財政及び金融委員会 第4号
- 発言数
- 36 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1947/07/11
会議録
○北村委員長 会議を開きます。前会に引続きまして質疑に入ります。この際ちよつと申し上げたいと存じまするが、三案一括上程いたしておりましたところ、國民貯蓄組合法の一部を改正する法律案は都合がありましてこれを後回しにいたしたいと思います。他の二案を一括いたしまして、これより質疑を継続いたします。——質疑はございませんか。——質疑がないようでありまするから、討論採決に入りたいと存じます。今のところ別に討論の通告もございませんから、討論を省略いたしたいと思います。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○北村委員長 それでは討論を省略いたしまして、財産税等收入金特別会計法の一部を改正する法律案について採決いたします。造幣局特別会計法の一部を改正する法律案について採決いたします。各案とも原案に賛成の諸君の起立を願います。 〔総員起立〕
○北村委員長 起立総員、よつて各案は総員の御賛成によつて可決せられました。 なおこの際お諮りをいたしたいのでありますが、報告書は議決の理由を附しまして、議案の要旨、議案の利害得失等を記載したものを提出する必要がございます。明日の本会議にこれを提出いたしますために、報告書会議を開いてお諮りする餘裕がございませんので、この報告書については、委員長および理事に御一任願いたいと思います。御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○北村委員長 御異議なしと認めます。よつてその通りにいたします。それでは暫時休憩いたします。 午前十時五十九分休憩 ————————————— 午前十一時三十五分開議
○北村委員長 休憩前に引続き会議を開きます。生命保險中央会及び損害保險中央会の保險業務に関する権利義務の承継等に関する法律案、これを議題に供します。まず政府の説明を求めます。 —————————————
○小坂政府委員 ただいま議題となりました生命保險中央会及び損害保險中央会の保險業務に関する権利義務の承継等に関する法律案につきまして提案の理由を御説明いたします。 この生命保險中央会は、生命保險会社をして戰爭に伴い増加する戰爭危險に基く保險金支拂いを継続せしめると同時に、これらの会社をして右の支拂いに基く経理上の圧迫を免れさせるために、昭和二十年四月一日生命保險中央会法に基いて設立せられた法人でありまして、爾來同法の規定により戰爭危險の再保險業務、戰爭死亡傷害保險業務及び普通生命保險業務を行つてきたのであります。損害保險中央会は陸上、海上の諸財産に対する戰爭危險に基く保險を継続し、併せて國内再保險機構の整備をはかることを目的として昭和二十年四月一日損害保險中央会法に基いて設立せられた法人でありまして、爾來同法の規定により戰爭保險、地震保險の業務、普通損害保險の再保險業務及び普通損害保險業務を行つて來たのであります。両中央会は戰時中は右の業務を行うことによつて、戰時國民生活の安定に資して來たのでありまするが、終戰後は業務も縮小して残務整理の段階に入り、政府補償も逐次実行してまいつたのであります。両中央会は終戰に伴いまして、今後存続せしめる必要もなく、旁旁関係方面の意向もありますので、この際これを整理することとし、生命保險中央会の保險業務に関する権利義務はこれを協栄生命保險株式会社に、損害保險中央会の保險業務に関する権利義務はこれを東亞火災海上保險株式会社に、それぞれ承継させ、もつて両中央会の業務を整理したのちこれを解散することといたしまして、ここに生命保險中央会及び損害保險中央会の保險業務に関する権利義務の承継等に関する法律案を提出した次第であります。 本法案の趣旨を申し述べますれば、まず生命保險中央会の保險業務に関する権利義務は、これを協栄生命保險株式会社に、損害保險中央会の保險業務に関する権利義務は、これを東亞火災海上保險株式会社に、それぞれ承継することにいたしました。從つて協栄生命保險株式会社が、生命保險中央会から承継した戰爭死亡傷害保險契約及び生命保險における戰爭危險の再保險契約に関する権利義務にかかわる業務により損失を受けたときは、政府は同会社に対してその損失を補償し、その業務により利益を得たときは、その利益金を政府に納付しなければならないと規定いたしました。また東亞火災海上保險株式会社が損害保險中央会から承継した権利義務にかかわる業務により損失を受け、または利益を受けましたときも同じように規定いたしたのであります。 右のように中央会から継承した業務に対しましては、政府補償の規定がありますから、協栄生命保險株式会社及び東亞火災海上保險株式会社は、右に述べた業務に基く收支を、他の收支と区分経理しなければならないことにしてあります。なお協栄生命保險株式会社につきましては、前に外國保險会社を保險者といたしておりました保險契約に関する財産、及びその業務に基く收支を他の財産及び收支と区分経理しなければならないと規定いたしてありまするが、これは同社が承継することになつているカナダサン及びマニファクチユラス両生命保險会社の保險契約者の利益を保護するためであります。 協栄生命保險株式会社及び東亞火災海上保險株式会社が、両中央会から承継する業務に関する税法上の特例は、從來の生命保險中央会法、及び損害保險中央会法の規定と同樣であります。 本法の規定によつて協栄生命保險株式会社及び東亞火災海上保險株式会社に保險業務に関する権利義務を移轉した後、両中央会は主務大臣の指定する日において解散することとし、生命保險中央会法及び損害保險中央会法は廃止することになつております。 以上をもちまして提案理由の説明を終えることといたします。何とぞ御審議の上速やかに御賛成あらんことを切望いたします。
○北村委員長 これより質疑に入りたいと思いますが、時間の関係で本案の質疑は明日に行うことといたします。 —————————————
○北村委員長 國民貯蓄組合法の一部を改正する法律案に関する質疑がなお残つておりますのでこれを許します。中崎君。
○中崎委員 國民貯蓄組合法の一部改正に関する法律案について、本法律の改正に関する直接必要な事項について質問いたします。 まず第一にお伺いしたいと思いますが、本規定によりますと、都道府縣とか市町村とか、あるいは特別区というようないわゆる行政区割に基いた地域的なものに対して一つの組合を結成して、それによつて貯蓄を増強させるというふうな考え方もあるようでありますけれども、これは必ずしも地域的にこうした行政区割に限る必要がなく、たとえば甲の村と乙の村との中において、一部の希望者があつたような場合においては、こういうようなものも任意に組合をつくつて、そうしてこの貯蓄組合法によるところの適用を受ける預金をしてもよいのではないかと思いますが、そういう意味におきまして、必ずしも一つの行政区割というものを基準にしたところの組合ということを考える必要はないではないかというふうに考えているわけであります。それについての御意見を伺います。
○福田政府委員 ただいまの御質問でありますが、この貯蓄組合は何も市町村、特別区、特別市の行政区という、その地域を基礎にした組合に限つたことではないのであります。その他おつしやる通りいろいろこれは機動的に考えて、適時適切につくつていく必要があろうかと思つているのであります。ただ一番直ちに具体的に考えられる規定といたしまして、この法律の第一條第一号といたしまして、地域的なものを掲げた。第二号といたしまして職域的なものを掲げたというようなわけでありまして、地域別にこだわることなく、また職域にこだわることなく、適切につくつていくということを考えたいと思います。この仕組をもちまして第四号として「前各号に掲ぐる者の外命令を以て定むる者」ということで処置してあるのであります。
○中崎委員 次にお尋ねいたします。そうしますとたとえば市町村のような場合におきまして、その発起人となると言いますか、指導者となると言いますか、そういうふうなものはだれがなるかをお尋ねいたします。
○福田政府委員 從來の貯蓄組合は、多分に官製的な色彩をもつておつたのであります。すなわちこの結成につきまして政府は設立の命令をすることができるということになつておりました関係上、地域組合にありましては、たとえば市町村長というものが指導者になるという場合が多かつたと存ずるのあります。しかしながら今回この法案を改正するゆえんの第一の理由でありまするところの組合を民主的に結成する。民主的に運営いたす。かような趣旨からいたしまして、政府が強権的にこれの設立を命令するというようなことは一切できなくなりました。すべてこれは組合員となるべき者の自発的意思に基いてつくられるということになるのであります。かくいたしましてこれがつくられる場合の責任は、あるいは市町村長であるというような場合もありましよう。しかしながらあるいは村の篤志家の提唱にかかるということもあると思います。あるいは職域にありましては職員組合の方々が提唱するというような事例も多かろうと思います。さようにだれが発起人になるかということは戰時と非常に違いまして、民主的に盛上る声によつて異る。かように御承知願いたいと思います。
○中崎委員 ただいまの説明によりますと、たとえば市町村において組合をつくるような場合においては、市町村長が音頭取りになつて組合をつくるようなときにおきましても、あるいは戰時中抑えつけられたこうした國民貯蓄組合というようなものが、強制的につくらされたというような氣分が非常に悪く影響するとともに、一面またこうした市町村長が音頭取りになつてこういうものをつくるということが、当然自分たちは國家の一つの強力な、天降り的な命令に基いてやるんじやないかというふうな氣分を起さす弊害もあるわけであります。こういう面から見ますと、むしろ民主的にやつていかれるというふうなものは、逆にかえつて非民主的な氣分が一向に拂拭されないというような感じを與えるのではないかと考えるわけでありますので、こうした行政区劃というふうなものに拘泥しないで、むしろこの行政区劃に関する規定は取拂いになりまして、そうして市町村におけるところの人々が任意にこれをつくるということは一向構わないわけでありまして、こうしたところの行政区劃というものを基準にしたところのものを考えにおかれなくていいのではないか。殊に府縣というような大きな單位を考えてもそうですが、事実上こういうようなものが実際貯蓄組合の面においてうまく運営されるかどうかは、非常に疑問と思うわけであります。この点について別箇の考え方をする必要があつたのではないか、こんなふうに考えるのでありますが、その点についてお尋ねいたします。
○小坂政府委員 いろいろ御意見ごもつともの点もございまするが、特に私強調いたしたいことは、いままでの市町村長と変りまして、今後の市町村長というものは御承知のように公選によつて選ばれておる人々であります。從つて市町村長が何かの動きに対しましてイニシアチーヴをとるということは、必ずしも天降り的な感じをもつというように断定することもできないのではないか。むしろ民意を盛りあげていくことこそ有能なる市町村長であると考えます。この人たちの創意をいろいろと活用するということも必要じやないかと考えます。また先ほど福田政府委員からも申し上げましたように、この市町村というものは何もこれでなければならぬということではないので、こういつた一つの單位をあらかじめここに考えるということは、一つの考え方の問題として当然だろう。こう考えるのでこの規定をおいておるわけであります。さように御承知を願います。
○中崎委員 どうも小坂政務次官のただいまの説明では満足できないのであります。言い換えれば市町村長が公選であるから、それがどういうことをやつても民主的であるというふうな解釈をされるのは、著しくこれは間違つた考えではないか。ただ選ぶ方法が民主的であるかも知れませんが、その人の行動、あるいは國家から規制され、あるいは自分が自発的に動くと考えられる公的立場における行動というものが、必ずしもことごとくそれによつて民主的であるというようなことはいえぬじやないか、こういうふうに考えておるわけでありますが、この点については、あまり追究をせないことにいたします。 それからこの國民貯蓄組合の預金殘高、あるいは組合員数、あるいは組合数というものの昭和十九年、終戰当時におけるところの数字はわかつておるようでございますが、その後終戰後相当の預金の減額もあつたように考えられております。從つて組合員数も、あるいは組合数も相当に減つてきておるのではないかと思いますが、その現在の状況についておわかりの点を御説明を願いたい。
○小坂政府委員 お答え申し上げます。空襲等のいろいろな影響によりまして、台帳が燒失いたしまして、また終戰後の混乱等によりまして各貯蓄組合からの報告が中絶いたしまして、はなはだ遺憾ながら現況が正確に捕捉しがたい実情でございます。しかしながら昭和十九年九月末の当時におきましては、組合数は六十万八千四百四十六組合であります。さらに組合員数は六千二百五十九万三千人であります。さらに貯蓄の現在高は、百四十二億四千七十二万八千円であります。そういうような状況でございますので、終戰後以來組合貯蓄の拂戻しが多く、また事実上組合を解散した組合等を考慮に入れますと、昭和十九年度の約十分の一程度ではないかと思います。さように御承知を願います。
○中崎委員 この國民貯蓄組合法という名称は、どうも戰時中に天降り的、強制的にやらされたというふうな氣分が拂拭できませんので、この法律を根本的に改正するかどうか。この法律を撤廃して新しく民主的にできた法律によつて再出発することも一應考えられるわけですが、少くとも名称の変更をもう少し民主的にしたのだというふうな感じを與えるようにされる意向はないかどうか伺いたい。
○小坂政府委員 御質問のごとく國民貯蓄組合法というものは、沿革的に見ましても戰時立法でありまして、御指摘のような一つのニユーアンスをもつております。しかしながら昭和二十年の二月二十日法律第四十八号によりましてすでに改正せられておりまして、現在は戰時立法の性格を有しておらないと考えます。しかしながら戰後において貯蓄の重要なことは申し上げるまでもなく、さきに通貨対策安定本部において、われわれとしては鋭意貯蓄の増強をはからなければならない状況でございますので、かような組合をつくつて國民貯蓄を通じまして、いわゆる新憲法に即應するところの、眞に自主的な、また民主的なものにいたしまする一面、組合貯蓄を優遇して、一層貯蓄意欲を増進するように努めてまいりたいと考えております。ただその名前の点につきましては、これは御意見でありますが、現在資材あるいは印刷能力その他の関係もありますので、なるたけ出費を少くしたいという考えで、この名前を存続しておるような次第であります。
○中崎委員 貯蓄の増強の必要なことは申すまでもないことでありまして、政府はもちろん民間側においても、当然インフレ防止のために、さらに日本再建のためにこの方策に協力していかなければならぬと思いますが、しかしまた一面この貯蓄増強方策は、他の一般経済財政施策と並行をとりまして、これらのものが総合的に施されてこそ初めてインフレ防止にもなり、さらに預金の保護にもなるわけであります。それらの施策が十二分に行われぬ場合においては預金をしたが、また平貨の切下があるというふうな、デマというか、こういう結果にもなると、預金を殖やす上においても非常に困難を感ずることでもあるし、また預金者に対してもはかられないところの迷惑を及ぼすような結果にもなると思うのでありますが、この貯蓄組合法の改正に基く預金増強のほかに、大藏省としてはどういう施策を通貨安定の意味において行われんとしておるか伺いたい。
○小坂政府委員 お答え申し上げます。政府としてはあくまでこの施策と並行して健全財政を堅持して、さらに金融の面においては健全金融、さらに地方の財政につきましても地方財政の健全、この三つの足の上に立つて、さらにここに貯蓄増強を強力に推進してまいりたいと考えます。これらの点を堅持して、とにかくインフレーションを抑圧しようという固い決意をもつておる次第であります。さらに一般金融機関におきましても、御承知のような金融機関再建整備法を着々と実行しておりまして、金融機関の健全性をはかつておる次第であります。かように御了承願います。
○中崎委員 本組合法の改正によつて新しく國民貯蓄組合のスタートをされるというふうな意図に出ておるものと思つておりますが、これによつてどの程度の預金あるいは組合員の数なんかははつきりしないでしようが、大体預金の金額をどの程度に増額されるという目標をおいておられるかをお伺いしたいと思います。
○福田政府委員 ただいま貯蓄総額といたしましては、月百億円の目標によりまして増強運動というものをやつております。しかしながらこの百億円もなかなかむづかしいのでありまして、この線に到達するというのもかつかつの現在の情勢であります。まあ何とかしてわらでもつかむというような態度で、いろいろなことを活用したいと思つておりますが、その一つの方法といたしまして貯蓄組合も活用していきたい、こういうのであります。今直ちにこれをつくつて、どのくらいというような見透しはもつておらぬのであります。この貯蓄によりまして質的に非常に貯蓄はできるが、今の貯蓄の大部分というものは、会社でありますとか、あるいは事業家でありますとか、さようなものが遊んでいる資金を臨時に預けるというようなものが相当多かろうと思いますが、この組合によりますれば、われわれ國民の生活を切り詰めてもするというような性質のものが出て來ますので、金額といたしましては、ただいまのところはそうたくさんの期待はもつておりませんが、質の改善というようなことについては非常に注目している次第であります。
○北村委員長 中崎君、ちよつと申し上げますが、まだ質問は長く続きますか、あとの会場の都合もありますから……。
○中崎委員 十分くらいで終えたいと思います。
○北村委員長 なるべく手短かに願います。
○中崎委員 ただいまの御答弁によりますと、質的に預金の性質がよくなると言われておりますが、それはもちろんこの貯蓄の意味をもつた比較的長期の安定した預金だという意味に大体解釈すると同時に、一つの組合を通してほかのたくさんの組合員が寄つて集まつた零細な金かもしれませんが、そういうものが集まつた預金であるから安定だというふうにも解釈されると思います。その初めの意味において申し上げたいことは、預金の増加をするということは、この際においてはいわゆる量の増加ということをむしろ望むべきではないか。もちろん質の増加ということも無視できませんが、今日のインフレの状態においては、きようよりも明日の貨幣價値が低落しておる。明後日はなおひどいという状態において、長い期間貯蓄をするというふうなことは、どうしても國民全般が利害関係から打算してそこまで氣が向かない。だからしてむしろ一時的の金であつても、これがいわゆる対数の原則によりまして、たくさんの人が集めて預金していく上においては、たとえこの期限が短かくとも、長い目で見れば、むしろその状態において安定しているのではないかというふうに考えられる点もあるわけであります。そういう意味においてむしろこの際量的な増加をはかるという意味においてその預金の期間を短縮する。言い換えれば質的には幾分落ちるかもしれないが、量的な面においてより以上補うという点を考えておられるかを伺いたいと思います。
○福田政府委員 まつたく御説の通りであります。当面の問題といたしまして預金の量を殖やすということが、まず第一の問題でありますことは御説の通りでありまして、さような意味合におきまして先般定期預金は從來の六箇月を三箇月にいたすとか、あるいは無記名預金というものを、三箇月の期限をもつて始めてみるとかいろいろそういう御趣旨のような施策をいたしておるわけであります。
○中崎委員 この預金の期限は、これは從前この組合法によると二箇年になつておつたわけでありますが、今回においてもやはりこの期間を短縮される意向はないかどうかをお尋ねいたします。
○福田政府委員 この点はただいま申し上げましたラインに沿いまして、なるべく多く集めてまわるということにつきまして施策を考えております。
○中崎委員 もう一つ、この種の預金を奬励するというふうな意味において、いわばこの預金者の自分の利益といいますか、そういうような興味をもたせるという意味において、福徳預金的な、いわゆる富くじ式な方策をこれに取入れられるお考えはないかどうかをお尋ねいたします。
○福田政府委員 ただいまさようなことは考えておらないのでありますが、これは非常に面白い御意見かと思いますので、なお研究いたしてみたいと思います。
○中曽根委員 預金の増強をはかるということが、インフレーションを克服する上に相当重大な意味をもつておると思いますが、最近日銀券の増徴の趨勢を巷間でいろいろ取沙汰して、あるいは政府においては、社会党はかつて唱導したところがあるので、新円に手をつけるのではないか。あるいは登録するのではないかというようなデマが横行して、若干不安な状態があるように考えられます。こういうことは政府においては絶対にないと確信しておりますが、政府としてもう一回そういうことを確認する必要があるのではないか。政府の御所信をお伺いいたします。
○小坂政府委員 中曽根さんにお答えいたします。政府としてはさようなことは考えておりません。われわれといたしましては通貨の新円を堅持するということを、この際の至大な目標といたしております。
○川合委員 國民貯蓄組合が戰時中はいわゆる強制的な一つの預金吸收機関であつたということは皆さん御承知の通りでありますが、今回その戰時色を拂拭される意味において再組織され、同時に運用においてもそうでありますが、今までのお話を承りますと、消極的な存在というような、つまり今後貯蓄組合によつてはたして預金が殖えるということは期待されないような感じが非常に強いのであります。たとえば組合数が、六十八万もあるし、この員数が六千二百万もある。このことはすでに限界点に到達しておるというような感じがいたします。殊に先ほどからこれが十九年の六月末現在の数字であつて、戰後においては十分の一に減少しておるというようなことをおつしやつたわけです。その点から行きますならば、むしろこれに國民貯蓄組合によつて貯蓄の増強ということは、あまり期待できないのではないかというように感じます。もし期待し得るとするならば、本年度の資金計画において、國民貯蓄組合を利用しての貯蓄目標額というものが、あらかじめ計画さるべき道理だろうと思います。しかるにそういう具体的なものが作定されないというわけでありますから、大体において國民貯蓄組合法の改正は、現行法令があるから、これを改正するというような、消極的意味しかないというふうに私は理解されますが、当局もさようにお考えかどうか。それともう一つは、國民貯蓄組合法と関連するのでありますが、生活協同組合法が今議会に提出せられるようなことになつておるようであります。これは政府あるいはまた社会党として提出するか、まだその辺は確定していないようでありますが、傳えられるところによりますと、生活協同組合というものの中に、預金の受入という、金融業務というようなことも織込んでおられるように聞いております。從いましてそういたしますと、生活協同組合法による預金の受入ということこそほんとうの意味での國民貯蓄組合というように私は理解するのであります。これらの観点に立つて、御当局としては特に生活協同組合法が上程された場合に、預金の受入業務をどうするかというような、その態度をあらかじめ御鮮明願いたい、かように考えます。以上二点についてお伺ひします。
○福田政府委員 ただいまこの組合が非常に消極的な使命をもつておるというようなお話でありまするが、私どもはさようには考えておらないのであります。貯蓄運動の上におきましては相当積極的な使命をもつておるというふうな考え方をいたしておるわけであります。その数字がここに載つておらぬというようなことでありますが、これはただいまの國家資金計画は、各金融機関別に計画を立てておるのでありまして、貯蓄組合はその預金を斡旋するというような観点から、その金融機関への預入れを斡旋するという立場にあるのであります。これを資金計画に計上はいたしておらないのでありますが、その斡旋の力に対しては大なる期待をもつておるのであります。 それから第二点の、生活協同組合というものができるというお話でありまするが、私はこの点につきましては全然お話を承つておりません。先般ちよつと新聞で見たという程度でありまして、この点についてはただいまのところ何ともお答えを申し上げるわけにはいかぬと存じます。
○北村委員長 本日はこの程度で散会したいと思います。そして貯蓄問題についてなお若干の質疑が残つていると思いますから、明日時間励行十時半に開会いたしまして、質疑を明日に継続したいと思います。本日はこれにて散会いたします。 午後零時十二分散会