国土計画委員会 第16号
- 発言数
- 84 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1947/10/10
会議録
○荒木委員長 これより會議を開きます。 お諮りいたします。本日は日程第一の請願、文書表番號五〇七號より順次審査いたすはずでございますが、紹介議員の竹山祐太郎君から、他の委員會の都合もありまするので、日程二五を一括審査していただきたいという申出があります。なお前會に延期してありました高橋川砂防工事施行の請願ほか六件も、特に本日日程に追加するようにとの申出があります。以上申し上げた通り、日程を繰上げ、また前會延期しました案件を日程に追加することに御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木村(公)委員 それに關連いたしまして、さいわいに国土局長も來ておられますから、国土局長の御意見等を伺いながら、本員の意見をも申上げたいことがあるのであります。それは土木費の予算から災害復舊費を除外して、いわゆるわくの外においていただかないと、たくさん毎日出てまいります陳情竝びに請願などの實效をあげることができない。局長はよく御存じでありましようけれども、災害復舊費というものが土木費のうちに包含されておるのであります。しかして昨今のごとく災害復舊の仕事が多くては、とうてい全国各地のいろいろの請願、しかもこの請願はことごとくが急を要するものであり、地元民諸君の熱願せらるもののみであちます。しかもわれわれはこれを受取りながら、おおむねその意に副うことのできないゆえんのものは、結局予算がない、しかもそのわずかな予算の中に厖大なるところの災害復舊費が包含されておるということは、實質的に見ましても、これはてんで問題にならないことであろうと思う。おそらくこのことは、国土局長も従来から長い御體験をもつて、いろいろこれに對する御意見等がおありでありましようけれども、国土局長その他當該の官吏諸君のみの力をもつては、なかなか大蔵省の財布から金をひねり出すことはむつかしい。でありますから本委員会おきまして、こういう問題を實效をあげるために、至急御検討なさいまして、速やかに災害復舊費を土木工事費のわくの外におかなければならぬ。これをしなければ枚挙にいとまなく出てまいりますところのいろいろの請願は、實行することはほとんど一つも現實にはできない。この點についてさいわい局長もおられることでありまするから、この席上において、強調から御意見等を伺いまして、速記に止めておきますることは、他日いろいろな意味において必要であろうかと思いまするから、局長から御意見を伺いたいのであります。
○岩沢政府委員 ただいま木村さんからの御意見でありますが、大體従来の土木關係予算の大蔵省の査定、ただいまでは安本の方で金の割り振りをしておるのでありますが、今お話のとおりに、大體公共事業費はただいまではある一つの大わく、たとえば本粘土におきましては九十五億が公共事業費の総額になつておるのでありますが、この九十五億をどういうふうに配分するかということになりますと、やはり各省の要求に応じて、その緊急性を十分考えて、各省別二一応大ぶるいしてわける。そういたしますと今お話の通りに、内務省は非常な災害があつた年は、災害に内務省の配分額をほとんど食われるというような關係から、一般の公共事業、殊に緊急を要するような土木事業費というようなものは、おのずから後回しになるというような結果になつておるのでありまして、そのためのせつかくこの委員會なり、また従来の請願委員會において採択なせつた緊急性を帯びた工事が、實效を伴なわないというのが現實の姿なのであります。でありますから今木村さんの御提議のように、災害は臨時的突發的なものであるから、これは予備費的なもので賄う性格のものと私は従来から考えておつたのでありますが、その意味においてやはり一般公共事業費のわくの外にして、そうして緊急措置の性格をもたすような予算の措置をせられることが、最も適當じやないかというふうに考えております。この點については、安本の方におきましてもそういつたような意見をもつてあるやに聞いておりますから、われわれといたしましても、事務的にはそういう線に沿うて今後やつていきたいというように考えております。
○木村(公)委員 ただいまの局長の御答弁によりまして、大體委員諸君も御了解のことと洞察されるのでありますが、結論的に申しますれば、災害は、ただいま御答弁中にもありましたことく、いわば突發的なものであり得るのであります。従いましてこれをいわゆる通常予算に計上するということそれ自身が、根本的に一つの誤謬でなければならないと私どもは考えております。ので、委員長におかれては、災害復舊等の費用は速やかに土木の総予算のわくの外に置かれて、そうして徹底的に一方においては災害復舊のために国家が盡力するとともに、災害復舊以外に毎日この委員会に請願させるもろもろの必要缺くべからざる、不可缺なる土木事業に對しましても、災害等のために影響を受けざるように、適當な時期を見計らつてこの委員会の総意をおとり願いまして、委員会の議がまとまりますれば、速やかにこれを當該官廳である安定本部なり大蔵省なりに、われわれの総意として申し出て、この實現をはかられるようにこの上とも御盡力あらんことを希望いたしまして、私の意見を終る次第であります。 ―――――――――――――
○荒木委員長 それでは日程第一、馬込川河口改修竝びに同河口の砂防工事施行の請願、文書表第五〇七號、竹山祐太郎君紹介、追加日程第一、高橋川砂防工事施行の請願、文書表第五〇〇號、竹山祐太郎君紹介、同じく第二、麻機川砂防工事費増額の請願、文書表第五〇一號、竹山祐太郎君紹介、同じく第三、弓澤川砂防工事施行の請願、文書表第五〇二號、竹山祐太郎君紹介、同じく第四、有無瀬川及び血流川砂防工事施行の請願、文書表第五〇三號、竹山祐太郎君紹介、同じく第五、三澤皮砂防工事施行の請願、文書表第五〇四號、竹山祐太郎君紹介、同じく第六、伊佐見皮砂防工事施行の請願、文書表第五〇五號、竹山祐太郎君正気あ、同じく第七、舞阪海岸の護岸工事竝びに都田川河口浚渫施行の請願、文書表第五〇六号、竝びに日程第二五、天龍川堤防復舊工事施行の請願、文書表第五七〇號、竹山祐太郎君紹介、以上九件を一括議題として紹介議員の説明を求めます。
○竹山祐太郎君 ただいま議題になりました件について簡単に御説明を申し上げてお願いをいたしたいと存じます。馬込川河口改修に關する件でありますが、これは先に内務省において非常な御盡力をいただいて大體のところの見とおしが立つたのでありますが、その後戦時中の荒廃と、遠州灘特有の大砂丘のために、河口はますます閉塞をいたしまして、あらゆる産業的にもまた一朝事ある際の水害の際におきましても、恐るべき結果を來することを、地元民としてはほんとうに憂慮いたしておるようなわけであります。どうかこれについては十分なる御計畫、語検討を願つておると存じますが、速やかにこれが改修及び土木工事について、工事の施行をお願いいたしたいと思うのであります。 なお数件追加をお願いいたしました件は、時間の關係で一々の説明の読上げを省力させていただいて、速記に掲載させていただきたいと存じますが、いずれもこれは静岡縣下における地理的な特殊条件から、非常に危険な状態にある各地方の河川の砂防指定地に係る河川の名称の問題でありまして、いずれの件も戦時中に砂防事業の停止のために、今日非常に危険な状態にあるわけでありますから、速やかにこれについて政府の施策を希望するわけであります。 なお最後の天龍川の堤防復舊工事の問題につきましては、さきに地震のために天龍川の堤防が非常危険な状態に陥つておりまして、若干の修理はいたしましたものの、今年の水害等から見まして、一朝出水の場合においてはきわめて危険な状態にあるので、地元としては非常な憂慮をいたしておるのでありまして、これが完全なる復舊工事の施行を速やかにされたいというのがこの請願の趣旨であります。以上きわめて簡単でありますが、各件につきまして十分なる御配慮をお願いいたしたいと思うのであります。なお今木村委員の非常な後熱心なる御發言、われわれ直接關係をもつ者といたしましては、ほんとうに感謝をいたす次第であります。どうぞよろしくお願いをいたします。
○荒木委員長 議題となりました案件に對する政府側の意見を求めます、岩澤政府委員。
○岩沢政府委員 ただいま議題になりました馬込川の改良につきましては、すでに政府におきましても、これを中小河川としても先年來から改修をしてるのでありますが、予算の關係上、また物価の暴騰によりまして、工事は遅々として進まないことは非常に遺憾と存じておるのであります。特に遠州灘に入る河川というものは潮差によつて河口が常に移動するという關係上、非常に排水に困難を來しておるのが實情であります。こういつたような潮差の出る河川の河口の改修というものは、相當技術的に検討をしなければならないものでありますから、縣と協力いたしまして、河口改良は相當實績を収めるような計畫のもとに、今後薦めていきたいと考えております。なおそのほかの各河川における砂防の御請願でありますが、御存じの通りに、静岡縣は地質の關係上、またああいう地形のために、相當河川に土砂を搬出しておるのでありますが、この土砂のは搬出を扞止するには、やはり砂防工事をやる以外には方法はないと考えておるので、政府におきましても、各河川なりあるいは各砂防指定地に對して、古くから静岡縣に対しては砂防工事を督勵してやつておるのでありますが、何しろ厖大な地域のために十分な成果を収めることができません。昨年十一月の調査によりますと、今後静岡縣の砂防工事を完成するのには、なお三億五千萬圓以上の工事費を要するというようになつておるのであります。しかしながら現下の情勢から、できるだけ治山治水の安壁を期したい意味において、予算の許す範囲において砂防の工事を遂行していきたいと考えております。 また最後に天龍川の締切り工事でありますが、小の點は御存じの通りに、東側の破川は先年これを締切りまして、その舊河川は耕地化されて食料増産に寄與しておるのが實情であります。西破川の締切りは、予算の關係上今日まで延び延びになつたのでありますが、政府におきましても、来年度は必ずこれを完成するという意味において、二十三年度の予算には大々的な金額の要求をしておりますから、この點はご安心くださるようにお願いいたします。
○荒木委員長 御質疑等ございませんか。 ―――――――――――――
○荒木委員長 次は日程第六、木曽、揖斐及び長良三川改修工事施行の請願、水谷昇君ほか十名紹介、文書表番號第五二四號、紹介議員の説明を求めます、水谷昇君。
○水谷昇君 ただいま上程されました木曽、揖斐、長良三川改修工事施行について御競る名申し上げたいと思います。請願人は三重県桑名市長川島見一君ほか八名であります。紹介議員は不肖水谷昇と木村公平君でありますが、私から御説明申し上げます。木曽川水系の流域は長野、岐阜、滋賀、三重及び愛知縣下にまたがります。上流部は山嶽重疊し、下流は二千二百五十平方キロ濃、尾、勢平野にして、發電力の豐富、舟揖の便、灌漑の利等、沿岸民の本川に負うところきわめて大でありますけれども、一面水害もまた甚大でありまして、一朝大水に際會し、破堤、溢水を生ずるにおきましては、数萬ヘクタールの耕宅地は水底に没し、水害損失はまことに甚大であります。また濃、尾、勢平野の大部は地勢低湿地にして、湛水の被害も莫大でありますから、明治政府に至つて蘭人デレーキ氏をして改修計畫を樹立せしめ、明治二十年度より改修に著手したのであります。しかるに下流改修工事に工期半ばにして日清、日露の兩戦役に際會し、また計畫変更のこともあつて、工事進捗を阻害するのやむなきに至つたのでありますが、明正四十四年度一応竣功となしたつるをもつて揖斐、長良堤防の一部は遂に拡張工事を施行するに至らず、また新堤部も竣功後約三十年、また築堤工事の最盛期よりすれば四十五年に至つておりまするから、一メートル以上も沈下したところがある。かつ上流よりの流下土砂のため河床は上昇し、河積の減少はなはだしく、さらにまた大正十年度より著工せる上流部改修工事は、追い追いと工事が進渉を遂げまして、上流部洪水の疎通よろしく相なり、その結果上記の危険は一層拍車を加えられたる状態になりまして、一瞬も放置せられざることになつたのであります。ゆえに昭和十一根エンドより木曽川下流改修増補工事を創業し、木曽川下流改修工事区域の増補工事を行ない、かつ當時見著手に終つた築堤、掘鑿工事の完成とともに、その後沈下薄弱となつた堤防の拡張工事、護岸、法留、水制等の腐朽崩弱せる部分の改良、その他必要な部分の新設をなし、破堤溢水に備えるとともに、河敷の掘鑿及び浚渫を行うて洪水の疎通をはかり、併せて沿岸低湿地の惡水排除を良好ならしむることにしたのであります。その既定計畫工事は昭和十一年度より昭和二十一年度まで二十箇年計畫でありまして、年度割は毎年二十九萬七千圓、総工費五百六十七萬ということになつております。そうしてこの木曽川下流増補工事の現在までの竣功状況をちよつと申し上げてみますと総工費後百六十七萬圓、昭和二十一年度末竣功は総工費の四八%、機械浚渫は五%、機械掘鑿は七%、人力掘鑿は二四%、築堤が一五%、護岸が一六%と言うような状態になつております。こういうわけで一日も速やかにこれが竣功することを切望してきたのもでありますが、たまたま昭和十二年に勃發しました今次戦争の影響を受けて、すでに計畫粘土の半ばを経過したのでありますが、はかばかしい進捗をみないことは、沿岸住民のひとしく遺憾とするところであります。さらにまた昭和十九年、同二十年、同二十一年と、三たびに及ぶ震災によりまして、三川下流一体にわたり地盤の沈降を來し堤防の沈下、亀裂、護岸の崩落、水制の破損流失等、枚挙にいとまがありません。その主要なるものは応急措置によつておおむね修理ぜられたのでありますが、全般的にみて、本川工作物の弱化衰退の状は目をおおわしむるものがあるのであります。最近災害の頻發をみつつあるのは、山林の乱伐等による出水の鋭甚さんもよるところでありますが、一方多年にわたる意地修売りの不十分と、地震による全般的弱化に起因するものというべく、一朝大出水に際會せんか、現下沿岸の水防態勢は寸断亂壤の運命に陥らざるを保しがたく、まことに慄然たるを禁じ得ないものがあります。しかるに本年度における本川改修費の総額は、維持費を含めまして、わずかに三百餘萬圓にすぎないのでありまして、現下の物価の實勢から推しますと、本改修区域の長大広範なること及び工事量の厖大なるとに照合いたしますと、既定計畫の完遂には今後百数十年を要すべく、維持修理費にも窮するにあらざるやを憂うる次第であります。かくては永年の懸案たる改修の效果は到底望むべくもなく、年年頻發する災害の補修に忙殺せらるるのみで、常に戦々兢々安き思いがないのであります。なお木曽川水系の水害は古来激甚でありまして、その度数もまた頻繁であります。慶長以来、近時に至るまで、記録に傳える洪水の回数は三百二十年間に九十八回を算し、なかんずく大洪水と稱せらるるものの総数は三十二回にして、十年に一回の割合となつおります。従いまして、古来官民の治水に努力せること甚大でありまして、すなわち徳川幕府の軍事上の政略もあつて、この治水工事を薩摩藩に命じたノでありますが、當時薩摩藩は非常な苦労をいたしまして、莫大な費用を費やしてこれを食い止めて完成したのでありますが、それがために工事に責任を負うた平田靱負翁を初め、八十数名の人が主君の莫大な費用を使つたことに責任を感じて切腹をしているのであります。こういうようなわけで、岐阜縣においては治水神社、三重縣におきましては忠魂堂を立てまして、その功績に對して感謝し、遺徳をしのんでいるような状態であります。こういうふうに、わが国土における三大川の占むる重要性にかんがみまして、ここに本改修工事の急速なる促進及び工事費の増額を要望するものであります。なお一方本改修工事によつて生ずる多量の掘鑿、浚渫、餘剰土砂は、低湿地、不要水面の夥多に悩んでおる沿岸住民の渇望するところで、多量の肥效をも含蓄する本川土砂をもつて埋立客土に充當するにおいては、現下喫緊の要事たる農耕血の開發、食糧増産も期してまつべく、これまた沿岸住民の熱望するところであります。どうぞ本改修工事を急速に施行して、沿岸住民の塗炭の苦しみをお救い下さるように本委員會の各位におかれまして、歓談の御配慮を給りましてよろしくひとつお願いを申し上げる次第であります。
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。
○岩沢政府委員 ただいま木曽、揖斐、長良の三川につきましては御説明になりました通りに、この濃尾平原を通過する三川はわが國におきましても最も治水のむずかしい河川でありましたので、政府におきましても命じに十年から、初めて直轄工事を行つたにがこの木曽、長良、揖斐の三川分流工事であつたのであります。これが完成いたしまして、長年水害に悩んだのが多少は緩和せられたのでありますけれども、何せ長い間三川の亂流によつて相當の被害を受けたので、沿岸には今お話のとおりに、相當の湿地があるのでありまして、そこに堤防を築いても餘所の河川に比ぶれば弱いという點はわれわれも認めております。そういう意味において、また岐阜県及び愛知県を貫龍しておるこの河川を一日も早く完成するという意味において、また堤防をなお一層増強する意味において、昭和十一年度から木曽川の増強工事をやつたのでありますけれども、これが戦争のために予算が非常に少くて、今日に至つたのでありまして、その間に山相は變るし、また流下する土砂も相當流れて來まして、中流部分におきまして、また下流部分におきましても、相當土砂を堆積しておることも認めております。こういうような状態で、放つておけば、また利根川の決壊と同じようなことが木曽川に起こりはしないかということを、われわれは非常に心配いたしまして、一応はすでに二十三年度の予算に、改修工事として組んではおりますけれども、なおもう一層検討する意味において、本日から土木出張序の工務部長を召集いたしまして、なお一層工事を完成し、またこういうような災害を未然に防ぐという方法を講じておりますので、今の御請願の趣旨に則つて、できるだけ短期間に、この木曽川、揖斐、長良の三川の完成を期したいと考えております。
○荒木委員長 御質疑等はございませんか。
○水谷昇君 ただ今局長さんの御答弁をいただいたので、非常に心強く存じておるのでありますが、どうぞ利根川のあの今回の決壊による關東の大洪水に鑑みまして、特に一つ後配慮をお願いしたいのであります。なお揖斐、木曽、長良三川工事の一覧表の図面と、木曽、揖斐、長良三川の筋の危険箇所うを示した図面と、それから明治年間改修の際に工事を施さなかつた箇所を示した詳しい図面がありますから、これを同僚紹介議員の木村君にお預けそしておきますから、どうぞ委員の方はごらん願いまして、特によろしくお願いいたします。
○木村委員 ただいま同僚水谷議員からの請願に對しまして、政府委員かたきわめて御懇篤なる御答弁を得ましたことは私どもの仕合せとするところでありますが、この際一言附言いたしたいと思いますのは、今回の東北水害竝びに關東の水害等に、われわれは多くの教訓を得たのでありますが、實は東北の水害、關東野水害等のあの体験は、明治二十九年においてわれわれの父祖はすでに身をもつて体験をいたしたのでありました。われわれは父祖から、當時の惨状を幼いころから聞かされ、われわれの方面におきましては、どんなに貧しい家庭においても、一軒に必ず一艘の船を所有するというような現状が今なお残つておる。それほど身にしみて水害の恐るべきこと、惨状たることを祖先は体験をいたしたのであります。ろれを思うにつけもしても、今回の東北水害、關東の処置に對しましては、本員といたしましても實に滿腔の同情を禁じ得ないものがあります。この水害をして今後抜本的に、かくのごときことならしむるためには、治山、治水の考えからまいりまして、一つにおいては、戦争中乱伐されたところの山の植林、さらに戦争中手ぬかりであつたところの砂防工事の急速なる実施、それと同じに上流下流の改修、浚渫、こういうような治山治水の根本的な対策のためには、政府は国費をすべからく惜しむことなく、全国にこれを與えなければならないのであります。予算というものは、いわゆる捻出のし得るものでありまして、愼重によつてこれはある程度までいかがとも相なるものであります。今日の状態において、わが国の財政がいかに困難であるかもわれわれは知悉をいたしております。しこうしてわが國の国際情勢がいかなるものであるかをもまた知悉いたしておるのでありますが、さいわいに連合国におきましても、水害がいかに恐るべきものであるかということを、今回は目のあたり経験、体験をしたはずでもあり、この機をいつ逸せず国土畫當局におかれましても、當該官廳におかれましても、政府におかれましても、抜本的にほんとうにふんどしを締めて、考えなおしていただけなければならないのであります。振り返つて見ますれば、大正九年原内閣のときに、ときの大蔵大臣高橋是清翁が、いわゆる水害がいかに恐るべきものであるかということを、地方へ遊説にまいりました當時、各地において人を呼びまして、従来は水害というものに関心をもたなかつたところの大蔵大臣が飜然と悟りまして、先ほど水谷委員からの紹介のお言葉の中にもありましたが、木曽、揖斐、長良川の三川の上流改修工事、當時の金で三千萬圓ほどが捻出されたということをわれわれは父祖から聞いておる次第であります。今日この席におきましても、東北方面からもたくさんの、まことに同情にたえざるところの代表者がおいでのようでありますが、われわれはこの機会に水害等によつて、この貧窮せるところの国の實をこの上失うことのないように、本委員会は政府と協力いたしまして、抜本塞源的な方策を建てなければならないと私は深く信じまして、特に委員長にこの點におけるところの深甚なる御考慮を求めてやまない次第であります。 ―――――――――――――
○荒木委員長 おはかりいたします。船田享二君よりほかの委員会に出席の都合によりまして、日程繰上の申出があります。これを許すに御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○荒木委員長 御異議なしと認めましてさよう取計らいます。 次は日程第二〇、鬼怒川上流改修工事促進の請願外一件の船田享二君紹介、文書表番號第五四六號紹介議員の説明を求めます。船田享二君。
○船田享二君 御無理をお願いしまして日程に上せていただきました鬼怒川上流の改修及びダムの構築に關しまして、簡単に説明を申し上げてお願い申し上げたいと思います。鬼怒川は鬼の怒る川と言いまして、この上流は栃木県の、簡単に言えば日光と鹽原のちようど中間、山を越しまして福島県の会津の方に抜ける。そこから流れ出しまして、あとで有名な中禅寺湖、華厳瀧の水を併せまして、下流は栃木県の東南部、茨城県の西南部の沃野を貫いて利根川に合流する河でありますが、その上流地帯の改修及びそこに大きなダムをつくりたいという請願であります。この請願はすでに八月中に提出されておるのでありますが、この間の九月の洪水にあたりまして、栃木県の山間地帯の惨害というものは調査の進むにつれまして、非常に大きなものでありまして、こういうような大きな惨害も、この改修なりあるいはダムの構築なりが完成しておりましたならば、幾分なりとも防ぐことができたのではないかと思うのであります。それとともに、鬼怒川の下流あたります沃野の地方は、沃野ではありますが旱害のひどい所でありまして、その旱害を避けるために、ただいまのところでは、今年なども中禅寺湖の推移を少し低めまして、ひでりのひどいときに、この鬼怒川の支流の方から少し水を流してやつて、やつと防いだということになつているのでありますが、この鬼怒川の本流の方にダムを築きまして、その中禅寺湖の方と相合して、そういう操作をいたしますれば、栃木県南部、茨城縣南部の非常に豐かな地方の旱害も防げると言う事に相なるのであります。言うまでもなくこのダムの構築は、今問題になつております水力發電のために非常に重大な意義を有するものであります。こういうように各方面から見まして急を要する問題でありまするので、すでに内務省におきましては、先年この川の改修及びダムの構築の工事を始めたのでおりますが、いろいろな理由からそれが中止の状態に相なつておりますので、これを速やかに再開していただきたいというのが請願の趣旨であります。この請願は栃木県民一同の意思を代表いたしまして、縣知事及び縣會議長から出ております請願でありまして、その辺のところもおくみとりくださいまして、よろしく御審議くださるようにお願い申し上げる次第であります。
○荒木委員長 これに對する政府側の御意見を求めます。
○岩沢政府委員 鬼怒川改修工事を始めますときには、今お話の通りに上流の五十里という所に堰堤をつくつて、この河水を調節するという方針ものとに進めておつたのでありますが、五十里堰堤の場所が非常に地質が悪い關係上、一時中止することに相なつたのでありますが、昭和一〇年の利根川の大洪水に鑑みまして、利根川の増補というような工事が起つた際に、やはり鬼怒川河川については、上流において堰堤を築くのが最も妥當であるという方針に、また元に帰つたのであります。そういうような關係から、政府におきましてもその鬼怒川沿線の、今仰せになりましたような灌漑用水、また發電と一石三鳥というようなことも考えまして、急速にこの工事をやるという意味において従来の調査をもととして、著著今調査を進めておりますので、できうる限りこの鬼怒川の河川改修を效果あらしめ、また沿岸の耕地の灌漑の用に事を進めていきたいと考えております。しかしながら何しろ工事が講じでありますから、これはよほど慎重にやらないと、一朝これが破堤をしたならば、非常な大災害を下流がこうむるわけでありますから、この點は十分慎重に考慮して計畫を進めていきたいと考えております。
○荒木委員長 御質疑等はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ―――――――――――――
○荒木委員長 次は日程第九、吉井川下流改修工事費増額の請願、西山冨佐太君紹介、文書表番號第五二七號、紹介議員の説明を求めます。西山冨佐太君。
○西山冨佐太君 吉井川はその灌漑面積が二萬二千町歩で、岡山縣の穀倉と言われておるのでありますが、年々水害による惨憺たる害をこうむつておることがたびたびでありますので、よほど以前より當局においてもこれを認められまして、改修計畫というものを樹立されておつたのであるけれども、著工に至らないまま過しておりました。ただわずかに乏しい地方費をもつて、姑息な改修をやつておるような状態でまいつておりましたところ、昭和二十年九月のあの洪水によりまして、堤防の決壊数は数十箇所に及び、浸水家庭は三萬、被害耕地面積は九千町歩に及ぶというようなことになつたのであります。そこで昭和二十一年度から直轄改修工事に著手されまして、本年度三百萬圓をもつて工事を實施中であるのでありますが、物価の高騰その他の關係で、今や工事はやむなきに立至らんとする運命になつておるのであります。そこでお願いする點は、この吉井川の下流改修工事費の割當額を、少くとも一千萬圓程度に増額されたいとおいことと、なおただいま進行中の工事促進のため、關係町村におきまして工事費の三百萬圓を一時立替えまして、それによつて工事を継続していくこつとを御承認願いたい。これを請願いたす次第でもあります。どうか特別の御配慮をいただきたいと考えます。
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。
○岩沢政府委員 吉井川につきましては、お話のとおりに二十年の災害にかんがみまして、二十一年度からこれを直轄工事として取上げて、現に工事をやりつつあるのでありますが、何しろこの物価高のために、わずかばかりの工事費では思うように工事が進捗しないということは、われわれも非常に遺憾としているところであります。しかしながらこの岡山縣の穀倉地帯を防禦する意味において、出来得る限りこれを急速に改修をしたいという意味において、ただいま一千萬圓というお話でありましたけれども、今の物価に比べると、一つの河川を改修する再においては、少くとも三千萬圓以上の工費をやらなければ、工事らしい工事ができないというようにわれわれは考えておるので、大體吉井川におきましても、そういつたような意味において、大幅な工費の増額を来年度は期しておるのであります。なお地元から非常な熱心なる要望でありまして、本年度は工費が少いから立替えてというお話も、すでにわれわれは感謝して立替えをお受けいたしておるのでありますが、それにつきましては、このお返しをする意味において、二百五十萬圓の追加予算を計上しておりますから、この追加予算が通過いたしますれば、ただいまお立替えの金もただちにまた返済するというような考え方で、今現に今年度の工事をやりつつある状態であります。
○荒木委員長 御質疑等ございませんか。 〔「質問なし」と呼ぶ者あり〕 ―――――――――――――
○荒木委員長 次は日程第一四、蔵王山を国立公園に指定の請願、庄司一郎君外二名紹介、文書表第五三三號。紹介議員の説明を求めます。庄司一郎君。
○庄司一郎君 蔵王山を国立公園に政府のご指定を願いたいという本請願は、今回の請願團體は、蔵王国立公園期成同盟會会長前河北新報社長一力次郎君ほか關系町村長多数の連署連名の上において提出をされました。ご参考に申し上げてご了解をおただきたいことは、宮城県側よりと、山形県側よりと、こもごも蔵王山を、現在県立公園に編入されておりますが、これを竿頭一歩を進めて、厚生省の御配慮のもとに、りつぱな観光地帯として国立公園に御編入を願いたいという請願は、本員の知る限りにおいては、過去十箇年間においてちようど四回提出されました。いずれも前の請願委員會において、満場一致のご採択を願つてまいつたような次第であります。今回ただ今議題と相なりましたこの請願は、宮城県側よりの提案であります。前議会における請願は山形県側からのせいがんでございました。蔵王山に間して国立公園に値するところの観光地帯であるというような説明を、縷縷くどくどしく申し上げることをただいま省略さしていただきたいと思います。何はとまれは、すでに厚生省において、全国一百の国立公園の予定地としての御編入が五、六年前にあつたようであります。蔵王山一帯における風光明媚なる、あるいは山形、宮城、福島三縣にまたがるところの十いくつの温泉地帯、あるいは澄川、濁川、山形縣における蔵王川、また遥かに金華山を山嶺より一眺のもとに瞰下し得る明媚なる風光地帯は、すでに古今東西の文人墨客によつて、あまりにも多く天下に紹介されておるのであります。ゆえに呶々叙説を省くことを御了承願いまして、東北地方には国立公園というものは比較的少いのでありますから、ぜひ宮城縣、山形縣側が年々請願してやみませんこの地域を、政府においては再検討くださいまして、従来四回も採択になつております国立公園の候補地として、今一度御調査の上、速やかに国立公園に御編入あられんことをお願い申し上げると同時に、その前提としてこれを国立公園の候補地として、公に主管大臣において指定公園にこれを御編入くださることができ得るならば、まことに幸甚の至りであると考えるのであります。委員長竝びに委員各位のよろしく御検討を御願い申し上げて、また政府のよちよき御了解を得て、すべての點において、経済、財政、産業の點において恵まれておりません東北地方に、山吹色のドル、ボンド等をより多く吸収することができるような観光施設として、国立公園に御編入あらるるよう、御考慮を煩わしたい。かような請願の趣旨を簡単に申し上げる次第であります。
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。石神厚生技官。
○石神説明員 三木局長がG・H・Qに呼ばれまして、急にまいれなくなりましたので、私から申し上げます。蔵王山の国立公園につきましては、ご趣旨の通り誠に東北の名山でございまして、地形といい、地物景観といい、あるいは樹氷の特徴といい、温泉といい、国立公園としての相當優れた条件をもつておることは明らかなところでございます。なおこれが理容条件に起きましても、相當理容されておりますことも事実でございます。そこで政府におきましても、国立公園の再吟味をいたしまして、国立公園の国家的景勝地というものと、自然景観的、科学的要素を考慮して、またぜんこくの配置計畫等も考慮して、全国の国立公園體系につきまして目下再検討中でございます。蔵王山を初めといつぃまして、そのほか全国に相當数の国立公園にしてほしいという希望地もございますので、近く国立公園中央委員会をこしらえまして、現下の情勢にふさわしい国立公園の根本方針を決定いたし、それぞれ善処いたしたいと考えております。
○荒木委員長 御質疑はございませんか。 ―――――――――――――
○荒木委員長 お諮りいたします。前回延期せられました阿武隈川下流改修工事促進の請願につきまして庄司一郎君よりこの際日程追加の申出でがあります。これを許するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○荒木委員長 御異議なしと認めまして日程は追加させられました。丸森町地内における阿武隈川下流改修工事促進の請願、文書表番號第二五〇號、紹介議員庄司一郎君、長けたに源太郎君、本間俊一君紹介議員の説明を求めます。
○庄司一郎君 この請願は内務省国土局におかれましては十二分に御研究御検討を願つて、それぞれ御對策を講ぜられつつある問題でございますが、従来昭和十一年より本年度に至る間に、阿武隈川改修の内務省の御計畫の年次計畫を、ぜひ短縮いたし、従つて一年間における工費を増額してほしいという請願は、五、六回過去の議会において満場一致をもつて超黨派的に御採択を願つてまいりつたのであります。 ただいま上程されておりますこの請願は、宮城縣の伊具郡丸森町長ほか数十名の關係尊重その他の署名捺印をもつて議長宛に起案されております。あらためて申上げるまでもなく、阿武隈川は東北における、北上川とともに里程において最も長いもので、福島県鬼形山よち水源を發するところの流程七十里の大河であります。宮城縣に入りまして、宮城縣伊具郡野村より川口の荒浜漁港に至る流程里数は十八里となつております。しこうして内務省が昭和十二年度にお取上けをいただきまして、ようやく直轄河川としての施工をいただきました。その当時の完成年度は、昭和二十三年度をもつて全部の工程を改修される御計畫であつたのであります。あいかるに戦時中、戦争のために河川改修の予算等が壓縮を受け、阿武隈川も同様に工費が激減をし、一面において人件費、労働賃金の膨張等によりまして、とうてい予定の年限内に改修の全工程を完了することができなくなりました。ただいまの情勢においては、昭和二十六、七年度でなければその完成を見ることができないような状態になつておるのであります。そこでただいま議題にしていただきました、阿武隈川改修の宮城県における最下流の工事地域の最上流は伊具郡丸森町附近でございますが、この丸森町よりそれぞれ関係町村約二十箇町村と荒浜漁港までの間、三、四箇所ポイント的な工事は行われておりますが、従来の御計畫の約二〇%しか工事が完了していないのでありまして、その関係町村は非常な不安焦燥に襲われております。本年の七月十五日の水害に、宮城縣の東北本線の白石より常盤線の中村に至る省営バスも、三日間まつたく交通不能の状態に陥りました。これは丸森町より金山との間における、最もりつぱな模範的な県道さえもさような状態であります。そこで本年度において丸森町附近だけでなく、河口の荒浜漁港に至るまで、全面的にぜひとも予算の追加をお願い申し上げ、少くとも宮城縣下における名取川は、今回二千萬圓ほどの工費の御計畫を願つておりますがそれ以上の工費の御追加を願いまして、これはひとり国土局にのみその責任をお與えするわけにいきません、安本関係、大蔵省關係の御理解を求めなければなりませんけれども、何としても国土委員會である本委員会の、委員各位の深き御同情と御理解を賜らなければならないのでございます。阿武隈川改修の始まつて以来ここに滿十年でございますけれども、全工程の二〇%程度しか工事が進んでおりません。まことに悲惨な状態になつております。明治四十三年八月二十三日、昭和二年八月二十五日の雨水害は、いずれも當時の全額にして約根根百萬圓ほどの被害をこうむつておるのであります。この地域一帯は良好な阿武隈の耕地でありまして、稲作の大増作が待望されておる地域でございますので、何とぞ阿武隈川上流の丸森町を初め、最下流の荒浜に至る工事を、抜本塞源的に英断的な措置をもつて、相當数の追加予算を獲得していただきまして、速やかに、でき得るならば向う五箇年くらいの御計畫に編成替を賜わりまして、この改修工事の速やかなる完成を見ることができるように、特別なる御配慮を賜わらんことを委員各位に懇願する次第であります。
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。
○岩沢政府委員 阿武隈川は、御存じの通り上流は福島県から流れてくるのでありまして、福島県下における阿武隈川は大體改修が済んだために、下流部の宮城県における阿武隈川は非常な負擔を受けるというのが現状であります。そういう意味において、政府におきましても阿武隈川の下流改修工事を、直接工事としてこれをとり上げて促進することにきまつたのでありますけれども、予算が決定して以来、戦争のために公共事業が壓迫せられて、今お話の通りに現實は二〇%くらいの進捗状況で、この點われわれとしても非常に遺憾に存じておるのであります。しかしながら近來頻發する災害に鑑みまして、宮城縣の南部の宝庫である阿武隈川の下流改修工事は、一日も早くやりたいという意味において、われわれの計畫しておるところは、今後五箇年においてこの阿武隈川の下流を改修するように、今計畫をせつかく進めつつありますから、さよう御承知いただきたいと存じます。
○荒木委員長 御質疑はございませんか。 ―――――――――――――
○荒木委員長 次は日程第一八、大阪市西部地域における防潮堤築設工事を公共事業に認可の請願、前田種男君紹介、文書表番號第五四四號、紹介議員の説明を求めます。前田種男君
○前田種男君 簡単に御説明を申上げます。 大阪は昭和九年の大水害と昭和十九年、二十年にかいの台風のために、西大阪一帯は非常な被害を受けたわけでございます。もちろん昭和十九年は戦争中でございましたから、その後の對策もできず、二十年、二十一年の二年間におきまして、大阪府、大阪市は、當時の金額において一億の金を投じて防潮堤をやつたのでございます。この区域は大阪市内の大體四分の一を占めます西大阪で、大阪における工場地帯の中心をなしておるわけであります。今日あの大工場がすべて賠償工場から除外されまして、生産復興にいそしんでおるわけでございます。大阪港は御承知のように、戦前におきましてはよこすか、神戸をしのぐ貿易港でございましたし、さきに先月から貿易が再開されまして、大阪港にも外国船がはいるということになつております。大阪が占めますところの経済上の地位というものは、今さら私が申上げるまでもないのでございます。しかし今日の大阪の地形は、御承知のように風水害等のために年々沈下いたしまして、どうしても防潮堤を講じなければ、西大阪は毎月高潮ごとにつかるというような現状でございますので、どうしても根本的な対策が必要でございますが、そうした計畫の前に、応急対策として新淀川をはさむところの南北土佐堀川、江戸掘、木津川、尻無、その他の河川修理を全部防潮堤を完備いたしまして、応急対策を講ずるわけでございます。昨年はさいわい台風に遇わなかつたので、全体の水災は免れたのでございますが、今日もしも一朝台風が来ますならば、西大阪はまた相當大きな水浸りになるというのが現状でございますので、応急対策として、府と市とやりましたところの防潮堤を完備する意味におきまして、この春大阪府知事より内務當局に對して、五千七百萬圓の費用を国庫費用による公共事業として認可方をお願いに上がつておるわけでございます。そういつた状態でありますので、西大阪七つの區は、それぞれ西大阪水害復興対策委員會というものを設けまして、西大阪防潮のためにそれぞれ畫力いたしておるわけでございます。その委員会の委員長浅野藤太郎の名によつてこの請願をお願い申し上げておりますので、どうぞこの件につきまして委員各位のご援助を得まして、ぜびとも大阪を水から救うという點について、皆様方の御援助をお願いいたしまして、簡単ではございましが説明にかえる次第でございます。
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。
○岩沢政府委員 大阪市の西部地域の地盤沈下に伴う海の潮の侵入防止に關しまして、ただに海岸線ばかりでなく、大阪市内を貫流しておる河川竝びに運河につきましても、同じような施設が必要だと考えるのであります。この工事が相當資材と経費を要することは、お話の通りであります。しかしながらこの西部大阪の死活問題に関係することでありますから、政府におきましても、先年昭和九年の大水害に伴つて起つた地盤沈下に対應するために、一応はこの地盤沈下に對する施設を補助工事として認めておつたのでありますが、特に終戦後著しくなつたとうことに鑑みまして、これを一日も早く防止するという意味において財政の許す限り補助すいたしまして、工事の促進をはかりたいと考えております。
○荒木委員長 御質疑等はございませんか。 ―――――――――――――
○荒木委員長 次は日程第二一、広尾港拡張工事施行の請願、高倉定助君紹介、文書表第五四八號。紹介議員の説明を求めます、高倉定助君。
○高倉定助君 広尾港は十勝唯一の港でありまして、十勝国一市十九箇町村に對しまして、その面積は實に六百餘方里約二十五萬、その周囲は實に豐沃無限の一大實庫でありまして、林産、畜産、農産、水産、工産等、統年額約五億萬圓に達するとこつろの富源であります。なおかつ未利用可耕地が六万五千餘町歩ありまして、今後拓殖開發すべき幾多の各種資源を包藏しておるのでありまして、二十年後の東北海道、すなわち十勝、釧路、根室等におきまして人口約四百萬を包容可能の、まこと前途洋々たる現状であります。今後の新日本建設は、あらゆる点におきまして北海道に課せられたる重要課題がすこぶる多いのでありまして、殊に東北海道の特異性によつてみますと、食糧問題、人口問題その他民生安定上の諸問題解決のかぎは、まつたくこれによつて求められると確信するものであります。 〔委員長退席、細野委員長代理著席〕 ゆえに東北海道のこの重大使命を果すためには、どうしても自然の良港でありますところの広尾港拡張以外に方途はないと思うのでありまして、逆に広尾商漁港がまくなりましては、東北海道の重大使命は果し得ざる宿命的関係にあるのであります。広尾港は北海道の太平洋岸に面せる最もアメリカに近い不凍の表玄関でありまして、かつ世界三大魚田の一つであります金華山沖に接しまして、北方航路の安全避難港であると思うのであります。ひとたびこれが築港なりますならば、この良港を得て、十勝を初め日高、上川、網走管内の各種産物は、急速かつ経済的に移輸出されまして、東北海道のあらゆる重要な資源は容易に入手され、かつ新日本建設のために、北海道の使命達成上及ぼす影響はきわめて重大なることを確信する次第であります。以上のような次第でありますので、従来東北海道の輸送がもつぱら根室本線のみに依存されましておりましたので、あの有名な狩勝峠に制肘されまして、陸上輸送これに伴なわず、豐沃なる各種物産の輸送、緊要資材の入手難を招来しつつある現状を、合理的かつ経済的に解決し得ることと、第二には右によつて広尾港を利用することにおいて、無盡藏なる林産物を初めといたしまして、農産、畜産、水産等の急速なる勃興を招来いたしまして、日本経済界に堅實をなし得ることであります。第三には、北海道の太平洋に面しますところの不凍港は広尾港のみでありまして、かつ北海道の東いわゆる道東の表玄関となるので、北方航路の安全避難港として唯一無二の重要港であると思うのであります。第四には世界三大魚田の漁獲は、広尾港を根據といたしましては大規模化し、その漁獲は飛躍的となり、食糧資源確保上重要なる地位を占めて、これに附随するところの各種水産業の勃興を促進することと思うのであります。第五には、東北海道の拓殖開發事業を側面的に促進いたしまして、その完成を早くせしむる。この五つにようやくすることができるわけであります。現在広尾港は捕鯨処理場もできておるようのわけでありますし、殊に今後東北海道、殊にと価値大平原の開發によりまして唯一の漁港といたして相當重要視していかなければならぬような次第でありますので、この請願をいたしたような次第であります。何とぞご採択せられますように、御配慮を願いたいと存ずる次第であります。
○細野委員長代理 本件に對する政府側の意見を求めます。天埜良吉説明員。
○天埜説明員 北海道の港灣修築につきましては、北海道の開發と一環いたしまして、終戦後いよいよ重要性を認められる次第でありまして、當広尾港につきましても、襟裳岬の避難港として、不凍港として、また漁場を近くに控え、その他十勝平野がありまして、その地理的な関係からみましても、修築がきわめて緊要と認められるものがございますので、運輸省といたしましても来年度にいおきまして既設の防波堤の維持補修、またその延長あるいは物場場の新設、船だまりの浚渫というよいな點に相當額を計上いたしまして、これの事業化に鋭意各方面と折衝中の次第でございます。
○細野委員長代理 後質疑はございませんか。 ―――――――――――――
○細野委員長代理 次は日程第二四大牟田市四箇峠改修工事施行の請願古賀喜太郎君外三名紹介文書表第五後八號、紹介議員の説明を求めます。荒木委員。
○荒木委員長 本大牟田市は、元來三池炭田の豐富なる地下資源を背景として勃興した振興都市でありまして、終戦前までは重工業都市として、わが国工業界に寄與したるところ大なるものでありました。しかるに終戦後におきまして、これら諸工業の平和産業への転換いかんは、本市の将来を決定するものであり、ひいては本大牟田市将来に對して大なる關聯を有するものと思われましたが、さいわいにこれら諸工業の全部は急速に平和産業に転換しまして、しかも現下緊要なる食糧増産上の昼肥料及び生活必需品の生産に、また地か資源の石炭は國家再建の木曽産業の重要資源として、一段の増産に邁進されている状況であります。 戦災による被害は市街地中央の全域にわたつて壊滅的打撃を受けましたが、前述のように都市の性格はまことに明確に把握され得るので、大なる被害を受けましたものの、市民は熱烈なる復興意欲に燃え、著々と復興も進捗しつつあります。かくのごとくいたしまして工業都市、炭都、港湾都市として、背後地帯との輸送連絡道路の完備は必然的に重要視されるところであります。すなはち年として背後地域生産地帯よりの諸物資の搬入に、また都市生産品の他地域への搬出路をもつて輸送の圓滑を期せらるることにより、産業経済上に受くる利益は大なるものであります。しかるに本市は南北に産業道路、府県道渡瀬大牟田線、大牟田高瀬線が縦貫していますが、東西すなわり背後地帯との連絡道路として、府県道三路線、手鎌南關線、三池南關線、庄山大牟田線のうち、後方主要生産地帯に通ずる路線としては、手鎌南關線をもつて主要路線と認められます。この府県道手釜南姜船は、大牟田市太鎌を起點として、熊本県南關町に至る延長約九四〇メートル餘でありまして、該路線の使命きわめて第であるにかかわらず、現状は白銀川の河川堤防を兼用し、幅員狭小、屈曲甚だしく、また山間部に至つては、上内峠の前後役三五〇〇米餘の長い坂路がある上に、土質きわめて悪く、一朝降雨ともなれば、ほとんど車輛交通はもちろん、また歩行者ですら交通至難、むしろ交通杜絶の状態であります。そのため後方生産地帯の林産物、農産物、薪炭類等の搬出また市内生産品、特に食糧増産上の肥料搬出等、平常においても積載量の二分の一程度を辛うじて輸送できるような現状であり、また上内峠以東より、市内に通勤する産業關係工場その他通勤者の不利不便は、きわめて甚大なものがあります。しかるに今や國家再建基礎産業復興上の石炭増産は、炭都である本市の重大使命でありまして、三千萬トン増産計畫の一〇%三百萬トンは三池炭田で擔うものと聞知しております。かかる要請に応ずるため、必要とする坑木、食糧、復興用資材等の生産品輸送上よりみまして、國家的重要産業路線であると申して得もあえて過言ではないと思われます。しかるに現在に道路状態では、輸送能力きわめて低く、所要輸送量の二〇%程度を果すにすぎず、しかも県境より南關町を経て遠く山鹿町熊本市に至るまで、道路は完備しておりまして交通上さしたる難路がないにもかかわらず、これと連絡する福岡県内道路のみがかくのごとく悪条件のまま今日まで放置せられておりますことは、産業経済上いかに不利益をこうむつたことかと思考いたされます。今や産業復興に拍車をかけつつある現在のわが國であり、本市産業復興上の氏名の大なるに鑑みまして、本路線の改修が國家的見地よりいかに重要であり、かつは緊急を要するかじは、明らかなるところでありまして、改修結果は現在の輸送力を極度に引上げ、産業上の地益きわめて大なりと信ずる次第であります。従来とても右道路改修方については一再ならず陳情申し上げたのでありますが、さいわいに政府におかれては、公共事業として産業復興に重點をおいた道路改修の事業を企畫せられ、すでに一部は決定せられたと仄聞しますので、地元關計方面の改修要望きわめて熱烈なるものがございまするので、十分にこの點を御考慮くださいまして、本委員會におきましても十分なる御審議の上、ぜひ御採択をお願い申し上げる次第であります。なお必要の計数等参考資料は請願書に付属いたしておりますので、これらも御参考の上に、十分に御審査いただきまして、各委員の御理解ある御審査をお願い申し上げる次第であります。
○細野委員長代理 本件に對する政府側の意見を求めます。
○岩沢政府委員 本路線の改修は、日本再建上緊急を要する鉱産物、林産物の増産に寄與するところは非常に大なるものがありますので、この路線はできるだけ早く改修するという考えのもとに、明年度からこの工事に著手死体と考えております。
○細野委員長代理 ほかに御質疑はありませんか。 ―――――――――――――
○細野委員長代理 次は日程第二六、山口縣内の道路改修費國家補助の請願。守田道輔君紹介、文書表番號第五七一號。紹介議員の説明を求めます。守田道輔君。
○守田委員 本請願は山口縣十市協議会長山口縣森林組合連合會會長、山口縣貨物自動車運送事業組合理事長、山口縣小運送業組合長、山来技研坑木林産組合組合長、山口縣自家用自動車組合理事長、山口縣乗合旅客自動車運送事業組合理事長 〔細野委員長代理退席、委員長著席〕 山口農業會、かやぐち水産業会会長山口縣町村會会長、西部石炭鉱業會會長の請願であります。 趣旨を申し上げますと、わが山口縣は本土の西端に位し、南に九州を扼し、北に海を隔つて大陸を控え、新日本再建の重要なる交通上の要衝にあたるのであります。また本縣は三万海に面し、日本屈指の水産縣であり、國家再建の指針である石炭についても、全國有数の生産縣であり、かつまた林産物、農産物についても、その生産額は莫大であるのみならず、これら重要産物の今後の開發あるいは増産の面についても、大なる将来性をもつております。従つて生産増強については資材、資金その他あらゆる障害を排除して、地方官民ひとしく努力をいたしておるところでありますが、道路の不良あるいは不備によつて著しく障害を來していつ實情であります。本縣の道路は大正年間來これが改良計畫を樹立し、爾來営々として回収事業に勉めてきましたが、諸般の事情に意のごとく進まず、現在改修を了したものは全延長のわずか二〇%前後に過ぎず、その大部分は状態依然として、江戸時代の原始道そのままの状態であります。ここにおいて地方民の総意によりましてこの現状を打開し、直接生産増強に寄與する道路の改良計畫を立て、急速に完成せんとするものでありますが、地方財政は時局下極度に逼迫しており、國庫の助成なくしては、単独にてはとうて實施困難な状態であります。今や新憲法制定下第一回民主議会に、この事業の重要性と地方民の切実なる要望と實情とを強く反映せられ、國庫助成のもとに道路事業の大々的に實施せらるるよう、何卒格段の御高配をお願いいたす次第であります。 山口縣の道路は申し上げるまでもないのですありますが、ほとんど改修というようなものもできておりまえず、橋梁というものも、ほとんど木橋にいたりましてはいつ落ちるかもわからないものがありますし、道路自体がでこぼこでありまして、そこに大きな穴があいて、その改修すらできていないような状態でありまして、實に生産増強の面におきまして著しく損害がありますので、どうか本委員会におきましても山口縣の事情を了といたされまして御採択くださらんことをお願いする次第であります。
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます、岩澤政府委員。
○岩沢政府委員 語請願の趣旨は十分了とせられるのでありまして、政府におきましても、府県道の改良につきましては年々多額の助成金を出して、これを推進するようにいたしておるのであります。現に公共事業費の助成費及びまた道路特別整備事業として、國庫補助を與えて、戦時中放棄せられておつた道路の整備を促進しつつあるのでありまして、ひとり山口縣のみならず、全國一般に道路の状態が非常に悪化したのでありますが、さいわいしにて特別整備事業が行われるようになりまして、全國の道路は漸次好転しつつあるという現状でもあります。しかしながら今後も政府においては特別整備事業竝びに公共事業の助成をもつて、できるだけ速やかにこの道路の完成を期したいと考えております。 なおこの際に申し上げておきたいことは、今守田さんのお話で、山口縣の道路はことさら悪いように仰せになつておりますけれども、これは全國的に見ますと、大體山口県は中くらいのところで、なお以下の道路が相當各縣にありますから、この點はお含みおきを願います。
○荒木委員長 御質疑はございませんか。 ―――――――――――――
○荒木委員長 次は日程六二七、江合川改修工事促進その他に關する請願、佐々木更三君外二名紹介、文書表番號第五七二號、紹介議員の説明を求めます。佐々木更三君。
○佐々木更三君 ただいま議題になりました江合、鳴瀬合流工事促進に關する請願につきまして、紹介議員を代表してその理由を御説明申し上げたいと思います。江合、鳴瀬の兩川は、その源を山形縣境に發しまして、東にほとんど竝行して、宮城県の中央部の穀倉地帯を流れておるのであります。その落差の關係上江合川から鳴瀬川に合流せしむることによつてその沿岸地帯なる約二十数萬町歩、収穫約五十数萬石の土地が豐饒になるのであります。このためにこの合流工事はすでに著工されまして二十六ヶ年を経過いたしておりますけれども、未だ完成いたしません。もしこの兩線の合流改修工事が完成しておりますならば、おそらく今年度数回襲つたところの大水害に對しまして、宮城県はその惨禍から免れることが可能であつたのであります。こういう必要なる工事が二十数ヶ年かかりましてもなお完成しないということにつきましては、當局にも相當その責任を王手負つてもらわなければならないのであります。従つて地方民としてはこの工事が速やかに完成いたしまして、少くとも来年の出水期前においたこれが完成するよう、当局に対して請願して來たつたのであります。従つて今回はこの問題をこの委員会に請願いたしまして、特別のお取扱いにより、速やかにこの合流改修工事が完成するよう御採択お願いいたしたい次第でございます。 なお附加えてお願いいたしますことは、今日河床が著しく上がりまして、現在の河川では従来の計畫推量をのみ切ることはできません。従つて今度の大水害によつて現われた現象は、もしこのままで単に江合川の水を鳴瀬川に合流せしむるならば、鳴瀬の兩岸がはなはだしく危殆に瀕しまして、鳴瀬川が決壊あるいは氾濫するかもしれないおそれがあることが明かになつたのであります。従つてこの江合、鳴瀬の合流改修の工事につきましては、この鳴瀬川の沿岸をも同じに改修いたしまして、江合川の水が鳴瀬川に合流した場合におきましても、鳴瀬川の沿岸が危殆に瀕しないような改修工事が、併せて行われる必要ば絶対にあるのでございます。これらの工事を十分に総合的にお進め下さいまして、少くとも来年度の出水期以前におきまして完成されるよう、御盡力お願いいたしたいと思います。何とぞこの委員会の絶大なる御後援をお願いして、請願の理由説明をいたす次第でございます。
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。
○岩沢政府委員 江合、鳴瀬兩川の合流工事は、お話の通り著工は相當昔からやつておりまして、現在においては縣道その他の工作物の横断しておる個所は工費または資材の關係上延び延びになつておつたのですが、ここ数年来の水害のたびごとに非常な被害を與えたということにつきましては、はなはだ遺憾に存じておるのですあります。しかしながらこの江合、鳴瀬の残工事は、一日も速やかにやらなければならぬ。また資材も従来考えておつたような、橋梁にしても鉄筋コンクリートというようなことではなく、本橋でもこれを完成したいという意味において、今われわれの關係いたしますところでは、来年度においては必ず江合、鳴瀬の切落し工事は完成したいという目途のもとに方針を進めております。 なお今佐々木さんのお話でありましたが、江合と鳴瀬をどういうように配分するかという點について一言申し上げておきたいと思います。従来この江合川を鳴瀬に切りおとすという當初の計畫のときに、江合川に全然水をやらないという計畫であつたのでありますけれども、鳴瀬川の改修後における状況から見ますと、江合川の水を全部鳴瀬川に合流すると、鳴瀬では全然もち切れないということがわかつたので、今後の改修といたしましては、お説のとおりに江合川はやはり江合川のある一部分だけをもたして、切りおとし工事によつて江合川の大部分の水を鳴瀬川の方にもたそう、いわゆる分流工事ということに方針を変更いたしたのであります。その分流する量が現在の鳴瀬川でどのくらいのみ切るかという點につきましては、相當考査いたしまして、もし江合の水量と鳴瀬の水量によつて合流後の地點が危殆に瀕するような箇所があれば、當然これは改修すて切りおとし工事と同じに、完成するように努力いたしたいと考えております。
○荒木委員長 御質疑等はございませんか。 ―――――――――――――
○荒木委員長 日程第一七の江合川改修工事促進その他に關する請願、大石倫治君紹介、文書表番號第五四〇號は、ただいまの案件とその趣旨を同じくするものであります。すでにその説明及び意見を聴取いたしたのでありますから、これが審査を省略することといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○荒木委員長 異議なしと認めさよう取計います。 ―――――――――――――
○荒木委員長 次は日程第二八、山形縣の水害對策に關する請願、金野定吉君紹介、文書表番號第五七三號、紹介議員の説明を求めます。金野定吉君。
○金野定吉君 ただいま議題になりまして山形縣の水害に關して御説明をいたします。山形縣と申しましても、私の説明する範囲は飽海郡、最上郡の二郡にわたるところの第一回、第二回にわたつてこうむりました水害地の説明であります。農林省及び内務省の取計いによりまして、概算拂といいますか、そういう金額は至急されましたので、金の點については目下困つていないのでございますが、水害によりまして、あらゆる水路が破壊されましたので、これを早急復舊しませんと、来年度の作付に非常な大きい打撃をこうむるわけであります。水害による耕地の被害面積もきわめて大きいのでございますが、水害によつて水路が破壊されましたので、その後厖大なる面積の稲作がとれないという状態になつておる次第でございます。今年度はやむを得ないといたしましても、早急これを復舊いたしませんと、来年度どうしても作付ができないということで、金をもらつただけではほんとうの復旧はできませんので、今地元で最も要求しておるものは、まず第一にじやかごに用いる鉄線、次はセメントというふうに相なつておるわけであります。飽海郡の方を考えてみますと、最上川の中心に月光川、日向川、相澤川、荒瀬川、新井田川、七つの河川は庄内平野の真中を貫いておる川でありまして、この復旧が早急になされませんと、ひじように地元として困りますので、この応急對策といたしてセメントと鉄線を送球に配給願いたいと考えておる次第であります。最上郡におきましても、鮭川、白川等の河川におきましても、水路がことごとく破壊されておりますので、水路を復旧するには何と言つてもセメントがなければ復旧できないという状態におかれておるのであります。地元から陳情がまいつておりますが、取敢えず鉄線の要求額は十トンくらい、セメントの要求額もどうしても十トンくらいなければ復舊が困難だということでありますので、この點については本國土計畫委員會におきまして絶大なる御審議の程をお願いしたい、かように考えております。
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。
○井上政府委員 農林省關係の問題につきまして、政府側の趣旨を説明しておきたいと思います。 先般の東北地方及び關東地方の水害のために、關係府県の被害は予想を外に甚大でありまして、直ちにこの水害の被害實情を地元縣當局とよく調査いたしまして、さしあたりの応急対策として、必要なるいろいろな資材につきましては、安本を中心にして研究対策を立てて、それぞれ時もとの縣に割當をいたして、一応の応急対策は進められているわけであります。今お話のようないろいろな応急対策の資材については、大體予定通り進めている次第であります。なお根本的な農村起上りの恒久的対策に對しましては、衆議院にも水害対策の特別委員會のいろいろな意見、または各関係省の集めたいろいろな資料、これを参考にして、日本の財政経済の許す範囲で、われわれはさらに根本的に検討を加えまして、地元被害農村が速やかに復舊でき、起上りのできる基本対策を推進めてまいりたい。こう考えているしだいであります。
○岩沢政府委員 内務省關係をちよつと御答弁申し上げます。山形縣の今次の災害は、大地土木關係において三億四千萬圓ばかりに相なつておりまして、今年度一ぱいで工事をやる予定がいちおく一千萬圓というように聞いております。これに對して内務省としては、第二次の公共事業費から、山形縣に對しては二千四百萬圓、それから融資として六千萬圓、また第三、四半期の補助金として五千三百萬圓、現在までに一億三千七百萬圓の工事費を山形縣の方に調達いたして配布しているような状態であますから、工事を遂行する上における資金の面においては、全然不足はないと考えております。まおこの応急資材は、今井上政務次官からお話になつた通りに、すでに安本から適當な特別配給をいたしておりますから、この資材の問題について相當困難を感じておるやに聞いておりましけれども、ただいま申し上げました通り、資金の關係は相當潤澤の農村に間に合うだけの金は行つておりますから、要はこれから後は天候次第によつて、促進し得るかどうかということを縣念しておるのです。これは今年度の応急対策でありますけれども、恒久対策につきましては、治山治水という根本対策を今せつかく考慮して、内務省としては少くとも五箇年の間に相當量の治山治水の根本対策を立てたいと、今せつかく研究中であります。
○荒木委員長 御質疑等ございませんか。 ―――――――――――――
○荒木委員長 次は日程第二九、東北地方水害対策に關する請願、野溝勝君紹介、文書表番號第五七九號紹介議員の説明を求めます、野溝勝君
○野溝勝君 ただいま議題に上がりました、東北水害請願でございますが、私から申し上げるまでもなく、すでに政府におかれましても十分了承されております東北大水害でございますが、これについては請願書の趣旨にもありますとおり、応急恒久の対策を速急に立てられるとともに、特に応急対策につきましても、勇敢に即時實践に移しててもらわなければならぬということが強く請願の中に織込んであるのでございます。なお特にこの水害に對しまして、東北罹災者は非常なる失望と前途に不安を強く感じておるのでございまして、応急対策の即刻処置をとらない場合におきましては、東北産業再建の上にも重大な影響をもたらすのでございます。かような點が請願の趣旨でございます。特にこまかい理由は文書に添えてありますので、委員諸君の御検討竝びに御審議を長い対と思う次第でございます。これにつきまして政府はそれぞれ手を打たれておりますが、この際一応応急対策の點だけに対してお伺いすることができるならば、請願の紹介議員として非常に得るところがあると思いますので、請願に付加えまして申し上げておく次第であります。委員各員の十分なる御審議を願いまして、御採択あらんことを切にお願い申し上げます。
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。
○井上政府委員 本件に對する政府側の意見といたしましては、さいぜん申し上げた通り、今回の東北地方の水害が非常に大きいということだけではなしに、この応急対策が速やかに實施されるということによつて、農村の起き上がりができるとともに、また御承知の通り恒久対策といたしましても、東北地方に十一月一ぱいぐらいに大體の工事を完了いたしませんと、来年の三月の末まではまつたくどうにもならぬ雪害に遇いますので、さしあたり必要なる応急資材はそれぞれ現地に送りつけ、また具体的な施策を進めてまいつておるのであります。なお恒久たいさくに行きましても、地元からそれぞれ要求がございますので、これら地方民の要求によく検討を加え、かつ關係各省とも連絡をとり、なおまたさいぜんも申し上げました通り、衆議院の水害対策委員会等の審議の経過等に鑑みまして、十分対策を立ててまいりたいと考えております。
○岩沢政府委員 今次の東北地方の水害に關しましては、内務省としては土木工事の復舊を一日もゆるがせにすることはできないという見地から、第一次に第二・四半期の公共事業費からさし繰つてもらいまして、一億八千萬圓を配布し、なお融資といたしまして三億九千萬圓を東北方面に配布いたしますし、また第三・四半期の公共事業費として、今回六億円を府県災害の補助金として交付いたしたのでありますが、これは単に東北地方ばかりでなく、全国的なものでありますけれども、東北地方は気候の關係上できるだけ今年度中に大体の工事を進捗する関係上、東北六縣にはこの六億円のうちから大幅に配布をしたような次第であります。というよりも、できるだけ復舊工事を急いで、しかもまた資金、資材の面については、先ほど申し上げた通りに、できるだけ大幅の援助をいたしているような次第であります。 なお恒久対策につきましては、東北方面は御存じの通りに原始河川的なものが大いにあつて、それが災害の原因をなしているということに鑑みまして、これは根本的に治山治水をやらなければ、いつまでも災害を繰返すという見地から、内務省といたしましては、最近五箇年計畫を立てまして、これをもとにして根本的対策を進めていきたいと考えております。
○野溝勝君 意見だけ述べさせてもらいます。ただいま政府側の御意見を拝聴いたしまして、請願紹介議員といたしましても私の目的は達し得たと思うのですが、ただこの際希望を申し上げておきたいと思います。 それは先ほど政務次官の井上君からも申されましたとおり、水害は東北ばかりでなく全国的にあるのでございます。また財政上から見ましても、ひとり東北ばかりにどうするというわけにはいかぬのですが、特に東北は単作地帶であり、経済的に弾力がないのでございます。かような地帯における今回の水害は、国民の生産しまつたく縮小再生産も不可能にせしめるものではないかと思います。かようなときに特に考えなければならぬのは、この際いわゆる活を入れる、政府が最前の努力をしたという點を、即刻如實に縣民に知らせるという処置を急速にとつてもらいたいと思います。 なおいま一つ私から希望を申し上げておきたいことは、いま国土局長からお話がありましたが、われわれ議員とても日本の経済力、日本の實力がどんな關係にあるかはよく承知しております。問題はできる範囲のことを議会の水害対策委員會において案を立て、せいふと興六して処置をするのでありますが、この前線にある執行官と申しましようか、公務員に對して、特にその地元民あるいは被害者の人々が納得するように、気持よくお互いが協力し合つて復舊をするという気持をもたせて、誤りなきを期し、民主的にやるように鞭撻してもらいたい。これだけ希望を申し上げて終る次第であります。 ―――――――――――――
○荒木委員長 次は日程第三〇、茨城縣の旱害防止対策助成の請願、野溝勝君紹介、文書表番號第五八二號、紹介議員の説明を求めます。野溝勝君。
○野溝勝君 本請願の要旨は、茨城縣においては、それがために水害同様に農民は塗炭の苦しみを受けているわけでございます。特に農民といたしましては、この復舊のためにため池であるとか、改良事業であるとかいうことに對して、相當の資金が要るのでございますが、この資金、資材等に對する急速なる解決を要望しておるのでございまして、理由につきましては詳細請願文書の中の織込んでありますので、委員各位の御検討をお願い申し上げたいと思う次第であります。慎重御審議の上御採択あらんことを切望する次第であります。
○荒木委員長 本件に對する政府側の意見を求めます。
○井上政府委員 御存じの通りただいま御説明になりました茨城縣の旱害對策でございますが、この旱害對策費の助成につきましては、茨城縣知事であります友米知事から農林省の方へもたびたび要請がありましたし、また単に茨城縣のみならず、關東地方では千葉縣または神奈川縣の一部、また中部地方で愛知縣、近畿地方の奈良縣、大阪府、和歌山県、また四國地方では香川縣等に大旱害がおこつりましたために、地元縣及び農民は非常な困難をきたしているという要請がまいりまして、これに對する政府としては、水害對策ろ併せて旱害の応急對策に必要なる――たとえばポンプでありますとか、あるいは電線でありますとか、モーターでありますとか、油でありますとか、こういうものを応急に旱害地帯に急送いたしまして、大體これらの資材は要求される額ほとんど全部を送つたようになつております。ただそれが實際縣に行きました場合に、はたして全旱害農民に不自由なく渡つたかどうかということは問題がありますけれども、大體縣の要求しておりますほとんど大部分の資材は、安本と協力しまして、急速に現地に送り届けましてやつておる次第であります。 なお旱害に関連する応急對策費につきましては、目下経済安定本部を中心にいたしまして、これがどの程度援助をなすべきかどうかということについて検討を加えておりますので、近くじもとの要求されます相當部分がまいるのじやないか、こう考えております。なかんがいの応急對策としましては、今し上げました通りのことでありますけれども、これらの地帯は御承知の通う用排水等についての對策が十分でないことから、こういうことになりますので、将来これら根本的な対策を併せて考えませんとまいりませんので、そこで相當広大な用水池を設置しますとか、あるいはまた相當広大な井戸を各所に掘鑿するとか、いろいろな手當を講じまして、再びかくのごとき旱害が起こらないような基本的對策を立てるように今準備を進めております。
○荒木委員長 御質疑等ござませんか。 ―――――――――――――
○荒木委員長 この際お諮いりたします。日程第八、茨城縣の旱害防止對策助成の請願、鈴木明良君紹介、文書表番號第五二六號は、ただいまのあんけんと同一趣旨のものでございます。すでにその説明及び意見を聴取しておりまするので、前同様同件の審査はこれを省略したいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○荒木委員長 異議なしと認めまして、さよう取計います。 次の委員會の日時は公報をもつて御通知申し上げます。本日はこれをもつて散會いたします。 午後零時四十五分散會