております大學新聞は、商工省所管當時に委員會において採擇されたものであります。それは結局終戰後大學新聞が復活いたしたものだけ申請したらしい。その後内閣の所管になりましてから、各學校から申請になりまして、實を申しますと、二月の委員會において大學の學生が大學の指導下においてなす新聞は全部採擇したのであります。ところがそれへ先ほど申しましたような六・三・三制の問題がはいつてまいりまして、遂にこれを實施することができないような事情にありますが、これはやがて政黨の機關誌、大學の新聞は、優先的にこれを認めていこうという委員會の意向になつております。これが取上げられることになれば、政黨の機関誌、大學の新聞は優先的に採擇されることになると思います。それから配炭の關係が本年度から大體よくなつてくると思いますので、來年度は本年の程度を維持することは大丈夫だろうと思います。それからもう一つは、毎月殘る操作用紙をもつておることであります。これは監督官廰である商工省からの説明を聽きますと、昨年度あたりは、次期へ送る用紙は大體八百萬ポンドから千ポンドまでの間しかなかつたが、この七―九期の新聞用紙としては一千三百萬ポンドの次の期へ繰越す、いわゆる操作用紙ができております。從つて、昨年度八月までは、大體八百萬ポンドから一千萬ポンドの間においても、新規と増配を取上げておりますが、一千二百萬ポンドの用紙が繰越されるという現状になりますから、用紙の事情においては、多少の新規、増配を取入れても、需給の上には差支えないのではないかという考えをもつております。委員の方でもそういう考えをもつております。 ―――――――――――――
○福田委員長 次に日程第四、文書表第七七一號、日本觀光新聞に用紙割當の請願、本請願に對して紹介議員馬場秀夫君の趣旨辯明を願います。
○馬場委員 本請願は請願者東京都中央區銀座西七丁目一番地日本觀光新聞社代表櫻井哲郎他五名であります。 日本觀光新聞社が、敗戰後の日本の現状に即して、將來の文化日本の建設をながめながら、一方においては内外の觀光事業、あるいは國内における觀光地運動を勘案いたしまして、率先して、まず第一に著眼いたしましたのは、國内におけるこの方面に向つての關係業者の覺醒、認識を深める點と、國内觀光地の紹介に重點をおいて、早速用紙割當委員會にその申請をいたしまして、本年の七月に委員會にかけられたのでありますが、先ほど原田局長からお話がありましたように、六・三制の用紙の關係上、これがそのままになつて今日に來ておるのであります。ところが、内容、趣旨、今後の行き方に向つてかような新聞があることに對しての理由はあるのですが、紙が割り當てられないというような状態で、この新聞社は、自己の犠牲において、今日まであらゆる苦闘を續けて、旬刊誌を發行してきておるのであります。ところが、それもそう犠牲も續きませんので、速やかにひとつ用紙の割當をやつていただかないと、こういうような新聞の繼續がむずかしくなる、かような趣旨で請願者から請願がありましたので、この點御勘案の上速やかに用紙の割當ができるようなことに、ひとつお願いしたい。これが趣旨でございます。
○福田委員長 これに關連して政府の御意見を承りたいと思います。
○原田政府委員 ただいまの御趣旨の通りに、一月の委員會におきましてこれが議題に上つたのでありますが、先ほど申しましたような六・三・三制の紙料の關係上、これを實施することができない現状に相なつておるのであります。この新聞が御承知の通り日本の現状におきまして非常に必要な新聞とは存じておりますが、今のところ割當規定の關係上、重要なものでも、一社だけを取上げて配給いたすということも事情が許されないので、用紙事情の許します場合において御趣旨に副うべく、原案に贊成の意思を表して、十分考慮したいと考えております。
○福田委員長 委員諸君に御意見ありませんか。
○猪俣委員 さつき、ちよつと質問したいと思いましたが、中止したのでありますが、新聞出版用紙割當事務局から、調査表が參つておりまして、勞働組合關係というものがありますが、これに農民組合關係もはいつておりますか、はいつておりませんか。
○原田政府委員 はいつておりません。
○猪俣委員 勞働組合という意味の中に、農民組合を含んでおるかおらぬか、それが御答辯できないような状態に對して、私は問題がある。それと、この觀光新聞についても關係がある。現在農村における啓蒙運動ということが、私は日本民主化及び平和化のためにも決定的のことであることは、前にこの委員會でも言うておるのであります。しかるに今日の文化新聞なるものを見ますと、一體この文化委員會に、農村文化のことに對して議員から活發な論議がないことが非常に遺憾であるというようなことが書いてあるのでありますが、論議がなかつたわけでもないのです。しかしどうも當局のお考えが、さつき高橋君も地方新聞のことを言いましたが、私は地方新聞というよりも、農民組合層に對する啓蒙的な新聞というものは非常に大切と思うのであります。農地調整法、その他今度できるかどうかわかりませんが、生産調整法その他農業資産の相續法とか、農民に取りましても、實に法律面から見ましても重要なことが多々あるのであります。のみならず農村におきまする一つの、何といいますか、フアツシヨ的な思想の萌芽というものが今見えてきております。そういうことに對しまして、私は實は痛心しておるのであります。私どもの新潟縣におきまして一つの農民新聞をもつておつて、ずつと發刊しておつたのでありますが、用紙の割當がないために、今やめてしまつておるのであります。農民組合がおよそ一萬人おりまして、彼らもわれわれが書いてやりますと喜んでくれるのでありますが、そういう連絡がほとんどできなくなつて、いろいろこういう農民の啓蒙、あるいは知つておらなければならぬ法律關係に關する普及ということが、問題になつておるのであります。今日のこの事務當局の調査表も勞働組合の方ははいつておるが、農民組合関係というものは全然この中にはいつておらない。その他の中にはいつておるかというと、それにもはいりそうもない。ここに私は割當委員會も、當局におきましても、考えが足りない點があるのではないかというふうに考えておるのであります。そこで今同僚馬場君が熱心に紹介されたのでありまするけれども、私は觀光新聞、これも大切であります、なるべくならばやりたいのでありますが、ものの順序がありますから、そういうことになれば、農民組合關係方面のことなども第一に考えていただきたい。彼を立てればこれが立たずという場合には、農民組合の方を立てていただきたい。そういう意味において、これに反對ではありませんが、順序をかえていただきたい。こういう希望があるのであります。
○福田委員長 この日程第四に對して、今紹介議員から詳細な紹介があり、また原田政府委員からも御答辯があり、加えて猪俣君から非常に適切な御參考になる御意見がありましたので、原田局長もよく御了承のことと存じますが、私委員長として一言これまた原田政府委員に熱望するのであります。今猪俣君が仰せられた問題も、政府當局としては割當をいたしたい。しかしながら何というても、新規取上げということは、六・三の資材である小學校の教科書も、未だ出まわつておらないというわけで、一社だけである、どれもこれも割當できない。こういう段階であるということも、しばしば繰返されたのであります。最近聞くところによると、當局じやないが、ある有力な方面におかれては購讀調査をやつてられて、この購讀調査が大體完了いたしたので、ことによれば新規取上げもある程度できるにあらずやと考えておるのでありますが、さようなときには、ぜひとも今猪俣君の言われたように何というても日本は一般農民が多いのだから、なかんずく農民組合を指導するいわゆる農民組合新聞のごときは、何をおいてもやつていただきたい。なおまた、今馬場君から紹介になつた觀光新聞、これは觀光新聞をとやかく言うのではありませんけれども、何というても御案内のように、昨今觀光國策というものは今の内閣で線が太くなつておるので、この觀光事業というものは、内は公衆保健上、外は外客を誘致して外貨を獲得するという意味で日本國再建に非常に重大な役割を果たすのでありますから、願わくはそういうた觀光國策の線が太くなつてきた以上は、觀光新聞というものは當然あつてよいものと思うので、今馬場委員から紹介のあつた日本觀光新聞をいうものが私が御參考に申し上げた筋に会うものならば、これまたぜひとも御考慮を願いたい。これを熱望いたしたいと思います。 ―――――――――――――
○福田委員長 次に日程第五、文書表第七八一號、國會新聞に用紙割當の請願、紹介議員並木芳雄君。
○並木委員 紹介議員の一人といたしまして、簡單に國會新聞用紙割當の請願の説明を申し上げます。私はなぜこの新聞について用紙割當の請願の紹介議員になつたかというと、いろいろ議會なり政治について報道の新聞が發行されておつて、いずれも私どもまた國民にとつても非常に重要な問題になつております。その中で國會新聞をながめますと、いかにも貧弱であるにかかわらず、其の内容におきまして、しばしば私は心を打たれるときがあるのでございます。大まかな政治的な報道のみに終始せんとする傾向にあるこの種新聞の中において、この記事はいい、これは切抜いてとつておいて後日の參考にしようというような記事が散見されるのであります。そこで私は、國會の中にも民主政治教育連盟と言うようなものが設けられまして、これから國會の中のみならず、一般國民の方にも政治意欲を十分認識してもらおう。そういう期待をかけられている際でございますので、ひとつこの國會新聞を擴充、充實いたしまして、國會と議員との間のみならず、國會と國民との間を結びつけるよすがとしていただきたいと存じているのでございます。この國會新聞は昭和九年以來今日まで十四年間繼續いたしております。細々として繼續しているのであります。細細ながら繼續してきたということは、その内容のよさにあると思います。目下は發行部數も非常に少うございまして、各町村一部平均ぐらいにしかまわらない程度でございます。そういうようなものは必要がないというような有識者の方ばかりにまわらずに、ただいまも猪俣委員からもお話がありましたとおり、私も農村方面の文化というものにつきましては、非常な關心をもつているのであります。農業方面のみならず、政治の方面から農村の文化を向上していきたい。そういうことに資するためにも、ぜひとも確実にして部數の多い發行ができますように、國會新聞に對しまして皆さまの格別の御配慮をお願いする次第でございます。
○原田政府委員 ただいまの御趣旨も六月十四日に初めは議會新聞という題名でお出しになつた。これが國會新聞になることは、御趣旨の通り今後きわめて必要でございまして、ただいま申し上げたような状況であります。今委員長からの御意見もございましたが、これを體しまして、一日も早くこの實現を期したいと努力しております。 ―――――――――――――
○福田委員長 次に日程第八、映寫技術者免許制度改正の請願、文書表第九一一號、紹介議員は山口六郎次君でございますが、山口君がお見えでありませんので、私代つて本案の趣旨を簡單に申し上げます。 本請願の要旨は映寫技術者の免許制度が實施されて十三年になりまするが、その資格が短日月の修練で容易に得られますので、それがために非常に研究もおろそかになり、遂には職人化する傾向がある。試験制度のためにかえつて映寫技術の低下を來している現状である。文化國家建設に、また大衆指導啓蒙に非常に重大な役割のあるこの映寫、なかんずく技術において相當進歩をせねばいけないにかかわらず、かような現状では非常に困る。それについては映寫文化團体の總意である映寫技術認定對策、具體策を骨子として現状の制度を改正されたい。これが本請願の趣旨であります。これに對してさいわいに内務政務次官以下來られておりますので、御答辯願いとうございます。
○長野政府委員 この問題につきましては、内務省も近く解體の見込みでありますし、勞働省の新設等もありまして、制度の上から變化を來す關係上事務的方面の説明をも縣連して御説明を申し上げる必要があると思いますから、説明員の方から詳細御答辯をすることにいたします。
○原説明員 ただいまの映寫技術免許制度に關する請願について、現在事務的にどうなつているかということと、將來どういうふうになるかということについて御説明いたします。請願にもありましたように、從來映寫技師の免許は、警視總監竝びに道府縣知事が試驗をし、免許をして來たのでありますが、その法的根據となります興業取締規制竝びにその施行細則は、それぞれ内務省令竝びに府縣令でありますので、今年一ぱいで効力がなくなるのであります。これにつきましては、實は終戰以來映寫法その他の檢閲の加味される法規の廢止の指令もありまして、映畫法はすでに廢止したのであります。その際に、將來檢閲を除いた災害防止という面においては、特に新しい立法が必要であるけれども、これは内務省、すなわち警察關係の方においてやらない方がいいのではないかということになりまして、今年一ぱいで失効いたしまする興業等取締規則竝びに施行細則の今後につきましては、當時まだ勞働省が置かれておりませんでしたが、特に厚生省が主となりまして研究されておりました災害防止という點におきまして、消防關係も當然これに參畫しておつたのでありますが、最近になりまして勞働基準法に基いての勞働安全規則というようなもので、この映寫技師の試験竝びに免許の點を規定することになつておるように勞働省の方で申しておるのであります。實は今年一ぱいで失効いたします關係上、來年からは、もちろんわれわれの方もあるいは災害防止の點におきまして――消防關係も無關係でありませんが、主となるところは勞働省というようなぐあいに現在運ばれつつありますので、請願の趣旨はむしろ勞働省の方から御答辯願つた方がよいかと存ずるのでありますが、從來この問題を取扱つてまいりました關係上、私どもの方の考え方を申しますれば、從來までの考え方といたしましては、請願にあるような趣旨は、民間の權威ある有力なる團體ができますなら、これの試驗等をより專門的な面において、十分發達した團體であるならば、むしろ任しても差支えないのではないかと、われわれは考えてまいつておるのであります。請願にありまする團體につきましては、まだ今後研究の餘地があるかとぞんじまずるけれども、私どもの考え方といたしましては、そういうように考えておりますということだけを御答辯申し上げます。將來の問題につきましては、むしろ厚生省の方から御説明願つた方がよいと思います。
○福田委員長 委員諸君、御質問ありませんか。――御質問がないようでありますから次に移ります。 ―――――――――――――
○福田委員長 日程第六、特別保護建造物安國寺の經藏修理に關する請願、文書表第八二四號、岡村利右衞門君外二人の紹介でありまするが、紹介議員がお見えになつておりませんから、最上英子君にお願いいたします。
○最上委員 紹介議員の鈴木里一郎さんがお見えになりませんので、ただいま委員長の御報告になりましたように、代つて私が紹介いたします。本請願の趣旨は、特別保護建造物安國寺の經藏は、先年より屋根の腐朽はなはだしく、雨漏りがして、その内部腐朽のおそれがある。しかるに同寺は財産及び檀徒が僅少でその負擔にたえない。つきましては、これが修理に破格の補助金を下付されたいというのでございます。どうか御採擇されんことをお願いいたします。
○福田委員長 該請願に関して、政府當局の御意見を承りたいと思います。
○柴沼政府委員 安國寺の經藏は、明治二十四年に特別保護建造物として指定してまいつたものでありまして、根本修理のために、大正十年から十一年にわたりまして、解體修理をいたしてあるのであります。その際に相當額の國庫補助も出しまして、修理ができまして、その後現在まで算えてみますると、約二十数年經過いたしておりますので、自然請願にありますように、屋根のふきかえの時期が到來しておるのかと考えられるのであります。實は從來は國庫補助があまりに多額にありません關係上、根本修理後の屋根のふきかえなどは、所有者の方で自費でやつていただくことになつておつたのでありますが、しかし請願の中にもございましたように、その寺自身の經濟状態も、われわれの方でも相當わかつておりまするし、またかりにそれでなくても、今日の經濟情勢では、とうてい所有者のみで、とても負擔しきれないであろうということも考えられますので、今後は本件のような場合に、やはり國庫補助を相當多額に出していくように考慮しなければならないというふうに方針をたててはおるのであります。しかし何分にも豫算の關係やその他早急に着手しなければならぬ建造物が相當でございますので、安國寺の經藏について本年度内に補助金を出すことは、實際經理の問題として困難でございます。しかし、でき得る限り早く技術者を派遣いたしまして、實情を調査しまして、なるべく早い時期に國庫補助をいたしまして、修理ができるように努力してみたいと考えておるのでありまして、その間は何らか応急處理等の方法で一時しのぎを、所有者の方でしていただくように、われわれの方でもお願いいたしたい、かように考えておる次第でございます。
○福田委員長 委員諸君において、ただいまの問題に對する御意見あるいは御質疑はございませんか。――御意見、御質疑がないようでありますから、次に參ります。 ―――――――――――――
○福田委員長 日程第九、官設展覽會に書道部新設の請願、文書表第九九三號、竹尾弌君外四名の紹介でありますが、紹介議員がお見えになつておりませんから、成島憲子君にお願いいたします。
○成島委員 紹介議員の御缺席のため、私が代りまして申し上げます。本請願の要旨は、書道は東洋独特の藝術で、國家の文化に至大なる關係がある。從來書道は、日本藝術院の第一部で、絵畫、彫刻、建築等の造型美術と同様に取扱われていて、藝術上重要であることは明らかである。ついてはこれを一層向上せしめるため、昭和二十三年度から、從來の展覽會へ第五部として書道の一部を加えられたいというのでございます。何とぞ御採擇あらんことをお願いいたします。
○福田委員長 本件に對して政府委員の御意見を伺います。
○柴沼政府委員 請願の御趣旨にはわれわれまつたく御同感でございます。このことは先般この委員會の席上におきまして、文部大臣竝びに文部政務次官よりも御同感の旨の御發言があつたのでありますが、われわれの方といたしましては、陳列の壁面あるいは陳列の方法等技術的な問題を、藝術院の第一部――と申しますのは、美術擔當の部でございまするが、その部の会員にお諮りして、ぜひ實現するように努力いたしたいと考えております。
○福田委員長 本件に對して、委員諸君の御意見ございませんか。――御意見ないようでございます。 非常によい機會でありますからここでちよつと文部省社會教育局長竝びに新聞雜誌用紙割當の原田事務局長の兩君が期せずしてお竝びになつておりますから、ちよつと私から伺いたいと思うのですが、昨今聞くとところによりますと、ほんとうの民主教育を徹底さす意味合いで、通信教育等、文部省におかれていろいろ具體的に御計畫中だということを承つております。これは非常に結構と存ずるのですが、それでこれもやはり、通信教育はよいが、問題は用紙というところにおいて暗礁に乗り上げはしないかということを案じているのですが、何とかしてこの通信教育を徹底さしてもらいたいとおもうのです。なかんずく農民を對象にするところの講義録――食糧増産は、御案内のようにどうしても農民の諸君にしてもらわなければいけないのであるが、農民の諸君は、ともすれば科学的知識というものに割にうとい。何とかしてその科學的知識を獲得しようと思うて、それぞれの書籍を求めているけれども、御案内のように昨今書籍が手にはいらぬ。そこでどこへ參つても農村の青年あるいは指導者層の諸君が言いますのに、何とかしてわれわれ農民に科学的知識を吸収するために、昔の農業大學の講義録のようなものを、ごく安く入手する方法があれば、非常にわれわれ農民として食糧増産にも貢獻できるのだ、こういう聲をしばしば私耳にいたす。また最近私の手もとまでそういつた陳情書が參つているのですが、非常に絶好の機會でありまするから、柴沼社會教育局長に置かれましては、この通信教育、なかんずく農民を對象とする農業大學の講義録、こういうものを再發行する御意思があるかないか。同時にまた、もし文部當局において、もつともだとおつしやる場合に、これまた原田政府委員はこれに對していかなるお考えをおもちになるか、これをちよつと伺えれば非常に結構と思います。
○柴沼政府委員 通信教育に關しましては、この春までは六・三制の關係その他によりまして、用紙の配給を内閣からいただきますことが、相當困難な事情にあつたのでありますが、さいわい非常な御好意をいただきまして、この九月よりはつきり割當をいただくことになりまして、まずその準備のできたものから通信教育に著手するということに相なつておるのであります。さしあたりわれわれの方といたしましては、内閣にお願いして紙をいただいておりますのは、中等程度の通信教育を實施するための用紙と、中等學校竝びに國民學校教員の再教育をするための用紙と、この二つについては、われわれの所要についてほとんどまつたく滿足すべき程度までめんどうを見ていただきまして、非常にわれわれ感謝しておるのであります。そのほかの、ただいま委員長の仰せられました農業その他特殊の技術的方面あるいは農村方面への文化の浸透等に關しまする通信教育につきましても、われわれの方で、ただいまその方面について熱心な計畫を抱いている關係者と、いろいろ協議中でございます。これにつきまして、もしわれわれの方で確信をもち、また關係者が自信をもつようなものについては、これまた内閣にお願いして、紙を出していただけるものと考えております。目下のところ内閣に對しては、文部省はもつぱら感謝すべきような状態だけで少しも不服をもつようなことはない次第でありまして、非常に明るい状況に相なつてまいつております。
○原田政府委員 ただいま文部省の政府委員が申されましたが、委員長の御達見に對して、私もきわめて適切だと存じております。委員長のお話の通り農村における子弟の教育の普及徹底は、通信教授によることがきわめて適切と私どもは信じております。さいわいに、文部省ではこの點に重點を置かれて、用紙についても協議をいたしまして、結局別わくでこの用を足すようにして、委員長の御趣旨に副うべく、私も不眠不休で努力いたすつもりであります。
○最上委員 ただいまのお話に關連して、ちよつとお聽きしたいと思います。婦人に参政權が與えられて、日本婦人はたいへん喜んでいるのでございますが、それについても、婦人の水準はまことに低いのでございます。田舎においては、婦人新聞、民主新聞というようなものがあり、こういつた新聞の用紙が少いために、多數の方がお讀になることができないような状態でございます。これは新聞社の方に頼まれたわけではございませんが、民主主聞とか婦人新聞とかいうものは、女性の再教育の上から、どうしても必要だと思います。ただいまの農村のいろいろな新聞も、まことに結構だと思いますが、女性の水準を高めていくことは、まことに重要な問題だと思いますので、ぜひこの點について、政府の方方はよくお考えくださいまして、善處されるようお願いする次第でございます。
○原田政府委員 ただいまの御意見、きわめて適切と思います。現に割當を受けております婦人方の新聞がありますが、御意見の通り、きわめて少い紙の割當であります。増配の必要があるとして申請も出ております。ただ先ほど申し上げたような状況で、ただちに實施することができませんのは、はなはだ遺憾であります。一日も早くその時期の來ることに努力いたして、御趣旨に副うようにいたします。
○福田委員長 他に御質問がありませんか――ないようでありますから一言委員諸君に申し上げます。本日は日程第二、四、五、六、八、九の六件の請願に関して紹介議員から請願の趣旨を伺い、なお關連せる政府委員から御答辯があつたのでありますが、わが委員會といたしましては、しばしば申し上げますごとくに、この請願を慎重審議いたしたい、かように考えておりますから、次會の委員會にも、本日大體伺つたこの六件に關連して、何かと委員諸君の御調査、御研究の結果を具體案として委員長まで出していただきたい。そして適當な時にこの請願に關して討論を行い、採決をして決定をいたしたい、かように思いますから、それまで留保いたしておきたい、こう考えております。 他の日程は延期いたしまして本日はこれにて散會いたします。 午後零時十五分散會