厚生委員会 第26号
- 発言数
- 6 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1947/10/27
会議録
○小野委員長 これより會議を開きます。 恩給法の一部を改正する法律案、及び國際電氣通信株式會社等の社員で公務員となつた者の在職年の計算に關する恩給法の特例等に關する法律案を議題として審査にはいります。まず政府側より提案の理由の説明を求めます。佐藤政府委員。 —————————————
○佐藤(達)政府委員 恩給法の一部を改正する法律案につきましてその提案の理由を御説明申し上げます。今囘恩給法に改正を加えんといたしまするおもなる點はおよそ五つにわけることができると存じます。ただこのいずれも他の法制の改革に伴つて所要の調整を加えようとするものでありまして、事柄が割合にこまかくなつておるわけでございます。 第一點は、國會職員の恩給制度創設に關する改正であります。すなわち、國會職員の恩給につきましては、前議會におきまして、貴衆兩院事務局職員その他恩給法上の公務員であつた人々から、引續いて國會職員になりました者につきましてのみ從前の身分のまま勤續するものとして、恩給法の規定を準用して、とりあえずその暫定的取扱いをなし、國會職員の一般的恩給制度につきましては、その任用、給與その他の身分取扱いの確立するのを待つて制定されることと相なつておつたのでありますが、その後國會職員法ができて、國會職員の任用制度、給與制度その他の身分取扱いは、一般政府職員とほぼその基準を同じくして確定するに至りましたので、國會事務當局と協議の上、國會職員につきましては政府職員と同一恩給制度のもとにおいて、恩給を給することにいたしまして、衛視たる國會職員は、これを恩給法上の警察監獄職員として取扱い、その他の國會職員はこれを恩給法上の文官として、恩給法を適用することといたしたのであります。第二十條第一項及び第二十三條第二號の改正規定竝びに改正法律附則第四條及び第六條前段がこれであります。 次に第二點は、學校教育法の制定による學校教育制度の改革に伴う改正であります。すなわち現行恩給法におきましては、公立の國民學校、青年學校、幼稚園、盲學校、聾唖學校及び國民學校に類する各種學校の教育職員に關する恩給扱いにつきまして、種々の規定を設けているのでありますが、先般學校教育法の制定によつて從前のこれらの學校は廢止せられ、これに代り新たな學校が設けられることになりましたので、これに應じて、新制の公立の小學校、中學校、盲學校、聾學校及び幼稚園の教育職員につきましては、從前の國民學校、青年學校、幼稚園、盲學校、聾唖學校の教育職員と同様に扱いました。また新制の公立の高等學校及びこれに類する各種學校の教育職員につきましては、從前の公共の中學校の教育職員と恩給法と同様に取扱うこととしたのであります。第十六條第三號、第十八條第三項、第二十二條、第五十九條第二項及び第六十二條第三項ないし第五項の條文がそれにちようど該當する改正に當つておるのであります。 次に第三點は、經濟監視官補を警察監獄職員として指定することに關する改正であります。經濟監視官補は來年五月警視廳及び道府縣に設置せられたのでありますが、その職務内容及び身分取扱いに鑑みまして、恩給法上、一般巡査と同様に取扱うべきものと思料せられますので、これを警察監獄職員として指定することといたしたのであります。第二十三條第五號の改正がこれであります。 次に第四點は、裁判官、檢査官の懲戒的退職制度の制定に伴う改正であります。すなわち裁判官にして職務上の義務に著しく違背しまたは職務を著しく怠り、その他職務の内外を問わず裁判官としての威信を著しく失うべき非行があつたときには、この間こちらで成立せられました裁初官彈劾法により、彈劾裁判所に訴追せられ同裁判所の罷免裁判によつて退職させられることとなり、また會計檢査院の檢査官にして、職務上の義務に違背し、會計檢査院法第六條の規定により、他の檢査官の合議によつて職務上の義務違反の事實があると決定され、かつ兩議院の議決があつたときは、退職させられることとなつたのでありますが、右のような退職の場合は、一般懲戒處分による退職の場合と同様でございますから、恩給受給資格を喪失せしむることといたしたのであります。第五十一條の改正規定がこれであります。 次は第五點でありますが、これはいろいろなものがはいつおります。たとえば官制の改正によりまして内閣恩給局というようなものを總理廳恩給局に直しますとか、その他こまこました所要の調整を加えておるわけでございます。條文で申しますと、第二十五條の一號でありますとか、あるいは第二十六條でありますとか、第四十條の第一項でありますとか、あるいは第四十九條の第二項、その他別表、それから附則等に、これに關係する改正が加えられておるわけであります。以上が本案を提出するに至りました理由でございます。何とぞよろしく御審議のほどをお願いいたします。
○河野(一)政府委員 國際電氣通信株式會社等の社員で公務員となつた者の在職年の計算に關する恩給法の特例等に關する法律案提出の理由の御説明を申し上げます。 このたび聯合國軍最高司令官より日本國政府に對する覺書によりまして、國際電氣通信株式會社及び日本電信電話工事株式會社の通信業務を政府において引受けることとなりましたが、これに伴いまして、これらの兩社が實施しておりました通信業務を行うのに必要な兩社の職員を、そのまま政府職員として採用する必要が起つたのであります。しかして政府の採用します兩社の職員については、從來の會社において在職した勤務年數に關する利益をそのまま留保させて、一般政府職員と同等の公正な待遇を與える必要があると考えます。それで、兩社の職員で政府に採用した者のうち、恩給法上の公務員に該當する者で、會社退職のとき會社の一時退職金の支給を受ける權利を放棄した場合には、それらの者がさらに政府の公務員を退官した際、會社の職別上の社員としての在職年數を公務員としての在職年數に通算して恩給の計算することとし、恩給法上の特例の措置を設ける必要があるのであります。 なお退官手當につきましても同様の措置を要する次第でありますが、これは根據規定が政令に基く閣議決定によつておりますので、別途新たに閣議決定をいたすことと相なつておるのであります。なお右のような恩給法の特例等の措置に伴いまして、政府としましては、これら給與支給のための見返り財源に相應するものとして、會社職員が會社において在職した年數についての恩給金及び退官手當の相當財源額を會社から國庫に納付させる必要があり、これに關する措置をも併せ規定したのであります。この國庫納付金といたしましては、この計算の方法等について目下研究しておりますが、大體千四百萬圓程度を豫定しておるのであります。以上の理由によりまして、この法律案を提出いたした次第でありますて、何とぞ御審議の上速やかに御贊成あらんことを希望いたします。
○小野委員長 今囘この恩給法關係の二つの法律案が提出されましたにつきましてはこれを機會に恩給全般の問題についていろいろ請願、陳情などの件もありますし、これらを併せて、恩給全般の問題についてこの委員會で活發に審議をいたしたいと考えていたのでごいますが、本日は政府側の方の都合で、恩給全般の問題について質疑されても、ちよつと答辯できかねるようなふうでございますので、そのことは次會に延ばしまして、きようは直接この二つの法律案に關連する質疑だけに止めたいと思います。この二つの法律案につきまして、質疑があればお申し出願いたいと思います。——それでは別にこの二つの法律案について、直接關連ある問題としては質疑もないようでございますから、直接この法案に關する質疑はないことにいたしまして、次會に恩給關係全般の問題について審議いたすことにいたしたいと思います。つきましては政府の方では次會までにその御用意を願います。
○野本委員 ただいまの恩給に關する全般的審議をする上から、次の資料の提出をお願いいたしたいのであります。それは文官教職員等のいわゆる普通恩給の受給人員、支給金額、それからその年齡別の人員、支給金額別、これを大體で結構でありますから御提出を願いたい。それからすでになくなつておりますが、かつて軍人に對してどの程度の恩給が支給されておつたか、その支給人員、支給額、これらに關しての資料をお願いしたいのでありますが、委員長において適當にお取計らいを願いたいと思います。
○小野委員長 ただいま野本委員から御要求のありました資料はぜひおそろえ願いたいと思います。なおそのほか恩給全般の問題について參考となるべき資料がありましたならば御提出を願いたいと思います。 本日はこれをもつて散會いたします。 午前十一時三十七分散會