財政及び金融委員会 第6号
- 発言数
- 78 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1947/07/30
会議録
○北村委員長 會議を開きます。 まず去る七月二十一日本委員會に付託されました特別調達廳法の一部を改正する法律案、並びに二十二日に付託されました金融機關再建整備法の一部を改正する法律案を一括議題といたします。政府より説明を求めます。 —————————————
○小坂政府委員 本委員會に付託せられました特別調達廳法の一部を改正する法律案ほか一件につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。特別調達廳は、すでに御承知のように、政府の監督指示のもとに、連合國軍または政府の需要する建造物及び設備の營繕竝びに物資及び役務の調達に關する業務を行うことを目的として、法律に基いて設立せられました法人でありまして、近く諸般の準備を完了し發足する豫定であります。 さて特別調達廳の業務は、もともと政府のなすべきものでありまして、從來は主として戰災復興院及び終戰連絡中央事務局を主務官廳として、各地方長官がその實施の責任に任じてきたのでありますが、今囘この實施面を特別調達廳に一元的に集中いたすことになりました。しかしその契約に對する支拂は一切國庫からこれをいたす建前でありまして、特別調達廳のなす契約に基く支拂は、八月から發足するものといたしまして、本年度中に實に二百ないし二百五十億圓の巨額に達するものと豫想されるのであります。從いましてこの特別調達廳の業務が適正に施行せられるか否かは、國家財政の見地から特に重大な關心を拂わねばならぬことは申すまでもない次第でありまして、政府といたしましては、その責任において特別調達廳の業務計畫に萬全周到を期する所存であります。しかるに現行法におきましては、監督指導に完璧を期する上につきまして不備の點を認めまするので、ここに本改正法律案を提出いたした次第であります。 改正の要點を簡單に申し述べますれば、まず第一點は第二十條の二の規定を追加いたしましたことであります。連合國軍關係工事等の請負契約につきましては、御承知のように、さきに昭和二十一年法律第六十號の施行によつて檢査を實施し、その契約金額の適正化をはかり、著々と成果を收めてきたのでありますが、特別調達廳發足以後は、これらの契約はすべて特別調達廳の所掌となるのでありまして、現行法のままでは法律第六十號の規定は、特別調達廳の契約には適用がないのであります。しかしこれらの契約について、契約金額の適正化をはかる必要があることは、從前と全く同樣でありまするので、ここに新しく第二十條の二の條文を設けて、特別調達廳の契約に對しても、昭和二十一年法律第六十號を適用し得ることといたし、その契約金額の適正を確保しようとした次第であります。 第二點は第一條の改正であります。第一條の規定は、元來特別調達廳の目的を規定したものでありますが、多少不備の點がありますので、これに關し特別調達廳が主務大臣の指示を受けないでは、その業務をなし得ないことを規定し、豫算支出の適正を保持しようとしたものであります。政府といたしましては、この改正によつて特別調達廳の契約を適正ならしめ、ひいて財政の運営に大きな寄與をいたしたい、かように考えておるものであります。 それから次に金融機關再建整備法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。 今囘の改正案の主眼とするところは、さきに企業につきまして企業再建整備法の改正により新勘定における増資を認めたと同樣に、金融機關につきましても、その再建を圓滑にするために、新勘定における増資をなし得る途を開くこととし、これがための所要の法的措置を講じようとするものであります。すなわち銀行その他の金融機關が、金融機關經理應急措置法によつて主務大臣の認可を受けて、新勘定において増資をした場合におきましては、當該出資をなした株主等は當該出資に關しては確定損失を負擔しないこととするとともに、當該金融機關は、株主等が指定時における資本の全額に相當する金額の確定損を負擔しなければならないときにおいても解散することなく、そのまま存續し得る途を開こうとするものであります。 なお、これに伴い、右の新勘定増資をした金融機關が、市街地信用組合、農業會等、組合組織の金融機關である場合におきまして、その會員または組合員が、最終處理によつて、指定時における資本の全額に相當する金額の確定損失を負擔することとなり、舊勘定に屬する出資金がなくなる結果、會員又は組合員である資格を喪失した場合でも、當該金融機關の新勘定及び舊勘定の區分の消滅後六箇月を限り、從來通り資金の貸付、施設の利用、その他當該金融機關の會員または組合員であると同樣の利益を受けることができることとし、これによりまして、會員または組合員の便宜をはかることにいたそうとするものであります。 以上二法案の内容の大要につき御説明申し上げた次第であります。何とぞ御審議の上速やかに御賛成あらんことを切望いたします。
○北村委員長 これより質疑に入ります。川合君。
○川合委員 特別調達廳法の一部を改正する法律案に關連する質問でありますが、終戰連絡事務局で、進駐軍關係の費用で特別調達廳と關連する費用はどの程度の額でありますか。
○長沼政府委員 終連關係の經費だけを、特別に今整理いたしました數字もちよつともち合わせておりませんが、大體の項目は、工事以外の常傭勞務者の給與、日傭勞務者の給與、それから物品の購入費、物品借上費、かような項目になつております。
○川合委員 戰災復興院に移管されないところの連合軍關係の修繕費の關係は、終戰連絡事務局でおそらくまだ處理しているのじやないかと思いますが、いかがですか
○長沼政府委員 その通りでございます。
○川合委員 進駐軍關係の豫算の適正化、あるいはまたその支出の緊縮化という點については、戰災復興院ができてからかなり支出の適正化ということが行われたと思つております。なぜ行つたかと申しまするに、終戰連絡事務局當時においては、土木技術とか、建築技術とかいうような方面の專門的技術者がいないのにかかわらず、そういうような土木あるいは建築關係の請負をした、いわば請負業者のものをうのみにしたということがあつたということを私聞いておりまして、多分それは肯綮にあたるものだつただろうと考えております。そこで新築關係などは今囘戰災復興院でやつておるのですが、依然して修繕關係のものは、まだ終戰連絡事務局でやつておる。しかしながらそこで費される費用というものも決して僅少のものではない。しかも終戰連絡事務局には、そういう方面の專門家がいない。そこで豫算なり、あるいはまた請負金額というもので、はたして適正化ができておるかどうかという點に私は疑問をもつものであります。從つて私は現在終戰連絡事務局で扱つておるそういう修繕というような、土木建築の專門的な知識を必要とするようなものは、これをよろしく戰災復興院の方に移管して、そうして豫算の適正化、あるいはまた請負金額の適正化ということをおはかり願いたい、こう考えております。この點を希望しておきます。
○北村委員長 ただいま質疑を繼續しております案件は、生命保險中央會及び損害保險中央會の保險業務に關する權利義務の承繼等に關する法律案、これが途中であります。それから酒類配給公團法、これも質疑の途中でありまして、本日一括議題に供せられました二つの法案と、現在四件にわたつておるわけでありますから、御質疑はそれについてどうぞ願いたいと思います。 それからなお特別調達廳法に關する改正は、特に八月一日から發足する豫定になつているそうでありまして、できればこの分はなるべく早く審議を終つてほしいという政府側の希望でありますからお含みを願つておきたいと思います。 それでは暫時休憩いたします 午前十一時二十四分休憩 ━━━━◇━━━━━ 午前十一時二十五分開議
○北村委員長 休憩前に引續き開會いたします。 特別調達廳法の一部を改正する法律案について塚田君の質疑を許します。
○塚田委員 特別調達廳法の一部を改正する法律案に關連いたしまして、若干質疑をいたしたいと思います。特別調達廳がその機能上、昭和二十一年法律第六十號の適用を受けるようになることは當然だと考えるのでありますが、この政府契約の特例に關する法律案に特定契約の委員會というものが規定されてあるはずなのであります。これがこの法案の實施後にどういうような形において組織され、どのような活動をしておつたかについてひとつ御説明を願いたいと思います。
○長沼政府委員 これは中央と地方と委員會があるのでございますが、この構成は政府と業者の專門家の方々、學識經驗のある方々、かような方々で構成することになつております。これは實は政府の檢査が相當進みまして、金額を指定するというような段階にはいりません以前におきましては、格別その業務がないのであります。そういうような意味で今日まできわだつた活躍をしておるようなわけでございません。殊に委員の方々の資格審査の問題がございまして、この點でも多少手間どつております。最近だんだんと結成されてまいりましたので、今後は檢査の進捗に伴いまして御活躍を願うような段どりになろうかと思います。
○塚田委員 そういたしますと、今までのこの法案による政府の一方的な査定は、異議なく業者によつて皆承諾されたものなのですかどうですか、その邉を……。
○長沼政府委員 ただいま全國にわたつて政府で檢査をいたしております。その結果、この法律を適用いたしまして政府が一方的に金額を指定した例はございません。大體話合いがつくというふうなかつこうになつております。
○塚田委員 これで終りであります。
○北村委員長 特別調達廳法は御質疑がないようでありますから、これにて質疑を終結いたします。 これで休憩いたします。 午後一時より再開いたします。 午前十一時三十一分休憩 ━━━━◇━━━━━ 午後一時三十分開議
○北村委員長 休憩前に引續き開會いたします。 質疑を繼續いたします。塚田君。
○塚田委員 生命保險中央會及び損害保險中央會の保險業務に關する權利義務の承繼等に關する法律案ですが、これに關連して生命保險中央會と損害保險中央會が閉鎖になる場合の兩中央會の資産状況その他あとどんなふうになるものか、ひとつ御説明願いたいと思います。
○福田政府委員 生命保險中央會が協榮生命保險會社に承繼せしめる資産、負債は六月二十日現在の調べがあるのでありますが、資産では現金及び預金が四百二十七萬五千圓、有價證券が二千二百六十萬五千圓、貸付金が二百二十五萬八千圓、不動産及び動産が三十六萬圓、その他八十二萬六千圓、合計いたしまして三千三十二萬四千圓と相なります。それから負債といたしましては、保險契約準備金が二千九百九十七萬九千圓、その他三十四萬五千圓、合計三千三十二萬四千圓に相なつております。それから損害保險中央會の方は、東亞火災海上保險會社に承繼せられるのでありますが、同じく六月二十日現在におきましては、資産が現金及び預金八千二百三十六萬二千圓、有價證券が千二百四十一萬六千圓、貸付金千三百八十三萬圓、保險會社への貸付金が五千八百二十三萬四千圓、在外資産が百四十七萬四十圓、損失金が二十七億二千七百七十二萬七千圓、合計二十八億九千六百四萬四千圓、負債といたしまして借入金が二十八億六千七百九十二萬圓、それから保險會社から融通を受けております額が二千八百十二萬四千圓、合計いたしまして二十八億九千六百四萬四千圓というような計數になつております。
○塚田委員 私はたいへん不勉強で、誤解していたのでありますが、ただいまの御説明によりますと、各中央會は資産、負債を總括してそれぞれ協榮生命その他の會社に移管したことになるのでございますか。
○福田政府委員 さようでございます。
○塚田委員 その場合には政府が各中央會に出資しておりました出資金は、どういう關係になるのか。それぞれの會社に對する株になるのでありますか。
○福田政府委員 これは後ほど調べましてから申し上げます。
○塚田委員 この前西村君からも御質問があつたように記憶しますが、生命保險中央會の後を引受けます協榮生命保險株式會社というのは、どんな輪廓の會社であるか、ひとつ御説明を願いたい。
○福田政府委員 協榮生命保險會社は、これは間違いましたら訂正いたしますが、多分昭和十年ごろ設立になつておつたものであります。それでこの協榮生命というのは弱體の保險を主として受けもつていたので、すなわちこれを專門的に申しますと標準下體と申しますか、この保險をやつておつたわけであります。同時に再保險の仕事もやつておつた。それで昭和二十年に中央會ができますと、その業務を中央會の方に移讓いたしまして、そうして解散いたしましたわけでございます。しかるに戰爭が終りまして、また昔の態勢に復歸するという期待をもちまして、先般同じ協榮生命という名前でまた會社を起しまして、今日に至つたようなわけでございます。
○塚田委員 そうすると、特に生命保險中央會がこの協榮生命に、そういう權利義務一切を承繼したというのは、前に中央會がこの協榮生命の仕事を受け繼いだからという、その因縁に基いたものでありますか、どうですか。
○福田政府委員 さようでございます。しかしただいま一切引繼ぐかということを申されましたが、一切ではありません。これはごく一部の整理勘定を殘しまして、主要なる勘定を概ね引繼ぐ、かようなことになつております。
○塚田委員 これで打切りにいたします。
○内藤委員 ちよつと委員長にお尋ねいたしますが、何だか今日の午後は簡單に濟ますというお話でありましたが、濟まさずにおやりになるのですか。
○北村委員長 簡單にいたすということは言つておりません。それは特別調達廳法の案件についてのことではないかと思います。
○内藤委員 それではただいま御質問のありました生命保險中央會及び損害保險中央會について一、二お尋ねいたしたいと思います。實は不勉強でありまして、お尋ねすることが的をはずれておるか存じませんが、これはお許しをいただきたいと思います。生命保險中央會及び損害保險中央會は、金融機關再建の整備法の對象である金融機關に含まれて、目下再建整備の途上にあるわけでありますが、この法律案を實施することによりまして、この兩中央會はその再建整備のわくから除外する結果になるように考えられますが、そうなるのでありましようかどうか、お伺いしたいのであります。
○福田政府委員 これは再建整備の計畫が目下進行中でありまして、兩中央會とも新勘定、舊勘定というふうにわけて整理をしておるのであります。今囘この措置によりまして從來の線とは切離されまして、そうして本法案によつて整理されるということになります。
○内藤委員 再建整備から除外する結果、このことによりましてそれを處理するというお話でありますが、そこで一、二お尋ねしてみたいと思うのであります。金融機關再建整備法に基く評價基準法もすでに發表されておるのであります。兩中央會から引繼ぐ新勘定、舊勘定竝びに負債は、それを適用するのかどうか。適用するとすればその見透しはどういうことになるのでありましようか。これを伺いたいと思います。
○福田政府委員 その點は檢討未濟でありまして、恐縮でありますが、後刻お答いたします、
○内藤委員 それではまだ二、三お尋ねしたいことがありますが、そのお答えを聽きましてからあとでお尋ねいたしたいと思います。
○北村委員長 了承いたしました。暫時休憩いたします。 午後一時四十五分休憩 ━━━━◇━━━━━ 午後二時三十四分開議
○北村委員長 休憩前に引續き會議を開きます。 質疑を繼續いたします。
○中崎委員 質疑は金融機關再建整備法に關する問題でも差支えないのですか。
○北村委員長 差支えありません。全部繼續中であります。
○中崎委員 金融機關再建整備の現況がどういうふうになつておるかをお尋ねしたいと思います。
○福田政府委員 御承知の通り金融機關の再建整備が、昨年夏の議會におきまして成立いたしました金融機關再建整備法、それからこれに先だちまして、同議會において成立いたしました金融機關經理應急措置法、それからさらにそれに先だちまして施行されました金融緊急措置の改正、この三本の法制の上に立ちまして、ただいま進行中の過程にあります。しかして本件は大体におきまして中間處理というものと、それから最終處理の二段階にわけることができるのであります。その中間處理というのはどういうことかというと、金融機關の暫定評價基準というものをつくりまして、その暫定評價基準に基きまして金融機關の舊勘定を整理した結果、金融機關の舊勘定の預金、すなわち第二封鎖預金をいくばく支拂い得るという見透しがつくわけであります。その暫定的な見透しによりまして第二封鎖預金の支拂い得る額を新勘定に移し、すなわち第一封鎖預金にするという措置、これが暫定中間處置というように考えております。立法當時においては昨年中にこの中間處置をいたすということを考えたのでありますが、その後諸般の情勢上評價基準の決定が非常に遲れまして、御承知の通り大體評價基準の決定をつい最近みたような状況であります。ただいまの大體の見透しといたしましては、まだ暫定評價基準については法制的な措置はとつておらないのでありますが、その大綱を經濟再建整備委員會において決定いたしまして、これを新聞に發表し、それに基きまして金融機關においては整理をいたしております。その整理の基準となるべき期日は、ただいまのところ七月一日に遡及いたしてやるというふうに考えておるのであります。一方これと非常に密接な關連のあります企業の再建整備でありますが、これは六月一日を評價基準といたしまして目下進行中であります。その企業の再建整備が進行いたしますと、それに基きまして企業の方の金融機關に對する借りを支拂いし得る額を、それぞれ金融機關に通知してまいるのであります。ただいま相當部分が通知されております。しかしまだ完全に終つておりません。この通知がまず來月早々ぐらいには大體終るのじやないかとみております。金融機關の側はそれを受けまして、かたがた暫定評價基準の方もみまして、そして整備を急ぎ、大體金融機關側におきましては、八月一ぱいにはこの整理を完了し得るようにいたします。從いましてこの整理が完了いたしますれば、九月におきましては大體第二封鎖預金を支拂いし得る見込みがつきまして、第一封鎖預金の方に移すというふうに考えておるのであります。なおその過程におきまして私どもが觀察いたしまして、金融機關の整理がいかなることになつておるかということを内容的にみますと、特殊銀行におきましては大體二つぐらいの銀行が、資本金は全部損失に充當するということになる模樣であります。それから市中銀行、普通銀行でありますか、普通銀行にありましては、二、三の銀行が資本金が全部なくなるというふうな見透しをもつております。それから保險會社にありましては、損害保險會社はごく一部分が資本金がなくなります。また生命保險會社にありましては大部分のものが資本金がなくなるというふうな見透し、また信用組合、市街地信用組合、農業會、無盡會社等におきましては、半分以上のものが大體資本金がなくなる見透しであります。提案の理由でも申し上げてあると存ずるのでありますが、この資本金がなくなるということになりますと、結局解散するか、他に合併するか、また第二會社をつくるか、このほかに現在では手がないのであります。特に人事の關係でありますが、人事の關係が非常にごたごたして、金融のきわめて不自由なときに、金融機關の公的任務というものが遂行できなくなるという心配があるのであります。この金融機關自體の危險を未然に防止するということにおきまして、資本金のなくなるものについては増資をいたしまして、損失を補填しないのだという處置をとりたいというのが法案の趣旨でありますが、さらに最終處理の方は、中間處理とまちまして、この上進めるわけであります。中間、最終處理の方は各金融機關、また各具體的個々の金融機關の經理の複雜性あるいは單純性というようなぐあいによりまして、その處置は、最終の處理の時期というものが非常に違つてくる可能性があるのであります。ただいまのところ、最終の處理はいつになるかということは申し上げにくいのであります。それからもう一つ企業の金融機關の再建整備に關連いたしまして、第一資本勘定におきまする第一封鎖預金を支拂する財源として不足な額、それは國家において補償することとなりまして、金融機關再建整備法中に、百億圓を限度として補償いたすという規定があります。これは金融機關の資産評價基準が、當初豫定しておつたよりは、非常に低位にきめられた關係上、ただいまのところ相當の増額をみます。これは見透しをみた上、追つて提案する段どりになると思います。大體の模樣は以上の通りであります。
○中崎委員 ただいまのお話で、金融機關の再建整備によつて、相當部分の資本金がなくなり、あるいわ減額されることになりますが、資金充實の建前において、さらにまた金融機關の信用を向上させるという意味において、むしろ資本金の相當な増額を必要とするのではないかとさえ考えておりますが、この増資の點に關する當局の態度についてお尋ねしたい。
○福田政府委員 ただいま申し上げました資本のなくなる銀行にありましては、第二銀行をつくるか、解散するか、合併するか、これ以外に方法はありません、他に合併する場合、解散する場合は別といたしまして、第二銀行をつくるという際におきましては、資本金は信用機關の信用を超過するということから、相當多額に計上する必要があると見ております。これは金融機關のみならず、企業の面においても増額の措置は、同時に進行するというような關係になりますので、一時に募集することは、なかなか困難であろうと思います。その間各種の便法等を考えなければならぬと存じております。いずれにいたしましても第二會社をつくる場合の資本金は、相當増額するということが必要だろうというふうに考えております。また資本を九割切り下げて存續するという銀行にありましても、ただいまの法制においては、臨時に一箇年は銀行法の資本に關する制限にかかわらず、その一割額をもつてよろしいという規定になつております。金融機關の信用を維持強化するという見地から、極力資本の増加をはかりたいと考えております。
○中崎委員 御説明によりますと、金融機關の資産の評價基準が低位にあるために、相當増額されるということでありますが、これは先般發表になつたよりもその評價基準を高くおかれるという方策をとるべきではないかと思いますが、御意見はいかがでありますか。
○福田政府委員 金融機關の資産をいかに評價するかということについては、一應企業との關係から考えてみる必要があるだろうと思います。企業の方においては、金融機關についてとつた方式とまつたく同じで、非常に低位に定められております。一應金融機關としても、企業に、ならうべきではないかという意見、同時に金融機關は特殊であり、殊にその持つている不動産あるいは動産、すなわち金錢資産以外の資産については、企業と別途の考えをとるべきではないかという意見も立ち得るのであります。その兩者の利害得失を檢討いたし、また關係方面とも十分打合わせた結果、結論としては企業と一緒に行くべきであるということで、現在なつております。いろいろ議論のあるところでありますが、ただいまは關係方面と十分打合わせた上、さような結論になつておるわけであります。
○中崎委員 そういたしますと、金融機關の整備の結果、國家補償の増額の程度、範圍を、およそおわかりになつたらお話願いたいと思います。
○福田政府委員 ただいまその見當をつける上におきまして重要な因子となるものは、企業の方の金融機關に對して支拂い得る限度、これが重大なる因子になるわけであります。從いましてこの企業から金融機關に對してなされるところの支拂見透額の通告、これを見ないと正確なことはわかりませんが、私どもがただいまの評價基準から推察して大體見ているところは、五十億ないし七十億という程度に見ております。
○中崎委員 先ほどの問題とも關連しておりますが、現在の見透しとして、第二封鎖預金にどの程度のきずがつくか、言い換えますと、第一封鎖に繰込み得る第二封鎖の金額はおよそどの程度であるかということをお尋ねいたします。
○福田政府委員 第二封鎖預金は、各金融機關一律に打切るのではありませんで、各金融機關ごとに計算して、たとえば帝國銀行は帝國銀行の計算の結果何割、安田銀行は安田銀行の計算の結果何割、かようにきめられるのでありますが、大體達觀いたしまして、ただいまのところは打切率が六〇%ないし七〇%、かように考えております。
○中崎委員 今度は次の問題に移ります。中小商工金融機關に對する今後の問題でありますが、これは市街地信用組合とか、あるいは商工中央金庫とかいろいろな問題にも關連しておりますが、こういうものの整備によりましていろいろとこの分野にも變更があるものと考えるのであります。それにもかかわらず、この中小商工金融というものは、今後におけるきわめて重要な意義をもつものでありますが、今後これらの中小商工金融に對し、いかなる機構をもつて對處されんとしておるか、これを伺いたいと思います。
○福田政府委員 中小産業というものが、終戰後の經濟段階におきましてきわめて重要なる地位をもつということは異論のないところであろうと思うのであります。この中小企業の育成については、從前と異つた方策を相當強力にとつていく必要があろうかと考えておるのであります。しかしながら中小企業と申しましても、すべての中小企業が、小さいから保護を受けるというふうには考えておらないのであります、中小企業の中におきましても、重要なる國家經濟の根幹をなす中小企業、たとえば貿易の一環としての中小企業というようなものは、これは重視し、かつこれを保護する手段を講ずる必要があろう、こういうふうに考えておるのであります。この觀點から、中小企業につきましては、いわゆる資金融通の順序の問題でありますが、これは中小企業というものはおおむねいわゆる丙種の産業となつておりますが、これが貿易ときわめて密接な關係がある。貿易産業の一環であるというような際には、これを最高位まで引上げてこれを保護するというようなことをいたしておるのであります。なおこれに關連する金融機關といたしましては、ただいまのところ市中金融機關が相當重大なる任務を受持つておるわけであります。それから組合組織のものに對しましては、商工中金というものがこれを受持つておる。かようなことになつております。市中金融機關の方につきましては、ただいま金融政策全體といたしまして、この危機切拔け——八月、九月というものは公價改訂の結果、相當の客觀情勢の變化を見るであろうと見ておるのでありますから、この面につきましては、日本銀行を中心にいたしまして、その危機切拔けに遺憾のないようにいたしたいその一環といたしましても、特に中小企業については特別の考慮をいたしたいというふうに考えております。商工中央金庫の行うところの組合金融につきましては、商工中央金庫というものが資金吸收能力の上において、きわめて貧弱である現状であります。これに對しましては、復興金融金庫を利用して、ある程度の資金をこの金庫に前渡しいたしまして、そうしてこの組合金融の面を助成したいというふうな考えをもつております。なお商工中金竝びに市中金融が受持つ中小金融というものは、これはその企業がペーするということが前提になつておるところの産業に對しての話でありますが、現在はペーしないが、しかし將來の貿易等の關係からなかなか重要な企業であるというようなものに對しましては、復興金融金庫から資金を出すということで、第二四半期以降においても相當多額の金額をこの面に割當てていきたい。かように考えております。
○中崎委員 中小商工業育成のために、商工組合金庫あるいは市街地信用組合等を、まとめて一緒にした新しい商工金融機關が設けられるというふうに傳えられておるわけでありますが、これに對する現在までの政府の經過をお尋ねしたいと思います。
○福田政府委員 先般來新聞に、中小商工業を相手とするところの單獨の金融機關ができるというようなことがちよいちよい見えておることはお話の通りであります。ところが政府といたしましてはまださようなことはきめておりません。むしろそれとは反對の見解を私どもといたしましてはもつておるのであります。この機會におきましてこの問題に關する經緯を御説明いたしたいと思います。昨年の議會當時におきまして、商工當局から中小商工金庫案というものが大藏省の方に内示があつたのであります。これはどういう内容であるかと申しますと、性格は中小商工業者に對する復興金融金庫である。復興金融金庫は中小商工業に對する部面を、この中小商工金庫の方に移讓いたしまして、その範圍を縮少する。かようなことが中心になつておるのでありますが、その他資材の斡旋を行うというようなことで、資本金は大體政府九割、民間一割というくらいの程度のものにいたしたいというような案であつたのであります。これは關係方面ともいろいろ折衝が續けられたのでありますが、結局議會に提案する運びにならずじまいになつたわけであります。それはどういうことが難點であつたかと申しますと、政府が一部出資し民間が一部出資するというような、責任が明らかでない金融機關はどうも許しがたいという點が、この案が成立せざりし主たる理由であります。その後商工省におきましては、大體それと大同小異の案を二、三囘續けて立てられたのでありますが、いずれも同じような理由で成立し得ず今日に至つておるというような状況であります。私どもはまだ商工當局から何等の相談を受けておらないのでありますが、商工中央金庫を改組いたしまして、そうしてこれを強化するということが考えられておるようでありますが、これはまだ正式に話を承つておりません。その内容等も具體的に存じておりません。大藏省といたしましては、終始中小商工業に對する金融問題の主たる擔當者は、いわゆる市中金融機關である。これが十分に活躍いたしますれば、中小商工業の問題はおのずから解決するという見解であります。しかしながら當面のつなきといたしましては、中小商工業の中でも、非常に組織の備わらない弱體なものに對しまして、手の届かない部面があるのを認めておるのであります。それに對しましては復興金融金庫の融資計畫、また商工組合中央金庫を活用いたしまして、それに復興金融金庫から資金のわくを與えて、これに十分働いてもらう、かような線を考えておるのであります。大體の經過はさようであります。
○中崎委員 ただいまの説明によりますと、中小商工金融は、建前として市中銀行を利用していくべきものであるというような御説明であります。元來金融機關がノーマルな状態にあるならば、當然それは考えられるわけであります。從つて市中金融機關が、こういうふうな、いわゆる丙種に該當するような中小商工業に對して、資金を出し得る範圍は、きわめて限られたものであると思うのであります。それにもかかわらず、現在の實情はこうした中小商工業者は資金難にあえいでおる。さらにまたもう一歩こうした方面に對する資金の新しい注入がなければ、とうてい中小商工業は立ち行かない状態にあるわけでありまして、この點について政府側から、あるいは復興金融金庫を通じて、そういう部面にもある程度の資金は放出すると言われておるわけでありますが、これに對してはなお一段と御考慮願つて、そうして中小商工業者の健全なる育成發達のために御配慮を願いたいと思うのであります。そこにお尋ねしたいことは、現在考えられでこれておるこうした中小商工業者に對する資金の融通は、復興金融金庫を通じて組合金融等に對して出されようとする資金の範圍はどういうものであるか。その輪郭をお尋ねいたしたい。
○福田政府委員 市中金融機關から中小商工業に出す金融については、的確なところは捕捉しがたいのでありますが、復興金融金庫から出しておるものは、今までのところ大體件數にいたしまして、貸出の約半分は中小商工業であります。金額にいたしまして約七%くらいなものが囘つておるのであります。今後これをどういうふうにしていくかと申しますると、これは中小商工業のことでありますから、具體的にこれこれというわけにいきません。これは輸出産業のどういうものにつながつておる。あるいは石炭鑛業の何につながつておるということを、十分具體的に檢討して貸出をする。その際におきましては、優先順位がかりに丙であつても、これを甲というような扱いをして貸すというわけであります。その資金はどうして貸すかと言いますと、豫備金のような形にとつて置くわけであります。そうして必要なときに應急的に出す。かような仕組であります。
○中崎委員 今度は少し問題をかえます。現在インフレ克服のためにも、さらに經濟再建のためにも新しい資金の獲得と申しますか、資金を投ずるがためには、まずその源泉である預金を増強していかなければならないわけであります。政府は預金増強のためにいかなる政策をとられんとしておるか。これについてお尋ねいたしたいと思います。
○福田政府委員 預金増強ということが非常に重大な問題であるということは御説の通りでありまして、政府におきましては、その施策に金融問題としては最も力を入れておるのであります。その施策の根幹をなすものは、通貨の信用を傷つけるごとき處置は一切いたさないということであります。すなわちいわゆる新圓の封鎖であるとか、登録であるとか、あるいは新圓に對する課税であるとか、かような施策は一切これを行わないということが、現在の通貨政策の中心をなしておるわけであります。なおそのほかにおきまして、先般通貨安定本部の新人事等もありまして、さらに一段と拍事をかけていただくというような話でありますので、それに非常な期待をいたしているわけであります。なおこれと並行して政府側におきましてもいろいろな施策を講ずるのでありますが、特にただいま考えているのは、資金の地方還元ということであります。これは地方ごとに貯蓄の目標額をきめまして、そうしてその目標に對する實際の達成割合を見て、地方債等の決定をいたすという仕組でありまして、集まつた預金のうち、なるべくその額は地方に返してやるというような仕組であります。これによりまして地方における貯蓄運動が、地方自治團體の自發的意欲のもとに行われる。かようなことを期待しているのであります。なお新しい貯蓄債券あるいは定期預金等も考えたいと思つております、またもう一つ、いわゆる安定價値預金というようなことをやつたらどうかということを、各方面から言われるのであります。これに對しましてはただいまの段階におきましては、まだ考慮し得ないのではないかという考えをもつているのでありますが、それの思想を入れましたものが、福徳定期預金という、物資をつける預金であります。かようなものを強力にやつていきたい。近く商工當局等から全面的支持を得ましてこれらが強力に推進されるものと考えております。 それからただいま私どもが通貨安定對策本部の方にお願いしているのは、九月ごろ貿易再開救國貯蓄運動を、一箇月間くらい強力に展開していただきたいということをお願いしているのでありますが、本部の方におきましても、これに對して非常に御協力くださつているような實情であります。
○中崎委員 ただいま預金の地方還元ということを言われましたか、これは非常に結構なことと思うわけであります。さらにまた逆な考えから、たとえば預金の地方還元でなしに、必要な金を地方から預金させるという反對の場合を考えてみたらどうかと思います。言い換えますれば、たとえば六・三教育制の實施という場合におきまして、相當多額の費用を要するわけであります、これはある部分國庫として當然補給していかなければならないが、こういうものも、その府縣において支給される金についてはその地方で責任をもつて預金として集める。さらにこれを公債のごときものに轉換していくというような、逆の方向を考えられたらどうかと思うのであります。それだけに教育なら教育の事業を、政府の力をもつて行うためには、やはり自分達もそれに努力を拂うのだというような氣持にさすことが貯蓄を増強する方法になりはしないかとも考えるのであります、さらに先ほど福徳定期預金なるものを積極的にやるということを言われております。これは非常に結構なことと思うのでありますが、私はむしろこの範圍を擴げて、たとえば普通預金のごときものにもおし擴げられてみたらどうかと思います。たとえば預金の一箇月間における最低限度を標準にして、これに福徳的な縣賞をつけるというようなことも、一つの方法でないかと思うわけであります。さらにまた今度は無記名定期というものがあるわけでありますが、これを普通預金にまでおし擴げてやられたらどうか。今日國民が喜んでこの預金をしないという理由の一つは、政府に對する不信任ということもあるわけでありますが、さらにまた一面においては、この預金が税金の對象として取上げられるのではないか。言いかえれば、預金の祕密性が嚴守されないことがあり得るというような懸念からそういう點があるわけであります。これを普通の預金にまでおし擴げるということは、それに對してはどこまでも祕密性をもつていくのだという、絶對的な保護になるのじやないか。そうなりますと、むしろ預金の性質からいうと、一時的なものを保護するような形にはなりますが、そうした傾向が漸次殖え、さらに對數統系の原則によつて、あちらからもこちらからもそうした預金が預けられる。同時に一部引出されても、結局金額においては相當の殘高として殘るのではないかというふうなことも考えられるのであります。定期預金に無記名のものを認められる以上、もう一歩進めて、普通預金の中にもこういうことを考えてみられたら、貨幣價値の低下ということの懸念もなくなるのではないか。先ほど政府委員から言われましたように、預金に對する貨幣價値低下の保障をする一つの方法ではないか、言いかえると、これは通貨價値が下るのだというようなことを考えたら、あすでもすぐ引出せるというようなもの、しかも預金の祕密性を嚴守しつつ行われるというところに、こうした預金の増強される大きな魅力があるのではないかというふうに考えておるのでありますが、こうした點についてどういうお考えでありますか。
○福田政府委員 御説はまことにごもつともでありまして、無記名定期あるいは福徳定期を、普通預金にまで擴張するという案につきましては考慮してみたいと考えます。
○中崎委員 少し變りますが、農業會は近く解散されるということになつておりますが、この農業會解散後における農業金融というものがどういうふうになるものか。その見透しについてお尋ねしたいと思います。
○福田政府委員 農業會のことについてはまだ正式にきまつたわけではないのでありますが、目下政府におきまして農業協同組合法案というものを準備しております。これは内容は非常に複雜なものでありますが、要するに從來の農業會をもつと民主的なものにいたそうというような趣旨のようであります。しかしてその際におきましては、從來の農業會が解散いたしまして、別に農業協同組合ができる。農業協同組合が農業會の施設を引繼ぐというような場合が多かろうというふうに存ずるのであります。その際におきまして金融はどうなるかといいますれば、私ども大藏當局といたしましては、從來農業會が金融を營む際におきまして、金融業務と信用業務はこれは別であるべきものである、農業會にすべきものであるというふうに考えておつたのでありますが、農業會は農業會として自體のいろいろな目的がありますために、さようなことはにわかに實現されがたき状況にあつたわけであります。それが今囘農業會がなくなりまして協同組合ができるという際におきましては、一應は大藏省といたしましてはさような主張をいたしたいところでありますが、しかしながら現在の状況においては、それは困難であるという見解をもつております。從來の農業會と同樣、金融業務は協同組合がこれを兼營するという形をとるのではないかと存ずるのであります。
○中崎委員 私の知つております範圍では、農業會が解散後において新しく農業協同組合がつくられるわけであります。その際における農業會の資産負債というものは、一應清算して、新しい協同組合に引繼がれない建前になつておるように存じておるのでありますが、もしそうであるならば、殊に金融に關する面、預金、貸金というような資産負債に關する、いわゆる信用部面については、これを全部拂い戻しをするとか、一應また貸金の取立てをして整理するというようなことは、いろいろ農業會においては大きな影響をもたらすものと思うのであります。そうするよりも、むしろ金融に關し、農業會の金融部面に關する限りにおいて、引繼ぐことが望ましいのではないかとさえ考えられるわけであります。この點についてどういうふうに考えられておりますか。
○福田政府委員 その點につきましては、まだ十分な研究を遂げておりませんから、次の機會にお答えいたすことにいたしたいと思います。
○周東委員 私は酒類の公團について二、三御質問を申し上げたいのでありますが、その前にちよつと關連しておる問題がありますので、銀行局長に少し希望をかねてお尋ねをしてみたいと思います。ただいまの御質問にもありましたように、金融機關の問題については非常に行き詰つておりまして、これが圓滿をはかり、しかも健全なる金融を行うことが必要なことはわかつておりますが、このときに地方へ行つて非常に問題になつておるのは、たとえば農業會の預金、水産業會の預金というようなものは、その村々における相當な金を集めておるわけであります。これは大體が産業組合の系統の分で、總合金融機關として、必要なときには引出せるから餘つた金を預けるという形で、自分の機關としてもつておるのでありますが、戰時中より引續いてやむを得ざる資金調整令、その方の關係に縛られておつたために、現在自分の村の自分の預金でありながら、たとえば今度のごとき六・三・三制の問題においてもなかなか起債も許してもらえないし、政府の方でも金は少い。しかも村としてもいろいろ預金がたくさん集まつておるものを、村のためにこれを引出してこれに充てようと思つても、いわゆる資金調整令なるものに引かかつて一定の額しか出せない。出そうと思えば許可を受けなければならない。かようなわけで、自分の金でありながらそれを自分で使えないということは、今日の事態はなはだおかしいことではないか。むろんその點自分らの農業會等の預金については、ある程度の除外例を設けて引出せるようなかつこうにして、そうしてその村のために使うという形にするのが適當ではないか。締めるということはもちろん必要でありますけれども、そういうふうに村々にある村の財産、これは個人の預金でありますけれども、それを村のために使えるというかつこうにすることによつて、初めて、總合金融機關というものの存在の價値があるのではないかと考えますが、この點どういうふうに考られますか。
○福田政府委員 ただいまのお話は封鎖預金になつておつて使えないというお話ではないかと思うのでありますが、封鎖預金の中で、第二封鎖預金はなかなかむずかしいのであります。第一封鎖預金につきましては、これは用途によつて使い得ることになつております。さらにただいま御説明の六・三制をやるというような際に、村の基金としてこれを使いたいというような際には、第一封鎖預金に充當するというふうなことを、相當機動的に考えておるのであります。おつしやるような點は御心配はかろうかというふうに考えております。なおもう一つは定期預金になつてなかなか出せないというようなこともあるのではないかと思いますが、これは預金者と銀行の契約でありまして、今のところ何ともいたし方ないというふうに御了承願いたいと思います。
○周東委員 金額についても特別な除外例が認められるのですか。
○福田政府委員 ただいま封鎖預金から現金を引出すということは抑制しております。しかしながら六・三制をやる。そのための村として使うべき基金であるという際には、大體半分額程度くらいは、封鎖預金をその資金に充當してよろしいというような措置をとつております。
○周東委員 公團法について御質問いたしたいと思います。
○北村委員長 周東君にお諮りいたします。主税局長が見えていないのですが、あなたの御質問はちよつとお困りになるのではないかと思います。
○田中(織)委員 私財政金融委員會の運營の問題について、委員長にちよつとお尋ねしたいことがあります。それは先ほどの中崎委員の質問に對する銀行局長の答辯の中にもあつたでありますが、金融竝びに財政の面において確固たる方針を打ち立てるということは、現在の危期を突破するためにきはめて重要なことでありまして、われわれ國會議員全部非常に關心をもつていることだと思うのでありますが、この問題に關連いたしまして昨日の本會議に各派共同提案になるところの、いわゆる健全財政、健全金融に關する決議案が提出されることが、公報に載つたのであります。この問題についてわれわれの聞くところによりますると、あるいは財政金融委員會の理事會に諮つたとか、あるいは財政金融委員會の委員長である北村さんから提案したというようなことが、われわれに傳わつているのであります。われわれ委員會に出席いたしておりまするけれども、未だこの問題についてそうした意見を伺つたこともないのでありまして、財政金融委員會の重大使命であるこうした基本的な問題について、われわれに何らの相談もなしに、そうした決議案が本會議に上程せられるというようなことは、財政金融委員會の機能なり、權威を無視するもはなはだしいと思うのでありますが、この點について今までの經過と、委員長のこれに對する御意見を伺いたいと思います。
○北村委員長 お答え申し上げます。これは多少行違いがありまして、その中間に行違いがあつた點を先ほど理事會で申し上げまして、今までの行き方を一切改めて元にもどす、そのために手續的には各派交渉會の議を經ておりますので、各派交渉會のきめたこと自體にも行違いから出發しておりますので、この大事の問題を財政金融常任委員會の審査を經ずしてやることは、當を得ておらぬということで、改めてこの委員會に付議する、從つて一應誤つて決定したと申すべき各派交渉會も、元にもどすということにただいま手續をいたしております。十分このことはこの委員會において論議してもらいたい。お話のごとく重大な問題でありますから、論議をつくしてしかる後に上程をいたしたいと考えております。さよう御了承願います。
○周東委員 私はこの委員會の運營についてお尋ねなり御意見を申し述べたい。財政金融委員會というものは、今日の日本の國政運營の上において、産業再建の上において非常に重大な委員會であるということは委員長初め、非常に御苦心になつている點で了承いたしております。ところがこの委員會には、大體承れば提出された法案が出なければ關連していろいろ質問ができないということであります。從いまして、今日まで出ている法案は、それぞれ決して重大でない法律はないと存じておりますが、それより一層重大な問題は、今日におけるインフレ防止、あるいはそれに關連して物價問題、賃金問題をどういうように扱つて進めるかという、國政の動きに對して財政金融委員はよく頭に知つておつて、それに關連する法案として出るのが、たとえほかの委員會に關するものであつても、本委員會としてはこれを取上げて、十分審議していかなければならぬ問題であると思います。ついては問題となる新しい税制の問題、あるいは物價については、新しく新物價體系ができ、これもまに委員會としていろいろのところから話も承つておりますが、どういう恰好で、どういうような理論の下に新物價體系が推進されるか。このきめ方及びその後における處置がいかにつけられるかということがはつきりわかりませんと、とにかく健全財政または健全金融ということを言つてもこれは空に終るのじやないか。また最も重大なる賃金と物價の悪循環を絶つ、こういう話でいろいろ政府においても賃金題題について御苦心の點はよくわかります。それに關連しつつ、その補いとして實質賃金の増加で補うということを政策に掲げられておりますが、實際問題としてどういうことにいくかということはよくわかつておりません。またインフレ防止についての、あるいの産業の健全なる發達再建について必要なる企業の合理化、それに伴う種々な政策等について、そのいき方如何ということによつて、日本の財政及び金融は影響するところ最も重大であり、かつそのことがインフレの防止という問題について非常な響きをもち、國民生産を壓迫することになるわけであります。こういう面について、法律案が出なければこの委員會として聽けないのでありましようか。むしろ私はこの財政金融委員會のもつところの根本使命から考えると、たとえば大藏省の關係において、この委員會に關係のない法案であつても、また安定本部において近くそれが立案せられる法案にしろ、一應こういう事柄に關連しておるものについては、政府の方から御出席を願つて、それぞれ相當な御説明を願う、また委員のそれぞれの意見を開陳することが、一つのこの委員會の進み方じやないかと私は考えます。こういう面についてあまり狹く、提案された法案の範圍に限定するということになれば、財政金融委員會というものの眞の使命が達成せられないじやないか、こういう點について委員長の御意見、竝びに今後の處置をお伺いしたいものであります。
○川合委員 關連事項ですから一緒に申上げますから一括して御答辯願いたい。いまの御質疑とほぼ同じような結果になるのでありますが、私がいろいろな方面から仄聞しますに、安本から提案される現在の政策というものは、なぜ議會にかけないかということをしばしばわれわれも問題にするのであります。しかしながら仄聞した範圍においては、それと同時に、從つて今後におきまして、大藏大臣、安本長官の常任委員會に至急出席をお願いしておきます。それと同時に本委員會に設置される專門調査員の問題でありますが、これはおそらく各方面から推薦があつたことと存じます。しかし私思うのに、專門調査員は私たちのブレーンとなり、あるいはまた手足となつて、現在の議員ではなく、將來の議員と同じような役割を勤める。この新しい國會のもとにおける重要な任務をもつて活動するものと存ずるのであります。この專門調査員の人選、わけて財政方面の專門調査員というものは、あまりわが國では多くはないわけであります。從つて人選に相當困るわけでありますけれども、廣い視野において人材を集める。しかも黨派とかあるいは個人的關係というようなことに囚われずに、國會の機能をつくすというような、大所高所から人材を集めるという點に、委員長は御配慮願えれば幸と存じます。質疑と併せて私の意見を申上げます。
○北村委員長 まず周東君の御質問にお答えいたしたいと思います。われわれの考えておりますことは、ただいま周東君御質問の要旨と同じことを考えておるのでありまして、提案された法案だけを審議する機關ではございません。從つていやしくも事財政金融に關する限りは、根本的なる對策がこの委員會で立てられなければならないというふうに固く信じておるのでありますが、ただ今までの行き方としては、どうも兼務の委員の方が多いとか、あるいは炭鑛の御視察に行かれた方があるとか、いろいろなことでどうも委員會を開きましても出席がはなはだ少い。そういうことからやむを得ず、當面の、さしあたつての問題を處理してきた。これが今までの實情なんでありますが、近くたとえば資金計畫というようなものを當局から出してもらつて、そういうものについて檢討するとか、あるいはまだ追加豫算のほんとうの案が出ないまでも、追加豫算の概略の説明を一應聽いて、これに伴う税制の整理がどうなる。財政收入がどうなるというようなことを檢討するとか、あるいは新物價體系についてはこれは一つ安本當局から來てもらつて、そのことについて檢討するとかいうことを、實は今計畫中であるのであります。それでなるべくそういうふうにして、本來のこの委員會の使命を十分達成するようにいたしたい。この點において周東君のお考えとはまつたく同樣の考えをもつております。 それからただいまの川合君のことでございますが、これはごもつともの點であると思いますけれども、關係方面のことは、これは後にもう少し別の機會に、詳しく申し上げた方がよいと思います。それからこの委員會の重大性についてはお説の通りでありまして、從つてまた專門調査員の人選等につきましては、これまたまつたく同感であります。同樣の精神をもつておりますから、さよう御承知願いたいと思います。
○葉梨委員 最初の理事會の打合におきましては、まず財政及び金融に關する基本的の檢討を行うということが、大體の理事會の一致した意見であります。そのためには資金計畫その他について、根本的の政府の説明も聽こうじやないか。かつまた委員會としての大體の方針をきめ、また專門調査員の選定についても、理事會において大よその話合をしておつたはずであります。財政及び金融それぞれの專門の面から、一人づつ大體選定するようにしたらどうかということの目途について、御相談願つておつたように私は記憶しております。その點はその後どういうふうに進展されたかということについて一向私ども承知しておりませんけれども、それらの點についてどんなふうに進展しておるか伺つておきたい。
○北村委員長 葉梨君にお答えいたしますが、その人選の件はこれは人格上の問題でありますから、一應散會後に申し上げた方が適當と思いますので、さよう御了承を願います。根本方針としては御承知の通りでありまして、これは過日の石炭國管問題等で皆さん忙しかつたし、寄りも悪かつたというようなことから遲れておりますが、その方針に基いてくるということには間違いなく、今後そういうふうに進めたいと思います。考えておることは周東君に申し上げたことと同じであります。それから專門調査員としてすでに決定しました圓地與四松君がお見えになつておりますので、先般理事會で御紹介したそうですが、私缺席しておりましたので、ここに改めて一應御紹介申し上げます。
○圓地專門調査員 私圓地であります。よろしくお願い申し上げます。
○北村委員長 明日は時間勵行、零時半より委員會を開きます。本日はこれにて散會いたします。 午後三時三十三分散會