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1回国会衆議院1947/11/25

農林委員会 第51号

発言数
28
登壇者
9
会派数
3
開催日
1947/11/25

会議録

野溝勝日本社会党

○野溝委員長 會議を開きます。これより議題となつておりまする國有林野法の一部を改正する法律案の審査に入ります。

佐竹新市日本社会党

○佐竹(新)委員 私は先般本法案に関連いたしまして、林産の特賣に関する問題に對しまして、千石以上、特賣いたしたものに関する調査のために資料の提出を求めたのでありますが、この資料はきわめて不徹底なものでありまする、これと關連してこの資料は、相當當局の方では長くかかると言われますので、今會期中に、これと関連いたしますのでは、この法案がなかなか進みませんので、ここにこの法案と切り離しまして、動議を提出したいと思うのであります。それは林産特賣に關しまして本委員會において十分調査研究をしたいと思いますので、會期中において、千石以上の立木拂下げに關する調査資料を提出されること、それから國有林の拂下問題の調査委員會をここに設置して、この調査委員會において諸般の調査をするという動機を提出いたしたいと思います。なお委員の數は委員長において適當におきめを願いたいと思います。

野溝勝日本社会党

○野溝委員長 ただいま佐竹委員から、政府から提出された資料では滿足できない。よつて千石以上の拂下げを受けた人名、場所等の調査資料を今會期中に提出させることにしたい。なおその林産特賣内容に關する調査をするために特別委員をここであげよう。こういう動機に承りました。まずただいまの佐竹委員の動機に對しまして、これを採決することにいたしたいと思います。御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)

野溝勝日本社会党

○野溝委員長 ではさよう決定いたします。なお委員の數は委員長に一任するという動議の内容制ありますが、これも異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)

野溝勝日本社会党

○野溝委員長 さよういたします。これについて一應動議提出者の御意見もありますので、政府の所見を聴いておきたいと思います。

安孫子藤吉農林事務官

○安孫子説明員 御要求の資料につきまして、速急に御提出できなかつたことをはなはだ遺憾に存じます。ただいま局署の方に電報等で催促いたしまして、資料を整備いたしておりますので、これがまとまりましたならば、早急に提出いたして御審議の材料にいたしたい、かように存じます。

井上良次日本社会党農林政務次官

○井上政府委員 ただいま佐竹さんから、國有林の拂下げ問題に關する調査委員會をつくるという御提案がございましたが、政府としても同感でございます。ただこの際御了解を得ておきたい問題は、政府は内閣の一つの政令に基きまして、行政監査委員會をつくつております。農林省の中には農林省行政監査委員會を設置いたしまして、不肖私が行政監査委員長になつております。同時に林野局は特別會計をもつております關係上、林野局の中には林野局行政監査委員會を新しく設置させまして、林野局管内の行政監査を、來年の二月一ぱいに全部執行さすことにいたしておる次第であります。今御指摘のような國有林の拂下げ等に關連いたします諸問題も、當然監査の對象となつてまいると思いますので、ぜひこれらとタイアツプされまして、行政が圓滑に遂行されているかどうかということも、併せて御調査を願えれば非常に結構と存じます。

野溝勝日本社会党

○野溝委員長 委員長から一言申し上げておきます。先ほど特別委員長と言いましたが、これは特別委員會というものは院議でなければできないのでございますから、私の申したのは林産特賣に關する調査小委員會、かように御了承願いたいと思います。なおただいま政務次官が申されましたが、政府においては政府獨自の監査機關を設けられておるのでありますが、それはそれとして政府の機關であると思います。これは議會に與えられたる範囲においてやることでありますから、差支えないと思います。ただその間それらの政府の行政機關との有機的な連繋を保つて、この調査の結論を得たい、かように思つております。先ほどの決定に基きまして、私から委員の發表をすることにいたします。この調査の委員は、專門的な人をあげたいという考え方が一つ、經理に明るい人をあげたいということが二つ、なお普通の委員會とは違いまして、あまり大勢で調査をするということになりますると、結論を得るのになかなか時間もかかり、容易でないと思いますので、小數の委員制をとることにいたしました。  佐竹委員  圖司委員  野原委員  萩原委員 それに森林小委員會の委員長であります永井委員を加えまして、五名の委員の方に調査委員をお願いすることにいたしたいと思います。異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

野溝勝日本社会党

○野溝委員長 さよう決定いたします。

野上健次日本社会党

○野上委員  ただいま調査小委員ができましたことは、たいへん結構でありますが、この官有林の立木の拂下げその他につきましては、從來から慣行があり、先般の政府側の説明によりますと、特に資産、信用、そういつたものに重點をおいて、從來慣例に從つて拂下げ等がなされておりますが、こうした點について多くの國民の疑惑を招くというようなことがあつてはなりませんので、今日におきましては、少なくともこれらの拂下げに關しましては、營林署別にきわめて民主的な委員會というようなものをつくりまして、十分にその拂い下げたものが國家の用に立つか立たないかということを検討されて、拂下げがされるというような處置が講ぜられるならば、非常に明るいものになるのでないかと思います。農林次官もお見えになつておりますが、こうした點についてお考えがあるかないかということ、私は政府民間業者との間に、各種のそうした疑いの餘地が全然殘らないような一つの機構を設けることを、痛切に今感じておるものでありますが、この點に關する次官のお考えを承つておきたいと思う次第であります。

井上良次日本社会党農林政務次官

○井上政府委員 野上さんの御意見、一部同感をいたします。ただ單に形式的な委員會をつくりましても、實際上運用する場合に、山の問題は非常に困難な問題がございます。御存じの通り最近の國有林の問題は、非常に奥山がございまして、實際奥山に、たとえばある立木の拂下げ地域を實地檢證をしまして、この区域、これだけのもの拂い下げるということを、實際檢分をするということになりました場合に、それがはたして妥當な拂下げであるかどうかということを調査するためには、非常な日時を要すると思います。またそれの實際拂下げを斷行いたしまして、そうしてそれが實際伐り出されて、今度いよいよそれがどういう方向に處分をされるかということを完成するまでにも、相當の日時を要するS思います。だからその地域におけるたとえば學識經驗者、あるいはまた人望のある方々をお願いをいたしまして、できるだけ公正妥當な方法で國有財産が處分されるという方法にもつていくことは、民主國家の建前上當然政府としてはとらなければならぬことでありますから、できるだけ將來そういう方向にもつていくようにいたしたいと考えます。ただ現在はこの前もお話を申し上げました通り、この非常に奥山の立木を拂い下げるにつきましては、その鐵道の施設でありますとか、あるいはまたその伐り出すまでのいろいろな林道の開發、そういうようなものに非常に莫大な經費を要するのでありまして、尋常一様のものでは結局それが中絶してしまうというようなことがありますために、できるだけそうEうことが最後まで完成できる資産なり、信用なり、あるいはまた資力なりというものが續き得るものを大體中心にいたして、やつてきておるのでありますから、まあ今お話になりました調査團ができ、またいろいろな方面で側面的にも牽制をされてやりますならば、それと相呼應して十分明るい面で國有林が處分をされてまいると考えますから、將來各林野局ごとに、あなたが、御指摘になりましたような組織がつくられるように、政府も指導してまいりたいと考えておる次第であります。

野溝勝日本社会党

○野溝委員長 私から野上委員にお答えしておきます。先ほど申し上げました通り、政府は政府として行政監察委員會というものがありますので、その機關を通じていろいろの調査もされることと思うのでありますが、議會は議會として獨自の見解をもつて調査に當るわけでございます。なおただいま野上委員の御發言の趣旨はごもつともだと思いますので、この調査小委員會が特賣の内容について種々檢討、研究し、かつ特賣方法に對しても、いかなる方法がいいかというようなことに對して立案をしてもらうことにいたしたい。かように思つております。

野上健次日本社会党

○野上委員  了承したしました。

野溝勝日本社会党

○野溝委員長 ではこの委員會の名称を林産特賣に關する調査小委員會ということにいたしたいと思います。さよう御了承願います。

野溝勝日本社会党

○野溝委員長 これより國有林野の一部を改正する法律案を議題とし討論に付します。

永井勝次郎日本社会党

○永井委員  本案はきわめて簡單なる問題であり、すでに北海道行政の基本がきまりました今日、本案の提出せられますことは當然でありますので、本案に贊成をいたしたいと存じます。贊成するにあたりまして希望意見を附したいと思うのであります。質問の場合にも申し上げました通りに從來は國有林が一體の關係で運營せられました關係上、公有林は手近なところにありますために、非常に國有林に比しまして公有林が過伐、濫伐の程度がひどいのであります。從つて一體の關係で運營されてきた現在、國有林と公有林と區分されるということになりますと、荒れた山だけが北海道に殘されて、保護された山が國有に移管されるという形になりますので、こういう機會におきまして、從來の不均衡を是正し、また公有林がきわめて合理的な、科學的な可能になるような條件を付與するために、この場合國有林と公有林の交換分合をぜひ實行してもらいたい。それから第二は、公有林に對する國庫補助の特別措置を考慮してもらいたいということであります。北海道は御承知のように廣汎なる地域であり、人家が少いのでありまして、ほとんど山であります。そういう山に對する林道その他内地の條件とは非常に違うのでありますから、内地並の補助ではなしに、北海道に對しては、特別な補助率の措置を考慮されたい。それから第三は奨勵苗圃の全額國庫補助を實行してもらいたい。御承知の通り民有林の指導は、北海道廳においてやつておるのでありますが、これが内地並の補助となりました場合には、その實際の運營に障害を來しますので、それらの現地の實情をよく勘案されまして、全額國庫補助の點を實行してもらいたい。第四は市町村有林の賣拂いに對して特別措置を講じてもらいたいということであります。御承知の通りに全町村ほとんど山をもち、そうして防火から造林から、一切の事柄を町村の負擔においていろいろやつておる實情でありますので、財政的な實情から申しまして、山林の保護につきましては町村が相當貢獻しておるのでありますが、その財政的な基礎が脆弱でありますために、十分なこれに對する施設ができないし、援助もできないということになろうと存じますので、この場合において町村有財産の賣拂いについて特別措置を講じてもらいたい。こういう希望を附しまして本案に贊成の意を表したいと存ずるのであります。

野溝勝日本社会党

○野溝委員長 討論は終局いたしました。これより採決いたします。原案に贊成の諸君は起立を願います。 (總員起立)

野溝勝日本社会党

○野溝委員長 起立總員。よつて本案は原案通り可決いたしました。

重富卓日本自由党

○重富委員  緊急質問をお願いいたします。最近電力の相當緊迫した状況が傳えられております。これにつきまして肥料方面にまわされておる電力竝に農村方面にまわされております電力がどのような削減を受けたか。またそういうふうな削減を受けた場合に、農村の食糧の増産にいかなる影響を及ぼすか。また肥料の生産計畫はその通りにいくかどうか。この點を實はお尋ねをいたしたいのであります。從來農村に向けての肥料は非常に不足しておつたのでありますが、この状況からなお一層不足するというようなことがありますと、供出の見返りとして考えておられました肥料計畫は、はたして成立つていくかどうか、この點を非常に優慮するものであります。現に山口縣における實情を申しますと、全國の窒素肥料の約三割近くのものが山口縣下でできておつたのでありますが、これがほとんど全滅するかのごとき状況を今日呈してまいつたのであります。約一萬キロの節電を山口縣だけでやるようになるので、そうした面が非常に困難な状況を呈して、今これが打開策のために、地元からもたくさんきて、商工省と今交渉しておりますが、そういう事柄が全國的にも相當起つておるのではないかというふうに考えられます。そのように考えてみますと、供出の見返りとして考えられておりますところの例の肥料の計畫も、まつたく齟齬いたすのではないか。このことは非常に大きな問題となりますので、この點についていかなる御處置をとつておられますか。これらの點をお伺いいたしたい。

井上良次日本社会党農林政務次官

○井上政府委員 最近の渇水を控えましての電力事情は特にひどいものがございまして、その中でもわけても關西の電力事情、さらに北九州關門の電力事情は、特に危機に瀕しておる状態であります。これは御存じの通り關西、關門、北九州は、水力電氣というよりも火力發電がその七割を占める状態でございましたために、最近の渇水に伴つて水力が非常に低下をしたのと、炭質の低下及び火力發電設備が非常に磨減をいたしました關係上、發電能力の低下等も影響いたしまして、思うように電力が送電できないというところから、農村用の電力の供給に重大な支障を來しておりますために、農林省としては、第一は供米を控えましての農村の脱穀調製に必要なる電力の確保、このために商工省の方に供米脱調製の電力確保についての交渉を、閣議を通し、あるいはまた經済閣僚懇談會を通して猛烈に要求をいたしております。しかしながらなかなか思うようにまいりません。そこで最近いよいよ北九州及び關門の火力發電の修理を相當長時間にわたつて、つまり殘業、徹夜等をいたしていただきまして、一日も速やかにこれの發電能力を回復してもらうためにお願いをいたしまして、これが完成をいたしますと相當回復してくる情勢にありますので、勞務者用の加配米でありますとか、あるいは地下たびその他を特配をいたしまして、この火力發電所の修復に全力をあげております。なお御指摘の山口縣及び北九州の肥料工場の送電につきましては、これは何と申しましても來年の春肥の配給の上に重大な支障がございますので、この確保については何よりもこれに重點的な送電をやかましく主張いたしまして、全力的にこれにまわしていただくように交渉を進めております。しかしながら御存じのような電力事情でございますので、萬が一この通りで電力が續きますならば、他の電力は相當これを壓縮いたしましても、重點産業の電力は確保しなければならぬ事態に立ち至りますので、われわれとしては特に石炭、肥料、鐵等の電力を確保するよう、嚴重な交渉を商工省にいたしまして、何としましても來年配給しようとするところの段當五貫五百の最低配給量を確保するというつもりでやつておりますから、御了承をいただきたいと思います。

野溝勝日本社会党

○野溝委員長 簡略に願います。

重富卓日本自由党

○重富委員 簡單であります。特にこの際お願いいたしておきたいことは、肥料の生産計畫に齟齬を來さないようにするということと、ただいまお話のありました供出米の調製、これに關する電力につきましては、絶對確保していただくように特別なる御配意をお願いいたしておきたいのであります。これだけを特にお願いいたしておきます。

野原正勝日本自由党

○野原委員 緊急質問をしたいと思います。木材の生産に對しまする食糧の加配についての點でありますが、現在わが國の木材生産の事情を考えますときに、この食糧の事情が非常に窮迫しておりますために、まつたく木材生産は非常な危機に直面しております。この點は今日の木材の生産について根本的な問題でありますので、以下緊急に質問をいたし、政府の御所見を伺いたいと思うのであります。まず私どもが過去の木材生産というものに對しまして政府のとつてまいりました對策を考えますときに、これがいわゆる林業勞働という特殊性をまつたく無視しておるのであります。何ら木材生産というような林業勞働というふうな特殊な仕事に對する配慮をしておらぬ、そのために非常にこれが困難なことになつておるのであります。今まで木材生産にもいわゆる勞働加配というものがございました。現在素材一石を對しまして一含三勺の素材食糧を加配されておる形になつておりますけれども、勞働者一日の最高の配給量が五合で制限を受けておる。すなわち普通の配給を受けたほかに、勞務でもつて加配される分を含めて五合でもつて制限を受けておるということでありまして、こういうようなことは、一見これで大丈夫ではないかというようなお考えでありますならば、これは林業勞働という特殊なものをまつたく考えないところから出發したものでありまして、この點を私は申し上げてみたいと思うのであります。昔からこびきの一升飯ということをよく言われております。いかに山の中で働く林業勞働者が、非常な體力を消耗するかということは、これは山の仕事に御理解ある人にはすぐわかるのでありますが、この點は非常に奥の不便なところで働いておるというような、勞働の地理的環境が非常に不便であるというようなことと、それからまたあの通り大きな木をのこでひいたりいろいろな作業をするのでありますから、體力を消耗するのであります。昭和十五年の八月でありましたか、農林省が森林勞働者の能率調査をしたことがありますが、そのときの研究報告によりましても、消費量は青年男子で一箇年に白米で二石八斗七升を必要とする、すなわち十日平均七合八勺をその當時の林業勞働者は必要であつたということが、統計上から現われております。なおこのことに對しましては、東大教授島田博士がいろいろ調べまして、伐木造材作業などにおける必要の總カロリー、總熱量を調べたときに、四千七百三十六カロリーが必要であるということがはつきり出ております。これらは攝取割合を主要食糧の米をもつて八〇%の熱量が要するということになりますと、やはり八合以上の食糧がなければならぬということになつております。こうしたいろいろな根據がありまして、林業勞働者の特殊な作業が非常に體力を消耗し、從つて食糧が要るということでありますが、今日今までの政府の施策にその點が考えられていないがために、實は林業勞働は常にこの食糧問題で非常に困難をしております。そうして木材の業者であつて、何とかして食糧を獲得しなければならぬ、食糧の獲得がなければ生産ができないというので、非常に苦勞しておる。現にこの問題につきましては、ここに林野局からも各部長がお見えでありますが、私はあえて申しますが、現職の營林署長がいかに米の入手に苦勞しておるかということは、今日すでに二、三の營林署長が、せつかく生産された木材を搬出するために、非常に苦勞して食糧を入手し、これがいわゆる當局の問題になつて取調ベを受けておるというような事態になつております。こういうことは非常に私、遺憾に思うのであります。これと申しますのも、こうしたことまでして食糧の入手をやる、いわゆる食糧のやみをやるというようなことを、國家の官吏がしなければならぬことに追い詰めたことは、要するに今までの木材生産に對する食糧の制度が不徹底であつたということになるのでありまして、私どもはこの點を常に考えておるのであります。こういう點から要約して申しますと、今後の林業勞働に對する食糧の加配につきましては、何とかもつともつとお考えを願いたいと思うのであります。一例を申しますと、たとえば石炭におきましては、炭鑛の勞務者は六合の食糧をもらつておる。しかも坑内勞働者はそれに加うるにまた一合もらつておる。家族もまた三合もらつておるというようなことでありながら、あの山の奥まで大木を伐採して、苦勞しておる勞働者は五合である。家族も何の配給も受けないということでは、とうてい生産できない。しかも石炭の生産にあたりましては、申すまでもなく坑木がなければ全然石炭が出ない。そういう根本の資材を生産するのであります。結論を申しますと素材一石に對しまして今まで一合三勺でありましたが、この際針葉樹に對しまして少なくとも二合、潤葉樹に對しましては、生産事情が非常に悪いのでありますから、三合の配給をするというようなことを、特に政府に斷行していただきたいということを主張したいと思うのであります。なおそのほかに食糧の前渡しということを考えてもらわなければならぬ。前渡制度につきましてもいろいろ申し上げたいのでありますが、時間がありませんから、詳細申し上げませんが、この前渡制度を特にこの際徹底してもらいたい。これなくしては、とうてい日本の再建の大きな重要素材である木材の生産は、まつたく行詰つてしまう。ましてや今日官吏である現職の營林署長が、この問題で非常に苦勞しておるということに對しまして、政府當局はいろいろと責任を感じておると思いますけれども、こうした問題をこのまま放つておくわけにいきませんので、よろしく御配慮を願います。井上次官からこの點につきましての御所見を伺いたいと思います。

井上良次日本社会党農林政務次官

○井上政府委員 今の御質問、私まつたく同感であります。われわれ現在農林省において食糧行政をあずかつておる者といたしましては、働く者に飯を食わす働かぬ者には大體我慢をしてもらう、これか現在の食糧不足の中においては、また日本再建の途上においては、當然やらなければならぬ食糧行政であります。しかも勤勞を非常に必要とする面においては、重點的に配給していくというやり方は、當然とらなければなりません。今御指摘の點は全部私は贊成であります。だからわれわれとしては、今安定本部に對して、あなたが御指摘なつたと同じような案を、猛烈に交渉を進めております。從つてわれあれはその案の實現に全努力を傾けて、必ず近き日に全營林署の從業員なり、森林從業員全體が、米のことに關し心配しないでいいような處置も講じてまいりたい。こう考えております。御了承を願いたいと存じます。(拍手)

野溝勝日本社会党

○野溝委員長 この際徳田議員から簡單であるから質問をさしていただきたいという要求が前々からありましたので、簡單に委員外質問を許すことにいたします。徳田議員。

徳田球一日本共産党

○徳田球一議員 今日の新聞の報するところによると、北海道で炭鑛勞働の家族が、自分の配給されたものを食い延ばして五斗いくらというものを數回にわたつてやみ賣りしたということが載つておる。そのために北海道長官が特配の食糧を炭鑛勞働者に對してやめるというようなことが報ぜられております。これは非常に遺憾と思う。一部二、三の人がそういうことをやつたのでありましよう。しかしやつたのは生活に窮するからやつたのであり、北海道全體からいうと、北海道は食糧は不足しておる。にもかかわらずこれがやみに賣られるというのは、ほかの方面で收入がないためにやつたことであろうと思う。食い延ばしてやつておるような状態であるにもかかわらず、二、三のそうのような事態があつたというので、全炭鑛勞働者に向つて特配をしないということは不當の處置である。これは現在最も必要としておる石炭増産に一大影響を及ぼすものと思う。農林省ではこういう事態に對しては御留意を願つて、こういう地方長官の獨斷の處置に對し、ただちに撤回するようにされたいと思うのであります。御所見を伺いたいと思います。

井上良次日本社会党農林政務次官

○井上政府委員 私もあなたと同一の意見でありまして、おそらくそれは特別な人がそういうことをやられたと存じます。少くともまじめに、正直に働く勞働者で米が餘るはずはありません。また炭鑛とかその他土木請負關係においては、多少幽霊人口というものがありまして、そのために米が餘るということはございますが、少くともまじめに正直な登録人口においては配給を受けておる現状においては、その所要カロリーの上から考えて現在の配給量で餘るということはどうにかしない限りにおいては絶對にないと考えます。そういう特別な例をもつてきて、全體を押えつけるというやり方は正しい政治のやり方とは考えません。だからそういうことをもつて私どもは勞務者の配給米を取上げるとか、減らすとかというようなことは考えておりませんから、もし地方廳がそういうことをやろうとしましても、本省としてはそういうことをやらせぬようにいたしたいと思います。御了承願います。(拍手)

野溝勝日本社会党

○野溝委員長 本日はこれで散會します。   午後零時二十八分散會

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