国土計画委員会 第23号
- 発言数
- 82 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1947/11/11
会議録
○荒木委員長 これより會議を開きます。 お諮りいたします。坪川信三君より各派交渉會の時間が切迫いたしておりまするので、劈頭に審査をしてほしいという要望がございます。これを許すに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○荒木委員長 御異議なしと認めまして、三國港浚渫に關する請願坪川信三君紹介、文書表番號第八〇號、淺水川改修工事促進の請願、坪川信三君紹介、文書表番號第八七四號、以上二件を一括議題といたします。紹介議員の説明を求めます。坪川信三君。
○坪川信三君 三國港底浚渫に關する問題につきまして申し上げます。由來當三國港は九頭龍川の河口に位置いたしておりまして、その港灣はさきに國庫の助成を得まして漁港としての施設あるいは港灣の修築等たびたび修築工事を施しましたが、今や常時間斷なく流れ來るところの土砂が港内に堆積いたしまして、港口港内は非常に淺くなつておりまして、加うるに潮流と風波との關係によつて、海中からまた返つて土砂が逆襲するというような状態でありまして、一時もこの問題につきましてゆるがせにできない状態にありますので、この點十分御考察の上、願わくば速急に國費をもつて、港口及び港内の河底浚渫に相當の御施設をくださるよう、特別の御詮議相仰ぎたく、かく請願に願い出た次第でありまして、各位におかせられましても十分御審議の上、本請願に對しまして御贊同をいただきたいと思う次第であります。以上本請願の趣旨を述べた次第であります。 次は福井縣の淺水川の河川改修工事促進の請願の趣旨弁明を、述べさせていただきたいと存じます。 本河川は福井縣今立郡味眞村文室に源を發し、郡の中部を南北に貫いて流れておりまして、同郡の中河村から足羽郡の麻生津村において日野川に合流する、延長約二十餘キロの河川でございまして、その五百有餘町歩に及ぶところの廣大なる流域にあるところの農耕地を養う、最も重要なるものでありますが、いまさら贅言を繰返すものではありません。しかるに上流は文室地域において砂防工車が完成し、下流は中河村出口まで改修になり、その中間約八キロは紆餘曲折いたしまして、川幅が非常に狭隘でありまして、しかも河床が非常に不規則であります。殊に毎年の洪水のために、到るところに石その他が蓄積いたしまして、流れる道をば斷じておるような状況でありますので、このために約三百有餘の家屋、竝びに二百餘町歩の農耕地が、いつも荒されておるような状況でありますので、この點につきまして十分御勘案いただきまして、本河川の改修をば早急にお願いいたしたい次第で、本案をば提案いたした次第であります。何とぞ十分御審議の上、御贊同あらんことをお願いいたす次第であります。以上本案の趣旨弁明をいたした次第であります。
○荒木委員長 これに對する政府側の意見を求めます。説明員運輸技官堺田眞夫君。
○堺田説明員 三國港の浚渫に關しましては、本年度におきましても、補助豫算を計上いたしまして、工事を施行いたしたのでありますが、工費が非常に不足でありましたために、十分な工事ができておりません。來年度におきましても運輸省といたしましては、相當額の經費を計上いたしまして、港が使えまするようにひとつやつていきたい。かように考えております。
○岩沢政府委員 お答え申し上げます。御請願の淺水川の改修につきましては、政府におきましてもつとにその改修の必要を認めまして、昭和八年の土木會議において、これを中小河川として採用することにきめておるのであります。お話の通り淺水川の水源地帶は非常に荒れております。從つてこの上流部には非常な土砂が流出しておる關係上、まず第一期といたしまして、上流地方の砂防工事はすでに着手しておるのであります。しかしながら中流部以下下流部におきましては、相當沿岸に美田があるのでありますけれども、まだ改修の緒にはついていないような状態でありますから、今後縣におきまして、この河川を中小河川として改修する際においては、國においては相當の助成をして促進をしたいというふうに考えております。
○荒木委員長 御質疑等ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 —————————————
○荒木委員長 次は日程第二、埼玉縣の水害復舊對策に關する請願、馬場秀夫君外十一名紹介、文書表番號第一〇五號。 この際お諮りいたします。前に延期しておりましたところの件につきまして、馬場秀夫君よりこの際日程追加の要望がございます。これを認むるに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○荒木委員長 御異議なしと認めまして日程は追加されました。入間川水系各河川の改修工事施行に關する請願、馬場秀夫君外二名紹介、文書表番號八四〇號、以上二件を一括議題に供します。紹介議員の説明を求めます。馬場秀夫君。
○馬場秀夫君 今囘の埼玉縣の受けました水害の被害は、すでに御承知の通りでありまして、縣の見積りによりますと、全體といたしまして、總額十八億圓に上つておるのであります。うち本年度これが應急對策費として六億九千萬圓、この國庫補助は現在の補助率を適用いたしましても四億圓程度で、差額の二億九千萬というものが縣の負擔になつて、縣の財政ではなおこれを負擔しきれないという現状でありますので、この天災による被害を全額國庫補助でやつてもらいたいというのが、縣全體の要望であります。 續いてその一部でありますが、入間川水系、これは縣を流れております利根川に次いでの大きな川であります荒川の支流でありまして、埼玉縣の西北に位する入間川水系の河川改修工事は、昭和十八年度に國庫豫算五百萬圓を計上せられて、工事着手の段取りにまでなりましたが、大東亜戰の進行に伴つて、これが中止の状態にはいつておつたのであります。今日は中止されたままになつておりますが、これが入間郡、比企郡と両郡にわたりまして、この水系地區の面積は七百七平方キロでありまして、灌漑面積が八千七百ヘクタール、随所に堤防のない箇所がありまして、水害がたびたび出、概往昭和三年から十二年に至る十年間の被害を見ましても、實に千百七十二萬圓餘に達しておるのであります。今囘は未曽有の水害を受けまして、この水害だけでも相當額の被害をうけておりますので、すでに昭和十八年に實施豫算五百萬圓で、工事着工という計画になつておりましたのを、速やかにひとつ復舊されて、この被害を止めるようなことにしていただきたいというのが、入間川水系の請願であります。埼玉縣全體といたしましては、お手もとに差上げてある書類にこまごま書いてありますので、一々御説明を申上げる煩を避けたいと思いますが、ほとんど埼玉縣の北埼玉の東部及び北葛飾郡、東京につながる一帶の三郡にわたりまして、利根川本流が流れ込んできて、それに伴ういろいろな各地の河川の氾濫というようなことで、埼玉縣といたしましては前古未曽有の大打撃を受けておるのであります。これが復舊に對しましては、先ほど申しました巨額な豫算を必要といたします。この點を十分ひとつお察しいただきまして、速やかに復舊できるような措置を願いたいというのが請願の趣旨であります。
○荒木委員長 これに對する政府側の意見を求めます。
○岩沢政府委員 埼玉縣の今次の災害に對しましては、もちろんこの埼玉を貫流しております利根川と荒川水系によるものでありますが、利根川水系に關しましては、その根本對策はすでに昭和十年の大水害に鑑みまして、根本對策を再檢討して、大體調査を終り、その方針も決定いたした矢先に今囘の大出水に相なつたのでありまして、その點につきましては今囘の大出水をもう一度檢討して、利根川水系の今後における災害對策の完全を期したいように今折角審議中であります。その結果は、少くとも來年の出水までに、今次のような大災害を起こさないような程度の一應の工事を進めていきたい。從つてその豫算も二十三年度の豫算にこれを追加要求をするようにいたしたいと考えております。また今お話のように、埼玉縣は利根川及び荒川の決壞によつて非常な災害をこうむつた、從つて復舊費が非常に多額に上る、從つてこの復舊費用を全額國費でやつてくれというような御趣旨でありましたけれども、災害復舊に對しましては、ただいまの規定では三分の二の補助に相なつておるのであります。しかしながら縣の財政を勘案して、高率に補助をするという途を開けておりますから、今後の縣の財政竝びに災害の程度によつて高率できめていきたいと思います。全額國費という點については、なかなか希望薄ではないかとも考えております。しかしながら埼玉縣が非常な災害をこうむつた關係上、高率補助にするということにつきましては、われわれとしても十分な努力をいたしたいと考えております。 なお入間川水系竝びに利根川水系の水源地帶の砂防工事は、やはり全國的な現象でありますけれども、特に荒川水系の水源地帶は非常に荒れております關係上、やはり砂防工事は、竝行的に工事を進めて水防對策と一環といたしたいと考えております。それから請願の中にあります通り、冠水期間の長期にわたつた區域内の道路の復舊につきましては、すでに内務省から査定官がまいりまして、そういつたような被害を受けたところは、これはやはり災害復舊工事として採用しておるはずでありますから、御請願の趣旨には大體則つてすべての件を処理しておるつもりであります。 また入間川の改修につきましては、すでに國直轄として改修はいたしておるのでありますけれども、何分にも物価騰貴のために、工費が非常に少く効力を發生して、工事がなかなか捗らないということは非常に遺憾に存じておるのでありますが、今次の災害に鑑みまして、二十三年度以降においては、迅速に災害を防ぐという意味において大々的に工事を進めていきたいと考えております。
○荒木委員長 御質疑等ございませんか。
○守田委員 この度の利根川の大水害がいかに人畜、田畑、家屋等を損傷したかということについては、われわれは實に今日の治水の根本的な施策というものが立つていなかつたということを特に痛感するのでありますが、今度の水害の大きな原因となつたものは、栗橋に材木その他のものが掛つて、そうして川下よりも川上の水位が非常に高かつたということであるのでありますが、その場合に今までの考え方の非常に誤つておつた點は、いわゆる栗橋の鐵橋の幅を擴めるということが十分に考慮せられていなかつたということにあるのではないかと思うのであるが、この場合にその鐵橋の幅を擴めるとか、あるいは今後このたびの水位以上の出水があつた場合でも、永久に水害のないように施策ができるものでありますか。その點技術的な部面でありますが、質問しておきたいとおもいます。
○岩沢政府委員 ただいまの御質問でありますが、栗橋の附近には東武と、それから運輸省の鐵道東北線と、國道の鐵橋と、三つ連續してあるのであります。この施工高は大體利根川の第三期の、初期の改修の堤防の天端を基準にいたしている關係上、昭和十年の大出水に鑑みまして増補工事をやる、そういたしますと、現在の堤防から大體一メートル五〇ぐらいの嵩上をしなければならぬというような状態に計画ではなつておつたのであります。ところがすでに三つの鐵橋がその最初の計画通りの堤防の高さにある關係上、その後の大出水には常にけたを洗われるとか、あるいはまたそのけたに上流からの流木その他の來雑物がひつかかつて、そうして上下流の水面を非常に段をつけて、特に今囘においては東武の鐵橋に非常に木材が流れこんで、そうして溢流して大破堤をした、こういう次第になつているのであります。從つて今後における對策といたしましては、やはり堤防の高さまで必ず上げて、なおそれ以上に二メートル以上の餘裕をもたすというように、會社なり、あるいは運輸省なり、また關係の府縣において鐵橋の嵩上をすればよかろうと思います。その方法はやはり現在のけたを使いまして、橋脚の上に一メートル五〇とか、あるいは二メートルのものを繼ぎ足してその上にのつける、こういうような方法をすればよかろうとわれわれは考えております。ただお話の通り、スパンが長ければ長いほど河川に對する傷害物は少いのでありますけれども、今これを大きなスパンにするということは、資材の關係上、その他のことで急速には間に合わない關係から、やはり一番迅速にその目的を達するためには、今の橋脚にセメントを繼ぎ足して嵩上するということが、最も早くて効果的ではないかとも考えております。そういう方法を今後とつていきたいと考えております。
○守田委員 してみますと、東武鐵道あるいは運輸省の仕事に属するのでありますが、これは何らかの方法をもつてそれに命ずるとかいうようなことができるのでありますか。
○岩沢政府委員 それは命ずることはできます。費用の負擔につきましては、運輸省の方はこれはやはり運輸省の方の特別會計で全部もつことになりますし、それから東武の方では東武の方で費用は負擔します。それから國道橋につきましては、茨城縣と埼玉縣との共同負擔になりまして、多少これに對して國庫補助の申請があれば、國の方においても考慮しなければならぬと考えております。
○荒木委員長 ほかに御質疑等ございませんか。 —————————————
○荒木委員長 次は日程第三、渡良瀬川砂防工事施行の請願、小平久雄君外二名紹介、文書表番號第一〇〇一號、紹介議員の説明を求めます。松井豐吉君。
○松井委員 ここに提出いたしましたる件につきましては、今囘の大水害等にあたりまして、當國土委員及び政府委員におかれましても細密に調査くださいまして、大體その状況はご了承のことと信じておりますがゆえに、具體的内容は請願書に記載しておりますから、時間の關係上概要を簡單に御報告申上げて説明にかえたいと思います。渡良瀬川上流の右岸左岸の河川工事にあたりましては桐生、足利間でありまして、すでに本件に對しては昭和十六年八月内務省より十五年計画、八百五十萬圓の豫算を計上され、すでに決定をされまして工事に着手しつつあつたのであります。たまたま大東亜戰争關係で、ついに今日までその工事が延引されたのであります。その河川については重大であることは、すでに桐生、足利の方におかれましては御心配されまして、去る、八月に桐生市長及び足利市長がこの重點的箇所につきましては陳情にまいりまして、そうして豫算の増額等各般にわたりまして當局に陳情いたし、それぞれ國會の係り方面にも陳情してまいつたような次第で、大體豫算の増額も御了承を得たというお話を聞いておつたのであります。それだけに重大であつたが、たまたま今日まで延引した關係上、その重點的箇所は見事決壞をされ、またさらに想像以外の土砂を押流されて、足利市及び桐生市とも甚大なる損失をみたのであります。その損害の關係について簡單に御説明を申上げます。流失家屋三百十三戸でありまして、倒壞二百三十九戸、半壞が五百六十一戸、浸水七百六十四戸、床上五萬九千二百九十戸、耕作地におきましては大體十一町一段餘畝となつております。足利市、桐生市とも同様織物産業地帶でございまして、この繊維關係についても想像以上の損害をこうむつております。一、二の點を申し上げますと、生絲のごときは五千四百四十貫、人絹が五萬六千九百二十ポンド、いずれも流失となつております。かくのごとき損害も、この豫定の十五年經續によつて、政府當局の御指導によりまして無事にこの足利、桐生市とも重點の箇所が完全に完成されるならば、かくのごときような損害はなかつたのであります。こういう關係については、當局、また調査に行つた委員の方々も御了承のことと信じておりますが、なお、當局にお伺いしたいことは、桐生市におきましては赤岩堰と稱しておりますが、その約三百メートル下流の大堤防が決壞されて、ただいま申し上げたような被害だつたのです。また足利市におきましては岩井山の開鑿工事が今日に延引された關係でそれが障害となつて土砂が想像もつかないほど押出し、この土砂の關係で、足利全市にわたりましてもほとんど浸水、または家屋の流失等も實際想像以外の状態だつたのです。こういう關係についても急を要する次第でありますが、この關係については當局の御意見を承りたい、こう思います。
○荒木委員長 これに對する政府側の意見を求めます。岩澤國土局長。
○岩沢政府委員 渡良瀬川の流域の砂防につきましては、非常に水源地帶が荒れておる關係上、政府におきましては、大正十一年から砂防工事を始めたのであります。そうして今日まで大體百三十萬圓餘ばかりを投じて、昭和十二年度におきましては四十六萬圓をもつて砂防工事を現に施工しつつあるのであります。一方非常に被害が大なるために足尾地帶を直轄砂防工事地區と指定いたしまして、これは昭和二十二年度以降から今日まで、七十萬圓ばかりを投じて砂防工事を施行いたしておりまして、今年度におきましては大體五十四萬圓をもつて施行しておるのでありますが、何しろ非常に荒れておる關係上、雨降れば直ちに水が出て、しかも土砂を非常に流すために、今囘の桐生あるいは足利市のような大被害をこうむつたのでありますので、この渡良瀬流域の水源地帶の砂防工事は、できるだけ早くやらなければならぬと考えております。これはすでに本年の初期におきまして大體その計算はできたのでありますけれども、今囘の出水によりましてほとんど山相が一変した關係上、ただいま鋭意調査を進めて、今後どれくらいの工費が要るかについて、今調査しつつある状態であります。なお今も御質問になりましたような、桐生竝びに足利市方面の渡良瀬川改修につきましては、これは利根川の増補工事に一貫した性格をもつておりまして、利根川の今度の緊急、恒久對策の一環として今研究しつつあるのでありまして、これは少くとも二十二年度の豫算にこれを現して、根本的對策の緒につきたいと考えております。 —————————————
○荒木委員長 次は日程第七、群馬縣の水害復興に關する請願、松井豐吉君外一名紹介、文書表番號第一〇二六號、紹介議員の説明を求めます。松井豐吉君。
○松井委員 被害状況と工事促進關係については請願書に具體的に明記してありますから省略いたします。ただ群馬縣においては、わが國土計画委員代表の方々が五人、また政府側においてもそれぞれ係りの方に調査を願つて、大體被害状況その他の關係についてはすでに御了解のことと信じておりますが、一言お願いしたいことは、現在群馬縣においては、知事を中心とするところのあらゆる力を集中して、應急工事に努力し、大體六割内外程度は完成されております。すでにある箇所については財源のない關係で中止している箇所もありますので、政府のきめられた應急關係の財源等についても、できる限り工事主に知事をしてお渡しを願うよう希望するものであります。また恒久工事についても、群馬縣は御承知のごとく日本中で經濟の惡い縣であり、現在どうにもならず、陳情書に明記して提出しておりますように、急を要する恒久工事の場所がありまして、どうしても急速に工事を完成していただきたいと存じております。どうか政府側におきましても、群馬縣の災害復舊工事費については、全額國庫負擔でもつて完成されるよう希望するものであります。 最後にお願いしたいことは、耕地關係の費用は厚生省の關係になつていると思いますが、内務省と連絡の關係があると思いますので、特に來春の稲の植付が完全にできるようにお願いしたい。實は本年の麦作のときにまき付ができるようにと考えておつたのですが、これが完成できなかつたことは遺憾であります。少くとも田植までには、完全に耕地の復舊のできるようお願いする次第であります。いずれも工事費については全額國庫負擔で速やかに完成されんことを希望するものであります。
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。
○岩沢政府委員 群馬縣の今次の大災害は、群馬縣始まつて以來の大災害だと思います。土木關係においての災害の復舊費用というものは、私の手もとに來ているのを見ますと、二十八億圓というような巨額に達しております。しかしながらこれは一日も早く復舊をしなければならぬという建前から、さしあたり政府においては、すでに六千萬圓の補助金を交付して復舊に努めておりますが、こういつたような大災害を受けた關係上、縣の財政も非常な逼迫をこうむつておりますことは事實であります關係から、政府としては、できるだけの高額の助成をいたして復舊を促進したいと考えております。なお今後におきましても補助金の増額をはかるとともに、融資の途を講ずることはすでに閣議決定にありますから、この遂によつて資金を融通して、少くとも來年の出水期までには一應の復舊をするように努力いたしたいと考えております。
○荒木委員長 御質疑等ありませぬか。 —————————————
○荒木委員長 次は日程第八、奈曽川下流堰堤築設の請願、村上清治君紹介、文書表番號第一〇二七號、日程第一一、鮎川村地内砂防工事施行の請願、村上清治君紹介、文書表番號第一〇五四號、以上二件を一括議題といたします。紹介議員の説明を求めます。村上清治君。
○村上清治君 奈曽川は秋田縣南の境界より日本海に注ぐ急流でございまして、これは昭和八年から引續きまして砂防工事を繼續しておつたものでありますが、未だ完成に至りません間に本年七月の水害に遭いまして、下流に被害を受けたわけであります。しかしながら大體從來完成しております堰堤は五箇所ほど破壞されたが、從來の工事のために豫想したほどの被害はなかつたのでありまして、この點は村民も感謝しております。同時に内務省で計画しております工事はなるべく早く完成していただくように希望しておるのであります。特にこの際御考慮をお願いいたしたいことは、奈曽川の上流、すなわち境界の一部の約二千メートル以上の標高をもつておるところに巨岩怪石の絶壁がございまして、これが年々冬季間に風雪のために崩れ落ち、春になると雪解けのために流され、それがこの水害の一番大きな土臺をなしておるのでありますから、從來の計画をさらに進行させると同時に、新たに土砂崩壞の根源を止めるという點についても、技術上に十分の御考慮御研究を願いたいと思うのであります。 次に鮎川は砂防工事をやつておらない河川でございますが、本年の水害において非常な損害を受け、集團一箇所、約百町歩の美田が浸水されまして、そのうち約半分の五十町歩の美田は収穫皆無となりました。それから鮎川の支流でございますが、この沿岸の山に土砂崩れがあります。この件はあるいは内務省においては計画がないかとも思いますが、本年の被害に鑑みまして、調査の上に砂防工事を施行せられますようお願いいたす次第であります。
○荒木委員長 本件に關する政府の意見を求めます。岩澤政府委員。
○岩沢政府委員 お答え申し上げます。奈曽川の激流による荒廢に對しましては、その砂防工事を必要と認めまして、すでに昭和八年からこの水源地帶に對しては砂防工事を實施いたして、相當額の工費を費やしておるのであります。今年におきましても十数萬圓の砂防工事費を投じて工事中、たまたまこの七月の大出水によりまして、從來の砂防工事竝びに現在施行しつつある工事も、相當被害を受けたことは非常に遺憾と存ずる次第であります。この被害につきましての善後措置は、今後の調査にまつて十分所期の目的を達したいと心得ております。なお本川に對するこの荒廢状態が非常に激甚である關係上、砂防工事にはなお今後一億二千五百萬圓を要するような状態でありますけれども、できるだけ速やかに豫算化して、そうしてこの奈曽川の激流による水源の涵養に努めたいと考えております。また鮎川地帶のことしの七月の水害による土砂の流出に對しては、できるだけ速やかに調査いたしまして、その根源を絶つ意味において砂防工事をやりたいと考えております。
○荒木委員長 御質疑等ありませんか。 —————————————
○荒木委員長 次は日程第五、兵庫縣西南部海岸竝びに家島群島を含む地帶を國立公園に指定の請願、後藤悦治君外七名紹介、文書表番號第一〇一八號、紹介議員の説明を求めます。大上司君。
○大上司君 兵庫縣のこの請願の地區は、ご存知の通り近畿竝びに中國の中心でございまして、いまさらここに國立公園の必要性を喋々申し上げるまでもないと存じます。今次の貿易再開によりまして外貨の獲得、すなわち國家的な政策から見、なおかつ四國竝びに瀬戸内海一圓を海外に紹介して、ともにわれわれが再建日本の礎となろうとする郷土の地方民の氣持もくみとつてやつてもらいたいと存じます。なお特に國立國園の必要性を認めるという點につきましては、パンフレツトをもつて提示しておきましたから、よろしく第一讀願いたいと思います。ただお願いしたい點は、いろいろ國立公園等もございましようが、特にあの地域的な面から見まして、特殊性ということをさらに強調したいと思います。なお今次請願しておるところの地位、あるいは特長、交通、あるいは娯楽というものもおのずからわかることと存じますので、この點特によろしくお願いしたいと思います。簡單でございますが、請願の趣旨竝びにお願いをかねて申し上げる次第であります。
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。説明員厚生省保健衛生局課長飯島君。
○飯島説明員 御承知の通り現在瀬戸内海國立公園の區域になつておりますところは、從來の軍事的施設のあるところ竝びにこれに關連した地域を除外いたしたために、非常に狭小なる區域を一應指定しておるわけでありますが、目下の國際観光情勢に對処いたしますために、區域外であります要塞地帶あるいは景勝地等を含めました瀬戸内海國立公園の區域の擴張を計画中でございますので、御請願の御趣旨の兵庫縣西南部海岸竝びに家島群島を含みます一體の地域も、現在國立公園の區域内に擴張するように目下調査を進めておる次第でございます。それぞれの場所につきまして申しますと、播洲赤穂町、これは赤穂町郊外が若干區域の中にはいることと存じます。赤穂岬も同じでございますので、坂越、相生、室津、石見港というものにつきましても内部形式地區を除いた景勝の地點につきましては、なるべく國立公園に編入するよう、地形その他の諸條件を目下調査をいたしておる次第であります。黒崎海岸につきましても家島群島についても同様でございまして、ただ家島群島の石材採集地域等につきましては、當然國立公園の區域から除外されるものかと考えておる次第であります。
○荒木委員長 御質疑等はございませんか。 —————————————
○荒木委員長 次は日程第九、吉野川第二期改修工事施行の請願、紹介議員三木武夫君外四名紹介、文書表番號第一〇三五號。紹介議員の説明を求めます。岡田誠一君。
○岡田勢一君 吉野川の第二期改修増補工事の請願に關しましては、先般も私からお願いしたいのでありますが、すでに政府當局におかれましても、本川の災害復舊、あるいは維持修繕等に各段の御努力を拂われておられますので、私たちも感謝をいたしておるところでありますが、大體今やられております工事は、おおむね原形復興の彌縫的措置の域を出ておりませず、かくては周期的に襲來いたします臺風に際しまして何らの効果がなく、重ねて各種の慘害を受けますことを繰返すに過ぎないと思われますので、何とかいたしましてこの被豫算を増額せられまして、少くとも今後五箇年以内にこの工事の完成を期してもらいまして、この戰慄的危檢から脱却のできまするように重ねて地元四十箇町村の決議によりましてお願いにまいつておる次第であります。どうか御理解ある御審議をいただきまして、御採択あらんことをお願いいたします。
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。岩澤政府委員。
○岩沢政府委員 吉野川は國の直轄工事といたしまして完成いたしましてから後、徳島縣の管理に属したのでありますが、徳島縣の縣の財政、あるいは何かの原因によつて、維持について非常になおざりの關係上、せつかく改修した河川が惡化の一路をたどりまして、現在におきましては非常に河床の上昇を來したのであります。そういう關係から本川の重大性に鑑みまして、政府におきましては今年度から再び政府の直轄工事といたしまして、相當額の工事費を支出しておるのでありますけれども、何分にも本年度は非常な物価高によつて、所期の目的を達することができないような状態であります。しかしながら本川の緊急性を認めまして、今後におきまして相當の金額を支出して、できるだけ早くこの吉野川の改修の所期の目的を達したいと心得て尽力いたしたいと考えております。
○荒木委員長 御質疑等はございませんか。 —————————————
○荒木委員長 次は日程第一三、大里郡北部地域の利根川堤防修築促進の請願、關根久藏君外一名紹介、文書表番號第一〇六九號、紹介議員の説明を求めます。關根久藏君。
○関根久藏君 利根川治水は關東地方における民生安定の最大要件でありますことは、いまさら申し上げるまでもないことであります。利根川の治水にいたしまして、一度破綻を來しますれば、その慘害の大にして、いかに酸鼻をきわめるかということは、今度の洪水によつて明らかに立証されたところであります。御當局におかれましても、これが善後策について死力を尽して御措置くだされておりますことは、地方民の深く感謝いたしておるところでありまして、着々永久の策が完成していくことを待望しておるのでありますが、今大里北部地方を中心とする利根川堤防の現状について詳細に調査いたしますと、川底は年々高くなつていくにかかわらず、長き年月にわたつて堤防の補修が行われませんために、堤防は年とともに低くなつていくと同様の結果となりまして、増水の都度刻々に危險の度を増していくことを立證してまいりました。特に最近に至りましては、この地方の堤防中に危弱な箇所が所々に現われ、数日の雨にも堤防上の土が軟化しておりまして、歩行に膝を没することしばしばであります。加うるに増水に際しては滲水著しく堤の内外の水は連通するのを感を懐かしむる箇所を見るに至りまして、土地の人々は何時決壞の慘を見るやもはかり知れない不吉な豫感に襲はれつつ、日夜心痛いたしておつた次第であります。果然今囘の洪水に北埼玉郡東村地先の決壞と、その慘害を實見し戰慄にたえないものがあります。もしこの大里北部地方の堤防が一度決壞しましたならば、當地方の壞滅はもちろん、縣の過半はほとんど水禍をこうむり、その被害も今次の洪水の面積を著しく増加した結果になる事明かであり、特に東京における災害は何倍に増大されるかほとんどはかり知れないところでありまして、思うても背に汗をもようす次第であります。この重大なる地區に立つ地方の者は、國家の損失を未然に防ぎ、子孫永遠の幸福を全うするため、今こそ治水の大計を立つる重大責任を痛感いたしますので、今囘大里北部治水事業期成同盟會を組織し、關係町村協力一致これが完成にあらゆる努力をささぐる決意を固めておる次第であります。願わくば實状を慎重御踏査の上、萬全の策を論ぜられまして、地方をして永くその慘害より救い、一は國家治水の計を完遂してくださるよう、特段の御心配を願いたいというの本請願の趣旨であります。
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。
○岩沢政府委員 利根川の治水計画につきましては、すでに利根川の増補計画の際において相當檢討せられ、また對策も樹立せられておつたのでありますが、たまたま今囘の出水によつて、この計画も再檢討を要するように相なりましたので、目下しきりにこの審議を進めておるのであります。われわれといたしましては、できるだけ速やかにその對策の根本を樹立して、そうして二十三年度からその工事に着手いたしたいと考えております。今御指摘になりましたような大里郡の利根川の堤防は、お話の通り最も重要な箇所でありまして、また現在におきましては、この川の高水敷が相當上つております。しかしながら低水路はそれほど御心配になるほど上がつてはいないのであります。しかしながら高水敷が土砂のために上がつておる關係上、堤防等の關係から見ますと、いかにも堤防が低くなつたように感ぜられるのはもつともの次第で、從つて今後におけるわれわれの利根川の緊急對策といたしましては、今囘決壞いたしました東北以北の堤防の嵩上げは必ずやりたいというふうに、豫算の方においても考慮いたしたいと考えております。
○荒木委員長 御質疑等はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 —————————————
○荒木委員長 お諮りいたします。ただいま田中運輸政務次官から他の委員會において答弁の必要があるので、繰上げて日程を追加したいというご要望があります。これを許すに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○荒木委員長 御異議なしと認めまして、日程は追加せられました。 美嚢川改修工事施行の請願、田中源三郎君紹介、文書表番號第七七三號、紹介議員の説明を求めます。田中源三郎君。
○田中源三郎君 本請願の要旨は美嚢郡、播磨郡の両郡にわたります加古川支流の美嚢川の改修に關するものであります。本加古川の上流はすでに政府においてその改修が行なわれ、また加古川の支流の東條川は、降雨時氾濫をいたしますために、政府において目下東條ダムを建設願つているような状態であります。この川は東北から加古川本流にはいります東條川と小さな山の背を隔ててありますところの支流で、この支流の灌漑いたしますところの田畑は約四千五百町歩でございます。これは播川平野の一翼でございまして、酒米の産地として從來から非常に宣傳されているところの農地をもつているわけであります。なおこの中心の三木町は全國屈指の金物の産地でございます。この川が上流の濫伐によりまして、本來七月のごときは非常な災害をこうむりました。また数年前にも災害をこうむりまして、十数名の死者を出しているような状態であります。殊に三木町におきまする金物の生産額は三條と對比いたしまして、農機具に至りましてはすでに日本の六割五分を生産いたしております。三木町におきましては非常な損害をこうむつているのでありまして、たまたま上流の濫伐のために降雨時に土砂が河底を埋めまして、堤防が決壞いたしまして、耕地の流失は甚大で、非常に大きな被害をみているのであります。なお七月の災害、その前年の災害については特に政府では御留意願つているのでございます。兵庫縣での災害におきましても、本河川はそのおもなる災害をこうむつている地方でございます。近時、關東の大水害及び東北の水害等によつて、兵庫縣全體におきまする水害については、非常に声をひそめられたような形になつておりますが、それは實に悲慘な状態でございまして、政府におかれましても速やかにこの河川の改修を願いますとともに、加古川上流と併せまして、これが治水の完璧を期せられたいのでございます。以上の趣旨から本請願をいたしました次第でございます。何とぞ各位におかれましては、速やかに御採託あらんことをお願いいたします。
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。
○岩沢政府委員 美嚢川は最近非常な大出水に伴いまして大被害をこうむつている河川でありまして、その災害防除として、ただ單に災害復舊というような點ではおつつかないような状態になつているのでありますから、今年度の濟害の復舊と同時に、全川の改修をするというように、今折角災害復舊の方に入れて、そういう方針のもとに進めつつある状態であります。
○荒木委員長 御質疑等はございませんか。
○田中源三郎君 ありがとうございました。質疑はありません。 —————————————
○荒木委員長 おはかりいたします。松本眞一君より前會延期いたしました案件につきまして、この際日程追加の要望がございます。先ほど來お待ちかねのようであります。お急ぎのようでありますから日程追加いたしたいと存じます。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○荒木委員長 御異議なしと認めまして日程は追加されました。紀伊由良港を開港場に指定の請願、松本眞一君紹介、文書表番號第七五七號、紹介議員の説明を求めます。
○松本眞一君 紀伊由良港を貿易港としてご指定を願いたいということについて、請願の御趣旨を御説明申し上げます。紀伊由良港は、中部太平洋に面しました日本の表玄關における和歌山縣第一の天然の良港でありまして、港の幅員東西四キロ餘、南北一キロ餘、水深平均十四メートル、海岸は急傾斜となつています。大正の初めごろ、和歌山縣を中心としまして近畿地區の一部で消費いたしまする石炭の移入港と決定いたしますると同時に、岩壁を修復して臨港鐵道を敷設するに及んで、港としての面目は一新し、さらに大分セメントが工場を、日本石油が油槽を設置するようになりましてから、大型外國船タンカーの入港となり、商港として一層躍進を見るにいたりましたが、戰争となりましてから昭和十七年海軍の要港となり、三萬餘坪にわたる埋立てが行われ、倉庫、その他大小四十餘棟の家屋が増築されたのであります。從つて現在の港灣設備を申し上げますると、防波設備は完備し、沖繋船施設として、一トン浮標五箇、二トン浮標五個、港内一萬トン級一隻、七千トン級リバテイ型三隻、計四隻を収容して餘裕があるのでありまして、陸上では給水、給炭、給油施設は完備し、起重機もまた二機あるのであります。それからまた港所在の位置が、縣の中央部に属していまする關係上、縣下最大の生産地でありまする有田、日高両郡をヒンターランドとして、將來、臺灣、朝鮮、琉球、中國、南洋諸島との間に縣下の生産物資たる柑橘類、除蟲菊製品、木材、木工品、漆器類、しゆろ製品等を當港より輸出し、同時に、食料、化学肥料、石油、綿花等を輸入しまして、しかも、これらの物資を呑吐する上において、臨港鐵道により海と鐵道を直結しているということによりまして縣下どこの港よりも輸送費が低廉であるという特長に、貿易港としてこの多大の望みが嘱せられているのであります。戰争が終りまして昨年の四月から七月までの三ケ月間に、一萬トン級としての多度津丸のほか、七千八百トン級のリバテイ型六十三隻、三千トン級LST型七隻、平均一日一萬五千トンの入港を見たのでありまするが、現在はセメント原石を積むために、月三百トン級十二、三隻、機帆船百五十トン級二十四、五隻が出入りしているだけであります。あらゆる面における物資の不足せる今日、殊に建設資材の極度に不足いたしておりまする日本の現状におきまして、港灣諸設備の完備に近き由良港を貿易港として御指定を願い、もつてその遊休施設を活用することは、國家的見地から見て當然的な処置と考うること、決して該地方民の我田引水的な考えではないのであります。よろしく御審議を賜わりまして、御採択の程を希う次第であります。
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。説明員大藏事務官木村秀弘君。
○木村説明員 ただいまお話がありました由良港におきましては、現在税關の監視署が設置されておりますので、出入につきましてもさほど御不便はあるまいかと思うのでありますが、なお將來地方税關とも連絡いたしまして、十分調査研究いたしたいと存じております。
○荒木委員長 御質疑等はございませんか。 —————————————
○荒木委員長 おはかりいたします。福田繁芳君より前會延期いたしました案件につきまして、この際日程追加の要望がございます。これを許すに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○荒木委員長 御異議なしと認めまして日程は追加されました。仁尾港修築促進の請願、福田繁芳君紹介、請願文書表番號第八〇二號。紹介議員の説明を求めます。
○福田繁芳君 委員長のお許しを得まして本請願の趣旨を簡單に申し上げたいと存じます。本請願は、四國の香川縣の西の端に仁尾という町がありまして、その仁尾という町にあります港灣の問題なのです。地圖でごらんりなりましてもわかりますように、特別市のような感じを受けますが、實はこの町にあります仁尾港と申しますのは、これは古くから内海船行船舶避難港として廣く重要視されてあつたのであります。それはちようど昭和六年以來物資の集散、特に食料、なかんずく鹽、あるいは天然物、とうがらし、じよちゆうぎく、みかん、こういつたものの移出が非常に盛んでありまして、當局もこの港灣の重要性を認められまして、昭和九年内務省指定港となつたのであります。そしてその結果國庫及び縣の補助を受けて、同年以降繼續して改良工事が實施されておつたのであります。たまたま日支事変、大東亜戰争に遭遇いたしまして、不幸にしてこれは中止になり今日に及んでおるのであります。これがためこ物資の生産竝びに集散に一大支障を來して、このこうむる損失が非常に甚大であります。さようでございますから、何とかいたしまして中止になつておりまするに仁尾港の港灣施設の改良を至急に繼續してやつていただきたい。これが本請願の趣旨でございます。お手もとに提出してありまする請願は、仁尾町長はじめ、各町會議員、町民が連署をして出ております。實はこの仁尾町會におきまして、緊急町會を召集して、満場一致の決議をして本國會に提出したわけでございます。さようでございますからどうぞ委員の各位におきましてはよろしく御檢討くださいまして、何分の御協贊を願いたい。かように存ずるのでございます。はなはだ簡單でございますが、一言本請願の趣旨を御紹介申し上げておきます。
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。説明員堺田運輸事務官。
○堺田説明員 仁尾港につきましては、ただいま紹介議員から御説明がございました通り、昭和九年におきまして内務省に指定港といたしまして、爾來國庫で補助いたしまして工事を進めておつたのでありますが、ちようど戰争に際會いたしまして、現在におきましては工事をストツプしておるような状況であります。ところが仁尾港は四國の瀬戸内海側にあります香川縣の西端の天然の良港でございまして、昔から小型船舶の避難港として重要な港灣でありまして、地方的な物資の集散、なかんずく食鹽等に關しましては、阪神向けに相當量を移出しておるような状況でございます。しかしながら先ほど申し上げました通り工事中途にいたしましてこれを中止した關係からいたしまして、現在の状況におきましては、港灣設備ははなはだ不備でありまして、強風時におきましては港内の波浪も相當高く、小型船舶の停繋に不便を來すおそれがありますとともに、土砂が港へ侵入いたしてまいるような状況でありますので、運輸省におきましては來年度において相當の經費を計上いたしまして、港灣整備をなすべく計画を立て、目下主務省と折衝中であります。
○荒木委員長 御質疑等はございませんか。 —————————————
○荒木委員長 次は日程第一二、五霞村地内利根川堤防修築竝びに復舊工事施行の請願、鈴木明良君紹介、文書表番號第一〇六三號、紹介議員の説明を求めます。鈴木明良君。
○鈴木(明)委員 過般の大洪水のために、利根川の栗橋地先の堤防の決壞いたしましたことは御承知の通りであります。その約十町ほど下流の場所であります茨城縣猿島郡五霞村地内の利根川の堤防は、非常に屈曲がはなはだしい箇所であります。上流の國道橋が架設せられましてから河心は変更せられまして、現在は延長千メートルにも及ぶ堤防の法下に水が食いこんで、法の中復まで低下して大亀裂を生じ、まさに決壞直前の状態になつておりますので、かつての洪水には消防團員とかあるいは全村民の活動によりましてようやく決壞は免れました。しかしながら一刻も猶豫なしがたき現状であります。一度増水するならば必然決壞いたします。すると同地先は申すに及ばず、埼玉縣、千葉縣、延いては東京都内に及ぼす被害は甚大と存じますがゆえに、緊急に御施工されんことを特に要望いたします。何とぞ以上申し述べましたことを御採択くださりまして、至急御施工されんことを要望いたす次第であります。
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。
○岩沢政府委員 利根川今次の出水は既往に類似のないような大出水でありまして、栗橋上流に大決壞を生じたのを初めといたしまして、各所に相當の被害を受けたのであります。これに對しまして政府は緊急に復舊を要するために、一億四千萬圓の經費をすでに支出して、その復舊に努力いたしておりまするが、なお今後におきましてもさらに經費を追加増加いたしまして、少なくとも來年の出水に萬全の策を論じたいと、鋭意努力をいたしておる次第であります。
○荒木委員長 御質疑等はございませんか。 —————————————
○荒木委員長 お諮りいたします。中村俊夫君より前囘延期いたしました案件につきまして、この際日程追加の要望がございます。これを許すに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○荒木委員長 御異議なしと認めまして日程は追加せられました。 六甲山系の治水工事施工促進に關する請願、中村俊夫君紹介、文書表番號第二九九號、紹介議員の説明を求めます。中村俊夫君。
○中村俊夫君 ただいま議題となりました六甲山系の治水計画の請願につきまして、簡單に説明を申し上げて御贊成を得たいと思うのでございます。この件につきましては昭和十三年七月三日から豪雨が阪神間を襲いまして、未曽有の大水害を生じまして、このたびの關東の大水害以上の大災害を生じたことは御承知の通りだと存じておるのでありますが、これにつきましては當時政府でも至急これの復舊改修の重要性を認めまして、昭和十四年度から昭和十八年度の五箇年の繼續で、總工費が當時の金で三千四十七萬圓、このうち半額は國庫負擔となつて、鋭意政府と縣竝びに關係町村の負擔とによりまして、工事を進めてまいつてきたのでございますけれども、遺憾ながら昭和十六年の大戰の勃發に伴いまして、戰時財政の影響を受けまして、右工事は全面的に縮小せられ、現今においてはほとんど停頓の状態になつておるのであります。もつとも政府の若干の補助は出ておるのございますけれども、それは殊に内務省土木出張所の人件費の急激の増加によりまして、ほとんどこれに消費せられて、事業は停頓の状態になつておる状況でございます。しかし表六甲の河川だけでも二十六の河川がその對策となつておりまして、私は手もとに地圖をもつてきておりますが、ほとんど十分の八は未だに改修されぬでそのまま残つておるような状況でございます。御承知の通りこの地方は阪神間の重要な交通路を横斷いたしております河川でありまして、この災害のために神戸、大阪の大都市が麻痺状態になつたのは申すまでもなく、その中間の大都市などもほとんどその機能を失つたような状態であつたのでございます。もしもこれがこのまま停頓状態を續けられるようなことになりましたならば、このたびの關東における大水害の降雨量はちようど昭和十三年の阪神間の水害の雨降量とほぼ等しいものであります。從つてもしもあの關東の水害のあの臺風が經路をかえまして、阪神間に上陸しておつたとするならば、今囘の關東の水害と同等あるいはそれ以上の大災害が再び阪神間に起つたであろうと専門家間にも言われておる現状でございます。御承知の通り神戸は今後の貿易の再開において重要なる港でございますし、大阪は日本の經濟の中心地となつておるのでございます。從いまして災害後に急遽に出される費用のことを思いましたならば、この十三年の災害が今日まで大部分改修されずに河川がおかれておるという點に鑑みまして、事前に防ぐ費用と比べますれば、ほとんど問題にならないほど低額でもつて改修されるのではないかと考えられるのであります。これにつきましては内務當局においても十分實情は御存知だと思うのでございますが、この際關東の大水害を前者の轍として、何とぞこの事業は至急に繼續されまして、災害を未然に防ぐというように御努力を賜われば非常に結構だと思います。
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。
○岩沢政府委員 表六甲河川の水源地帶の砂防工事の重要性は、政府といたしましてはつとに認めて、その推進に努力いたしておるのでありますけれども、何分工事の性質上セメントその他の統制重要物資を要する關係上、今日まで非常にその進捗の度合いが進まなかつたことをおわびする次第であります。しかしながら國といたしましては重要地帶である關係上、できるだけ速やかにこの工事を促進したいという關係から、來年度以降においては大幅な工費を計上いたしまして、ここ両三年の間には完成したいというように努力したしたいと考えております。 〔委員長退席、守田委員長代理着席〕 なおこの際申し上げておきたいことは、あの昭和十三年における大水害のために、神戸市内竝びに阪神沿線の町村の渓流を、ほとんど全部これを砂防工事の對象といたしておるのでありますけれども、これは戰災復興とにらみ合わせて相當整理してもいいのではないかという箇所もあるやに聞いておりますから、これも整理して、そして今後いわゆる重要な河川の工事を迅速にしていきたいという方針で進みたいと考えております。 —————————————
○守田委員長代理 次は日程第六、若松港を第一種重要港灣に編入の請願、文書表番號第一〇二三號、紹介議員の説明を求めます、荒木萬壽夫君。
○荒木委員長 ただいま議題となりました請願について簡單にその趣旨を弁明させていただきます。若松港は御承知のように石炭の原産地筑豐炭田を背後に控えまして、日鐵の八幡製鐵所その他の大工場を灣内に擁しております。日夜長蛇のごとき石炭車を送迎いたしますし、また大小無数の船舶を呑吐いたしております港でありまして、申すまでもなく現在の情勢下において、いわば國策遂行の基地としていよいよその重要性を加えつつあるのでございます。戰前昭和十四年から十九年までの平均入港船舶は約七萬四千隻でありやして、貨物の總トン数は約一千九百萬トンになりまして、戰後の数字は相當減少を示してはおりますけれども、依然としてわが國の重要港灣中常にその首位を占めているのでございます。洞海灣沿岸一帶はいわゆる北九州工業地帶の中心地でございまして、臨港の工場内には前に申しました八幡製鐵所のほかに旭硝子とか三菱重工業、日本水産戸畑作業場などの大工場がございまして、産業經濟の確立と貿易再開と相俟つて、今後出入船舶いよいよますます増加するであろうことは自明の理でございます。しかるに本港は依然として第二種港灣に留まつておりまして、しかも若松、戸畑、八幡の各港區がございますが、日鐵、八幡製鐵所の専用港域がさらにございます。しかもおのおのその特有の使命を果しつつはございますが、各港域が任意の經營に任せられておりまして、港灣の施設改善及び行政運營に何らの統制連繋もなくて、昭和十三年四月には福岡縣營港といたしまして新發足はいたしましたものの、港灣管理の歸属すら明確を缺いているという實情でございます。そのために當面の産業再興に對処します方針を畫することができないということになるといたしますれば、再建途上の國家全體のためにまことに遺憾に存ずるところでございます。 實情は以前簡單に申し上げるような通りでありまして、このままに放置されますことは海運の迅速圓滑なる運營に暗影を投ずることとなりまして、ひいてはまた新生日本の産業振興に大きな支障を來すことともなりますので、洞海灣を國營港といたしまして速やかに第一種重要港灣に編入していただいて、總合計画による港灣施設の整備改善と、港灣行政の統制的運營を確立して、もつて本港の重要かつ緊急なる使命の完遂を期したいというのでございます。以上簡單に趣旨を申し上げまして委員各位の御贊同を得まして御採択の上に、速やかに善処せられたいと存ずる次第であります。
○守田委員長代理 本件に對する政府側の意見を求めます。
○堺田説明員 若松港はわが國の經濟再建の上におきまして重要なる地位を占めておりますことは言をまたぬところでありますが、現在のところ若松港は第二種重要港灣ということになつております。この港灣の港格を上げて第一種重要港灣とする。なおまた國營といたしまして總合的な計画に基く施設の整備改善なり、あるいは運營をやるようにという陳情の御要旨は承わりましたが、重要港灣と申しますのは修築上の見地から見た一つの港格であります。港の格につきましてはあるいは關税法の立場におきまする開港場という問題もありまして、またただいま申し上げましたような修築上の見地から見ました港格もいろいろあるわけであります。運輸省といたしましては港灣修築の面から見まして、港を第一種港灣、第二種港灣、その他指定港灣というようにわけておるような次第であります。現在第一種重要港灣として指定せられておりますのは、御承知のように横浜、神戸、關門、敦賀、この四港が第一種重要港灣に指定されてまいつております。主としてこれは外國貿易港として國で直接工事をやり、施設を完備しなければならぬという見地から見まして、第一種重要港灣に選定されてまいつておるのであります。これは明治の時代に指定されたのでありまして、その後いろいろ港の事情も変わつてまいつております。特に戰後におきます港の使われ方、將來性というものに對しましては、私どもこの機會にもう一度再檢討して、今日の時世に副うような港格の選定をしなければならぬ。かように考えておる次第であります。ただいま議題に上りました若松港でございますが、これは外國貿易港ではありませんけれども、日本の産業經濟の再建の上におきまして、最も大切でありますところの九州炭の輸送の關係におきまして、きわめて重要な役割を演じておりますし、また若松港を通しまする石炭以外の重要資材というものも、わが國の經濟再建上きわめて重要なるものがございまするので、運輸省といたしましても、目下この重要港灣の選定その他につきまして考究中でありますが、その際に若松港につきましても十分重要性を認めておりまして、できるだけ陳情の御趣旨に副いますように努力したい。かように考ておるのであります。なおただいまお話のございました各種の施設がばらばらに運營されており、それを總合的な計画に基きまして、施設の整備なり維持なり、あるいは運營をというお話がございましたが、この點につきましては先ほど申し上げました港格の問題とは別な方法で解決しなければならないと思いますので、この問題に關しては若松港のみならず、すべての港灣につきまして、そういつたようなことができる港灣法というような法制につきまして、目下研究を進めておりまするので、管理運營の總合一元化という點に關しましては、そういつた點において解決したいと、かように考えております。なお來年度の豫算に關しましては、若松港の浚渫ということが、最も大事な仕事だと考えられますので、その點については完全な水深がよくできまするように、ひとつ豫算の點も考えてみたいと思いまして、目下主務省と折衝中であります。なおこの點について最も問題になりまするところの地元の負擔に關しましても、若松港がひとり地元の地方的な利益ばかりでなく、國全體の産業の再建に、石炭の輸送の上におきまして、きわめて大切な港であるという見地から、できるだけ地元負擔を軽くしたい。かように考えまして、その線に沿つて目下豫算折衝をいたしておるような次第であります。
○守田委員長代理 本件に關しまして御質疑等はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○守田委員長代理 では本日はこの程度にして、次會の日程な公報をもつてお知らせいたします。これにて散會いたします。 午後零時二十九分散會