農林委員会 第39号
- 発言数
- 67 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1947/10/23
会議録
○野溝委員長 會議を開きます。 これより米價問題に關して質疑を行いたいと思います。それに先立ちまして、一應米價決定に至るまでの經緯に關し和田國務大臣から説明を願うことにいたします。和田國務大臣。
○和田國務大臣 米價の決定に至りまするまでの經緯に關して、簡單にお話しいたしたいと存じます。 政府は米價の決定につきましては、パリテイ計算による方法によつてきめるということを、片山内閣ができましたときに、經濟緊急對策の中ではつきりと方針をうたつたわけであります。工業品については原價計算主義により、農業品についてはパリテイ方式によつて價格を決定する。そうしてこの原則に從つて新しい物價體系を確立する。こういうことにいたしたわけであります。從つて麥の價格につきましてもパリテイ計算によつて決定いたしたわけでありますが、米價につきましては、政府としては非常に愼重に構えまして、パリテイ計算をやりまするその計算のやり方、またパリテイ計算において採用すべき農家の經營洋品、あるいは必需品といつたものについて、去年の米價も生産費を基準にしてきめまして、パリテイ計算によつて一應きめたわけでありますが、パリテイ計算そのもののやり方につきましては、去年は唐突の場合であり、また不十分であり君したし、麥の場合もそれほど今の米價の決定に至りまするほど、關係方面と嚴密な檢討をやるだけの餘裕もなかつたわけでありますが、米價につきましては、この米價問題が何と言いましても農産物の中で一番重要なものであり、農産物価格のいわば中樞を占めるものとなつておりまするので、また新しい價格體係の點から言いましても、非常に大きな影響をもつものでございまするので、パリテイ計算のやり方自體につきまして、關係方面とそこに懸隔がありましては非常な齟齬を來すことにもなりますので、物價廳としまして、よりより專門家の人にも來てもらい、また向う側の專門家の人にも一緒になつていただいて、パリテイ計算自體のやり方についての檢討をいたしておつたわけであります。しかし供出の點が、知事の會議を開いて個々の折衝を行つてきめていく段取りをいたしたわけでありますが、その折衝の過程において、なかなか思うようには進行せず、三千五十五萬石というものを大局的な見地から決定せざるを得ない事情になりまして、そういう決定をいたしたわけであります。そこで供出の決定がありまするときに、われわれとしても、米價の決定はできるだけ早くしていきたいと思いまして、準備を急いでおつたわけでありますが、一面から言うと、パリテイ計算をやつていく上においては、できるだけ最近の情勢をこれに反映する必要があるのでありまして、古い材料だけによつてやつていくのではなく、できるだけ米價決定に至るまでの最近の事情を反映させていくという必要もございますので、いろいろの材料の集收について努力してきておつたわけであります。そこに供出の割當がきまつたので、これは急に米價の問題を決定しますることは、やはり供出にも非常に大きな關係をもちますので、政府としましては非常に急いだわけでありますが、十月二十日前後ということで、大體きのうきまつたわけであります。われわれの方としましては、パリテイ計算をやりまして、大體の物價廳でつくつた、ほぼ完了をいたしておりましたが、まだ未定稿の材料を、閣議に出しまして、そうしてそのパリテイ計算からくる米價はこういう米價であり、またこれが實際の物價體系を維持していく上においても必要な米價であるし、また供出の面から見ましても、あらゆる角度から見まして、パリテイ計算そのものによる結果はそういう結果になるということを、閣議に御報告いたしたわけであります。今朝の毎日に、物價廳の最初の案が千三百八十圓であつたということを平野君が言つておるのでありますが、これは全然そうではないのでありまして、千三百八十圓というのは、麥の價格をきめますときに、一應あのときの事情によつて想定したものが千三百八十圓であるのでありまして、今度の新米價はその千三百八十圓ということに何らとらわれることなく、新しい材料によつて、新しいパリテイ計算の方式によつて、物價廳が關係方面と十分研究を遂げながら、實はきめていつたのでございます。物價廳としましての最初の案は六十倍前後、そういう材料が十分最終の決定に至つておりませんので、六十倍前後ということを、閣議に御報告申し上げたのであります。その點は十分御訂正を願つておきたいと存ずるのであります。千三百八十圓ということを今度の新米價において主張いたしたことは、物價廳の方としては一度もございません。それからそういう意味で六十倍前後としてどうなるかということを、閣議に御報告いたして説明をいたしたわけでありますが、農林省の方から、これは各方面の意向、あるいは農民の側、全農の側、あるいは議員の方面からの意向も反映したのでありますが、二千圓というようなことを、農林大臣は言われておりました。またその後生産によると千九百いくらというような價格も出されてきたのでありまして、閣議としましては、供出の問題、物價體系の問題、いわゆる生産者側、消費者側、そうしてまた今後のインフレの問題、すべての問題を各閣僚が眞劍に御討議を願つて、この決定を急いだわけであります。結局最終の結論といたしましては、議論も出盡しましたので、總理に一任ということにいたした次第でございます。 パリテイ計算によりますものは、皆様御承知のように、最終の決定におきましては六二・五五倍、基準年次の價格が二十七圓十六錢ということにいたしまして千六百九十八圓、それを切上げまして千七百圓ということに總理は御決定になりました。しかし供出の面から言いまして、三千五十五萬石を出しますためには、萬全の努力を拂うことは當然でございまするが、一面におきましては、農家の必需品、生産經營用品等につきまして、これがマル公配給を確保するということについて、安定本部、商工當局とデーターを出しまして、これを劍討し、それについては乏しい國力のうちからではありますが、必需物資その他のものについて、十分これを確保するという決意を固め、その準備をいたしておる次第であります。七十一品目中全部が全部商工物資ではないのでありますが、中で二十物資は商工省の責任品目であるのでありまして、これらのものについては、農林省とともに十分確保をはかつていくというようになると思うのであります。一面では消費部面で物資の裏付けについて、政府といたしまして十分の努力をいたしまするとともに、片方におきまして、供出完了のために大體五十圓の励勵金を出すという總理の裁定がありましたので、われわれといたしましては、もちろん議論は十分盡しますが、總理にお任せしました以上は、無條件でお任せしているわけでありますので、總理の裁定に從いまして、關係方面と交渉いたしまして、その明くる晩終えまして、昨日發表の段取りと相なつた次第でございます。 大體經過は以上のようでございまして、米價問題の決定の途中におきましては、いろいろの議論が盡されましたが、總理がそういう裁斷をなされました以上、われわれとしましてはこれに從いまして、供出の面も物資の裏付けについて今後十分努力をしていきたいと思います。また昨日の閣議で農林大臣から、これがきまつた以上、從来報奨物資が農村側には十分行つていないので、報奨物資が確實にいくような一つの監査の委員會をつくる。そのためには何千萬圓かの金が要るが、そういうものもつくつて、今後は、報奨物資が農業會のところまでいつているが、實は農民の手まで行つていないとか、あるいは途中で横流しされるとか、生産面で完全に割當てられていつても、途中でどこかへ行つてしまうということのないようにやつていくという御提案がありまして、それは閣議としては當然のことであり、喜ぶべきことでありますので、異議なくやることにしようと決定をいたしたわけであります。その點を附加えまして御報告といたします。
○野溝委員長 商工大臣も見えられました。大藏大臣は昨日來申込んでおいたのですが、千葉縣へ行かれましたので、きようは間に合わないとのことでございます。豫算關係の局長を招致してありますので、質疑にはいることにいたします。大島委員。多勢質問があるようでございますから、なるべく要點だけに願います。
○大島(義)委員 簡単に御質問申し上げます。今囘の米價の決定に對して、これは他の委員諸君からもいろいろ御議論が出ると思いますので、私はこれを省略いたしますが、米の買上げということがいつ行われる場合でも、現金で拂つてくれという要求が農民側にあるにもかかわらず、決して集荷、庫入れの際に拂われておりません。はなはだしきは三月、四月の後に拂われるのでありまして、こういうことでは農家は非常に迷惑をいたすのでありますが、米の集荷、庫入れ等の手續が終つた際には、即刻これを拂うという取扱いにしていただきたいと思いますが、これに對するお考えをまず伺いたいと思います。 その次は政府から農業再生に必要なる物資を、この際裏づけをするということをしばしば伺つておりますが、それならばどういうものをくれるか、どういう數量をくれるかという品目、数量をあらかじめこの機會にはつきりとお示し願いまして、その品物が末端まで行渡るような方法を講じていたたきたいと思うのでありますが、この點が第二點であります。第三點は、そういうふうに報奨物資が渡されたといたしましても、その物資が途中で値上がりをする。そうすると、せつかくくれる約束のものが、途中で値上がりするために、米の値段の決定當時に比較すると、農民は非常に重い負擔を受けるわけであります。農村の米は御承知の通り一年に一度しかとれませんので、供出した金で農家の再生産をやろうとするには、途中で品物の値上げをされることは、米價の引下げと同じ結果になるのでありますから、この場合における處置をどういうふうにお考えになつているか、この點を伺いたいと思うのであります。大體その三點を伺つてあとでまたお伺いいたします。
○和田國務大臣 お答えいたします。第一點は、まつたく私もその御意見に同感でありまして、實はこの前農林大臣をやつておりますときにも、その點について方々から陳情がきたのでありますが、今度の場合におきましても、これは主として大藏當局の關係になりまするが、ぜひお話のような點について、代金がすぐ支拂われますようにやつていきたいと思います。實はこの間も早場米の奨勵金について、國協黨の内藤君が來まして、奨勵金が渡つていないというのであります。そこでこれはおかしい、それではどこで停滯しているか、その點をしらべてくれというわけで中金に聞きますと、中金から出ているのであります。多くの場合、中央から出ておつて途中で止つているということがままあるものでありますから、それらの點につきましては、何か十分連絡をとるようにして、實質的に金が早く行くように、途中どこかで停滯していることのないようになんとかやつていかなければならぬとわれわれとしても考えておりますので、その點は大藏省あるいは農林當局とも、そういう弊害のないようにやつていきたいと思います。 第二點は、商工大臣がお見えになつておりますから、商工大臣からお答え願いたいと思います。 第三點は、政府が約束しました報奨用の物資につきましては、たとえ途中で價格が變りましても、最初に約束した價格で渡しております。その點は今後も變りはありません。
○水谷國務大臣 二十二年産米、甘藷の供出及び超過賣渡に對しましてリンクして配給せられる物資は、九月十八日決定公表したもののほか、さらに増配内定したものも含めて、大體合計次のようにやりたいと思つております。
○大島(義)委員 ただいま大變詳細な數字を承つたのでありますが、これらに對してはあとで結構でありますから、資料として印刷してちようだいしたいと思いす。さらにこの際もう一つ商工大臣にお尋ねいたしますが、現在の農村への物資の割當は、農林大臣から安本に申請して、安本から商工大臣の方にまわつてきて、それから繊維協會とか、あるいは地方の小賣業者に割當てられるというような複雑な手數のために、非常に配給が遅延するのみならず、中間まわりが非常に多く、さらにはなはだしい弊害は、商人が品物のすり替えをすることであります。農村に配給される品物等が非常な粗悪なものが配給されることは疑うことのできない事實であります。この點に關しまして、今後ともそういうことをやはりおやりになるのか、あるいはまた安本の割當が完了いたしたらば、直ちに縣農業會の方へ指令されもちろん農業會は解散されるのでありますから、縣農業會は暫定的な措置で、将来は縣協同組合連合會單位に割當てられることになると思いますが、農村に少なくとも中間の手數を發して、速やかに物資の渡るようにすべきではないかと考えております。これに對する御見解はどうでありましようか。その點を伺いたいのであります。 さらに昨日農林大臣の説明するところによりますと、大體鐵が三萬トンなければ農機具の思うような配給はできないということであります。しかるに商工省の割當は二千トンしかないというような説明があつたわけでありますが、この二千トンの鐵をもつて、今の御説明の農機具がはたして完全に配給されるかどうかという點を、もう一つ伺つておきたいのであります。
○松田政府委員 私から、ただいま大臣から申し上げました、農村向けの商工省關係の生活必需物資の配給について申し上げます。お話のようにこれだけの生産量がはたして現實に各消費をせられる農家の手もとに屆くかどうかということが、何よりも大事な問題であることはお説の通りと思います。從來農家の必需物資の配給等については、各製品によりまして、あるいは統制會社であるとか、あるいは統制組合であるとか、そういう中央地方の機關もあつたのでありまするが、御承知のような最近の情勢で、順次そういう統制機關はなくなつてまいつております。從つてこれをどういうぐあいに現實に配給するかということは、その技術としては非常にむずかしいのであります。しかしながらただむずかしいので放つておくことは絶對に許されないのでありまして、同時にまた今日のいわゆる一般の切符制度による方法をそのままに、それだけの制度でいつても、速やかにまとまつて物が手にはいるかどうか、非常に疑問な點もございますので、そういう方向に任しておいて大體支障のないものは、極力現在の制度を活用いたしますし、それからまた特に纖維關係のごとき最も必要とせられ、しかもその入手がなかなか思うようにいかぬようなものにつきましては、今囘産業復興公團を活用いたしまして、そこにまとまりました數量を買上げさしておき、その復興公團から各府縣の出先の荷受機關の方に一括して渡します。そうして各府縣から各消費者の方には、府縣知事の方と十分連絡をとりまして、最もいい方法によつて各消費者の方に物がまいるようにいたしたいと思つております。その際お話のように協同組合等の活用の問題もございます。またその場合に協同組合につきましても、商業關係の組合もありますし、また農業關係の組合もあると思いますが、これはその各地の實情に應じて、從來の經驗その他から、最も手とり早くいくような方法を考えてまいりたい。がように考えております。 それから第二の點につきましては、經濟安定本部の方から御説明があるも思いますが、先ほどお話の纖材だけでは、今大臣がお話になりましたような數量には達しないのでありますが、この點につきましては、經濟安定本部の方から御説明があるも思いますが、先ほどお話の纖材だけでは、今大臣がお話になりましたような數量には達しないのでありますが、この點につきましては、經濟安定本部におかれましても、非常にこの重要性に鑑みられまして、この纖材等についての農機具に對する配分の數量も、特に再檢討していただきまして、今申しましたような數字になつておる次第であります。
○和田國務大臣 大島さんの御質問にお答えいたします。その前にちよつと補つておきたいことは、一番最初にお聽きなさいました現金化を促進する問題でございますが、實は買上代金は、私がお答えいたしましたように、建前は實際即時支拂の建前になつておるのであります。ところがその實際は農業會などの農家の貯金に組み入れるものですから、そこで農業會などにもし現金がないと、あるいはまた農業會がそれをほかに使つておるというようなことがあると。農家に對する實際の支拂は遅れてくるという場合が、從來例としてなかつたことはないのでありまして、そういう點におきましては、これは中金しましてその資金はもうすでに供出してあるわけでありますから、私が前に言いましたように、金融機關の方面と十分連絡をとりまして、現金化を急がすということに、これはぜひやつていくつもりでおります。 それから農機具の問題でありますが、これはお話のように、今日本の鋼材は、銑鐵をひつくるめまして實に貧弱な状態にあるわけでありまして、二十二年度の物資の需給の計量から言いますと、われわれは最初七十五萬トンの鋼材の生産を豫定いたしておつたわけであります。しかしその場合には開潔炭は實はあまりはいつてこないというので、今の見透しではせいぜい五十三萬トン程度できればいいという見透しであります。鋼材が今の日本の状態から言いますれば一番弱點になつております。これは國會で民主黨の生悦住代議士が百満トン計量で緊急質問をされましたが事實百萬トンの計量は、われわれの方としては理論なり十分計量の中に組み入れてはおりますが、實際は困難であります。しかし農機具に對します割當については、これはもう御承知のように、戰前は實は十萬トンくらい要つたのであります。しかしそれが終戰後はまだ軍の特殊物件であるとか、あるいは手持とかいうようなもので、六千トンくらいが農機具の方にまわつておつたように記憶いたしておりますが、今のところは實はそんなにまわつていないのであります。しかし農機具はわれわれの方としては、鋼材の割當としてはできるだけ殖やしていきたいというような考え方で、需給計量は訓でおるのでありますが、二十二年度の物資供給配當見込みで、一應われわれとして立てました額のある案としましては、農林水産の方に約五千トンばかりのものを豫定いたしておつたわけでありますが、農機具の問題について農村方面にできるだけ多くのものがまわり、また實際上は修理ということによつても物を活かしていくということも必要でありますので、ただいまのところ、この間の閣議決定に基づきまして、經濟安定本部としましては、商工省とも連絡をとりまして、これを殖やすことについて今檢討いたしております。その檢討の結果、ただいま商工大臣がお讀みなりましたようなものを、大體豫定配給いたすつもりで、そういう考えで今進んでおりますが、まだ最終の決定まで至つておりませんから、どれだけの數量をそこに割當てるかということは今申されませんが、これは至急に決定することになつております。さよう御承知を願いたいと思います。
○大島(義)委員 商工省からの詳細な御説明があつたのでありますが、それらの物資は一體現實に今あるのかないのか、もしこれからできるものがその數量の中にはいつておるとすれば、一體それはいつできるか。またほんとうに今おつしやられたような數字が渡せるのかどうかていうことを、はつきり御説明願いたいと思うのであります。 それから今安本長官の御説明の中に、米の代金の支拂いについてお話があつたのでありますが、それは根本的に誤りであります。むしろ農業會が、その支拂いの資金がなくて非常に困つておるのでありまして、農業會で手持資金のあるものには、ある場所には供出の濟んだ後に融通さえするという便法も與えておるのでありますが、中央からまいりませんので、その支拂いはいつもできないということになつておりますが、できるならば農業會にある程度の餘裕を與えて、暫定拂いというような方法でも、われわれはできるならばやつたらどうかというふうにも考えておるような次第でありますが、この點はもう一つ後檢討願いたいと思う。 それからこれは特に農林省の農林次官に御説明を願いたい。農村の必要物資を極力これから活かし、できるだけ農村の不満を少なくするという意味においても、これらの物資が完全に渡つておるか渡つていないのか、あるいは代金の支拂等もどうなつておるのかというような點を、今後手にとるようにあなた方がお知りになることが、これらの問題の促進になろうと思いますので、農村必需物資活用委員會というようなものでもおつくりになつて、農村とあなた方との間の密着をできるだけ促進したらどうか、こう考えておりますが、これに對してどうお考えになつておるか、その點を御説明願いたいと思う。
○水谷國務大臣 ただいま大島さんの御質問ですが、さつき申しましたように、その期日までに全部手渡すようにする。農機具の問題に關しましては、これは來年の一月から十二月までの一箇年を通しての生産確保というぐあいに御了承を願いたいと思います。
○井上政府委員 農村の必要物資の活用につきましては、農林省といたしましてはたびたびこの委員會でも申し上げました通り、政府が約束したものが完全に農家に配給されていないということから、とかく政府に對する信頼が薄らぎ、また政府に對する期待がはずれるという一つの政治責任が起つてまいりますので、少なくとも今後政府がこれだけのものは完全に配給すると發表したものだけは、實際農家にそれがはいりますのにはどうしたらいいかということでいろいろ檢討を加えました結果、昨日閣議で御承認を得ましたように、これら農村必要物資の配給を圓滑に促進するために、農村必需物資活用委員會というようなものを中央本部につくりまして、さらに各府縣にそれぞれそういう委員會をもつてもらい、また町村にそういう委員會をもつてもらう、三段階ぐらいの委員會をつくりまして、これらが全部密接な連絡をとつて、中央から割當てられたものが、どういうぐあいにそれが流れて行き得るか、どこで一體ストップしておるか、どうしたならば早く配給されるかというような點を今後責任をもつて推進する機關をつくりたいと考えておる次第であります。
○大島(義)委員 まだ重大問題についても質問があるのですが、今速記録を調べているので、速記録に基いてお尋ねしたいと思いますから、質問を留保したいと思います。
○平工委員 私は昨日岐阜市井の話しを聞いたが、ある商人の曰く、月經帶を商う人が二百五十圓九十錢の現在の公定價格で、こんな値段ではどうなにも賣れないにもかかわらず、なお千五十圓のマル公に上げたというようなこんなべらぼうなことをやつて、米が千八百圓というようなことではどうにも承知することはできない。私は米の價格について政府に向つて徹頭徹尾やる意思はないのでありますが、農民の気持ちをひとつ何とか慰めるためには、安本の方におかれまして急速にこういう気違いじみたべらぼうな大間違いなことを整理して、下げるというようなことでもぜひお考え願いたいと思います。それだけちよつと希望を申しておきます。
○和田國務大臣 そういう不當に高くなつておりますものがあれば、早速下げるつもりでおります。今一應價格體系がきまりましたが、その内部の調整につきましては、われわれはそうやるつもりでありまして、石炭なんかについても原價監査をやつておるのもそうでありますし、いろいろな點で高いものを下げていく。こういうつもりであります。
○野溝委員長 ちよつと申し上げておきますが、質問される方はあらかじめ委員長のもとまで先に通告を願います。佐々木委員。
○佐々木(秀)委員 昨日政府から新米價の発表があつたのでありますが、千七百圓という價格につきましては、全國の農民はおそらく失望したことであろうと私は考えるのであります。しかしながら一應政府においてもその筋との交渉の結果きめられたものであろうと思いますので、それはそれといたしまして、私は從來この米價というものが全國一律の價格であるということの不合理を感じておる一人であります。申すまでもなく四國、九州というような暖かい地方においては、同じたんぼから米をつくり、麥をつくるというような二毛作のとり方があり、あるいは東北、北海道のような栃におきましては、御承知のごとく一毛作。しかも北海道においてはその一毛作も四年に一囘の凶作に見舞われているのであります。殊にまた北海道のような土地におきまするところの増産對策をやるためには、御承知のごとく温床栽培法、あるいは、電熱温床法というような、非常に經費を増大し、しかもその収穫たるや段當り三俵ないし四俵というような土地が非常に多いのであります。こうした實情を考えまするときに、北方農民に對するところの米價というものが、當然差額があつてしかるべきだと私は考えておるのでありますが、今囘の発表にあたりましては、その點に對して何ら発表がない。このことにつきまする政府のお考えが、はたして北方農民がかくのごとき努力をしてつくられる米價に對して、何らかの方法をお考えがあるのかどうかということを承りたいのであります。 それからもう一つは、過般肥料生産業者の全國大會が、東京驛前の興業クラブにおいて開催されました。その席上におきまして、肥料公團總裁の言明によりますと、今囘の割當てられました供出數量九〇%以下の供出の不成績な土地には、肥料を配給しないということを言明しているのであります。これは一肥料公團總裁のお考えであるか。それともまた政府としての考えであるかどうかも、お聽きしたいのであります。そのことは、もちろん供出の割當というものがほんとうに納得のいく供出割當數漁でありますならば、これは問題外でございますが、たまたまこの供出割當に對しましても非常な不服があり、納得のいかないという點もあるのであります。こうした點から考えまして、九十%以下の供出の成績になつたところに肥料を配給しないということになるならば、明年度の収穫の上に大きな影響を及ぼすのみならず、農民としての一大脅威であろうと考えるのであります。そのことについて政府のお考えを承りたいのであります。 もう一つは、必要資材の割當方法につきましては、ただいまお話がございましたがこの必要資材の割當にあたりまして、ただ全國にこれだけの數量があるから、これだけを平均して分けるということでなしに、でき得るならば気候というものを大いに勘案していただいて、寒地において必要とする物資はこういうものである、あるいは暖かい地方においてはこういうものが必要だというような、気候を勘案したところの配給をしていただきたい、それに對するお考えがあるかどうか、その三點についてお伺いするのでございます。
○和田國務大臣 お答えいたします。第一點につきましては、自由經濟のときであると、米價は米價に對する取引所があつて、そこで中央の價格が一本にきまり、地方は大體それから二、三割低いようなところで、價格が一本にきまつておつたのでありますが、そのときでも、生産條件によつて必ずしもそういつた差異が出てくるのではなくして、やはり總體の供給と需要との關係で價格が決定され、公定されてきたのであります。今はそういう自由經濟でありませんから、一つの統制的な制度をとつているわけでありまして、論理から貫いていけば、あなたのおつしやるように、個々別々な價格の成立する餘地があると思うのであります。しかしそれは實際問題としては非常にむずかしいと私は思うのであります。なぜならば、同じ四國でも暖かい土地と山寄りの土地とはまるで條件が違つてくる、一つの村をとつてみても、それぞれの條件が違つているときに、そのそれぞれの生産費なりなんなりを見て個別的なそういう差異をどこまでも考えて價格を決定するということは、統制經濟を徹底的にやつていくという立場から言うと、理論的にはある程度許され得ることであつても、實際問題としてはできないと思うのであります。そこでどうしても、價格としてはやはりパリテイ計算というような形式によつて、そこに一本の價格というものをきめざるを得なくなつてくるのでありまして、かりに生産費の説をとつたとしても、限界生産費というものがかならずしもとられるけではなくして、その何パーセントかのバルクラインによつて決定されてくるということも、その間の消息をよく示しておると思います。そこで政府としては、なるほど單作地帶で他の作物のないところは、農業經營の點からいつても、これは何としても多角經營をやつている者に比べて不利だ、條件が悪いということを十分考えまして、價格決定の上でそういう差異をつけるということは、實際問題としてできなしことでありますので、早場米の奨勵金というものを、今年は單作地帶に對して、ただ奨勵金のほかに多少そういう價格的な考慮も入れて、早場米の奨勵金をきめたわけであります。その程度で私は一つの政府としての政策をやつてきたのであります。 それから肥料の點でありますが、これは今後國會に出しております生産調整法でありますか、それには肥料の割當はやはり供出とリンクして、九〇%という供出に限界をおいて、やはりそれ以下のものには肥料の配給をしないという形をとつていつたわけであります。そういう方針をこの麥の時からもとつておるのでございます。 それから第三は單作地帶の點でありますが、單作地帶の關係は、お話のように非常にコストもかかるし、また條件も能率の點からいつて不利であるということは十分われわれも認識いたしておりますので、今後はただいま言うように、早場米奨勵という形で一應その點を考えたのであります。それから單作地帶については割當米の供出について飼料用にえさを特配するということにいたしまして、單作農家に對しまする一つの對策を、われわれとしては實行するようにいたしたわけであります。大體私のお答えすべきことはそれだけであります。
○佐々木(秀)委員 ただいまの安本長官のお話によつて一應私もごもつともとうなずけられるのであります。もちろん價格は需要と供給によつてできてくることは當然でございます。ただ自由經濟當時、需要と供給との關係において米價もきまつていたのだろうというお話でありますが、そういう當時は、北海道等においては一農家におきましても五町、七町、多くは十町、十五町という大農耕作をやつていた部面もあるのであります。御承知のごとく農地法が制定せられました今日は、その耕作面積も限られてしまつたのであります。いろいろ申し上げれば長くなりますので申し上げませんが、今日の寒地農法は暖かい地方との差が非常に多いということであります。そのことを十分お考え願いまして、ただ單なる早場米供出の奨勵金というような、なまやさしいものでなく、何かほかの物資の思典を與えるという方法でも結構でございますから、寒地農民のために、でき得るだけの施策をしていただきたいということを希望として申し上げるものでございます。 それからどうしても北海道あたりにおきましては、御承知のごとく、作付も實まきと稱しまして、一段歩當り一斗三升ないし一斗五升の實まきを從來やつていたが、それでは種もみも非常に多く必要といたしますので、最近温床あるいは電熱温床というものが非常に奨勵されておるのでありますが、これに對する資材がまつたく不足なのであります。温床障子の紙が一番不足しております。同時にまた電熱温床をやるための電線その他の資材、これに對する北方農民の要求は非常に切實なるものがございます。商工省においては、電熱温床に對する資材配給のお考えがあるかどうか承りたいと思います。
○和田國務大臣 單作地帶に對する根本振興方策は、やはり一つの農政として、日本の農業の振興策の問題として考えなければならぬ問題であると思います。これらの典につきましては、將來農政の行き方等について、やはり十分考慮して政策を考えたいと思つております。 電線の典について簡單にお答えいたしますが、電線も御承知のようにそうたくさんのものは實際ないのであります。當初の年間計量は、われわれは大體三萬三千トンということの計量を立てまして、四——六では、計量が八千五百トンのものが一萬九百七十六トンできておる。七——九は實績はまだよくわかつておりませんが、計量は九千二百トンというような計量でありまして、生産自體は順調に生産されておるのでありますけれども、結局石炭とゴム、塗料、パラヒンというような物の手當つきまして、この生産の隘路がそこにあるわけであります。電線等につきましては、これはお話のように、農村を電化していくにはまずこの問題にぶつかつていくわけでありますから、われわれとしても生産を上げることは、非常に苦しいわけでありますが、苦しい資材の中からねそういつた點ついても勘案して需給計量を立てたいと思いますが、こまかい點は私の方としても何もありません。
○梁井委員 このたびの米價の決定につきましては、この農林委員會におきましてきわめて激烈な論議がございました。必ず議會の意思を徴して決定するようにという申入をすることに、滿場一致できまつたのであります。昨日の當委員會における論議の意思の要否を聽いておりますと、立法府、行政府の關係などが話に出まして、いかにもこの國民の代表である議會の意思に尊重されていないかのごとき印象を與えたのであります。今後の米價決定について、當委員會の意思、すなわち議會の意思がいかに反映しておるかということを伺いたいのであります。 次に今度決定される資料となりました七十一品目の資料は、これは農業者が現實に入手するところの計算においていたされたのであるかどうか。ただいま需要供給の原則の問題がはなしに出ましたが、いわゆる公定價格と實際の取引價格が、各方面の努力にもかかわらず、現實問題としては相當の開きがございます。そこでもし現實に農業者が入手するであろうところの價格において、それを基礎として計算されなければ、現實の價格にならないと思うのでございます。その點についてどういう計算がされておるか伺いたいのであります。 次に品目の入手の時期及び品質の問題であります。たとえば肥料のごときが、今自由經濟でないために、自分が施肥をしたい時期に入手できないで、非常に遅れてくる場合がある。そのためにいろいろの手段を講じて、相當高く入手する場合が多々あるのであります。また數料が非常に少ないために不足する場合が少なくない。次に品質の問題は、農機具その他、過般來配給になりましたものは相當品質の悪いものでありまして、以前は相當長く農業者が使用しているものが、途中でまた買いかえなくてはならぬという場合が少なからずある。そういうことは、農業者の營農における、必需物資の價格總額計算における内容として重要問題であろうと思う。そういう點はこの價格決定についていかに勘案されているかということを伺いたいのであります。 それから勞働賃金水準の千八百圓ベース、これが非常な重大な問題として、對應して決定されたようでありますが、しからばもし今後千八百圓ベースの更政を行う場合があるとするならば、しかく密接に勘案された今囘の米價は、それに伴うて改變されるものであるかどうか、その點を伺いたいのであります。 次に米の消費者價格はいかなる構想において、またいかなる時期において決定される方針であるか。 最後に商工大臣より詳細數字をあげて御説明になりました、各必需資材は、確實に農民の手に渡る確信が政府におありであるがどうかということを、お伺いいたしたい。
○野溝委員長 この際委員長から一言申し上げておきます。先ほど商工大臣から説明されました必需物資の數量、品目等は未だある筋との了解を得ておりませんから、新聞記事竝びに速記御意見を考慮いたされまして御決定になつたと思います。 それから品質の問題でございますが、品質の問題はこれは實は工業製品の場合にも實はあるのでありまして、たとえば石炭のカロリーが非常に落ちているとか、あるいは資材そのものの質が落ちているという面があるのでございまして、この點は結局は、これは日本の今の戰後の工業力がそれだけ低下しているということなのでございまして、これは生産の面においてそういう品質の低下を來さないように、技術の改良を行うとか、資材の面についていま少しくくふうするとかいうことに結局はなつてこようかと思うのでありまして、これは農業品だけの問題ではないのでございまして、その點はひとつ御了承をお願いいたしたいと思うのであります。なおあとの、いつこれが配給できるかということは、商工大臣の方からお答え願つた方がむしろよいかと思います。 それから千八百圓の問題は、ここしばらくの間、供出が濟みます二月末までの間に物價體系をかえて、從つてまた米價もかえるということは、われわれとしてはいたさないつもりでおります。 それから消費者價格の點は、これは今關係方面と連絡をとつておるわけでありまして、生産者價格というものを基礎にいたしまして、千八百圓のペースというものを十分考慮しながら決定するということになろうかと思うのでありまして、ただいまそれは交渉中であります。
○水谷國務大臣 さきに申し上げました物資の商工省關係のものは——必ず消費者の手に渡るように萬全の措置を講ずることになつております。さらにまた農機具、肥料の問題は、生産の責任は商工省でございますが、配給の方は農林省でやつておられますが、農林省といたしましても、私の方で渡しました物は、萬遺漏なく配給されることと確信しております。
○梁井委員 安本長官に重ねてお伺いしたいことは、その各品目、七十一品目の現實入手ということを勘案して米價を決定されたかどうか。品質の問題についてお答えがございましたが、お答えのような状況であるが、その點は米價の決定についていかように勘案して計算されましたかということを、お伺いしたのであります。それから商工大臣のお答えに關連しまして、ある時期までには必ず農業者が入手するようになつているのだという御答辯でありましたが、それに關連してここにお伺いしたいことは、今年の麥に關するところの必需資材は、現實何パーセント農民の手に渡つたかということをお伺いしたいと思います。
○和田國務大臣 今度の米價の問題では、品質の問題は結局ウエートの點にこれは出てきておるのでございまして、いろいろの品質の下つたものを片方では使つておる。工業品についてもやはりそういう事情があるのでありまして、その點を私が今米價決定についてどうかということでお答えいたした次第であります。
○井上政府委員 麥、馬鈴薯のリンク物資及び報獎物資の農家への配給につきましては、大體割り當てました數量のうち、現地に到着しましたものは、全體を通じまして約五割、それから農家に配給完了しました分は約三割、あと七割はまだ農家に渡つておりません。そのうちで酒、タバコ、鹽、これはほとんど農家に配給濟であります。ただ繊維製品あるいは地下たび、その他の物資につきましては、今現地輸送中でありまして、少くとも本月中には全部これが配給完了するように、關係各省に連絡をいたして推進をはかつております。
○的場委員 米價の決定にあたりましては、政府においてもいろいろ御苦心なさつたようであります。その點はすでにわれわれも認むるところでありますが、發表になりました米價を見ましては、まことに悲しむべき状態であるように思います。昨年和田安本長官は、農林大臣として五百五十圓という米價で全國の農業者たちをいじめました。今また安本長官として、千七百圓という米價を決定になりました。全國の農民たちは非常に失望落膽をしたことと私どもは考えます。昨年の五百五十圓米價につきましては不平もあり、不滿もありましたけれども、私たちは地方へ行きまして、なだめたりすかしたり、頭を下げて頼んだりして、供出のことには胸の割れるような思いをして、農民たちに供出をお願いしました。一面には強權發動、その強權發動はやらせたくないので、私たちは米價の問題は別にして、國家を救うために米は安くても出してくれと哀訴嘆願をして、米の供出に御協力申し上げたのであります。今年はせめて農民たちが納得のいく米價にきまればよいがと、非常に考えておりまして、いくたびか政府當局に對しても私たちの哀情を訴えたのであります。しかるにわれわれの意見はまつたく無視されて、ここにただ一方的な安本の價格が米價として決定された。その間農林省との間には常に食い違いがあり、意見の對立があり、全國の農村のせわをする大元締めであり、生産の責任者であります農林省の意見は入れられなかつたような感じを與えつつ、この米價が決定されたことは、まことに私どもは遺憾に思うのであります。さきに決定に至るまでのいきさつをお伺いいたしましても、どうも納得のいきかねる點がありますが、もう少し農民の側にも立つて、前農林大臣として安本長官は、もう少し農民に親切な米價がきめられ得なかつたのであるがどうかということを、私どもは考えるものであります。その點どういうお考えであるか、もう少し親切に考えてもらう餘裕はなかつたのであるか、その點をひとつお伺いをいたします。 その次に農村の必需物資の數量については、商工大臣より親切に御説明がありましたが、それは農村の需要量に對してどの程度の數量であるのか、私どもは何十萬とか何千とかいう數字を聽いても、ぴんとこないのであります。必要な量はいくらあつて、そのうちのいくらがこれで配給になるか必要量の全部が配給になるならばそれは申し上げることはありません。けれども數字では何十萬々々々と言つても、農村の必需量の點から考えますと、ほとんど問題にならない。天井から眼薬のようなことで、あつたかなかつたかわからぬようなことになり得るのでありますから、必需量に對する比率をはつきり教えていただきたいということであります。 その次にお伺いいたしますことは、甘藷の價格については米價との比率を勘案して決定したと書いてございますが、ただこれだけでは納得いきません。どういう比率でどんなふうに決定したのか、これもはつきりと教えていただきたい。ただ比率を勘案してではいい加減にやつたように聞えるし、またそう見えるわけでありますから、どういう比率で、どんな勘案によつてこの甘藷の價格は決定されたのかということを伺いたい。 それからその次に、米については包裝費が石五十圓というものがみられておりまして、私どもが多年主張いたしました裸取引ということを取入れていただいて、たいへんこの點は滿足をいたします。五十圓では包裝費も安過ぎますけれども、一應認めていただいたことだけはよかつたのであります。ところが甘藷、馬鈴薯の場合には包裝費は認められていないのであるかどうかということをお伺いいたします。 それからもう一つお伺いいたしますが、肥料公團というものができて、肥料の配給を取扱つておるはずでありますが、肥料の配給に對して、この肥料公團は完全な機能を發揮しつつありますか、できたばかりで、役人に月給をくれるばかりで、一向肥料の配給のことは無頓著であつて、どうも配給技術がわからないようなことを方々で機器、地方からくる者も申すのでありますが、費用公團はその機能を發揮しつつありますかどうか、その點をお伺いいたします。
○和田國務大臣 私に關します質問にお答えいたします。農民に對してもつと親切にきめられないかというお話でありますが、私はやはり農家のことも十分に考えておるつもりであります。去年の米價を五百五十圓にきめましたときは、その當時としては確かにこれは均衡を得ておつたのであります。あの當時私は米價を六百圓ということを主張いたしまして、パリテイ計算で五百五十圓にきまつたのでありますが、そのときには報獎金で、肥料の價格を下げるということで、肥料の報獎金を組んでおるのであります。その後價格の變動によりまして、二十五圓の供出獎勵金を出すことによつて、その點の緩和をいたしておるのであります。その點については當時も十分考えてきめており、これは今でもさように信じております。 最後に甘藷の點でございますが、甘藷の點は最近五箇年におきます米一石の價格に對します甘藷十貫目の價格の比率が、〇・〇五五ということになるのでありまして、それを千七百五十圓にかけまして、俵こみ九十六圓ということに決定したのでございます。
○水谷國務大臣 ただいまの的場さんの御質問でありますが、農家の需要量と供給量との比率はどうなつておるかということでありますが、ただいま具體的の數字を持合わせておりません。それはものによつていろいろの割合になつておりましようが、しかし私らといたしましては、現在の日本の經濟事情の乏しい中から、できるだけの餘力を割きまして、食糧増産の重要性に鑑みまして、あのような物資の供給をしておる次第でございます。もちろん農家の立場からみますれば、あれも足らない、これも足らないという事情は十分お察しは申しますが、一般の消費者等に比べられていただきますならば、その間の事情は十分に御斟酌が願えると思います。ただわれわれといたしましては、十分のことをしたいという心はやまやまでございますが、現在の日本の經濟事情においては、農家の需要量を百パーセントに滿足さす力が現在日本にないということをば、十分に御了承願いたいと思います。
○的場委員 和田大臣にもう一遍お尋ねしますが、甘藷、馬鈴薯等の包装費は、これは甘藷、馬鈴薯については中味取引というような建前は認められない方針なのですか、その點伺つておるわけであります。 それから昨年の米價はその當時においては均衡がとれておつた。今年の米價も今においては均衡がとれておる、ところが本米穀年度一年間のことは、これは見透しがつかないと思う。千八百圓ベースというのも、これを守り通したと閣僚諸公はお考えであるが、社會ではもう千八百ベースはとうの昔に壤れておると考えておるのであります。これは大臣たちだけは千八百ベースを守り通したと非常に強い、信念をもつておられますが、國民は決して千八百圓ベースはもう守られてない、壤れておると考えておる。そういうことでありますので、今後一年間こういう物價體制であつて、皆さんがパリテイ計算の基礎にせられたような經濟情勢で一年間いこうとは、われわれは考えられませんが、その體制が壤れて、ついにまた昨年の五百五十圓の米價と今年の千七百圓の米價であつては、農民は同じような苦しみをしなければならぬだろうと思いますが、その點についてはどんな御配慮があるのであるかということであります。
○和田國務大臣 その點は最初にお答えいたしたわけでありますが、今度は二月末日までに供出を完了してもらう、その供出を完了してもらうために、その間においては公定價格というものをかえない。われわれとしてはそれをかえることはしない。そしてまた農家の必需物資は、今商工大臣が御説明になりましたように、少くともそのころまでには公定價格をもつて約束したものは配給する。こういう體制でやつております。米價は一年間でありますが供出がその間に完了してしまえばあとはそれを政府が買いましたものを消費者價格で賣るだけでありまして、農家の供出は一年間するする續くわけではないのでありますから、その點を十分御了承願いたいのであります。あとはまず供出を濟ませて、それから、麥、馬鈴薯に移り、それから甘藷に移り、米に移つてくると、これは食糧の經濟でありますから、こういう考えで今度の供出をやつてもらつて、その間に農家に配給するものは公定價格で配給する。その面から公定價格を改訂するということはないと申し上げておるのであります。
○長谷川政府委員 甘藷の包装代について私からお答えいたしますが、甘藷の包装代は大體十貫あたり八圓五十錢というものを別に見ておるわけであります。九十六圓という中に八圓五十錢の包装代がはいつておる、こういうふうにお考え願いたいと思います。
○野溝委員長 的場君あとに質問がありますから簡略に願います。
○的場委員 今野和田大臣のお話その程度のことは私もわかつております。二月で、あるいは一月で濟めばそのとき計算は濟むのでありますが、そのとき濟んだ計算で、米を一遍しか賣らないという百姓たちは、それで一年間の生活をしなければならぬのであります。そのとき配給になりました物資が一年間の生活に必要なだけ配給になるのではございません。そのときはいつた金で一箇年間の生産をし、生活をしなければならぬのでありますから、物價、變動があれば、米價が千七百圓できまつたときはよいけれども、二月末までに供出が濟んで、計算が濟んだら、それからあとは物價が上つても保障しないという理窟は成り立たぬのではござしませんか。生活もしなければならぬし、生産もしなければならぬ。その經費は來年の米を生むまでの間、その今きめられた米の値段で生活も生産もしなければならぬ、そのあとは責任がないというような、そんなお考え方ぢや私はまずいと思いますが、もう少し納得のいくような御説明を願いたいと思います。
○和田國務大臣 私は過去にさかのぼつてひつくり返してゆくということは、これはどんな場合にもできないと思います。常識的に考えましてたいえばわれわれが勞働力を、きよう一日働いたとして、そうして次の日に物價が上がつたからといつて、われわれのきようの勞働力の價値が變るかというと變らない。それはすべての場合において同じだと思います。原價計算によつて出している生産者の場合でも同じであります。あるいは石炭を掘つている者にしても、今までの價格で石炭を掘つてきた。ところが物價が變つたからといつて、前にさかのぼつて炭價を改訂するかというと、改訂はいたさない。政府として供出制度をとつている以上、責任供出をやつた者にはその後追加供出はやらせない。自家用の保有量を除いたあとはみな供出をするという建前になつている以上、前にさかのぼつて價格を改訂して、それを農家に拂うということをかりにやるとしたら、國家の負擔は厖大なものになつて、その面から體系が崩れてくる。そして通過は増發され、價格はまたどんどん上がつていつて、結局經濟を崩壞に導いてゆくというだけであつて、その考え方は經濟の論理に反すると考えますので、私はその點についてはどうもちよつと納得いたしかねます。
○的場委員 私の言うのは値段を改訂するという意味ではない昔、昔といつてもそれほど昔でもないが、生産費米價とか、率勢米價とかいうもので前は米價がきまつておつた。率勢米價というものはこれから物價が騰貴するであろうということも見込んできまつた。それでも農家としては安い値段なので非常に泣いたわけでありますが、今度このパリテイで値段をきめるというと、今後物價は高騰する趨勢にあるのだから、そういうことを見込んで現在の米の値段を決定すべきではないか、そこにもう少し親切味のある取扱いはできないものか、できなかつたものならしかたがありませんが、できなかつたとおつしやるだろうけれども、あなたのおつしやるように、一遍きめたものであつて、買つた以上はそれを高くすることはできぬ。それはわかつたことです。けれども今後物價が高騰してゆく趨勢にあるのであるから、その上かつてゆくことをも考慮してバリテイ計算というものをなせばなるのではないか、そんなことをまつたく無視しておやりになつて、石炭のことや勞働者のことなんかおつしやいますけれども、石炭はきよう掘ればきよう出るし、あす掘ればあす出る。勞働者はきよう働いてきよう生活をし、あす働いてあす生活をするが百姓は一遍とつた收穫で一年間食つてゆかなければならぬ。それで次の一年間の生産に働かなければならぬから、これは話が違う。あなたは農業のことは農林大臣もなされたのだから、もう少しわかつてくださると思つたが、どうもそれじや困るじやありませんか。もう少しその點を感情的にならないで、靜かに納得のゆくように説明してもらわぬと私を叱るようなことをおつしやつてもだめです。全國の農民が納得のゆくようにひとつ説明をしてください。
○和田國務大臣 どうも私の説明が惡いのかもしれませんが、結局パリテイ計算の基礎である價格というものは、最近のものをできるだけ採用いたしたのであります。一部につきましてはある程度の値上げを豫想したものさえ實は採用いたしておりますし、それからパリテイ計算の中で、むしろ農家の場合にとつていえば、それを入れることが不利なものを省いているのであります。そういう點で考慮はいたしているのでありまして、私はこの價格の決定につきましては、できるだけいろいろの事柄を考慮したということを結局は申し上げたいのであります。
○野上委員 私は商工大臣に一點お伺いしたいのでありますが、それは先ほどたいへんこまかな數字につして詳細な御説明がありました。的場委員からも指摘されましたように、この數字が農家の實際必要量に對して何パーセント充足し得るかということであります。私は物の非常に乏しいときに、お互いにこれをわかち合つていく。國民總耐乏生活をするときですから、農家のみに重點的にくれということを申し上げているのではないのでありますが、他産業との比率はどういうふうになつているか。たとえば作業衣二百萬著を用意されているとすれば、これは農家一戸當りについて考える場合に、三人に一著という割合にしかなりませんし、地下たびにつきましても農家一戸當り四人に一足という割合でありまして、御承知のように農家と勞働は家庭勞働をも含み、相當の勞働量をもつているのであります。これに對してそんな數字ではまつたく問題にならないのであります。從つてこれは他産業の方面とはどういう比率になつているか。こういう點についてもう少し納得のいくように、數字の根據について御説明を願いたいと思う次第であります。また一般の國民に配給されるこうした物資と比較した場合にはどういうふうになるか。そういう點をひとつお伺いしたいと思います。 次に農林農林政務次官がおいでになつておりますので、お伺いいたしたいのでありますが、このたびの米價の決定は、もとより裸値段で決定されたようでありますが、奨勵費、包裝費等を含んで大體千八百圓になります。その庭先から倉入れまでの運賃はどういうふうになつているか。聞くところによれば、石當り二百圓の運賃を大體考えられているということでありますが、これはどういうふうに支拂いをされるか。この點を一つお伺いしたいわけであります。農家が自力運送した場合には石當り二百圓を農家の米代金と併せてお支拂いになるのであるか。そういう點は農民に大きな影響をもつておりますので明確に一つ政府の意志を表明されたいと思うのであります。 次にただいま大島委員及び的場委員から、經濟安定本部長官に對して、これらの物資と米との値段との均衡について、將來均衡が破れたときの問題が論議されましたが、私もまた同様の考え方をもつのでありまして、なるほど經濟の建前から言いますと、一應安本長官の理論としては通るのでありますが、農業生産品に含まれるところの勞働力、勞働價値というものは、農家の生産品價格をもつて表示されるのでありまして、たとえば勞働關係におきましては、いわゆるスライド制とかいうものを主張している組合等もありまして、生活條件が變るに從つて、生活賃金の要求をするというようなことも一應今日では常識となつているのでありますが、こうした點から考えまして、農家の生産が特殊の状態に置かれている。他の産業とまつたくその生産條件を異にするということを考えた場合に、私は一應農産米價のそうしたスライド制がなるかならないかというとについて、もう少し眞剣な檢討をされる必要があると思いますが、そうした點に對する和田長官の御意見を承りたいと思う次第であります。 なお肥料について先ほど和田長官の御説明の中に、供出にリンクして大體肥料を配給するというようなお説がありましたが、これは本委員會におきましても、先般の供出對策要綱を本委員會としてまとめあげました場合に、肥料はあくまで報奨物資として供出にリンクされるべきものではない。その土地に應じて投下さるべきものであるから、肥料としてはあくまで報奨物資にリンクせしめないということを、委員會として強く政府に要請しているのであります。またこれは報奨用にリンクして全部肥料が配給されるということになりました場合、眞に今日の増産を期待することはできない。いろんな障害を生じますので、こうした點について私は安本長官の考え方を是正してもらいたいと思う次第であります。 以上三點につしてお伺いしたいのでありますが、最後に私は委員長にひとつお計らいを願いたいと思うのは、今日きわめて重要な意見が各委員から出されたのでありますが、これを一應本農林委員會の意見として、強力な政府への要請に一つまとめていただきたい、こう思う次第であります。これは各委員にお諮り願いたいと思います。
○水谷國務大臣 ただいま野上君の御質問でありますが、農機具、肥料、これが一〇〇%に行つていることは言うまでもありません。今御指摘の地下たびでありますが、これは二十二年度第二、四半期の地下たびの部門別割當は、大口のみをとつてみますと、石炭が七十五萬足、陸運が十二萬五千、鑛山が六萬五千、農業が六萬五千石、林業十萬足、土木十萬足、官需二十萬石でありまして、たとえて申し上げますならば、炭鑛のごとく非常に地下たびがあるという、その最重點産業に比べまして大體十萬石の開きをつけているのでありますが、こういう點から申し上げまして、大體地下たびに關しまして、農業におきまして、できるだけの配當をしているような次第でございます。その他の點に關しましては、調査ができますれば、適當の機會においてまた御報告いたしたいと思います。
○和田國務大臣 お答えいたします。米價のスライド制でありますが、これは實際問題としてなかなかむづかしい問題であろうと思います。今の經濟を基礎にしてこういうことができるかどうか、私はまだ徹底的な研究はいたしておりませんから、何とも答えられませんが、非常にそれはむつかしいのではないかという感じがいたします。 それから供出にリンクしての肥料の配給でありますが、これは生産調整令等で、とにかく早期の割當をしていくということになつてきますれば別ですが、肥料については、これは供出にリクンしてやつていくということにきまりました。これは基礎的な割當をやつて、なおその上を供出にリンクしていくというような、いろいろな御論議はあつたと思いますが、やはりリンク制としての肥料というものはやめてしまうわけには、とうてい今の段階では私はまいらないのじやないかというこを考えるのでありまして、肥料の割當につきましては、御論議のようなリンク制を全部やめて、肥料全部を一律に割當てるということも、御意見としては十分尊重すべき御意見だと思いますが、今の段階ではそういう供出用にもまた肥料を割當てるということが必要だろう、こう考えているわけであります。
○井上政府委員 今度の新米價産地倉庫渡し價格でありまして、庭先渡し價格ではないということであります。しかしその産地買上倉庫は、できるだけ庭先に近い場所に設ける方針をとりたいというつもりでおります。それからさいぜん的場委員から御質問の、肥料公團の機能の發輝の問題でございますが、肥料公團は御存じの通り今年の夏發足いたしたばかりであつて、地方的にはいろいろ人員の充實等にまだ十分行届かぬところが多いと思います。また肥料公團自體のいろいろな機構の運營及び行政等について、いろいろ行届かぬところがあつてはならぬと思いましたので、近く肥料公團の中に肥料公團運營についての査察を一齊に行うことになつております。これは政府の行政監査委員會の線に沿うて、肥料公團の運營についての査察を一齊にいたします。從つてもしこの肥料公團のいろいろな運營について御疑問の點や、行届かぬ點がありました場合には、どしどし政府の方に、具體的な事實をあげて御注意を願いたいと思います。早速査察をいたしまして、適當に運營するようにいたしたいと考えます。 なお肥料リンクの問題は、今長官からもお話がございましたが、大體これはこの委員會で過ぐる供出要綱對策の御協議を願つたとき、なお農業生産調整法の審議を願つたときに申し上げたのでございます。本年の米に限つてやるのでありまして、農業生産調整法が實施されますならば、まきつけの時に當然やるのであつて、植付の時に割當てるのでありまして、リンクはなくなつてしまうのであります。なお來年のリンクに充てますものは、大體來年の米作には段當り五貫五百匁くらいの肥料を政府は硫安替貫で考えておりますが、その中でリンクにまわす分は五貫五百匁の五百匁だけをリンクに使いたい、こういうつもりでおりますから、御了承をいただきたい。
○野上委員 必ずしも本年の米價決定、竝びにこうした報奨物資の出し方について滿足するものではありませんが、しかし私はこの乏しい物資がいよいよ農家の手に速やかに、しかも適時適品が配給されるために、十分の措置を講じていたたきたいということを、特にこの際御希望申し上げる次第であります。先ほど農林次官から、そのための物資活用委員會というような機關を設けられる意思があるように承りましたが、ぜひ急速にそうしたことをお運び願いまして、從來必要のないところの、酒を飲まないところに酒をたくさんくれるとか、タバコをのまないところにタバコをたくさんくれる。そうした消費資材でなくて、ほんとうの生産資材、ほんとうの生活物資をもつと適時必要なところにまわすというように、十分政府としては萬全を期していただきたい次第であります。一言希望を申し述べまして私の質問を終ります。
○野溝委員長 先ほど野上委員から委員長に對する意見竝びに質問がありました。内容は先般來各委員によつて論議され、強調されております米價決定後における本農林委員會の態度という點について、この際農林委員會の態度を明確にし、かつそれをもつて政府に要請してはどうか、かような意見に拜聴いたしました。もし各委員におきまして御贊成でありますならば、ただちに關係大臣のおられるところで本要請書を決定したいと思います。野上委員の趣旨に贊成いたしまして、これを決するに異議ありませんか。
○大島委員 その案を決定するのは結構なんですが、質問はこれで打切る豫定なんですか。
○野溝委員長 いや打切りません。先ほど野上委員からの要望がありましたので、私からお答えしたのにすぎません。その取扱ひ方はいかがいたしましよう。
○的場委員 その案についてはもう少し愼重に、小委員でもつくつて、あるいは理事の方で檢討をされる必要があると思いますから、今ここで御決定になるのは保留いたされた方がよいと私は思います。
○野溝委員長 ただいま的場委員から御意見がありまして、さようの趣旨には贊成であるが、その取扱いについては理事會あるいは小委員會をあげてこれを決することにしたい、かような意見がございます。委員長から申し上げます。後刻理事會を開いてこの草案をつくり、委員會にお諮りして決定したいと思います。いかがでありますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野溝委員長 さように御了承願います。では繼續いたします。的場委員、簡單ですから發言を許します。
○的場委員 ちよつとさつきもお伺いした甘藷の價格決定の問題でありますが、和田大臣は〇・〇五五に千七百圓をかけてきめた、八圓五十錢という包装費は價格の中にはいつているという政府委員の御説明であります。その計算でいきますと、〇・〇五五に千七百圓をかけると九十三圓五十錢となります。それに包装費が八圓五十錢だとすると、百二圓になりますが、きめられた價格は九十六圓であると、説明と結果とは六圓の食い違いがありますが、それはどうしたわけですか。
○大原政府委員 ただいま甘藷の價格についてもう一度説明申し上げます。過去數年間の甘藷十貫目と米一石との比率を求めたのでありますが、双方とも包装込みの比率が一〇〇と五・五の割合になるわけであります。從つて包装込みの米價の千七百五十圓に〇・〇五五をかけますと、九十六圓二十五錢になるのであります。これによりまして九十六圓を包装込みの價格と決定いたしたわけであります。俵代は十二貫俵が十圓三十錢でありますので、十貫あたり八圓五十錢と計算上決定いたしたわけであります。
○野溝委員長 關連質問、松澤君に許します。松澤委員。
○松澤(一)委員 今肥料公團のことで説明があつたようですが、職員というか、幹部というか、その任命が今までのボスが皆出てきたり、官僚が出てきたりあるいは一黨一派に遍したり、そういうことは非常に民主々義に反すると思うが、その説明をこの際しておいてもらいたい。もう一つは、安本長官が今度の米價をきめるのに、ただ米價だけをきめることに熱心であつたのか、農業經營あるいは将來の食糧増産ということを加味してそれを考えたのか、もしそれを考えずに、米價だけきめるとしたら、今日の米價というものが農業經營に及ぼす影響甚大だということ、またその均衡が保てないということで、食糧増産に重要な缺陷が出てくるということを心づかなければならなぬと思うのでありますが、御承知の通り今農村は供出ということを非常に不安に思つて、作付統制令の撤廃後における農業經營がなるべく供出を對象としない、そのときどきの收入の多い作物に轉換しておる現實を、安本長官は御存じかどうか。そんなことは農林大臣に聽けというようなことはきようは許されない。農林大臣なんかには始終質問しておるところで、いやしくも政府が一つの物價をきめたり、生活の安定の基準を考えるときには、そういうことが關連しなければならぬ。もし米價の關係から、将來主要食糧がだんだん減産していつたり、また利をもつて誘うというようなこならまだいいが、何か物をもつて誘うというような供出建前において、かえつてそのために重要な肥料やその他のものが偏重したり、あるいは一般農家、いわゆる日本中の百姓をしておる者に、肥料が公平に渡らなかつたり、またはいろいろな必需物資が不公平に渡つたりするようなことがあつて、結局角のためて牛を殺すというような日本の将來の農業經營に追い込むということは、重大なことだと思います。これは話が違うが、最近電氣を節約しろしろと言いながら、電氣を一番食う電熱器をどんどん生産し、市場に氾濫させておる。なぜそういうものを禁止して、そうして電氣を節約させていかないか。こういうものと同じように、私たちが今米價を中心として見ても、政府に統一がなく、われわれが一生懸命日本の再建を考えるときに、ただ米價だけに頭をおいたり、一時百姓を抑さえつけることだけ考えて、食糧さえ供出させればいいという考え方で事を運ぶと、大きな缺陥が出てくるということがあると私は思うのだが、安本長官といえども、前の農林大臣で、農林行政には權威者とされておるので、この點を總合的に考えて米價をきめたかどうか。現に安本などは果樹などを自由販売にして、そうしてどんどん主要食糧の適地が果樹に轉換していくという現實である、これは少し經つと農業調整法が出てくるから、それでやるのではないか、と思いますが、あの農業調整法を見ても、この滔々と流れる現状を抑える立法とは考えておりません。そういう點をどう考えてこの米價をきめたか。私は米價の高い安いということよりかも、この米價を決めることによつて、將來の日本の食糧というものが充實してきたり、また農民が喜んで食糧をつくるということに考えを及ぼしてこれをきめたかどうかという、ひとつ思想的の考え方、また物を全體的に見る考え方の説明をひとつこの機會に聽いておきたいと思うものであります。
○和田國務大臣 私は米價が日本の米の生産ということについて非常な大きな影響をもつことは、十分に承知しておるわけであります。今はやはり價格經濟でありますから、價格がもつ意義が大きいことも十分考えておりますし、それと同時に、農業が農業だけで成り立つていつておるとも考えません。農業生産は、やはり日本の工業生産と結びついて初めてできてくるのでありまして、たとえば米價が非常に高くきまつて、そうして農業の方からだけでかりに米價を非常に高くきめたとすると、賃金も非常に高く上つてくる。そうすると肥料の値段だつてまた非常に高く上つてくるというようなことになると、實はインフレーシヨンというものは生産をそれほど刺激しないのであります。インフレーシヨンの生産を刺激する段階というものは、とうの昔に日本では過ぎておるのであつて、そういう段階にあるときにそういうぐるぐるまわりすることが、結局農業の生産の面からいいましても、いい効果はもたない。こう私は考えております。今私が鋼材について申し述べましたが、鋼材の今のような生産の状態であつては、どんなに農家が要望しても總量はわずかなものであります。今までは手持の材料があつたりなんかしたから、あるいはやみに出たかもしれませんが、日本のそういう資材は多くは食いつぶされている現状だろうと思います。そういうような状態になつてくると、資材の面から非常に窮屈になつてくる。しかも日本の物價水準は非常に高いところにあるので、外國から鋼材一つを輸入しようとしても非常に不利であるということになつてきて、まわりまわつて農業生産そのものにも非常に大きな影響をもつのであります。そこで米價の決定というものは、物價廳がとつておりますパリテイ計算によつて決定いたすということ、それだけでなくして、生産面自體に對して一つの促進を與えるために、いわゆる物的な裏づけをしていく、こういうことで生産面についての裏打をしていくことが、私はやはり今の經濟では必要であろうかと考えるので、農業生産の價格をきめるのに、ただ米價だけを決定するという建前でこの問題を取上げていないのであります。やはり經濟全體を考えた上で、この米價の問題については考慮をはかつたのであつて、おそらく總理大臣もそういう考えであつただろうと思います。それはただいまお話のように、ある一部の農家におきましては、あるいは砂糖をつくるとか、その他の物をつくるというように、食糧以外の作物への転換もなるほど見受けられます。しかし私は率直に申しまして、日本の農業經營というものはやはりもつと變つてくるのではないか思います。今食糧増産ということが非常に必要でありますが、その食糧増産というものは、ただ面積を殖やすすだけではなくして一面では集約的な技術をそこへ入れていくなり、あるいは家畜を入れていくなりいたすような形において、農業經營の食糧増産という問題もまた増大していくというような方向に、何としても向かつていくのであります。この問題を考えてみますときに、私は今度の米價の決定がそういうものを急に促進さすとか、あるいは農業生産がこれによつて減退するとか、そういうようにはこの米價問題につては私は考えておりません。やはり農家は十分に食糧の生産という問題についてはやるだろうと思うのでありまして、日本における經濟改善、經營の転換の問題は、これは日本農業そのものにむしろ内在している問題であつて、今囘の米價それ自體がそれほど大きな転換を策するというようには、私には考えられないのであります。
○大島(義)委員 先ほど保留してある問題に關連してお尋ね申し上げたいと思いますが、昨日農林大臣が米價決定の經違を御説明くださつた中に、安本長官は十一月になれば勤労者の生活が三百九十九圓黒字になる、從つてその黒字になる分は當然米價の値上げをしてもいいではないかということを閣内で極力主張した、しかしそれは抑えられて、ついに今日のような米價の決定をみたということをおつしやつておるのでありますが、われわれが想像いたしますと、安本長官あたりがこれを抑えた張本人ではないかと思うのであります。もちろん現在の日本において、にくまれる政治家を要求している折柄、そういうにくまれることも結構だと思いますが、どうもそういうふうなにおいがいたしますので、そういうことが閣議で取上げられておつたならば、その點率直に一つ話していただきたいと思うのであります。しかも農林大臣は、今囘の供出督勵のためには六千萬圓の豫算の了承を得た、府縣の督勵費としては二千數百萬圓の金を得たということを申しておりまして、これらの費用をもつて、供出督勵に最善の努力をされるとおつしやられております。さらにこの實情を農村に訴えて供米の促進に挺身する、こういうこともおつしやられておるのでありますが、そうした場合に、私どもも黙つてこれを見ているわけにはまいりませんので、いわゆる三百九十九圓の値上げのできたものを、安本長官がこれを抑えたのではないかというような疑いを非常に濃厚にもつておりますので、この際この點をお話願いたいと思います。 それから先ほど來の質問應答の中に、これは先般來われわれが肥料は報奨物資の對象から除けということをたびたび主張しておりましたが、先ほど井上農林政務次官その他の方々から、生産調整法が通ればそういうことはなくなるというふうに、きわめて簡單にお答えのようでありますが、生産調整法がそうやすやすと通るというふうにお考えになるならば非常な間違いでありまして、生産調整法に關係なく肥料の問題はお考え願うことの方が、非常に便利のように思うのでありますが、さようにお考え直しを願いたいと思うのであります。 もう一つは、これはこまかい問題になりますが、先ほど來安本長官は、日本に鐵が非常に不足だということを繰返し繰返し申されておりますが、これは實は私は毎日見ておりますが、板橋の常磐臺にあります常磐臺公園———あれだけりつばな常磐臺公園の中に、鐵材が數萬トン堆積しておりまして、子供の遊び場所をとつております。全部これは新しい鐵材でありまして、しかも白線を二本引いて、どこの所有か何も存じませんが、子供の遊び場所をとつたあの公園に堆積しております鐵材をかき集めますならば、まだまだ日本に相當の鐵材があるのではないかということが考えられますので、終戰以來かつて一度も手のつけえれたことのないあの公園の鐵をおとりになつただけでも、これは素材でそのままあるのでありますから、どうぞ一度見てもらいたいと思うのであります。かような場所も全國到るところにあろうと考えますので、もう少し詳細に御調査なすつてはどうか、こう考えておりますが、この點も一つ、これはお尋ね申し上げるのではなくして、むしろそういう點を精細に御調査いただいて、それを農機具等にまわしていただけたならば、われわれはさいわいと存じますので、この點をお伺いしたいと思います。 それから大藏省の關係の方にお伺いいたしますが、供米勵のために六千萬圓の金が支出される、さらに府縣市町村に對して二千數百萬圓の金が出されるということでありますが、府縣市町村に渡される二千數百萬圓の金は、町村割當、懸割等でこれはわかつておりますが、六千萬圓の督勵費というのは、一體どういうふうに使われるか。これを御説明願いたいのであります。
○和田國務大臣 農林大臣が閣議で三百九十九圓黒字が出る豫定だから、それを米價へまわせというような御主張はなさつたのでありますが、しかしこれについてはいろいろな議論があつたわけでありまして、私もその點については議論を申し上げました。なぜならば米價それ自體をそういう一つの政策的な考えから決定するということは、これはできないのであります。そういう意味におきまして、われわれとしては純經濟的にパリテイ・システムというシステムの上に立つて議論いたしておりました。 それからただいまの生産調整令との關係における肥料の割當でありますが、肥料の基礎的な割當である二十三年度の米に豫定せられておりまする、本田段當り五貫五百匁のうち五貫というものは、これはリンク制ではなくしても、一般に配給するわけでありまして、あとの五百匁がリンクに使う、こういう意味であります。というのは、これはなぜそうかといいますと、生産調整令では、御承知のように早期の割當をやるわけでありまして、それは肥料を早く割當て、それからその耕地面積というようなものによつて早期に供出の割當をいたしまして、計畫割當をいたすということになつておりますので、お考えのように五貫という基本的な割當は、これは二十三年の米からは一般的に割當てていくが、あとの五百匁というものは、これはリンク用にする。こういうわけでありまして、この點はさつき私佐々木さんの御質問に思い違いして答辯をいたしておりますから、訂正させていただきます。 それから板橋のようなものはひとつ十分注意してまいります。
○松澤(一)委員 私は質問を打切つたのは、關連質問で飛入りをしておつたので打切つたので、決してあなたの御意見に屈服したものではない。開きが將來あるなと思つたので、農林行政における感覺が非常に違つてきたと思つていることと、思想的にも全體的な考え方をあなたはもつている。こういうようなことで私は質問を打切つたのですが、肥料公團の説明を願いたい。
○和田國務大臣 それは簡單に御説明申し上げましよう。公團の役員につきましては、その役員が從來統制會とかいろいろなものにおりました者を役員にしちやいかんということになつておりまして、一應個別的な審査をただいまいたしているわけであります。それで個別的な審査の結果、これはいいと認められた者につきましては、職に留まるということになろうかと思うのでありまして、將來公團の問題としてはそういう考えでありますので、われわれとしても、今までもできるだけそういう者でない人をもちろん選擇をし任命していく、こういう態度をとつているわけでありまして、ただいまおつしやいましたように、舊統制會の人をそのまま將來もつてくるというような考えで進んでいるのではないのであります。ただ今まで任命されました人については、これは一應向う側も承知した上の任命でありますので、そういう新しい事態に對しては、やはり一應の審査をしていただいて、できるだけその中で適格である人はそのまま認めていく、そういうことでただいま進んでいるのであります。
○河野政府委員 今のお尋ねの供出米督勵費の豫算について申し上げます。農林省御當局からただいま數千萬圓の御要求が出ております。しかしまだ決定になつておりません。今研究中でありますので、内容につしてもまだこれをどう使うということまできまつておりませんから、御了承願います。
○野溝委員長 この際私から政府にお尋ねしておきます。政府では水害對策に對する應急、恆久の對策は立てたらしいのでありますが、旱害對策に對する應急對策はまだ發表になつておりません。旱害對策に對する政府の所見をこの際お尋ねしておきます。特に安本長官にお尋ねしておきます。
○和田國務大臣 お答えいたします。政府は水害に對しまして委員會をつくりまして、水害復舊委員會というものをつくり、片方で水害應急對策委員會というものをつくつて、それぞれ官房長官が委員長になつてやつておられるわけでありますが、水害對策委員會で、やはり旱害の對策の問題もただいま取上げて審議いたしておるわけであります。そうして經濟安定本部といたしましては、農林省といつたような方面から、實際の案が出てきましたのを檢討してその委員會でやつていく。こういう體制をとつているのでありまして、農林省その他の方では、やはり旱害に對してどういう案を講ずるかということについて、具體的な案を今おつくりになつているのではないか、かように考えます。
○野溝委員長 これに對して農林當局の御説明を願います。
○井上政府委員 水害應急對策につきましては、對策費につきましてはそれぞれ閣議の決定を經まして、必要な處置を講じてまいつておりますが、旱害地帶に對する應急施設費については、政府として具體的にいくら補助するとか、あるいはまたは將來の施設をどうするかというようなことについて、被害地の懸當局との間に具體案をつくりまして、そうして早く經濟安定本部の方へその要求を出してまいりましたところ、最近になりまして、旱害對策の中で、應急施設費というものは公共事業費として扱う性質のものでないから、安定本部としては取扱うわけにはいかない。こういう話になりまして、そこで農林當局といたしましては、これは實は大變な問題でありますので、もし安定本部が旱害應急對策費についての處置ができません場合は、農林當局としては、大藏當局に對して旱害應急施設費を要求するつもりで準備を進めております。
○野溝委員長 政府當局の御答辯によりますると、農林當局と經濟安定本部との意見に食違いがあるように思います。緊急を要するかような施策に對しまして、その資料を懸當局から蒐集中であるとか、あるいは公共性をもたないとかいうことは理由にならぬと思います。よつてこの際委員長から特に經濟安定本部、大藏當局、農林當局、この關係當局に對して、その結末を得るように早急對策を決定するように強く要望しておくものでございます。
○小川原委員 旱害の調査があるのはもつともだと思いますが、何ゆえに冷害の對策が講じられないか、簡單に政府の所見を伺いたいと思います。
○野溝委員長 小川原君に一言申し上げます。冷害のことももつともでありますが、ただいま起つた問題は旱害、水害でございましたので、特に委員長から發言したのですから、さよう御了承願います。
○井上政府委員 冷害のひどい地域に對しましては、その實情を調査いたしました上で處置を講じます。
○野溝委員長 本日はこれにて散會いたします。 午後零時五十一分散會