運輸及び交通委員会 第8号
- 発言数
- 3 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1947/08/06
会議録
○正木委員長 會議を開きます。 これより去る八月一日當委員會に付託になりました船員保險法の一部を改正する法律案を議題に供します。 まず政府より提案理由の説明を聽取いたします。一松厚生大臣 —————————————
○一松國務大臣 ただいま議題となりました船員保險法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を説明いたします。 船員保險法は、船員に對しその疾病、負傷廢疾、老齢、死亡等の事故に際し、その生活を保護するの趣旨をもつて制定せられたのでありまして、敗戰後きわめて困難なる事情のもとにある現在におきましては、特にその圓滑なる運營、内容の充實の要が痛感せらるる次第であります。殊に本法と密接なる關係にありまする船員法は、御承知のごとく去る第九十二議會におきまして、終戰後の新情勢に對處すべく改正されまして、その中には保險制度で裏づけすることを必要とする船員保護の充實という面も含まれておるのであります。右の船員法の改正に應じまして、本法改正の措置を講ずる必要も生じたのであります。 本改正案は、この要請にこたえるべく提案されたのでありまして、以下改正の主眼點を申述べますれば、第一に船員保險委員會の設置であります。御承知の如く、船員保險は政府の手により運營されているのでありますが、できる限り關係者の意向に副うて運營されることを期待いたしまして、船舶所有者、被保險者、公益代表者をもつて組織する船員保險委員會を設けまして、事業運營に關する重要事項はこれに附議することにいたしたのであります。 第二に被保險者の範圍の擴張であります。船員法の適用範圍の擴張に伴いまして、本法の適用範圍を擴張いたしたのであります。 第三に給付内容の充實であります。この點につきましては、改正船員法に規定されました船舶所有者の補償責任を本保險においてカバーする建前のもとに所要の改正を加えました。すなわち 一 傷病手當金の支給額を、職務上の事由による疾病または負傷の場合には、四月間は報酬日額の全額を支給するほか、療養の給付を受ける期間經過後におきましても、職務に服し得ないときは、一月の範圍内において報酬日額の百分の六十の傷病手當金を支給すること。 二、自宅以外の場所における療養に必要な宿泊及び食事の給付をすること。 三、本法施行地外においても短期給付をなすこと。 四、障害年金、障害手當金竝びに職務上の事由による遺族年金、遺族一時金の額は、最終三月間の平均報酬額を基準として給與するること。 五、養老年金、障害年金を受ける權利のある者にも職務上の事由による障害手當金はこれを支給すること。かような諸點のほか、養老年金については被保險者たりし期間十五年以上にて被保險者の資格を喪失した者に對しましては、五十歳に達せずともその際證書を交付して、その權利の確保をはかるということや、また職務外の事由による障害年金、障害手當金の受給資格期間を六月以上に引下げ、なお脱退手當金につきましては、受給資格期間を六月以上と改めるとともに、一年の待期を廢止いたしたのであります。 以上申し上げた諸點のほか、本法の適用範圍の擴張に伴いまして、船舶所有者の團體に對しましても、本保險施行に必要な事務を行はせることができるようにするとともに、保險給付の決定に不服ある場合の審議機關として、保險審査官を設けまして、迅速適正な審査決定をはかるようにいたしましたのであります。また罰則規定、時效規定に付きまして、新情勢に應ずるよう改正を行うのほか、新憲法、地方自治法の施行、外地の喪失等に伴う所要の規定の改廢をいたしたのであります。 以上本案提案の理由と改正の要點につきまして、簡單に御説明申上げたのでありますが、何とぞ速やかに御審議の上、可決あらんことをお願いいたす次第であります。
○正木委員長 開會前の打合せ等で本法に對する質疑は次會に讓ることとし、次會は公報をもつて御通知いたします、 本日はこれにて散會いたします。 午後一時三十四分散會