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環境保全平成二十六年法律第十六号現行

水循環基本法

公布日
2014/04/02
最終改正公布
2021/05/19
施行日
2021/09/01
条数
34

直近の改正法: デジタル庁設置法

条文

第一章 総則
第一条 (目的)

この法律は、水循環に関する施策について、基本理念を定め、国、地方公共団体、事業者及び国民の責務を明らかにし、並びに水循環に関する基本的な計画の策定その他水循環に関する施策の基本となる事項を定めるとともに、水循環政策本部を設置することにより、水循環に関する施策を総合的かつ一体的に推進し、もって健全な水循環を維持し、又は回復させ、我が国の経済社会の健全な発展及び国民生活の安定向上に寄与することを目的とする。

第一章 総則
第二条 (定義)

この法律において「水循環」とは、水が、蒸発、降下、流下又は浸透により、海域等に至る過程で、地表水又は地下水として河川の流域を中心に循環することをいう。

この法律において「健全な水循環」とは、人の活動及び環境保全に果たす水の機能が適切に保たれた状態での水循環をいう。

第一章 総則
第三条 (基本理念)

水については、水循環の過程において、地球上の生命を育み、国民生活及び産業活動に重要な役割を果たしていることに鑑み、健全な水循環の維持又は回復のための取組が積極的に推進されなければならない。

水が国民共有の貴重な財産であり、公共性の高いものであることに鑑み、水については、その適正な利用が行われるとともに、全ての国民がその恵沢を将来にわたって享受できることが確保されなければならない。

水の利用に当たっては、水循環に及ぼす影響が回避され又は最小となり、健全な水循環が維持されるよう配慮されなければならない。

水は、水循環の過程において生じた事象がその後の過程においても影響を及ぼすものであることに鑑み、流域に係る水循環について、流域として総合的かつ一体的に管理されなければならない。

健全な水循環の維持又は回復が人類共通の課題であることに鑑み、水循環に関する取組の推進は、国際的協調の下に行われなければならない。

第一章 総則
第四条 (国の責務)

国は、前条の基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、水循環に関する施策(地下水の適正な保全及び利用に関する施策を含む。以下同じ。)を総合的に策定し、及び実施する責務を有する。

第一章 総則
第五条 (地方公共団体の責務)

地方公共団体は、基本理念にのっとり、水循環に関する施策に関し、国及び他の地方公共団体との連携を図りつつ、自主的かつ主体的に、その地域の特性に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する。

第一章 総則
第六条 (事業者の責務)

事業者は、その事業活動に際しては、水を適正に利用し、健全な水循環への配慮に努めるとともに、国又は地方公共団体が実施する水循環に関する施策に協力する責務を有する。

第一章 総則
第七条 (国民の責務)

国民は、水の利用に当たっては、健全な水循環への配慮に努めるとともに、国又は地方公共団体が実施する水循環に関する施策に協力するよう努めなければならない。

第一章 総則
第八条 (関係者相互の連携及び協力)

国、地方公共団体、事業者、民間の団体その他の関係者は、基本理念の実現を図るため、相互に連携を図りながら協力するよう努めなければならない。

第一章 総則
第九条 (施策の基本方針)

水循環に関する施策は、有機的連携の下に総合的に、策定され、及び実施されなければならない。

第一章 総則
第十条 (水の日)

国民の間に広く健全な水循環の重要性についての理解と関心を深めるようにするため、水の日を設ける。

水の日は、八月一日とする。

国及び地方公共団体は、水の日の趣旨にふさわしい事業を実施するように努めなければならない。

第一章 総則
第十一条 (法制上の措置等)

政府は、この法律の目的を達成するため、必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講じなければならない。

第一章 総則
第十二条 (年次報告)

政府は、毎年、国会に、政府が講じた水循環に関する施策に関する報告を提出しなければならない。

第二章 水循環基本計画
第十三条

政府は、水循環に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、水循環に関する基本的な計画(以下「水循環基本計画」という。)を定めなければならない。

水循環基本計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。 一水循環に関する施策についての基本的な方針 二水循環に関する施策に関し、政府が総合的かつ計画的に講ずべき施策 三前二号に掲げるもののほか、水循環に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項

内閣総理大臣は、水循環基本計画の案につき閣議の決定を求めなければならない。

内閣総理大臣は、前項の規定による閣議の決定があったときは、遅滞なく、水循環基本計画を公表しなければならない。

政府は、水循環に関する情勢の変化を勘案し、及び水循環に関する施策の効果に関する評価を踏まえ、おおむね五年ごとに、水循環基本計画の見直しを行い、必要な変更を加えるものとする。

第三項及び第四項の規定は、水循環基本計画の変更について準用する。

政府は、水循環基本計画について、その実施に要する経費に関し必要な資金の確保を図るため、毎年度、国の財政の許す範囲内で、これを予算に計上する等その円滑な実施に必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

第三章 基本的施策
第十四条 (貯留・涵養機能の維持及び向上)

国及び地方公共団体は、流域における水の貯留・涵かん養機能の維持及び向上を図るため、雨水浸透能力又は水源涵養能力を有する森林、河川、農地、都市施設等の整備その他必要な施策を講ずるものとする。

第三章 基本的施策
第十五条 (水の適正かつ有効な利用の促進等)

国及び地方公共団体は、水が国民共有の貴重な財産であり、公共性の高いものであることに鑑み、水の利用の合理化その他水を適正かつ有効に利用するための取組を促進するとともに、水量の増減、水質の悪化等水循環に対する影響を及ぼす水の利用等に対する規制その他の措置を適切に講ずるものとする。

第三章 基本的施策
第十六条 (流域連携の推進等)

国及び地方公共団体は、流域の総合的かつ一体的な管理を行うため、必要な体制の整備を図ること等により、連携及び協力の推進に努めるものとする。

国及び地方公共団体は、流域の管理に関する施策に地域の住民の意見が反映されるように、必要な措置を講ずるものとする。

第三章 基本的施策
第十六条の二 (地下水の適正な保全及び利用)

国及び地方公共団体は、前三条に定めるもののほか、地下水の適正な保全及び利用を図るため、地域の実情に応じ、地下水に関する観測又は調査による情報の収集並びに当該情報の整理、分析、公表及び保存、地下水の適正な保全及び利用に関する協議を行う組織の設置又はこれに類する業務を行う既存の組織の活用、地下水の採取の制限その他の必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

第三章 基本的施策
第十七条 (健全な水循環に関する教育の推進等)

国は、国民が健全な水循環の重要性についての理解と関心を深めるよう、健全な水循環に関し、学校教育及び社会教育における教育の推進、普及啓発等のために必要な措置を講ずるものとする。

第三章 基本的施策
第十八条 (民間団体等の自発的な活動を促進するための措置)

国は、事業者、国民又はこれらの者の組織する民間の団体が自発的に行う、健全な水循環の維持又は回復に関する活動が促進されるように、必要な措置を講ずるものとする。

第三章 基本的施策
第十九条 (水循環施策の策定に必要な調査の実施)

国は、水循環に関する施策を適正に策定し、及び実施するため、水循環に関する調査の実施及び調査に必要な体制の整備その他の必要な措置を講ずるものとする。

第三章 基本的施策
第二十条 (科学技術の振興)

国は、健全な水循環の維持又は回復に関する科学技術の振興を図るため、試験研究の体制の整備、研究開発の推進及びその成果の普及、研究者の養成その他の必要な措置を講ずるものとする。

第三章 基本的施策
第二十一条 (国際的な連携の確保及び国際協力の推進)

国は、健全な水循環の維持又は回復が地球環境の保全上重要な課題であることに鑑み、健全な水循環の維持又は回復に関する国際的な連携の確保及び水の適正かつ有効な利用に関する技術協力その他の国際協力の推進に必要な措置を講ずるものとする。

第四章 水循環政策本部
第二十二条 (設置)

水循環に関する施策を集中的かつ総合的に推進するため、内閣に、水循環政策本部(以下「本部」という。)を置く。

第四章 水循環政策本部
第二十三条 (所掌事務)

本部は、次に掲げる事務をつかさどる。 一水循環基本計画の案の作成及び実施の推進に関すること。 二関係行政機関が水循環基本計画に基づいて実施する施策の総合調整に関すること。 三前二号に掲げるもののほか、水循環に関する施策で重要なものの企画及び立案並びに総合調整に関すること。

第四章 水循環政策本部
第二十四条 (組織)

本部は、水循環政策本部長、水循環政策副本部長及び水循環政策本部員をもって組織する。

第四章 水循環政策本部
第二十五条 (水循環政策本部長)

本部の長は、水循環政策本部長(以下「本部長」という。)とし、内閣総理大臣をもって充てる。

本部長は、本部の事務を総括し、所部の職員を指揮監督する。

第四章 水循環政策本部
第二十六条 (水循環政策副本部長)

本部に、水循環政策副本部長(以下「副本部長」という。)を置き、内閣官房長官及び水循環政策担当大臣(内閣総理大臣の命を受けて、水循環に関する施策の集中的かつ総合的な推進に関し内閣総理大臣を助けることをその職務とする国務大臣をいう。)をもって充てる。

副本部長は、本部長の職務を助ける。

第四章 水循環政策本部
第二十七条 (水循環政策本部員)

本部に、水循環政策本部員(以下「本部員」という。)を置く。

本部員は、本部長及び副本部長以外の全ての国務大臣をもって充てる。

第四章 水循環政策本部
第二十八条 (資料の提出その他の協力)

本部は、その所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、関係行政機関、地方公共団体、独立行政法人(独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第一項に規定する独立行政法人をいう。)及び地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第一項に規定する地方独立行政法人をいう。)の長並びに特殊法人(法律により直接に設立された法人又は特別の法律により特別の設立行為をもって設立された法人であって、総務省設置法(平成十一年法律第九十一号)第四条第一項第八号の規定の適用を受けるものをいう。)の代表者に対して、資料の提出、意見の表明、説明その他必要な協力を求めることができる。

本部は、その所掌事務を遂行するために特に必要があると認めるときは、前項に規定する者以外の者に対しても、必要な協力を依頼することができる。

第四章 水循環政策本部
第二十九条 (事務)

本部に関する事務は、内閣官房において処理し、命を受けて内閣官房副長官補が掌理する。

第四章 水循環政策本部
第三十条 (主任の大臣)

本部に係る事項については、内閣法(昭和二十二年法律第五号)にいう主任の大臣は、内閣総理大臣とする。

第四章 水循環政策本部
第三十一条 (政令への委任)

この法律に定めるもののほか、本部に関し必要な事項は、政令で定める。

第一条 (施行期日)

この法律は、平成二十八年四月一日から施行する。

第一条 (施行期日)

この法律は、令和三年九月一日から施行する。

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