水害地対策特別委員会 第6号
- 発言数
- 77 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1947/08/30
会議録
○本間委員長 これより會議を開きます。 まず最初に農林省から災害が起りまして以來、今日まで處置いたしました中間報告を聽取いたすことにいたします。伊藤開拓局長。
○伊藤(佐)政府委員 それでは東北五縣の水害につきまして今まで農林省としてとつてまいりました措置について御説明を申し上げます。 七月の末に農林省といたしましては關係部局からそれぞれ二班の調査班を編成いたしまして、一班は宮城、岩手、青森、もう一班は秋田、山形に派遣をいたしました。その調査班が八月十日前後に歸つてまいりまして、その調査竝びに各縣からいろいろ御調査の報告がありました。その兩者に基きまして、早急に應急的な施設に對しまして、必要なる資金の御融通をせねばならぬという考え方からいたしまして、去る八月二十二日の閣議で、さしあたりこの十一月の末までにまずこの程度は最小必要であろうと思われる應急的な復舊工事につきまして、融資をすることにお願いをいたしまして、閣議決定いたされたのであります。その結果、私の方の開拓關係といたしましては、去る二十六日に各縣に對しまして電報をもつて融資の額をお知らせしたのであります。合計五縣で一億九千八百十九萬一千圓、千圓以下は省略いたします。そのうち青森が一千五百四十一萬三千圓、岩手が二千三百六十二萬一千圓、宮城が七百二十二萬四千圓、秋田が一億八百九十三萬七千圓、山形が四千二百九十九萬三千圓、合計先ほど申し上げました一億九千八百十九萬一千圓になるのでございます。この融通額を去る二十六日に電報て各縣にあてまして通知をいたしますとともに、一方これが現金の速やかに行くことにつきまして、關係方面とそれぞれ交渉いたしておるのでございます。 それから一面現在安定本部の公共事業費の中にございますうちから、さしあたりこの九月分として補助金でとりあえず交付をしてもらうということで、安定本部と交渉して了解をつけました。私の方の關係は昨日の閣議にかかつたのでございますが、これはごく最近に縣の方に御通知申し上げるとともに、現金の行くように取計らいたいと考えております。その額は合計七千二百九十三萬八千圓、各縣別の内譯は青森が五百六十七萬二千圓、岩手が八百六十九萬三千圓、宮城が二百六十五萬八千圓、秋田が四千二十二萬五千圓、山形が一千五百六十八萬七千圓、合計七千二百九十三萬八千圓でございます。これらはいずれもここ一兩日中に縣の方に通知をいたしたいと考えております。現金もこれはすでに豫算としてとれておる金額でございますので、速やかに現金が行くようにいたしたいと考えております。 それから今後の措置につきましては、すでに安定本部の方でもお考えをいただいておる模樣でありますが、私どもの方としても現在これらの災害地に對して詳細な調査をいたすための調査班を派遣しておりまして、これが來月の五日ごろに歸つてまいりますので、歸り次第その調査に基いて今後の復舊關係の豫算を要求いたしたいと考えております。ただいま申し上げました融通資金と補助金はいずれも應急的なものでありまして、全般的なものにつきましては調査班の歸京をまつてただちにやりたいと考えております。以上簡單でございますが御報告申し上げます。
○根本委員 ただいまの開拓局長の數字と、全般の對策委員會で總務局長から發表されたのと數字が違うのでありますが、これはおそらく今開拓局長の言われたのは、農耕地關係だけ言つたのかと思います。今のは山林關係その他のものは含んでおらないと解釋するが、それが事實かどうか、もし含んでいないとするならば、あとの山林關係の方はこれは融資の指令がゆかないのか、出さないのか、その點を明確に御答辯をお願いします。なお今の中金から農業會を通じていくところの資材關係のことも觸れていないが、これまた農林省としては指令を出したはずだと思いますが、これとの關係はどうなつておるか、この點を御答辯を願います。
○伊藤(佐)政府委員 ただいまお尋ねの點は、御指摘の通り開拓關係だけの數字を申し上げたわけであります。それで山林關係の數字を申し上げます。融資額として林野關係において三千八百四十五萬圓、これは五縣分であります。その内譯は青森縣が六十九萬圓、岩手が四千三百萬圓、宮城が三十六萬、秋田が二千三百二十萬圓、山形が百二十萬圓であります。それから九月分の補助金としてちよつと合計が出ておりませんで、あとで申し上げますが、青森が六十九萬圓、岩手が四百五十二萬五千圓、宮城が三十六萬圓、秋田が九百三十四萬九千圓、山形が五十七萬六千圓であります。 それから資材の點について申し上げますが、資材の方の關係は開拓關係だけでございます。セメントが合計八百六十トン、内譯は青森が百トン、岩手が百六十トン宮城が七十トン、秋田が三百トン、山形が二百四十トン。それから木材が一萬五千四百石、これの内譯が青森が一千七百石、岩手が二千六百石、宮城が一千百石、秋田が五千八百石、山形が四千二百石。くぎは合計が二十八トン、内譯は青森が三トン、岩手が五トン、宮城が二トン、秋田が十トン、山形が八トンであります。今の資材はいずれも開拓關係だけについて申し上げましたわけであります。
○根本委員 この資材の割當算出根據について聽きたいのでありますが、これは被害面積あるいはその程度に應じて配當をしたものか。あるいは單に各縣から復興資材として要求された要求額を按分して出したのか。その點について御答辯をお願いしたいのであります。というのは先ほど示されたところの融資額補助額の率から比べると、大分そこに差があると思います。その算出根據を明かにしていただきたいと思います。
○伊藤(佐)政府委員 資材は大體縣からの被害額を基礎にして割當をいたしました。先ほど申し上げました融資額と補助金額でございますが、これはその後こちらからまいりました結果、その他の要素を參酌いたしまして、きめたのでございます。從つて資材の方は非常に早くきましりました關係で、融資額等とこれとは一致しておらぬ點がございます。
○根本委員 これはただいまの説明で非常に不滿足な基礎を中心にしてされたことと判斷されます。ところが資材が復舊には非常に大事なのでありますので、これは速やかに數量を再檢討の上この率を合理的に配分するというようにお願いしたいと思います。
○伊藤(佐)政府委員 ただいまの點はお言葉の通りいたすつもりでございます。先ほど申し上げましたように、現在詳細なる調査をいたすために參つておりますのて、その結果を待つて適當に補正をいたしたいと考えております。
○根本委員 先般の對策委員會におきまして、大藏大臣はつなぎ資金のことについて答辯なさつたときに、資金の貸出につきましては十分の態勢が整つている。問題はむしろ各府縣の受入れ態勢ができていないために遲れているようになつている、こういうふうな御答辯でありました。しかるところ現地の状況を聽いてみると、必ずしもそうでないのであります。特にその問題にはいりまする前に、一つ明確な御答辯をお願いしたのは、先般の閣議において農業關係のつなぎ資金として三億六千萬圓の融資が決定され、本日またさらに農林省の開拓局長から各府縣別の割當の指令の内容まで發表を受けたのであります。しかるに地方の状況においてはそうではないのであります。特にその根據となるものは、大藏省の銀行局から、いわゆる銀行關係に指令したところによると、昭和二十二年度風水害に對する金融對策といたしまして、その一項に災害復舊のために國庫から支給される補助費及び府縣の負擔する災害復舊費の合計金額の範圍内で、必要な金額を限り右の補助費が支出されるまでの間普通銀行等から一時つなぎ資金を融通すること、こうなつておるのであります。そうしますと閣議で決定された事項を大藏省の一部局の長によつてそれを飜しておるというか、それを抑制しておるという結果になるのであります。しかもこれが現實に各縣においてはその通りに動いておるのであります。そうしますると、閣議で決定された三億六千萬圓の融資というものが實際上はつなぎ資金になつていない。補助額がきまらないと融資ができないということになると、つなぎ資金にならないと思うのであります。これについて大藏大臣はどういうふうにお考えになつておるのか、まずその點を明らかにしていただきたいてのであります。
○栗栖國務大臣 お話は金融の手續を申し上げるわけではありませんが、もし地方でそういう考えをもつておいでになりますならば、大きな誤解があるのであります。この間十二日に私たちが指圖をいたし、さらに財務局長及び日本銀行支店にも電話を數度かけさしておるのであります。こういうことをよく考えていただかぬといかぬのであります。普通の補助金とかその他でありますならば、いろいろこのお役所の方から指圖があつて、金が手にはいる、こういうような形になるのでありますけれども、これは融通でございます。それですから專ら理事がそれを縣でもつてまとめて、あるいはそれでまとまらぬところにおいてはある部分をどなたか代表してまとめて、そうして金融機關にぶつかる。ぶつかるにつきましては、大體地方銀行は金のないところが多かろうと思います。そこですぐ銀行の人を連れて日銀の支店長の方へ行くか、あるいは日銀の支店長を呼んで、こういうわけで金が足りない。もし日銀の支店に金がないならば支店長から中央に電話をかけさして、中央からすぐ資金を送る。しかし金がないことはないはずでございます。そういうような手續をしませんと、この金融というものはなかなかうまく動かぬのであります。それから殊に二十日のごときは私は非常に急がしたのでございます。電話で、大きな聲を出して急がしたのであります。金額はまだきまつてない點が多々あつたのでありますが、しかしそれを待つておつて手紙を出すのでは遲れる。そこで金額がきまつたらあとから農林省あるいは内務省を經て、こういうわけできまりましたと言つて金額機關に行かれるならば、またそこで金の融通も一日でも半日でも早くつく。こういうような指圖までいたし、わざわざ日本銀行の總裁まで呼んで話をしたような次第でざございます。そこでこのことは幾度も申し、またいろいろ報告も來ておるのでありますけれども、數字がきまらぬから出さぬということでもございません。すでに大體四億ばかりの金は數字がきまらなくても豫定があるのでございます。必要があるならば、その場所でよろしいと、縣で認めるならば、そうして中央との連絡で金額がきまるならば、すぐ出せ、かように言つておるのでございます。殊に地方銀行は健全財政という建前から言いまして、地方に金があるものを中央で資金を送るということはインフレーシヨンになるわけでございますから、地方で金があるならできるだけ地方で賄い、もしない場合には日本銀行の資金を放出する。こういうように言つておるのでありまして、十分手は盡しておると思います。しかもなお數度にわたつて電話までもして依頼しておるのであります。ただ借入をなさるのにそういう團體借入というような御經驗も少かろうと思つております。いろいろ困難も起ろうと思つておりますが、むしろ委員の方その他が東北の御出身が多ければ、こういうような事例があるかが、すぐ指圖してくれ、こういうようなこともお申し出があればわれわれは銀行局長を呼んですぐ指圖して、必要な金はその翌日は出るくらいな手配は、受入れ態勢さえできておればできるのであります。
○根本委員 そうしますと、大臣の御答辯によりまして銀行局長が金融機關に出したこの指令というものは取消されるのでありますか。なおまたそうしますと昨日の閣議できまつたというのでありまするが、農林省關係の補助金額が一億なんぼかきまつておるようでありますが、この補助金と先般きめたところの三億六千萬圓の融資とは、これは差引ということではなく、三億六千萬圓の融資額は農林省から指令されたそのままが日本銀行においてこれを融資する。あるいはまた地方銀行の方において受入れ態勢さえできれば、すぐに貸出すということに解釋してよろしうざごいますか。
○栗栖國務大臣 その書面は非常に大事な書面でありまして、その書面によつて今動いておるわけでございます。しかし二十日でございまして、これはまだその當時は事情がはなはだ判明しない場合がいくらもあるのでありまして、そこで電話その他でそれをつないでいろいろ指圖をいたしておるような次第でございます。その書類がもとであつて、取消しなどしたら金融はできなくなるわけであります。文書に一つの矛盾もございません。その當時は大體そういうようなことでスタートして、だんだん金額はきまるに從つてやるのであります。從つてそのほかにもいろいろ電話などで手を盡しておるわけであります。なお金額の問題でございますが、金額のきめが非常に、殊に内務省その他でも遲れたのであります。そこで大體の見透しをつけてとりあえず貸しておけ。この農林省のきまつた數字の方も、あれはとりあえずの數字であつたのでございます。もし今度きまりまして、それがダブルようなことがあるならば、それはおのずからそこで調整もします。早いことが大事でございますから、早く出た數字はすぐ金融機關の方へ移牒する。こういうような手をとつたのであります。それから受入れ態勢ができましたならば、これだけの資金が要るということを十分金融當局その他にも御連絡を願いまして、よく話していただけばすぐわかると思うのであります。なおわれわれは必要に應じては一部の自由拂いの特別な措置も講じなければいかぬだろう、こういう指圖をしているのでございます。その書面にはたしか現われてはおらぬと思います。
○本間委員長 根本君に申し上げますが、今本會議の方が採決も間もないようですから、委員會は一旦休憩したいと思います。 午後二時五十二分休憩 ————◇————— 午後四時四十一分開議
○本間委員長 休憩前に引續き會議を開きます。根本龍太郎君
○根本委員 先ほどの大藏大臣の御答辯によつて大體はつきりいたしたのでありますが、つなぎ資金の融資手續について、大藏省の銀行局長からその點をさらに再確認していただかないと、地方の銀行において事務上非常に支障を來しているようでありますから、その點をお尋ねしたいのであります。 まず第一に先般の閣議において、農林關係のつなぎ資金として三億六千萬圓のわくが決定し、その内譯が各府縣に示達になつているのであります。先ほど農林省の開拓局長からその點をさらにあらためて發表になつたのでありますが、地方の實情によりますと、ただいま資料がはいつているのは秋田縣だけでありますが、秋田縣において日本銀行の支店にこの借入れを交渉したところ、最初は二千萬圓だけ出す。あとは出せないということなのだそうであります。それで縣會議長竝びに副知事から銀行支店長に農林省からの電報の指令をもつていつて、この通り割當になつておる。だからこれをぜひやつてくれと言つたところが、それではというので結局三千萬圓だけになつたというわけであります。そうしますと、閣議で決定された事項が大藏省の事務當局の指令によつて實現できないという現状になつている。これはどういうわけであるかということを質問申し上げたのであります。しかるところ大藏大臣は、これは農林省の指令した金額についても當然それは融資することになつている、こう明言されているのであります。この點は非常に緊急を要する地方の實情においては、この手續上の問題で閣議決定事項が全然実行できないということになると、これは政府の威信にも關することであり、また現實に即急に復舊工事をしなければならぬところのこの緊急の措置が時期を失してしまうという状況になるのであります。それでまず第一に日銀總裁その他金融機關に指令された昭和二十二年度風水害に關する金融對策に關する件の別紙の中の一項目に、災害復舊のため國庫から支出される補助費及び府縣の負擔する災害復舊費の合計金額の範圍内で必要な金額を限り、右の補助費が支出されるまでの間、普通銀行等から一時つなぎ資金を融通する、こういうふうな指令が出ております。これを嚴格に實施いたしますと、地方銀行においてはあるいは日銀の支店長においては、結局國家において補助金がはつきりきまる、それが指示されなければ金は出さないということにになります。從つて大藏大臣は明確に答辯されたけれども、農業關係においては三億六千萬圓のつなぎ資金が實現化できないということになるのでありますが、この點について銀行局長から、手續上これを完全に現金化することができるようにどういう措置がされるか、この點を明確に御答辯を願います。
○吉田説明員 お答えいたします。銀行局といたしましては、八月十八日に仙臺の各財務局長あてに通知を發しまして、東北の水害は相當被害が甚大でありますので、まず日銀の支店を通じまして國庫負擔金のきまるまで、ある程度の融通に對する準備をしろという通知をしたわけであります。さらに二十一日にまた通知をいたしまして、この國庫負擔金竝びに縣の負擔されて支出される分につきましては、その範圍内で必要な金額を至急融通しよう。それはなるべく普通銀行等から融資することにいたしますが、當該銀行の資金が足りない場合には日本銀行から斡旋をし、また日本銀行が直接金を出してこれに融通する。また農機具とか肥料の資金につきましては農業會の一般的方法によつて融資する。しかしこれも農業會で金が足りない場合には農林中金なり、またそのしりは日本銀行で引受けて融資をするということでこの急場をつなぐようにという通知を出したわけであります。それで、金額につきましてはただいまお話があありましたけれども、實はこちらとしては一應九月までの金額を向うに通知したわけであります。あるいはただいまお話のありました二千萬とか三千萬というときには、まだこちらの金額がはつきりしておりませんので、そこに多少の行き違いが生じたかと思うのでありますが、本日通知いたしましたのは、秋田縣は四千九百五十七萬四千圓という金額を向うに通知いたしたわけでございます。なお御參考までに他の縣について申し上げますと、青森縣は六百三十六萬圓、岩手縣が千三百二十一萬九千圓、それから宮城縣三百一萬八千圓、秋田縣が四千九百五十七萬四千圓、山形縣が一千六百二十六萬四千圓、これはさしあたり九月までの必要と思われる分を早く融資しろということで出しましたので、今お話になりました三億六千萬、この金額の一部かと思います。この三億六千萬の全體につきましては、これはもう少し、十月、十一月の分もあるとは入れた金額ではないかとこちらでは考えております。ただいまのところでは、そういう措置を講じております。 なお御參考までに第二・四半期の公共業費として出ておる分、これに對しても融資するということで、これも通知をいたしておりますが、金額を申し上げますと、青森縣一千萬圓、岩手縣一千四百萬圓、宮城縣一千萬圓、秋田縣五千萬圓、山形縣一千八百萬圓という金額が出ておるわけであります。
○根本委員 ただいまの説明によつて一部明らかになつたのでありまするが、大藏大臣は先ほどの答辯におきまして、三億六千萬圓のものは必要に應じてすぐに出す、こういうふうな答辯なのであります。しかるにただいまの御答辯によりますると、結局國庫補助費がきまつたそのわく内においてつなぎ資金を出す、こういう主義をとつておるのであります。そうしますれば、そこに大臣の説明されたことと食違いがあると思います。なおまた現地におきましては、たとえば秋田縣の實例を申しますれば、現在何月分々々々というのじやなくて、ただちに全面的にやらなければならぬのであります。それで昨日も知事が來ておりましたが、これの報告によりますると、一町村少くとも百萬圓ずつの要求を出しておるのだそうであります。そうすると二億四、五萬圓なければ急場のつなぎ資金ができないのであります。しかるに今のような小刻みのことでありますと、全面的に——特に現在が農村にとつては農閑期なのであります。これが少し時期をはずしますと、刈取り期になります。また東北は、御承知のように、降雪が非常に早く來るために、今の時期に多額のつなぎ資金が出てこないと、結局工事ができないということになるのであります。この意味におきまして、閣議決定事項を尊重されまして、せつかく銀行當局の事務的な措置をやつていただいて、農林關係については全面的に閣議決定されたところのわくを、ただちに資金化できるような措置をしていただきたい。それに對する所見、竝びにただいま説明されたのは約二億そこそこのようでありますが、内務省關係の土木復舊事業費として要求されておるのは、たしか十四億三千萬圓の要求が出ておるはずであります。これまた緊急にやらやければ、非常に事業の阻害を來すのであります。それでこれは銀行局じやなくて、政務次官に對する質問になると思いますが、これを速やかに決定していただかないと、わずか五千萬圓そこらのものでは、秋田縣では全然公共土木費の目鼻がつかないと思います。他縣も同樣であると思います。少くとも秋田縣においては、三億の内務省關係の土木の補助金がなければできないということであります。内務省事務當局竝びに安本關係でも、實質上それを堅持していただいておるとわれわれは聞いております。しからばこれも速やかに補助金のわくを早くきめていただいて、それを資金化する途をやつていただく。それの決定ができなかつたならば、先ほどの農林關係のつなぎ資金と同じく、これまた五億なり、六億なりのつなぎ資金を先に出していただきませんと公共事業費として非常に困る、こう思います。これに對して、御答辯をお願いいたします。
○小坂政府委員 お答えを申し上げます。まことにごもつともな次第と存じます。一體今囘の災害は、まことに私どもといたしまして御同情にたえない次第であります。實はこの災害の報を受けまして、すぐ私自身内務省に飛んで參りました。大臣、次官、地方局長を歴訪いたしまして、こういう問題は速やかに手を打つということについて、善處を要望したような次第でもあるのであります。私どもといたしましては、ただいまのお話の中にありましたように、時期を失した資金が何にもならないことをよく知つておるのであります。この意味におきまして、極力應援をいたしますように考えておるのでありますが、この考えは先ほど大臣も述べた點であると存じます。この大臣竝びに私の考えと、銀行局の事務の手續との間に食違いがあるではないかという御質問でございますが、私は食違いはないと思つておるのであります。ただその手續が、現地で非常に焦燥の氣分にかられていらつしやる皆樣方に、御納得のいくような早さをもつていないということを實は遺憾に思うのでありますが、大體わくを閣議で決定いたしまして、そうしてそのわくの範圍内におきましてつなぎ資金を出していくという原則が、この金を出す面と資材のにらみ合わせ、さらに現地における受入態勢、この三つのものがうまく食い合つたときに、金を出していくというのが最も效果的な方法だろう國家全體の見地から見ましても、災害地における復舊の欲望とにらみ合わせてみましても、效果的であると考えるのでありますが、ただいまのところ、實は大藏省といたしまして、農林省と打合わせてわくを決定いたしておるようなわけであります。先ほど申し上げましたように、その間の速度というものがもつと早められなければならないと存じますので、この點に關しましてさらに當局として意を用いて、大いに勉勵いたしたい。かように考えておるわけであります。 次に御質問の第二點の内務省關係の公共事業費、緊急災害の助成費であります。先ほどお話のございました、たしか十四億五千萬圓かと記憶しておりましたが、この金額は實は閣議の決定も經ておらないので、これは東北地方以外にも、各地のものを含んでおるわけであります。この點につきましては、安定本部と内務省と、さらに私ども大藏省と事務的に折衝いたしまして、そのでき上つたものを閣議決定にしてもらうように申しておるのであります。いずれにいたしましても、お話のごとく東北地方のような雪の早く降る地方におきまして、實は十月までの工事というものがおそらく大半を決するのだろうと存ずるのであります。さらにもしこの時期に遲れますと、來年の三月までは手がつけられない。四月になつてから始めれば、植付時にまた工事をやるようなことになつて、來年度の増産にも非常な支障を來すというような事情も拜察いたされますので、われわれといたしましては、極力今後鞭撻して、御期待に副うようにいたしたいと思います。何分にいたしましても、あるいは大臣もこの點申し上げたのではないかと拜察いたすのでありますが、縣においていくらの費用が要るかということ、その受入先のやはり一應の明確なるリストができませんと、銀行といたしましても、ただちにそれに融資するというようなことも、いかがかと思う點もあるのではないかと存ずるのであります。縣においてどうかひとつ、そういつた受入態勢をできるだけ早く整備していただいて、私どもの方でも極力これを援助いたします。今後もこのスピードを早めて、せつかく努力いたしたいと思つております。
○根本委員 ただいまのたいへん御同情ある、また鄭重な御答辯を得て、たいへん感謝に堪えません。但し銀行局次長からまだ説明がなかつたのでありますが、今のつなぎ資金の三億の問題、これは補助金が決定しなくとも、大藏大臣がただちに資金化するように手配していると、大臣はそう言つておりますけれども、現地の日銀の支店長はやはり事務的な指令がないと、補助額がきまらないと出せないということになりますと、せつかくの言明が空文になるのであります。その點を速やかに措置していただくということを、はつきりここで明言いたしていただきたいのでございます。
○吉田説明員 ただいまのお話のございました點につきまして、大臣ともよく相談いたしまして、なるべく早く、内譯その他割當をきめまして、至急ひとつ取計らいたいと、事務當局としても思つている次第であります。
○根本委員 その割當はすでに先ほど休憩前に、農林省の開拓局長から、農林省がすでに現地に指令したところの案にはつきり出ているのであります。從つて地方の縣においては、當然それがもらえるものと思つておるのであります。そこに食違いがあるのであります。その點を明確にしてやらないと、同じ政府でありながら、政府から命令された事項が、農林省ではこれこれの額が行つておるのだ、これを受入れろ、こういうふうな命令が行つております。ところが銀行局から、今言つたように、補助額がきまつただけよりいかないということになりますと、先ほどの大臣の聲明が、どうしても銀行局の指令がないために、動かないと思う。大臣と打合せをする必要がないと思います。大臣はただちに資金化できるように手配をしている。こう先ほど明言されているのであります。その點にややもすれば緊急を要するところの閣議決定事項なり、あるいは大臣が決定した事項が、官僚の事務的な裏づけがないために、國政が非常な阻害を受けているということは、現内閣が他の方面において非常な非難をされていることである。殊にこのような緊急を要するところの、しかもすでに災害が終つて一箇月になんなんとし、農村は資金がないために、どうにもできなくて、先般のごときは、秋田縣から六百數十名の代表が大擧して東京へ押し寄せて、當局へデモ行進するということで來たのであります。われわれは熱意は非常に買うのであるが、そういうことをしてはいけないということを言つて、そういう人々の陳情を止めている事情です。こういう事情もお考えの上、できるだけ早く、これが事務的にできるように、明確なる御答辯俎していただきたいのであります。重ねてお願いいたします。
○小坂政府委員 ただいまのお話も私ども承つていることであります。三債六千萬圓のわくを農林省として現地にもつて行く、これをとれ、こういう話でありますが、われわれといたしましてはやはり三億六千萬という資金を出すには、この資金がどういうふうに配分されるかという點を、資材等とも一應にらみ合わせませんといけませんので、資材とにらみ合わせのできた分から逐次出していくということも、大臣から命令いたしているのであります。でありますから、極力今後農林省とも打合わせまして、先を明確にいたしましたものを早くつくりあげまして、この資金をこれに應じてどんどんと出していくように心がけたい。かように考えております。どうぞ御了承を願いたいと思います。
○淺利委員 ただいま伺いますと、どうも大臣の言明と次官及び事務當局の御説明の間に納得ができないようであります。大臣ここの指令があれば、銀行の方へ行けばすぐ貸せるようになつておる。先刻こう言明されておる。ところが一方指令の内容から見れば、補助金の額がきまらなければ出せない、あるいは受入れ態勢がどうとかというような御説明でありますが、おそらく大臣のお考えはすでにこれだけの額ということを各府縣に割當てたならば、これは政府がそれだけの補助なり何なりは國費をもつて出すという腹をもつておるのですから、その割當額はただちに出すようにというように先刻承つたのであります。しかるに今の事務當局から言えば、さらに農林省と打合せをしなければならぬ、あるいはそのことをどうしなければならぬというような、今後の折衝に待つというようなまぬるいお考えのようであります。大體これだけの割當てた額は政府で保證をする、貸出せという一言さえ言えば、ただちに解決する問題じやないかと思うのであります。その點を伺いたいのであります。 もう一つは内務省の十四億五千萬圓の融資の問題でありますが、これは前々囘の委員會において、内務大臣の方からはすでに大藏省に要求している。その當時私は農林省の方はすでに豫算を六千萬圓閣議決定をしている、何ゆえに同時にこれも閣議決定をみなかつたかということを追及したのでありますが、何か根本的にいろいろの關係があるからということでありました。ところが前囘の委員會において大藏大臣は、それは内務省からまだ來ておらぬ、昨日ようやく書類が來た、こういう答辯であります。それからさらに内務當局に聽きますと、それは前もつて事務當局と折衝している、大藏大臣の言うのは表面のことであつて、その前からわれわれはやつている、こういう説明であります。政府當局の間にかような矛盾がありまして、先刻來根本委員からも陳情されましたし、またかつて石田委員からも東北の特殊の事情によつて一刻を爭うということについてるる陳辯されておるのであります。にもかかわらず、今日政府が荏苒としてこの急速に處理しなければならぬ問題を相かわらず解決せずして折衝に折衝を重ねているということは、われわれは政府當管がこの災害の實情に對して眞の認識ありや否やを實は疑わざるを得ぬのです。これらのことにつきましては、ともかく他日この現實の査定の上において、もし過剩の補助をしたならば、それは返してもよい。ともかくさしあたり必要とするものはとりあえずこれを融資をして急速に間に合わせるようにしていただきたい、資材の方は先般安本の長官はそれぞれ手配をしておると言明しております。大藏當局は資材とにらみ合わせてと言う。この間政府當局の間に何らの連絡がないというようにわれわれは感ぜられるのであります。この點についてどういうふうになつておりますか。安本との打合せの經路はどうなつておりますか。その點も明確に承りたいのであります。
○小坂政府委員 私の言葉があるいは足りなかつたために誤解を生ぜられたのではないかと存じます。三億六千萬圓の閣議決定の金をすぐ出さないというのではないのであります。極力この金をわれわれの方といたしましても速やかに有效なる支出のしかたをしたい、こういう考えで申し上げておるわけであります。このためにはたとえば日本銀行の支店がわれわれの方の指令によつて金を出せと言われておりましても、その資金を受け入れる方の縣の方の側におきまして、いろいろな資材の使い方とか、あるいは工事の方法とか、そういつたようなものに關して一つの體系ができておらなければ、やはり貸す方としても一應事務的にいわゆる石橋をたたくようなことになるのじやないかと思います。問題は日銀の當局者のその場の腹であるというような點もあるのであります。この問題に對しましてはわれわれとしてもそういう點をもつと早く整備してもらいたいという希望を、實は大臣が申したようにも聞いておるのでありますが、そういう意味にほかならないので、われわれとしては速やかにこの閣議決定の金額は有效に使つていただくように極力努力をいたします。ただ、ただいまのところ遺憾ながらこの打合せ等についてスピードを缺いておつたという點は、先ほども率直に認めまして、今後大いにこの點を改善いたしたいということを申し上げたような次第なのであります。 さらに内務省の事業費の關係でありますが、これは實は内務大臣から金額についての特にそういう強力なる御發言というのは私どもはまだ承知いたしておりませんで、さらに金額について至急に打合わせるようにという御命令を受けておるような次第であります。なお主計局次長からこのお尋ねにつきましてさらに詳しく申し上げたらいいかと思います。
○河野(一)政府委員 資材等の關係のにらみ合わせというようなことを政務次官がおつしやいましたのですが、私どものこういう問題につままして豫算をつけます從來のやり方をちよつと御説明いたしますと、多少御參考になるかと思うのでありますが、今囘のような緊急な災害の場合でありますと、非常に從來の豫算のつけ方と樣子が變つてまいるのでありまして、從來のものでありますと、縣からの復舊工事の要求がありまして、その場所はもちろん内務省その他において調べるわけでありますが、單價の問題でありますとか。あるいは復舊工事につままして非常に輕微なものは補助しないとか、あるいは應急復舊の範圍を逸脱するかどうか、いろいろな調べをいたしまして、その結果ある程度の金額が査定になりまして減るのが通常でございます。しかしそういうことをやつておりましては、今囘の東北の水害の應急復舊に時期を失するかというきらいがありますので、豫算當局といたしましては一應縣のもつてまいられました數字を、そういうような査定をいたさずに一應の補助をする、こういう取扱いをいたしたような次第であります。そんな關係から、事務的に大藏省内部においても折衝の餘地がありまして、多少遲れた點があるのでありまして、この點はまことに申譯ないと存ずるのであります。 それから先ほどの内務省の關係の問題でございますが、これは私もその間の事情をよくは存じないのでありますが、たしか内務省におきましては、當初工事費の全額を資金の融通でいきたい、こういうふうにお考えになつておつたように存じております。しかしながらこれは直轄の工事と府縣の補助工事と兩方ございまして、國が直轄工事としてやるものについて、一般金融機關から資金の融通を受けましてやるということはいかがかと考えた次第であります。それからいま一つは現在の資金の情勢から見まして、そういう巨額なものを市中銀行から融資するということはなかなか困難ではないか、それよりか現在もつております豫算を——實は大體きまつておりますので、その金額を、事業費の總體については一應査定は後日の問題にいたしまして、大體三分の二の補助金額でありますが、それを早急に出すということに考え方を多少改めた次第であります。殘りの、金額で申しますと内務省の内地關係が直轄工事で二千萬圓、府縣の補助費で一億八千萬圓、それは早急に公共事業費の豫算から補助する、あるいは直接支出する。そうして殘りの府縣の純負擔になる九千萬圓だけは金融機關の方で一應融資する。こういうふうに考え方を多少當初と變えました結果、多少行き違いができたのだと私は考えております。
○本間委員長 ちよつと申し上げますが、農林大臣はもう一つ委員會がありますので、農林大臣に對する質問を早くしたいと思います。大藏省の方も中絶したわけではありませんが、さように取計いましていかがでしようか。ではさよう御了承願います。それでは野本君。
○野本委員 今次の水害によりまして非常な慘害を受けた農村が非常に困窮しておることは御存じの通りであります。しかるところこの關係が國家の補助金とかそういうものがあまりはつきりしないのと、それから復舊が非常に急速にいかないというところから農地改革が非常に阻害されておる現象が起りつつあるのであります。すなわち現在においては農民は國家で買い上げられた土地をまだ完全に買い受けていないのであります。それで今のような状況で國家が全額を國庫負擔でこれをやつていただかないと、農村は買入れないという空氣が非常に強いのであります。これは非常に國家の大方策としての自作農創定の趣旨が貫徹できないようなことを憂えるのでありまするが、こういうことに對して農林大臣はいかなる對策をもつてこれを防止され、その目的を達成されるか。この所見を簡單に御説明願います。
○平野國務大臣 水害によつて土砂が上にかぶつたり、また流れてしまつたりしておる土地の問題については、これはそれぞれ別に考えております。しかしてその他の問題についての自作農創定の土地改革の問題については大した支障はないのであります。さように申し上げればよろしゆうございましよすか。
○飯田委員 今月の十五、十六の兩日にかけて北海道に大水害があつたのであります。その結果といたしまして人畜の死傷も相當多く出ておりますし、むろん耕地、道路、橋梁の破損もおびただしいということを聞くのでありまするが、それに對しましては政府當局としまして調査員を派遣になりまして調査ができておりましようか、どうでありましようか。その點をお伺いしたいのと、それから東北地方の水害につきましてはそれぞれの委員をして、農林委員であるとか、あるいは國土委員會の委員、そういうものを派遣しまして實地の調査をさせたわけでありまするが、北海道の水害に對しましては、參議院の方としては議員を派遣したと聞いておりますが、衆議院といたしましても議員を政府の關係者とともに派遣をしておられましようか。
○本間委員長 ちよつと申し上げます。北海道の水害地の視察に農林委員會の方から議員を派遣することにきまつたばかりです。その點ただいま連絡がありましたから御報告申し上げておきます。
○飯田委員 せんだつて農林委員會とこの水害対策委員會と連絡をとつてということがありましたが、こちらには御連絡ありましたか。
○本間委員長 けさ向うの委員長の方から連絡がありましたから相談して、きようの午前の農林委員會で委員を派遣することにきまつたはずであります。
○飯田委員 委員の數はどうですか。
○本間委員長 それは農林委員會できめたと思いますから、まだはつきり私は承知いたしておりません。
○飯田委員 委員の數は決定したわけですか。
○本間委員長 たしか午前にきまつたと思います。それだけ報告しておきます。平野農林大臣。
○平野國務大臣 農林省といたしましては、北海道についてはまだ正確なる報告を入手いたしておりませんが、大體北海道知事を通じ、その他きわめて公式な調査だけは參つております。まだこちらから正式なる人を派遣しておりませんが、いずれ東北と同じように派遣いたしまして、その對策については他と同樣に對策を立てていきたい、かように思つております。
○外崎委員 農林大臣に質問いたしますが、青森縣の方の水害も極端に荒された田畑は數十町歩にわたつている。そして石とか、砂とか、泥などが流れまして、高い所は五、六尺、低い所で一、二尺というくらいの田や畠が埋つてしまつたのであります。こういうものに對しての農林省の救濟の方法をはつきり伺つておきたいと思います。
○平野國務大臣 農林省の水害對策といたしましては、特に青森だけということでなく、とりあえず東北五縣についての大體の方策は立てております。これはすでにもう十分御承知だろうと思いますが、その第一著手といたしましては、二億三千萬圓の復舊工事費用の即時融通、一億二千五百萬圓の農業用必需資材、肥料であるとか、農機具であるとか、藥劑とか、これらを購入するための資金はすでに大藏當局から話があつたと思いますが、これらも縣がすぐ地方銀行において借入れまして、町村へ配給するということはできるようになつているはずであります。なお農林省といたしましては特別に約四千トンの小麥を東北五縣に對して輸送をいたしまして、ほんとうに家が流れた人、耕地が全部つぶれた人、當面せる生活の立たない人、これらの人に對する應急的なる救濟はやつております。なお東京都應及び神奈川縣廳に勸めまして、早場米をもらつている關係等から考えて、特別の義捐金を募集すべしということにいたしまして、これも二十萬圓近くは各縣廳の方に行つているのではないか。これらはすぐ見舞金といたしまして、ほんとうに家の流れた人、今食う米のない人たちにはそれぞれ包み金として差上げる。最も應急の問題としてはかようになつていると思います。基本的な問題といたしましては、私も秋田、山形だけは見てまいつたのでありますが、各水害の河川、その河川の上流の森林については、特に治山、治水の計畫を立案いたしまして、その成案を得ましたならば、私としては閣議にかけましてその對策を推進したい。なお資材に關しましては、セメント等はでき得るならば、その事情を具申いたしまして、司令部等にも了解を得て、東北、殊に水害地帶における復舊事業については、資材方面においても全力を盡すのが至當ではなかろうか、かように考えております。なお國庫負擔といたしまして全額かように水害に對して國が犠牲を拂うべきものであるということも相當の輿論でありますので、これらの面については、今即答するわけにはまいりませんが、相當國家がかような水害が再び起らざるように基本的對策を立てるということは當面の責任であろう。かように考えております。
○平澤委員 私はただいま農林大臣からいろいろお話を承りましたが、當面緊急の問題ではございませんが、やがて治山治水の問題と關連いたしまして、基本方針をお立てになるというお話と承りまして力強く感じたのでありますが、このたびの全國における水害の主要なるところの部分を見ますと、いずれも國有林が非常に多いということが特異な性質をもつておるのであります。すなわち秋田縣、青森縣、岩手縣、山形縣のごときは國有林が非常に多い。高知縣は非常な災害を受けましたが、やはり同樣に國有林が非常に多い。和歌山縣は紀の國、すなわち木材の産地でありますが、これらもいずれもそうした面が非常に多いのであります。特にそれらの東北地方は日本全國における國有林の所在分布から言いまして、むしろ公私有林よりもその蓄積竝びに面積が多いというような點で、非常な特異性を見出すことができるのであります。從つてこうした災害がございますれば、その國有林の災害とともに、地方における産業民生の安定というようなものに非常に大きな影響があるのでありますから、私はこの際國有林が何ゆえに濫伐をして、そうして植伐の並行を失したかというようなことは、國の意思の反映ということがあまり極端であつたというようなことが大いなる原因だと存じますので、今後地方においてそういう國有林の厖大な地績を占めております部分については、地方の自治體との間に國有林經營の上において伐採、植林等については協議をいたす、そういう行き方でいくのでなければ今後治山治水の基本的な地方の關連においてスムーズにまいらないであろう、かように考えておるのでありますが、やがてそれらの森林の實態調査等ができますれば、閣議に付議するという農林大臣のお話もございますが、それらに對して何らか御構想でもございましたならばこの機會においてお話を承りたいと存じます。
○平野國務大臣 東北については、私は特に秋田縣の營林局に寄りまして、營林局長によく今囘の水害と山林の關係というものを明確に調査して出すように命じてまいつたのであります。簡單に申しますと、奥山の方でなお伐るべき餘地のあるところはほとんど伐らないで、外山の方で代るべきからざるところを極度に濫伐をしておる。これが水害の大きな原因であるという事實はもはや否めない事實でありまして、これは林野局といたしまして相當に大きなる問題と考えます。從つて御説のように、その地方の事情はやはりその地方の人たちが一番よく知つておることでありますから、どの山を伐つてどこに木を植えるかというようなことについては、地方の自治體の諸君とよく相談をいたしまして、再びかような水害の起らざるよう山林を緑化するということは目下農林省の重大なる責任である、かように考えます。從つて一つの成案を得ましたならばそれを具體化すということについて私は心から努力をする考えをもつておるのであります。
○山崎(岩)委員 先ほど外崎委員から質問があつたのでございますが、私は外崎委員とともに、青森縣の實態について調査をしてまいりました。先ほどの外崎さんの御質問の要旨は、私はほかにまだあつたかと考えます。それはあの水害のために、六尺も五尺も、砂礫がまじつたところの泥水のために、全部流出してしまつたと同樣なんです。もはやこれから牛を入れても、どうにもならない田畑はたくさんある。そこでそういう田畑を失いまして、しかもそれが父祖傳來の田畑、何百年間營々苦心してきたものが、今度の水害のため流出してしまつたので、部落を捨てて他に移住しようという計畫の者もあつたわけです。それに對してどういう手を打たれるか。たとえば官有林野なんか官有地の拂下をして開懇でもさせてくださるといつたような計畫でもないものか、あるものかという點について、外崎君が多分現地の状況に照し合わせて質問されたものだと考えております。それからただいま農林大臣からいろいろ御説明があつたのでございますが、今度の水害の實情というものを私どもも現地についていろいろ實態を調べてみた。ところが一體その原因は奈邊にあるかと申しますと、これは戰時中におけるところの濫伐はただいま大臣がお話になつた通り、そのほかに財産税の支拂いに困つてしまつて、民有林をもつておつたものが賣り拂つてしつた、それを材木屋が思惑的に買つて濫伐をしたということがある。それからまた食糧増産という掛聲のために所きらわずこれを開墾してしまつた、そのために民有林も切りつぶしてしまつたということもある。もう一つ重大なことがある、それは何かと申しますと、農地法の改正と同樣に今度山林の所有者に關しても何かの改正が行われて、これの配分方について政府が考えておるという風評が世間に非常に強い。そこでわれわれがたとえこれから植林してみたところで結局政府の處置によつてまたこれを取上げられてしまつて、そうしていいかげんその地方の部落のものに割當をせられるようなことがあつてはどうにもならない、これでは植林しても何にもならぬという考えをもつたので、せつかく今まで四十年、五十年と鋭意苦心して育てましたころの美林を伐り開いてしまつて、その跡に對して植林するものがない、この點少し考えてもらわなければいかぬ。なお地方においてもせつかくわれわれが林を育てたところで二十八年、三十年で伸びるものではない、自分の息子と同樣五十年、六十年になつて初めてどうにかこうにか財産らしい財産になる、それだけ苦心して子孫とともにやつていかなければならぬようなものが、また農地法の改正と同樣に山林もまた社會主義的なやり方によつて分配される、物の分配さえすればよいという考え方でやられたのではどうにもならぬという考え方がある。そのために私は植林ということができない。官有林においてもあなた方は經濟實相報告書の中に言つておるではありませんか、昭和十四年、十五年においては四十九萬町歩から造林しておつた。ところがそれが今日においてはわずかに七分の一、七萬町歩程度より造林していない、植林していない、そういうことを經濟實相報告書の中にうたつておるのでありますが、民自地においてはなおさら先ほど申し上げたような事情によつてこれを植林するものがなくなつておる、これをこのままに投げておいたならば一體どうなるか。今いかに政府が血みどろな苦心をされまして、これに對するところの應急對策を立てましても、私はこの根本の問題を解決するのでなかつたならば、災害は年々歳歳殖えてくるものであると考える。百年河清を待つがごとしというのはこのことから生じてくるのではないかと私は考えておるのであります。そこで政府におかれましてはこういう點に對していかなる處置を立てられるか、國土計畫をどうなさるか、その點について治山、治水の途についての根本の策をお尋ね申し上げたいと考えるのでございます。
○平野國務大臣 第一點にお述べになりました水害地の人が離村をする、この問題は私も現地を見まして非常に考えてまいつたのであります。私の考えをもつていたしますならば、もとより今仰せられるように五尺も六尺も耕地に土砂がかぶつた所はもはや開墾の餘地がないかと思いますが、まず一尺くらいな程度の場所でありますならば、何とかしてその土地をもとに復舊する方法はあろう、かように考えますので、ただむやみに離村をして、一村ほとんど村を捨てるというような空氣が現在あるようでありますが、これらの點についてはしばらく落著いてよく檢討を加えて、基本を現在の非常に改修工事の不徹底なる河川は根本的に改修してみて、それからその沿道にある耕地をどの程度利用できるかということを靜かに檢討を加えるの要がある、かように私は考えております。 それから山林問題について三つの點を御指摘になりましたが、なるほど財産税に困つて山を賣つた、これを伐つた、こういう問題についてどうもこれは一應いたし方のないことと思います。第二の開墾によつて、相當に森林を伐つた、これが水害の原因であるという點は、これはあなたのおつしやるほどとは思わぬ、開墾豫定地になりますところは、おのずから限度がありまして、これは水源地の山林というようなところまでむやみに開墾をいたしておらぬので、この點は多少あなたのおつしやるようなところもありましようが、程度の問題についてはさように大きくはないと思つております。しかし最後にお述べになりました今度の農地改革法の結果、地主が山林の所有面積を制限せられるであろうということから、山林をむやみに濫伐をした傾向がある。これは私はしばしば耳にいたしましてまことに遺憾なことと考えまして、特に農林大臣になりましてから、第一囘の聲明は、林野局の關係者を招致いたしましたときにいたしておりまするし、また委員會におきましても、衆議院において二囘ほど、參議院において三囘ほど私は述べておるのでありますが、この際土地問題と山林問題について御理解を得たいと思うことは、土地の問題というのは小作人、農民を解放するという人間の問題から出發しておる。いわゆるマツカーサー司令部から出ておる日本民主化のデイレクチブなのである。言いかえるならば農地改革は人を解放する。こういう點でありますので、地主というものから、土地制度のもとに桎梏を受けておる封建性を打破したい、こういう意味でありますから、この面においては相當地主さんが困られても妥協なくこれを推進する。これは日本民主化の方途として當然の措置である。しかしこういうものを單に人間と同じようにどうこうしようというのではないのでありまして、山の所有權の制限と小作制度の廢止ということは、全然これは關係がないのであります。言いかえますならば、山林がいかにしたら國策的に擁護できるかという觀點から考える。土地解放は人間解放である。これを率直に言うならば地方におられますところの山元の人たちが、單に社會の風潮といいますか、ものの理解なしといいますか、もとよりこれはわれわれも責任はありましようけれども、ただ農地改革をやつたら山林の所有權も制限するであろうとむやみに恐怖せられておることも私はまことに遺憾に思う。この際再度私ははつきり申し上げたいことは何も土地改革は人の財産を單に分配して按分するという思想ではないのであつて、人間を解放するためにはどうしても土地小作制度の桎梏のもとに奴隷化しておるこの制度を廢止して自作農化する。これから出ておるのである。ただ物を分配して共産主義をやろうというのじやない。この點をはつきり土地改革と山林行政の面において少くとも私の考え方とは明確に違つておるのです。決して山林の所有權と土地改革を同一にしておるものじやないということをこの際私は特にあなたにお答えいたします。
○山崎(岩)委員 ただいま大臣からのお話を承りまして、私し實は安心いたしました、この點につきましては地方において非常に問題になつておるのであります。そこでそういうことはあり得るはずはない。小作地の問題と人間解放の問題については私どもも極力力説したのでありますが、何かの雜誌に平野農林大臣の御説として、この山林に對するところの制限が將來考えられるのであろうということが發表されておつたということさえも言う人があつた。ただいまの農林大臣の御説を承りまして安心いたしました。この點につきましては私ども歸りまして、十分に農民にも言い聽かせまして、そういう手落のないようにいたしたいと存じております。 ところで私はまた農林省の關係についてお尋ね申し上げたいのでありますが、これはどうしても治山治水の問題を解決していくのでなければ、いかに干拓の事業をやつても、あるいは耕地整理の問題を解決つけましても、根本の問題は解決つきません。ところがただいまのいろいろな行政面から考えてみますと、農林省は農林省でもつて干拓の計畫を立て、あるいは耕地整理の計畫を立て、あるいは開墾の計畫を立て、内務省は内務省でもつてあるいは護岸工事をやつていく、あるいは橋梁の政策を立てていく、そういうことをやつておる。また運輸省は運輸省で港灣關係のことをやつておる、おのおのが與えられたるところの豫算の關係においてやりましても、國家としての統一性を缺いておる、計畫性を缺いておるということが非常に多い。そこでそういう計畫のないことをやりましても、また來年再來年恐るべき災害が襲うてくるのではないかと考える。この場合において、何としてもこれは偉大なる國土計畫を立てて、拔本寒源的なる計畫を實施していくのでなかつたならば、この災害を防止することはできないと考えるのであります。そこで農林大臣は國土省というか、あるいは建設省というかによつて總合的なる計畫を立てられて、日本の國土の再建のためにいかに努力されるか、その點についてどういう御熱意があられるか承りたいのであります。
○平野國務大臣 この際行政機構の問題について私はあまり責任ある答辯をすることはできませんが、今囘の水害を中心として新しい治山治水及び國土計畫等を各省がすべて案を立てまして、それを閣議において決定をいたしまして、日本政府の案でしてやるのでありますから、内務省は内務省、農林省は農林省と勝手にやることはないように十分するつもりであり、また現に今日までの方法におきましてもよく各省とも提携をいたしておるのでありまして、この點御安心を願いたいと思います。
○外崎委員 私ども青森縣でありますが、水害地の視察に參りまして、水のために田は全部、約十町歩以上も流され、川床になつておるような農家に對しては、どういう救濟方法をとつていくつもりでありますか。流されたものは何年か經てば元のようになるかもわかりませんが、川床になつたようなものはいかに護岸をやつてもどうにもならないが、そういう農業に對して政府はどう考えておられるか伺いたい。
○平野國務大臣 その具體案については、政府は縣に一任し、縣はいずれ町村長に一任しておることと思いますが、御指摘のように自分の田畑は全部流れ、家も流れ、食うことも着ることもできないような人については、生活費を現金なり物なりで救濟するということはできるのであります。現在救濟に充てられております資材、物において、そういう極端な人に充てる部分だけは大體あると私は思つております。それらの人が村を離れるか、あるいはどこかに耕地を求めるかということは、ある程度まで事が落付くのを見て決定しないといけないと思います。
○外崎委員 そうすると田畑が流れた者に對しては一時的に救濟はできるだろうけれども、川床になつてしまつたものに對してはその田畑の代りをくれるというような方法は政府は考えていないのですか。
○平野國務大臣 たとえば川の流域などで、からつと變つておる所があるのでありまして、前の田は川床になつておるが、別に土地があいておるというようなところも現實にあるのですから、これらはよく調査をいたしました上で、それくらいの人にはこの地面を與えるというような配分が行わる。しかしそれは一箇月や二箇月ではできませんから、そういう人にはとりあえず半年なり一年の生活費を與える。ことに先程申しました通り、最近東京や神奈川縣から行つている義捐金は、そういう人に包んで一萬圓でも五千圓でも上げられるのではないか。極端な人はそうたくさんないと思いますので、私はこの點は十分だと思つて見てきたのであります。
○山崎(岩)委員 大臣にお尋ね申し上げます。農林保險の問題でありますが、今度の災害でも今までの農業保險の段當四十五圓やそこらの涙金であつてはどうにもならない。それでこれを一日も早く適正なる價格にまで引上げてもらうのでなければ農民の生産意欲はなくなる。この點についてどうお考えになりますか。
○平野國務大臣 農林保險はこの議會に農業共濟保險という名前において提案することになつております。これは確實に提案できます。正式なる決定は二日の閣議において確定をして發表するつもりであります。しかしてその内容のきわめて概要を申しますると、一段歩について收穫皆無の人については千二百圓でありますが、その財源は米一石について十二圓を課することによつて、十六億の消費者負擔として、農業保險のいわゆる財源を得る、こういうことに大體の了承を得ているのであります。細かいことは農業保險の委員會において申しますが、今度の水害の例を見ましても、その他從來の農業保險の例を見ましても、今度は農業保險そのものが農民から見てある程度まで役に立つようにする。それには單に國庫補助でなくして、災害による農業保險については消費者たる一般國民が犠牲を拂うべきである。從つて米一石について十二圖の農業保險金なるものをとる。こういうことについて今日大體各方面の決定を見ているのでありまして、この點御了承願います。
○山崎(岩)委員 私の申し上げたいことは、その法律が實施された曉においては、今度の災害にもそれをあてはめることはできませんか。ぜひその點を御考慮願えないものかどうか伺います。
○平野國務大臣 この法律が通りますのは、今の議會の進行模樣によるとまず十月一ぱいと見なければなりません。どうも法律は遡及するというわけにもまいりませんので、今度の水害については困難かと思います。
○河野(一)政府委員 ただいまの問題でありますが、水稻に關する限り遡つて適用するつもりで案を進めております。
○本間委員長 山崎委員に申し上げますが、その點はこの間も農政局長から言明がありまして、今度の水害に適用することになつております。
○淺利委員 ただいまの田畑の流失の問題にやや類似したことでありますから、この際ちよつとお伺いしたいと思います。さきに農林省においては林野關係の融資のことについて各縣に割當をされたようですが、岩手縣においては木炭業者の炭燒窯流失が二千三百六十二基、木炭の流出が一萬二千俵以上、木炭の包装の切替えが三十二萬俵でありますが、炭燒業者はほとんど資力のないものでありますから、助成その他の方法によつて政府の救助の手が差伸べられなければ、今後彼らが再建することは至難の状態であります。また包装の切替え等においても非常に費用もかかり、また食糧も要るのでありますが、こういうものはただ個人の損失として見るのでありましようか。あるいはまた先般の救助の手はこれらの者に對しても向けられているのでありましようか。もしその内容についてわかつておりますれば承りたいと思います。
○平野國務大臣 それはむろん併せて地方の縣知事において調査いたしまして、水害の被害の對象となるものについては救助の方法があろう、かように思います。
○淺利委員 あろうというのですか。農林省はそこまでやるお見込みですか。
○平野國務大臣 それはよく研究してみます。
○本間委員長 ほかに農林大臣に對する御發言はございませんか。それでは先ほどの大藏省關係について鈴木委員。
○鈴木(彌)委員 いろいろの政務次官のお話を聽いて、また答辯を聽きまして、結論は出ておると思う。閣議決定の事項はこれをやるということが、再三繰返して言われておることである。そこで受入態勢ということは一體何を意味するかちつともわからない。受入態勢ができておるから、その金を早くいただきたいというのが、今の縣の希望である。要すにあなた方のお考えを裏から考えてみると、資材の裏づけがないのに、大きな資金を出してやる。そこで農村がインフレになりはしないかというお考えだと思いますけれども、おそらくほかの縣はわかりませんが秋田縣においてはほとんどそろつておる。あなた方が心配されなくとも資材はある。しかも今最も必要なものは勞銀である。大體復舊工事は道路または河川の改修、それから橋梁の流失したのを元に返すというだけの工事が緊急の仕事である。これはおそらく縣の指令もありまして、地元の人々が全力を傾注してやることになつておるが、農業會には金がない。銀行では金は貸さない。勞銀が非常に枯渇しておる。受入態勢はすつかりできておる。それで金を貸してくれ。こういう陳情であります。であるからそういう點はあまり愼重にお考えにならぬでも、農村は三億や五億の金をもつて行つても、決してインフレにはならない。もしもそういうお考えの方が、閣議の決定した金額を一度に出さぬというようなことであれば、それは思い違いであると私は思います。であるからあなた方の受入態勢とは、一體何を意味するか、御答辯願いたいと思います。
○小坂政府委員 三億六千萬圓の閣議決定をわれわれが獨自の見解から阻止しているというようなことは決してございません。われわれとしてはその方針に從つてできるだけ早く順序を遂うて出していこうと考えております。そのできるだけ早くということが、今までの點におきましては、必ずしも滿足すべきものではなかつたではないかということは、率直に私は申し上げて、これに對して至急督促するように言明いたしたわけであります。ただこの受入態勢はしからば何ぞやというお話であつたのでありますが、受入態勢というものは私どもはこう考えております。縣において、どの市町村にどれだけ貸すのだ、しかもどの店舗がどの市町村を受もつという計畫であります。そういう計畫を出していただきまして、それによつてその店舗が責任をもつて貸していくというようなことを、言葉は適當でないかもしれませんが、一應受入態勢ということを、大臣がそういう言葉を使いましたから、私もかような話をいたしたわけであります。
○根本委員 今のに關連しまして、受入態勢の問題は縣會において借入金額の限度を決議し、縣が一本でこれを借受けて、そうしてこれを轉貸する。こういうふうに處置をとらうとしているのであります。從つて受入態勢には何らそこに銀行當局に御心配をかけることの、事務上の差支えないと考えております。しからばただちに明日からでも、指令を出していただけば、三億六千萬圓もただちに消化できるのであります。從いましてただいまの次官の御説明と、先ほど御承知のように、農林大臣もこれはすぐに受入れるようにしておる。大藏當局にもちやんと打合せしてあるということは、あなたがお聽きの通りであります。どうか月曜日にでもすぐこれが受取れるように、銀行局に指令を出していただきたい。これに對するはつきりした御答辯を願います。
○小坂政府委員 私の店舗と申しましたのは、日銀の店舗の意味であります。この店舗におきまして資金の移動を大體見當をつけておくということも考えておきますれば、資金が有效に、われわれが指令を出して、金がただちに現地の必要とする所へ行く、こういう考えで申し上げたわけでありますが、ただいまのお話によりますると、すでに知事の方において十分なる受入態勢ができておるというお話でありますから、われわれといたしましても明後日早速そういうような手續をいたします。
○淺利委員 要するにただいまの問題は、融資額がきまつたならば、それだけの額は縣の要求においてただちにやる。こういう腹をもつて御進行願いたいというのが一つであります。もう一つは先刻の内務省關係の十四億の問題でありますが、これは大藏省には最近に交渉されるようにお話でありましたけれども、われわれは第二囘の委員會において、すでに内務省からこういう表を頂戴しております。それによりますと、十四億三千萬圓は、各府縣の割當額もきまつた。そうして融資所要見込額、これは今年中に消化すべき額である。これだけのものはどうしても最小限度必要であるというので、これは計上されておるのであります。でありますがらそこに内務當局と大藏省との間に、どういう交渉のいきさつがあつたかわかりませんが、あまりにスピードが鈍い。大體これくらいのものは各方面においてと最小限度である。最も緊急を要する限度であります。實際の要求は四十二億圓であります。それに對して最小限度がこれだけであります。大藏省は大きな腹をもつて、他日査定あるいは實地調査せずとも、これくらいの金を必ず要るものというお考えで、應急臨機の處置をおやりになつてしかるべきものと、われわれは思うのであります。どうか水害の實状、東北各地における降雪期を控えておるこの現状と照し合わせまして、早急にこれを御解決になることをお願いいたしたいのであります。これがいつごろ解決されるお見込みでありますか。お見透しを承りたいと思います。
○河野(一)政府委員 ただいま十四億三千萬圓の應急復舊工事を至急にやらなければならぬ。それに對して補助をどうするか、こういうお話でございますが、十四億三千萬圓と申します數字は、一應各縣から出した數字でありまして、私の方は詳しく内容を檢討いたしたわけではございません。事務上の手續から申し上げますと、非常に恐縮でありますが、災害の復舊工事につきましては各縣ごとに單價歩掛りというようなものを協定いたすわけであります。この縣の勞銀は何圓くらいはかかる、大工はどのくらいである、石工はどのくらいである、あるいは木材はどう見るか、一立米の堤防を築くには何人くらいの歩掛りであるという詳しいことがきまるわけであります。それが全然統一がとれないで各縣から來ておりますので、私たち事務的の立場としましては、はつきりこれを金額はどうであるかというようなことは、申し上げかねるわけでありますが、私どもとしては東北の現在の水害の状況に鑑みまして、至急何とかいたしたい、實はそういう考えで努力しておるわけであります。それで十四億三千萬圓の内務省關係の復舊工事につきましては三分の二、詳しく申しますれば地租額の四分の二を引いた三分の二ということになるわけであります。大體三分の二といたしますと九億五千萬圓程度になります。さしあたりこれにつきまして、第二・四半期分として内務省關係で二億圓出しておるのであります。このほか北海道で二千萬圓ほど出すことにいたしまして、來週早々に閣議できめる豫定になつております。その後の問題でありますが、これはその間におきまして、實はいろいろな状況を大藏省としても調査いたしております。來月の二日に大藏省の財務局の地方部がございますが、その地方部の主計課長、こういう方面を調査しておる係官を、東北地方の者を集めまして、そして状況を詳しく調べますとともに、一方現在もつております公共事業費の再檢討の餘地がないかどうか。あるいはどうしてもやむを得なければ豫備金ということも考えられますが、できるだけ御期待に副うように努力してみるつもりであります。ただ國家財政の現状からいたしまして、結果的にあるいは御滿足がいくというふうにまいらぬ場合もあるかと存じますが、できるだけ御期待に副うような方向を考えてみたい、こう思つておる次第であります。
○鈴木(善)委員 ただいまの政務次官の明快な自信たつぷりの御答辯に對しまして、われわれは感謝感激をしておる次第であります。しかしながら政務次官も御存じのように、一番最初に大藏省に陳情にまいりました際に、あなたはただちにみやげをもつて歸つてよかろうというあの從來にない立派な御態度に對して、縣の議長竝びに陳情團全員は涙を流して喜んでおつた。その翌日の會見も時間まできめるということになつておつたのに、どういう御都合かそれがお流れになつたという實例がある。たとえば閣議で決定したことも、これが今まで問題になつたように、非常に長びいておる。しかして今次官が月曜日に、そういう態勢ができておるならば、きめると言明されたのが、その言明がまたほごになるということを危惧するのでありまして、從つて主計局と銀行局の次長さんがここに二人見えておるから、今の言明が同時にあなた方の言明であるかどうか承りたい。
○小坂政府委員 實はただいまのお話にお答えしなければわからないと思いますので、私に特に御指名がなかつたのですが、發言を求めます。私はあのときお約束いたしましたのは、おみやげを差上げようという氣持で、その際銀行局長も來てもらいまして、財政資金からのわくができれば、その間のつなぎ資金はそのわく内においてやるということを言わせましたので、今度は財政資金のわくをとることである、かように思つたのであります。そこで私は主計局さらに安本、農林省を加えてやるべく提案したのであります。ちようど衆議院の財政金融委員會がございまして、非常に遲く六時ぐらいになつたものでありますから、歸つたときには私の命じておつた者が要領を得ておらなかつた。そこで私はこの問題は今申し上げましたように、財政資金のわくをとることが問題であるから、閣議において決定させようということによつて、實は翌日の閣議に問題を持越したのであります。でありますから私は決して、政務次官のはしくれといたしまして、申したことをほごにするようなつもりはないのであります。どうかその點御了承願いたいと思います。次の月曜日問題を研究することにつきましては、いまここに二人おりますから、それぞれお二人もそのように了承いたしておると思います。念のために申し上げますが、三億六千萬圓のうちの二億三千萬圓というのが工事費になつております。これが實は九月、十月、十一月というふうにわけられて、九月分のものを八千八百萬圓、こういうように實は考えておつたのでありますが、御事情十分承りましたし、皆樣方の御熱意にまつたく打たれまして、われわれとしても何とかこれはもう少し囘轉を早める。そういうような措置をとらなければならぬ。かような考えからやつておるような次第であります。
○淺利委員 先刻主計局長の御答辯の中に、各府縣の勞銀はいくらであるか、そういうことを調査して云々という御辯明でありましたが、しかしこれは實際の費用から申しますれば、この内務省の要求した金ではいくらもできないのでありまして、現在各府縣から損害額として復舊費を見積りましたところの標準は、内務省が一定の標準を示してあるのであります。岩手縣のごときはわずかに二億九千九百萬圓くらいになつておりますけれども、實際施行するにはこの倍もかかるような豫想なのであります。けれども内務省が一定の率を示されて、勞銀はどのくらい、資材はどのくらいに見る。こういう標準によつて出されておるのでありまして、その通り出しておるのであります。でありますから内務大臣の責任をもつて出したものを、しかもこれは災害費の全體にあらずして、應急處理費としてのごく一部である。そういう點から申せば、他日政府が補助額を査定する場合において、あるいはごゆつくり御研究になつていいかもしれませんが、そのときになつて査定する額のごく一部分にすぎないのであります。でありますからこれを應急に處理するために融資を申込んでおるのであります。むしろそのこまかいことを今調査せずとも、内務大臣の責任において今のような一定の標準をもつて示されたこの應急費の豫算に對しては、大きな腹をもつて大藏省が臨機の處置として、この融資を御決定になるということがあつて初めて實際の機宜に適した處置になると思うのであります。この點を御考慮下さいまして、先刻申し上げたように、東北地方はやがて雪も降つてまいりますから、その前に橋でも、道路でも、護岸でもやりませんと、殊に護岸のごときは勾配のあるところは、ますますこれが崩れてまいります。そういう實情から見まして、今年中にこれをやらなければならぬ實情をよく認識せられて、一日も早くこの問題を御解決願いたいという希望を申し上げると同時に、先刻申し上げましたごとく、大體いつごろ御決定になるかというお見透しを伺いたい。
○河野(一)政府委員 十四億三千萬圓という數字の問題でございますが、勞銀の單價その他については御指摘の通り、公共事業費については大體どの程度にするというような案が安定本部の方に來ております。大體それは御要求になつておつたと思います。しかし大藏省がこういうものを取扱いました場合において、もう少し勞銀の節約の餘地はないか。あるいは歩がかりの點についてどうであろうか、資材の價格は公定價格でやつておるかどうか、そういうことを實は檢討しておるのであります。事務の問題でございますが、そういうことを實はやつておりまして、もちろん大きな金額は査定にならないであろうと思いますけれども、一應むだな經費は出さないという政府の歳出を使う方針であります。そういうことを考えておるのであります。そう大して動かないのであるから、一應出してはという御意見でありますが、私の方としましては、できるだけその方向に從つて、事務上の些末な點をさしおいて、できるだけ現在の國庫の状況から許す限り多額のものを出していきたい。現在決定いたしておりますのは第二・四半期の分でありますが、第三・四半期以降の分は早急に決定いたしたいと思つております。但し公共事業費の豫算は、現在御承知の通り九十五億でありますが、今度大體四十億近くのものを追加いたしたいと考えておるわけでありますが、何にせよ御承知のような事情で追加豫算がまだ議會に提出に相なつておりません。それがきまりませんと、なかなか早急にいかないわけでありますが、既定の中を繰合わせて、また公共事業費の中でこの際多少ほかのもので辛抱し得るものがないかどうか調べまして、できるだけ早い機會に、少くとも東北地方でありますれば、十一月ぐらいまでしか工事ができないのでありますから、それに間に合うように配慮いたしたいと考えます。
○淺利委員 そうすれば結局この十四億萬圓というものは、豫算の裏づけのない限りは融資ができない。こういう結論になるわけでありますか。應急の處理をしたいというものに對して、豫算がとれない限りはこの融資もできない。こういう結論になつて、追加豫算を通つてからということになりますれば、とても今年の仕事には間に合わないと思います。これに對して何か臨機の方策をお考えになつておるか、それを伺いたい。
○河野(一)政府委員 非常にデリケートな關係がありますが、豫算がとれません先に補助を内定するということは、實は新しい財政法の建前なり、殊に國會の承認を得ないわけでありまして、いかがかと思いますが、これは純理論に過ぎないかもしれませんが、大體補助額の内定をいたしまして、その補助額とそれに件う府縣が負擔する金額の範圍内では、原則的に融資をするという考え方で現在進んでおるわけであります。その金額の内定次第、順次融資をしていきたい。こう考えておるわけであります。
○淺利委員 そこで私は繰返して申し上げなければならぬことは、先般大藏大臣に對しまして、全國の災害というものは年の繰返されておる。毎年々々何億という金を災害復舊のために政府が支出される。しかもこれは至上命令であつて、必ず復舊費は出さなければならない。こういう状態にあるならば毎年の災害費の統計をとつて、その何割かを災害豫備費というものをおいて、そうしてこれを臨機にやるようにしなければ、こういう應急の災害處理ができないのではないか。そういうお考えがないということを大藏大臣に申し上げた。さきの和歌山縣なり高知縣の災害復舊費が今囘の東北災害に便乘した。今日になつてようやく過去何箇月前のものが頭を出してくるということでは、應急の處理はできないと思います。毎年々々何億という災害費を出すならば、その都度新たに豫算をとつて、そうしてただいまのような緊急處理に間に合わぬということをするよりも、むしろ豫備費的に一定の額をとつておつて、ただちにこれを實施するというお考えをなさらなければ、實際に即したことができないではないかと先般申し上げたのであります。これについては主計當局においても、ぜひそういう方針で進めていただきたいと希望をいたしておきます。
○本間委員長 ちよつと御了承を得ておきたいことがあります。委員の中から、和歌山縣の水害を視察してもらいたいというお申出があつたのでありますが、農林委員長と打合わせました結果、北海道に災害が起りましたので從來、農林委員の方で調査委員を派遣しておりましたから、私の方と重複するもどうかと思いまして、農林委員會の方から北海道の方に委員を出されるそうでありますから、委員會からは北海道の災害調査委員は派遣しないことに一應したいと思うのでありますが、いかがでございましようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○本間委員長 それでは和歌山の方も大體そういうことにいたしますから、御了承を願ひたいと思います。
○高野政府委員 この間の淺利委員のお尋ねについてお答えいたします。流失家屋の一番多いのは秋田縣で、調査によりますと九百三十七戸であります。それで資材の點については戰災復興院が主管しておりますので、安定本部からは資材のわくをやつて、何分とも協力いたす考えでございます。それから復興に對する全般的のお尋ねがあつたのでありますが、住宅に關しましては、今まで戰災及び震災、火災、御承知の通り非常に大きなものが各所にあるのであります。火災に對しては四月の飯田の火災とか、五月の茨城の那珂湊の火災、こういつた非常に大きなものがあつて、住宅を失つておられるのでありますが、これについては今まで政府として救濟の方法を實は一つも講じた例がなのであります。ただ戰災地については、庶民住宅というものでわずか本年度當初豫算として四萬五千戸、これだけの分の半額を國庫で出しまして、府縣が半額を負擔して建てる、こういう行き方でやつておるのが國庫補助としては唯一のものであります。從つてこの資材の點については、今囘特に大きいところは秋田だけのように數字が出ております。秋田の點については、府縣當局と詳細打合わせました考慮いたしたいと考えております。
○本間委員長 それでは本日はこれにて散會いたします。 午後六時二十分散會