決算委員会 第10号
- 発言数
- 35 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1947/09/16
会議録
○竹山委員長 これより會議を開きます。 本日は前に委員から御希望も出ておりました財政法の四十六條に基いて、政府が毎四半期ごとに豫算の使用の状况、國庫の状况その他財政の状況について國會及び國民に報告をすることになつておる。その國會に對する報告に關連をいたしまして、議會運營委員會においては、一應この内容の檢討は財政及び金融に關する委員會が主として當るということになつておりますが、決算とその内容を同じくするものでありますから、最初からの御意見に基いて一應當委員會においてもこの問題を取上げて檢討をいたしてまいりたいと思うので、本日に政府からすでに報告になつております。國庫金の状况について一應説明を聽取いたしたい。豫算の状况についてはなお主計局において準備中で、今日まだ報告を承るまでの段階に至つておりませんから、あらためて伺つた上で今後檢討をいたしたいと思ふのであります。では理財局長から現在報告になつております國庫の状况について説明を伺うことにいたします。
○伊原説明員 御説明申し上げます。お手許に差し上げました八月十三日附の官報の號外昭和二十二年度第一・四半期の國庫の状况について御報告がいたしてございます。この御報告は相當くわしく書いてございますので、なお御質問を聽いた方がいいじやないかと思いますが、私からごく概要をかいつまんで御説明申し上げます。御存じのように國庫金の收納は日本銀行が全部これに當つておりますので、日本銀行に對しまする國の預金の増減ということによつて國庫金の状況がわかるわけでございますが、この表にございますように、第一・四半期の状況はこの官報號外の一番初めの上の欄の左手にございます。三月末の殘高が百二十九億三千百萬圓でありましたものが、六月末の殘高が七十五億三千六百萬圓になつておりまして、第一・四半期の間に五十三億九千五百萬圓減少いたしたかつこうになつておりまして、この預金の種類には、いろいろここにございますように、當座預金、別口預金、指定預金、小額紙幣引換準備預金等の種類がございますが、國庫金として最も大事であり、かつ使いますのは一番初めの欄にあります當座預金というものが國庫の金として使い得る金になつておるわけでございます。この六月末に七十五億三千六百萬圓の國庫金の殘高がございますが、これを會計別に申し上げますと、初めのページのやはり下の欄の右側にございますように、一般會計におきまして注目すべき現象は七百二十六億五百萬圓の赤字であります。つまり一般會計としては、金が七百二十六億五百萬圓だけ六月末においては足りなくなつておつた状態なのでありまして、それを他の特別會計等の金繰りで埋めまして、七十五億三千六百萬圓の金が六月末に殘つておつた、こういうかつこうになつておるわけであります。 この一般會計の六月末の赤字七百二十六億五百萬圓につきましては、これを年度別に見ますと、昭和二十一年度の殘高といたしまして六百二十九億三千四百萬圓赤字であり、二十二年度としましては九十六億七千百萬圓の赤字であるというかつこうになつておるのであります。實際上は國庫の金繰りでありますので、ほかの會計等の殘つております金が使われまして埋まつておるのでありますが、この昭和二十一年度の一般會計の殘高として、どうしてこんな六百二十九億三千四百萬圓の赤字が出ておるかと申しますと、それは主として臨時軍事費特別會計の決算に關連をいたしたものであります。すなわち御存じのように、臨時軍事費の決算につきましては、海外等で使いましたもの等については、證據書類がなかなかまいりませんために、三百八十一億五千五百萬圓というものを、一應未整理のまま支出濟としまして一般會計に實は引繼いでしまつたわけであります。そこでこの臨事軍事費特別會計の三百八十一億五千五百萬圓の未整理の引繼ぎ關係による赤字というものを除いて考えますと、實際は二十一年度においては赤字というものは二百四十七億七千九百萬圓になつておるのであります。これは財産税收入特別會計の收入金で繰入をいたしまして埋めることになつております。これは御報告いたしました七月三十日に埋めておるわけであります。 次に重要な點と思われますのは、この國庫金收支の状況が民間の金融等にどういう影響を及ぼしておるかという點でありますが、これは之の國庫金收支の状況という所に御説明をいたしております。この二ページ目にございますように第一・四半期におきます國庫金の收支の状況は、預金部を除いて一般部におきまして二十八億二百萬圓の撒布超過、つまり支出超過、それから預金部におきまして三十億五千六百萬圓の支出超過になりまして、兩方で五十八億五千八百萬圓というものが支出超過に相なつておるのでございます。この五十八億五千八百萬圓という支出超過につきましては、ただいま申し上げましたように、預金部というのはいわゆる郵便貯金を取扱つているところでありまして、これは銀行のようなものでありますので、そこで三十億五千六百萬圓の金が第一・四半期の間に出たということは、これは預金する者より引出す者が多かつたというようなことが主な原因になつておりますので、國のほんとうの財政の活動といたしましては、上にあります二十八億が撒布超過になつたということになるわけであります。ただたいへんめんどうなことになりますが、國の一般部にしても、預金部にしても、日本銀行との問に相當の受け拂いがございます。たとえば國が日本銀行に對しまして國債の元利を拂いましたり、それから逆に日本銀行から引受けてもらつて公債の金を受繼ぎましたりするので、日本銀行と國との間の受け拂いというものは、これはいわゆる民間の金融界に對しては影響がないものでございますので、この日本銀行關係の受け拂いを除きますと、純粹に民間に對しまする撒布超過は、この二ページの上の欄の左手にありますように、財政支出に基きますものが六十五億二千三百萬圓、それから郵便貯金の減少等に基きますものが二十二億九千七百萬圓でありまして、國庫全體といたしましては八十八億二千萬圓というものがこの第一・四半期において、いわゆる撒布超過に相なつているわけであります。その間にこの第一・四半期における日本銀行券の増發が、ここにありますように、二百五億九千四百萬圓ございますので、國庫金の原因によるものが四二%ということになつているわけであります。その中でほんとうの財政收支に基きますもの三一・七%、郵便貯金の減少等のための原因に基きますものが一一・一%、こうなるわけであります。 これは實は大事な點であると思いますが、御存じの通り日本銀行券が膨脹いたします原因といたしましては、金融的に申し上げますと、政府の撒布超過といいますか、政府が租税とか專費收入とかいうもので歳入をとりますけれども、歳出の方が多いというふうな場合には、政府の原因から撒布超過、通俗に申しましてインフレーシヨンと申しますか、撒布超過のかつこうが出てまいるのでありますが、政府の財政等の活動に基きます撒布超過と、それから民間の事業會社その他が銀行から貸出を受けます場合に、銀行が金が足りませんと、日本銀行からまた貸出を受けてまいりますので、その政府の民間に對する支拂超過と、それから産業資金等の關係で金融機關が日本銀行から貸出を受けますその日本銀行の貸出の増加、その二つを合わせましたものが、大ざつぱに申しまして日本銀行券の増發になるわけでありますが、ただいま申し上げましたように、この第一・四半期におきまして、國が責任を負うべき部分が、日本銀行の増發に對しまして四割二分八厘、ただし預全部は銀行みたいなものでありますから、それを除きまして、純粹な財政の活動に基きます日本銀行券の増加の責任は約三割ということに、大ざつぱに申して相なるわけでございます。あとの點は、これは技術的の點でございますが、先ほど申し上げましたように第一・四半期の初めの當座預金と、第一・四半期の終りの當座預金との差額が五十八億五千八百萬圓減つておりますが、その間に使いました金はもつと大きな金でありますので、それの補填は、御存じのように國債を發行いたしましたり、借入金をいたしまして賄つておるわけであります。この第二ページの下の國庫金補填の状況という所に、その國債の發行または借入の状況が示されてございます。そうして一ページの下の欄の左のところに、國債及び借入金の現在高が示してございますので、六月末の國債及び借入金の現在高は二千八百八十四億三千七百萬圓という相當の大きな額に上つておるわけでございます。はなはだ簡單でございますが、要點だけを御説明申し上げました。
○竹山委員長 なおこれに關連して一般の金融状況について伺いたいと思います。
○伊原説明員 ただいま委員長から一般金融状況というお話でございますが、最近金が相當詰つておるということをよく言われておりますが、どういう原因であるかということにつきましては、いろいろな原因があると思います。今までよく言われておりましたのは、政府の支拂が遲れておるということを言われております。それから最近の現象といたしまして、金融機關といたしましては、手持の金はある。すなわち融資をする限度から言いますと、金は貸し得るのでありますけれども、相手の企業體の方に不安がある。たとえばこの會社は引合うかどうかというような不安がありましたり、それから最近傳えられておりまする企業の經濟力の集中排除に關する問題等によりまして、相手の企業體がいくつに分割されるのかどうもわからないというふうな場合に、金を貸しましてもそれがどうなるかわからないというような、相手の企業體自身に對する不安から金を貸しにくい場合もあるのであります。それから第三の原因としましては、金融機關自身にほんとうに金がないというふうな場合があると思うのであります。 私の主として擔當いたしております一番初めの政府支拂促進の問題につきまして、お示しがありましたのでごく簡單に申し上げてみたいと思います。政府の支拂が一般に遲れておる、これが金融が相當引締つておる原因であるということを言われておりましたので、政府でも、閣議で決定をいたしまして、できるだけ早く政府の支拂が溜つておるものを、拂うことにいたしましたことは御存じの通りでありますが、その大體につきまして申し上げますと、まず鐵道事業の關係でありますが、これも數字にわたつてはなはだ恐縮でありますが、七月末に調べましたところが、七月末現在で鐵道の支拂未濟が四十八億八千九百萬圓ほどございます。そこでこれらにつきましては、八月中に閣議決定の趣旨等に從いまして、鐵道の手もと資金、それから日本銀行から十億圓の借入金をしたりいたしまして、配炭公團への支拂の石炭代、それから官廳への支拂の十五億圓というものは、ちよつと支拂未濟が殘りましたが、殘りの三十三億五千八百萬圓というものは八月中にほとんど支拂をいたしたわけであります。そこで十五億三千二百萬圓だけはまだ支拂未濟が殘つておるというかつこうであつたわけでありますが、なお九月の數字はまだ明らかでありませんけれども、九月中には八月中に新しく生じた借金の支拂につきましても、鐵道でまだ日銀から借入をし得る餘力が殘つておりますので、その借入を實行いたしまして、極力支拂を促進したいというふうに考えておるわけであります。鐵道の用炭の支拂について、從來山元の送炭高の確認の手續というふうなものがなかなか面倒なので、三箇月程度遲れておつたそうでありますが、これらにつきましてもできるだけ早く支拂をするようにということで進めておりますので、鐵道關係等におきましては八月中に非常に支拂關係が促進されたと思つております。それからもう一つよく問題になりますのは貿易資金の問題でありますが、これが八月二十日現在で十五億圓ほどの支拂未濟がございます。ところが、これは御存じの通り、貿易資金特別會計というのは五十億圓の借入の限度しかありませんで、それが一ぱいぱいもう借りてしまいましたので、金がなかつた。そこで八月二十八日に食糧管理特別會計で食糧證券十八億というものを發行いたしまして、そうしてその中から十五億圓ほど輸入食糧代金として貿易會計に支拂いました。その金で貿易會計は支拂をいたしましたから、現在では貿易資金の方も相當支拂關係の方は緩和せられておると思うのであります。近いうちに貿易資金特別會計の借入の限度の擴張に關する法律案を議會に提出せられるようになると思つております。もう一つ大きな課目としてよく言われてありますのは終戰處理費の關係でございます。これはなかなかむずかしい問題でありまするけれども、七月の一日現在で大體調べましたところが、工事費の約三割ないし四割ぐらいの支拂未濟があつたようであります。これらにつきましても、いろいろ概算拂とか前拂の方法によつて、支拂をするというふうなことも研究をいたしております。それから率直に申しまして、工事の請負契約は、その支出の方は規制されておりますが、工事の請負契約はどんどんできるものでありますから、金と關係なく、請負契約が先に結ばれてしまうという事情もあります。それでその邊の状態も調整しなければならぬものと考えまして、これも研究をいたしておるのであります。こんなわけで一時やかましかつた政府の支拂の遲延と申しますか、政府の支拂の促進の問題につきましては、大體八月中竝びに九月にかけまして、相當促進に努めました結果、一般の金融界、産業界に對する影響は、よほど緩和をせられてまいつたのではないかとこう考えておるのであります。
○竹山委員長 この政府の支拂超過の分は、これは要するに金融機關に貯金で吸收をしてくる分で、政府が計畫をしておる分から見れは、別に特にこれは著しく悪かつたということにはならないのじやないのですか。
○伊原説明員 委員長のお示しの通り、この政府の支拂超過と言いますか、その部分につきましては、これが貯蓄の方法によつて、金融機關に還流をいたさなければならない筋合のものになつております。そうして大藏省といたしましても、政府といたしましても、何とかしてこのいわゆる還流率——技術的になりますが、一旦撒布された金が、金融機關にできるだけ貯蓄の形でもどつてくる率を高めることに、努力をいたしておるのでありますが、大體今までの状況から申しまして、いわゆる撒布資金の還流率というのは四割程度になつております。そうしてあとが日本銀行券の増發になつて止つてしまうというかつこうでございまして、このいわゆる資金の還流率というものを、できるだけ高めることにつきまして、つまり貯蓄を高めることにつきましては、努力いたさなければならないことと思います。從いまして一旦撒布した金は、金融機關に四割、それが上つて五割歸つてまいりますと、それがまた貸出の源泉にもなりますし、先般發行いたしましたように、公債を公募するというかつこうがとれるわけでありますが、大體四割程度しか歸つてまいりませんで、あとは日本銀行券の増加となつて現われてしまうような状態であります。
○竹山委員長 その金が一體どこへ殘つている見込みですか。政府としてはむずかしいでしようけれども、國民はいつもそのことが一番氣になるのですが、わかつている程度に御説明願いたいと思います。
○伊原説明員 的確な資料を實は持合わせておりませんし、それから委員長がお示しのように、非常にむずかしい問題でございまして、常識の範圍でお答えするのもいかがかと思います。資料がちよつとむずかしいのじやないかと思いますので……。
○竹山委員長 主計局の方の財政の豫算の報告のお見込みはどんな程度になつておりますか。
○正示政府委員 お尋ねの財政に關する法文の規定から申しますと、これは實は先般もこの委員會で委員長からお尋ねもございまして、申し上げたことがございますが、御承知のように、豫算、決算及び會計令という政令がございまして、それによりまして各省及び各廳の方から、要するにこれは各省大臣または特別廳長官の下におられます支出官、あるいは歳入徴收官の方でとりまとめられました御報告が、翌月中にそれぞれ大藏省に到達するように、規定は定められておるわけであります。これがその通り實行されますれば、六月までの報告は七月中には必ず大藏省にまとまりますが、調製にある程度の日子を要しましても、八月には御報告できるはずのものでございます。これがたびたび申し上げますように、戰爭中から種々の支障がございまして、なかなか報告が規定通りに属行されておりません。それからただいま理財局最の御説明にもございましたように、一般會計としましては相當赤字になつております。これらのことは今度いずれ報告が出てまいりますと、よくおわかりになるのでありますが、御承知のように二十年度豫算の歳入歳出全體につきましては、一應バランスがとれておるのであります。しかし特に歳入面につきましては租税の増徴等がたびたび行われまして、ために一切の租税の徴收面におきましては、相當困難が多いように見受けられるのであります、目下私の方で調整を急いでおります第一・四半期の豫算使用の状況につきましては、實は歳入面の報告が少しまとまりませんで、この分につきましては實は關係方面は、夜業をやりまして報告をまとめております。私の見込みでありますが、大體今週一ぱいには何とかまとめ上げまして、御報告できるのではないかと考えております。 それから先般實はかようなことを豫想しまして、これは豫算決算及び會計令の定むる正規の報告のことを一應申し上げたのでありますが、それ以來に私の方としまして、大藏省だけで出先機關を督勵して、一應假の計數を、いわゆる速報といたしまして、とりまとめておるものがございます。これは實は一般會計だけのものでございますので、財政法の規定による報告には相ならぬのであります。しかしながら場合によりますれば、この速報の數字だけでも、一應結論だけをここで申し上げてみたいと思うのでありますが、これは四月から六月までの歳入と歳出とのいわば總額だけでございます。歳入につきましては御承知のように、豫算は千百四十五億圓あまりになつておりますが、そのうち四月から六月までに收入濟になりましたものは、百四億あまりでございます。これに對しまして歳出の方は、實際支出になりましたのは百九十九億ということに相なつております。從いまして歳入歳出差引九十五億というものが、先ほどの御説明にもございましたように、一般會計といたしましては歳入不足に相なつておる次第であります。この歳入歳出の詳しい内譯等につきましては、ただいま申し上げましたように、この報告は實は私の方で大藏省系統の機關から、非公式に集めました數字でございますので、詳細の點はいずれ各省各廳からの正式の報告がまいりましてから、それをとりまとめましたものができました際に、御説明いたしたいと思います。大體今週一ぱいという豫定でございます。以上簡單でございますが……。
○竹山委員長 そうしますと歳出の方面、いわゆる各省の責任において報告をする分については、大體順調に報告が出ておるわけですか。
○正示政府委員 お尋ねの點につきましては、相當時期は遲れましたが、督促をいたしましてやつとまとまつております問題は歳入だけになつております。
○竹山委員長 何か御質問はありませんか。
○片島委員 ちよつとお尋ねしますが、特別會計のごときは、歳入はどうせ月割で、またある期間が來ないとはいつてこないわけですが、歳出というものも歳入とにらみ合わせて、毎月月割とか、四半期ごとという割合で出ておるものでありますか。そうしますと、歳入が非常に少かつた場合に、歳出も少くしていかなければならぬということになりますが、しかし實際上、人件費その他どうしても出さなければならぬというものがあつた場合に、途中において大きな穴をあけるような場合には、どういうふうにして穴埋めをしておられるのでありましようか。ちよつとお尋ねしたいと思います。
○伊原説明員 ただいまお尋ねの問題でございますが、特別會計はこの二ページの表の左手の上の方に、官業收入、官業支出というふうなものが出ておりますが、實は專賣局の特別會計、食糧管理、それから大きなものは國有鐵道、通信事業特別會計等のうち、通信事業とそれから鐵道は、日本銀行の扱つた分だけがはいつておるわけであります。特別會計につきましても、年間におきましては豫算が立つておりますが、時期的に收支が合わないことがございますので、そういうふうな場合には、一時借入金という制度で金を借りまして、そして下期にまた收入がよけいになりますとそれを返すというふうな方法をとつております。
○片島委員 この追加豫算の提出が非常に遅れておりまして、各地方官廳、あるいは各省ともに仕事はすでにやつてしまつておる、またやつておるうちに、物價の値上りなどによつてとうてい收支が償わない、實際仕事はやつてしまつておるが、豫算の金が來ないために支拂いができないという點に對する何か便法でも講じられておるのでありますか。また追加豫算が決濟になつていかなければ、そのままに放つておくといつたようなことになつておるのでありますか。
○正示政府委員 ただいま御質問の點は、政府としては非常に困つておる點なのでございます。これは他の機會等において大臣その他から申し上げることと存ずるのでありますが、たとえば給與の問題一つを取上げましても、國會の方面に對しまして御承認を得ないような水準で事實上出しておるというふうな點もあり、かたがた一方におきましては金が實際足りないというふうなことで、政府の内部におきまして非常に困つておる點でございます。それに對しまして何か特別の措置をとつておるかという御質問でありますが、これに對しましては、御承知のように、新しい憲法によりまして國會の議決を經なければ、さような豫算を伴うような支出は一切まかりならぬということに相なつておりますので、舊憲法時代のごとくいろいろな措置を講じる途がないのでございます。從いまして大藏省といたしましては、日夜關係方面の奔走いたしまして追加豫算の提出を促進いたし、國會の方の議決を一日も早くしていただくように、實は努力いたしております。もちろんすでに國會の議決を經まして成立いたしました豫算の内部におきましては、許された支出は、先ほど理財局長の御説明もありましたように、できるだけ促進をするというふうな方法を用いておりますが、それ以上特別の措置は實はいたしかねております。ただ私たちといたしまして、これははつきりした資料は持ち合わせませんが、たとえば地方の公共團體等におきましては、財源が非常に不足いたしておりますために、やむを得ず俸給給料等を一時銀行から借りて拂つているというようなことも聞いているのでありますが、これは直接にはむろん私の方の關係はありませんが、しかしながら國がさようなことをいたすということにつきましては、これは相當の問題があると思うのであります。すなわち豫算の實際の支出のみならず、一切の債務の負擔につきましても、國會の議決を經まして事前に御承認を得ていない限りこれは許されないというように考えております。その點は少くとも政府におきましては相當嚴重に戒告いたしまして、憲法違反あるいは財政法等の違反の措置は、今まで生じましたたとえば千二百圓案水準を千六百圓案水準に上げたという點につきましてはまことに遺憾でありますが、先般關係方面から御忠告のありました以後におきましては、非常に戒愼いたしまして、さようなことのないようにいたしたいと嚴重に注意いたしております。
○片島委員 今お話のあつたように、府縣廳あたりでは現に金がなくて、銀行あたりから金を借りて支拂をしておつて非常に困つているというような實情を私は實際上において見てまいりましたので、ちよつとお尋ねをしたわけであります。 それからいま一つお尋ねしたいのは、終戰處理費としていろいろ仕事をやつておられるのは非常に手取り早く仕事がいつておりますし、またこの關係の仕事をしておられる人々は非常に景氣もよいというように一般で言われているわけですが、そのためにほかの官廳その他の一般民間のいろいろな建設的な事務というものはとうていそれと太刀討ちができない。そういうように、いろいろな仕事をする上においての單價なり、その他について特別の便宜が認められてあるものでありますか。また各廳でやつている仕事とは別に、終戰處理費は大藏省で支出をされているのではないかと思うのですが、特別にこれはあまり文句を言わないで、いくら高くてもたとえば相當やみ値のようになつてもそれを認めて、早くやつていくというような方針をとつておられるのでありましようか。ほかの各廳の仕事と比較しましたときに非常に大きな開きがあるようであつて、たとえばいろいろな營繕費などにおいても太刀討ちができないということを非常にこぼしているのを聞くのでありますが、その點お伺いいたします。
○伊原説明員 實はこれは内部の話ではなはだ恐縮でございますが、私は直接擔當いたしておりませんけれども、ただいま御指摘のようなことは、事實上の問題としてあり得る場合があるのかとも思いますけれども、終戰處理費につきましては、この工事關係は、戰災復興院等におきましても嚴重な査定をし、それから大藏省に監理局というのがございまして、大藏省の監理局でも相當の人數を使つて檢査をいたしております。そうしてこの檢査は、私の聞くところによりますと、非常な效果をあげておりまして、相當大きな工事費の要求に對しまして、いろいろ檢査いたしましてこれが非常に削られるというような實績を收めているようであります。從つて表面から申しまして、決してそういうふうな差別待遇というものはないと考えております。なおもし詳細のことがございましたならば、監理局長から申し上げるようにします。大體のところそういうふうな感じであります。
○冨田委員 ちよつとお尋ねしますが、昭和二十一年度の臨時軍事費特別會計の決算のときに、證據書類等の未提出のために、未整理のものがある。これは一應支出濟みとして一般會計に繰入れるということになつておりますが、これは將來整理されました後にどのくらいはいつてくる御豫定になつておりましようか。
○伊原説明員 この臨時軍事費關係の問題につきましては、ただいまお示しのありましたように、こういう仕組になつておるのであります。ごく簡單に申し上げますと、昭和二十一年勅令百十號、これはポツダム勅令でありまして、今まで臨時軍事費特別會計というものは年度の區分のない會計でございましたが、これをただいま申し上げました昭和二十一年勅令百十號というものによりまして、臨時軍事費特別會計は昭和二十一年二月の末日で終結をいたすことにいたしました。ところが終結をいたしましたけれども、御存じのように海外關係で使いました金が非常に多くありましたために、證據書類等はやつてこない。そこで昭和二十一年の五月の末までに、そういうふうな關係で歳出にはなつたけれども、實際に支拂濟みになつたかどうかわらないというふうなものが、ここにあります通り三百八十一億五千五百萬圓あつたわけであります。そこでこれは整理の方法といたしまして三百八十一億五千五百萬圓というものを一般會計に引繼ぎまして、技術的には一般會計の歳計外の支出という恰好で引繼ぎをいたしました。そしてその後六月一日後にはいつてまいります金とか、支出が判明しましたものは一般會計の歳入歳出で整理をしよう、こういうことになつたわけであります。ところが臨時軍事費の方では、三百八十一億五千五百萬圓という未整理の金を支出として引繼いでしまいましたために、臨軍の方では二百一億三千二百萬圓という餘りを生じました。これらの餘りは一般會計にいずれ入れる豫定になつておりますから、ただいま申し上げました三百八十一億と、それから臨軍の方で餘りました二百一億の差額の百八十億というものが、實際の收入不足ということになるだろうと思うのであります。この收入があとで取返しがつくかという問題でありますが、實は收入不足といいますよりか、支出超過のかつこうをとつておるということでありまして、その原因を調べますと、軍票で調達した資金の整理の問題とか、外地に向けて、支那、南方——主として支那等でありますが——等に向けて送りました金が、こつちでは歳出から落ちて、向うではまだ報告がこないというふうな關係がございまするので、實際上はこれはよくわかりませんが、百八十億程度の不足は生ずるのじやないかと思います。そしてその補填のために特別會計の金を流用しておりましたけれども、實際金が六十九億ほど足らなくなりましたので、七月十日に七十億一般會計が借金をして埋めておる。こういうふうな恰好になつております。
○冨田委員 もう一つお尋ねいたします。取扱はそういうふうになつておつたということは一應わかりますが、たとえば隱退藏物資等の形でこの臨時軍事費特別會計の中から支出されて、一應支出された形にはなつておりますが、物として存在しているものがないとはいえませんが、そういう物として存在しておりましたものが處理されたものは、今日までどのくらいございますか。
○正示政府委員 ただいまの御質問につきましては、先般本委員會におきまして會計檢査院の院長のおります席上でも御質疑がございました。その後私たちも協力いたしまして、檢査院に關係各省を集めまして、ただいま調査をいたしております。御承知のようにこの問題はぜひとも委員會に御報告をいたさなければならぬ性質のものでございますが、實は目下のところ關係各省の方から檢査院に報告を集めまして、それを隱退藏物資等處理委員會の方とも連絡をとりまして、報告をまとめているように承知をいたしております。檢査院が責任をもつてやつております。一應お答えいたします。
○冨田委員 先日檢査院長の御説明によりますと、昭和二十年度にその方からはいつた金はわずかに二千六百萬圓程度のようにお伺いしておつたのであります。今巷間隱退藏物資の問題はいわゆる世耕事件を中心に大きな問題になつておりますが、こういう點からまいりまして、御調査になりましたならば至急これをおまとめになりまして、この委員會にも御報告を願えば非常に結構だと思います。 それからいま一つお伺い申し上げたいと思いますのは、この二百四十七億七千九百萬圓の赤字は、財産税等の收入、特別會計の收入金、これを一般會計に繰入れることになつているから、それでこれが決算に出るまでには何とか埋合わせがつくのである、こういうことになつておりますが、これはまだ今日まで繰入が濟んでおらないのでございましようか。
○伊原説明員 先ほどちよつと御説明が觸れましたように、七月三十一日にこれは埋めております。
○冨田委員 それで財産税としてはいりました金額はいくらになつておりましようか。
○正示政府委員 それは財産税特別會計の收入の全部はちよつとただいま手もとに持ち合わせておりませんから、調べまして後刻申し上げますが、實は豫定よりも少し多くなつております。それだけは確實でございますから、二十一年度の決算は相當の餘剩を出しまして結了いたしました。
○伊原説明員 ただいまのお答えに多少關連いたしますが、埋めました方法と、先ほど七月三十一日に埋めたことを申し上げましたが、財産税等收入特別會計で、現金收入が約百六十億、そのくらいありました。その他の現物等の收入はそれを見返りに借入金をいたしまして、そこではいりました現金百六十億、それから借入金の約百二十億等を合わせまして、一般會計に繰入れて埋めたわけでございます。
○島村委員 今財産税の御説明がありましたので、ちよつと伺いたいのでございますが、財産税は初めは四百三十五億だと思いますが、あれは増收の見込みが當時ありましたか。やつて見まして増收になる見込みがもちろんあるのだろうと思いますが、今おわかりになりませんか。もしおわかりにならなければ、いつかお調べをいただけば結構だと思います。 それからもう一つ、それに關連してお尋ねいたしたいのですが、今の現金收入の百六十億は初めの見積りよりも多いようですが、それは物納が現金に變つた、そういうふうに大體考えていいものですか。
○伊原説明員 ただいまお尋ねの財産税收入が四百三十五億でありますが、そのうちの現金がいくら、現物がいくら、延納がいくらというふうなことと、それから實際今日までどのくらいはいつておるかにつきましては、取調べまして後刻御報告申し上げます。
○戸叶委員 先ほどの貿易資金の支拂の未濟十五億圓というようなお話がございましたが、これはどんなふうな形で支拂いをするようになつておるでございましようか。
○伊原説明員 私の御説明が少し端折りましたので申し譯ございませんが、八月二十日現在で貿易資金が約十五億の支拂未濟がございます。ところが先ほど申し上げましたように、どうしても貿易資金は借金の限度が五十億で一ぱいでありますので、自分のところで金繰りに窮してしまいましたので、八月の二十八日に、食糧管理特別會計というのがありますが、食糧管理特別會計で食糧證券というのを十八億發行いたしまして、そうしてその十八億の金で貿易資金に對しまして十五億の輸入食糧代金を支拂いました。その金が貿易資金にはいりましたから、それで十五億の支拂未濟を拂う、こういうようなかつこうになつたのであります。つまり貿易資金としましては輸入カン詰や何かを食糧會計へ賣つているわけであります。ところが食糧會計の方で金をくれないものですから、金をくれれば金繰りがついてくるのでありますが、それを八月二十八日に食糧會計から代金十五億をもらつて、そうして今までの未濟を拂うというようなかつこうをとつたのであります。
○戸叶委員 それから撒布資金の還流率がよくない、これからなるべくそういうものを殖やして、そうして政府で支拂のたまつているのを、支拂いのたまらないようにするというようなお話でしたけれども、そういうようなことが今後できる見透しがありますでしようか。と申しますのは、なるべく貯金率を高めていかなければならないというようなお話でしたけれども、今の状態ではなかなか貯金というものを奬められてもできないような状態にあるのでございます。そうしますとその還流率というものを高めていくというようなことができるものでございましようか。
○伊原説明員 どうもむずかしい問題でありますが、日本銀行券がだんだんに膨脹してまいりまして、最近ではいくらになつておりましたか、發行高は九月九日現在で少し古いものでございまするが、千五百十三億七千萬圓になつておりまして、少し餘談になりますけれども、昭和二十年九月、戰爭の終りましたときは四百十四億でございましたので、當時から比べますと四倍近くに相なつておるのであります。日本銀行券の増發の原因というのは、先ほども申し上げましたように、二つの原因がございまして、一つは日本銀行の貸出が殖える。一つは政府のつまり租税等でとるものより以上に赤字公債、借入金等で民間に資金を注入する、その二つが原因でございますが、一旦出ました資金でも、これが貯蓄でありますとか、それから會社の増資等の場合に、それを直接に投資するというふうな廣い意味の蓄積になつて還流をいたしてまいりますと、たとえば銀行預金になつてまいりますと、大ざつぱに申しましてその預金の約半分は産業資金にまた使える、その半分はこれも廣い意味の財政資金に使える、こういう状態になりますので、産業資金の方も銀行は蓄積から賄つて、日本銀行に借りにいかないで濟む。それから蓄積されました金額の半分が財政資金に使えるといたしますと、たとえば公債を發行するにいたしましても、その蓄積で引受けてもらえる。つまり日本銀行引受というような方法をとらないでやつていけるというふうな關係で、日本銀行券の増發というものが止まるわけでございますが、現在のところ御承知のような情勢で、なかなか一旦放出されました金がもどつてこないというような状態にある。これが食糧問題その他經濟界が安定をだんだんしていくにつれて還流率が殖える。今政府は、お示しの通り非常にむずかしい問題でありますが、何とかして一旦出ました金を蓄積をしていただいて、その蓄積された金で財政資金竝びに産業資金を賄つていきたい、こういうふうに考えておるわけであります。
○竹山委員長 戸叶委員のお話のように、一番その點が心配で、政府がはたして自信があるのかどうかはなはだ心配なのです。それから冨田委員の隱退藏物資のお話は、この前も問題になりましたように、委員會としては單なる摘發という面でなしに、決算審議の上において、數字の上で可能な最高限度で明確にしてもらわないと、決算の審議ができないからということで、會計檢査院にも強く申し入れをいたしておりますから、このことだけについてなお時期をみて、決算の審議の間において特別に御審議を願いたいと思つております。 ではほかに御質問なければ、前に申し上げましたように主計局方面の報告がなお未提出でありますから、主としてこの方面が委員會としても直接の問題でありますから、またその折に關連の御質問を願うことにいたします。 本日はこれにて散會をいたします。 午前十一時三十七分散會