水産委員会 第4号
- 発言数
- 19 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1947/07/09
会議録
○青木委員長 これより會議を開きます。夏堀源三郎君
○夏堀委員 私は質問としての最後にまわりましたので、前質問者から大體の御意見があつたのでありますけれども、殘つた分に對して當局にお伺いしたいと思います。 まず荷受團體のことでありますが、荷受團體は、たとえば東京で一箇月六萬貫の臭化能力のあるものであれば、これはだれにでも許可するということに承つておりますが、その許可の審査の内容をお伺いしたいと思います。單に數量的に六萬貫を集荷し得ればその資格があるということは、それはどうかと思います。たとえばこれは當るか當らぬかわかりませんが、もし常に何かやみ行為をしておる者があるとしたならば、その人々の集團によつて許可され、そういう方法によつて集荷される。昨日の質問に、ある團體から一車いくらかの金を出して讓り受けたという苦肉の策をもつてその數量をまとめた。それをもつて簡單に資格があるということが言われるかどうか。現在二十二團體と聞いております。そういう方法で許可を得ることであれば、これは金のある者であればだれでも許可を受けることができる。しかしもしそれが集荷能力だけを重點として、今後集荷の面に、配給の面に、いかがわしい點があつた際にはどういうことになるか、それをひとつお伺いしたいと思います。それから分荷と配給の面では、荷受團體が集荷までの責任者であり、そうして分荷と配給は、たとえば東京であれば東京都、地方であれば市町村長がその嚴然たる責任をとるべきものであるかどうか。もしこれによつて經濟的に、あるいは法令の上に間違いがあつた際は、その指圖機關として部が指圖したものに對しての責任の程度は、どの程度にその責任をとり得るものであるかどうか。これは今後配給の統制面に、必ず荷受團體としての正當な行動ができるかどうか。その監督にあたるというよりも、むしろその責任においてなさなければならぬ都なり市町村長のその責任の所在と、その程度を明らかにしてもらいたいと思います。 それから出荷機關のことについてお伺いしたい。集荷機關はこれまで各漁業會が大體やつておつた。あるいはまた會社でも、生産者が全部その傘下にある。いわゆる組織下における關係でやつておるものがあります。今後これも集荷能力のあるものに許可するという建前をどこまで堅持するか。もし集荷能力の一點ばりでいくとすれば、金をもつておる者は、いわゆる資本の力で各漁村に高利的な金の貸付、あるいは物によつて搾取的な行為をやるかというような、いわゆる昔の問屋が復活するというところまでいくのじやないか。それは漁村振興のために大きな障害になると考える。この點は非常に重要な問題であります。現在のやうに金融が非常に逼迫しておる漁村では、金を借りることができないために、簡單に金を借りられる方向に向つていくことは必然です。そうした場合に出荷機關は、昔行われたような、これまで禁止せられておつたような問題行為というものを發動して、搾取行為に出るおそれがある。こういうものに對する防止策があるのかどうか。今後漁業協同組合の發足に際して、こういうような點のにらみ合わせをどのような方法で調整なさるつもりであるかどうか、これを一つ伺いたい。 次はこれも荷受團體に關連したことでありますから、ちよつとお伺いしたい。生鮮食糧の緊急對策として政府が最近發表してある七月から九月までの、たとえば六大都市にして二千三百八十八萬五千貫の數字、この數字の根據がどこにあるか。これは當局の方の十分な御調査に基いたことであるとは存じますけれども、私どもはこの數字的なことに對しては、いささか疑惑をもたざるを得ない。と言うのは五、六は大體一年間の出荷の最盛期である。東京都にたとえれば四百トンあるいは三百五十トンという數字を戰前に出した。しかし戰爭中にはそれほどの數字を現したということはあまり聞いておりませんが、その程度の入荷があつたにもかかわらず、三日に三十五匁の配給は一體何囘やつたか。私の調べるところによりますと、一、二囘はあつたかもしれませんけれども、その一年間の最盛のときでさえもそれが行えなかつた。しかるに七、八、九の三箇月の夏時枯れに際して、最盛期にもできなかつたその數字を求めるということは、その根據はどこにあるか。非常にむずかしい問題でありまして、當局のこういう食糧の足らぬ場合においての御苦心のほどは御推察申し上げますけれども、困難なことはやはり困難であり、できないことはできないことであります。ただいたずらに國民の安心感を與えて、できるんだと、こういう發表をされても、それができないとなれば嘘つきだということになりはせぬか。一體この發表の方法が可能であれば私どももたいへん喜ばしいことでありますけれども、私どもの考えでは、それは不可能に近いものではないかと考えておるのであります。これに對する確信があるかどうかということをお伺いしたい。私の常に考えておりますことは、絶對數量の足らぬものを甲地から乙地に移動するところのいろいろな政策的なことは必要ではありますけれども、これは結局國民全體の食生活の上においては、やはり公平を期さなければならぬ。絶對數量をまず先に求めることを考えなければならぬじやないか。夏枯れ時に際して生産面に對して一體どういうことをすればいいか、これは私の私見を加えまして、もし私の参考としての意見が多少容れられる點があつたならば、御考慮をねがえればさいわいと存じます。私の考えでは、絶對數量のないものであるから、これに對しては各地區に特別生産というものを考えていかなければならぬ。そしてその特別生産に當る團體に對しては、資材も特別の價格をもつてこれに對する協力を求むべきではないか。そしてこの團體及び各個人的な漁業者に對する責任制をつくるべきである。すべてが責任をもつてやるべきものである。それによつてもしその責任を果せなかつたならば、それは切つてもよろしい。その責任を果したものに對しては、何かの表彰の方法をとるべきである。それは物質的のもの、精神的のものにおいて——、新聞にも發表して何かの方法でこれを獎勵する方法をとるべきではないか。漁業に對しての責任ということは、非常に困難なことではありますけれども、私の經驗によるとそれはできることである。こう斷言いたします。たとえば水産局では御承知の通り、この前八戸にあの十二月の年の迫つた時に、一千トンの魚をどうしても東京都にいれてもらいたい。それは到底不可能なことであつた。けれども當時の笹山局長からの依頼を受けて、私は敢然と引受けて漁業者にそれを呼びかけ、まだ民主的ということがその當時はありませんでしたけれども、いわゆる民主的にこうせよ。こういう意味では私は漁業者に呼びかけたことがありますが、その時に漁業者の責任においてやろうということを船一艘々々調べて、この船は今修理中であるがいつできる。この機会は修理中であるがいつできる。これは何十パーセント操業しておるから何十パーセント。そして一艘一艘に計數をずつと見ていつて、現れた數字は一千三百トンという數字が出た。そこで一千トンの出荷量は容易であるという見透しがついた。それを總會に諮つて、漁民の責任においてやるということを私が傳えたのであります。漁民の責任觀念は非常に強くして、十二月二十三日に八百三十トン出荷した。ところが石炭がなくて輸送が停止された。これがもし役所側の指示であるとか、あるいは戰爭當時のいわゆる統制の惰性であるとか、いろいろな面で簡單な、いわゆるよく言つておる官僚統制という意味合で解釋したならば、これは輸送が止まつたのだから不可能なことであるとして打切つたのであるけれども、その責任觀念は非常に強く燃えて、結局高い運賃を拂つて運搬船で、東京までその日までに一千トンを届けるということで、私がその當時約束を果したけれども、それは私の責任ではなくて、やはり漁民の責任であつた。そして水産局から長官に對して非常なお賞めの電報がいつたはずであります。そうしたこと一つ一つ、水産に對する責任制というもの、その數量を確保するということが、各船一艘一艘、船長と船主との協力により、必ずやり得る。この責任制というものを數字に現して、これをこうしたならばこうしようという、具體的な方法を示すことである。 もう一つ私が意見として申し上げたいことは、これは社會黨片山首相の新聞の發表によりますと、社會主義政策は、この先の目標は社會主義政策にあるのだ。しかし現在はそれはできないから、いわゆる暫定的に修正資本主義と言いますか、それによつてやらざるを得ないということを言つておるようであります。私はその反對に、目標は自由主義經濟にあるのだ。けれどもそれは現在の情勢においては行われ得ないことであるから、それで計畫生産、計畫經濟はやむを得ないことである。その計畫生産のために、ある一線を畫して、この資材でこの線までに到達することの責任を各漁業者が負えよ。この線を突破したものは自由に委せよということを私は希望したいのでありますけれども、これもなかなか占領治下にある現在においては容易ではないだろう。そこで私はこの線を突破したものに對しては、一つの公共團體の、いわゆる東京都であると都の責任、政府の責任において、これを實際行うものは正しい荷受團體がこれを負うという方法による公設市場を設置し、その線から突破したものはその公設市場に出し、そして鮮度のいいものは高くたつていいじやないか。惡いものは安くたつていいじやないか。そして初めてここに鮮魚としての販賣方法というものを軌道の乗せべきものではないか。いつもの計畫によつて配給を受けたその人が、なお欲せんとするものであつたならば、多少高く買つたつていいじやないか。ただその經理は政府、計畫は公共團體がこれを便宜に監督するものであつたならば。これはどこにもいわゆるインフレとか、何かしら金儲け的だということに當らないのでありますから、その利益金は結局よく責任を果してくれた生産者に還元すべきものであるという方法はどうか。これは私の私見であります。しかしすべての自由ということはいかぬという仰せだそうでありまするけれども、こうしたことも實際に熱意をもつて、漁業者が生産のためにこうしてやらうという意氣込みをもつて責任をとるというものであつたならば、いかにも敗戰の立場にあつていろいろのことをやることは面倒ではありまするけれども、赤誠を披瀝して、水産局の方からその實情を訴えたならば、できないことはないだろうと考えております。 すべてのことがいわゆる責任制である。その責任をもつてやるということと、生産者特に漁業者に對しては精神的に刺戟を與えろということである。ただ統制々々といつて、何かしらこれまでのはやり言葉のようになつて、またも統制か、魚價も安いし、働いてもどうもならんや、ということでは、これは生産に非常に支障を來たす。そこで私はこれに對し、ただいま申し上げたようなことによつて刺戟を與えよ。もう一歩つつこんで申しますると、人間の本能を生かす。そうしたようなことによつて生産意欲の向上に努めさすということが、大きな指導面から考えても非常にいいじやないかと考えておりますが、ただ個人々々の自由はよくない。これは實際の自然の經濟原理からいつて、私は今は級にはちよつと危檢ではあるけれども、しかしそこまでもつていかんければ、ほんとうの經濟の建直りはできないと考えておりまするけれども、直ちにこれを實行することは困難なる立場においての一つの案として、まずこの公設市場のような、いわゆる一つの系統を監督して、そしてその利益金を生産者に還元するという、その一つの刺戟を與える方法によつてのやり方は、いわゆる魚價の匡正にも役立つじやないか。まじめな正直者はばかをみるというようなこともこれによつて修正されるじやないかというようなことを考えております。ただいま申し上げた點について、もしそれがよろしいということであれば、勇敢に一つ、私どもお役に立てば何らかの方法によつて、共同戰線でこの目的を達したいと考えております。かようなことについて御意見をお伺いしたいと思います。
○藤田政府委員 ただいまの御質問につきまして順次お答えをいたしてまいりたいと考えます。まず第一點の荷受團體の問題でございますが、お話の通りに、新しい規則ができまして、一定の資格要件を具えるものはすべてこれを公認團體として認め、その間に何らの差別をつけないというふうな方針にいたしました結果、現在ざつくばらんに申しますれば、東京都のごときにおいては、荷受團體は多過ぎる程度になつております。これは事實でございます。しかしながら私どもといたしましては、やはり從來の單一が相當非難がございまして、こういう新しい機構に切り替えてまいる。そうしてほんとに正しい荷受機關ができますまでの、一時的な過渡期現象として、こういうふうな姿を呈しますことも、ある意味においては、どうしもこれは初めから避けてまいるわけにはいかないのでありまして、ほんとに正しいものを數箇選んで、それで運營をせしめて、ほかのものは全部だめだど、初めからそういうふうにきめてまいるわけにはいかないのでありまして、こういうふうなものはやはり一應の資格要件を備えます限りは、それをやらしてみる。やりました結果、それが規則に違反し、またはいかがわしい處置をいたします場合は、斷固としてこれに對して取締りをしていく。そういうふうなことにいたしまして、漸次これを改善をしていくというふうな方法以外には、ちよつとやはりとれないのじやなかろうかと考えております。新しい配給機構もまだ動き出したばかりでございます。お話のように切り替え時におきまして、いろいろの問題もございますけれども、これはひとつわれわれといたしましては、新しい荷受機關を指導していく。そうして現在のいわば不自然な、無理な荷受の姿は、これを漸次改善してまいるというふうに考えておりますので、こういう點はしばらくこれに對しての經過を、やはり見守つていただきたい。さように考えておるわけでございます。 それから指圖機關としての責任の問題でございますが、六大都市へ入れますまでの責任は、これは農林大臣としてとつておる。はいりました品物を分荷し、これを末端の機構に渡す問題は、その消費地の都道府縣知事に全責任をもつてやつていただく。こういうふうな建前でやつていただいておるわけであります。しかし現實の問題として考えますると、指圖の機構につきましても、まだ理想的には動いておりません。われわれといたしましても非常に不滿足な點を考えております。これは東京都の指圖機構も漸次整備強化してこられるわけでありますから、われわれとしては、できるだけ速やかにこの指圖機構が整備されまして、さうしてほんとに公正に荷をわけるという仕組みになりますように、常にお話をし、それに要望しておる次第であります、私どもといたしましても、はつきりとした責任を都がとられて、さうして指圖についての不明朗なことのないように、嚴重にこれに努力してまいりたい。かように考えておる次第であります。 それから出荷團體は、これはやはり集荷機關と荷受機關と同様に、一定の集荷能力のあるものについてはこれを認めていくという方針でございます。しかしながらこれは規則にも書いてございますように、鮮魚介の生産者團體、その他鮮魚介を集出荷するに、十分な能力を有するものということになつておるのでありまして、私どもといたしましては、眞に生産者が目ざめて、その共同團結の力で經濟的な力を強化して、從來のいろいろ問屋その他の方面からの搾取に對して、自己の立場を完全に守つていく。そうして生産者の經濟的地位の向上をはかる、こういう方面に漸次進んでまいりますことを期待しております。そうして私どもといたしましても、出荷團體の公認の場合におきましては、常にそういう見地から考慮をいたしております。できるだけ生産者團體が、自分らの共同團結の力で、ほんとにいい出荷團體をつくつていく。そうしてお話のございました金融その他の面につきましても、われわれとしては、これに對してできるだけ援助をしていくというふうな體制に漸次をもつてまいりたいと、さように考えておる次第であります。 それから農林省の見込んでおる生産數量というものは非常に過大であつて、夏枯れ時において三日に三十五匁の配給というふうなことについての實行が、はたして確信をもつてやれるのか。こういう點でございます。これは御指摘の通り非常に困難な問題だと私どもは考えております。尋常一様の手段をもつてしては、とうていこれはできなかろうと考えております。しかしながらわれわれは現在唱えておりますように、主要食糧が非常に遲配になつておる。どうしてもこれを補うための對策として、水産物あるいは鮮魚の配給を増していくということに全力を盡くさなければならぬと考えておるのであります。これは私どもといたしましては、できるだけこれの實行を確實にやつてまいりたい。そうしてこれはやり方によつては、實行不可能のことでない。かように考えております。また私どもの考えております重點が、六大都市その他の都市に重點を置いて考えておるわけであります。もちろん國民全體に一日當り約十匁以上の配給を確保する。こういうことは現在の生産量から考えまして、困難なことであろうと考えております。われわれといたしましては、少くとも最も遲配六大都市その他の地方に重點を置きまして、施策を進めていく。その方面への配給を確保していくというふうに併せて考えますならば、これは何とか切り抜け得るのじやないか。またこれはわれわれの力でどうしても切り抜けなければならない問題でないだろうか。かように考えておるのであります。結局この問題の基礎になりますものは、お話の通りに生産の増加の方策の問題であります。私どもといたしましてはこの前の委員會にもお話申し上げましたように、完全なものができませんまでも、少くとも水産としては水産の生産計畫というものを樹立をして、それに伴つての資材、資金その他の計畫を併せて行つていく。そういうことによつてその目標完成に努力をするという體制をとつてまいりたい。そうしてこれは國としての全體の生産目標であるばかりでなく、現實に必要に應じて、また各府縣々々においての生産目標というものにも、關連をしてくるわけでありますから、實際問題といたしましては、府縣々々の具體的に生産が可能な數量から、全體の生産數量というものが歸納的に出てこなければならぬわけでありますから、そういうふうな方向に將來はもつてまいりたい。そうしてお話の生産責任制を確立していくという方向にもつてまいりたい。ただ單に抽象的に増産するというのでなくて、具體的に増産をするという施策を進めてまいりたい。こういうふうに思つておるわけであります。從つてお話の報奨制を確立して、生産者に對して刺激を與えるというふうなことにつきましては、全然私どもも同感でございます。今度の集出荷の配給機構の新しい規則におきまして、甲級陸揚地というものをきめ、資材リンクを確實に行うような形體をとりたしと、また今度の加工水産物についてもはつきりした出荷計畫を立て、それに對する資材リンクの裏づけをやつていつたということも、いずれもこういうふうなはつきりした責任制をとつてまいりたいという、一つの現れであると御了解いただきたいと考えるのであります。 なお具體的な問題といたしましては、かつをの對策については具體的に協議を進めております。また今後のいわしの對策いわしの集荷機構の問題についても、具體的なお話合いを進めるというふうに考えておるのであります。私どもといたしましては、今後六大都市方面への出荷の期待されますような重要なものについては、具體的な問題として取上げ、個々のものについて資材、資金、あるいはそのほかの施策を關連して進めていきたい。その計畫がただ机の上のプランだけに止まらないというふうに進めてまいりたいと、かように考えておる次第であります。 なお御意見として、たとえば公設市場を設けて、ほんとうに自由な販賣ではないけれども、公益的にできるだけ安く賣つていくような仕組はどうかという御意見がございました。これは御意見としてはまことに傾聽すべき問題であるというふうに考えております。私どもといたしましても、この問題を具體的に考えたことはあるのでありますけれども、しかしながら各方面のお打合せをいたしました結果は、ともかく現在の新しい鮮魚介の配給統制規則のやり方で進もうということに一應の決定をしているわけであります。從つてわれわれとして考えますと、まだこの規則も發足した當初でございます。いろいろと機構を變えることはかえつて弊害が多かろうと考えます。從つてわれわれとしては、しばらくこの統制規則をすすめてまいる、そうして不備な點は改善してまいるということで進めてまいります。今後この方針が非常に都合が惡い、また大いに直さなければならぬというふうな事態が起こりました場合に、御意見のような點についても十分考えていくというふうにいたしたいと、さように思つておる次第であります。
○夏堀委員 私東京都に對して、ただいまの分荷配給に對する經濟及びやみ行為に對する責任問題を問うたことがありました。ただいまおつしやつたように、それは都において責任をとるべきものであると思うがどうが。それは重大な問題だから、あしたお答えするということでしたが、翌日經濟局長でしたか出てまいりましたが、その責任はとるということであつた。生産者は生産の責任をとり、荷受團體は荷受團體としての責任をとる。最も重要な末端配給においてのやみ行為がないような責任を都がとるならば、われわれは全面的協力をしたい。都の方から指示された原案に對しては全面的賛成をしよう。こういうことを私は申しました。なるほど責任をとるとは、言つておりますけれども、先ほど申し上げたような、いわゆる荷受團體の資格において疑議がある。こうした場合に、生産地は商人的な存在のブロつクが勢いを占め、そうして消費地はそれに、似よつたような團體がいわゆる荷受團體として發足しれおる場合には必ず何かしらここにこの統制に反對な行動をとるような、ふさわしくない行動をとるものが出るであらうことを私は豫言するものであります。これに對しては警告はいたしますが、ただ警告だけではどうにもなりませんので、結局市町村長の責任は立案をして、これをやれと御指示になつた政府の責任であることは當然であろうと思いますので、一體そうしてまでも統制強化をして、なおやみは横行していかんとも手を打つことができないという場合には、やはり經濟の自然の原理によつての統制の撤廢は一番正しいことである。それは平均して安いものを食べられることであり、それは最近の野菜の統制關係を見ても、あのままにしておるならば公定價格の五割七割で納まつただろうけれども、統制を強化したために、五倍、十倍になつたという實績は、はつきりこれを物語つておりますので、その意味において、統制強化によるそれは、やはりいかんとも責任をとることができなかつたということであれば、これは大衆の生活の上において重大な問題でありますから、やはり私の主張するように、實際民主的にやる責任者があつたならば、その人方にその責任をとらせてやつてみようという雅量をもつてほしい。このことをこの機會に申し上げておきます。 それからもう一つ伺いたいことは、同じ農林省の監督下、行政面において、販賣手數料は消費者が負擔すべきものであるか、生産者が負擔すべきものであるか。水産關係では生産者が負擔して、その販賣手數料は三分となつております。そのうち荷揚料が一分か一分五厘かかるそうであります。そうすると一分五厘程度で經營ができるかできないか、これはできないことははつきりしておる。ここにも經營面に無理がある。野菜市場はどうであるか。これはやはり同じ農林省の管轄下でありますが、八分の手數料をとつて、經營者、會社がそのうちから五分をとり、二分は荷受口銭として農業會、全農の方へ出しておる。一部は統制費としてとつておるということで、合計八分だそうであります。そうしてそれは消費者の負擔である。ここに伺いたいことは、東京都には戰災者、引揚者が充滿しております。これが生活苦に惱んでおる場合に、水産の場合は安い魚を—價格の問題はこれから議論されるでありましようが——生産者の引合わない非常に安い魚を消費者に供給して、苦しい犠牲を拂つており、野菜の方はやみからやみと、公定價格の十倍もする販賣方法をとつて、八分の手數料をとつて、しかもそれが消費者の負擔に嫁せられるということは、同じ農林省の行政下において一體この二本建はどうしたものであるか。ここに大きな矛盾があるのではないかと私は存じます。これはあるは偉い人方はわからぬかもしれませんが、中央市場法においては、大體農林大臣の許可を得なければできないということに私は聞いております。農林大臣ははたしてこれに對して許可したかどうか。もし許可をしたとあれば、非常に苦しい場面に遭つてる水産の場合においては、消費者がこれを負擔すべしということは當然であるかどうか。そうして手數料は八分が適正であるかどうか一方は非常に取締を嚴重にして、價格が引合わないで生産が停頓しておるという状態になつておるにもかかわらず、生産者がそれを負擔しておるのである。一方は公定價格の十倍もしておるじやないか。一體これはどうして公定價格に引直すことができるか。できないじやないか。にもかかわらずそれは八分の手數料をとつて、しかも高いものを食つておる消費者がこれを負擔するという事實は、一體どうしたものか。こういつたことが同じ農林省の管轄下において公然と行われておるとすれば、これは私の調査洩れであるかもしれませんが、農林省でも十分に御調査になつて、もし事實があつたとしたらば、何かこれに對して打つべき手があるものである。重大な問題でありますので、もしあつたとしたならば、直接その責任者である農林大臣が、責任をもつてこれを是正すべきのである。こう考えますがこれに對しまする何かのお考えがありましたならば、この機會に願いたいと存じます。
○藤田政府委員 實は野菜の方面について現在どうなつておりますか、私どももちよつとわかりませんから、これを比較することが困難であります。魚の方は卸しの手數料というのは、これは各都市によつてまだまちまちでございまするが、東京で考えますると、三分の手數料をとるために、三分は生産者の負擔、つまり生産者の方からとられることに相なつております。この野菜の八分がそうでなく、生産者以外にプラスされているというふうなお話でございますが、この點は私どもとしてはまだはつきりしたことが申し上げかねるのであります。私どもしては、おそらくこれはやはり同じような仕組みで價格はきめられておるのじやあるまいかと考えます。もしもそれが別だといたしますれば、魚及び野菜についての從來の長らくの價格決定の方式というものは、それぞれの事情によつて異なつておりますために、價格をきめます建前が違つておる。あるいはそういうふうなことではなかろうかとも想像するのであります。これは想像でありまして、御答辯になりませんが、この點はなお十分私どもといたしましても調査をいたしまして、農林省内に價格の決定について非常に矛盾のあるような點がございますれば、この點は改善するようにしてまいりたいと思つております。
○夏堀委員 野菜のことについて、水産局長にこのようなことお伺いしてもおわかりにならぬということは豫想しておりました。けれどもきようは農林大臣が御出席になり直接農林大臣から御伺いするつもりでありましたが、出席がありませんので、やむを得ませぬから、同じ農林省の管轉下にある一方は生産者の負擔であり——いま價格の操作と申しましたけれども、一方は安い價格であり、そして生産者が負擔する。一方は公定價格の十倍で賣つておるのだけれども、なおプラスそれを消費者が負擔しておるところに大きな矛盾があるのではないか。いわゆる消費生活する者が東京都においては戰災者復員者で充滿しておるために、野菜の問題も非常に大きな問題になる。なおそれさえも檢討せずして、うつちやつておるような政治であるならば、無責任もはなはだしいのであつて、同じ農林省においても、これはしどろもどろであつて、まことに遺憾なことではないか、こう思うので、この點ははつきりとこの機會に、水産局長から農林大臣にこういう質問があつたと傳えていただきたい。そうして事實であるならばたいへんな問題である。これに對しては相當これは檢討すべき問題である。私は調査しておりますから、事實であろうと思いますが、もし事實であつたならば、急速にこの問題は是正すべき問題である。なおつけ加えて申しますが、生産者が——價格の點についてはあとで述べますが、實際に安いために生産が停頓しておるのだ。しからばそのために農林省が、野菜の場合は消費者が負擔するのが當然これも價格面の調整の上からいつても、消費者が負擔するのもわかる。この點もどつちが正しいかということを檢討して善處せられたいと思います。
○青木委員長 ただいまの農林大臣に關する質問は委員長の方からそれぞれ手續きをとりまして、この委員會において説明を求むることといたします。なお物價廳の第二部長が出席しておりまするから、魚價の問題について特に御質問があれば御發言を願いたいと思います。川村善八郎君。
○川村委員 私は質問のしんがりだと思いますので、今日まで二日間にわたるところの各委員の質疑に對しましては、政府當局からの御説明がまことに懇切丁寧でよくわかりましたことは、御禮申し上げる次第でありますが、ただ私の言わんとすることは、たいがいのことは各委員によつて述べられておりますし、夏堀委員によつて殊に私の聽かんとするところは盡されておりますが、一、二腑に落ちないところがありますので、あとで附け加えてお伺いしますが、まず私は今日まで自分が郷土におりまして、定置漁業を初め、各種の漁業をやつておりますのと、水産物の製造加工も直營しております。かつ漁業會その他漁業團體の數種の團體に關係しておりますので、その體驗を二、三實例を申し上げ、かつ私見を申し上げながら質問をしてみたいと考えるのであります。 今日漁民は口を開けば魚價が安いと言つております。なぜ魚價が安いと叫ぶかといいますと、今日の漁業經濟と魚價はつり合わないのが當然でありますが。その魚價の政府發表が時期を失つておるという事實も、否まれない事實として現れておるのあります。殊に終戰後今年の三月頃までにはそうしたような實例がたくさんあつたのでありまして、これによつて漁民は非常な損害もしており、かつ迷惑もしており、また漁民が價格が引合わないために生産意欲を失墜して増産が阻まれ、なお増産したものが價格が引合わないために出荷もにぶるというようなことから、消費者大衆に非常な迷惑をかけているような實例もたくさんあるのであります。それを何とか解消いたしまして、ここに生産と消費を一日も早く結びつけていこう。そういうような方法をとらなければ、違反だと言つて犯罪になつて漁民が損害を蒙つたほかに、さらに非常な迷惑をしているというようなこともその例が少くないのであります。從つて適正な價格を見出したならば、時期を失しないように、いわゆる漁期の前にこれを速やかに發表していただくということが、最も適當な方法ではないか、もしその時期を失するならば、適正な價格であつても漁民の手を離れ、また生産者の手を離れてしまつてからの發表であるから、生産者の利益がない。すなわち今日の經濟の苦しみを脱却することができない。かように考えるのであります。その最も近い例を申し上げますならば、三月以来數囘にわたつて新聞紙上に、載つておるところの森漁業會のやみの問題であります。これらも實相をお話すればよくわかるだろうと思います。實は私はその責任者として資料を今集めつつあります。私の留守中にできたことであります。私は昨年以來北海道水産業會に常務理事として常勤をしておりますので、その留守中に常務理事の方が、役員會を開いてその行為をしたのでありまして、その行為は決してよいとは言いません。だがやむを得ざる事情において生産と消費と、それからその中間に立つて行為ををやれたのであつて、實情を御調査願われれば、決して惡意でなかつたということが明らかとなるのであります。その數字をあげますならば、まず煮いかの問題であります。これらは現在も價格がありません。そして過去の舊法におきましては、その他の製品という項目がありまして、これは鮮魚の價格として取扱う。かようになつております。御承知の方もありましようが、森を通ればあそこにいか飯と言つて非常に社會から賞讚されおります。あのいか飯というものは、煮たいかにご飯を詰みて味をつけて食用として、二匹くらい食べると結構腹を滿たすことができるというような獻立になつております。非常な食糧の不足な時期に貢獻をしておるものであります。そのことを私は思ひまして、まず天氣の惡い時分にはするめができないから、どうしても處理の便法であるし、また食糧化するに一番都合がいい。殊に燃料の不足なところの大都市に即刻食べられるところの製造方法は最もいいというので、するめのできない雨降りとか曇天の場合には煮いかを將勵して拵えたのであります。もちろん内贓を抜いております。きれいに洗浄しまして、そして鹽水のきれいなもので、しかも鹽味をつけてすぐにでも食べられるような製品となつておりますので、優に市場の價値とすればするめ以上の價値のあることがはつきりしておるのであります。でありますけれども、價格が制定をされておらぬので、鮮魚として、すなわち一貫目十五圓として取扱われた。そういうことから約一千萬圓近くのやみか構成されたということになつております。それからするめの問題でありますが、これらも東京の小賣市場を見ますと、一枚十圓あるいは少し大きいのは十二圓、安くても八圓というような——あれは東京都の公定價格かもしれませんが、われわれ生産者から見るならばまことに遺憾な價格である。かように考えております。私らの製造加工しておりますところのするめは、あのするめでありますならば、現在一千七百八十圓になりましても、一枚三圓より原價がつきません。もちろん舊價格の九百三十七圓でありますならば、あれは二圓よりつかないのであります。そのものが東京都へ來まして八圓乃至十圓の價格に販賣されておる時分に、これを見た生産者がどう思うかということも一つありますし、それのみならずとにかく價格の妥當でなかつたということは、その他數種をあげて私が申し上げるとよくわかるのでありますが時間の關係上ただ私はこの二點だけを申し上げます。そしてするめの價格も昨年の春には大體五百三十七圓という發表をした。ところが一匹も集まらなかつた。そこでまた九百三十七圓という發表が出たようであるますが、われわれの要望は千五百圓を主張したのでありますけれども、いかなる場合でも千三百圓乃至一千四百圓にしていただきたいという要望であつたのであります。それを無理やりに生産者の要望をいれずに、九百三十七圓という價格を制定したので、これまた集荷がほとんどできなかつたのであります。從つてその集荷のできないという状況につけ込んで、各方面からやみ屋といいましようか、ブローカーといいましようか、どんどんはいつて、横流しをした。これらについてわれわれ業界すなわち生産者の責任をもつているものは黙つていることができないので、何とかこれを抑えて全集荷をして、これをでき得るだけ安い價格で消費者に商いをしようという考えから、そこに役員會に諮つて消費地の荷受團體ともさらに相談して良心的價格でそれを販賣したというのであります。今日價格が改訂をされて、あけてみまするというと、煮いかは大體まだ決定しておりませんが、當局の意見で大體六十五圓、それからするめは千七百八十五圓にはつきりこれが公定をしております。そのものを數字をあげて計算してみると、優にまだ六百萬圓以上も私らの方にもらわなければならぬ。その時期を失したためにこうしたような犯罪も構成し、世間に御迷惑をかけ、しかも生産者がこれあることによつて生産意欲が失墜いたしまして、われわれ生産していいかどうかわからぬ。從つて今後われわれはどうも漁業會に出すというと、結局公表され、しかも儲けたといつて税金を高くとられるということになれば、ますますわれわれの經濟バランスがとれないのだから、これはわれわれは考えなければならぬじやないかというような空氣があるのであります。このことは私に直接關係のあることでありまするけれども、これらを掘り下げていきましたならば、全道の漁業會はもちろん、私は日本全國の漁業會、すなわちそうしたような團體、荷受團體にあると思います。決して私は他の團體を責めるとは申しません。私の方の漁業會の問題に限つては、でき得るならばこの眞相をつまびらかにして、その當時の行為がかりに法に反しておりましても、これが良心的であつたかないかということを究わめて、そして法を司るところの當局に何とか方法を講じてもらうためには、農林當局、今度は物價局もできましたので、物價局の當局、さらに司法當局あるいはG・H・Qの當局とも私は懇談したいと思いまして、資料を今蒐集中であります。その資料ができますれば、追つてあなた方の御意見を拝聽したいと思いますが、この點において何とかお取計らいを願いたいと思います。どうか今後適正價格の制定はもちろんのことでありますけれども、その價格を認めた場合には、時期を失しないようにどうかお願いしたい。この點をまず一點お願いします。 それからさらに、鮮魚の價格は非常に直しやすいのでありまするけれども、製品の價格はとかく延びる。私に言わしめるならば、鮮魚の價格が變るならばもちろんこれはすぐ製品の價格も變つてまいらなければなりません。それから今日抜打ち的に鐵道の運賃が上がりましたが、こういう場合も立ちどころに生産地の價格も消費地の價格も増さなければならぬ、その間相當の距離があるならば、これまた先ほど申し上げたような事情に陥らざるを得ないとも限らないのでありますから、この製品の價格の制定に對しても、どうか速やかに時期を失しないように願いたい價格のいろいろの面におきまして、一々例をあげますれば時間も長くなりまするので、それはさらに懇談的に當局にもお話し申し上げまするが、鮮魚の價格にしろ、あるいは製品の價格にしろ、いずれにいたしましても、周圍の事情が變つてまいりまして改訂する時期には、適正の價格の生み出しと、さらにその時期を失しないように再びお願いをすると同時に御意見を拝聽するのであります。 それからもう一つは魚肥の價格の問題であります。もちろん今日の食糧事情の疲弊困憊している時分に、魚で肥料を拵えるということはあるいは妥當でないかもしれませんが、私は別な角度から肥料の増産を一面にはかつて、農産物の増産をはかつた方がむしろ食糧問題の解決に寄與するのではないかと考えております。その例といたしまして、一昨々年から隠れて魚肥と米の物交が始まつていたことは、農林當局も薄々聞いているだろうと思います。その結果において大體一段歩についていわしの魚粕を八貫目入れると、三割ないしよい水田になると四割の増産ができたということが明らかになつたので、農民は魚粕と米のリンクの問題を取り上げて、本年いよいよそれが實施されたのであります。その率は米一俵半と粕一俵すなわち粕一俵は二十四貫でありますから、やはり一石々々の交換であります。これらをしておるために、漁村ではどうにか、米が缺配になつておりますけれども、食いつないで増産をしておるということになつております。これはリンクした場合にはそれでいいのでありますけれども、肥料を全面的に増産をして、そうしてあすの米の増産をはかるということになりましたならば、生鮮食糧の許す範圍内において、いわしの肥料をつくらしたらどうか。いわしは水産局長も御承知でありましようが、大量にとれる魚であつて、まず第一囘のものは鮮魚でやつてもよろしい。それをわくへおとす。これは専門的な言葉でありますが、その下積みになつたものは鮮度が落ちるために食糧にはなりません。いきおいフイつシユ・ミールにするか、魚肥にするよりほかにないのであります。フイッシユ・ミールにすると、もちろん價格がいいので、これをこしらえたがるのでありますけれども、フイッシユ・ミールにして肥料にすれば、すなわち農民に與える價格が高くなるので、農民の負擔が大きくなる、負擔が大きくなるということによつて、米價が上がる當然の理由になりますので、魚粕にすれば、フイつシユ・ミールにするよりはるかに安くできるのであります。先ほど申し上げました通り魚肥を水田に入れること、すなわち八貫目ないし十貫目入れることによつて、三割以上の増産ができます。日本の米が現在五千萬石、それの三割の一千五百萬石、合せて六千五百萬石に向上する、それにさらに馬鈴薯なり甘藷なり、また麥とか、そういうものの増産をはかつたならば、私はさまで今日の食糧の窮迫が長續きしないで、解消させることができるのではないかということから、肥料の増産をはかるために、ある程度までの價格を引上げなければならない。いわゆる適性價格にしなければならぬ。もちろん先ほど申し上げました通り、生鮮食糧としてのことも考えなければならぬので、價格が引合うからと言つて、無計畫に肥料におとすということは非常に惜しいので、これは考えなけれならなぬが、とにかくただいままで申し上げたような事情から、魚肥の價格を相當大幅に引き上げて、生産者が引合う程度に、しかも計畫的にこれを増産することが必要でないだろうか。このことについてお伺いしたいと思います。 それからもう一點は、これは直接の問題ではありませんが、魚價と輸送關係が非常にあるのであります。早く食べさせるには、生産地から消費地への輸送を一日も早くしなければならぬことはもちろんと考えますので、これは農林省、物價廳は關係外でありますけれども、鐵道當局と交渉をしまして、米同様に鮮魚に限つては優先輸送をすることに話をしてはどうか。さらにもう一つは、運賃は三倍半も値上りになつたのでありまして、これは消費者の負擔が相當に大きくなると思います。今日消費者の中には相當の勤勞者もおつて、千八百圓の生活のわくをきめられていても、生活に相當困難があると思つております。これらを考えますときに、鐵道運賃の特別の割引をすることをも考えて、消費者大衆の榮養に資さなければならぬのじやないか。すなわち魚價を低める方法をとらなければならぬのじやないか。こういうことを考えますので、この點もお伺いしたいのであります。 さらにもう一つは夏堀委員から伺つたようでありますが、生産地には今集出荷の部面が複數になるというので、相當いろいろな名前を使つて、入り込んでおるのであります。それは先ほど夏堀さんが詳細に申し上げたから、内容は申し上げません。それがために漁村は混亂しております。漁村の困つているところは、彼等は役人によつて聞いております。お前等は資金の面に困つておるだろう。資金も持つてきてやろう。資材も困つておるだろう。關西方面へ行けばたくさん資材があるから、それを持つてきてやろう。りようどあいた口にぼた餅みたようなもので、それで今乘りつつあるのであります。これらを放任して置いた時分には、今は機嫌をとつておるでしよう。しかしやがて私は昔の問屋のような姿に變つて、相當に搾取する時期がくるのでないかと思う。從つて漁業者、いわゆる生産者の經濟を非常な窮地に陥らしめる時期も遠くはないのだ。かように考えております。のみならず今は團體法がまだ發表されてはおりませんが、生産團體法を改定いたしまして、民主的漁業團體をつくるというときにあたりましては、これらに相當考えを及ぼして、その問題を解決つけていくということにしなければならぬのではないか。この許可なりあるいは免許なりを、どこまでも複數にするというので、資格があるといつても無限にこれを漁村に入り込ませるかどうか。この點においては先ほどの夏堀さんの御質問に對して御答辯がなかつたようでありますから、この點をお伺いしておきます。以上が私のお伺いしたい點でありますが、御答辯によつてはさらにお伺いしたいと思つております。
○藤田政府委員 魚價に關係する問題は、物價廳の方からお答え願うことにいたしまして、その以外の問題についてお答え申し上げます。鐵道の優先輸送をする問題につきましては、これはもはや話合いがついておるのでありまして、私どもといたしましては、公認の出荷機關から公認の集荷機關、荷受機關あてのものでなければ送つてならない、そのものについては優先的に貨車は確保する。こういうことに話合いをつけておるわけであります。なお今後とも實際問題につきましても、この點は遺憾のないようにいたしてまいりたいと思つております。 それから出荷團體がいろいろ濫立をして、その中にいろいろの人が入り込むという問題でございます。これはしかしながら新しい規則の建前からいたしまして、從來のように、その數を限定をしてまいるということはとれないと考えます。やはり資格の問題でございます限りは、公平に許してまいるということにいたさなければならぬのであります。要は生産者が本当に自覺をして、生産者の團結の力によつて、みずからの經濟的な地位の向上をはかつていく。そうして不當な搾取から生産者みずからの力をもつて、これに防禦していくとうふうな態勢をとつていかなければ、何ともしかたがないのであります。要は生産者の自覺に基かなければならぬと考えます。われわれといたしましても、そういうふうな健全な新しい生産者團體ができ上ることを期待をいたしております。今後とも出荷團體の公認については、そういう點についても十分注意をしてまいりたい、新しい生産者の團體が出荷機關としてほんとうに活動をしていけるように、いろいろの面についても援助をしてまいりたいと考えております。
○川村委員 要は資格の審査に當つてのことでございますが、とかく審査を誤りがちになるということに關しまして、この審査に當りましては、私は役所の專斷でなく、その地元の漁業會なり、あるいは市町村長なり、その他あちらから出張されておりますところの出張員の方なりの意見も忖度いたしまして、御決定を願いたいのでありますが、さもなければいろいろな手を使つてはいり込んでおるような氣配が見えるのであります。實はここではあまり極端なことを申し上げることは避けたいと思いますが、もう彼らはあらゆる手を使つておりますことは事實でありますから、その點をどうか御了承くださいまして、審査に當りましては萬全の方法をとつていただきたいと思つております。
○長谷川政府委員 價格の點につきまして、二、三お答え申し上げたいと思います。公定價格の改訂の時期を實情に即するように適切にせよという御意見でありますが、まことに御趣旨はごもつともでありまして、われわれといたしましても、できるだけ速やかに改訂すべきものは改訂をするということで、取扱つていきたいと考えます。ただたとえば水産物について申し上げますと、その値段を一つきめますにつきましても、たとえば米、麥、あるいは野菜というような横の關係、あるいはまた水産物を製造いたしますための資材、あるいは輸送、そういうような縱の關係が綜合せられまして、結果において水産物の價格ができる、こういうふうな關係になりますので、それらの一應の見込みが立ちませんと、最終的の價格をきめるということは困難なために、多少その時期を失するようなことがあるようにも考えるのでありますが、御意見のありますところはまことにごもつともと考えるのでありまして、われわれといたしましても、できるだけ早く結論をつけまして、これを公表するという方向でいきたいと考えているのであります。 それから魚肥の價格につきまして、現場の關係を考えて、相當魚肥が増産せられるような價格を定めたらどうかという御意見でありますが、この點につきましては結局食用になります生魚の量と、魚肥に囘します量との權衡をどの程度にとるかということが中心になろうかと思うのであります。具體的な考え方につきましては農林省とよく御相談をいたしまして、兩者の間に不均衡のないように、しかもできるだけ能率的に魚が使われますように考えたいと思つております。
○川村委員 魚肥の問題については、巷に傳えるところによりますと、最近何か手を打つということを聞いております。すなわち限界價格を制定するとか、あるいは魚肥の統制を緩和して、ある程度の魚肥を増産するということも聞いております。これらをおやりになるとするならば、もう北海道はこれからいわしの時期にはいつております。先ほど藤田政府委員から、いわしについては計畫が進んでいると言うことを承りましたが、どうか農林當局の方と御相談されまして速やかにその方法をきめていただきたいということをお願い申し上げます。 なお先ほどからの問題でありますが、これは私の方にかかつている問題だけに、私は非常に言いづらいのでありますが、これは全北海道、もしくは全日本的の問題であるので、漁民がみんなこうであるという感じをもたれては、今後すべての問題に漁村が支障を來すのじやないか。言いかえれば、資材の問題をお願いするにしても、そういうことを先入主に考えられては、他の漁村の御迷惑をかけるのじやないか。私は極力私の方の關係だけで止めたい。責任を負いたいと考えておりますので、機會がありますれば、ぜひ御懇談の機會をつくつていただきたいということをお願いするものであります。
○夏堀委員 ちよつと私から一言・・・。魚價の問題ですが、物價廳の方、また水産局の方ですが、これを大幅に引上げるという必要は認めているのかどうか。認めているのであればどういう方法をとつているのか。簡單にお聽かせ願います。
○長谷川政府委員 魚價の問題につきましては、實はわれわれも非常に頭を懊ましておるのであります。と申しますのは、一面特に最近におきまする主要食糧の状況が非常に思わしくことに對しまして、魚のもちます非常なる重要性というようなものを考えますと、相當これを大幅に引上げるということが考えられるのでありますが、また一面消費者の生活水準というようなものを考え併せますと、そう水産會でお考えになつておるほどの値段に上げることも、實際問題とすると非常にむずかしいのじやないかというふうに考えるのであります。その間に立ちまして、どの程度に魚價を決定するかということが非常にむずかしい點なのであります。現在の魚價は大體昭和九年、十年、十一年普通基準年度と言われます年代に比較いたしますと、大體四十一倍程度であります。これを農産物、特に米麥の値上り比率に平均をとつて考えますと、さらに二割程度は上げ得るのではないかというふうな考え方ができるのであります。しかしまた一面、漁場特有の各種の資材の値段は相當大幅に上がりますので、それらも勘案いたしますと、さらにそれより若干上まわるところできめざるを得ないのではないかということで、今われわれのところとしましては、各方面から資料を持ちよりまして、内部的にもあるいは各方面とも連絡をいたしまして、どの程度にこれをもつていくかということについて愼重に研究を進めておる、こういう状況であります。先ほどの委員會のお話にありましたように、あるいは小委員會等でもできるようでありますので、皆様の御意見等も十分勘案いたしまして最後的決定をいたしたい、こういうふうに考えておる次第であります。
○夏堀委員 大體のことはわかりましたが、二割や三割の程度の値上げでは何にもならぬですから、そんな小さなことをおつしやらずに、思い切つた値上げを斷行するという腹をすえて、そうして今度の小委員會とひとつ共同戰線を張つて、そのことを十分のみこんでいただきたいと思います。これで私は失禮します。
○青木委員長 魚價及び集荷配給機構の問題は漁民は勿論一般民衆の生活と密接なる關係がありますから、小委員會を設定いたしまして、政府の政令その他の行政面において、民意に副わざるものありと認定せらるる場合はこれが改善を促し、場合によつては政令の改廢を要求するなど、適當の處置を講ずることとし、引續き研究を行い結論を見出す場合、衆議院規則第九十四條の規定を發動するや否やを、委員會において決定する資料の取まとめ方を委任するための小委員を選定いたしたいと存じます。御異議ありませんか。
○青木委員長 御異議なければ委員の數及び指名は委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。
○青木委員長 では指名いたします。 鈴木 善幸君 加藤 靜雄君 本間 俊一君 小松 勇次君 夏堀源三郎君 川村善八郎君 内藤 友明君 の七名の方にお願いいたします。御異議ございませんか。
○青木委員長 ではさよう決定いたします。 なお水産廳設置に關する小委員會におきましては、各方面及びに政府竝びに本院鑛工業、運輸各常任委員會と速やかに連絡せられ、その瀬踏みを行つて、参議院規則第四十二條により、委員會として法案の立案に著手すべきや否やを本委員會に御報告を願いたいと存じます。 なお次會は十一日午前十時より開くことといたしまして、本日はこれをもつて散會いたします。 午前十一時五十四分散會