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1回国会衆議院1947/11/25

国土計画委員会 第26号

発言数
25
登壇者
6
会派数
4
開催日
1947/11/25

会議録

荒木萬壽夫民主党

○荒木委員長 これより開會いたします。本日は本國土計畫委員會に付託されまして、すてに十六囘にわたり紹介議員の説明竝びに政府當局の意見を聽取いたしまして、愼重審議いたしました請願三百四件を議題として、決定の取運びといたしたいと存じます。かねて理事會におきまして、各請願の取計い方法につき御協議いただきました手順により、便宜上日程を分類いたしておりますので、逐次お諮りをすることにいたします。これより日程第一、五行川竝びに野元川改修工事施行の請願、山口好一君紹介、文書表番號第三號ないし日程第二九二、大里郡北部地域の利根川堤防修築促進の請願、關根九藏君外一名紹介、文書表番號第一〇六九號まで以上二百二十九件を一括議題といたします。野本品吉君。

野本品吉国民協同党

○野本委員 ただいま一括議題に併されましたこの二百二十九件の請願の採擇の動議を提出いたしたいと思います。この二百二十九件の請願の内容をみますと、あるいは河川の改修、砂防工事の施行、風水害の復舊、ダム、堰堤の構築、運河の開鑿等でありますが、これらの請願のよつてきたるところを考えてみますと、これは本年初めから秋に至る全國的な風水害の被害箇所の復舊を目的とするもの、また戰時中の河川及び海岸堤防工事、ダム、堰堤等の諸工事が中止されて、そのまま放任されておつたものを復活しようとするものであります。またこれらの諸工事の費用に關しまして、國庫負擔を増額せんとするものであります。かような河川關係が非常に多く提出せられたということは、私は國會史上未だその例をみないところであると思います。このことは本年度の風水害の被害がいかに廣汎であり、激甚であつたかということを物語つておるものであります。同時にまたこれを通しまして、治水問題がいかに重要なものであるかということをしみじみと考えました國民の心からの叫びであると考えるのであります。さらにはまた、これらの復舊竝びに新しい工事の施行に對しまする地方經濟力がはなはだ枯渇いたしておりますために、いかに熱心に地方においてこれを施行しようとしても、經濟力がこれを許さない。つまり地方經濟力の實情の反映であると思うのであります。そこで、國といたしましては、その全力を傾けてこれらの請願にこたえなければならないと思うのであります。特にわれわれが考えなければならないことは、これらの請願にこたえてやるということは、目下きわめて重大な問題としての食糧の増産確保の上から絶對に必要なことであり、また産業、交通、運輸の點から考え、あるいはまた民生安定の上から考えまして、きわめて必要なことであると思うのであります。大きな立場からこれを考えますときに、私どもは日本再建の國土計畫的な見地からこれらの各種の工事が適當に、しかも急速に實施施行されますことを心から念願してやみません。もちろん現在わが國の當面しております内外の事情、なかんずく經濟事情というものはきわめて苦難な状態におかれておるのでありますけれども、今にしてこれらの多數の請願に對して急速に綿密な調査を遂げ、科學的な計畫を立て、そして一大勇斷をもつて實施せられないならば、國土の復舊も民生の安定もこれを期待することができないであろうと思います。私はこの際これら多數の請願に對しまして、國は躊躇することなく、勇敢にこれが施行に向つて邁進されることを希望してやみません。  以上の理由に基きまして次のような動議を提出いたしたいと思います。すなわちこれらの請願は議院の會議に付することを要する請願と認めまして、これを採擇すべきものと議決せられんことを望んでやまない次第であります。以上。

荒木萬壽夫民主党

○荒木委員長 お諮りいたします。ただいま野本君より、議題となつた各請願は、いずれもこれを採擇すべきものと議決すべしとの動議が提出されました。さよう決定するに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり)

荒木萬壽夫民主党

○荒木委員長 御異議なきものと認めまして採擇と決しました。  なお各請願はいずれも議院において採擇の上は、内閣に送付すべきものと認め、これを報告する手續をとります。     —————————————

荒木萬壽夫民主党

○荒木委員長 次に日程第二三〇、冨士岬、本泊間道路開鑿の請願、坂東幸太郎君紹介、文書表番號第一四號ないし日程第二五二、山陽國道中玉島町地内の道路改修竝びに里見川橋梁架設の請願、星島二郎君外一名紹介、文書表番號第九八六號を議題といたします。守田道輔君。

守田道輔日本社会党

○守田委員 ただいま一括議題となりました請願各件は、國道または峠改修促進に關するもの、道路開鑿または全通促進に關するもの、國道、隧道、建設工事の促進等でありまするが、特に今日道路が荒廢いたしまして、改修を要することは實に急務中の急務でありまして、この請願は特に取上げなければならない問題だと考えておる次第でございます。またこの中にありまするところの關門國道の隧道の建設工事は、今その保持のために三千萬圓を要しておるのでありますが、これに若干の工費を注入いたしますならば、近きうちにこれが完遂をみるといたしましたときには、實に日本の國家にとりましても、大きなる利益を與えるものと考えられます。この意味におきましても、當然國はこれに對して積極的にこの工事促進、そして完遂のために努力しなければならない、かように考えております。また林道開設にいたしましても、今日近い非常に便利な山林等は伐採されましたが、奧地の方は非常に殘つておるのでありまするから、これの促進ということも必要でありますし、橋梁の架設につきましても、交通運輸の立場から見まするならば當然なさなければならぬ、そういうものでありますゆえに、これを全體的に見まして、この完備を期するということは緊急の要務と確信いたします。この際かかる請願の趣旨を速やかに實現することは、わが日本再建のために、何をおいてもなさねばならぬことと存じます。この意味で次のごとく決せらるるよう動議を提出いたします。すなわち以上二十三件の各請願は議院の會議に付するを要する請願と認め、これを採擇すべきものと議決せられんことを望みます。

荒木萬壽夫民主党

○荒木委員長 お諮りいたします。ただいま守田君より、議題となつた各請願はいずれもこれを採擇すべきものと議決すべしとの動議が提出いたされました。さよう決定するに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり)

荒木萬壽夫民主党

○荒木委員長 御異議なきものとみとめまして採擇と決しました。  なお各請願はいずれも議院において採擇の上は内閣に送付すべきものと認めこれを報告する手續をとります。     —————————————

荒木萬壽夫民主党

○荒木委員長 次は日程第二五三、酒田港災害復舊工事促進に關する請願、金野定吉君外三名紹介、文書表番號第四三號、ないし日程第二八一、小倉港灣事業繼續その他に關する請願、成重光眞君紹介、文書表番號第一一五二號、以上二十九件を一括議題に供します。細野三千雄君。

細野三千雄日本社会党

○細野委員 ただいま一括議題となりました請願各件は、開港場または貿易港に指定の請願、國際觀光港設置の請願、第一種または、第二種重要港灣編入の請願、港灣浚渫竝びに擴張修築工事施行の請願、港灣事業繼續、海上保安基地施設置に關する請願等でありまして、陸上輸送の至難なる今日、海上輸送の重要性よりしてもまた近き將來國際貿易再開の際、文化國家として檜舞臺に一大飛躍をなす準備施設といたしましても、港灣修築または擴張は必然的措置と信じます。また進駐軍よりの好意ある輸入物資の荷揚作業等の見地よりしましても、あるいはまた諸外國よりの觀光客招致という平和國家にふさわしい觀點よりいたしましても港灣竝びに背後施設の充實はゆるがせにできぬ現下の一大問題だと存じます。  以上の趣旨により、次の動議を提出し、御採用あらんことを希望します。すなわちただいま議題となりました二十九件の各請願は、これを議院の會議に付するを要する請願と認め、これを採擇すべきものと議決せられんことを望みます。

荒木萬壽夫民主党

○荒木委員長 お諮りいたします。ただいま細野君より、議題となつた各請願はいずれもこれを採擇すべきものに議決すべしとの動議が提出されました。さよう決定する御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり)

荒木萬壽夫民主党

○荒木委員長 御異議なきものと認めまして採擇と決しました。  なお各請願はいずれも議院において採擇の上は内閣に送付すべきものと認め、これを報告する手續をとります。     —————————————

荒木萬壽夫民主党

○荒木委員長 次は日程第二八二號、高知縣幡多郡海岸地帶を國立公園に指定の請願、林讓治君紹介、文書表番號第二五九號、ないし日程第二九二、兵庫縣西南部海岸竝びに家島群島を含む地帶を國立公園に指定の請願、後藤悦治君外七名紹介、文書表番號第一〇一八號、以上十一件を一括議題といたします。今村忠助君。

今村忠助日本自由党

○今村(忠)委員 ただいま一括議題に上せられました請願各件は、各地より國立公園指定編入に關するものでありまして、申すまでもなく戰時中、全國各主要都市は大なり小なり戰災をこうむりましたが、各名勝遊覧地一帶は、現在なお自然の風光絶佳の地が少ないと存じます。すなわちあるいは豪壯雄大なる連峯よりなる眺望、大小數百の群島からなる天下の景勝、風致情緒ともに日本特色の豊かな高原地帶、奇石怪岩の美をもつて鳴り、史蹟點在古今に歌人墨客の嘆賞した白砂青松の景勝名地、交通便利、四季を通じて天惠の樂園、天與の景勝を具備する一大觀光地であつて、これことごとく風光明媚ならざるはなしと信じます。換言すれば、多年にわたる戰禍ため、痛手を受けたわが國民に殘された天與の賜ものであり、唯一の遺産にほかなりません。新憲法下文化國家として起上る門出にあたり、かかる惠まれたる景勝地の國際的、世界的活用こそ、今後吾人の期待してやまない對象であり、國際觀光事業發展のためにも刮目しておる次第であります。  政府當局においても、かかる見地よりして、國立公園指定地として十分なる眞價と適切なる條件竝びに素質を具備しているかを實地調査中の御意向のように承りましたのでありまして、今後の檢討すべき重要資料という意味で次の動議を提出いたすものであります。すなわち議題となつた請願の各件は、議院の會議に付するを要する請願と認め、これを採擇とすべきものと議決せられんことを望みます。

荒木萬壽夫民主党

○荒木委員長 お諮りいたします。ただいま今村君より、議題となつた各請願はいずれもこれを採擇すべきものと議決すべしと動議が提出いたされました。さよう決するに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり)

荒木萬壽夫民主党

○荒木委員長 御異議なしと認めまして、採擇と決しました。なお各請願はいずれも議院において採擇の上は内閣に送付すべきものと認め、これを報告する手續をとります。     —————————————

荒木萬壽夫民主党

○荒木委員長 お諮りいたします。この際先般議長の承認を得まして實地調査をいたしました案件について、御報告を申し上げたいと存じますが、よろしゆうございましようか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり)

荒木萬壽夫民主党

○荒木委員長 御異議なしと認めましてご報告申し上げます。  先般衆議院議長の承認を得まして、去る十一月十六日茨城縣霞ヶ浦及び利根川中流附近において霞ヶ浦干拓工事竝びに利根川治水工事の實状を調査いたしました結果を御報告いたします。  本調査に参加いたしました委員は左の五名であります。細野三千雄委員、溝淵松太郎委員、野原正勝委員、高倉定助委員竝びに不肖私の五名でございます。なおこのほかに内務省より山本技官、農林省より菊岡技官が同道し、現地においては茨城縣副知事、縣會議長その他關係、係官が數名立會し説明の任にあたりました。  今囘調査いたしました事項は、霞ヶ浦干拓事業、霞ヶ浦北浦放水路計畫、利根川昭和放水路計畫と印幡沼手賀沼干拓事業計畫であります。以下各事項に關し調査の御報告いたします。第一の霞ヶ浦干拓事業、これは霞ヶ浦及び北浦の干拓事業即中止等の請願衆議院文書表番號第二三一號が霞ヶ浦北浦治水協會長より衆議院議長宛呈出せられましたので、本國土計畫委員會においては、農林省開拓局當局より右事情を聽取いたしました。その當時の答辯によりますると、干拓事業は茨城縣知事よりの申請に基き、これを霞ヶ浦干拓耕地整理組合に委託したので、漁業權問題の一部が未解決であるのみとのことでありました。本請願紹介議員葉梨新五郎君の説明によりますと、政府は食糧増産の見地より霞ヶ浦北浦に對して本年度より幾多の干拓工事を實施しようとしているが、現在霞ヶ浦北浦の實情は治水工事が不備で、干拓工事はすでに飽和状態であり、これ以上の干拓工事はその成功率も乏しく、また沿岸農漁業にも多大な惡影響もあり、水害の危險率を増大させる結果にもなるから、一應干拓工事はこれを中止して、治水工事を促進して貰ひたいというのであります。兩者の説明には相當間隔があり、本委員會においてもこれが審査にかなり困惑いたしましたので、現地調査を必要と考えたのであります。本調査においては、目下施行中の干拓事業の代表的なものとして、本新島村地先干拓地を視察いたしましたので、その大要を説明いたします。  本干拓事業は昭和二十一年六月農林省の委託により、霞ヶ浦干拓耕地整理組合が施行者となり、工事請負人として株木組を指定したのであります。新利根川河口の本新島村地先を埋立するものでありまして、耕地面積四百六十町歩、工費四千八百萬圓、期間三箇年を豫定しています。サンドポンプ船一臺により、高さ十五尺、幅百八十尺、延長五キロ餘の堤塘を築造し、内水を排除せんとするのであります。なお本地域農産物減收の主因として考慮されますます分、鐵分、アルカリ性等の除去に關しましては、農事試驗場等に依頼し特別に研究中であるとのことでした。工事賃も増額の一途をたどるのみで、現状にては一段冨り約一萬圓の埋立費を要する計算になります。完成の暁には農地調整法により處分されます。なおこのほか十五箇所を加え、總計約千三百町歩干拓を本湖水内に企圖しています。  これらの干拓事業に對する反對的意見を陳情されました。香澄村村長及び阿蘇町漁業組合長等の意見を總合しますと、次の二點に要約されます。  イ、海面上僅々一・二メートルの高さを有する霞ヶ浦にとつては、干拓工事はすでに飽和状態であるから、治水工事を先行させねば水害は増大する一方である。現に昭和十六年の水害においては三萬餘町歩が冠水した。  ロ、魚族繁殖に好適の地域が主として干拓せられ、被害減收額は一年約四十萬貫三千萬圓にも達するというのであります。  これに對する縣耕地課及び耕地整理組合側の意見としては、食糧増産の見地より極力良好なる耕地を急速に造成するのがわれわれの責任であつて、治水事業は縣土木部の方で極力推進しているというのであります。本委員會調査の結論といたしましては、すでに相當大規模に著工中の本新島村工事は續行するといたしましても、政府當局において次の三點に關し善處されんことを要望いたしたいのであります。  一、北利根川、常陸川の治水工事を促進し干拓工事を有名無實とならしめないように考慮すべきこと。二、本干拓工事の所要の電力を確保すること。三、漁業權のうち未解決になつている部分を早急に解決すること。なおその他の干拓事業はこれが著工に先だち治水關係を考慮し、愼重に再檢討の必要があると認めます。  第二は霞ヶ浦北浦放水路計畫であります。霞ヶ浦北浦の放水路としては北利根川より常陸川にリレーするのみで、兩河川ともに河積きわめて狭小にして、その流出量は毎秒三百ないし五百立方メートルにすぎず、昭和十三年六、七月のごとき大雨に際會すれば、最大流入量毎秒三千立方メートルにも達し、これは當然排水困難にして、湖面水位は上昇し、遂に常水位より一・八メートル上昇し、沿岸耕地三萬町歩を冠水せしめたのであります。よつてこれが對策として、内務省においては、右兩河川の川幅を約二倍に擴張し、河底を浚渫しまして流出量を毎秒千二百立方メートル餘に増大せしめ、これによつて昭和十三年における水位を約〇・六メートル低下せしめ、さらに冠水期間一箇月を約一週間程度に短縮せしめることを企圖しています。  本計畫により耕地約八十町歩が埋没するのでありますが、一方浚渫土砂竝びに水位低下により造成せられる耕地は約四百町歩であります。これに要する工費は、本年度九月の計算によりますと、約二億圓でありまして、内務省においては五箇年計畫として明年度よりぜひ著工いたしたいと希望しています。なおこれに使用する浚渫船二隻は佐原に準備待機中であります。  調査の結論といたしましては、まず工事の效果が即刻にも實現する河底浚渫工事より著工し、少なくとも前途の干拓工事により、現在以上に浸水領域が増大せぬよう考慮し、沿岸住民諸君の不安を輕減すべきであると考えます。  また本河川改修に伴う洪水時利根川本流逆流の問題は、昭和十三年及び十六年の例をとりましても、その逆流期間は最大二日程度でありまして、湛水期間の一箇月以上に及ぶ場合と比較すれば、まず恐れるに足らぬと考えます。  第三利根川昭和放水路計畫と印幡沼、手賀沼干拓事業計畫布川町より平戸を徑由して津田沼町に出て、右兩計畫豫定地をほぼ踏破しつつ、内務省及び農林省よりその計畫の概要を聽取いたしました。同地域内において内務省の行わんとする放水路計畫と農林省の行わんとする。干拓用疎水路計畫が何らの關連性もなく、全然別々に立案せられたという事實に對しては一驚を喫しました。本年二月經濟安定本部よりの通達に基き、兩省關係技術官をもつて合同協議會を開き、一應の妥協點には到達していますが、次のごとき幾多の疑問を感ぜさせられるものであります。  その一は兩計畫ともに數十億圓の巨費と數萬トンのセメント及び鋼材を必要とする厖大なる工事であつて、わが國現在の經濟力より觀察すれば、兩者の水路を別々に施行することは少なくとも考えられぬ。その二は本水路の完成はなるべく遠き將來と豫想せらるるにもかかわらず、平戸においては疎水路開通を前提として、すでに一部印幡沼の干拓工事に著手している。もし疎水工事が中止された場合は、印幡沼の湛水面積縮小の負擔は、沼沿岸の即耕地竝びに利根川下流に追加されることは必至である。その三は放水路計畫においては掘鑿土量二千萬立方メートルを印幡沼、手賀沼に埋立て、三千町歩の耕地造成を考慮しているのに、一方干拓計畫にては、その同一地域たる印幡沼、手賀沼の水面を干拓して三千町歩の耕地造成を企圖しており、兩者の計畫が重復するのはまことに不可解である、その四は同一地域において同一種類の土工工事を施行するのに、その使用目的が異なるからとて、別々の機關で施行することは經濟的には不利な點が多い。  以上のような幾多の疑問が感ぜられますが、放水路工事は現在のところ中止されていますが、今年利根川の出水に照しても考慮の必要がありますので早急に國家的見地より、兩計畫の根本的再檢計を行う必要があると認められます。  次に視察の途中、茨城縣稻敷郡根本村において農林省現地當局者より新利根川農業水利改良事業に關する説明を聽取いたしました、本事業は、新利根川流域の耕地五十町歩の水利改良事業を行い、湛水一毛作田を完全なる二毛作乾田に改良せんとするのであります。主要工事といたしましては、新利根川堤防の一メートル蒿上げと、用排水路の掘鑿と、揚水施設の建造とにあります。四箇年計畫で豫算二千百萬圓にて出發いたしましたが、物價値上りの今日、すでに一億五千萬圓の追加豫算を申請中と申しております。  また牛堀土木出張所において行方郡代表者より行方郡一帶旱害對策として、霞ヶ浦、北浦兩面より電力揚水による灌漑工事實施要望の陳情がありました。本計畫は電力、豫算及び資材の關係を考慮し可能なる範圍で部分的にでもこれが實施をはかり、食糧増産に寄與すべきだと考えます。  以上をもちまして今囘の現地調査報告といたしますが、最後に私は今次の實地調査が國會會期の切迫等の情勢に對應するため、特に最短日時をもつて現地踏査をいたしましたため、非常にむりな行程であつたにもかかわらず、各委員が萬難を排してこれに参加せられまして、目的の達成に御協力いただきましたことを、ここに謹んで御禮を申し上げまして、御報告にかえる次第であります。     —————————————

荒木萬壽夫民主党

○荒木委員長 次は日程第二九三、海外引揚者に石材山拂下の請願、山口好一君紹介、文書表番號第一九七號ないし日程第三〇四、三重縣下の旱害防止費國庫補助の請願、川崎秀二君紹介、文書表番號第九一〇號、以上十二件を一括議題といたします。内海安吉君。

内海安吉日本自由党

○内海委員 ただいま上程いたされました各請願十二件は、石材山拂下げに關するもの、上下水道施設または揚水工事施行に關するもの、干拓事業中止、あるいは旱害對策、雪害對策、戰災都市の住宅建設費國庫負檐等に關するものでありまして、それぞれ公共團體代表または多數よりなる民の聲の反映でありまして、その眞摯なる趣旨の點は、すでに紹介議員よりいろいろな觀點から、詳細な説明をされておつたところであります。本決定審査にあたり、目下實情を鑑みまして、適切なものとしてこれを取上げるにやぶさかでないものであります。よつて次の動議を提出いたします。  各請願はいずれもこれを議院の會議に付するを要するものと認めまして、これを採擇すべきものと議決せらんことを望みます。

荒木萬壽夫民主党

○荒木委員長 お諮りいたします。ただいま内海君より議題となつた各請願はいずれもこれを採擇すべきものと議決すべしとの動議が提出せられました。さよう決定するに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり)

荒木萬壽夫民主党

○荒木委員長 御異議なしと認めまして、採擇に決しました。  なお各請願はいずれも議院において採擇の上はこれを内閣に送付すべきものと認め、これを報告する手續をとります。

守田道輔日本社会党

○守田委員 緊急動議を提出いたします。本日御採擇になりました關門國道の隧道工事促進に關する件でございまするが、御承知のごとく戰時中に工事を始めまして、すでに三割餘の工事が進んでまいつておるのでありますが、現在の維持保全のために三千萬圓の國費を要しておるのでございます。これをこのまま放つておきますと、これは遂につぶれてしまうのであります。ぜひ國家の立場から考えましてもこれらの促進をやらなければならないというわけで御採擇いただいたのでありますが、これに對しまして國土委員會といたしましてはこの際現地に調査すべきだと考えるのでありまするが、特にこの際委員の御派遣方を願いまして、ぜひ御調査いただきたいのであります。委員長におかれましてよろしくお取計らい願いたいと思う次第でございます。

荒木萬壽夫民主党

○荒木委員長 ただいま守田君より緊急動議が提案いたされたのでありますが、關門隧道の件は國をあげての重大問題でありまして、戰時中より數年にわたりまして、繼續施行中の大隧道であります。お説のように取計らうといたしましても、本日は種々の都合からこれを議決するのもいかがかと存ぜられまするので、理事會に諮りまして守田君の動議にお答え申し上げたいと存じますが、それでよろしゆうございますか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり)

荒木萬壽夫民主党

○荒木委員長 それではさように取計らいます。本日の議事は全部議了いたしました。  次の委員會の日時は公報をもつて御通知申し上げます。本日はこれをもつて散會いたします。    午後零時十二分散會

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